(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態]
  以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
 
【0012】
(車輪軸受装置10の構成)
  
図1は、本実施の形態に係る回転検出装置、及びこの回転検出装置を有する車両用の車輪軸受装置の構成例を示す断面図である。
 
【0013】
  車輪軸受装置10は、円筒状の本体部110、及び車輪が取り付けられるフランジ部111を有する回転部材としての内輪11と、内輪11の本体部110の外周側に配置された外輪12と、内輪11の外周面11aに形成された一対の軌道面11b,11b、及び外輪12の内周面12aに形成された一対の軌道面12b,12bの間に配置され、両軌道面11b,12bを転動する球状の複数の転動体13と、内輪11の外輪12に対する回転速度(すなわち車輪速)を検出する回転検出装置1とを備えている。
 
【0014】
  内輪11の本体部110の中心部には、その回転軸線Oに沿って貫通孔が形成され、この貫通孔の内面には、図示しないドライブシャフトを連結するためのスプライン嵌合部110aが形成されている。また、内輪11の一対の軌道面11b,11bは、周方向延びるように、互いに平行に形成されている。
 
【0015】
  内輪11のフランジ部111は、本体部110の径方向外側に突出して本体部110と一体に設けられている。フランジ部111には、図示しない車輪を取り付けるためのボルトが圧入される複数の貫通孔111aが形成されている。
 
【0016】
  外輪12は、円筒状に形成され、車体に連結されたナックル9に複数のボルト91(
図1には1つのみ示す)によって固定されている。ナックル9は、内輪11を回転可能に支持する固定部材の一例である。外輪12の一対の軌道面12b,12bは、内輪11の一対の軌道面11b,11bに対向して周方向延びるように、互いに平行に形成されている。外輪12における内輪11のフランジ部111側の端部には、内輪11との間にシール14が配置されている。
 
【0017】
  ナックル9には、次に説明する回転検出装置1のセンサ部3を保持するための保持孔90が形成されている。保持孔90は、中心軸に直交する断面の形状が円形であり、ナックル9を回転軸線Oの径方向に貫通している。
 
【0018】
(回転検出装置1の説明)
  
図2は、センサ部の斜視図である。また、
図3(a)はセンサ部の破断面図、
図3(b)は第1磁気センサと電線の平面図である。
 
【0019】
  図1〜3に示すように、回転検出装置1は、回転部材としての内輪11に取り付けられており、内輪11の回転軸(回転軸線O)を中心とした周方向に沿って複数の磁極(不図示)が設けられている被検出部材としての磁気エンコーダ2と、内輪11の回転に伴って回転しない固定部材としてのナックル9に取り付けられており、磁気エンコーダ2と対向して配置されているセンサ部3と、を備えている。
 
【0020】
  磁気エンコーダ2は、回転軸線Oに平行な方向の厚みを有する円環状に形成されている。この磁気エンコーダ2は、内輪11の外周面11aに固定された支持部材112に支持され、内輪11と一体回転するように取り付けられている。また、磁気エンコーダ2は、センサ部3に対向して周方向に沿って交互に配列されたN磁極とS磁極とを有している。
 
【0021】
  センサ部3は、ケーブル4の端部に設けられている。ケーブル4の端部にセンサ部3を設けたものが、センサ付きケーブル100である。本実施の形態では、磁気エンコーダ2とセンサ部3の先端部の側面(後述する対向面314)とが、回転軸線Oに平行な軸方向に対向している。
 
【0022】
  ケーブル4は、2つの磁気センサ30に対応した2対の電線41を有している。各電線41は、銅等の良導電性の素線を撚り合わせた撚線導体からなる中心導体41aと、中心導体41aの外周に被覆されており、架橋ポリエチレン等の絶縁性の樹脂からなる絶縁体41bと、を有している。また、ケーブル4は、2対(4本)の電線41を一括して覆うシース42をさらに有している。
 
