(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したコネクタ、端子、リレー、スイッチ等には、接点部にAuめっきが施されることが多い。これは、優れた耐食性及び通電性を確保するために行われる。しかし、Auめっきは、コストが高いため、めっき厚みのみならず、めっき範囲も必要最小限にする必要がある。
【0007】
リン青銅条やリン青銅板は、プレス工程にて穴開けが行われる。その後、めっきラインにて所定の位置へAuめっきを施す。ここで、Auめっきを所定の位置へ精度良く施すためには、所定の位置に穴開けを精度良く施す必要がある。そのためには、素材の直線性の精度が良くなければならない。
【0008】
要するに、素材の曲がりが大きいと(
図1参照)、プレス工程の穴開けの位置にばらつきが大きくなり、Auめっきが所定の位置に施されず、製品歩留まりが著しく低下する。
【0009】
上記特許文献に示される方法は、リン青銅条又は板の曲がりを小さくするのにある程度は有効であった。しかし、上記文献の方法では、いずれも、プレス工程で精度よく穴開けができずユーザーの要求を満足できていない。本発明は、プレス工程で精度よく穴あけができるリン青銅条又は板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者が鋭意研究した結果、プレス工程で精度よく穴あけができるようにするには、リン青銅条又は板の曲がりを小さくするだけでは不十分であり、曲がりの変動を抑制することが重要であることを見出した。
【0011】
上記知見に基づき本発明は以下のように特定される。
(発明1)
Snを3.5〜11質量%、Pを0.03〜0.35質量%含有し、残部が銅及び不可避的不純物から構成されるリン青銅条又は板であって、
JISH3130(2012)に規定される曲がりを1m毎に長手方向で連続して5点を測定したとき、5点の曲がりの最大値が1.00mm以下であり、
5点の曲がりの標準偏差(A)と、5点の曲がりの平均値(B)との比(A/B)が1.00以下である、リン青銅条又は板。
(発明2)
発明1のリン青銅条又は板であって、少なくとも下記のいずれか1つの元素を、下記の量だけ、更に含有する、リン青銅条又は板。
Pb:0.02質量%以下
Fe:0.01質量%以下
Zn:0.2質量%以下
(発明3)
更にAuメッキ層を備える発明1又は2のリン青銅条又は板。
(発明4)
発明1〜3のいずれか1項に記載のリン青銅条又は板を利用したプレス加工品。
(発明5)
発明4のプレス加工品を備える電子部品。
(発明6)
発明5の電子部品を備える電子機器。
(発明7)
発明1又は2のリン青銅条又は板の製造方法であって、
前記方法は、
最終再結晶焼鈍工程と
前記最終再結晶焼鈍工程の後に、最終冷間圧延工程と、
を含み、
前記最終再結晶焼鈍は、平均結晶粒径を5.0μm以下に調整することを含み、
前記最終冷間圧延工程は、長手方向の最大直径と最小直径の差で表示されるロールクラウンを+1.0μm以上+3.0μm以下に調整したワークロールを用いることを含む、
該方法。
(発明8)
発明3のリン青銅条又は板の製造方法であって、発明7に記載の工程と、Auメッキを行う工程とを含む、該方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、蛇行を抑制した直線性の高い素材を得ることができ、上記プレス工程における不具合を有効に抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための具体的な実施形態について説明する。以下の説明は、本発明の理解を促進するためのものである。即ち、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0015】
1.銅合金材料 リン青銅
一実施形態において、本発明の銅合金材料は、リン青銅である。好ましくは、JISH3110、及びJISH3130等に規定されるリン青銅であってもよい。
【0016】
1−1.組成
一実施形態において、リン青銅とは銅を主成分としてSn及びこれよりも少ない質量のPを含有する銅合金のことをいう。一例として、りん青銅はSnを3.5〜11質量%、Pを0.03〜0.35質量%(好ましくは、0.03〜0.20質量%)含有し、残部が銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。
【0017】
一実施形態において、リン青銅は、更には、少なくとも下記のいずれか1つの元素を、下記の量だけ、更に含有してもよい:
Pb:0.02質量%以下(好ましくは、0.01質量%以下)
Fe:0.01質量%以下(好ましくは、0.05質量%以下)
