特許第6739072号(P6739072)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6739072
(24)【登録日】2020年7月27日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】熱電変換モジュールの作製方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 35/32 20060101AFI20200730BHJP
   H01L 35/34 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   H01L35/32 A
   H01L35/34
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-203912(P2015-203912)
(22)【出願日】2015年10月15日
(65)【公開番号】特開2017-76720(P2017-76720A)
(43)【公開日】2017年4月20日
【審査請求日】2018年8月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(72)【発明者】
【氏名】村田 正行
(72)【発明者】
【氏名】山本 淳
【審査官】 田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−112587(JP,A)
【文献】 特開平03−066182(JP,A)
【文献】 特開2014−197647(JP,A)
【文献】 特開2015−073085(JP,A)
【文献】 特開2015−050426(JP,A)
【文献】 特開昭63−102382(JP,A)
【文献】 特開2014−179539(JP,A)
【文献】 特開2003−174204(JP,A)
【文献】 特開2013−115359(JP,A)
【文献】 特開2010−171071(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/124881(WO,A1)
【文献】 特開昭61−035573(JP,A)
【文献】 特開昭56−033889(JP,A)
【文献】 特開2007−165902(JP,A)
【文献】 特開昭63−042180(JP,A)
【文献】 特開昭64−074777(JP,A)
【文献】 国際公開第1999/007024(WO,A1)
【文献】 特開平09−191133(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 35/32
H01L 35/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面が絶縁体に覆われ上面が上部電極を底面が下部電極を構成する柱状の同一導電型の半導体からなる複数の熱電変換素子の下部電極を、主部と足からなる電極パターンが格子状に配置された絶縁基板の前記電極パターンの主部に接合し、
前記複数の熱電変換素子を直列に接続するように、前記複数の熱電変換素子の各々が接合されている電極パターンの足と、当該熱電変換素子に隣接する一つの熱電変換素子の上部電極との間を、金属の蒸着により接続する
ことを特徴とする熱電変換素子モジュールの作製方法
【請求項2】
前記電極パターンが前記絶縁基板上の六角状格子点に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換素子モジュールの作製方法
【請求項3】
前記金属の蒸着をPVD法で行ことを特徴とする請求項2に記載の熱電変換素子モジュールの作製方法。
【請求項4】
前記PVD法は真空蒸着法であることを特徴とする請求項3に記載の熱電変換素子モジュールの作製方法。
【請求項5】
前記同一導電型はP型またはN型であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の熱電変換素子モジュールの作製方法。
【請求項6】
主部と足からなる電極パターンが格子状に配列された絶縁基板と、
側面が絶縁体に覆われ上面が上部電極を底面が下部電極を構成する柱状の同一導電型の半導体からなる複数の熱電変換素子と、
を有し、
前記複数の熱電変換素子の各々の下部電極は、前記電極パターンの主部と接合されており、
前記複数の熱電変換素子が直列に接続するように、前記複数の熱電変換素子の各々が接合されている電極パターンの足と、当該熱電変換素子に隣接する一つの熱電変換素子の上部電極との間が、蒸着による金属で接続されること
を特徴とする熱電変換素子モジュール。
【請求項7】
前記同一導電型はP型またはN型であることを特徴とする請求項6に記載の熱電変換素子モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱電変換素子を直列に接続した熱電変換モジュールの作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱電変換とは、熱電材料中の温度差と電圧の関係を利用して、熱エネルギーと電気エネルギーを相互に直接変換する技術を言い、素子の両端に温度差をつけることで熱起電力が発生するゼーベック効果と電流の印加によって素子に温度差が生じるペルチェ効果の原理を利用している。
