【実施例】
【0055】
以下に実施例により本発明をより具体的に説明する。
【0056】
(製造例1:フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(1)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド54質量部、シクロヘキシルメタクリレートを14.7質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)29.4質量部、2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート1.9質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を30分かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(1)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(1)の重量平均分子量は、10,000であった。
【0057】
(製造例2:フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(2)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド54.7質量部、シクロヘキシルメタクリレートを14.9質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)29.9質量部、2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート0.5質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を30分かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(2)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(2)の重量平均分子量は、10,000であった。
【0058】
(製造例3:フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(3)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド55質量部、シクロヘキシルメタクリレートを12質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)30質量部、2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート3質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を30分かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(3)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(3)の重量平均分子量は、10,000であった。
【0059】
(製造例4:フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(4)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド55質量部、シクロヘキシルメタクリレートを10質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)30質量部、2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート5質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を30分かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(4)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(4)の重量平均分子量は、10,000であった。
【0060】
(製造例5:フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(5)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド56.1質量部、シクロヘキシルメタクリレートを10.2質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)30.6質量部、2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート3.1質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を15分かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(5)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(5)の重量平均分子量は、5,000であった。
【0061】
(製造例6:フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(6)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド53.4質量部、シクロヘキシルメタクリレートを14.6質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)29.1質量部、2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート2.9質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を3時間かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、フッ素化アルキル基及び4級アンモニウム塩を有する樹脂(6)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(6)の重量平均分子量は、50,000であった。
【0062】
(製造例7:4級アンモニウム塩を有する樹脂(R1)の製造)
攪拌装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えたフラスコ中に、窒素ガスを導入して、フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した。その後、フラスコに2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド55質量部、シクロヘキシルメタクリレートを15質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマー PME−1000」;繰り返し単位数n≒23、分子量1,000)30質量部、メタノール50質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル9.8質量部を加えた。次いで、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)0.1質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.4質量部で溶解した溶液を30分かけて滴下した後、65℃で3時間反応させた。次いで、メタノールを加えて希釈し、4級アンモニウム塩を有する樹脂(R1)の45質量%溶液を得た。得られた樹脂(R1)の重量平均分子量は、10,000であった。
【0063】
上記で得られた樹脂(1)〜(6)及び(R1)の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した。
【0064】
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
【0065】
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
【0066】
(実施例1)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例1で得られた樹脂(1)の45質量%溶液6.7質量部(樹脂(1)として3質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(1)を得た。
【0067】
(実施例2)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例2で得られた樹脂(2)の45質量%溶液6.7質量部(樹脂(2)として3質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(2)を得た。
【0068】
(実施例3)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例3で得られた樹脂(3)の45質量%溶液6.7質量部(樹脂(3)として3質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(3)を得た。
【0069】
(実施例4)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例4で得られた樹脂(4)の45質量%溶液6.7質量部(樹脂(4)として3質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(4)を得た。
【0070】
(実施例5)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例5で得られた樹脂(5)の45質量%溶液6.7質量部(樹脂(5)として3質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(5)を得た。
【0071】
(実施例6)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例6で得られた樹脂(6)の45質量%溶液6.7質量部(樹脂(6)として3質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(6)を得た。
【0072】
(実施例7)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例3で得られた樹脂(3)の45質量%溶液2.2質量部(樹脂(3)として1質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.8質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(7)を得た。
【0073】
(実施例8)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例3で得られた樹脂(3)の45質量%溶液22.2質量部(樹脂(3)として10質量部)、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)102.8質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(8)を得た。
【0074】
(比較例1)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックス M450」、10質量%未満のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。)100質量部、製造例7で得られた樹脂(R1)6.7質量部(樹脂(R1)として3質量部)及び光重合開始剤(BASFジャパン株式会社「イルガキュア 184」; 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部及びアルコール系溶剤(日本アルコール販売株式会社製「ソルミックスA−7」)104.3質量部を均一に混合して、不揮発分50質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(R1)を得た。
【0075】
(比較例2)
比較例1で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R1)に、アクリル系レベリング剤(楠本化成株式会社製「ディスパロン UVX−35」)0.3質量部を加えて均一に混合し、活性エネルギー線硬化性組成物(R2)を得た。
【0076】
(比較例3)
比較例1で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R1)に、シリコーン系レベリング剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK UV−3570」)0.3質量部を加えて均一に混合し、活性エネルギー線硬化性組成物(R3)を得た。
【0077】
上記の実施例1及び比較例1〜3で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)〜(8)及び(R1)〜(R3)を用いて、下記の試験、評価を行った。
【0078】
[評価用サンプルの作製]
活性エネルギー線硬化性組成物を、厚さ80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士フイルム株式会社製)に、バーコーターで膜厚5μmとなるように塗工し、60℃で2分間乾燥した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、高圧水銀ランプ)を用いて照射光量0.3J/cm
2で照射し、硬化塗膜を有するTACフィルムを評価用サンプルとして得た。
【0079】
[塗膜外観の評価]
上記で得られた評価用サンプルの硬化塗膜の外観を目視で観察し、下記の基準にしたがって塗膜外観を評価した。
○:塗膜が透明で均一である。
△:塗膜にわずかにブツ、ハジキがあり不均一である。
×:塗膜にブツ、ハジキがあり不均一である。
【0080】
[表面抵抗値の測定(帯電防止性の評価)]
上記で得られた評価用フィルムの硬化塗膜の表面について、高抵抗率計(株式会社三菱化学アナリテック製「ハイレスタ−UP MCP−HT450」)を用いて、印加電圧500V、測定時間10秒で表面抵抗値を測定した。
【0081】
上記で評価又は測定した結果を表1及び2に示す。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
表1に示した評価結果から、実施例1〜8の本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜は、塗膜外観に優れ、表面抵抗値も10の8〜9乗オーダーで帯電防止性も高いことが分かった。
【0085】
一方、比較例1は、フッ素化アルキル基を有さず、4級アンモニウム塩を有する樹脂を用いた例である。この比較例1のものは、表面抵抗値は10の9乗オーダーで帯電防止性は比較的高いが、塗膜外観に劣る問題があった。
【0086】
比較例2は、フッ素化アルキル基を有さず、4級アンモニウム塩を有する樹脂を用い、レベリング剤としてアクリル系のものを用いた例である。この比較例2のものは、塗膜外観は良好であったが、表面抵抗値は10の13乗を超えており、帯電防止性に劣る問題があった。
【0087】
比較例3は、フッ素化アルキル基を有さず、4級アンモニウム塩を有する樹脂を用い、レベリング剤としてシリコーン系のものを用いた例である。この比較例3のものは、塗膜外観は良好であったが、表面抵抗値は10の13乗を超えており、帯電防止性に劣る問題があった。