(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を詳細に説明する。本発明の一側面によれば、下記化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物が提供される。
【0011】
化学式1A〜1Dで、X
1は、N又はC(R
1)であり、X
2は、N又はC(R
2)であり、X
3は、N又はC(R
3)であり、X
4は、N又はC(R
4)であり、X
5は、N又はC(R
5)であり、X
6は、N又はC(R
6)であり、X
7は、N又はC(R
7)であり、X
8は、N又はC(R
8)である。
【0012】
一具現例によれば、化学式1A〜1Dで、X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)である。
【0013】
他の具現例によれば、化学式1AのX
2〜X
8で、1個、2個、又は3個は、Nであり、化学式1BのX
1、及びX
3〜X
8で、1個、2個、又は3個は、Nであり、化学式1CのX
1、X
2、及びX
4〜X
8で、1個、2個、又は3個は、Nであり、化学式1DのX
1〜X
3、及びX
5〜X
8で、1個、2個、又は3個は、Nであるが、それらに限定されるものではない。
【0014】
例えば、化学式1A〜1Dで、
X
1は、Nであり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、
X1は、C(R
1)であり、X
2は、Nであり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、Nであり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、
Nであり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、Nであり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、Nであり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、Nであり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、Nであるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、Nであり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、Nであるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、Nであり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、Nであり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、Nであり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、Nであり、X
8は、C(R
8)であるか、
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、C(R
3)であり、X
4は、Nであり、X
5は、Nであり、X
6は、C(R
6)であり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるか、又は
X
1は、C(R
1)であり、X
2は、C(R
2)であり、X
3は、Nであり、X
4は、C(R
4)であり、X
5は、C(R
5)であり、X
6は、Nであり、X
7は、C(R
7)であり、X
8は、C(R
8)であるが、それらに限定されるものではない。
【0015】
化学式1A〜1Dで、L
1は、置換若しくは非置換のC
3−C
10シクロアルキレン基、置換若しくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基、置換若しくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニレン基、置換若しくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリーレン基、置換若しくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリーレン基、置換若しくは非置換の二価非芳香族縮合多環基(substituted or unsubstituted divalent non−aromatic condensed polycyclic group)、及び置換若しくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基(substituted or unsubstituted divalent non−aromatic hetero−condensedpolycyclic group)のうちから選択される。
【0016】
例えば、化学式1A〜1Dで、L
1は、置換若しくは非置換のC
6−C
20アリーレン基、置換若しくは非置換のC
1−C
20ヘテロアリーレン基、置換若しくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換若しくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択される。
【0017】
一具現例によれば、化学式1A〜1Dで、L
1は、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ピリジニレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、及びトリアジニレン基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、C
1−C
20アルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、及びトリアジニル基のうちの少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ピリジニレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基及びトリアジニレン基;のうちから選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0018】
他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、L
1は、
フェニレン基、ナフチレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、及びトリアジニレン基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、及びナフチル基のうちの少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、及びトリアジニレン基;のうちから選択される。
【0019】
化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに独立して、C
5−C
9非縮合環(non−condensed ring)又はC
1−C
7非縮合ヘテロ環(non−condensed hetero ring)に由来する基である。
【0020】
一具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに独立して、下記化学式2−1〜2−40で示される基のうちから選択される。
【0021】
【化(2-1)-(2-20)】
【化(2-21)-(2-40)】
【0022】
化学式2−1〜2−40で、
X
11は、O、S、N(Z
11)又はC(Z
11a)(Z
11b)であり、X
12は、O、S、N(Z
12)又はC(Z
12a)(Z
12b)であり、X
13は、O、S、N(Z
13)又はC(Z
13a)(Z
13b)であり、X
14は、O、S、N(Z
14)又はC(Z
14a)(Z
14b)であり、X
15は、O、S、N(Z
15)又はC(Z
15a)(Z
15b)であり、X
16は、O、S、N(Z
16)又はC(Z
16a)(Z
16b)であり、
X
1は、N又はC(Z
1)であり、X
2は、N又はC(Z
2)であり、X
3は、N又はC(Z
3)であり、X
4は、N又はC(Z
4)であり、X
5は、N又はC(Z
5)であり、X
6は、N又はC(Z
6)であり、
Z
11〜Z
16、Z
11a〜Z
16a、Z
11b〜Z
16b、及びZ
1〜Z
6は、互いに独立して、水素、又は化学式1A〜1Dで、R
11、R
12、及びR
13のそれぞれとの結合サイトであり、
*は、化学式1A〜1Dで、Siとの結合サイトである。
【0023】
例えば、化学式1A〜1DのAr
1〜Ar
3は、互いに独立して、化学式2−5〜2−7、2−15、2−22、2−23、及び2−24で示される基のうちから選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0024】
他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに独立して、ベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、シクロヘキサン、テトラヒドロ−2H−ピラン、ピペリジン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、(2Z,4Z,6Z)−オキセピン((2Z,4Z,6Z)−oxepine)、(2Z,4Z,6Z)−1H−アゼピン((2Z,4Z,6Z)−1H−azepine)、及び(2Z,4Z,6Z)−チエピン((2Z,4Z,6Z)−thiepine)のうちの一つに由来する基である。
【0025】
化学式1A〜1Dで、R
1〜R
9、及びR
11〜R
13は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、置換若しくは非置換のC
1−C
60アルキル基、置換若しくは非置換のC
2−C
60アルケニル基、置換若しくは非置換のC
2−C
60アルキニル基、置換若しくは非置換のC
1−C
60アルコキシ基、置換若しくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換若しくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換若しくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換若しくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリールオキシ基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリールチオ基、置換若しくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、置換若しくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換若しくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、及び−N(Q
1)(Q
2)のうちから選択される。
【0026】
Q
1及びQ
2は、互いに独立して、
水素、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
60アルキル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちの少なくとも一つで置換された、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;のうちから選択される。
