(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
下流の結像光学ユニット(10)の物体視野(8)と照明される物体(12)とが配置可能である照明視野をEUV光源(2)の照明光(3)で照明するための投影リソグラフィのための照明光学ユニット(11)であって、
互いに隣に配置され複数の個々のミラー(21)を有する第1のファセットミラー(6)であって、該個々のミラーが、前記照明視野の事前定義された照明を事前定義する目的のために、個々に傾斜されてグループ分けされ、一緒に傾斜可能である個々のミラーグループ(28)を形成する前記第1のファセットミラー(6)を含み、
互いに隣に配置された複数の個々に傾斜可能な更に別のファセット(25)を有する更に別のファセットミラー(7)を含み、
前記2つのファセットミラー(6,7)は、各場合に前記更に別のファセット(25i)のうちの正確に1つを通じた前記物体視野(8)への前記EUV照明光(3)のビームの部分ビーム(3i)の反射重ね合わせ案内のために具現化され、
前記第1のファセットミラー(6)は、前記物体視野(8)に対して共役である視野平面に又はその近くに配置され、
前記更に別のファセットミラー(7)は、照明光学ユニット(11)の瞳平面(12b)から距離を置いて配置され、
前記更に別のファセット(25i)のうちの正確に1つを通じて前記部分ビーム(3i)のうちの1つを前記物体視野(8)まで案内する前記個々のミラーグループ(28)のうちの少なくとも1つが、前記第1のファセットミラー(6)上で隣接しない複数の個々のミラーサブグループ(33,34;47から49;50から59)から形成されるような該個々のミラーグループ(28)のグループ分けを含む、
ことを特徴とする照明光学ユニット(11)。
前記個々のミラーグループ(28)は、前記EUV照明光(3)の前記ビームの遠視野(27a)を80%よりも大きく覆うことを特徴とする請求項1に記載の照明光学ユニット。
前記個々のミラーグループ(28)又は前記個々のミラーサブグループ(33,34;47から49;50から59)が、該個々のミラーグループ(28)の又は該個々のミラーサブグループ(33,34;47から49;50から59)の縁部が物体変位方向(y)との20°よりも大きい角度を含むように境界が定められる該物体変位方向(y)に変位可能である物体(12)を照明するための照明光学ユニット(11)の設計を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明光学ユニット(11)を使用する時に照明視野(8)を照明するための更に別のファセットミラー(7)のファセット(25)への第1のファセットミラー(6)の個々のミラーグループ(28)の割り当てを決定する方法であって、
a)照明瞳(12a)内の照明強度分布を事前定義する段階と、
b)前記照明視野又は物体視野の縁部輪郭を含む照明視野広がり又は物体視野広がりを事前定義する段階と、
c)前記更に別のファセットミラー(7)の前記ファセット(25i)のうちの第1のもの(251)を選択する段階と、
d)前記照明視野又は物体視野(8)のうちの少なくとも一部を照明する目的のために前記更に別のファセットミラー(7)のこのファセット(251)に前記照明光(3)を印加するのに前記第1のファセットミラー(6)のどの個々のミラー(21)を使用することができるかを検査する段階と、
e)d)による前記検査中に照明ソリューションをもたらす個々のミラー(21)を前記更に別のファセットミラー(7)の前記選択されたファセット(251)に割り当てられた前記個々のミラーグループ(28)に割り振る段階と、
f)前記更に別のファセットミラー(7)の全てのファセット((252),(253),...)に対して段階c)からe)の繰り返す段階と、
を含むことを特徴とする方法。
前記物体視野の照明に対して可能な最大の個々のミラーグループサイズの代わりに、より小さい個々のミラーグループが、少なくとも一部の個々のミラーグループ(28)に対して形成されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
非常に概略的に
図1の子午断面図に示すマイクロリソグラフィのための投影露光装置1は、照明光3のための光源2を有する。光源は、5nmと30nmの間の波長領域の光を生成するEUV光源である。この場合EUV光源は、LPP(レーザ生成プラズマ)光源、DPP(放電生成プラズマ)光源、又はシンクロトロン放射線を利用する光源、例えば、自由電子レーザ(FEL)とすることができる。
【0018】
光源2から発する照明光3を案内するために、伝達光学ユニット4が使用される。伝達光学ユニット4は、
図1には反射効果に関してしか例示していないコレクター5と、下記で更に詳細に記載し、第1のファセットミラー又は視野ファセットミラーとも表示する伝達ファセットミラー6とを有する。コレクター5と伝達ファセットミラー6の間には照明光3の中間フォーカス5aが配置される。中間フォーカス5aの領域内の照明光3の開口数は、例えば、NA=0.182である。伝達ファセットミラー6の下流、従って、伝達光学ユニット4の下流には、第2のファセットミラー、又は更に別のファセットミラーとも表示し、同じく下記で更に詳細に説明する照明事前定義ファセットミラー7が配置される。光学構成要素5から7は、投影露光装置1の照明光学ユニット11の一部である。
【0019】
