特許第6742817号(P6742817)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6742817周波数変換回路、通信装置及び半導体装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6742817
(24)【登録日】2020年7月31日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】周波数変換回路、通信装置及び半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H03D 7/14 20060101AFI20200806BHJP
   H03D 7/00 20060101ALI20200806BHJP
   H04B 1/16 20060101ALI20200806BHJP
   H04B 1/26 20060101ALI20200806BHJP
【FI】
   H03D7/14 A
   H03D7/00 D
   H03D7/00 E
   H04B1/16 R
   H04B1/26 B
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-104978(P2016-104978)
(22)【出願日】2016年5月26日
(65)【公開番号】特開2017-212624(P2017-212624A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2019年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079119
【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 元彦
(74)【代理人】
【識別番号】100147728
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 信司
(72)【発明者】
【氏名】四辻 哲章
【審査官】 石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−172601(JP,A)
【文献】 特開2015−220487(JP,A)
【文献】 特開昭51−088115(JP,A)
【文献】 特開2013−048438(JP,A)
【文献】 特開2003−028941(JP,A)
【文献】 米国特許第05774039(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03D 7/00− 9/06
H04B 1/16
H04B 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号に基準周波数信号を混合して出力信号を生成する周波数変換回路であって、
ゲート端に前記入力信号を受けるトランジスタと、
一端に前記基準周波数信号を受け、他端が前記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、
前記トランジスタの前記ドレイン端及びソース端のうちの他方に接続されている出力ラインと、
前記出力ラインの信号を前記出力信号として出力する出力端子と、
第1の入力端に前記周波数変換回路の動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記基準周波数信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有することを特徴とする周波数変換回路。
【請求項2】
前記出力ラインにバイアス電位を印加するバイアス電位印加部を有することを特徴とする請求項1に記載の周波数変換回路。
【請求項3】
前記バイアス電位印加部は、一端に前記バイアス電位を受け、他端が前記出力ラインに接続されているインピーダンス素子を含むことを特徴とする請求項2に記載の周波数変換回路。
【請求項4】
前記インピーダンス素子は、抵抗素子又はインダクタを含むことを特徴とする請求項3に記載の周波数変換回路。
【請求項5】
前記バイアス電位は、前記基準周波数信号の振幅における最大電位及び最小電位の中間電位を有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の周波数変換回路。
【請求項6】
一端が前記出力ラインに接続されており他端に接地電位が印加されている容量素子を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の周波数変換回路。
【請求項7】
互いに位相が反転している第1及び第2の入力信号に基準周波数信号を混合して第1及び第2の出力信号を生成する周波数変換回路であって、
ゲート端に前記第1の入力信号を受けるnチャネルMOS型の第1のトランジスタと、
ゲート端に前記第2の入力信号を受けるpチャネルMOS型の第2のトランジスタと、