【0003】
熱電変換を発電素子や冷却素子として利用する場合、極力無駄な熱流が高温部から低温部に流れないような構造を取る必要がある為、電圧が反転しているN型とP型を対にしてΠ型素子とする事で、N型とP型のどちらに流れる熱量も発電や冷却に寄与する事ができる。
さらに、このΠ型素子を複数個、直列配列することで高い起電力や大きな温度差を得ることができるようになる。
このように、熱電変換モジュールはこのN、P型を交互に並べる構造である為、モジュールの作製工程が複雑になる(特許文献1)。
【0004】
同一型の薄膜熱電変換素子を電気的に直列接続するために金属蒸着により金属電極および接続部を積層して隣り合う熱電変換素子を導通させる方法が開示されているが、熱電素子の側面が電極と導通しているため、素子に十分な温度差と電位差が得られない(特許文献2)。
【0005】
また、第1電極と接続部を一体化させた部材を第2電極に備えた穴部に受け入れて隣り合う同一型の熱電変換素子を電気的に直列接続する熱電変換モジュールが提案されているが、第1電極板が直接低温側まで接続されていることから、無駄な熱流によりモジュールの性能が低下する(特許文献3)。
また、素子の側面がガラスに覆われた状態で熱電変換素子を作り、高密度配列と電極接続の信頼性を高くし、さらに材料表面が大気中に露出されないため素子表面の酸化による劣化を防ぐ熱電変換モジュールが提案されている(特許文献4)。
【0006】
一般的なモジュールは、N,P型を電気的に導通させる電極として金属板を利用し、絶縁基板でそれらの素子を挟み込む構造をしている。
その結果、板状の金属をバルクの熱電材料に対して良好な熱,電気的接触を得るためには、数ミリメートル程度の大きさが必要であることから素子を高密度化することは難しく、モジュールの面積が小さい場合には高い起電力を得ることができない。
さらに、放熱側に取り付けられている絶縁基板のために放熱性が低く、実際にモジュールを使用する際には、さらに放熱性を高めるためのヒートシンクや熱交換器が取り付けられるために、システムは複雑になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−207037号公報
【特許文献2】特開昭63−102382号公報
【特許文献3】特開2014−179539号公報
【特許文献4】特表2013−542578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
同一型の熱電変換素子を用いることにより作製が容易でかつ作製工程がシンプルな作製方法が課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明は次の手段を提供できる。
(1)
その側面が絶縁体に覆われ上面と底面が上部電極と下部電極を構成する柱状の同一導電型の半導体からなる熱電変換素子を絶縁基板にその底面が接するように格子状に配列された熱電変換素子モジュールの直列接続作製方法であって、
主部と足からなる電極パターンを前記絶縁基板の所定の位置に配置し、
前記電極パターンの主部に前記熱電変換素子の下部電極をその底面で接合し、
前記絶縁基板の斜め上方から対向して2回金属を蒸着し、
一の熱電変換素子の下部電極の当該電極パターンの足と次の熱電変換素子の上部電極を、当該足と前記次の熱電変換素子の側面とその間の絶縁基板を覆う前記蒸着した金属で接続し、
前記全ての熱電変換素子を直列に接続したことを特徴とする熱電変換素子モジュールの直列接続作製方法。
【0010】
(2)
前記絶縁基板に配置された前記電極パターンの所定の位置は、前記斜め上方から見た場合に、手前の前記熱電変換素子の側面と奥の前記熱電変換素子の側面が所定の厚さで重なり合っていることを特徴とする(1)に記載の熱電変換素子モジュールの直列接続作製方法。
【0011】
(3)
前記金属の蒸着をPVD法で行ったことを特徴とする(2)に記載の熱電変換素子モジュールの直列接続作製方法。
【0012】
(4)
前記PVD法は真空蒸着法であることを特徴とする(3)に記載の熱電変換素子モジュールの直列接続作製方法。
【0013】
(5)
前記同一導電型はP型またはN型であることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の熱電変換素子モジュールの作製方法。
【0014】
(6)
その側面が絶縁体に覆われ上面と底面が上部電極と下部電極を構成する柱状の同一導電型の半導体からなる熱電変換素子を絶縁基板にその底面が接するように格子状に配列された熱電変換素子モジュールであって、
主部と足からなる電極パターンが前記絶縁基板の所定の位置に配置され、
前記電極パターンの主部に前記熱電変換素子の下部電極をその底面で接合され、
一の熱電変換素子の下部電極の当該電極パターンの足と次の熱電変換素子の上部電極が、当該足と前記次の熱電変換素子の側面とその間の絶縁基板を覆う蒸着した金属で接続され、
前記全ての熱電変換素子が直列に接続されていることを特徴とする熱電変換素子モジュール。
