【実施例1】
【0017】
始めに、
図1を用い、本発明における採血装置1の基本構成について説明する。
【0018】
図1は採血装置1の外観図である。
図1では、採血装置1の内部構成を示すため、採血装置1の上部ケース100と下部ケース101は断面表示とする。採血装置1は、穿孔器112(
図2)、採血管114(
図2)と絆創膏116(
図2)を内蔵する使い捨てのカートリッジ11と、カートリッジ11を保持するカートリッジケース110と、カートリッジホルダ11を動作させるための駆動機構12と、カートリッジホルダ11と駆動機構12を保持するための柱128と、駆動機構12の動力源となるモータ120と、指の先端甲側を圧迫固定するための指押さえ機構13と、指の根元側の周囲を締めつけるカフ151を内蔵する指締めつけ機構15と、指押さえ機構13と指締めつけ機構15を保持し、指を乗せる台となる指固定台14と、カフ151内の空気圧を調整するためのポンプ174(
図8)、電磁弁173(
図8)と圧力センサ172(
図8)を備えた圧力調整機構17と、指押さえ機構13に固定された指先腹側を観察するためのカメラ162(
図8)と、モータ120、圧力調整機構17とカメラ162の動作を制御するための制御機構16と、制御機構16への指示内容の入力や制御機構16からの出力結果を表示するためのインターフェイス160と、インターフェイス160を保持するインターフェイスホルダ161と、電源やデータ通信用のケーブルの接続部である外部接続部163で構成されている。
【0019】
次に、
図2を用い、本発明における採血装置1が使用するカートリッジ11の構成について説明する。
図2(a)、
図2(b)および
図2(c)はそれぞれ、カートリッジ11の組図、外観図および断面図である。
【0020】
カートリッジ11は、穿孔器112を保持する穿孔器ホルダ111と、採血管114を保持する採血管ホルダ113と、絆創膏116を保持する絆創膏ホルダ115を、カートリッジケース110内の穿孔器ホルダ用保持穴1110、採血管ホルダ用保持穴1130、絆創膏ホルダ用保持穴1150で保持する。穿孔器ホルダ用保持穴1110、採血管ホルダ用保持穴1130、絆創膏ホルダ用保持穴1150は貫通穴であるが、底側の直径が穿孔器ホルダ111、採血管ホルダ113、絆創膏ホルダ115の直径より小さいため、穿孔器ホルダ111、採血管ホルダ113、絆創膏ホルダ115は穿孔器ホルダ用保持穴1110、採血管ホルダ用保持穴1130、絆創膏ホルダ用保持穴1150から落下することはない。また採血の際に穿孔箇所の画像を取得するため、カートリッジケース110は光透過性であることが好ましい。
【0021】
穿孔器112は穿刺針と穿刺針を内蔵するホルダで構成されている一回使用の皮膚穿刺用器具であり、穿孔器112の先1120を指に押し付けると、穿刺針が一瞬飛び出し指の皮膚及び毛細血管を穿孔する。採血管114は血液を吸収するための吸収パッド1140と容器で構成されている血液採取用の容器であり、指の穿孔箇所に吸収パッド1140を押しつけることで、穿孔箇所から出血した血液を採取する。絆創膏116は、粘着性のシートの中心に吸収性のパッドを備え、粘着面を上向きにして絆創膏ホルダ115に取り付ける。
【0022】
図3は、採血装置1を用いた指からの採血工程のフローチャートである。フローチャートには各工程に対応する図番を記載している。採血装置1による採血は、(1)カートリッジ11のセット、(2)指の固定、(3)被験者情報と採血条件の入力(4)カートリッジ11のロットの読み取り、(5)カートリッジ11及び指156の初期位置の確認(6)カフ151の加圧による指の締めつけ、(7)穿孔器112による指の穿孔、(8)血液流出の確認、(9)採血管114による採血、(10)カフ151の減圧による指の締めつけの解放、(11)絆創膏116による止血の順に実施される。採血装置1の操作は被験者自らもしくは被験者以外の者でも実施可能である。
図3のフローチャートに沿って採血装置1の採血工程について説明する。
【0023】
(1)カートリッジ11のセット