【0027】
一具現例によれば、化学式1A〜1Dで、R
1〜R
9、及びR
11〜R
13は、互いに独立して、
水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、及びC
1−C
20アルコキシ基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、フェニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、及びトリアジニル基のうちの少なくとも一つで置換された、C
1−C
20アルキル基、及びC
1−C
20アルコキシ基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、C
1−C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、及び−N(Q
31)(Q
32)のうちの少なくとも一つで置換された、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基;及び
−N(Q
1)(Q
2);のうちから選択され、
Q
1、Q
2、Q
31及びQ
32は、互いに独立して、
水素、C
1−C
20アルキル基、C
1−C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、C
1−C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちの少なくとも一つで置換された、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロ−2H−ピラニル基、テトラヒドロ−2H−チオピラニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基;のうちから選択される。
【0028】
他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、R
1〜R
9は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、C
1−C
20アルコキシ基、フェニル基、ピリジニル基、及びピリミジニル基のうちから選択される。
【0029】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、R
11〜R
13は、互いに独立して、
水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、及びC
1−C
10アルコキシ基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、及びリン酸基又はその塩のうちの少なくとも一つで置換された、C
1−C
10アルキル基、及びC
1−C
10アルコキシ基;
シクロヘキシル基、ピペリジニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、フラニル基、チオフェニル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、シクロヘキシル基、ピペリジニル基、フェニル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、フラニル基、チオフェニル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちの少なくとも一つで置換された、シクロヘキシル基、ピペリジニル基、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、フラニル基、チオフェニル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基;及び
−N(Q
1)(Q
2);のうちから選択され、
Q
1及びQ
2は、互いに独立して、
水素、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、及びトリアジニル基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、及びトリアジニル基のうちの少なくとも一つで置換された、フェニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、及びトリアジニル基;のうちから選択される。
【0030】
例えば、化学式1A〜1Dで、R
11〜R
13は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、−N(Q
1)(Q
2)(但し、Q
1及びQ
2は、互いに独立して、C
1−C
10アルキル基のうちから選択される)、及び下記化学式3−1〜3−37で示される基のうちから選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0031】
【化(3-1)-(3-20)】
【化(3-21)-(3-37)】
【0032】
化学式3−1〜3−37で、
Z
21〜Z
24は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、及びトリアジニル基のうちから選択され、
c5は、1〜5の整数のうちから選択され、
c4は、1〜4の整数のうちから選択され、
c3は、1〜3の整数のうちから選択され、
c2は、1或は2の整数のうちから選択され、
*は、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3のそれぞれとの結合サイトである。
【0033】
他の例として、化学式1A〜1Dで、R
11〜R
13は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、−N(Q
1)(Q
2)(但し、Q
1及びQ
2は、互いに独立して、C
1−C
5アルキル基のうちから選択される)、及び下記化学式4−1〜4−74で示される基のうちから選択される。
【0034】
【化(4-1)-(4-20)】
【化(4-21)-(4-32)】
【化(4-33)-(4-49)】
【化(4-50)-(4-66)】
【化(4-67)-(4-74)】
【0035】
化学式4−1〜4−74で、
*は、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3のそれぞれとの結合サイトである。
【0036】
一具現例によれば、化学式1A〜1Dで、*−Ar
1−(R
11)
a1は、下記化学式11−1〜11−47のうちの一つで示される基であり、*−Ar
2−(R
12)
a2は、下記化学式12−1〜12−47のうちの一つで示される基であり、*−Ar
3−(R
13)
a3は、下記化学式13−1〜13−47のうちの一つで示される基である。
【0037】
【化(11-1)-(11-24)】
【化(11-25)-(11-47)】
【0038】
【化(12-1)-(12-24)】
【化(12-25)-(12-47)】
【0039】
【化(13-1)-(13-24)】
【化(13-25)-(13-47)】
【0040】
化学式11−1〜11−47、12−1〜12−47、及び13−1〜13−47で、
R
11〜R
13に係る説明は、本明細書に記載したものと同一であり、
a16、a26及びa36は、互いに独立して、1〜6の整数のうちから選択され、
a15、a25及びa35は、互いに独立して、1〜5の整数のうちから選択され、
a14、a24及びa34は、互いに独立して、1〜4の整数のうちから選択され、
a13、a23及びa33は、互いに独立して、1〜3の整数のうちから選択され、
a12、a22及びa32は、互いに独立して、1又は2であり、
*は、化学式1A〜1Dで、Siとの結合サイトである。
【0041】
例えば、化学式11−1〜11−47、12−1〜12−47、及び13−1〜13−47で、R
11〜R
13は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、−N(Q
1)(Q
2)(但し、Q
1及びQ
2は、互いに独立して、C
1−C
10アルキル基のうちから選択される)、及び化学式3−1〜3−37で示される基のうちから選択される。
【0042】
又は、化学式11−1〜11−47、12−1〜12−47、及び13−1〜13−47で、R
11〜R
13は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、−N(Q
1)(Q
2)(但し、Q
1及びQ
2は、互いに独立して、C
1−C
5アルキル基のうちから選択される)、及び化学式4−1〜4−74で示される基のうちから選択される。
【0043】
他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1は、化学式11−1〜11−9のうちの一つで示される基であり、Ar
3は、化学式13−1〜13−9のうちの一つで示される基である。
【0044】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、X
6は、C(R
6)であり、R
6は、水素ではない。
【0045】
化学式1A〜1Dで、a1〜a3は、互いに独立して、1〜6の整数である。例えば、a1〜a3は、互いに独立して、1、2、又は3である。
【0046】
a1が2以上である場合、2以上のR
11は、互いに同一であるか、或は異なっており、a2が2以上である場合、2以上のR
12は、互いに同一であるか、或は異なっており、a3が2以上である場合、2以上のR
13は、互いに同一であっても異なってもよい。
【0047】
化学式1Aで、*−Ar
1−(R
11)
a1、*−Ar
2−(R
12)
a2、及び*−Ar
3−(R
13)
a3がいずれも同一である場合は除かれ、化学式1Bで、*−Ar
1−(R
11)
a1、*−Ar
2−(R
12)
a2、及び*−Ar
3−(R
13)
a3がいずれも同一である場合は除かれ、化学式1Cで、*−Ar
1−(R
11)
a1、*−Ar
2−(R
12)
a2、及び*−Ar
3−(R
13)
a3がいずれも同一である場合は除かれ、化学式1Dで、*−Ar
1−(R
11)
a1、*−Ar
2−(R
12)
a2、及び*−Ar
3−(R
13)
a3がいずれも同一である場合は除かれる。
【0048】
一具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに同一であり、a1、a2、及びa3は、互いに独立して、1〜3の整数のうちから選択されるが、R
11とR
12とが互いに異なる。
【0049】
他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに同一であり、a1、a2、及びa3は、1になるが、R
11とR
12とが互いに異なる。そのとき、例えば、R
11は、水素であり、R
12は、水素でない。
【0050】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに同一であり、a1は、0であり、a2及びa3は、0でなく、R
12及びR
13は、水素でない。
【0051】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、互いに同一であり、a1及びa3は、0であり、a2は、0でなく、R
12は、水素でない。
【0052】
更に他の具現によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1とAr
2は、互いに異なる。
【0053】
更に他の具現によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、いずれも互いに異なる。
