【実施例】
【0040】
当研究室で分離され、既に商品の製造等に使用されているLb.plantarum SN35N株、Lb.plantarum SN13T株、P.pentosaceus LP28株のほか、新しくマタタビから探索分離したBM53−1株等が、TSST−1産生を阻害する物質を産生するのか否かを検討した。
【0041】
〔培地の調製〕
MRS培地を調製した。組成を以下に示す。
カゼインペプトン 10(g/L)
肉エキス 10
酵母エキス 4
セロビオース 20
クエン酸三アンモニウム 2
酢酸ナトリウム 5
硫酸マグネシウム7水和物 0.2
硫酸マンガン4水和物 0.05
リン酸二カリウム 2
Tween 80 1
(以上をHClにてpH6.4に調整)
上記組成のMRS培地に、最終濃度が2%になるようにセロビオースを添加したものを、植物乳酸菌の培養に用いた。一晩培養した各種植物乳酸菌の培養液を、NaOHにてpH7.0に調整した後にポアサイズ0.20μmのメンブレンフィルターを用いて濾過滅菌した。
【0042】
また、BHI培地(BHIブロス)およびLBブロスの組成を以下に示す。
【0043】
[BHIブロス]
Brain heart infusion form (solids) 6(g/L)
Peptic digest of animal tissue 6
デキストロース 3
塩化ナトリウム 5
リン酸水素二ナトリウム 2.5
[LBブロス]
トリプトース 10(g/L)
酵母抽出物 5
塩化ナトリウム 5。
【0044】
候補株である乳酸菌をBHI培地で48時間嫌気培養した。回収した培養上清中で、さらにTSST−1産生能を有する被検菌Sta. aureus FT2991株を好気培養した。その後、FT2991株によって培養上清中に放出されたTSST−1を、TST−RPLA「生研」(デンカ生研)を用いて検出した。本キットに含まれるTSST−1特異的抗体感作ラテックス粒子は、その試料中のTSST−1と反応し、凝集を起こす。丸底96ウエルプレートのウエル中で凝集を起こしたラテックス粒子は、壁一面に広がった状態となるが、TSST−1が存在しない場合はラテックス粒子が底に沈殿するため、沈殿の有無によって判定することができる。TSST−1発現を抑制することが報告されているcyclo(L−Phe−L−Pro)を、最終濃度10mMとなるように添加したものを、抑制反応のコントロールとして用いた。また、BHI培地でのFT2991株の培養上清を、TSST−1発現阻害活性のポジティブコントロールサンプルとした。
【0045】
〔TSST−1産生阻害能〕
TSST−1を産生するSta. aureus FT2991株のグリセロールストック(−80℃にて保存)を、最終濃度が0.1%になるようにLBブロスに接種し、37℃で24時間静置培養した。この培養液5μLを、最終濃度4%の乳酸菌培養液を含むBHIブロスに添加し、37℃で培養した。20時間培養した後に、12,000×g、10分間の遠心分離した。沈殿した菌体および培養上清を回収し、−20℃にて保存した。TSST−1の検出には、TST−RPLA「生研」キット(デンカ生研)を使用した。
【0046】
黄色ブドウ球菌培養上清サンプルを、キットに付属された希釈液にて20倍に希釈した(20倍希釈サンプル)。96ウエルのコニカル底プレートに希釈液を15μL分注し、続いて20倍希釈サンプルを5μL添加した。さらに、TSST−1抗体感作ラテックス20μLを添加し、プレートミキサーで撹拌した。室温で一晩静置し、ラテックス沈降の有無に基づいてTSST−1産生度を判断した。
【0047】