図4は、採血装置1へのカートリッジ11の取り付け手順を示す。未使用のカートリッジ11は保管時の汚染防止のため、カートリッジ用蓋1100に覆われている。使用時には、採血装置1の上部ケース100を開け、カートリッジ用蓋1100を取り外したカートリッジ11をカートリッジホルダ121にセットする。カートリッジ11のセット後、上部ケース100を閉め固定用部品1001で上部ケース100を固定する。
【0024】
(2)指の固定
図5は、採血装置1への指156の固定手順を示す。始めに、指押さえ機構13を開き、指156を指締めつけ機構15の穴に挿入し、指先を指固定台14内の穴である採血窓140に置く。指156を採血窓140に置いたのち、指押さえ機構13を閉じることで指先を採血窓140に固定する。指押さえ機構13の指押さえ機構用マグネット135と指固定台14の指固定台用マグネット141の吸着により、指押さえ機構13が後の工程で開くことを防止する。
【0025】
図6は、指156を固定した際の自動分析装置1の上部断面図である。
図6を用い、指156の固定時における自動分析装置1の各構成部品の詳細及び位置関係を説明する。
【0026】
指押さえ機構13は、指156の先端(末節)を固定するための第一指先押さえ131と、指156の第一関節付近を固定するための第二指先押さえ132と、第一指先押さえ131と第二指先押さえ132を保持する指押さえ機構用ケース130で構成され、第一指先押さえ131と指押さえ機構用ケース130は第一指先押さえ用バネ133で連結され、第二指先押さえ132と指押さえ機構用ケース130は第二指先押さえ用バネ134で連結される。指156の固定時は、第一指先押さえ用バネ133と第二指先押さえ用バネ134のばね力により、第一指先押さえ131と第二指先押さえ132は指156を指固定台14に押し付ける。指は先端ほど細くなるため、指第一押さえ用バネ133のばね定数は第二指先押さえ用バネ134のばね定数より大きいことが好ましい。
【0027】
指締めつけ機構15は、指156を空気圧により締めつけるカフ151とカフ151を保持するカフケースで構成される。指締めつけ機構15は指固定台14上を指の挿入方向に対し前後に動かすことができ、指固定台14と指締めつけ機構15は指締めつけ機構用バネ152により連結されている。指締めつけ機構用バネ152のばね力が指締めつけ機構15を指156の根元方向に押すため、被験者の指156を採血窓140に固定した際、被験者の指156の長さに関わらず、指締めつけ機構15は指156の根元(基節)まで動く。また、指締めつけ機構15のカフ150の内圧を上げることで、カフ150により指156を圧迫することができる。
【0028】
さらに、指締めつけ機構15はマイク157を備えており、マイク157により指156の血流音を計測することが可能である。計測した血流音は後述したインターフェイス160に表示させることができる。
【0029】
指押さえ機構13で指156を指固定台14に固定すると、指156の指先の腹が採血窓140より飛び出し、飛び出した指156の腹の下にカートリッジ11が配置される。また、カートリッジケース110は上方に数mm程度突出したヘリを有する形状である。カートリッジ11のカートリッジケース110と指固定台14との間隔を数mm以下とすることにより、指156の腹が指固定台とカートリッジ11で覆われた空間に位置付けられる状態となる。実際の採血では、指先の穿刺や採血の際に血液が噴出することや、採血後も穿刺箇所からの出血が止まらないことがあるため、採血装置の内部が被験者の血液で汚染される可能性があるが、血液による汚染はカートリッジケース110により防止される。カートリッジ自体は使い捨てであるため、一回の測定毎に交換されるため、採血装置内部が血液で汚染することはない。
【0030】
さらに、カートリッジケース110は光透過性のため、上部ケース100に固定されたカメラ162により、指156の指先の腹やカートリッジ11の状態を観察することが可能である。なお、光透過性を有する領域は、カートリッジケース110の一部のみとしても良い。ようは、カートリッジケース110の外部からカメラ等の手段によりカートリッジと指156との位置関係や指156の穿刺状態を確認できるように構成されていれば良い。
