(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態1に係る表示システム1]
図1は実施形態1に係る表示システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、表示システム1は外部装置10と複数の表示装置20とを備えている。外部装置10は複数の表示装置20に複数の表示命令をそれぞれ出力する。複数の表示装置20は、外部装置10から入力される表示命令に従い点灯制御を行うことにより、例えば
図2Aから
図2Hに示すように、複数の画像A〜Hを右から左へスクロールさせる。各画像の移動は、1ドット単位であってもよいし、本実施形態のように複数ドット単位であってもよい。画像A〜Hの内容は特に限定されない。
【0010】
表示装置20は、先に入力された表示命令に従う点灯制御を完了する際に、新たな表示命令がメモリに書き込み済みであれば、新たな表示命令に従う点灯制御を開始し、書き込み済みでなければ、先に入力された表示命令に従う点灯制御を繰り返す。所定の周期で複数の表示命令の書き込みが行なわれる場合であっても、点灯制御の繰り返しが継続する時間と書き込みの周期との間に取り決めはなく、書き込みの周期で点灯制御の繰り返しが継続するとは限らない。ただし、後述する表示方法によれば、自律的に、1つの表示命令あたりの点灯制御の繰り返し回数が等しく維持される。したがって、1つの表示命令に従う点灯制御の繰り返しの継続時間が、書き込みの周期に等しくあるいはほぼ等しく維持される。
【0011】
複数の表示装置20は複数の発光素子を有している。各表示装置20において、複数の発光素子は、例えば縦nドット×横nドットのドットマトリクスを構成するよう配置されている。nは2以上の整数である。外部装置10と複数の表示装置20にはそれぞれ電源が接続され電力が供給される。
【0012】
[実施形態1に係る表示方法]
図3は実施形態1に係る表示方法を説明するタイミングチャートである。
図3中の符号M1、M2、M3は3つのメモリM1、M2、M3を示している。本実施形態に係る表示方法は、
図3に示すように、表示命令A〜Iの書き込み周期T1を測定X1し、測定X1した書き込み周期T1に基づき、測定X1の後に開始されるメインフレームMFB〜MFHの間で1つのメインフレームを構成するサブフレームの数を等しくする。このようにすれば、測定X1の後において、1つの表示命令あたりの点灯制御の繰り返し回数が等しく維持される。以下、詳細に説明する。
【0013】
(外部装置10)
前記のとおり、表示命令A〜Iは表示装置20の外部にある外部装置10から表示装置20に入力される。入力方式は有線であってもよいし無線であってもよい。外部から入力された複数の表示命令A〜Iは、所定の書き込み周期T1で、メモリM1〜M3に順次書き込まれる。
【0014】
(表示命令A〜I)
表示命令A〜Iは複数の発光素子の点灯制御を命じるデータである。
図3中、「WRITE:A」や「WRITE:B」などの符号が付された区間は、表示命令Aや表示命令Bなどがメモリに書き込まれる区間を示す。また、「WRITE:A」や「WRITE:B」の右隣に続くSの符号が付された区間は、メモリに書き込まれた表示命令Aや表示命令Bなどに従い点灯制御が行われる区間を示す。1つの区間Sは点灯制御が1回行なわれることを示し、複数の区間Sは点灯制御が繰り返されることを示す。後述のとおり、Sの符号が付された個々の区間は、本明細書においてサブフレームと称される。
【0015】
(書き込み周期T1)
複数の表示命令A〜Iは、所定の書き込み周期T1でメモリに書き込まれる。書き込み周期T1は例えば10ms以上30ms以下である。10ms未満である場合は、1つ1つの画像の表示時間が短くなるため、各画像切り替わりが速い。他方、30msを超える場合は、1つ1つの画像の表示時間が長くなるため、各画像の切り替わりが遅い。したがって、10ms未満や30msを超える範囲においては、各画像の表示時間の違いは目立ち難い。後述のとおり、1つ1つの画像の表示時間は
図3中のMFA〜MFHの符号が付された区間各々の長さに等しい。
【0016】
(メモリM1、M2、M3)
複数の表示命令A〜Iは、2つのメモリM1、M2に交互に書き込まれてもよいが、