【0023】
  ケーブル4の端部においては、シース42から2対の電線41が露出され、さらに電線41の端部において、絶縁体41bから中心導体41aが露出されている。絶縁体41bから露出された中心導体41aは、対応する磁気センサ30の接続端子301に、溶接により電気的に接続されている。本実施の形態では、中心導体41aの素線同士を接合(結合)して中心導体41aの端部に直線状の接合部411を形成した後、当該接合部411を接続端子301の端部に抵抗溶接することで、中心導体41aと接続端子301とを接続した。
 
【0024】
  本実施の形態に係る回転検出装置1では、センサ部3は、2つの磁気センサ30と、2つの磁気センサ30を一括して被覆するように設けられた樹脂モールドからなるハウジング部31と、を有している。
 
【0025】
  磁気センサ30は、磁気エンコーダ2からの磁界を検出する磁気検出素子(不図示)を含む板状の検出部300と、検出部300から延出された一対の接続端子301と、を有している。本実施の形態では、磁気検出素子は、GMR(Giant Magneto Resistive effect)素子からなる。なお、磁気検出素子としては、AMR(Anisotropic Magneto Resistive)素子、TMR(Tunneling Magneto Resistive)素子、ホール素子等を用いることもできる。
 
【0026】
  検出部300は、磁気エンコーダ2からの磁界を検出する磁気検出素子と、磁気検出素子から出力された信号を処理する信号処理回路(不図示)と、磁気検出素子と信号処理回路とを一括して覆う覆い体としての樹脂モールド300aと、を有している。検出部300は、平面視で略長方形(長方形の4つの角部のうち1つが面取りされた形状)の板状に形成されている。
 
【0027】
  一対の接続端子301は、検出部300の一方の長辺(面取りされた角部に接続されていない側の長辺)から当該長辺と垂直な方向に延出されており、両接続端子301は互いに平行に形成されている。本実施の形態では、両接続端子301は帯状(細長い板状)に形成されており、その先端部(検出部300と反対側の端部)には、対応する電線41の中心導体41a(接合部411)が電気的に接続されている。
 
【0028】
  図示していないが、両接続端子301の間には、ノイズを抑制するための容量素子が接続されており、その容量素子と容量素子と接続されている部分の接続端子301とを覆うように、樹脂モールドにより形成された容量素子保護部302が設けられている。
 
【0029】
  2つの磁気センサ30は、検出部300がセンサ部3と磁気エンコーダ2との対向方向に重なるように配置されている。以下、2つの磁気センサ30のうち、磁気エンコーダ2側に配置されている磁気センサ30を第1磁気センサ30aと呼称し、磁気エンコーダ2から遠い側に配置されている磁気センサ30を第2磁気センサ30bと呼称する。両磁気センサ30a,30bの配置等の詳細については、後述する。
 
【0030】
  ハウジング部31は、磁気センサ30とケーブル4の端部とを一括して覆う本体部310と、センサ部3をナックル9に固定するためのフランジ部311と、を一体に形成してなる。フランジ部311には、センサ部3をナックル9に固定するボルト92(
図1参照)を通すためのボルト穴312が形成されており、ボルト穴312には、当該ボルト穴312の内周面に沿うように、ボルト固定の際にフランジ部311の変形を抑制するための金属からなるカラー313が設けられている。
 
【0031】
  ハウジング部31の本体部310の先端部(ケーブル4の延出側と反対側の端部)における側面には、磁気エンコーダ2と対向する平坦な対向面314が形成されている。センサ部3は、この対向面314を磁気エンコーダ2と対向させた状態(回転軸線Oに平行な軸方向に対向させた状態)で、ナックル9に固定されている。
 
【0032】
  ハウジング部31としては、例えばPA(ポリアミド)612や、ナイロン66(ナイロンは登録商標)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等からなるものを用いることができる。また、ハウジング部31に用いる樹脂として、上記樹脂にガラスフィラーを混入させたものを用いることもできる。
 