伝達ファセットミラー6は、照明光学ユニット11の視野平面に配置される。
【0020】
照明光学ユニット11の照明事前定義ファセットミラー7は、照明光学ユニット11の瞳平面から距離を置いて配置される。そのような配置を鏡面反射器とも表示する。
【0021】
照明事前定義ファセットミラー7の下流の照明光3のビーム経路にはレチクル12が配置され、このレチクルは、下流にある投影露光装置1の投影光学ユニット10の物体平面9に配置される。投影光学ユニット10は投影レンズである。照明光学ユニット11は、物体平面9内のレチクル12上の物体視野8を定められた方式で照明するために使用される。物体視野8は、照明光学ユニット11の照明視野を同時に構成する。一般的には、物体視野8を照明視野に配置することができるように照明視野が形成されるということができる。
【0022】
伝達ファセットミラー6と同様に、照明事前定義ファセットミラー7は、照明光学ユニットの瞳照明ユニットの一部であり、投影光学ユニット10の瞳平面12b内の入射瞳12aを事前定義された瞳強度分布を有する照明光3で照明するように機能する。投影光学ユニット10の入射瞳12aは、物体視野8の上流、又は他に物体視野8の下流の照明ビーム経路に配置することができる。
図1は、入射瞳12aが物体視野8の下流の照明ビーム経路に配置される場合を示している。
【0023】
位置関係の提示を容易にするために、以下では直交xyz座標系を使用する。
図1では、x方向は作図面と垂直にその中に延びる。
図1では、y方向は、右に延びる。z方向は、
図1内で下向きに延びる。図面に使用する座標系は、各場合に互いに平行に延びるx軸を有する。この座標系のz軸の進路は、それぞれ着目する図内で照明光3のそれぞれの主方向を辿る。
【0024】
物体視野8は、円弧形又は部分的に円形の形状を有し、互いに平行な2つの円弧と、y方向に長さy
0を有するように延び、x方向に互いから距離x
oの場所にある2つの真っ直ぐな側縁部とによって境界が定められる。アスペクト比x
0/y
0は、13対1である。
図1内の挿入図は、正確な縮尺のものではない物体視野8の平面図を示している。境界形状8aは円弧形である。別の同じく可能な物体視野8では、その境界形状は、同じくアスペクト比x
0/y
0を有する矩形である。
【0025】
図1には、投影光学ユニット10を部分的かつ非常に概略的にしか示していない。投影光学ユニット10の物体視野側開口数13及び像視野側開口数14を示している。例えば、照明光3に対して反射性を有するミラーとして具現化することができる構成要素である、投影光学ユニット10の図示の光学構成要素15、16の間には、これらの光学構成要素15、16の間で照明光3を案内するために、投影光学ユニット10の
図1には示していない更に別の光学構成要素が置かれる。
【0026】
投影光学ユニット10は、レチクル12と同じくホルダ(具体的な詳細を示していない)によって担持されるウェーハ19上の像平面18の像視野17の上に物体視野8を結像する。レチクルホルダとウェーハホルダの両方は、対応する変位デバイスを用いてx方向とy方向の両方に変位可能である。
図1には、ウェーハホルダの構造的空間要件を20の矩形のボックスとして例示している。構造的空間要件20は、そこに含まれる構成要素に依存するx方向、y方向、及びy方向の広がりを有する矩形である。構造的空間要件20は、例えば、像視野17の中心から進んでx方向及びy方向に1mの広がりを有する。z方向にも、構造的空間要件20は、像平面18から進んで例えば1mの広がりを有する。照明光3は、照明光学ユニット11及び投影光学ユニット10内で各場合に構造的空間要件20のそばを通過するように案内されなければならない。
【0027】
伝達ファセットミラー6は、複数の伝達ファセット21を有する。伝達ファセットミラー6は、MEMSミラーとして具現化することができる。伝達ファセット21は、少なくとも2つの傾斜位置の間で切換可能であるマイクロミラーとして具現化された個々のミラーである。伝達ファセット21は、互いに垂直な2つの回転軸の周りに従動方式で傾斜可能なマイクロミラーとして具現化することができる。
【0028】
これらの個々のミラー又は伝達ファセット21から、合計で9つの伝達ファセット21を有する行を
図2に記載のyz断面図に略示しており、
図2ではこれらの伝達ファセットを左から右に21
1から21
9で添字表示している。実際には、伝達ファセットミラー6は有意に多数の伝達ファセット21を有する。伝達ファセット21は、
図2にはそれ程具体的な詳細を示していない複数の伝達ファセットグループにグループ分けされる(この点に関しては特に
図4及び
図5を参照されたい)。これらの伝達ファセットグループを仮想視野ファセット又は仮想ファセットグループとも表示する。
【0029】
伝達ファセットグループの各々は、物体視野8の部分照明又は完全照明に向けて照明光3の一部分を照明チャネルを通して案内する。この照明チャネル及びそれを通して案内される照明光部分ビーム3
i(例えば、
図8を参照されたい)を通じて、照明事前定義ファセットミラー7の正確に1つの照明事前定義ファセット25が、各場合に個々のミラーグループ又は伝達ファセットグループのうちの1つに割り当てられる。原理的には、照明事前定義ファセット25の各々自体も、複数の個々のミラーから構成することができる。
【0030】
伝達ファセットミラー6及び投影光学ユニット10の可能な実施形態の更なる詳細に関しては、WO 2010/099 807 Aを参照されたい。