【0054】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1〜Ar
3は、いずれもベンゼンに由来する基であり、R
11とR
12とが互いに異なる。そのとき、例えば、R
11は、水素であり、R
12は、水素でない。
【0055】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dで、Ar
1=Ar
2=Ar
3であり、R
11≠R
12であり、R
12は、水素でない。
【0056】
更に他の具現例によれば、縮合環化合物は、下記化学式1A(1)〜1D(1)のうちの一つで示される。
【0058】
化学式1A(1)〜1D(1)で、L
1、Ar
1〜Ar
3、R
1〜R
9、R
11〜R
13、及びa1〜a3に係る説明は、本明細書に記載した箇所を参照する。化学式1A(1)〜1D(1)で、Ar
1〜Ar
3は、いずれも「炭素」を介してSiと結合される。
【0059】
例えば、化学式1A(1)〜1D(1)で、
L
1は、
フェニレン基、ナフチレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基及びトリアジニレン基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、及びナフチル基のうちの少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、及びトリアジニレン基;のうちから選択され、
Ar
1〜Ar
3は、互いに独立して、化学式2−5〜2−7、2−15、及び2−22〜2−24で表示される基のうちから選択され、
R
1〜R
9は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、C
1−C
20アルコキシ基、フェニル基、ピリジニル基、及びピリミジニル基のうちから選択され、
R
11〜R
13は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、−N(Q
1)(Q
2)(但し、Q
1及びQ
2は、互いに独立して、C
1−C
10アルキル基のうちから選択される)、及び化学式3−1〜3−37で示される基(例えば、化学式4−1〜4−74で示される基)のうちから選択され、
a1〜a3は、互いに独立して、1、2、又は3であるが、それらに限定されるものではない。
【0060】
他の具現例によれば、縮合環化合物は、下記化学式1A(1)−1、1A(1)−2、1B(1)−1、1B(1)−2、1C(1)−1、1C(1)−2、1D(1)−1、及び1D(1)−2のうちの一つで示される。
【0061】
【化(1A(1)-1)-(1C(1)-2)】
【化(1D(1)-1)-(1D(1)-2)】
【0062】
化学式1A(1)−1、1A(1)−2、1B(1)−1、1B(1)−2、1C(1)−1、1C(1)−2、1D(1)−1、及び1D(1)−2で、L
1、R
1〜R
9、及びR
11〜R
13に係る説明は、本明細書に記載した箇所と同一であり、R
11とR
12は、互いに異なる。
【0063】
例えば、化学式1A(1)−1、1A(1)−2、1B(1)−1、1B(1)−2、1C(1)−1、1C(1)−2、1D(1)−1、及び1D(1)−2で、R
11及びR
13のうちの少なくとも一つは水素であり、R
12は、水素でない。
【0064】
更に他の具現例によれば、縮合環化合物は、下記化学式1A(1)−3〜1A(1)−6、1B(1)−3〜1B(1)−6、1C(1)−3〜1C(1)−6、及び1D(1)−3〜1D(1)−6のうちの一つで示される。
【0065】
【化(1A(1)-3)-(1B(1)-6)】
【化(1C(1)-3)-(1D(1)-4)】
【化(1D(1)-5)-(1D(1)-6)】
【0066】
化学式1A(1)−3〜1A(1)−6、1B(1)−3〜1B(1)−6、1C(1)−3〜1C(1)−6、及び1D(1)−3〜1D(1)−6で、L
1、R
1〜R
9、及びR
11〜R
13に係る説明は、本明細書に記載した箇所と同一である。
【0067】
更に他の具現例によれば、縮合環化合物は、化学式1B又は1Cで示されるが、それらに限定されるものではない。
【0068】
更に他の具現例によれば、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物は、500〜700範囲の分子量を有する。化学式1で示される縮合環化合物の分子量がこの範囲を満足する場合、昇華精製法を利用して、縮合環化合物を容易に精製することができる。
【0069】
例えば、化学式1で示される縮合環化合物は、下記化合物1〜332のうちの一つであるが、それらに限定されるのではない。
【0070】
【化1-40】
【化41-80】
【化81-119】
【化120-143】
【化144-183】
【化184-219】
【化220-256】
【化257-292】
【化293-332】
【0071】
化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物のうち、Ar
1〜Ar
3は、互いに独立して、C
5−C
9非縮合環又はC
1−C
7非縮合ヘテロ環に由来する基である。それにより、縮合環化合物は、Ar
1〜Ar
3のうちの少なくとも一つが縮合環であるという点を除いては、縮合環化合物と同一の構造を有する仮想の化合物に比べて高い三重項エネルギーを有するが、有機発光素子の有機層用材料、例えば発光層のうちのホスト材料として有用に使用される。
【0072】
また、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物のうち、R
1〜R
9、及びR
11〜R
13は、本明細書で定義するように、「シリル基」を含まない。即ち、化学式1A〜1Dは、分子内に唯1個の「シリル基」を有する。従って、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物は、分子内に2個以上の「シリル基」を含むという点を除いては、縮合環化合物と同一の構造を有する仮想の化合物に比べて高い電荷移動度を有するため、低駆動電圧を有する有機発光素子の具現に寄与する。
【0073】
一方、化学式1A〜1Dのそれぞれで、*−Ar
1−(R
11)
a1、*−Ar
2−(R
12)
a2、及び*−Ar
3−(R
13)
a3がいずれも同一である場合は除かれる。従って、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物は、「シリコン」を中心に非対称構造を有し、低い結晶性を有する。従って、縮合環化合物を利用して形成された薄膜は、優秀な非晶質特性と熱安定性を有し、それにより、優秀な表面モルフォロジーなどを有するため、縮合環化合物を採用した有機発光素子の効率及び寿命の特性が向上する。
【0074】
化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物の合成方法は、後述する合成例を参照し、当業者が容易に認識することができる。
【0075】
従って、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物は、有機発光素子の有機層、例えば有機層のうちの発光層のホストとして使用することに適するが、他の側面によれば、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極との間に介在する発光層を含み、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物を少なくとも1種以上含む有機層と、を含む有機発光素子が提供される。
【0076】
有機発光素子は、上述のような、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物を含む有機層を具備することにより、低駆動電圧、高効率、高輝度、及び長寿命を同時に有することができる。
【0077】
化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物は、有機発光素子の1対の電極間に使用される。例えば、縮合環化合物は、発光層、第1電極と発光層との間の正孔輸送領域(例えば、正孔注入層、正孔輸送層及び電子阻止層のうちの少なくとも1層を含む)、及び発光層と第2電極との間の電子輸送領域(例えば、正孔阻止層、電子輸送層及び電子注入層のうちの少なくとも1層を含む)のうちの少なくとも一つに含まれる。例えば、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物は、発光層に含まれる。そのとき、発光層は、ドーパント(例えば、リン光ドーパント又は蛍光ドーパント)を更に含み、発光層に含まれる縮合環化合物は、ホストの役割を行う。発光層は、緑色光又は青色光を放出する緑色発光層又は青色発光層であり、ドーパントは、リン光ドーパントである。
【0078】
本明細書において、「(有機層が)縮合環化合物を1種以上含む」ということは、「(有機層が)化学式1の範疇に属する1種の縮合環化合物、又は化学式1A〜1Dの範疇に属するそれぞれ異なる2種以上の縮合環化合物を含む」と解釈される。
【0079】
例えば、有機層は、縮合環化合物として、化合物1のみを含む。そのとき、化合物1は、有機発光素子の発光層に存在する。或いは、有機層は、縮合環化合物として、化合物1と化合物2とを含む。そのとき、化合物1と化合物2は、同一層に存在(例えば、化合物1と化合物2は、いずれも発光層に存在する)するか、又は互いに異なる層に存在する。
【0080】
第1電極は、正孔注入電極であるアノードであり、第2電極は、電子注入電極であるカソードであるか、或は、第1電極は、電子注入電極であるカソードであり、第2電極は、正孔注入電極であるアノードである。
【0081】
例えば、第1電極は、アノードであり、第2電極は、カソードであり、有機層は、i)第1電極と発光層との間に介在して、正孔注入層、正孔輸送層、及び電子阻止層のうちの少なくとも1層を含む正孔輸送領域、及びii)発光層と第2電極との間に介在して、正孔阻止層、電子輸送層、及び電子注入層のうちの少なくとも1層を含む電子輸送領域を含む。
【0082】
本明細書において「有機層」は、有機発光素子のうち、第1電極と第2電極との間に介在する単一及び/又は複数の層を示す用語である。「有機層」は、有機化合物だけではなく、金属を含む有機金属錯体なども含む。
【0083】
図1は、本発明の一具現例による有機発光素子10を概略的に示した断面図である。以下、
図1を参照し、本発明の一具現例による有機発光素子の構造及び製造方法について説明すると、次の通りである。有機発光素子10は、第1電極11、有機層15、及び第2電極19が順に積層された構造を有する。
【0084】
第1電極11の下部、又は第2電極19の上部には、基板が追加して配置される。基板としては、一般的な有機発光素子で使用される基板を使用することができるが、機械的強度、熱安定性、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性、及び防水性に優れるガラス基板又は透明プラスチック基板を使用することが望ましい。
【0085】
第1電極11は、例えば、基板上部に、第1電極用物質を、蒸着法又はスパッタリング法などを利用して提供することによって形成される。第1電極11は、アノードである。第1電極用物質は、正孔注入が容易なように、高い仕事関数を有する物質のうちから選択される。第1電極11は、反射型電極、半透過型電極、又は透過型電極である。第1電極用物質としては、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO
2)、酸化亜鉛(ZnO)などを利用することができる。或いは、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)のような金属を利用することができる。