本キットに含まれるTSST−1特異的抗体感作ラテックス粒子は、その試料中のTSST−1と反応し、凝集を起こす。丸底96ウエルプレートのウエル中で凝集を起こしたラテックス粒子は、壁一面に広がった状態となるが、TSST−1が存在しない場合はラテックス粒子が底に沈殿するため、沈殿の有無によって判定することができる。培養上清を、キットに付属された希釈液を使用して20倍希釈し、サンプルとした。96ウエルのコニカル底プレートに希釈液を15μL分注し、続いて20倍希釈のサンプルを5μL添加した。さらに、TSST−1抗体感作ラテックス20μLを添加し、プレートミキサーを用いて撹拌した。室温で一晩静置し、ラテックス沈降の有無からTSST−1産生度を判断した。
【0048】
本実験にて使用した乳酸菌(
図1aの1〜5)は以下のとおりである:1.Lb. plantarum SN13T、2.Lb. plantarum SN35N、3.Pd. pentosaceus LP28、4.Lb. reuteri BM53−1株、5.乳酸菌無添加。
図1aに示すように、用いた4つの植物乳酸菌(SN35N株、SN13T株、LP28株、BM53−1株)の培養上清はいずれもTSST−1凝集反応を抑制することがわかった。特に、BM53−1株の培養上清は、他の菌と比べて強力な阻害活性を示した。
【0049】
〔TSST−1産生阻害物質〕
他の研究グループによってヒトから分離されたLb.reuteri RC−14株の産生する環状ジペプチド(分子量245.3)がTSST−1産生を抑制することが報告されている。そこで、BM53−1株が産生する活性物質(TSST−1産生阻害物質)が上記環状ジペプチドと全く異なる物質であるか否かを確認した。
【0050】
BM53−1株の培養上清中に含まれる物質を、限外濾過膜3K MWCO(ミリポア社)用いて、膜通過画分と膜保持画分とに分画した。培養上清のpHを7.0に調整した後に、100℃で10分間の熱処理を行った。
【0051】
各サンプルを最終濃度が4%になるようにそれぞれBHIブロスに添加し、さらにSta. aureusの種培養液を加えた。20時間培養した後に遠心分離し、回収した上清を用いてTST−RPLAキットによるSST−1の検出を行った。
【0052】
図1bの1〜7に含まれる乳酸菌画分は以下のとおりである:1.乳酸菌無添加、2.BM53−1株培養上清、3.熱処理後のBM53−1株培養上清、4.BM53−1株培養上清の3K MWCO膜保持画分、5.BM53−1株培養上清の3K MWCO膜通過画分、6.BM53−1株培養上清のクロロホルム抽出画分、7.BM53−1株培養上清の酢酸エチル抽出画分。BM53−1株の産生するTSST−1産生阻害物質は、100℃で10分間の熱処理に安定であり、分子量は少なくとも15kDa以上であることがわかった。このことは、上記物質が、Lb. reuteri RC−14株によって産生される環状ジペプチド(分子量245.3)と全く異なることを示している。
【0053】
そこで、上記活性物質のカラムへの吸着性を調べた。具体的には、BM53−1株由来の3K MWCO保持液を20mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)で平衡化したToyoPearl SP−650Sカラムにアプライし、同じ緩衝液を用いた洗浄画分を回収し、回収した画分を、0.5M NaClを含む20mM酢酸ナトリウム緩衝液で透析した。
【0054】
図1cの1〜6に含まれる乳酸菌画分は以下のとおりである:1.BM53−1株培養上清(カラム未使用)、2.BM53−1株培養上清のカラム非吸着画分、3.BM53−1株培養上清のカラム洗浄画分(非吸着画分)、4.BM53−1株培養上清のカラム吸着画分(0.1M NaClにて溶出)、5.BM53−1株培養上清のカラム吸着画分(0.5M NaClにて溶出)、6.乳酸菌無添加。BM53−1株由来のTSST−1毒性阻害物質は、ToyoPearl SP−650Sカラムにほとんど吸着されず、洗浄画分、すなわち、カラム通過画分として回収された。
【0055】