Zn:0.2質量%以下(好ましくは、0.1質量%以上0.2質量%以下)
【0018】
1−2.形状
本発明の銅合金材料は、条又は板である。
「条」(strip、ribbon)とは、「0.1mm以上の均一な肉厚で、長方形断面をもち、スリットされたコイル形状で供給される圧延製品」をさす。
「板」(sheet、plate)とは、「0.1mm以上の均一な肉厚で、長方形断面をもち、シャー又はのこ(鋸)切断された平板で供給される圧延製品」をさす。
【0019】
また、好ましい一実施形態において、本発明のりん青銅条又は板の厚さは、0.1〜0.4mmである。プレス工程で精度よく穴あけをすることができない不具合は0.1〜0.4mmの板厚で顕在化する。
【0020】
一実施形態において、本発明のりん青銅条又は板の幅は、限定されるものではないが、10〜50mmである。10mmを下回ると、単位ストロークのプレスで得られる個数が少なくなり生産性が低下する。50mmを超えるとプレス品の寸法精度が低下する。
【0021】
1−3.特性
一実施形態において、本発明のりん青銅条又は板は、直線性に優れている。より具体的には、5点の曲がりの最大値が1.00mm以下である(好ましくは0.6mm以下)。5点の曲がりの最大値が1.00mmを超えると、後述する曲がりの標準偏差が大きくなり、曲がりが長手方向で変動しプレス工程で精度よく穴あけをすることができなくなる。下限値は特に限定されないが、典型的には0.00mm以上である。
【0022】
上記「曲がり」は、JISH3130(2012)(6.4 条の曲がりの最大値)に従って測定される(
図2参照)。より具体的には、JISH3130(2012)に規定される曲がりを1m毎に長手方向で連続して5点を測定し、測定した5個の数値を比較し最大値を確認する。この最大値を曲がりの最大値とする。
【0023】
一実施形態において、本発明のりん青銅条又は板は、5点の曲がりの標準偏差(A)と、5点の曲がりの平均値(B)との比(A/B)が1.00以下である(好ましくは0.80以下)。
【0024】
より具体的には、まず、JISH3130(2012)に規定される曲がりを1m毎に長手方向で連続して5点を測定し、測定した5個の数値について標準偏差を算出する。
【0025】
標準偏差の計算式は以下の通りである。
標準偏差=[{(d1−da)
2+(d2−da)
2+(d3−da)
2+(d4−da)
2+(d5−da)
2}/(n−1)]
1/2
ここで、
d1〜d5:5個の各数値
da:5個の数値の平均値
n:5
【0026】
そして、標準偏差をdaで割ることで、5点の曲がりの標準偏差(A)と、5点の曲がりの平均値(B)との比(A/B)を算出する。
【0027】
2.リン青銅条又は板の製造方法
一実施形態において、本発明はリン青銅条又は板の製造方法に関する。前記製造方法は、最終再結晶焼鈍工程、及び、前記最終再結晶焼鈍工程後に、最終冷間圧延工程を含むことができる。
【0028】
りん青銅条又は板は一般的に以下の工程で製造することができる。
溶解鋳造→インゴット冷間圧延→素条冷間圧延→[中間再結晶焼鈍→中間冷間圧延]→最終再結晶焼鈍→最終冷間圧延→[歪取焼鈍]
【0029】
中間再結晶焼鈍、中間冷間圧延及び歪取焼鈍については省略してもよい。
【0030】
以下では、一実施形態における本発明のリン青銅条又は板を得るために、重要となる製造条件について説明する。
【0031】
2−1.最終再結晶焼鈍
一実施形態において、最終再結晶焼鈍では、平均結晶粒径を5.0μm以下に調整することが好ましい(さらに好ましくは0.3μm以下)。5.0μmを超えると、最終再結晶焼鈍後の最終冷間圧延で適切な条件を採用しても、最終冷間圧延後にスリットして得られる条の曲がりの標準偏差が大きくなってしまう。そのため、プレス工程で精度よく穴あけをすることができなくなる。下限値は特に限定されないが、1.0μm以上であることが好ましい。1.0μmを下回ると、最終再結晶焼鈍において平均結晶粒径がばらつき、最終冷間圧延において板厚の制御が難しくなる。
【0032】
なお、ここで述べる平均結晶粒径は、JISH0501(1986年)に基づき測定された値をさす。ここで、結晶粒度を測定する面は、圧延面に対し平行な面とする。結晶粒度の測定方法は「切断法」とし、結晶粒度を測定する面を切断する線分の方向は圧延方向に対し直角の方向とする。
【0033】
上述した平均結晶粒径の範囲は、温度500〜750℃、時間1〜600秒の範囲で調整することで実現することができる。ここで、温度が高いと粒径は大きくなり、又は、時間が長いと粒径は大きくなる。化学成分、板厚、最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度に応じて温度及び時間を、上述した範囲内で調整し、粒径を制御することができる。