【0033】
(第1磁気センサ30a及び第2磁気センサ30bの配置等)
  本実施の形態に係る回転検出装置1では、磁気エンコーダ2側に配置されている第1磁気センサ30aの検出部300が、対向面314に対して傾くように配置されている。第1磁気センサ30aは、検出部300の短辺方向(接続端子301の延出方向)が、対向面に対して傾くように配置されている。検出部300の長辺方向は、対向面314に対して平行となるようにされる。また、第1磁気センサ30aの検出部300は、接続端子301の延出側ほど対向面314から離れるように配置されている。
 
【0034】
  第1磁気センサ30aの検出部300を、対向面314に対して傾くように配置することにより、検出部300における磁気検出素子の検出部300を、対向面314により近づけることが可能になり、磁気検出素子の検知部Dと磁気エンコーダ2間の間隔をより小さくして、検出感度を向上させることができる。
 
【0035】
  また、第1磁気センサ30aの検出部300を、対向面314に対して傾くように配置することにより、検出部300を対向面314に対して平行に配置した場合と比較して、ハウジング部31の樹脂モールドの際に金型と検出部300との間に樹脂が入り込みやすくなり、成形不良が発生しにくくなる。具体的には、
図4に矢印Aで示されるように、ハウジング部31の樹脂モールドの際に、第1磁気センサ30aの検出部300と金型5との間に、検出部300と金型5間の間隔が広い側から狭い側へと(図示右側から左側へと)樹脂が流れ、第1磁気センサ30aの検出部300と金型5との間に樹脂が入り込み易くなるため、成形不良が発生しにくくなる。なお、
図4では図示を省略しているが、ハウジング部31の樹脂モールドの際には、両磁気センサ30a,30bを樹脂製のホルダに保持させた状態で金型5にセットするとよい。
 
【0036】
  また、本実施の形態では、容量素子保護部302が接続端子301の対向面314側に突出するように設けられているが、第1磁気センサ30aを傾斜して配置することにより、検出部300を対向面314に近づけつつも、容量素子保護部302がハウジング部31から露出(突出)してしまうことを抑制可能になる。
 
【0037】
  第1磁気センサ30aの検出部300と対向面314との間隔(最小距離)dが小さすぎると、第1磁気センサ30aを傾けても成形不良が発生するおそれが生じるため、間隔dは0.5mm以上とすることが望ましい。本実施の形態では、容量素子保護部302と対向面314との間隔を、上述の間隔dと同等とすることで、容量素子保護部302と金型5間にも樹脂が入り込み易くし、成形不良をより生じにくくした。
 
【0038】
  また、第1磁気センサ30aの検出部300の対向面314に対する角度θが小さすぎると、検出部300と金型5間に樹脂が入り込みにくくなるため、角度θは、3°以上とすることが望ましい。さらにまた、角度θが大きすぎると、磁気検出素子の検知部Dが対向面314から離れてしまい、検出感度が低下するおそれが生じるため、角度θは10°以下とすることが望ましい。
 
【0039】
  回転検出装置1では、検出部300に含まれる磁気検出素子は、検出部300の厚さ方向及び接続端子301の延出方向に対して垂直な方向(
図3(b)における上下方向、検出部300の長辺方向)の磁界を検出するように構成されている。そのため、検出部300を対向面314に対して傾斜させた(検出部300の短辺方向に傾斜させた)場合であっても、磁気検出素子における磁界の検出方向は対向面314に対して平行に維持される。
 
【0040】
  検出部300は、その厚さ方向における中央よりも対向面314側に、磁気検出素子の検知部Dが位置するように構成されている。これにより、検知部Dをより対向面314に近づけることが可能になり、磁気検出素子の検知部Dと磁気エンコーダ2間の間隔をより小さくして、検出感度を向上させることができる。
 