【0031】
(3)被験者情報と採血条件の入力
図7は、指156固定後のインターフェイス160の表示画面である。採血装置1の操作者は、インターフェイス160から(a)被験者情報及び採血条件入力、(b)指156やカートリッジ11の状態確認、(c)採血工程の実施・一時停止・停止の操作、(d)指の血流の状態確認を実施することができる。
図7では、インターフェイス160をタブレットPCの形状で示しているが、PC,タブレットPCやスマートフォンを用いてもよく、もしくは採血装置1に据え付けされたものでもよい。インターフェイス160にタブレットPCやスマートフォンを用いることの利点は、インターフェイス160を採血装置1から分離して使用することができることであり、被験者以外が採血装置1を操作する際に、被験者が採血の様子を不用意に見ることを防止することができる。
【0032】
操作者はインターフェイス160から、被験者情報1604と採血条件1605を入力する。被験者情報1604は被験者の年齢、血液型、血圧などの採血時における個人情報であり、採血条件は指の締めつけ圧や穿孔、採血などのタイミングなどの採血工程に関する情報である。
【0033】
(4)カートリッジ11のロットの読み取り
カートリッジ11のロット情報をバーコード117としてカートリッジケース110上に記録することで、カメラ162で取得した画像1620からカートリッジ11のロット情報を読み込むことが可能である。この工程により、先の工程で入力した被験者情報と採血条件をカートリッジ11のロット情報を結びつけることができる。
【0034】
(5)カートリッジ11及び指156の初期位置の確認
カートリッジ11と指156の初期位置を確認するため、カメラ162で撮影した画像1620をインターフェイス160に表示させる。カートリッジ11の初期位置の確認は、指156の真下に穿孔器112があることを確認することで実施する。また、カートリッジ11が初期位置のときにバーコード117が見えることで確認してもよい。指156の初期位置の確認は、指156が採血窓140より見えることで確認する。なお、カメラ162で動画を撮像しインターフェイス160に表示させるようにしても良い。初期位置の確認後、コントロールボタン1600の実行ボタン1601、一時停止ボタン1602、停止ボタン1603を押すことで駆動装置を制御し、採血の実施・一時停止・停止を実施することができる。
【0035】
(6)カフ151(
図6)の加圧による指の締めつけ
指156の血流音をマイク157(
図6)で取得し、インターフェイス160の画面内の血流音の経時変化1550で血流音の有無を確認することができる。カフ151(
図6)の内圧を上げ、指を締めつける力が強くなると、ある時点で指156を流れる血流が止まり血流音もなくなる。血流音が無くなった時点が最適の締めつけ圧とみなし、後の穿孔の工程に移る。タイミングの制御はインターフェイス160を参照しながら被験者自信が判断しても良いし、コンピュータが予め設定された基準に基づいて判断しても良い。
【0036】
図8は、カフ151の内圧を調整するためのカフ内圧調整機構であり、カフ内圧調整機構はカフ用圧力センサ152、カフ用電磁弁153、カフ用ポンプ154と、カフ151、カフ用圧力センサ152、カフ用電磁弁153、カフ用ポンプ154を連結する送気管1510で構成される。カフ用圧力センサ152でカフ151の内圧を常時計測することにより、カフ151の内圧を指定した条件で調節することが可能であり、カフ151の異常な加圧を防止することができる。
【0037】
(7)穿孔器112による指の穿孔から(11)絆創膏116による止血
指156の締めつけ後、指の穿孔、採血、止血の工程を駆動機構12の機械的しくみにより実施する。
図9、
図10、
図11はそれぞれ駆動機構12の組図、正面図、右側面図である。これらの図を用い、駆動機構12の構成および機械的しくみについて説明する。
【0038】