ゲート端に前記第2の入力信号を受けるnチャネルMOS型の第3のトランジスタと、
ゲート端に前記第1の入力信号を受けるpチャネルMOS型の第4のトランジスタと、
一端に前記基準周波数信号を受け、他端が前記第1〜第4のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、
前記第1及び第2のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの他方と接続されている第1の出力ラインと、
前記第3及び第4のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの他方と接続されている第2の出力ラインと、
前記第1の出力ラインの信号を前記第1の出力信号として出力する第1の出力端子と、
前記第2の出力ラインの信号を前記第2の出力信号として出力する第2の出力端子と、
第1の入力端に前記周波数変換回路の動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記基準周波数信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有することを特徴とする周波数変換回路。
【請求項8】
前記第1及び第2の出力ラインにバイアス電位を印加するバイアス電位印加部を有することを特徴とする請求項7に記載の周波数変換回路。
【請求項9】
アンテナが受信した受信信号を増幅して搬送波信号を得る高周波増幅器と、局部発振信号を生成する局部発振部と、前記搬送波信号に前記局部発振信号を混合することにより中間周波数信号を得るミキサと、を含む通信装置であって、
前記ミキサは、
ゲート端に前記搬送波信号を受けるトランジスタと、
一端に前記局部発振信号を受け、他端が前記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、
前記トランジスタの前記ドレイン端及びソース端のうちの他方に接続されている出力ラインと、
前記出力ラインの信号を前記中間周波数信号として出力する出力端子と、
第1の入力端に前記ミキサの動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記局部発振信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有することを特徴とする通信装置。
【請求項10】
前記第1及び第2の出力ラインにバイアス電位を印加するバイアス電位印加部を有することを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
【請求項11】
アンテナが受信した受信信号を増幅して搬送波信号を得る高周波増幅器と、局部発振信号を生成する局部発振部と、前記搬送波信号に前記局部発振信号を混合することにより中間周波数信号を得るミキサと、を含む通信装置が形成されている半導体装置であって、
前記ミキサは、
ゲート端に前記搬送波信号を受けるトランジスタと、
一端に前記局部発振信号を受け、他端が前記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、
前記トランジスタの前記ドレイン端及びソース端のうちの他方に接続されている出力ラインと、
前記出力ラインの信号を前記中間周波数信号として出力する出力端子と、
第1の入力端に前記ミキサの動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記局部発振信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
前記第1及び第2の出力ラインにバイアス電位を印加するバイアス電位印加部を有することを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力信号の周波数を他の周波数に変換する周波数変換回路、当該周波数変換回路を有するミキサを含む通信装置、及び当該通信装置が形成されている半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信波を受信する受信器には、周波数変換回路として、搬送波信号の周波数をそれよりも低い周波数帯域の中間周波数信号に変換するミキサ回路が搭載されている(例えば、特許文献1参照)。当該ミキサ回路は、電源電位が印加されており且つ互いに位相が異なる一対の局部発振信号を夫々受ける差動部と、搬送波信号に対応した動作電流を差動対に流す電流変換部と、を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−194888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したミキサ回路の差動部及び電流変換部には、電源電位の供給ライン及び接地ライン間で直流の電流が貫通して流れる信号経路が存在する。