図3で示したように、3つのメモリM1、M2、M3に順次に書き込まれることが好ましい。このようにすれば、1つ目のメモリに対する表示命令の書き込み完了時に、2つ目のメモリが使用中であっても、3つ目のメモリに対して新たな表示命令の書き込みを直ちに開始することができる。したがって、書き込み周期T1を短縮することができる。
【0017】
(点灯制御)
点灯制御とは複数の発光素子のうち所定の発光素子を点灯させる制御をいう。前記のとおり、
図3中、「WRITE:A」などの符号が付された区間の右隣に続くSの符号が付された複数の区間は、メモリに書き込まれた表示命令Aなどに従い点灯制御が複数回繰り返されていることを示す。
【0018】
(メインフレームMFA〜MFH、サブフレームS)
図3中、MFA〜MFHの符号がされた区間はメインフレームを示す。メインフレームとは1つの画像が表示される区間をいう。例えば、メインフレームMFAは画像Aが表示される区間であり、メインフレームMFBは画像Bが表示される区間である。1つのメインフレームの長さが1つの画像の表示時間となる。メインフレームの長さT1、T2、T3、T4は、例えば5ms以上50ms以下である。
【0019】
図3中、Sの符号がされた区間はサブフレームを示す。サブフレームとは1回の点灯制御の開始から終了までの区間をいう。メインフレームは複数のサブフレームによって構成されている。1つのメインフレームを構成するサブフレームの数は1つの表示命令に従う点灯制御が繰り返される回数に等しい。サブフレームの長さT5、T6、T7は、例えば50us以上500us以下である。サブフレームの長さが短いほどちらつきを抑制できる。1つのメインフレームを構成する複数のサブフレームの長さは、そのメインフレーム内において互いにほぼ等しい。
【0020】
(点灯制御の繰り返し)
表示装置20は、新たな表示命令の書き込みが完了しない限り、先に書き込まれた表示命令に従う点灯制御を繰り返す。換言すると、表示装置20は、新たな表示命令の書き込みの完了前は先に書き込まれた一の表示命令に従う点灯制御を一のメインフレームの開始から終了までの間に当該一のメインフレームを構成するサブフレームの数だけ繰り返し実行し、新たな表示命令の書き込みの完了後は書き込みが完了した新たな表示命令に従う点灯制御を一のメインフレームに続く他のメインフレームの開始から終了までの間に当該他のメインフレームを構成するサブフレームの数だけ繰り返し実行する。この結果、本実施形態では、表示命令Aに従う点灯制御は7回繰り返され、表示命令B〜Hに従う点灯制御はいずれも3回繰り返される。
【0021】
(測定X1)
図3中、符号X1は書き込み周期T1の測定が行われていることを示す。測定X1は、例えば、1つの表示命令の書き込みが終了してからこれに続く1つの表示命令の書き込みが終了するまでの長さを計測することにより行うことができる。また例えば、1つの表示命令の書き込みが開始してからこれに続く1つの表示命令の書き込みが開始するまでの長さを計測することにより行うこともできる。
【0022】
表示装置20は、測定X1の後、当該測定X1の後に開始されるメインフレームの間で1つのメインフレームを構成するサブフレームの数が等しくなるよう動作する。例えば、表示装置20は、測定X1の後、測定した書き込み周期T1に基づいてサブフレームの長さT6を算出し、当該算出した長さT6のサブフレームで当該測定X1の後に開始されるメインフレームMFBを構成する。ここで、サブフレームの長さT6は、測定X1の後に開始されるメインフレームMFB〜MFH間で、1つのメインフレームを構成するサブフレームの数が等しくなる長さである。すなわち、サブフレームの長さT6は、メインフレームMFB〜MFHの各々が同じ数のサブフレームを有することになる長さである。
【0023】
このような長さは、例えば、「サブフレームの長さT6×サブフレームの数≒書き込み周期T1」に基づき算出することができる。例えば、測定された書き込み周期T1が15msである場合、この書き込み周期T1に基づき、サブフレームの長さを3.0msとし、サブフレームの数を5つとする。このようにすれば、先に入力された表示命令に従う点灯制御を5回繰り返す度に、新たな表示命令がメモリに書き込み済みとなるため、1つの表示命令あたりの点灯制御の繰り返し回数が等しく5回に維持される。したがって、1つの表示命令に従う点灯制御の繰り返しの継続時間を、書き込みの周期(15ms)に等しくあるいはほぼ等しく維持することができる。