この毒素阻害活性画分を20mMリン酸緩衝液に置換した後、硫酸アンモニウムを40%飽和となるように溶解し、遠心分離により沈殿(0〜40%飽和硫酸アンモニウム沈殿画分)と上清とに分けた。この上清に硫酸アンモニウムを80%飽和となるように溶解し、遠心分離により沈殿(40〜80%飽和硫酸アンモニウム沈殿画分)を得た。各飽和硫酸アンモニウムによる沈殿画分を20mMリン酸緩衝液に置換した後、ポアサイズ0.20μmのフィルターを用いて殺菌濾過し、それをBHIブロスに最終濃度が4%になるように添加し、Sta. aureusの種培養液を最終濃度が0.5%になるように接種し、37℃で静置培養した。
図1dの1〜4に含まれる乳酸菌画分は以下のとおりである:1.乳酸菌無添加、2.BM53−1株培養上清のカラム洗浄画分(0〜40%飽和硫酸アンモニウム沈殿画分)、3.BM53−1株培養上清のカラム洗浄画分(40〜80%飽和硫酸アンモニウム沈殿画分)、4.2.BM53−1株培養上清のカラム洗浄画分(80%〜飽和硫酸アンモニウム沈殿画分)。TSST−1凝集反応を抑制する物質は、ToyoPearl SP−650Sカラム洗浄画分の0〜40%飽和硫酸アンモニウム沈殿画分に含まれていることが明らかとなった。
【0056】
〔TSST−1産生阻害機構〕
上記結果からは、TSST−1産生阻害活性はBM53−1株の産生する何らかの酵素反応の組合せによってTSST−1の分解を引き起こしているのか、それともTSST−1毒素遺伝子の発現が転写レベルで阻害されているのかが不明である。そこで、この点を確認するために、ウエスタンブロッティング法でタンパク質発現量および遺伝子発現量を、それぞれウエスタンブロッティング法およびRT−PCR法によって解析した。
【0057】
BM53−1株の培養上清の、3K MWCO膜保持画分およびToyoPearl SP−650S洗浄画分の各々を、Sta. aureus用BHI培地へ添加し、当該培地中にてSta. aureusを培養し、培養後の培養上清を遠心分離によって回収した。得られた上清にTCA(最終濃度14%)を添加し、4℃で一晩静置してタンパク質を沈殿させた。沈殿したタンパク質を回収し、100%アセトンで2回洗浄した後に微量の緩衝液に溶解してSDS−PAGEに供した。SDS−PAGEの後のゲルを、トランスファーバッファーに浸して5分間振とうし、同じくトランスファーバッファーを十分にしみ込ませた濾紙3枚とメンブレンにゲルを挟み、トランスファー装置にセットして、25Vの定電圧下にて1時間通電することによってタンパク質をゲルからメンブレンへトランスファーした。トランスファー後のメンブレンをブロッキングバッファーに浸して1時間振とうし、1/10000希釈した坑−TSST1抗体(Anti−Staphylococcus aureus TSST−1(Mouse),Cosmo)を10μL加えて、さらに1時間振とうした。メンブレンをT−TBSバッファーに浸し、5分間×3回の洗浄を行った後に、二次抗体液(1/10000希釈したHRP標識化抗マウスIgG)に1時間浸し、ECL Advance Western Blotting Detection Kit(GEヘルスケア社)を用いる化学発光法によってバンドの検出を行った。
【0058】
結果を
図2に示す。1.Sta. aureus無添加、2.Sta. aureus+BM53−1株 3K MWCO膜保持画分、3.Sta. aureus+BM53−1株 ToyoPearl SP−650S洗浄画分を示す。図に示すように、BM53−1株のサンプルを添加した際のS.aureusの培養液中に存在するTSST−1タンパク質の発現量が、BM53−1株のサンプルを添加しない場合にS.aureusの培養液中に存在するTSST−1タンパク質の発現量よりも明らかに低下した。
【0059】
多剤耐性菌の出現を防ぐために抗生物質の適正使用が求められている。しかし、微生物自体が進化する能力を有する生物である以上、薬剤耐性菌の出現を完全に防ぐことは不可能に近く、抗生物質のみによって感染症をコントロールすることは非常に困難である。このような状況下において、新たな耐性菌の出現を阻止するために、抗生物質に用いることなく病原因子を制御する技術が注目されている。単に病原菌を殺すのでなく、病原菌本体を含めた病原因子の除去を目的とした治療法の開発が急速に進められており、具体的には、毒素タンパク質の機能解析やその発現制御機構、菌の宿主細胞への付着メカニズムなどを明らかにすることによって、その制御法を見出すことを目的とした研究が行われている。