よって、この信号経路には、搬送波信号に対応した交流の電流に直流電流が重畳した比較的大きな電流が流れるので、電力消費量が大きくなるという問題があった。また、差動部及び電流変換部を形成するMOS(metal-oxide-semiconductor)トランジスタに流れる電流の量が大きくなるので、フリッカ雑音も大きくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、電力消費量及びフリッカ雑音を低減させることが可能な周波数変換回路、通信装置及び半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る周波数変換回路は、入力信号に基準周波数信号を混合して出力信号を生成する周波数変換回路であって、ゲート端に前記入力信号を受けるトランジスタと、一端に前記基準周波数信号を受け、他端が前記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、前記トランジスタの前記ドレイン端及びソース端のうちの他方に接続されている出力ラインと、前記出力ラインの信号を前記出力信号として出力する出力端子と、第1の入力端に前記周波数変換回路の動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記基準周波数信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有する。
【0007】
また、本発明に係る周波数変換回路は、互いに位相が反転している第1及び第2の入力信号に基準周波数信号を混合して第1及び第2の出力信号を生成する周波数変換回路であって、ゲート端に前記第1の入力信号を受けるnチャネルMOS型の第1のトランジスタと、ゲート端に前記第2の入力信号を受けるpチャネルMOS型の第2のトランジスタと、ゲート端に前記第2の入力信号を受けるnチャネルMOS型の第3のトランジスタと、ゲート端に前記第1の入力信号を受けるpチャネルMOS型の第4のトランジスタと、一端に前記基準周波数信号を受け、他端が前記第1〜第4のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、前記第1及び第2のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの他方と接続されている第1の出力ラインと、前記第3及び第4のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの他方と接続されている第2の出力ラインと、前記第1の出力ラインの信号を前記第1の出力信号として出力する第1の出力端子と、前記第2の出力ラインの信号を前記第2の出力信号として出力する第2の出力端子と、第1の入力端に前記周波数変換回路の動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記基準周波数信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有する。
【0008】
本発明に係る通信装置は、アンテナが受信した受信信号を増幅して搬送波信号を得る高周波増幅器と、局部発振信号を生成する局部発振部と、前記搬送波信号に前記局部発振信号を混合することにより中間周波数信号を得るミキサと、を含む通信装置であって、前記ミキサは、ゲート端に前記搬送波信号を受けるトランジスタと、一端に前記局部発振信号を受け、他端が前記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、前記トランジスタの前記ドレイン端及びソース端のうちの他方に接続されている出力ラインと、前記出力ラインの信号を前記中間周波数信号として出力する出力端子と、第1の入力端に前記ミキサの動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記局部発振信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有する。
【0009】
本発明に係る半導体装置は、アンテナが受信した受信信号を増幅して搬送波信号を得る高周波増幅器と、局部発振信号を生成する局部発振部と、前記搬送波信号に前記局部発振信号を混合することにより中間周波数信号を得るミキサと、を含む通信装置が形成されている半導体装置であって、前記ミキサは、ゲート端に前記搬送波信号を受けるトランジスタと、一端に前記局部発振信号を受け、他端が前記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている結合コンデンサと、前記トランジスタの前記ドレイン端及びソース端のうちの他方に接続されている出力ラインと、前記出力ラインの信号を前記中間周波数信号として出力する出力端子と、第1の入力端に前記ミキサの動作を停止するか否かを指定するイネーブル信号を受け、第2の入力端に前記局部発振信号を受け、出力端が前記結合コンデンサの前記一端に接続されているナンドゲート又はノアゲートと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、入力信号の周波数を基準周波数信号に基づく周波数に変換するにあたり、入力信号をゲート端で受けるトランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に結合コンデンサを介して基準周波数信号を供給し、当該トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの他方から、周波数変換された出力信号を出力するようにしている。