【0035】
2−2−1.急峻度
一般に、金属の冷間圧延においては、垂直方向の上下に配置されたワークロールの間に入って出る被圧延材料には、入側における圧延張力及び出側における圧延張力(前方張力及び後方張力)をそれぞれ付与し、これを調整し仕上げる板厚の制御に反映させる。被圧延材料の板厚が薄い場合、張力の付与の仕方によっては、エッジから破断する場合がある。このため、被圧延材料の板厚が薄い場合、幅方向中央部が伸びた形状(以下、「中伸び形状」という。)ではなく、幅方向の端部が伸びた形状(以下、「端伸び形状」という。)とする。ここで、板厚が薄い場合、厳密に完全なフラット形状というものはなく、被圧延材料は、中伸び形状と端伸び形状の両方を同時に有する形状である。
【0036】
本発明では、この中伸び形状及び端伸び形状の釣り合いを調整する。中伸び形状及び端伸び形状は、一般に急峻度で表示される(日本伸銅協会:銅及び銅合金の板条の平坦度測定方法:JCBAT326(2014))。
急峻度 =h/l× 100 (%)
ここで、
l:圧延方向と平行方向の輪郭曲線における波の長さ(mm)
h:圧延方向と平行方向の輪郭曲線における波の高さ(mm)
輪郭曲線の測定方向:圧延方向と平行方向
被圧延材料から切り出した板につき、中伸び形状及び端伸び形状を、つぎのように表す。
端伸び形状:幅方向中央部の平均急峻度
中伸び形状:幅方向端部の平均急峻度
【0037】
ここで、
幅方向:圧延方向に対し直角方向
被圧延材料の幅方向における一端から他端までの幅方向の寸法:W
幅方向中央部:被圧延材料の端から幅方向に、1/4Wから3/4Wまでの領域
幅方向端部:被圧延材料の端から幅方向に、0/4Wから1/4Wまでの領域、及び、3/4Wから4/4Wまでの領域
【0038】
本発明では、上記した中伸び形状及び端伸び形状の釣り合いを調整する。すなわち、幅方向中央部の平均急峻度をλ(中央部)、幅方向端部の平均急峻度をλ(端部)とすると、λ(中央部)/λ(端部)が1.0以上2.5以下になるよう調整する(好ましくは1.0以上2.0以下)。
【0039】
λ(中央部)/λ(端部)が1.0を下回る、又は2.5を上回ると最終冷間圧延前の最終再結晶焼鈍で適切な条件を採用しても、最終冷間圧延後にスリットして得られる条の曲がりの標準偏差が大きくなり、曲がりが長手方向で変動しプレス工程で精度よく穴あけをすることができなくなる。
【0040】
2−2−2.ロールクラウン
急峻度の比率(λ(中央部)/λ(端部))を1.0以上2.5以下とするには、例えば、最終冷間圧延のワークロールの形状を調整することにより実現できる。より具体的には、銅及び銅合金の条等の冷間圧延において用いられるワークロールに対して、一般に行われるロール研削を施し、つぎのような特性を有するワークロールを準備することができる。
【0041】
ワークロールの直径について、長手方向の最大径と最小径との差(ロールクラウン):1.0μm以上3.0μm以下(好ましくは2.0μm以上3.0μm以下)
【0042】
1.0μmを下回るとロールクラウンが不足し、端伸び形状が顕著となり、最終冷間圧延後にスリットして得られる条の曲がりの標準偏差が大きくなり、曲がりが長手方向で変動しプレス工程で精度よく穴あけをすることができなくなる。
【0043】
3.0μmを上回るとロールクラウンが過剰となり、中伸び形状が顕著となり、最終冷間圧延後にスリットして得られる条の曲がりの標準偏差が大きくなり、曲がりが長手方向で変動しプレス工程で精度よく穴あけをすることができなくなる。
【0044】
ワークロールの長手方向の寸法については、特に限定されないが、例えば、約1000mmであってもよい。また、ワークロールの平均直径についても、特に限定されないが、例えば、約100mmであってもよい。
【0045】
3.リン青銅条又は板の加工及び用途
上記製造方法で得られた、リン青銅条又は板は、更に加工されてもよい。例えば、スリットして分割され、それぞれコイル状に巻き取ってもよい。あるいは、穴を開け、公知の手段によりAuメッキ(例、純Auメッキ、Au合金メッキ、好ましくは純Auメッキ)を施し、Auメッキ層を備えるリン青銅条又は板を製造してもよい。さらには、リン青銅条又は板を用いてプレス加工品を製造することもできる。また、当該プレス加工品を用いて電子部品を製造することもできる。そして、当該電子部品用いて電子機器を製造することもできる。
【実施例】
【0046】
以下に本発明の実施例を示すが、実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
【0047】
材料として以下の組成を有するばね用リン青銅を使用した(実施例1〜5、比較例1〜6)。