【0031】
照明事前定義ファセット25の少なくとも一部は、物体視野8の部分ゾーン又は部分視野のみを照明することができる。これらの部分視野は非常に個別的に成形されたものであり、更に、物体視野8内の望ましい照明方向分布(瞳形状)、すなわち、照明設定に依存する。従って、照明事前定義ファセット25は、照明されるそれぞれの部分視野の形状に厳密に対応する形状を有する非常に異なって成形された仮想視野ファセットによって照明される。更に、各照明事前定義ファセット25は、物体視野8内の場所に依存して異なる瞳領域に寄与する。
【0032】
照明事前定義ファセットミラー7は、特に照明事前定義ファセット25の各々が複数の個々のミラーから構成される場合にMEMSミラーとして具現化することができる。照明事前定義ファセット25は、少なくとも2つの傾斜位置の間で切換可能なマイクロミラーである。照明事前定義ファセット25は、2つの互いに垂直な傾斜軸の周りに連続的に独立して従動方式で傾斜可能である、すなわち、複数の異なる傾斜位置に配置することができるマイクロミラーとして具現化することができる。
【0033】
図2には、照明事前定義ファセット25への個々の伝達ファセット21の事前定義された割り当ての一例を示している。伝達ファセット21
1から21
9にそれぞれ割り当てられた照明事前定義ファセット25をこの割り当てに従って添字表示している。照明事前定義ファセット25は、この割り当てに基づいて左から右に25
6、25
8、25
3、25
4、25
1、25
7、25
5、25
2、及び25
9の順序で照明される。
【0034】
ファセット21、25の添字6、8、及び3は、
図2で左から右に番号を振った3つの物体視野点OF1、OF2、OF3を第1の照明方向から照明する3つの照明チャネルVI、VIII、及びIIIを含む。ファセット21、25の添字4、1、及び7は、3つの物体視野点OF1からOF3を第2の照明方向から照明する3つの更に別の照明チャネルIV、I、VIIに属する。ファセット21、25の添字5、2、及び9は、3つの物体視野点OF1からOF3を第3の照明方向から照明する3つの更に別の照明チャネルV、II、及びIXに属する。
【0035】
以下の照明チャネルに割り当てられた照明方向は、各場合に同一である。
−照明チャネルVI、VIII、III、
−照明チャネルIV、I、VII、及び
−照明チャネルV、II、IX。
従って、照明事前定義ファセット25への伝達ファセット21の割り当ては、絵画的に示す照明例の場合に物体視野8のテレセントリック照明がもたらされるようなものである。
【0036】
伝達ファセットミラー6及び照明事前定義ファセットミラー7を通じた物体視野8の照明は、鏡面反射器方式に実施することができる。鏡面反射器の原理は、US 2006/0132747 A1から公知である。
【0037】
投影光学ユニット10は、930mmの物体−像オフセットd
OISを有する。このオフセットは、物体視野8の中点と、像視野17の中点に対する法線が物体平面9を通る際の交点との間の距離として定められる。投影光学ユニット10を含む投影露光装置1は、1280mm中間フォーカス−像オフセットDを有する。中間フォーカス−像オフセットDは、像視野17の中点と、中間フォーカス5aから像平面18に至る法線の交点との間の距離として定められる。投影光学ユニット10を含む投影露光装置1は、1250mmの照明光ビーム−像オフセットEを有する。照明光ビーム−像オフセットEは、像視野17の中点と、照明光ビーム3が像平面18を通る際の交差領域との間の距離として定められる。
【0038】
図3は、伝達ファセットミラー6の平面図を示している。伝達ファセットミラー6上の伝達ファセット21の個数は非常に多く、従って、
図3では個々の伝達ファセット21を識別することができない。伝達ファセット21は、照明光3の遠視野27a(
図1を参照されたい)で照明される2つのほぼ半円形のファセット領域26、27内でブロックで配置される。
【0039】
図4は、各々が平行四辺形の形態にある縁部輪郭を有する複数の個々のミラーブロック27bへの伝達ファセットミラー6の再分割を
図3からの抜粋図に示している。個々のミラーブロック27bの各々は、約40×40個の個々のミラー21を有する。更に、
図4は、伝達ファセットグループ28への伝達ファセット21の割り当てを強調表示している。伝達ファセットグループ又は個々のミラーグループ28への伝達ファセットミラー6の伝達ファセット又は個々のミラー21のグループ分けは、事前定義された傾斜位置へのこれらの個々のミラー21の共通の傾斜によって実施される。正確に1つの個々のミラーグループ28の個々のミラーの傾斜位置は、一般的に互いに非常に似通っており、他の個々のミラーグループ28に属する隣接個々のミラー21の傾斜位置とは一般的にかなり異なる。伝達ファセットグループ28は、各場合に照明事前定義ファセットミラー7を通して物体視野8に結像される。伝達ファセットグループ28のそれぞれのものの全ての伝達ファセット21が、1つかつ同じ照明事前定義ファセット25を照明する。
【0040】
図4に記載の伝達ファセットグループ28による伝達ファセットミラー6の占有は、x二重極照明設定による照明光学ユニット11の照明瞳に向けて設計されたものである。そのような照明設定の場合に、x方向に対応する瞳座標σ
x内で互いから分離された2つの照明瞳領域が照明光学ユニット11の瞳平面に存在し、これに対しては、下記で更に詳細に説明する。