かかる構成には、直流の電流が流れる信号経路が存在しないので、直流電流が流れない分だけ電力消費量及びフリッカ雑音の低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る周波数変換回路としてのミキサ12A及び12Bを有する通信装置100の構成を示すブロック図である。
図2】局部発振信号LoA及びLoBの波形の一例を示す図である。
図3】搬送波信号Rp及びRpの波形の一例を示す図である。
図4】ミキサ12A及び12Bの内部構成の一例を示す回路図である。
図5】ラインL0の電位が接地電位GND(0ボルト)近傍となる期間、及び電源電位VDD近傍となる期間各々でのトランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々の動作を示す図である。
図6】ミキサ12A及び12Bによる周波数変換後の周波数帯域の一例を表す図である。
図7】ミキサ12A及び12Bの内部構成の変形例を示す回路図である。
図8】ミキサ12A及び12Bの内部構成の他の変形例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明に係る周波数変換回路としてのミキサ12A及び12Bを有する通信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すアンテナ200は、例えばFSK(frequency shift keying)変調が施された通信波を受信して得た高周波数の受信信号RFを通信装置100に供給する。尚、通信装置100は、例えば半導体装置としての半導体チップに形成されている。
【0014】
図1において、局部発振部11は、例えば図2に示すように、接地電位GNDの状態及び電源電位VDDの状態を、周期的に且つ約50パーセントのデューティ比で交互に繰り返す局部発振信号LoAを生成し、これをミキサ12Aに供給する。更に、局部発振部11は、局部発振信号LoAの位相を90度だけ移相した局部発振信号LoBを生成し、これをミキサ12Bに供給する。
【0015】
高周波増幅器13は、受信信号RFを増幅することにより、図3に示すように、電源電位VDDと接地電位GNDとの中間の電位(VDD/2)を中心にそのレベルが変化する搬送波信号Rpと、この搬送波信号Rpの位相を反転させた搬送波信号Rnとを夫々生成する。尚、搬送波信号Rp及びRnの中心電位としては、必ずしも(VDD/2)である必要はなく、電源電位VDDよりも低い(VDD/2)近傍の電位であれば良い。高周波増幅器13は、これら搬送波信号Rp及びRnをミキサ12A及び12Bの各々に供給する。
【0016】
ミキサ12Aは、搬送波信号Rp及びRnに局部発振信号LoAを混合、つまりRp及びRnにLoAを乗算することにより、搬送波信号の周波数を中間周波数帯域に変換した中間周波信号IAp及びIAnを生成し、復調部14に供給する。尚、中間周波信号IAp及びIAnは互いに位相が反転している。
【0017】
ミキサ12Bは、搬送波信号Rp及びRnに局部発振信号LoBを混合、つまりRp及びRnにLoBを乗算することにより、搬送波信号の周波数を中間周波数帯域に変換した中間周波信号IBp及びIBnを生成し、復調部14に供給する。尚、中間周波信号IBp及びIBnは互いに位相が反転している。
【0018】
復調部14は、中間周波信号IAp、IAn、IBp及びIBnの各々から所望帯域のベースバンド信号を抽出することにより、互いに90度位相の異なるI信号及びQ信号を得る。そして、復調部14は、I信号及びQ信号に対してFSK復調処理を施すことにより、送信側(図示せぬ)から無線送信されてきた、音声、文字、映像等を表す情報データDATを得る。
【0019】
図4は、ミキサ12A及び12Bの内部構成の一例を示す回路図である。尚、ミキサ12A及び12Bは同一の回路構成を有する。
【0020】
図4において、結合コンデンサC0の一端には図2に示す局部発振信号LoA(LoB)を受ける端子loが接続されている。結合コンデンサC0の他端は、ラインL0を介して、nチャネルMOS型のトランジスタMN1及びMN2各々のソース端と、pチャネルMOS型のトランジスタMP1及びMP2各々のソース端とに接続されている。
【0021】
トランジスタMN1及びMP2各々のゲート端には、上記した搬送波信号Rpを受ける端子in1が接続されている。トランジスタMN2及びMP1各々のゲート端には、搬送波信号Rnを受ける端子in2が接続されている。