【0086】
第1電極11は、単一層、又は2以上の層を含む多層構造を有する。例えば、第1電極11は、ITO/Ag/ITOの3層構造を有するが、それらに限定されるものではない。
【0087】
第1電極11の上部には、有機層15が配置される。
【0088】
有機層15は、正孔輸送領域(hole transport region)、発光層(emission layer)、及び電子輸送領域(electron transport region)を含む。
【0089】
正孔輸送領域は、第1電極11と発光層との間に配置される。
【0090】
正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、及びバッファ層のうちの少なくとも1層を含む。
【0091】
正孔輸送領域は、正孔注入層のみを含むか、又は正孔輸送層のみを含む。或いは、正孔輸送領域は、第1電極11から順に積層された正孔注入層/正孔輸送層、又は正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層の構造を有する。
【0092】
正孔輸送領域が正孔注入層を含む場合、正孔注入層(HIL)は、第1電極11の上部に、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir−Blodgett)法のような多様な方法を利用して形成される。
【0093】
真空蒸着法によって正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は、正孔注入層材料として使用する化合物、目的とする正孔注入層の構造、及び熱的特性などによって異なり、例えば、蒸着温度約100〜約500℃、真空度約10
−8〜約10
−3torr、蒸着速度約0.01〜約100Å/secの範囲で選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0094】
スピンコーティング法によって、正孔注入層を形成する場合、コーティング条件は、正孔注入層の材料として使用する化合物、目的とする正孔注入層の構造、及び熱的特性によって異なり、約2,000rpm〜約5,000rpmのコーティング速度、コーティング後の溶媒除去のための熱処理温度が約80℃〜200℃の温度範囲で選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0095】
正孔輸送層及び電子阻止層の形成条件は、正孔注入層の形成条件を参照する。
【0096】
正孔輸送領域は、例えば、4,4’,4”−トリス[フェニル(m−トリル)アミノ]トリフェニルアミン(m−MTDATA)、TDATA(4,4’4”−Tris(N,N−diphenylamino)triphenylamine)、2−TNATA(4,4’,4”−tris(2−naphthylphenylamino)triphenylamine)、NPB(N,N’−Bis−(1−naphthalenyl)−N,N’−bis−phenyl−(1,1’−biphenyl)−4,4’−diamine)、β−NPB、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPD)、Spiro−TPD、Spiro−NPB、メチル化NPB、TAPC(4,4’−Cyclohexylidenebis[N,N−bis(4−methylphenyl)benzenamine])、HMTPD(N,N,N’,N’−tetra−(3−Methylphenyl)−3,3’−diMethylbenzidine)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)、ポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)、下記化学式201で示される化合物、及び下記化学式202で示される化合物のうちの少なくとも一つを含む。
【0099】
化学式201で、Ar
101及びAr
102は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、及びペンタセニレン基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちの少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、及びペンタセニレン基;のうちから選択される。
【0100】
化学式201で、xa及びxbは、互いに独立して、0〜5の整数、又は0、1、又は2である。例えば、xaは、1であり、xbは、0であるが、それらに限定されるものではない。
【0101】
化学式201及び202で、R
101〜R
108、R
111〜R
119、及びR
121〜R
124は、互いに独立して、
水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基など)、及びC
1−C
10アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基など);
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、及びリン酸基又はその塩のうちの一つ以上で置換された、C
1−C
10アルキル基、及びC
1−C
10アルコキシ基;
フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フルオレニル基、及びピレニル基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
10アルキル基、及びC
1−C
10アルコキシ基のうちの一つ以上で置換された、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フルオレニル基、及びピレニル基;のうちから選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0102】
化学式201で、R
109は、
フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、及びピリジニル基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
20アルキル基、及びC
1−C
20アルコキシ基のうちの一つ以上で置換された、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、及びピリジニル基;のうちから選択される。
【0103】
一具現例によれば、化学式201で示される化合物は、下記化学式201Aで示されるが、それに限定されるものではない。
【0105】
化学式201Aで、R
101、R
111、R
112、及びR
109に係る詳細な説明は、上述の箇所を参照する。
【0106】
例えば、化学式201で示される化合物、及び化学式202で示される化合物は、下記化合物HT1〜HT20を含むが、それらに限定されるものではない。
【0107】
【化HT1-HT12】
【化HT13-HT20】
【0108】
正孔輸送領域は、バッファ層を更に含む。
【0109】
バッファ層は、発光層から放出される光の波長による光学的共振距離を補償し、効率を上昇させる役割を行う。
【0110】
正孔輸送領域の上部に、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法のような方法を利用して、発光層(EML)を形成する。真空蒸着法及びスピンコーティング法によって発光層を形成する場合、その蒸着条件及びコーティング条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に、正孔注入層の形成と略同一条件範囲から選択される。
【0111】
正孔輸送領域は、電荷移動の均衡を合わせるために、電子阻止層を更に含む。電子阻止層の材料としては、公知の材料を使用することができるが、例えば、電子阻止層は、mCPを含むが、それに限定されるものではない。
【0113】
正孔輸送領域の厚みは、約100Å〜約10,000Å、例えば約100Å〜約1,000Åである。正孔輸送領域が、正孔注入層及び正孔輸送層をいずれも含む場合、正孔注入層の厚みは、約100Å〜約10,000Å、例えば約100Å〜約1,000Åであり、正孔輸送層の厚みは、約50Å〜約2,000Å、例えば約100Å〜約1,500Åである。正孔輸送領域、正孔注入層、及び正孔輸送層の厚みが、上述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに満足すべき正孔輸送特性を得ることができる。
【0114】
正孔輸送領域は、上述のような物質以外に、導電性向上のために電荷生成物質を更に含む。電荷生成物質は、正孔輸送領域内に、均一に、又は不均一に分散される。
【0115】
電荷生成物質は、例えばp−ドーパントである。p−ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物、及びシアノ基含有化合物のうちの一つであるが、それらに限定されるものではない。例えば、p−ドーパントの非制限的な例としては、テトラシアノキノンジメタン(TCNQ)及び2,3,5,6−テトラフルオロ−テトラシアノ−1,4−ベンゾキノンジメタン(F4−TCNQ)のようなキノン誘導体;タングステン酸化物及びモリブデン酸化物のような金属酸化物;及び下記化合物HT−D1のようなシアノ基含有化合物などを挙げることができるが、それらに限定されるものではない。
【0117】
有機発光素子が、フルカラー有機発光素子である場合、発光層は、赤色発光層、緑色発光層、及び青色発光層にパターニングされる。或いは、発光層は、赤色発光層、緑色発光層、及び/又は青色発光層が積層された構造を有することにより白色光を放出するなど、多様な変形例が可能である。
【0118】
発光層は、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物を含む。発光層は、ドーパントを更に含む。ドーパントは、リン光ドーパント及び蛍光ドーパントのうちの少なくとも一つを含む。
【0119】
例えば、発光層のうちのホストは、化学式1A〜1Dのうちの一つで示される縮合環化合物を含む。
【0120】
発光層のうちのドーパントは、蛍光放出メカニズムによって光を放出する蛍光ドーパントであるか、或はリン光放出メカニズムによって光を放出するリン光ドーパントを含む。
【0121】
一具現例によれば、発光層のうちのドーパントは、リン光ドーパントであり、リン光ドーパントは、下記化学式81で示される有機金属化合物を含む。
【0123】
化学式81で、
Mは、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、オスミウム(Os)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、又はツリウム(Tm)であり、
Y
1〜Y
4は、互いに独立して、炭素(C)又は窒素(N)であり、
Y
1とY
2は、単一結合又は二重結合を介して連結されており、Y
3とY
4は、単一結合又は二重結合を介して連結されており、
CY
1及びCY
2は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ−フルオレン、インデン、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール(isooxazole)、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、キノキサリン、キナゾリン、カルバゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、ジベンゾフラン、及びジベンゾチオフェンのうちから選択され、CY
1とCY