【0041】
  また、回転検出装置1では、第2磁気センサ30bは、その検出部300が、第1磁気センサ30aの検出部300に対して傾くように配置されている。本実施の形態では、第2磁気センサ30bの検出部300の対向面314に対する傾きが、第1磁気センサ30aの検出部300の対向面314に対する傾き(角度θ)よりも小さくなっている。さらに詳細には、本実施の形態では、第2磁気センサ30bの検出部300が、対向面314に対して平行に配置されている。両磁気センサ30a,30bの検出部300同士の間隔は、接続端子301の延出側からセンサ部3の先端側にかけて徐々に広がっている。
 
【0042】
  また、第2磁気センサ30bは、その接続端子301に折り曲げ部301aを有している。本実施の形態では、第2磁気センサ30bの接続端子301をクランク形状に折り曲げて折り曲げ部301aを形成している。これにより、第2磁気センサ30bの検出部300をより対向面314に(第1磁気センサ30aの検出部300側に)近づけつつも、第2磁気センサ30bの容量素子保護部302が第1磁気センサ30aに干渉してしまうことを抑制可能になる。
 
【0043】
  また、第2磁気センサ30bの接続端子301にクランク状の折り曲げ部301aを形成することで、接続端子301の端部(検出部300と反対側の端部)をケーブル4の延出方向に対して平行とすることができる。これにより、電線41の中心導体41aを無理に曲げずに配線することが可能になり、センサ部3内での配線レイアウトが容易になる。本実施の形態では、中心導体41aの端部に直線状の接合部411を設けており、接合端子301から接合部411の一部が突出するように構成されているため、中心導体41aを自由に曲げられる長さが比較的短くなるが、接続端子301の端部をケーブル4の延出方向に対して平行とすることで、中心導体41aを無理なく配線することが可能である。
 
【0044】
(変形例)
  本実施の形態では、第2磁気センサ30bの検出部300を、第1磁気センサ30aの検出部300に対して傾くように配置したが、これに限らず、第2磁気センサ30bの検出部300が、第1磁気センサ30aの検出部300に対して平行に配置されていてもよい。これにより、第2磁気センサ30bの検出部300をより対向面314により近づけることが可能になり、磁気検出素子の検知部Dと磁気エンコーダ2間の間隔をより小さくして、第2磁気センサ30bの検出感度を向上させることができる。
 
【0045】
(実施の形態の作用及び効果)
  以上説明したように、本実施の形態に係る回転検出装置1では、2つの磁気センサ30のうち、磁気エンコーダ2側に配置されている第1磁気センサ30aの検出部300が、対向面314に対して傾くように配置されている。これにより、第1磁気センサ30aの検出部300をより対向面314により近づけることが可能になり、磁気検出素子の検知部Dと磁気エンコーダ2間の間隔をより小さくして、検出感度を向上させることができる。また、ハウジング部31の樹脂モールドの際に、樹脂の流れがよくなるために、成形不良が発生しにくくなり、樹脂モールドの品質低下が抑制される。
 
【0046】
(実施の形態のまとめ)
  次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
 
【0047】
[1]回転部材(11)に取り付けられており、前記回転部材(11)の回転軸を中心とした周方向に沿って複数の磁極が設けられている被検出部材(2)と、前記回転部材(11)の回転に伴って回転しない固定部材(9)に取り付けられており、前記被検出部材(2)と対向して配置されているセンサ部(3)と、を備え、前記センサ部(3)は、前記被検出部材(2)からの磁界を検出する磁気検出素子を含む板状の検出部(300)と、前記検出部(300)から延出された接続端子(301)と、を有し、前記検出部(300)が前記センサ部(3)と前記被検出部材(2)との対向方向に重なるように配置されている2つの磁気センサ(30)と、前記2つの磁気センサ(30)を一括して被覆するように設けられた樹脂モールドからなり、前記被検出部材(2)と対向する対向面(314)を有するハウジング部(31)と、を有し、前記2つの磁気センサ(30)のうち、前記被検出部材(2)側に配置されている第1磁気センサ(30a)の前記検出部(300)が、前記対向面(314)に対して傾くように配置されている、回転検出装置(1)。
 