【0022】
トランジスタMN1及びMP1各々のドレイン端は、出力ラインL1を介してコンデンサC1の一端、インピーダンス素子Z1の一端、及び出力端子ou1に接続されている。コンデンサC1の他端には接地電位GNDが印加されている。
【0023】
トランジスタMN2及びMP2各々のドレイン端は、出力ラインL2を介してコンデンサC2の一端、インピーダンス素子Z2の一端、及び出力端子ou2に接続されている。コンデンサC2の他端には接地電位GNDが印加されている。
【0024】
インピーダンス素子Z1及びZ2各々の他端は、バイアス電位VBSを受ける端子Vbに接続されている。バイアス電位VBSは、局部発振信号(LoA、LoB)の振幅における最大電位と最小電位との中間の電位、例えば電源電位VDD及び接地電位GNDの1/2の電位(VDD/2)、或いは電位(VDD/2)近傍の電位を有する。
尚、バイアス電位VBSの電位としては、必ずしも(VDD/2)である必要はなく、電源電位VDDよりも低い(VDD/2)近傍の電位であれば良い。
【0025】
インピーダンス素子Z1及びZ2の各々は、直流を通過させ、交流の信号成分の通過を阻む特性を有する、例えば高抵抗(例えば10キロオーム)の抵抗素子、或いはインダクタ等からなる。
【0026】
図4に示すミキサ12A(12B)では、出力ラインL1及び出力端子ou1を介して中間周波信号IAp(IBp)が出力されると共に、出力ラインL2及び出力端子ou2を介して中間周波信号IAn(IBn)が出力される。
【0027】
以下に、図4に示すミキサ12A(12B)の回路動作について説明する。
【0028】
先ず、端子loに図2に示す局部発振信号(LoA、LoB)が供給されると、当該局部発振信号(LoA、LoB)は、結合コンデンサC0を介してラインL0に供給される。よって、ラインL0の電位は、局部発振信号(LoA、LoB)と同様に、電源電位VDD近傍の電位と、接地電位GND近傍の電位との間で周期的に変化する。
【0029】
ここで、ラインL0の電位が接地電位GND近傍となる期間、及び電源電位VDD近傍となる期間各々でのトランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々の動作について、図5を参照しつつ説明する。
【0030】
図5に示すように、ラインL0の電位が接地電位GND近傍の電位となる期間(以降、低電位期間とも称する)では、トランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々のゲート端に印加されている電位よりも、夫々のソース端の電位、つまりラインL0の電位の方が低くなる。よって、この際、pチャネル型のトランジスタMP1及びMP2は共にオフ状態となり、nチャネル型のトランジスタMN1及びMN2はオン状態となる。これにより、トランジスタMN1及びMN2の各々はソース接地アンプとして動作する。従って、トランジスタMN1は、端子in1に供給された搬送波信号Rpのレベルに対応した信号を、出力ラインL1を介して出力端子ou1に送出する。また、トランジスタMN2は、端子in2に供給された搬送波信号Rnのレベルに対応した信号を、出力ラインL2を介して出力端子ou2に送出する。
【0031】
一方、ラインL0の電位が電源電位VDD近傍の電位となる期間(以降、高電位期間とも称する)では、トランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々のゲート端に印加されている電位よりも、夫々のソース端の電位、つまりラインL0の電位の方が高くなる。よって、この際、pチャネル型のトランジスタMP1及びMP2は共にオン状態となり、nチャネル型のトランジスタMN1及びMN2はオフ状態となる。これにより、トランジスタMP1及びMP2の各々はソース接地アンプとして動作する。従って、トランジスタMP1は、端子in2に供給された搬送波信号Rnのレベルに対応した信号を、出力ラインL1を介して出力端子ou1に送出する。また、トランジスタMP2は、端子in1に供給された搬送波信号Rpのレベルに対応した信号を、出力ラインL2を介して出力端子ou2に送出する。
【0032】
ミキサ12A(12B)では、上記したような低電位期間での動作と、高電位期間での動作とを交互に実施し、局部発振信号(LoA、LoB)の基準周波数で周期的に繰り返される。
【0033】
図4に示す構成では、トランジスタMN1及びMN2が、局部発振信号(LoA、LoB)の基準周波数で、活性状態と非活性状態とを交互に繰り返す。これにより、搬送波信号Rpに局部発振信号LoA(LoB)を乗算した結果に対応した信号が、周波数変換の施された中間周波信号IAp(IBp)として、出力ラインL1及び出力端子ou1を介して出力される。更に、搬送波信号Rnに局部発振信号LoA(LoB)を乗算した結果に対応した信号が、周波数変換の施された中間周波信号IAn(IBn)として、出力ラインL2及び出力端子ou2を介して出力される。