【0060】
Sta. aureusは、宿主中の生存環境に適応するために必要な種々のaccessory geneを保有しており、それらの発現は増殖サイクルと独立した制御因子の相互作用によって制御されている。特に、agrquorum sensing system(以下、agrシステムという。)と称される2成分制御システムがその主な役割を担っており、TSST−1産生についても本制御系の関与が示唆されている。
【0061】
agrシステムは、菌体密度に応じて菌体外へ放出されるリガンド分子であるオートインデューサーペプチド(AIP)が閾値量を超えた際に、目的とする遺伝子の発現が誘導/促進されるシステムである。このシステムにはagrA〜Dの4つの遺伝子が関与していると考えられており、agrDにコードされているAIPは、転写後AgrBによって修飾され、そして菌体外へ輸送される。
【0062】
AIPが、膜貫通タンパク質であるセンサーキナーゼのAgrCに結合すると、レスポンスレギュレーターであるAgrAが活性化される。そして、agrシステム遺伝子のプロモーターであるP2プロモーター、さらに種々の遺伝子の発現促進に関与するRNAIIIを転写するP3プロモーターを活性化することによって、急速に遺伝子発現が促進される。このシステムの支配下には免疫耐性や細胞付着能、さらにenterotoxin産生などの病原性因子を司る分子も含まれており、これらの要因がヒトの体内で複合的に作用することによって種々の疾患を引き起こすと考えられている。
【0063】
以上のように、微生物が自らの環境中における生息密度を感知し、それに応じて遺伝子の発現をコントロールする、という仕組みを、クオラムセンシングと称するのに対して、シグナルを分解するかまたはその受容体への結合を妨害することによって、クオラムセンシングを抑制することをクオラムクエンチングと称する。微生物が共存する際に産生される物質の中には、クオラムクエンチング作用を呈するものが存在することが知られており、これらの物質は病原因子発現抑制の手段として注目されている。
【0064】
乳酸菌は、長年にわたって、発酵食品として、そしてプロバイオティクスとして、日常の食生活の中に溶け込んでおり、多くの保健機能性を有することが明らかとなっている。このことから、クオラムクエンチング活性を有する分子が産生されている可能性が十分に期待される。また、クオラムクエンチング活性を有する分子を産生する乳酸菌は、新規の治療法にとどまらず、疾病予防効果のあるプロバイオティクスとして、その利用価値は高い。実際、ヒトの膣由来の動物乳酸菌であるLb. reuteri RC−14株が産生する環状ジペプチドがagrシステムのアンタゴニストとなり、TSST−1発現を抑制することが、これまでに報告されている。
【0065】
上述したように、黄色ブドウ球菌には、二つのクオラムセンシング(SQS1&2)システムの存在が報告されている。SQS1は、RNAIII活性化タンパク質(RAP)と、その標的分子であるTRAPから構成されている。一方、SQS2は、遺伝子調節系agrの生産物で構成される。agrが活性化されるとRNAIIおよびRNAIIIが産生し、そのRNAIIIがヘモリシンだけでなくTSST−1の発現を誘導する。そこで、まずTSST−1の発現を制御するagrと、RNAIIIをコードするhld遺伝子の発現量をmRNAレベルで確認した。
【0066】