【0048】
[2]前記第1磁気センサ(30a)の前記検出部(300)は、前記接続端子(301)の延出側ほど前記対向面(314)から離れるように配置されている、[1]に記載の回転検出装置(1)。
 
【0049】
[3]前記検出部(300)に含まれる前記磁気検出素子は、前記検出部(300)の厚さ方向及び前記接続端子(301)の延出方向に対して垂直な方向の磁界を検出するように構成されており、前記第1磁気センサ(30)の前記検出部(300)は、前記磁気検出素子における磁界の検出方向が前記対向面(314)と平行になるように配置されている、[2]に記載の回転検出装置(1)。
 
【0050】
[4]前記検出部(300)は、その厚さ方向における中央よりも前記対向面(314)側に、前記磁気検出素子の検知部(D)が位置するように構成されている、[1]または[2]に記載の回転検出装置(1)。
 
【0051】
[5]前記2つの磁気センサ(30)のうち、前記被検出部材(2)から遠い側に配置されている第2磁気センサ(30b)は、その前記接続端子(301)に折り曲げ部(301a)を有している、[1]乃至[4]の何れか1項に記載の回転検出装置(1)。
 
【0052】
[6]前記2つの磁気センサ(30)のうち、前記被検出部材(2)から遠い側に配置されている第2磁気センサ(30b)の前記検出部(300)が、前記第1磁気センサ(30a)の前記検出部(300)に対して傾くように配置されている、[1]乃至[5]の何れか1項に記載の回転検出装置(1)。
 
【0053】
[7]前記第2磁気センサ(30b)の前記検出部(300)の前記対向面(314)に対する傾きが、前記第1磁気センサ(30a)の前記検出部(300)の前記対向面(314)に対する傾きよりも小さい、[6]に記載の回転検出装置(1)。
 
【0054】
[8]前記第2磁気センサ(30b)の前記検出部(300)が、前記対向面(314)に対して平行に配置されている、[6]または[7]に記載の回転検出装置(1)。
 
【0055】
[9]前記2つの磁気センサ(30)のうち、前記被検出部材(2)から遠い側に配置されている第2磁気センサ(30b)の前記検出部(300)が、前記第1磁気センサ(30a)の前記検出部(300)に対して平行に配置されている、[1]乃至[5]の何れか1項に記載の回転検出装置(1)。
 
【0056】
  以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
 
【0057】
  本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、両磁気センサ30a,30bが、ノイズ抑制用の容量素子及び容量素子保護部302を有する場合について説明したが、容量素子及び容量素子保護部302は省略可能である。
 
【0058】
  また、上記実施の形態では、第1磁気センサ30aの接続端子301を直線状としたが、これに限らず、接続端子301が折り曲げ部を有していてもよい。これにより、接続端子301の端部(検出部300と反対側の端部)をケーブル4の延出方向に対して平行とし、センサ部3内での配線レイアウト性をより高めることが可能になる。
 
【0059】
  さらに、上記実施の形態では、センサ部3の先端部における側面に対向面314が形成されている場合について説明したが、これに限らず、センサ部3の先端面が対向面314であってもよい。この場合、回転軸線Oと平行な方向にケーブル4が延出されることになる。
 
 
【解決手段】センサ部3は、被検出部材としての磁気エンコーダ2からの磁界を検出する磁気検出素子を含む板状の検出部300、及び検出部300から延出された接続端子301を有し、検出部300がセンサ部3と被検出部材2との対向方向に重なるように配置されている2つの磁気センサ30と、2つの磁気センサ30を一括して被覆するように設けられた樹脂モールドからなり、磁気エンコーダ2と対向する対向面314を有するハウジング部31と、を有し、2つの磁気センサ30のうち、磁気エンコーダ2側に配置されている第1磁気センサ30aの検出部300が、対向面314に対して傾くように配置されている。