【0034】
一方、トランジスタMP1及びMP2では、局部発振信号(LoA、LoB)の基準周波数で、トランジスタMN1及びMN2とは逆相にて活性状態と非活性状態とを交互に繰り返す。つまり、MN1及びMN2が活性状態のときはMP1及びMP2が非活性状態となり、MN1及びMN2が非活性状態のときはMP1及びMP2が活性状態となる。これにより、搬送波信号Rpに局部発振信号LoA(LoB)を乗算した結果に対応した信号が、周波数変換の施された中間周波信号IAn(IBn)として、出力ラインL2及び出力端子ou2を介して出力される。更に、搬送波信号Rnに局部発振信号LoA(LoB)を乗算した結果に対応した信号が、周波数変換の施された中間周波信号IAp(IBp)として、出力ラインL1及び出力端子ou1を介して出力される。
【0035】
かかる動作により、図6に示すように、周波数finを中心とした帯域を有する搬送波信号Rp及びRnの周波数帯域が、基準周波数f0を有する局部発振信号(LoA、LoB)に基づき、周波数(fin−f0)を中心とした周波数帯域BD1と、周波数(fin+f0)を中心とした周波数帯域BD2とに変換される。この際、通信装置100の復調部14では、中間周波信号(IAp、IAn、IBp、IBn)の周波数帯域BD1及びBD2のうちから低い方の周波数帯域BD1の信号成分をベースバンド信号として抽出する。尚、図4に示すミキサ12A(12B)を送信装置の周波数変換器として用いる場合には、中間周波信号(IAp、IAn、IBp、IBn)の周波数帯域BD1及びBD2のうちから高い方の周波数帯域BD2を抽出する。
【0036】
ここで、図4に示す回路構成では、局部発振信号(LoA、LoB)の成分は、トランジスタ(MN1、MN2、MP1、MP2)を介して出力ラインL1及びL2側に漏れ込むが、当該出力ラインL1及びL2に夫々接続されているコンデンサC1及びC2によって減衰する。よって、容量素子としてのコンデンサC1及びC2により、局部発振信号(LoA、LoB)の成分が出力端子ou1及びou2に表れる量は微量となる。また、インピーダンス素子Z1及びZ2によるアイソレーションのため、端子Vbに局部発振信号(LoA、LoB)成分が漏れ込む量も微量となる。
【0037】
また、図4に示す回路構成では、電源電位VDDの1/2の電位を有するバイアス電位VBSが出力ラインL1及びL2に印加されている。これにより、出力ラインL1(L2)及び出力端子ou1(ou2)を介して出力される中間周波信号IAp(IBp)及びIAn(IBn)各々の動作点は、バイアス電位VBSの電位に設定される。ところで、バイアス電位VBSは、出力ラインL1及びL2、トランジスタMN1、MN2、MP1、MP2を介してラインL0にも印加される。ただし、当該ラインL0及び端子lo間には結合コンデンサC0が直列に接続されている為、固定電位としてのバイアス電位VBSが端子loに印加されることはない。つまり、図4に示す回路構成では、電位固定のバイアス電位VBSが印加されるものの、当該バイアス電位VBSの印加に伴う電流は、トランジスタ(MN1、MN2、MP1、MP2)、結合コンデンサC0及び端子loからなる信号経路には流れない。
【0038】
よって、図4に示す回路では、トランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2の各々には、動作点の設定に伴う直流電流は流れず、周波数変換の対象となる搬送波信号(Rp、Rn)に対応した交流の電流のみが流れることになる。
【0039】
従って、ミキサ12A(12B)として図4に示す回路を採用すれば、搬送波信号(Rp、Rn)に対応した交流電流に、直流電流を加えた電流が流れることになる従来のミキサ回路に比べて、直流電流が流れない分だけ電力消費量を低減させることが可能となる。この際、搬送波信号(Rp、Rn)に対応した交流の電流に比べて、動作点の設定に伴って流れる直流電流の電流量は大きいので、図4に示す回路を採用することにより、その電力消費量を大幅に下げることが可能となる。
【0040】
ところで、上記したようなトランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2が動作すると、以下の数式で示されるようなフリッカ雑音が発生する。
フリッカ雑音=(Kf・Ids)/(Cox・L2・f)
f:製造プロセスに依存する定数
ds:トランジスタのドレイン・ソース間電流
ox:トランジスタのゲート酸化膜の容量
L: トランジスタのチャネル長
f: 周波数
しかしながら、図4に示す回路では、トランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々のドレイン・ソース間には、上述したように動作点の設定に伴う直流電流は流れない。よって、直流電流が流れない分だけ、フリッカ雑音を生じさせる要因の1つである、トランジスタのドレイン・ソース間電流Idsが小さくなるので、フリッカ雑音が低減する。
【0041】