駆動機構12は、ラックギア122、欠歯ギア123、溝カム124、押し棒部品125、カートリッジホルダ121、柱128、レール1210で構成されている。カートリッジホルダ121はラックギア122を備え、レール1210上を動くように配置されている。欠歯ギア123と溝カム124はシャフト129を共通の回転軸とし、シャフト129は柱128に固定されている。欠歯ギア123とラックギア122はラック・アンド・ピニオンの位置関係であり、ラックギア122と欠歯ギア123の穿孔―採血管ギア1230もしくは採血―止血間ギア1231がかみ合う位置関係のとき、モータ120(
図1)によりシャフト129が回転すると、それに伴う欠歯ギア123の回転によりラックギア122はレール1210方向に力を受け、ラックギア122が受ける力によりカートリッジホルダ121はレール1210上を動く。
【0039】
また、溝カム124の中心凸部1241と押し棒部品125の中心穴部1251は重なるように構成され、また押し棒部品125の溝用突起1250は溝カム124の溝1241にはまるように構成されているため、溝カム124は押し棒部品125の溝カムとして作用する。また、押し棒部品125は、穿孔器ホルダ111、採血管ホルダ113、絆創膏ホルダ115の各中心軸を含む平面上に配置されている。
【0040】
モータ120(
図1)によりシャフト129が回転すると、それに伴う溝カム124の回転により押し棒部品125は上下に動き、カートリッジホルダ121の位置によって穿孔器ホルダ111もしくは、採血管ホルダ113もしくは、絆創膏ホルダ115を上下に動かす。
【0041】
図12〜
図20は指の穿孔、採血、止血の各工程における駆動機構12の正面図である。押し棒部品125、溝カム124、欠歯ギア123の位置関係を示すため、押し棒部品125と溝カム124を含む正面図を(a)とし、押し棒部品125と溝カム124を含まない正面図を(b)として示す。
【0042】
図12〜
図13は指の穿孔前から穿孔までの駆動機構12の状態を示す。シャフト129の回転に伴い溝カム124と欠歯ギア123が回転する。このときシャフト129の中心軸と押し棒部品125の溝用突起1250の間隔が広がるため、押し棒部品125は上方向に動き穿孔器ホルダ111を押す動作を行う。穿孔器112と指156が接触し、穿孔器112が一定以上の負荷を受けると、穿孔器112の穿孔針が飛び出し指156の皮膚及び毛細血管を穿刺する。このときラックギア122は欠歯ギア123の穿孔時欠歯部1233と対向しているため、カートリッジホルダ121は動かない。
【0043】
図14は指の穿孔後から採血直前までの駆動機構12の状態を示す。溝カム124と欠歯ギア123の回転により、欠歯ギア123の穿孔―採血間ギア1230とラックギア122がかみ合いカートリッジホルダ121は図中右から左に移動する。穿孔―採血間ギア1230の長さは穿孔器ホルダ111と採血管ホルダ113の中心軸の距離に等しいため、この動きにより採血管ホルダ113の中心軸と押し棒部品125の押し棒1252が重なる配置になる。このときシャフト129の中心軸と押し棒部品125の溝用突起1250の間隔は最も狭い間隔を保ちながら変わらないため、押し棒部品125が穿孔器ホルダ111や採血管ホルダ113を押すことはない。
【0044】
図15〜
図16は採血前から採血までの駆動機構12の状態を示す。溝カム124と欠歯ギア123の回転により、シャフト129の中心軸と押し棒部品125の溝用突起1250の間隔が広がるため、押し棒部品125は上方向に動き採血管ホルダ113を押す動作を行う。採血管114と指156が接触することで血液1560は採血管114に採取される。このときラックギア122は欠歯ギア123の採血時欠歯部1234と対向しているため、カートリッジホルダ121は動かない。
【0045】
また、採血完了後にカフ151(
図6、8)を減圧し指の締め付けを解放することで、更なる出血を防止する。
【0046】