【0041】
図4に記載の占有の場合に、伝達ファセットグループ28は、その大部分が矩形である。
【0042】
個々のミラーグループ28は、伝達ファセットミラー6の場所でEUV照明光3の遠視野27aを80%よりも大きく覆う。85%よりも高い、90%よりも高い、又はそれよりも更に高いカバレージが依然として可能である。
【0043】
図4では、伝達ファセット21は、個々のミラーブロック27bと同じく走査方向と垂直に剪断された平行四辺形の形状を有する。伝達ファセット21は、個々のミラーブロック27bを形成するファセット担体構成要素上に着座される。
図4の水平及び斜方の向きには、これらの個々のミラーブロック27bのブロック間隙28aを伝達ファセット21のない幅広白色棒線として識別することができる。これらのブロック間隙28aは、個々のミラーブロック27bのうちの1つの内部で互いに横並びに隣接して置かれた2つの個々のミラー21の間のミラー間隙よりも大きい広がりを有する。伝達ファセットグループ28は、多角形チェーンの進路を有する境界線によって識別される。通常、これらの伝達ファセットグループ28は、複数の個々のミラーブロック27bにわたって延びる。このx二重極照明設定に関しては、伝達ファセットグループ28は、その大部分がほぼ矩形又は不等辺四辺形のものであり、隣接伝達ファセットグループ28の間に不使用の個々のミラー21の非常に小さいブロック間隙のみを有する。
図4では、個々の伝達ファセットグループ28の間のブロック間隙を比例サイズよりも大きく例示している。ファセット担体構成要素全体の面積に対するこれらのブロック間隙の面積比率は、10%未満である。
【0044】
伝達ファセットグループ28は、矩形の物体視野8を照明するように機能する。照明事前定義ファセット25は、物体視野8に向けた照明光3の部分ビームの反射重ね合わせ案内に寄与する。照明事前定義ファセットミラー7上でのそれぞれの照明事前定義ファセット25の位置は、物体視野8の視野点に対する照明方向を事前定義する。伝達ファセットグループ28のx広がりは、それぞれの伝達ファセットグループ28の像が、x方向に物体視野全体8を最大に覆うようなものである。伝達ファセットグループ28のy広がりに関して相応に同じことが成り立つ。
図4に記載の拡大抜粋図から推察することができるように、最大限可能なx広がりよりも小さいx広がりを有する多くの伝達ファセットグループ28が存在し、従って、物体視野8内のこれらの伝達ファセットグループ28の像は、x座標軸に物体視野8の一部しか照明しない。
【0045】
照明光学ユニット11を用いて事前定義される照明設定に基づいて、各照明事前定義ファセット25に対して、すなわち、各照明チャネルに対して、事前定義される照明設定内に含まれる方向から与えられた照明チャネルによって照明することができる物体視野8の最大の部分ゾーン又は部分視野が存在する。この最大部分視野サイズは、物体視野全体8のサイズに達することができるが、特にx方向に物体視野8のx広がりよりも小さいとすることができる。
【0046】
図5は、照明事前定義ファセットミラー7の平面図を示している。照明事前定義ファセット25は丸形であり、照明事前定義ファセットミラー7の担体(具体的な詳細を示していない)上に六方最密充填方式で配置される。照明事前定義ファセットミラー7の担体上の照明事前定義ファセット25のこの配置の縁部輪郭は円形形状から外れ、例えば、スタジアム形である。
【0047】
図6は、投影光学ユニット10の入射瞳と一致し、物体視野8の下流の照明光3のビーム経路にある瞳平面12b内に相応に配置された照明光学ユニット11の照明瞳12a(
図1を参照されたい)の典型的な照明を示している。瞳12aは、物体視野座標軸x,yに割り当てられた瞳座標軸σ
x,σ
yによって張られる。
【0048】
図6は、照明極29、30を有するx二重極照明設定を示している。照明極29、30の各々は、瞳12aの中心σ座標の領域内に最大σ
x広がりを有する両凸レンズ形断面を有する。
【0049】
照明事前定義ファセット25に関する配置の詳細の他に、
図7は、
図5に対応する照明事前定義ファセットミラー7の実施形態を示している。中抜き円は、
図6に記載のx二重極照明設定による照明中に使用されない照明事前定義ファセット25を表している。照明チャネルを通して正確に1つの連続する個々のミラーグループ28による照明にそれぞれ露出される照明事前定義ファセットを菱形252、253としてプロットしている。
図7に記載の使用される照明事前定義ファセットの領域のy広がりは、
図6に記載のx二重極瞳の照明極29、30のσ
x広がりと相関する。
【0050】
図7に記載の照明事前定義ファセットミラー7のx二重極入射手法の中心に位置して照明事前定義ファセット25の両凸レンズ形領域が存在し、照明事前定義ファセットミラー7の照明事前定義ファセット25の各々は、一緒に個々のミラーグループを形成する正確に2つの不連続な個々のミラーサブグループによる照明に露出される。
図7では、2つの個々のミラーサブグループによる照明に露出される照明事前定義ファセットを各場合に正方形25
1で図解している。
【0051】
図8は、
図7に記載の入射手法の代表的な照明事前定義ファセット25と瞳平面12bの間の代表的なビーム経路を略展開図に示しており、この図では、物体平面9内のレチクル12での反射を無視している。
【0052】
図7にも同じく表す中心照明事前定義ファセット25
1から進行するビーム経路を実線で示し、正のx値の領域に配置され、