2は、選択的に(optionally)、単一結合又は有機連結基(organic linking group)を介して互いに結合され、
R
81及びR
82は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、−SF
5、置換若しくは非置換のC
1−C
60アルキル基、置換若しくは非置換のC
2−C
60アルケニル基、置換若しくは非置換のC
2−C
60アルキニル基、置換若しくは非置換のC
1−C
60アルコキシ基、置換若しくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換若しくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換若しくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換若しくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリールオキシ基、置換若しくは非置換のC
6−C
60アリールチオ基、置換若しくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、置換若しくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換若しくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、−N(Q
1)(Q
2)、−Si(Q
3)(Q
4)(Q
5)、及び−B(Q
6)(Q
7)のうちから選択され、
a81及びa82は、互いに独立して、1〜5の整数のうちから選択され、
n81は、0〜4の整数のうちから選択され、
n82は、1、2、又は3であり、
L
81は、一価有機リガンド、二価有機リガンド、又は三価有機リガンドである。
【0124】
R
81及びR
82に係る説明は、本明細書のR
41に係る説明を参照し、Q
2〜Q
7に係る説明は、本明細書のQ
1に係る説明を参照する。
【0125】
リン光ドーパントは、下記化合物PD1〜PD78のうちの少なくとも一つを含むが、それらに限定されるものではない。
【0126】
【化PD1-PD12】
【化PD13-PD21】
【化PD22-PD33】
【化PD34-PD45】
【化PD46-PD57】
【化PD58-PD69】
【化PD70-PD78】
【0127】
或いは、リン光ドーパントは、下記PtOEP又はFIr6を含む。
【0129】
蛍光ドーパントは、下記のDPAVBi、BDAVBi、TBPe、DCM、DCJTB、Coumarin6、及びC545Tのうちの少なくとも一つを含む。
【0131】
発光層が、ホスト及びドーパントを含む場合、ドーパントの含量は、一般的に、ホスト約100重量部を基準にして、約0.01〜約20重量部の範囲で選択されるが、それに限定されるものではない。
【0132】
発光層の厚みは、約100Å〜約1,000Å、例えば約200Å〜約600Åである。発光層の厚みが上述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な発光特性を示すことができる。
【0133】
次に、発光層の上部に、電子輸送領域が配置される。
【0134】
電子輸送領域は、正孔阻止層、電子輸送層、及び電子注入層のうちの少なくとも1層を含む。
【0135】
例えば、電子輸送領域は、正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層、又は電子輸送層/電子注入層の構造を有するが、それらに限定されるものではない。電子輸送層は、単一層、又は2以上の互いに異なる物質を含む多層構造を有する。
【0136】
電子輸送領域の正孔阻止層、電子輸送層、及び電子注入層の形成条件は、正孔注入層の形成条件を参照する。
【0137】
電子輸送領域が正孔阻止層を含む場合、正孔阻止層は、例えば、下記のBCP、Bphen、及びTmPyPBのうちの少なくとも一つを含むが、それらに限定されるものではない。
【0139】
正孔阻止層の厚みは、約20Å〜約1,000Å、例えば約30Å〜約300Åである。正孔阻止層の厚みが上述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優秀な正孔阻止特性を得ることができる。
【0140】
電子輸送層は、BCP、Bphen、並びに下記のAlq3、Balq、TAZ、及びNTAZのうちの少なくとも一つを更に含む。
【0142】
或いは、電子輸送層は、下記化合物ET1及びET2のうちの少なくとも一つを含むが、それらに限定されるものではない。
【0144】
電子輸送層の厚みは、約100Å〜約1,000Å、例えば約150Å〜約500Åである。電子輸送層の厚みが上述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子輸送特性を得ることができる。
【0145】
電子輸送層は、上述のような物質以外に、金属含有物質を更にむ。
【0146】
金属含有物質は、Li錯体を含む。Li錯体は、例えば下記化合物ET−D1(LiQ)又はET−D2を含む。
【0148】
また、電子輸送領域は、第2電極19から電子の注入を容易にする電子注入層(EIL)を含む。
【0149】
電子注入層は、LiF、NaCl、CsF、Li
2O、及びBaOのうちから選択される少なくとも一つを含む。
【0150】
電子注入層の厚みは、約1Å〜約100Å、例えば約3Å〜約90Åである。電子注入層の厚みが上述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子注入特性を得ることができる。
【0151】
有機層15の上部には、第2電極19が具備される。第2電極19は、カソードである。第2電極19用物質としては、相対的に低い仕事関数を有する金属、合金、電気伝導性化合物、及びそれらの組み合わせを使用することができる。具体的な例としては、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)などを、第2電極19の形成用物質として使用する。或いは、前面発光素子を得るために、ITO、IZOを利用して透過型第2電極19を形成するなど、多様な変形が可能である。
【0152】
以上、有機発光素子について、
図1を参照して説明したが、それらに限定されるものではない。
【0153】
本明細書において、C
1−C
60アルキル基は、C
1−C
60線形又は分枝型の脂肪族炭化水素一価基を意味し、具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter−ブチル基、ペンチル基、iso−アミル基、ヘキシル基などが含まれる。本明細書において、C
1−C
60アルキレン基は、C
1−C
60アルキル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0154】
本明細書において、C
1−C
60アルコキシ基は、−OA
101(ここで、A
101は、C
1−C
60アルキル基である)の化学式を有する一価基を意味し、その具体的な例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基などが含まれる。
【0155】
本明細書において、C
2−C
60アルケニル基は、C
2−C
60アルキル基の中間又は末端に、一つ以上の炭素二重結合を含む構造を有し、その具体的な例としては、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基などが含まれる。本明細書において、C
2−C
60アルケニレン基は、C
2−C
60アルケニル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0156】
本明細書において、C
2−C
60アルキニル基は、C
2−C
60アルキル基の中間又は末端に、一つ以上の炭素三重結合を含む構造を有し、その具体的な例としては、エチニル基、プロピニル基などが含まれる。本明細書において、C
2−C
60アルキニレン基は、C
2−C
60アルキニル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0157】
本明細書において、C
3−C
10シクロアルキル基は、C
3−C
10一価飽和炭化水素単環式基を意味し、その具体例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などを含む。本明細書において、C
3−C
10シクロアルキレン基は、C
3−C
10シクロアルキル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0158】
本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基は、N、O、P、及びSのうちから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含むC
1−C
10一価単環式基を意味し、その具体例としては、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフェニル基などを含む。本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基は、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0159】
本明細書において、C
3−C
10シクロアルケニル基は、C
3−C
10一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有するが、芳香族性を有さない基を意味し、その具体例としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基などを含む。本明細書において、C
3−C
10シクロアルケニレン基は、C
3−C
10シクロアルケニル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0160】
本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基は、N、O、P、及びSのうちから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含むC
1−C
10一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有する。C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基の具体例としては、2,3−ヒドロフラニル基、2,3−ヒドロチオフェニル基などを含む。本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基は、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0161】
本明細書において、C
6−C
60アリール基は、C
6−C
60炭素環芳香族系を有する一価基を意味し、C
6−C
60アリーレン基は、C
6−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。C
6−C
60アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基などを含む。C
6−C
60アリール基及びC
6−C
60アリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は互いに融合される。
【0162】
本明細書において、C
1−C
60ヘテロアリール基は、N、O、P、及びSのうちから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、C
1−C
60炭素環芳香族系を有する一価基を意味し、C