【0024】
ちらつき軽減の観点からサブフレームの長さは短いことが好ましい。そこで、各表示装置20は、例えば、最小値となるサブフレームの長さとして値V1をあらかじめ記憶しておき、まずは、値V1を整数倍したときの値V1×M(Mは2以上の整数)が測定した書き込み周期T1と一致するのか、一致しない場合はどの程度の差があるのかを判断する。そして、値V1×Mと書き込み周期T1が一致する場合または一致はしないが両者の差が所定の値より小さい場合は、次のメインフレームにおいて値V1をサブフレームの長さとして使用する。一方、両者が一致せずにその差が所定の値よりも大きい場合は、値V1に所定の値を加算した値V2を用いて上記と同様の動作が行われる。値V2を用いて適切なサブフレームの長さが決定できない場合は、次に、値V2に所定の値を加算した値V3を用いて同様の動作が行われる。このような動作を繰り返すことにより、最終的には適切なサブフレームの長さが決定される。
【0025】
算出されるサブフレームの長さは、書き込みが書き込み完了時に予定されるサブフレームの中央付近で完了する長さであることが好ましい。このような構成にすることで、仮に書き込み完了時とサブフレーム終了時のタイミングにずれが生じたとしても、書き込みが完了するタイミングを書き込みの完了時に予定される所定のサブフレーム内に留めることができる。すなわち、例えば、書き込みが書き込み完了時に予定されるサブフレームの端付近で完了する場合には、書き込み完了時とサブフレーム終了時のタイミングにずれが生じると、書き込みの完了時が書き込みの完了時に予定されるサブフレーム内に留まらず、当該サブフレームに隣接するサブフレーム内にずれてしまう。ゆえに、各メインフレームMFB〜MFHにおける点灯制御の回数は異なってしまう。しかしながら、上記構成によれば、書き込みが、書き込みの完了時に予定される所定のサブフレームの中央付近、すなわち、当該所定のサブフレームの端から離れたタイミングで完了するものとされるため、たとえ上記のずれが生じた場合であっても、書き込みが完了するタイミングを当該所定のサブフレーム内に留めることができる。したがって、点灯制御の回数をより精度よく維持することができる。
【0026】
(測定X2〜X8)
図3中の符号X2〜X8は、測定X1の後、新たな表示命令が書き込まれる度に、書き込み周期T1が新たに測定されることを示している。表示装置20は、測定X2〜X8の後においても、測定X1の場合と同様に、測定X2〜X8の後に開始されるメインフレームの間で1つのメインフレームを構成するサブフレームの数が等しくなるよう動作する。この場合、表示装置20は、新たな表示命令の書き込みが完了する度に、新たに測定した書き込み周期に基づきサブフレームの長さを新たに算出し、新たに算出した長さのサブフレームで測定後に開始されるメインフレームを構成することが好ましい。このようにすれば、新たな表示命令の書き込みが行なわれる度に、書き込みのタイミングと点灯制御のタイミングがずれないようにサブフレームの長さが調整されるため、1つのメインフレームを構成するサブフレームの数を等しく維持することができる。
【0027】
(画像B〜Hの表示時間)
以上説明した表示方法によれば、測定X1の後、1つのメインフレームを構成するサブフレームの数は3つになる。すなわち、1つの表示命令あたりの点灯制御の繰り返し回数はすべて3回となる。したがって、画像B〜Hの表示時間は、以下のとおり、T3またはT4となる。
(1)画像B、C、E、F、Hの表示時間=T3=T6×3回
(2)画像D、Gの表示時間=T4=T7×3回
ここで、上記のとおりT6、T7は例えば50us以上500us以下であるため、T3とT4の違いは最大でも45msに過ぎない。したがって、画像B〜Hはがたつきが少なく円滑に切り替えられる。よって、複数の表示装置20の各々は、複数の画像B〜Hを右から左へ、がたつき少なく円滑にスクロールさせることができる。
【0028】