図7にも同じく表す照明事前定義ファセット25
2から進行するビーム経路は、破線を用いて示し、負のx値の領域に配置され、
図7にも同じく表す照明事前定義ファセット25
3から進行するビーム経路は、一点鎖線を用いて示している。
【0053】
物体平面9内で物体視野全体8の2つの部分視野セクション31及び32が照明事前定義ファセット25
1によって照明される。
図8の上側の部分視野セクション31の領域内では、照明事前定義ファセット25
1のビーム経路は、大きいx値から物体視野8自体によって境界が定められ、小さいx値から照明極30によって境界が定められる。部分視野セクション32に割り当てられたビーム経路は、大きいx値から照明極29によって境界が定められ、小さいx値から物体視野8によって境界が定められる。
【0054】
照明事前定義ファセット25
1に属する個々のミラーグループ28の割り当ては、照明事前定義ファセット25
1を通して部分視野セクション31及び32に結像される個々のミラー21を伝達ファセットミラー6上で決定することによって実施される。実際面では、この割り当ては、物体平面9内に絞りを瞳平面12b内に更に別の絞りを有し、一方で望ましい物体視野形態を他方で望ましい瞳形態を再現する適切な絞り構成を配置することによって達成することができる。
【0055】
照明光3の部分ビーム3
1、3
2、及び3
3が、それぞれファセット25
1、25
2、及び25
3に割り当てられ、上述の照明事前定義ファセット25
1から25
3を通して案内される。これらの部分ビーム3
1から3
3の全て及び他の照明事前定義ファセット25
iの全ての他の部分ビーム3
iの重ね合わせが、事前定義された照明設定を用いて、すなわち、この場合x二重極設定を用いて物体視野8の望ましい照明をもたらす。
【0056】
図9は、照明事前定義ファセット25
1によって照明される不連続部分視野セクション31、32を有するこの実施形態では円弧形実施形態を有する物体視野全体8を示している。照明事前定義ファセット25
1の結像効果によって伝達ファセットミラー6上の対応する個々のミラーサブグループ33、34が部分視野セクション31及び32に割り当てられ、
図9ではこれらの像を部分視野セクション31及び32の範囲に示している。
図9は個々のミラー21の像を再現しているので、
図9ではこれらの像を21’で表している。
図9では、45°だけ傾斜され、
図4に記載の平行四辺形占有の代わりに使用することができる個々のミラー21の正方形面充填を見ることができる。
【0057】
図8に記載の2つの更に別の照明事前定義ファセット25
2、25
3を通して延びるビーム経路が、対応する構成指定から出現する。
【0058】
照明事前定義ファセット25
2のビーム経路は、物体視野8内で大きいx値と小さいx値とで照明極29の広がりによって境界が定められた連続部分視野35を照明する。この場合に、伝達ファセットミラー6上の個々のミラーグループ28は、照明事前定義ファセット25
2によってこの部分視野35に割り当てられる。
【0059】
図8に示す第3の照明事前定義ファセット25
3を通して、部分視野セクション32と事実上一致する連続部分視野が照明される。照明事前定義ファセット25
3のビーム経路に関して、この部分視野32は、大きいx値から照明極30の広がりにより、小さいx値から再度物体視野8によって境界が定める。ここでもまた、部分視野32に割り当てられる伝達ファセットミラー6上の個々のミラーグループ28は、照明事前定義ファセット25
3の結像効果によって割り当てることができる。
【0060】
このようにして、最初に正確に1つの連続部分視野又は厳密に2つの部分視野セクションを照明事前定義ファセットミラー7上の照明事前定義ファセット25の位置に依存して各照明事前定義ファセット25に割り当てることができ、次いで、連続する個々のミラーグループとして形成されるか又は個々のミラーサブグループ33、34の方式で2つの不連続な個々のミラーサブグループを有するかのいずれかである伝達ファセットミラー6上の個々のミラーグループ28をこれらの部分視野又は部分視野セクションに割り当てることができる。伝達ファセットミラー6上での個々のミラーグループ28の位置は、照明事前定義ファセット25の傾斜角によって依然として変更することができる。このようにして、個々のミラーグループ28を全ての照明事前定義ファセット25に割り当てる時に、伝達ファセットミラー6の個々のミラー21を可能な限り完全に使用することを意図して、可能な限り完全な個々のミラーグループ28のジグソーパズルが伝達ファセットミラー6上に生成される。
【0061】
図10は、物体視野8の区域全体のそれぞれの部分視野、例えば、部分視野31、32の面積比率に関する度数分布を示している。ヒストグラムは、何個の照明事前定義ファセット(個数N
F)が、全物体視野面A
OFの特定の面積比率A
TFをそれぞれ照明するのかを示している。この度数分布は、
図6に記載のx二重極照明に適用される。有意に多くの照明事前定義ファセットが、全物体視野面A
OFの20%を僅かに超える部分視野面A
TFを照明する。比較的少数の照明事前定義ファセットしかより大きい面積比率を照明しない。
【0062】