1−C
60ヘテロアリーレン基は、N、O、P、及びSのうちから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、C
1−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。C
1−C
60ヘテロアリール基の具体例としては、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基などを含む。C
1−C
60ヘテロアリール基及びC
1−C
60ヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は互いに融合される。
【0163】
本明細書において、C
6−C
60アリールオキシ基は、−OA
102(ここで、A
102は、C
6−C
60アリール基である)を示し、C
6−C
60アリールチオ基は、−SA
103(ここで、A
103は、C
6−C
60アリール基である)を示す。
【0164】
本明細書において、一価非芳香族縮合多環基(non−aromatic condensed polycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素のみを含み(例えば、C
8−C
60)、分子全体が非芳香族性を有する一価基を意味する。非芳香族縮合多環基の具体例としては、フルオレニル基などを含む。本明細書において、二価非芳香族縮合多環基は、一価非芳香族縮合多環基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0165】
本明細書において、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基(non−aromatic condensed heteropolycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として、炭素(例えば、C
1−C
60)以外に、N、O、P、及びSのうちから選択されるヘテロ原子を含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基を意味する。一価非芳香族ヘテロ縮合多環基は、カルバゾリル基などを含む。本明細書において、二価非芳香族ヘテロ縮合多環基は、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基と同一の構造を有する二価基を意味する。
【0166】
本明細書において、置換されたC
3−C
10シクロアルキレン基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC
3−C
10シクロアルケニレン基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC
6−C
60アリーレン基、置換されたC
1−C
60ヘテロアリーレン基、置換された二価非芳香族縮合多環基、置換された二価非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC
1−C
60アルキル基、置換されたC
2−C
60アルケニル基、置換されたC
2−C
60アルキニル基、置換されたC
1−C
60アルコキシ基、置換されたC
3−C
10シクロアルキル基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC
3−C
10シクロアルケニル基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC
6−C
60アリール基、置換されたC
6−C
60アリールオキシ基、置換されたC
6−C
60アリールチオ基、置換されたC
1−C
60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちの少なくとも1つの置換基は、
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、及びC
1−C
60アルコキシ基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、及び−N(Q
11)(Q
12)のうちの少なくとも一つで置換された、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、及びC
1−C
60アルコキシ基;
C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、及び−N(Q
21)(Q
22)のうちの少なくとも一つで置換された、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;及び
−N(Q
31)(Q
32);のうちから選択され、
Q
1、Q
2、Q
11、Q
12、Q
21、Q
22、Q
31、及びQ
32は、互いに独立して、
水素、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;及び
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C
1−C
60アルキル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちの少なくとも一つで置換された、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;のうちから選択される。
【0167】
本明細書において、「ビフェニル基」は、「フェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。
【0168】
以下、合成例及び実施例を挙げ、本発明の一具現例による化合物及び有機発光素子について、更に具体的に説明するが、本発明は、下記の合成例及び実施例に限定されるものではない。下記合成例において、「『A』の代わりに『B』を使用した」という表現において、「B」の使用量と「A」の使用量は、モル当量基準で同一である。
【0169】
〔実施例〕
≪合成例1:化合物1の合成≫
下記反応式によって、化合物1を合成した。
【0171】
≪中間体(A)の合成≫
3−ブロモ−9−フェニル−9H−カルバゾール50.0g(155mmol)をテトラヒドロフラン(THF)500mLに溶かし、−78℃まで冷却した後、n−ブチルリチウム97.0mL(155.0mmol、1.6M溶液(n−ヘキサン中))を30分間徐々に加えた後、1時間−78℃で撹拌した。そこから得た混合物に、ジメトキシジフェニルシラン45.5g(186mmol)を、THF 250mLに溶かした溶液を30分間徐々に添加した後、1時間に亘って徐々に室温に反応温度を上げ、室温で更に15時間撹拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム(NH
4Cl)水溶液を加え、有機層を抽出して分離した後、無水硫酸マグネシウム(MgSO
4)を利用して、水を除去して濾過した後で濃縮した。そこから得た生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで分離(ジクロロメタン(DCM):n−ヘキサン=1:10<v/v>)し、目的化合物である中間体(A)42.4g(収率60%)を得た。
LC−Mass(計算値:455.17g/mol、測定値:M+1=456g/mol)
【0172】
≪化合物1の合成≫
1−ブロモ−4−メチルベンゼン5.13g(30.0mmol)をTHF 100mLに溶かし、−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム18.8mL(11.0mmol、1.6M溶液(n−ヘキサン中))を30分間徐々に添加した後、1時間−78℃で撹拌した。そこから得た混合物に、中間体(A)13.6g(30.0mmol)を、THF 100mLに溶かした溶液を30分間徐々に添加した後、1時間に亘って徐々に室温に反応温度を上げ、室温で更に15時間撹拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム(NH
4Cl)水溶液を加え、有機層を抽出して分離した後、無水硫酸マグネシウム(MgSO
4)を利用して、水を除去して濾過した後で濃縮した。そこから得た生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離(ジクロロメタン(DCM):n−ヘキサン=1:10<v/v>)し、生成物をエタノール条件で、再結晶を介して精製し、目的化合物である化合物1 10.0g(収率65%)を得た。
LC−Mass(計算値:515.21g/mol、測定値:M+1=516g/mol)
【0173】
≪合成例2:化合物21の合成≫
下記反応式によって化合物21を合成した。
【0175】
≪中間体(B)の合成≫
1,4−ジブロモベンゼン7.06g(30.0mmol)をTHF 100mLに溶かし、−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム18.8mL(30.0mmol、1.6M溶液(n−ヘキサン中))を30分間徐々に添加した後、1時間−78℃で撹拌した。そこから得た混合物に、中間体(A)13.6g(30.0mmol)を、THF 30mLに溶かした溶液を30分間徐々に添加した後、1時間に亘って徐々に室温に反応温度を上げ、室温で更に15時間撹拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム(NH
4Cl)水溶液を加え、有機層を抽出して分離した後、無水硫酸マグネシウム(MgSO
4)を利用して、水を除去して濾過した後で濃縮した。そこから得た生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離(ジクロロメタン(DCM):n−ヘキサン=1:10<v/v>)し、目的化合物である中間体(B)12.4g(収率71%)を得た。
LC−Mass(計算値:579.10g/mol、測定値:M+1=580g/mol)
【0176】
≪化合物21の合成≫
中間体(B)17.4g(30.0mmol)、フェニルホウ素酸4.39g(36.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(Pd(PPh
3)
4)3.47g(3.00mmol)及び炭酸カルシウム12.4g(90.0mmol)を、THF 60mL及び水30mLの混合溶液に入れた後で還流撹拌した。反応終了後、常温に冷却させ、抽出を介して水溶液層を除去した後、シリカゲルを通過させ、減圧フィルタリングを施し、濾過液を減圧濃縮した。そこから得た生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離(ジクロロメタン(DCM):n−ヘキサン=1:3<v/v>)し、生成物をエタノール条件で再結晶を介して精製し、目的化合物である化合物21 13.3g(収率77%)を得た。
LC−Mass(計算値:577.22g/mol、測定値:M+1=578g/mol)
【0177】
≪合成例3:化合物22の合成≫
下記反応式によって化合物22を合成した。
【0179】
≪中間体(C)の合成≫
1,4−ジブロモベンゼンの代わりに、1,3−ジブロモベンゼン7.06g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の中間体(B)の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である中間体(C)12.1g(収率69%)を得た。
LC−Mass(計算値:579.10g/mol、測定値:M+1=580g/mol)
【0180】
≪化合物22の合成≫