具体的には、上述したBM53−1株の0〜40%飽和硫酸アンモニウム沈殿画分中を添加してSta. aureusを培養し、培養後のSta. aureusの菌体を遠心分離によって回収し、100μLのTE緩衝液で1回洗浄した。洗浄後の菌体を、20mg/mLリゾチームおよび2mg/mLリゾスタフィンを含有するTE緩衝液に再懸濁したサンプルを、37℃で1時間インキュベートした。illustra RNA spin Mini RNA Isolation Kit(GEヘルスケア社)を用いて、インキュベート後のサンプルからRNAを精製し、生成したRNAをリアルタイム定量RT−PCR法に供して遺伝子発現量を解析した。なお、内部標準として16S−RNAを用いたcomparative Gt methodによって解析した。
【0067】
図3に示すように、BM53−1株が産生したTSST−1産生阻害物質が、Sta. aureusのagrAの活性化を阻害するとともに、RNAIIIおよびTSST−1の遺伝子の発現を低下させることがわかった。このTSST−1産生阻害物質(すなわちTSST−1発現阻害物質)は、難治性の感染症を引き起こす黄色ブドウ球菌の予防治療法の開発につながるものと期待される。
【0068】
ところで、1つの分子中に水に馴染みやすい親水基と、馴染みにくい疎水基とを併せもった物質が存在する。この分子は、界面に作用して、水と油のように互いに混じり合わない液体を混ぜ合わせたり(乳化という。)、固体表面に作用させて各種媒体中に分散(分散安定化)させたりすることができる。微生物が生成する、このような性質の物質は「バイオサーファクタント」と呼ばれている。「バイオサーファクタント」は、微生物が産生する天然由来の界面活性剤であり、糖系、アミノ酸系、高分子系などの種々の構造に分類される。
【0069】
バイオサーファクタントの特徴として以下のようなことが知られている:(1)高い生分解性を示し、環境に優しい;(2)幅広い界面活性作用(乳化・分散・保湿)を有し、化学合成品と比較して低濃度で効果を発揮する;さらには(3)抗菌性や抗腫瘍活性などの生理活性を示すものがある。近年、環境適合性と機能性とを兼ね備えた新しいバイオ素材として、食品分野、化粧品分野、ライフサイエンス分野、環境分野、エネルギー分野での応用が期待されている。
【0070】
本実施例の結果から、BM53−1株が産生するTSST−1産生阻害物質は、バイオサーファクタントである可能性が考えられた。そこで、上記TSST−1産生阻害物質の界面活性テストを行った。具体的には、上述したBM53−1株培養上清の3K MWCO膜保持画分を20mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)で平衡化したToyoPearl SP−650Sカラムにアプライし、同じ緩衝液を用いた洗浄画分を回収した。この洗浄画分(カラム通過画分)25μLに同量のヘキサデカンを加えて5分間攪拌した後に10分間静置した。
【0071】
図4に示すように、BM53−1株が産生するTSST−1産生阻害物質にヘキサデカンを加えた場合に乳化部分が観察された(図中2)。この結果は、BM53−1株が産生するTSST−1産生阻害物質が脂質を主構成成分とする化合物であり、バイオサーファクタントであることを示している。なお、乳化部分の高さから判断すると、上記バイオサーファクタントの乳化能力は極めて高いということが示唆される。
【0072】
次いで、回収した上記カラム通過画分を蒸留水で透析し、HiLoad26/60カラムでゲルろ過を行い、活性画分を集めてSDS−PAGEに供し、泳動後のゲルをCBB染色した。
【0073】
図5に示すように、BM53−1株が産生するTSST−1産生阻害物質は、分子量100kDa以上である、ポリペプチドを主構成成分とする化合物であることがわかった。
【0074】
本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
【0075】
発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内において、いろいろと変更して実施することができるものである。