図11は、物体視野8上で最大に異なる照明x座標に関する照明事前定義ファセットの度数分布を示している。この図は、単純に連続する個々のミラーグループ28によって照明される照明事前定義ファセット25と、2つの個々のミラーサブグループからなる個々のミラーグループ28によって照明される照明事前定義ファセット25との間の明確な区別を付けるのを容易にし、これは、2つの個々のミラーサブグループからなる個々のミラーグループ28が、物体視野8のx広がり全体X
OFに事実上対応する物体視野8上の最小x座標と最大x座標の間の領域X
TF(XTF/XOF≒1)を照明するからである。
【0063】
図6から
図11までと同等の方式で、
図12から
図18までは、六重極照明設定の場合の対応する照明条件を示している。
【0064】
図12は、σ
x,σ
y座標内の六重極照明設定の照明強度分布を示している。瞳12a内には、
図12の最上部の照明極35で始めてこの図の時計方向に数えて合計で6つの照明極35から40が存在する。照明極35から40は、周方向に均一な分布を有し、すなわち、各場合に瞳12aの中心Zの周りの周方向に60°だけオフセット配置される。
【0065】
図13は、
図7と類似の図に六重極照明設定のための照明事前定義ファセットミラー7の照明手法を示している。照明事前定義ファセットミラー7の中心y座標の領域に位置する不使用照明事前定義ファセット25の中心帯域の外側の照明事前定義ファセット25が照明される。
【0066】
使用される照明事前定義ファセットの大多数は、各場合に伝達ファセットミラー6の連続する個々のミラーグループ28による照明に露出され、
図13にはこれらの使用される照明事前定義ファセットを菱形形状25
5、25
6の照明事前定義ファセットに示している。各場合の中心使用y座標の領域内には、3つの個々のミラーサブグループからの個々のミラーグループ28によって照明される照明事前定義ファセット25から構成される比較的狭い帯域が存在し、
図13にはこれらの照明事前定義ファセット25を正方形25
4で図解している。中心x座標の領域内の照明事前定義ファセットミラーM7の中心不使用領域の近くには、各々が2つの個々のミラーサブグループからなる伝達ファセットミラー6の個々のミラーグループ21を用いた照明に露出される照明事前定義ファセット25を有する2つの領域が存在する。これらの領域をハッチングした丸形の照明事前定義ファセット25
5で表しており、これらの領域は、ほぼ六重極照明極の三角形形態を有する。
【0067】
図14は、3つの個々のミラーサブグループによる照明に露出される照明事前定義ファセット25
4のビーム経路(実線)、2つの個々のミラーサブグループによる照明に露出される照明事前定義ファセット25
5のビーム経路(破線)、及び単純に連続する個々のミラーグループ28による照明に露出される照明事前定義ファセット25
6のビーム経路(一点鎖線)を
図8と類似の図に例証形式で示している。照明事前定義ファセット25
4、25
5、及び25
6を
図13にも同じく表している。
図14の図は、そこに例示する全ての照明極35、36、40に対する全ての照明事前定義ファセット25
4から25
6のビーム経路に対して同じx(σ
x)広がりを仮定するという点で理想化したものである。実際には、これは、それぞれの照明事前定義ファセット25
4から25
6が同じレベルのσ
y座標において事前定義された照明瞳12aを多少ランダムに照明し、それによってそれぞれの照明極35、36、40の同じx(σ
x)広がりがもたらされる場合にのみ適用される。実際には、
図12の概略図で確認することができるように、それぞれの照明極35から40のσ
x広がりはσ
y広がりに依存する。
【0068】
部分視野セクション41、42、及び43は、照明事前定義ファセット25
4による照明に露出される。
【0069】
部分視野セクション41は、物体視野又は照明極36によって境界が定められることになる最大サイズの部分視野セクションよりも小さい。これは、照明事前定義ファセット25
4上の熱負荷を低減するために、改善されたジグソーパズルの可能性によって伝達ファセットミラー6上の遠視野カバレージを改善するために、又は他に物体視野8上のブロック間隙28aの像を低減するために使用することができる。これに代えて、
図13は、照明事前定義ファセット25
4に関して、この照明事前定義ファセット25
4に対する照明極36が他の照明事前定義ファセット25
5、25
6に対する照明極よりも小さいx(σ
x)広がりを有するビーム経路状況を示すとすることができる。
【0070】
部分視野セクション42は、両側から、すなわち、小さいx値と大きいx値とで照明極35によって境界が定められる。
【0071】
部分視野セクション43は、小さいx値から物体視野8によって境界が定められ、大きいx値に関しては、照明事前定義ファセット25
4による最大照明に露出される可能性がある最大部分視野セクション45よりも小さい。そのような小さい部分視野セクションの使用に対する理由は、部分視野セクション41に関して上記で既に解説している。
【0072】
伝達ファセットミラー6上のこの照明事前定義ファセット25
4に割り当てられた個々のミラーグループ28の個々のミラーサブグループは、ここでもまた部分視野セクション41から43に割り振ることができる。
【0073】
部分視野セクション41から43への再分割及び割り当てられた個々のミラーサブグループ47から49を
図15によって図解している。部分視野セクション41から43は、六重極照明設定の照明極と同様である。
図12に記載の六重極照明設定の照明極の縁部は、この場合に、部分視野セクション41から43の縁部又は割り当てられた個々のミラーサブグループ47から49の縁部を定める。