図17は採血後から止血直前までの駆動機構12の状態を示す。溝カム124と欠歯ギア123の回転により、欠歯ギア123の採血―止血間ギア1232とラックギア122がかみ合いカートリッジホルダ121は図中右から左に移動する。採血―止血間ギア1232の長さは採血管ホルダ113と絆創膏ホルダ115の中心軸の距離に等しいため、この動きにより絆創膏ホルダ115の中心軸と押し棒部品125の押し棒1252が重なる配置になる。このときシャフト129の中心軸と押し棒部品125の溝用突起1250の間隔は最も狭い間隔を保ち変わらないため、押し棒部品125が採血管ホルダ113や絆創膏ホルダ115を押すことはない。
【0047】
図18〜
図20は止血前から止血までの駆動機構12の状態を示す。溝カム124と欠歯ギア123の回転により、シャフト129の中心軸と押し棒部品125の溝用突起1250の間隔が広がるため、押し棒部品125は上方向に動き絆創膏ホルダ115を押す動作を行う。絆創膏116と指156が接触することで絆創膏116を指156に貼りつけ止血を行う。このときラックギア122は欠歯ギア123の止血時欠歯部1235と対向しているため、カートリッジホルダ121は動かない。
【0048】
採血装置1では、モータ120の回転を制御することで穿孔から止血までの各工程の処理時間や移行のタイミングを調節することが可能である。例えば、指156の穿孔後に、指156の画像1620(
図21)から血液1560の有無を確認することで十分な血量を確認したのち採血工程に移ることが可能である。血液1560が確認できないときはカフ151を加圧し指156を締めつけ、出血を促す。
【0049】
図22は、採血量を増大するためのカフ151の内圧調整方法の一つの例を示す。指156(
図8)の穿孔前に、カフ151の内圧を上昇させることで指156を圧迫する。このときのカフ156の内圧をPとする。指156の圧迫後、ランセット112(
図2)で指156を穿孔する。指156の穿孔後、カフ156の内圧を0に戻し、一定間隔でカフ151の内圧の増減を繰り返すことで、指の圧迫と解放を繰り返す。この動作により、指156の穿孔箇所から流出する血液の量を増大することが可能である。血液の採血後、カフ156の内圧を0に戻し指を解放することで、採血後の出血を抑制する。
【0050】
図23は、穿孔器ホルダ111、採血管ホルダ113、絆創膏ホルダ115の断面図である。採血から止血までの工程にて、駆動機構12による押し棒部品125の移動量よりも各ホルダ113、114、115と指固定台14の底面までの間隔が短い場合は、各ホルダ113、114、115がシャフト129(
図9)の回転を阻害する。そのため、各ホルダ113、114、115に押し棒部品125の過度の移動を吸収するための機能が必要になる。以下それぞれのホルダについて説明する。
図23(a)は穿孔器ホルダ111の断面図であり、穿孔器ホルダ111は穿孔器ホルダケース1110と穿孔器ホルダ底部品1111と穿孔器ホルダ用バネ1112で構成される。穿孔器ホルダ用バネ1112が収縮することにより押し棒部品125の過度の移動を吸収する。
図23(b)は採血管ホルダ113の断面図であり、採血管ホルダ上部ケース1130、採血管ホルダ下部ケース1131、採血管ホルダ用バネ1132、採血管ホルダ用緩衝材1133で構成される。採血管ホルダ用緩衝材1133は発泡性ウレタンなどの吸収材であり、採血管ホルダ用バネ1132より小さい力で収縮する性質がある。採血管114と指156の接触後に採血管114がさらに上に移動しても、採血管ホルダ用緩衝材1133の収縮により指156に余計な負荷をかけない。また、採血管ホルダ用緩衝材1133で吸収することができない押し棒部品125の過度な移動は採血管ホルダ用バネ1132で吸収する。
図23(c)は絆創膏ホルダ115の断面図であり、絆創膏ホルダ上部ケース1150、絆創膏ホルダ下部ケース1151、絆創膏ホルダ用バネ1152、絆創膏ホルダ用緩衝材1153で構成される。絆創膏116と指156の接触後に絆創膏ホルダ115が上に移動すると、絆創膏ホルダ用緩衝材1153が指156の形に沿って変形する。この変形により絆創膏115を指156の全面に貼りつけることができる。