【0015】
(7)
前記同一導電型はP型またはN型であることを特徴とする(6)に記載の熱電変換素子モジュール。
【発明の効果】
【0016】
本願発明には次の効果が期待できる。
(1) N型素子とP型素子を交互に並べる構造に比べ、1キャリア素子のみで直列接続するユニレグ構造(1キャリア素子と金属を利用して直列接続を得る構造)である為、材料開発や製造プロセスを簡易化できる。
【0017】
(2) 従来は電極として金属板を利用しているが、蒸着によりすべての素子を導通させる事ができるため、素子の小型化に伴ったモジュールの高密度化が可能。
(3) その結果,単位面積当たりの起電力を向上させる事が可能。
【0018】
(4) 従来のユニレグ構造に比べると、薄膜で導通させることから、無駄な熱流を最小限に抑える事が可能。
【0019】
(5) 熱電変換素子が絶縁体に覆われているため、素子表面の酸化を防ぐことが可能。
(6) 素子自身が放熱フィンの構造をとるため、熱電発電に求められる放熱性が、ヒートシンク等の放熱構造を取らなくても良好。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、右図が熱電変換モジュールの平面図、左図がA−A’およびB−B’で切断した断面図である。図1(a)は絶縁基板と、取り付けられた電極パターンを表し、図1(b)は絶縁体に覆われた熱電素子を絶縁基板上に配列した様子を表し、図1(c)は第1の斜め方向から金属蒸着した様子を表し、図1(d)は第2の斜め方向から金属蒸着した様子を表す。
図2図2は、第1素子列の右側2個の熱電変換素子と、第2素子列の右側2個の熱電変換素子の電極パターンを抜き出した図である。
図3図3は、斜め方向1から金属蒸着後の第2素子列6をY方向と−Y方向から見た熱電変換素子の側面の蒸着領域を示す図である。
図4図4は、斜め方向2から金属蒸着後の第2素子列6をY方向と−Y方向から見た熱電変換素子の側面の蒸着領域を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1の工程図に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1に、X軸方向に3または4素子、Y軸方向に4素子を配列した熱電変換モジュール12を示した。
また、各熱電変換素子11の上面は上部電極14、底面は下部電極13として構成されている。
【0022】
(1) 図1(a)に示したように、まず絶縁基板10の上にあらかじめ実現したい直列接続に対応し熱電変換素子を接続する配線の一部となる特定の電極パターンを作製する。
図では、矢印の方向に直列接続される電極パターン9が描かれている。
図2に示した各電極パターン21,22、23,24は配線であって熱電変換素子の底面と接する主部と所定の長さと方向を有する足(または髭)を有している。
【0023】
(2) 図1(b)に示したように、電極パターンの主部に側面を絶縁体に覆われた円柱形状の熱電変換素子11の下部電極13を、導電性接着剤やろう付けで固定する。
【0024】
(3) 図1(c)に示したように、斜め方向1から絶縁基板10の上に金属を蒸着すると各熱電変換素子11を斜め方向1から見て表になる側面と基板の部分3に金属が蒸着される。
【0025】
この結果、第2素子列の左から1番目の熱電変換素子11を例に取ると、その下部電極13と予め基板に作製した当該電極パターン24の足と基板の部分3に蒸着された金属と次に配置された左から2番目の熱電変換素子11の側面に蒸着された金属と当該熱電変換素子11の上部電極とが結合して導通し隣り合う2個の熱電変換素子の直列接続が実現される。
【0026】
このようにして、第2素子列6と第4素子列8がそれぞれ直列接続される。
この時、第1素子列5の各素子と第3素子列7の各素子は接続されておらず、また第1列と第2列、第2列と第3列、および、第3列と第4列の各間も接続されていない。
【0027】
(4) 図1(d)に示したように、斜め方向2から絶縁基板10の上に金属を蒸着することで素子11の斜め方向2からみて表になる側面と基板の部分4に金属が蒸着される。
【0028】
この結果、第3素子列の右から1番目の熱電変換素子11を例に取ると、その下部電極13と予め基板に作製した電極パターン22の足と基板の部分4に蒸着された金属と次に配置された右から2番目の熱電変換素子11の側面に蒸着された金属と当該熱電変換素子11の上部電極とが結合して導通し隣り合う2個の熱電変換素子の直列接続が実現される。
このようにして、第1素子列と第3素子列がそれぞれ直列接続される。
【0029】
また、この斜め方向2からの金属蒸着により、第1列5と第2列6の右端、第2列6と第3列7の左端、第3列7と第4列8の右端に配置された熱電変換素子同士も同様にして導通し接続され、結果として全ての素子は直列接続される。
【実施例1】
【0030】
熱電変換素子モジュール12の作製は、CG(コンピュータグラフィックス)を用いて行い、3次元空間に熱電変換素子モジュールをシミュレーションして作製した。
また、金属蒸着は実際の素子への蒸着ではなく、上述の3次元空間に配置された熱電変換素子に所定の角度で平行光源を当ててライティング処理を施して、その照射領域を金属蒸着領域とみなして解析を行った。