以上のとおり、本実施形態に係る表示方法によれば、外部から所定の周期で表示命令が入力される場合において、自律的に、1つの表示命令あたりの点灯制御の繰り返し回数が等しく維持される。したがって、1つの表示命令に従う点灯制御の繰り返しの継続時間を、書き込みの周期に等しくあるいはほぼ等しく維持することができる。
【0029】
[実施形態2に係る表示方法]
図4は実施形態2に表示方法を説明するタイミングチャートである。
図4に示すように、実施形態2は、測定X1の後、測定した書き込み周期T1に基づき、測定X1の後に開始されるメインフレーム間で1つのメインフレームを構成するサブフレームの数が等しくなるよう、書き込みの完了時に予定されるサブフレームを休止する点で、実施形態1と相違する。このようにすれば、点灯制御を休止するという簡易な制御により、測定X1の後に開始されるメインフレーム間で1つのメインフレームを構成するサブフレームの数を等しくすることができる。1つのサブフレームの長さはT10であり、1つのメインフレームを構成するサブフレームの数は2つである。したがって、1つのメインフレームの長さはT9(T9=T10×2)となる。
【0030】
点灯制御の休止時間T11〜T16はサブフレームの長さT10以下であることが好ましい。休止時間T11〜T16とは、点灯制御を休止後、次の表示命令の後に入力される表示命令に従う点灯制御を開始するまでの時間である。このようにすれば、点灯率が極端に落ちないため、明るさの低下を抑えられる。また、書き込みが停止した場合に、表示が消えたままになる時間を短くできる。
【0031】
[比較例の表示方法]
図6は比較例に係る表示方法を説明するタイミングチャートである。比較例では、書き込み周期T1の測定を行わない。また、書き込み周期T1に基づいて1つのメインフレームを構成するサブフレームの数を等しくすることもない。このため、画像A〜Dと画像F〜Hを表示するメインフレームMFA〜MFDとMFF〜MFHは3つのサブフレームで構成されるが、画像Eを表示するメインフレームMFEは2つのサブフレームで構成される。したがって、画像A〜Dと画像F〜Hの表示時間T20と画像Eの表示時間T21とが大きく異なってしまう。このため、符号Zで示した画像Eから画像Fへの切り替わりが大きくがたついて見える。
【0032】
[実施形態1、2に係る表示装置20の構成例]
図5は実施形態1、2に係る表示装置の構成例を示す図である。
図5に示すように、表示装置20は、複数の発光素子L1〜L4と、複数の発光素子L1〜L4の一端に接続される共通ラインCOM1、2と、電源Vと、共通ラインCOM1、2と電源Vとに接続される第1スイッチSW11、12と、複数の発光素子L1〜L4の他端に接続される複数の駆動ラインSEG1、2と、複数の駆動ラインSEG1、2とGNDとに接続される複数の第2スイッチSW21、22と、複数の発光素子L1〜L4を点灯制御する制御装置CTRと、を備えている。以下、詳細に説明する。
【0033】
(複数の発光素子L1〜L4)
複数の発光素子L1〜L4の各々には例えば発光ダイオードを用いることができる。例えば、縦nドット×横nドットのドットマトリクスを構成する場合にはn×n個の発光素子を用いる。nは2以上の整数である。本実施形態では、理解を容易にするため、n=2とし、4個の発光素子を用いるものとする。なお、例えば3個の発光素子(赤の発光素子、緑の発光素子、青の発光素子)を用いて1つのドットを構成する場合などは3n×3n個の発光素子を用いてもよい。
【0034】
(共通ラインCOM1、2)
共通ラインCOM1、2は複数の発光素子L1〜L4の一端に接続される。複数の発光素子L1〜L4は、
図5に示すようにアノードコモンで共通ラインCOM1、2に接続されてもよいし、カソードコモンで共通ラインCOM1、2に接続されてもよい。
【0035】
共通ラインCOM1、2は、プリント配線基板などにおいて、線状、四角状、円状などの様々な形状に形成することができる。「ライン」としたのは、プリント配線基板などに形成される共通ラインCOM1、2の実際の形状を線状に限定する趣旨ではなく、単に回路図において共通ラインCOM1、2を模式化した場合にこれを線で表示可能であるからに過ぎない。
【0036】