Sn:8質量%
P :0.13質量%
Fe:0.005質量%
Pb:0.001質量%
Zn:0.15質量%
残部:銅及び不可避的不純物
また、材料として以下の組成を有するばね用リン青銅も、一部に使用した(実施例6)。
Sn:8質量%
P :0.13質量%
残部:銅及び不可避的不純物
【0048】
上記リン青銅を以下の順序で加工し、中間冷間圧延材を得た。
溶解鋳造→インゴット冷間圧延→素条冷間圧延→中間再結晶焼鈍→中間冷間圧延
【0049】
得られた中間冷間圧延材に表1に示す平均結晶粒径となる最終再結晶焼鈍を行った。その次に、表1に示す条件にて最終冷間圧延を行い厚さ0.3mmの最終冷間圧延材を得た。そして、歪取焼鈍を行った。
【0050】
これにより、630mm幅の圧延材を得た。当該圧延剤を、この幅方向で中央部の600mmの領域をスリットし、幅が30mmである20個の条を得た。
【0051】
20個の条について、金のスポットめっきに供するため条の所定の位置に等間隔で穴をあけるプレス加工を行った。
【0052】
20個の条のうち1個目の条については、試しのプレス加工を少量について行い、プレス穴の位置が管理する規格(プレス穴のピッチの精度)を満たすプレス条件を探し出した。プレス穴の位置が管理する規格を満たすプレス条件を探し出したのち、1個目の条のすべてについて、プレス条件を変更せずプレス加工を行った。
【0053】
ここで、プレス穴の位置が管理する規格を満たすかどうかを判定するために以下の基準を採用した。
まず、つぎの条件でプレス穴を連続プレス機にて作製した。
・穴の直径1mm
・穴のピッチ2mm
連続する1001個の穴を、「穴1」、「穴2」、・・・、「穴1001」とし、穴1と穴1001との間隔について、管理規格として、以下の値を設定した。
・
2000±0.2mm
プレス穴を作製したリン青銅の条から、連続する1001個以上の穴を含む長さの、例えば長さが1100mmのサンプルを採取した。穴1と穴1001との間隔を測定し、上記の管理規格の下限を下回る場合、又は上限を超える場合は、管理する規格を満たさないと判断した。
【0054】
2個目の条については、1個目の条において設定したプレス条件のまま、試しのプレス加工を少量について行い、プレス穴の位置が、上述した管理する規格を満たすか否かを確認した。プレス穴の位置が、上述した管理する規格を満たす場合、2個目の条のすべてについて、プレス条件を変更せずプレス加工を行った。一方、プレス穴の位置が、上述した管理する規格を満たさない場合、試しのプレス加工を少量について行い、プレス穴の位置が、上述した管理する規格を満たすプレス条件を探し出した。プレス穴の位置が管理する規格を満たすプレス条件を探し出したのち、2個目の条のすべてについて、プレス条件を変更せずプレス加工を行った。
【0055】
3個目以降の条については、2個目の条についてしたことを繰り返し、20個の条についてすべてについてプレス加工を行った。
【0056】
20個の条のうち2個目から20個目までの19個の条について、プレス穴の位置が管理する規格を満たすプレス条件を探し出すことを要した条の個数、すなわち不具合の生じた条の個数を勘定した。結果を以下の表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
表1において、本発明の実施例は、最終再結晶焼鈍の平均結晶粒径、及び、最終冷間圧延のロールクラウン、及び、最終冷間圧延の平均急峻度比λ(中央部)/λ(端部)がいずれも好ましい範囲であったため、曲がりの最大値及び(曲がりの標準偏差)/(曲がりの平均値)がともに好ましい範囲に収まり、プレス加工において不具合は生じなかった。
【0059】
一方、比較例1は、最終再結晶焼鈍の平均結晶粒径が好ましい範囲の上限を超えたため、(曲がりの標準偏差)/(曲がりの平均値)が好ましい範囲を超え、その結果、プレス加工で不具合が生じた。
【0060】
比較例2は、最終冷間圧延のロールクラウンが好ましい範囲を下回り、平均急峻度比も好ましい範囲を下回ったため、(曲がりの標準偏差)/(曲がりの平均値)が好ましい範囲を超え、その結果、プレス加工で不具合が生じた。
【0061】
比較例3は、最終再結晶焼鈍の平均結晶粒径が好ましい範囲を超え、最終冷間圧延のロールクラウンも好ましい範囲を下回り、平均急峻度比も好ましい範囲を超えため、(曲がりの標準偏差)/(曲がりの平均値)が好ましい範囲を超え、その結果、プレス加工で不具合が生じた。
【0062】
比較例4は、最終冷間圧延のロールクラウンが好ましい範囲を超え、平均急峻度比も好ましい範囲を超えたため、(曲がりの標準偏差)/(曲がりの平均値)が好ましい範囲を超え、その結果、プレス加工で不具合が生じた。