【0074】
上述したように、例えば、部分視野部分41は、物体視野8又は照明極36によって境界が定められない。従って、割り当てられた個々のミラーサブグループ47は、最大広がりを有するより大きい部分視野又は最大広がりを有する部分視野セクションを照明事前定義ファセット25
4を通じて照明することができる最大サイズを有する個々のミラーサブグループよりも小さい。
図15では、相応に拡大された部分視野セクション41のこの照明に同じく寄与することができるそのような更に別の個々のミラー21
Aの像21
A'を2つの個々のミラーに関して示している。
【0075】
これらの割り当てられた個々のミラー21
Aは、選択された個々のミラーとして使用することができ、更に複数の傾斜位置の間で調節可能とすることができ、この場合に、これらの選択された個々のミラー21
Aは、第1の傾斜位置で物体視照明目的で第1の照明事前定義ファセット、例えば、照明事前定義ファセット25
4から空間的に離れた照明事前定義ファセット上への照明光3の入射をもたらし、第2の傾斜位置で、物体視野照明目的でこれらの選択された個々のミラー21
Aは、照明事前定義ファセットのうちの第2のもの、例えば、照明事前定義ファセット25
4に照明光3によって入射する。従って、第2の傾斜位置では、選択された個々のミラー21
Aは、個々のミラーサブグループ47に属することになる。第1の傾斜位置では、選択された個々のミラー21
Aは、照明事前定義ファセット25
4とは異なる照明事前定義ファセットに割り当てられた別の個々のミラーグループに属することになる。対応する他の照明事前定義ファセットは、対応する更に別の個々のミラーグループによって固定的に割り当てられた傾斜角を有し、それに対して選択された個々のミラー21
Aは、第1の傾斜位置に属する。従って、選択された個々のミラー21
Aの様々な傾斜位置の間で変更を行う時に、照明事前定義ファセット25
iのいかなる傾斜も必要がない。
【0076】
伝達ファセットミラー6の個々のミラー21のうちの20%までは、そのような選択された個々のミラー21
Aとすることができる。照明設定を事前定義する時に相応に高い柔軟性が出現し、この柔軟性を特に物体視野8にわたる強度分布を均一化するために使用することができる。重度に負荷された照明事前定義ファセット25
i上の熱負荷の低減も可能である。更に、選択された個々のミラー21
Aによって個々のミラーサブグループの縁部輪郭に影響を及ぼすことができる。これは、伝達ファセットミラー6を占有するときに互いに十分に適合する個々のミラーサブグループを生成することができ、これは、伝達ファセットミラー6の遠視野カバレージに対して正の影響を有する。更に、照明の安定性に関して個々のミラーサブグループが縁部輪郭の不都合な形態を有することを防止することができる。個々のミラーグループ又は個々のミラーサブグループの縁部が物体変位方向yと20°よりも大きい角度αを含む場合が好ましい。一例として、個々のミラーサブグループ47から49の場合がこれに適用される。この角度に関する例を
図15にαで表している。
【0077】
選択された個々のミラー21
Aの使用は、更に、可能な場合にブロック間隙28aが個々のミラーグループ28又は個々のミラーサブグループを通過しないように個々のミラーグループ28又は個々のミラーサブグループを設計する選択肢を与える。全てのブロック間隙28aのうちの80%未満が個々のミラーグループ28に又は個々のミラーサブグループに位置する状況を達成することができる。
【0078】
物体視野8の2つの部分視野セクション44、45は、照明事前定義ファセット25
5によって照明される。部分視野セクション41を完全に含む部分視野セクション44は、小さいx値と大きいx値とで照明極36によって境界が定められる。部分視野セクション45は、小さいx値から物体視野8により、大きいx値から照明極40によって境界が定められる。ここでもまた、伝達ファセットミラー6上の割り当てられた個々のミラーグループ28の個々のミラーサブグループは、部分視野セクション44、45上に割り振ることができる。
【0079】
図16は、物体視野8内の部分視野セクション44、45及び割り当てられた個々のミラーサブグループ50、51の位置を図解している。
【0080】
物体視野8内の部分視野46は、照明事前定義ファセット25
6による照明に露出される。部分視野46は、小さいx値から照明極40により、大きいx値から物体視野8によって境界が定められる。伝達ファセットミラー6上の個々のミラーグループ28は、ここでもまた、部分視野46に割り当てることができる。
【0082】
図18に記載の図は、伝達ファセットミラー6の単純に連続する個々のミラーグループによる照明、2つの個々のミラーサブグループを有する個々のミラーグループによる照明、及び3つの個々のミラーサブグループを有する個々のミラーグループによる照明に露出される照明事前定義ファセットの度数の割り当てを可能にする。
【0083】
図19は、この図の最上部の照明極52から始めて時計方向に数えて合計で4つの照明極52から55を有する四重極照明設定を更に別の照明設定例として示している。瞳中心Zの周りの周方向に、隣接する照明極が90°の回転によって互いの中に融合する。
【0084】
図10及び
図11又は
図17及び
図18に則して、
図20及び
図21は、四重極照明設定のための比A
TF/A
OF及びX
TF/X