共通ラインの数は1本以上であればよい。1本の共通ラインは途中で枝分かれ、すなわち分岐していてもよい。1本の共通ラインであっても、これを途中で分岐させることにより、複数の発光素子L1〜L4による縦nドット×横nドットのドットマトリクスを構成することができる。
【0037】
(電源V)
電源Vは複数の発光素子L1〜L4に電圧を供給する装置である。電源Vは、共通ラインCOM1、2ごとに設けられてもよいが、
図5に示すように複数の共通ラインCOM1、2で共有されてもよい。電源Vが複数の共通ラインCOM1、2で共有される場合、電源Vの電圧は、各共通ラインCOM1、2に常時印加されてもよいし(スタティック制御方式)、時分割で印加されてもよい(ダイナミック制御方式)。電源Vには、例えばシリーズ方式やスイッチング方式などの直流の定電圧源を用いることができる。
【0038】
(第1スイッチSW11、12)
第1スイッチSW11、12は共通ラインCOM1、2と電源Vとに接続される。第1スイッチSW11、12は制御装置CTRによりオンオフされる。第1スイッチSW11、12がオンの場合は複数の共通ラインCOM1、2が電源Vに電気的に接続され、オフの場合は当該接続が解除される。第1スイッチSW11、12にはPチャネル型FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)やPNPトランジスタを用いることができる。なお、共通ラインの数が1本である場合や、2本ではあるが電源Vの電圧を各共通ラインに常時印加するスタティック制御方式である場合には、第1スイッチSW11、12を設ける必要はない。
【0039】
(複数の駆動ラインSEG1、2)
複数の駆動ラインSEG1、2は複数の発光素子L1〜L4の他端に接続される。複数の駆動ラインSEG1、2には例えばプリント配線基板の配線の一部からなる銅箔などを用いる。
【0040】
(第2スイッチSW21、22)
第2スイッチSW21、22は複数の駆動ラインSEG1、2とGND(接地)とに接続される。第2スイッチSW21、22は制御装置CTRによりオンオフされる。第2スイッチSW21、22がオンの場合は駆動ラインSEG1、2がGNDに電気的に接続され、オフの場合は当該接続が解除される。第2スイッチSW21、22にはNPNトランジスタやNチャネル型FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)などを用いることができる。駆動ラインSEG1、2に流れる電流の大きさは、例えば、抵抗素子などの素子や定電流源装置などの装置によって制御することができる。これらの素子や装置は、第2スイッチSW21、22とGNDとの間や第2スイッチSW21、22と駆動ラインSEG1、2との間などに設けることができる。
【0041】
(制御装置CTR)
制御装置CTRは演算部Pや複数のメモリM1〜M3などを備えている。演算部Pは、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイコン、あるいはこれらを組み合わせたものなどで構成される。
【0042】
メモリM1〜M3の各々は、1つのRAM(Random Access Memory)あるいは1つのRAMの1つの領域などで構成される。メモリM1〜M3には外部から入力される表示命令が随時に書き込まれる。
【0043】
メモリM4はROM(Read Only Memory)などで構成される。メモリM4には演算部Pを動作させるプログラムが予め書き込まれている。演算部PがメモリM4に記憶されているプログラムを実行することにより、表示装置20は動作する。
【0044】
1回当たりの点灯制御の時間とは点灯制御の実行に費やされる時間をいう。スタティック制御方式の場合は、第2スイッチSW21、22の一方または双方をオンオフする動作が点灯制御に該当し、当該動作に費やされる時間が1回当たりの点灯制御の時間に該当する。また、ダイナミック制御方式の場合は、共通ラインCOM1、2に時分割で電圧を印加しつつ、第2スイッチSW21、22の一方または双方をオンオフする動作が点灯制御に該当し、当該動作に費やされる時間が1回当たりの点灯制御の時間に該当する。
【0045】
以上、実施形態について説明したが、これらの説明は特許請求の範囲に記載された構成を何ら限定するものではない。