中間体(B)の代わりに、中間体(C)7.06g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の化合物21の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物22 7.45g(収率75%)を得た。
LC−Mass(計算値:577.22g/mol、測定値:M+1=578g/mol)
【0181】
≪合成例4:化合物35の合成≫
下記反応式によって化合物35を合成した。
【0183】
1−ブロモ−4−メチルベンゼンの代わりに、2−ブロモ−6−フェニルピリジン7.02g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、化合物1の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物35 9.55g(収率55%)を得た。
LC−Mass(計算値:578.22g/mol、測定値:M+1=579g/mol)
【0184】
≪合成例5:化合物36の合成≫
下記反応式によって化合物36を合成した。
【0186】
1−ブロモ−4−メチルベンゼンの代わりに、3−ブロモ−5−フェニルピリジン7.02g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の化合物1の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物36 9.90g(収率57%)を得た。
LC−Mass(計算値:578.22g/mol、測定値:M+1=579g/mol)
【0187】
≪合成例6:化合物56の合成≫
下記反応式によって化合物56を合成した。
【0189】
1−ブロモ−4−メチルベンゼンの代わりに、3−ブロモピリジン4.74g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の化合物1の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物56 5.73g(収率38%)を得た。
LC−Mass(計算値:502.19g/mol、測定値:M+1=503g/mol)
【0190】
≪合成例7:化合物68の合成≫
下記反応式によって化合物68を合成した。
【0192】
1−ブロモ−4−メチルベンゼンの代わりに、2−ブロモ−5−フェニルフラン6.69g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の化合物1の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物68 6.98g(収率41%)を得た。
LC−Mass(計算値:567.20g/mol、測定値:M+1=568g/mol)
【0193】
≪合成例8:化合物86の合成≫
下記反応式によって化合物86を合成した。
【0195】
中間体(B)17.4g(30.0mmol)、ジフェニルアミン6.09g(36.0mmol)、Pd
2(dba)
3 2.75g(3.00mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィン(ttbp)3.00mL(50%(トルエン中)、6.00mmol)及びナトリウム−tert−ブトキシド5.76g(60.0mmol)をキシレン(xylene)300mLに入れた後、145℃で加熱撹拌した。反応終了後、常温に冷却させ、シリカゲルを通過させ、減圧フィルタリングを施し、濾過液を減圧濃縮した。そこから得た生成物をエタノール条件で再結晶を介して精製し、目的化合物である化合物86 13.8g(収率69%)を得た。
LC−Mass(計算値:668.26g/mol、測定値:M+1=669g/mol)
【0196】
≪合成例9:化合物101の合成≫
下記反応式によって化合物101を合成した。
【0198】
ジフェニルアミンの代わりに、9H−カルバゾール6.02g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例8と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物101 14.8g(収率74%)を得た。
LC−Mass(計算値:666.25g/mol、測定値:M+1=667g/mol)
【0199】
≪合成例10:化合物102の合成≫
下記反応式によって化合物102を合成した。
【0201】
中間体(B)の代わりに、中間体(C)17.4g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例9と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物102 13.4g(収率67%)を得た。
LC−Mass(計算値:666.25g/mol、測定値:M+1=667g/mol)
【0202】
≪合成例11:化合物107の合成≫
下記反応式によって化合物107を合成した。
【0204】
合成時に、ジフェニルアミンの代わりに、9H−カルバゾール−3−カルボニトリル6.92g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例8と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物107 12.0g(収率58%)を得た。
LC−Mass(計算値:691.24g/mol、測定値:M+1=692g/mol)
【0205】
≪合成例12:化合物108の合成≫
下記反応式によって化合物108を合成した。
【0207】
合成時に、ジフェニルアミンの代わりに、9H−カルバゾール−3,6−ジカルボニトリル7.82g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例8と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物108 11.2g(収率52%)を得た。
LC−Mass(計算値:716.24g/mol、測定値:M+1=717g/mol)
【0208】
≪合成例13:化合物116の合成≫
下記反応式によって化合物116を合成した。
【0210】
合成時に、フェニルホウ素酸の代わりに、ジベンゾ[b,d]フラン−2−イルホウ素酸7.63g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の化合物21の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物116 13.6g(収率68%)を得た。
LC−Mass(計算値:667.23g/mol、測定値:M+1=668g/mol)
【0211】
≪合成例14:化合物120の合成≫
下記反応式によって化合物120を合成した。
【0213】
フェニルホウ素酸の代わりに、ジベンゾ[b,d]チオフェン−2−イルホウ素酸8.21g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の化合物21の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物120 15.2g(収率74%)を得た。
LC−Mass(計算値:683.21g/mol、測定値:M+1=684g/mol)
【0214】
≪合成例15:化合物128の合成≫
下記反応式によって化合物128を合成した。
【0216】
フェニルホウ素酸の代わりに、(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)ホウ素酸10.3g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の化合物21の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物128 14.7g(収率66%)を得た。
LC−Mass(計算値:742.28g/mol、測定値:M+1=743g/mol)
【0217】
≪合成例16:化合物130の合成≫
下記反応式によって化合物130を合成した。
【0219】
中間体(B)の代わりに、中間体(C)17.4g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例15と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物130 12.0g(収率54%)を得た。
LC−Mass(計算値:742.28g/mol、測定値:M+1=743g/mol)
【0220】
≪合成例17:化合物151の合成≫
下記反応式によって化合物151を合成した。
【0222】
1−ブロモ−4−メチルベンゼンの代わりに、2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン11.6g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の化合物1の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物151 5.28g(収率24%)を得た。
LC−Mass(計算値:732.27g/mol、測定値:M+1=733g/mol)
【0223】
≪合成例18:化合物152の合成≫
下記反応式によって化合物152を合成した。
【0225】
1−ブロモ−4−メチルベンゼンの代わりに、2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン11.6g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の化合物1の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物151 6.43g(収率28%)を得た。
LC−Mass(計算値:732.27g/mol、測定値:M+1=733g/mol)
【0226】
≪合成例19:化合物201の合成≫
下記反応式によって化合物201を合成した。
【0228】
≪中間体(D)の合成≫
3−ブロモ−9−フェニル−9H−カルバゾールの代わりに、2−ブロモ−9−フェニル−9H−カルバゾール50.0g(155mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の中間体(A)の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物中間体(D)38.2g(収率54%)を得た。
LC−Mass(計算値:455.17g/mol、測定値:M+1=456g/mol)
【0229】
≪中間体(E)の合成≫
中間体(A)の代わりに、中間体(D)13.7g(30mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の中間体(B)の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物中間体(E)12.9g(収率74%)を得た
LC−Mass(計算値:579.10g/mol、測定値:M+1=580g/mol)
【0230】
≪化合物201の合成≫
中間体(B)の代わりに、中間体(E)17.4g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の化合物21の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物201 7.35g(収率74%)を得た。
LC−Mass(計算値:577.22g/mol、測定値:M+1=578g/mol)
【0231】
≪合成例20:化合物214の合成≫
下記反応式によって化合物214を合成した。
【0233】
中間体(B)の代わりに、中間体(E)17.4g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例9の化合物101の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物214 13.0g(収率65%)を得た。