従って、ミキサ12A(12B)によれば、電力消費量を大幅に低減させることが出来ると共に、フリッカ雑音の低減を図ることが可能となる。
【0042】
図7は、ミキサ12A(12B)の内部構成の変形例を示す回路図である。尚、図7に示される構成では、イネーブル信号ENを受ける端子ex及びナンドゲートNDを新たに追加した以外の他の構成は図4に示される構成と同一である。
【0043】
図7に示す構成では、周波数変換動作を行う場合には電源電位VDDを有する一方、周波数変換動作を停止する場合には接地電位GNDを有するイネーブル信号ENが、端子exを介してナンドゲートNDに供給される。また、局部発振信号(LoA、LoB)は、端子loを介してナンドゲートNDに供給される。
【0044】
ナンドゲートNDは、電源電位VDDを有するイネーブル信号ENが供給されている間は、局部発振信号(LoA、LoB)の位相を反転させた信号を結合コンデンサC0の一端に供給する。これにより、ミキサ12A(12B)は、搬送波信号Rp及びRnに、局部発振信号LoA(LoB)を乗算した乗算結果に対応した信号を、周波数変換の施された中間周波信号(IAp、IAn、IBp、IBn)として出力する。
【0045】
一方、接地電位GNDを有するイネーブル信号ENが供給されている間は、ナンドゲートNDは、局部発振信号(LoA、LoB)に拘わらず、電源電位VDDを有する直流信号を結合コンデンサC0の一端に供給する。これにより、ミキサ12A(12B)は、上記した周波数変換動作を停止する。
【0046】
すなわち、ミキサ12A(12B)による周波数変換動作中に大きなノイズが発生している場合には、正確な変換処理が為されなくなり、復調部14が誤動作する虞が生じる。そこで、図7に示す構成では、イネーブル信号ENにより、外部からミキサ12A(12B)の周波数変換動作を強制的に停止できるようにしたのである。これにより、所定量以上のノイズが発生している場合には、ミキサ12A(12B)の周波数変換動作を強制的に停止させることができるので、誤動作の防止、並びに当該誤動作中に消費される無効な電力消費の低減を図ることが可能となる。
【0047】
また、図7に示す構成によれば、局部発振信号LoA(LoB)の送信元の出力バッファ(図示せず)は、2入力のナンドゲートNDを構成する2つのMOSトランジスタのゲート端を駆動すれば良い。よって、図4に示すように、結合コンデンサC0を介して4つのトランジスタ(MN1、MN2、MP1、MP2)の信号端(ソース端)を駆動する構成に比べて、当該出力バッファの電流駆動能力を下げることが可能となる。
【0048】
尚、図7に示すナンドゲートNDに代えてノアゲートを採用しても良い。
【0049】
図8は、かかる点に鑑みて為された、ミキサ12A(12B)の内部構成の他の変形例を示す回路図である。尚、図8に示される構成では、図7に示されるナンドゲートNDに代えてノアゲートNRを採用した点を除く他の構成は図7に示される構成と同一である。
【0050】
図8に示す構成では、ノアゲートNRは、接地電位GNDを有するイネーブル信号ENが供給されている間は、局部発振信号(LoA、LoB)の位相を反転させた信号を結合コンデンサC0の一端に供給する。これにより、ミキサ12A(12B)は、搬送波信号Rp及びRnに、局部発振信号LoA(LoB)を乗算した乗算結果に対応した信号を、周波数変換の施された中間周波信号(IAp、IAn、IBp、IBn)として出力する。一方、電源電位VDDを有するイネーブル信号ENが供給されている間は、ノアゲートNRは、局部発振信号(LoA、LoB)に拘わらず、接地電位GNDを有する直流信号を結合コンデンサC0の一端に供給する。これにより、ミキサ12A(12B)は、上記した周波数変換動作を停止する。
【0051】
このように、図7に示すナンドゲートNDを、図8に示すようにノアゲートNRに置き換えた場合にも、イネーブル信号ENにより、ミキサ12A(12B)の周波数変換動作を強制的に停止させることができる。これにより、ミキサ12A(12B)内部でのノイズ発生に伴う復調部14の誤動作を防止できるようになると共に、当該誤動作中に消費される無効な電力消費の低減を図ることが可能となる。
【0052】
更に、図8に示す構成によれば、局部発振信号LoA(LoB)の送信元の出力バッファ(図示せず)は、2入力のノアゲートNRを構成する2つのMOSトランジスタのゲート端を駆動すれば良い。よって、図4に示すように、結合コンデンサC0を介して4つのトランジスタ(MN1、MN2、MP1、MP2)の信号端(ソース端)を駆動する構成に比べて、当該出力バッファの電流駆動能力を下げることが可能となる。
【0053】
尚、図4図7又は図8に示す実施例では、トランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々のソース端をラインL0に接続し、夫々のドレイン端を出力ライン(L1、L2)に接続しているが、MN1、MN2、MP1及びMP2各々のドレイン端をラインL0に接続し、夫々のソース端を出力ライン(L1、L2)に接続するようにしても良い。