【0031】
CGシミュレーションで行った熱電変換素子モジュールの具体的なサイズは30×30×6(mm)、絶縁体基板のサイズは30×30×1(mm)、熱電変換素子11の形状は円柱形上で縦横高さは直径3(mm)で高さが3(mm)である。
【0032】
また、各素子は基板上の六角状格子点に配置され各列の格子点間距離は5(mm)隣り合う列の格子点間距離は4(mm)とし、無限遠光源から変換素子モジュールを覆う平行光を素子へ当てた場合の照射領域を蒸着領域と同一視した(以降、擬制蒸着領域と言う)。
また、素子の導通に関しては、隣り合う下部電極と上部電極が電極パターンの足と、基板10の部分3および4と熱電変換素子の側面とが連続する擬制蒸着領域で覆われて接続されている状態を導通とした。
【0033】
同一視できる理由は、本発明で利用し得る金属蒸着方法のひとつは高真空蒸着法であり、斜め方向1または斜め方向2から熱電変換素子に金属蒸着した場合、当該熱電変換素子側面の後側への回折・回り込みがない、または、あっても僅かであり、各方向から見て表側の熱電変換素子とその後側の熱電変換素子の重なりを調整する事により各方向から熱電変換素子の側面に蒸着した金属と,あらかじめ絶縁基板上に作製された電極パターンが短絡する事がないようにできるからである。
従って、回折・回り込みがない、または、あっても僅かな蒸着法であれば、いずれの方法であってもよい。
以下に、各工程の実施例の詳細を説明する。
【0034】
(1)
まず、絶縁基板10を用意し、その上に電極パターン9を配置する。
【0035】
図2において、電極パターン21のサイズは、円形の部分が直径2.4(mm)、髭の長さが1(mm),幅が0.35(mm),向きはx軸から反時計回りに210度となっている.電極パターン22からの24のサイズは電極パターン21と同じである.髭の角度は,電極パターン22が同じく210度,電極パターン23がX軸から反時計回りに90度,電極パターン24がX軸から反時計回りに30度となっている。
電極パターンは予め絶縁基板に配線として印刷しておいてよい。
【0036】
(2)
次に、準備した各電極パターンの上に熱電変換素子の下部電極を底面にして導電性接着剤やろう付けで固定する。
【0037】
(3)
次に、上で準備した熱電変換素子モジュールの斜め方向1から熱電変換素子に金属蒸着する。
本実施例では、斜め方向1は、図1(c)の絶縁基板のX軸に対して時計回りに30度、絶縁基板平面に対し鉛直方向45度下方であった。
【0038】
この時の斜め方向1から見て表側の熱電変換素子と後側の熱電変換素子の側面の重なりはおよそ0.5(mm)であった。
この方向と重なり具合は、熱電変換素子の直径と高さ、熱電変換素子の格子点間距離をパラメータとして適宜、決定すればよい。
図1(c)は、斜め方向1から金属蒸着後の熱電変換素子モジュールを上から見た図である。
【0039】
図3にこの金属蒸着で蒸着された第2素子列6をY方向と−Y方向から見た熱電変換素子の側面の領域を示す。
【0040】
(4)
さらに、上で準備した熱電変換素子モジュールの斜め方向1と下方に向けて対向する斜め方向2から熱電変換素子に金属蒸着する。
本実施例では、斜め方向2は、図1(c)に示す絶縁基板のX軸に対して反時計回りに150度、絶縁基板平面に対し鉛直方向45度下方であった。
【0041】
この時の斜め方向2から見て表側の熱電変換素子と後側の熱電変換素子の側面の重なりはおよそ0.5(mm)であった。
【0042】
図1(d)は、さらに斜め方向2から金属蒸着後の熱電変換素子モジュールを上から見た図である。
図4にこの金属蒸着で蒸着された電極パターン24からなる第2素子列6をY方向と−Y方向から見た熱電変換素子の側面の領域を示す。
【0043】
この図4(b)をみると、斜め方向1と斜め方向2の2度の熱電変換素子の側面への金属蒸着において,熱電変換素子の上部電極に連続する当該熱電変換素子の側面へ蒸着した金属と当該下部電極が結合するあらかじめ絶縁基板上に作製された当該電極パターン24の足とは、電極パターン24がX軸から反時計回りに30度オフセットしていることから、短絡が発生していないことがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、
(1) 高密度・高起電力熱電変換モジュールの作製に利用でき、
(2) バルク材料から,マイクロスケールの熱電モジュールに適用が可能であって、
(3) 熱電変換素子のみに限らず,蒸着でその他素子の直列接続を実現可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 第1の斜め方向
2 第2の斜め方向
3 第1の斜め方向から金属が蒸着される部分
4 第2の斜め方向から金属が蒸着される部分
5 第1素子列(3素子)
6 第2素子列(4素子)
7 第3素子列(3素子)
8 第4素子列(4素子)
9 電極パターン
10 絶縁基板
11 熱電変換素子
12 熱電変換素子モジュール
13 下部電極
14 上部電極
21 電極パターン1
22 電極パターン2
23 電極パターン3
24 電極パターン4
図1
図2
図3
図4