OFに関する照明事前定義ファセット25の個数N
Fの度数分布をここでもまた示している。
図21から推察することができるように、この場合に、照明事前定義ファセット25のうちで、2つの個々のミラーサブグループを有する個々のミラーグループ28を通して照明される部分が更に存在する。
【0085】
図22は、瞳12aの中心の周りに90°だけ回転された
図6に記載のx二重極設定に対応し、すなわち、y方向に互いから分離された照明極を有するy二重極照明設定のための個々のミラーグループ又は伝達ファセットグループ28への伝達ファセットミラー6の再分割のセクションを示している。
図4に記載の伝達ファセットグループ28の再分割と比較して
図22に記載の再分割の場合に、物体視野8のx広がり全体を満たす像を物体視野8内に有する有意に多くの伝達ファセットグループ28が存在する。
【0086】
図22は、走査方向に対して45°だけ回転された縁部を有する正方形形状の伝達ファセット21を示している。ここでもまた、太い白色ブロック間隙28aによって見ることができ、この場合に、斜方に延びる縁部を有する同じく正方形の個々のミラーブロック27bに対しても同じことが適用される。
【0087】
図4に記載の伝達ファセットグループ28を有する伝達ファセットミラー6の占有の場合に、伝達ファセットミラー6の全ての伝達ファセット21のうちの7%未満が使用されず、すなわち、下流の照明事前定義ファセットミラー7の照明に寄与しない。これは、
図22に記載の占有に対しても相応に適用される。
【0088】
図22に記載の占有の場合に、存在する伝達ファセットグループ28の個数は、
図4に記載の占有の場合のもののほぼ半分である。
【0089】
図22に記載の占有の場合に、伝達ファセットグループ28は、より頻繁に矩形形状から外れる。
【0090】
物体視野8を照明するために、照明事前定義ファセットミラー7の照明事前定義ファセット25への伝達ファセットミラー6の個々のミラーグループ28の割り当てを決定するのに最初に照明瞳12a内の照明強度分布、すなわち、照明設定が事前定義される。更に、縁部輪郭を含む照明視野の広がりが事前定義され、この広がりは、通常は物体視野8の広がりに対応する。次いで、物体視野8の少なくとも1つの領域又は部分を照明光3で照明するために照明事前定義ファセットミラー7の第1の照明事前定義ファセット25を照明に露出するのに伝達ファセットミラー6のどの個々のミラー21を使用することができるかに関して、特に対応する絞り構造又は例えば
図8に基づいて上記で記述した幾何学形状要件を用いて第1の照明事前定義ファセット25を選択する段階が開始され、検査が実施される。次いで、この検査が対応する照明ソリューションをもたらした個々のミラー21が、選択照明事前定義ファセット25に割り当てられる個々のミラーグループ28に割り振られる。その後に、全ての照明事前定義ファセット25に対して、少なくとも事前定義された照明設定に使用可能な全ての照明事前定義ファセット25に対して、この選択、検査、及び割り当てが繰り返される。
【0091】
この割り当て中に可能な最大の個々のミラーグループサイズの代わりにより小さい個々のミラーグループを形成することができ、少なくとも一部の個々のミラーグループにおいて、熱負荷を低減するために、伝達ファセットミラー内の遠視野カバレージが改善され、又は他に結像されるブロック間隙の同伴が低減される。仮想視野ファセット、すなわち、個々のミラーグループ28の有意に変更可能な形態(例えば、
図4を参照されたい)に起因して、個々の第1の個々のミラー21をいかなる個々のミラーグループにも割り当てることができず、従って、80%よりも大きい高い充填密度にも関わらず照明事前定義ファセット25を通して物体視野上に結像することができない状況を回避することができない。
図4で個々のミラーグループ28の境界線によって囲まれない割り当てられていない個々のミラー21
D(例えば、
図4の個々のミラー21
Dを参照されたい)は、伝達ファセットミラー6にわたって非常に均一な分布を有して存在する。従って、これらは、ウェーハ19の露光中に、時間的に一定ではない光源2によって供給される光パワーを測定するのに使用することができる。従って、光源電力を制御ループによって調整することができ、ウェーハ19上のフォトレジスト内で時間的に一定な照射量を確実にすることができる。この目的に対して、これらの照射の個々のミラー21
Dの光は、1又は2以上の検出器に直接的に又は他に例えば照明事前定義ファセット25のような更に別のミラーを用いてのいずれかで案内される。投影露光とは時間的に別個の照射の個々のミラー21
Dの光3の空間分解能又は結合を有する複数の検出器が使用される場合に、光源2の全体電力に加えて、その空間放出分布を測定することができる。この空間放出分布は、照明事前定義ファセット25への個々のミラーグループ28の定性的により良好な割り当てに向けて使用することができる。照射の個々のミラー21
Dの選択は変更可能であり、各新しいミラー割り当ての場合に調整される。
【0092】
投影露光装置1を用いて微細構造化構成要素、特に高集積半導体構成要素、例えば、メモリチップを生成するために、最初にレチクル12及びウェーハ19が与えられる。その後に、投影露光装置1の投影光学ユニットを用いてレチクル12上の構造がウェーハ19上の感光層の上に投影される。次いで、感光層の現像により、ウェーハ19上に微細構造が生成され、そこから微細又はナノ構造化構成要素が生成される。