LC−Mass(計算値:666.25g/mol、測定値:M+1=667g/mol)
【0234】
≪合成例21:化合物273の合成≫
下記反応式によって化合物273を合成した。
【0236】
≪中間体(F)の合成≫
3−ブロモ−9−フェニル−9H−カルバゾールの代わりに、6−ブロモ−9−フェニル−9H−ピリド[2,3−b]インドール50.1g(155mmol)を使用したという点を除いては、合成例1の中間体(A)の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物中間体(F)35.4g(収率50%)を得た。
LC−Mass(計算値:456.17g/mol、測定値:M+1=457g/mol)
【0237】
≪中間体(G)の合成≫
中間体(A)の代わりに、中間体(F)13.7g(30mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の中間体(B)の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物中間体(G)11.3g(収率65%)を得た
LC−Mass(計算値:580.10g/mol、測定値:M+1=581g/mol)
【0238】
≪化合物273の合成≫
中間体(B)の代わりに、中間体(G)17.4g(30.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例2の化合物21の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物273 6.26g(収率63%)を得た。
LC−Mass(計算値:578.22g/mol、測定値:M+1=579g/mol)
【0239】
≪合成例22:化合物286の合成≫
下記反応式によって化合物286を合成した。
【0241】
中間体(B)の代わりに、中間体(G)17.4g(36.0mmol)を使用したという点を除いては、合成例9の化合物101の合成方法と同一の方法を利用し、目的化合物である化合物286 12.4g(収率62%)を得た。
LC−Mass(計算値:667.24g/mol、測定値:M+1=668g/mol)
【0242】
≪評価例1:HOMO(highest occupied molecular orbital)エネルギー、LUMO(lowest unoccupied molecular orbital)エネルギー、及び三重項(T1)エネルギーのレベル評価≫
表1の方法によって合成された化合物のHOMOエネルギーレベル、LUMOエネルギーレベル及びT1エネルギーレベルを評価し、その結果を表2に示した。
【0246】
表2から、上記合成例で合成された化合物は、有機発光素子用材料として使用するのに適する電気的特性を有するということを確認することができる。特定理論によって限定するものではないが、化合物Aは、フェニル−カルバゾール環以外に、Siに直接(directly)連結された縮合環(即ち、トリフェニレン環)を更に含むため、共役長が増大し、上記合成例で合成された化合物に比べて低い三重項エネルギーを有する。
【0247】
≪評価例2:熱的特性評価≫
化合物21、22、86、及び107に対して、TGA(thermo gravimetric analysis)及びDSC(differential scanning calorimetry)を利用して、熱分析(N
2雰囲基、温度区間:常温〜600℃(10℃/min)−TGA、常温から400℃まで−DSC、pan type:Pt pan(一回使用Al pan内)(TGA);一回使用Al pan(DSC))を行い、その結果を表3にまとめた。表3によれば、上記化合物は、優秀な熱安定性を有するということを確認することができる。
【0249】
≪実施例1≫
15Ω/cm
2の面抵抗値を有するITOガラス基板(ITO層は、アノードである)を、50mm×50mm×0.7mmサイズに切り、アセトン、イソプロピルアルコール、及び純水の中で、それぞれ15分間超音波洗浄した後、30分間UV(ultraviolet)オゾン洗浄して使用した。
【0250】
ITOアノード上に、真空度650×10
−7Pa及び蒸着速度0.1〜0.3nm/sの条件で、NPBを蒸着し、700Å厚の正孔輸送層を形成し、正孔輸送層上に、mCPを蒸着し、50Å厚の電子阻止層を形成し、正孔輸送領域を形成した。
【0251】
正孔輸送領域上に、化合物1(ホスト)及び化合物FIr6(ドーパント、10重量%)を共蒸着し、300Å厚の発光層を形成した。
【0252】
発光層上に、TmPyPBを真空蒸着し、300Å厚の正孔阻止層を形成し、正孔阻止層上に、Alq3を真空蒸着し、100Å厚の電子輸送層を形成した後、電子輸送層上に、LiFを蒸着し、5Å厚の電子注入層を形成し、電子注入層上に、1,200Å厚のAl第2電極(カソード)を形成することにより、有機発光素子を製作した。
【0254】
≪実施例2≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物21を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0255】
≪実施例3≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物22を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0256】
≪実施例4≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物35を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0257】
≪実施例5≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物36を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0258】
≪実施例6≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物86を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0259】
≪実施例7≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物101を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0260】
≪実施例8≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物102を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0261】
≪実施例9≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物107を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0262】
≪実施例10≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物108を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0263】
≪実施例11≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物116を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0264】
≪実施例12≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物120を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0265】
≪実施例13≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物128を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0266】
≪実施例14≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物130を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0267】
≪実施例15≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物151を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0268】
≪実施例16≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物152を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0269】
≪実施例17≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物214を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0270】
≪実施例18≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物273を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0271】
≪実施例19≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物286を使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0272】
≪比較例1≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物AAを使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0274】
≪比較例2≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物Aを使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0276】
≪比較例3≫
発光層の形成時、ホストとして化合物1の代わりに、化合物Bを使用したという点を除いては、実施例1と同一の方法を利用して、有機発光素子を製作した。
【0278】
≪評価例3:有機発光素子の特性評価≫
実施例1〜19、及び比較例1〜3で製造されたそれぞれの有機発光素子に対して、Kethley SMU 236及び輝度計PR650を利用して、駆動電圧、電流効率、及び輝度を測定し、実施例2〜19、及び比較例1〜3の駆動電圧及び電流効率に対して、実施例1の有機発光素子の駆動電圧及び電流効率をそれぞれ「100」とするとき、それに対する相対値に換算して表4に示した。一方、表4において、寿命(T
95)は、500nit下の初期輝度を100%とするとき、駆動後に輝度が95%になるのにかかる時間(hr)を測定したものである。表4において、実施例2〜19、及び比較例1〜3の寿命(T
95)は、実施例1の有機発光素子の寿命(T
95)を「100」とするとき、それに対する相対値に換算して示した。
【0280】
表4から、実施例1〜19の有機発光素子は、比較例1〜3の有機発光素子に比べ、低駆動電圧、高効率、及び/又は高耐久性を有するということを確認することができる。
【0281】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。