【0054】
つまり、トランジスタMN1、MN2、MP1及びMP2各々のゲート端には搬送波信号Rp又はRnが供給されており、夫々のソース端及びドレイン端のうちの一方がラインL0を介して結合コンデンサC0に共通に接続されており、ソース端及びドレイン端のうちの他方が出力ラインL1又はL2に接続されていれば良いのである。
【0055】
また、上記した実施例において、ミキサ(12A、12B)は、搬送波信号(Rp、Rn)を周波数変換の対象とし、当該搬送波信号を局部発振信号(LoA、LoB)に乗算することにより、当該搬送波信号の周波数を局部発振信号に基づく周波数に変換した信号を、中間周波信号(IAp、IBp、IAn、IBn)として出力している。
【0056】
しかしながら、本発明に係る周波数変換回路としては、周波数変換の対象とする信号は搬送波信号には限定されず、また、周波数変換を行う為に搬送波信号に乗算する周波数信号は局部発振信号に限定されない。
【0057】
つまり、本発明に係る周波数変換回路(12A、12B)は、互いに位相が反転している第1及び第2の入力信号(Rp、Rn)に基準周波数信号(LoA、LoB)を混合することにより、周波数変換が施された第1及び第2の出力信号(IAp、IBp、IAn、IBn)を生成するもので有れば良いのである。また、かかる周波数変換を行うにあたり、本発明に係る周波数変換回路としては、以下の第1〜第4のトランジスタ、結合コンデンサ、第1及び第2の出力ライン、第1及び第2の出力端子を含むものであれば良い。
【0058】
すなわち、nチャネルMOS型の第1のトランジスタ(MN1)は、自身のゲート端に第1の入力信号(Rp)を受け、pチャネルMOS型の第2のトランジスタ(MP1)は、自身のゲート端に第2の入力信号(Rn)を受ける。また、nチャネルMOS型の第3のトランジスタ(MN2)は、自身のゲート端に第2の入力信号(Rn)を受け、pチャネルMOS型の第4のトランジスタ(MP2)は、自身のゲート端に第1の入力信号(Rp)を受ける。結合コンデンサ(C0)は、その一端に基準周波数信号(LoA、LoB)を受け、他端が第1〜第4のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている。ここで、第1及び第2のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの他方が第1の出力ライン(L1)に共通に接続されており、第3及び第4のトランジスタ各々のドレイン端及びソース端のうちの他方が第2の出力ライン(L2)に共通に接続されている。そして、第1の出力ラインの信号を第1の出力信号(IAp、IBp)として第1の出力端子(ou1)から出力すると共に、第2の出力ラインの信号を第2の出力信号(IAn、IBn)として第2の出力端子(ou2)から出力するのである。
【0059】
また、上記実施例では、周波数変換の対象とする信号として、互いに位相が反転している一対の周波数信号(Rp、Rn)を入力対象としているが、単一の周波数信号を周波数変換の対象としても良い。
【0060】
要するに、本発明に係る周波数変換回路としては、入力信号に基準周波数信号を混合することにより周波数変換の施された出力信号を得る為に、少なくとも以下のトランジスタ、結合コンデンサ、出力ライン及び出力端子を含むものであれば良いのである。つまり、当該トランジスタ(例えばMN1)は、自身のゲート端に入力信号(例えばRp)を受ける。結合コンデンサ(C0)は、自身の一端に基準周波数信号(LoA、LoB)を受ける。当該結合コンデンサの他端は、上記トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に接続されている。そして、このトランジスタのドレイン端及びソース端のうちの他方には出力ライン(例えばL1)が接続されており、当該出力ラインの信号を、出力端子(例えばou1)を介して出力信号(例えばIAp、IBp)として出力するのである。つまり、周波数変換回路として、入力信号をゲート端に受けるトランジスタのドレイン端及びソース端のうちの一方に、結合コンデンサを介して基準周波数信号を供給し、当該トランジスタのドレイン端及びソース端のうちの他方から出力信号を出力する構成を採用しているのである。
【0061】
よって、かかる回路構成によれば、その回路内に直流電流が流れる信号経路が存在しないので、直流電流が流れない分だけ電力消費量及びフリッカ雑音の低減を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0062】
11 局部発振部
12A、12B ミキサ
100 通信装置
C0 結合コンデンサ
C1、C2 コンデンサ
L1、L2 出力ライン
MN1、MN2、MP1、MP2 トランジスタ
ND ナンドゲート
NR ノアゲート
Z1、Z2 インピーダンス素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8