特許第6750592号(P6750592)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6750592シリコンウエーハのエッジ形状の評価方法および評価装置、シリコンウエーハ、ならびにその選別方法および製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6750592
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】シリコンウエーハのエッジ形状の評価方法および評価装置、シリコンウエーハ、ならびにその選別方法および製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20200824BHJP
【FI】
   H01L21/66 P
【請求項の数】10
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-197880(P2017-197880)
(22)【出願日】2017年10月11日
(65)【公開番号】特開2019-36700(P2019-36700A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2019年7月17日
(31)【優先権主張番号】特願2017-156723(P2017-156723)
(32)【優先日】2017年8月15日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000190149
【氏名又は名称】信越半導体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】櫻田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】小林 誠
(72)【発明者】
【氏名】小林 武史
(72)【発明者】
【氏名】金谷 晃一
【審査官】 小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/093488(WO,A1)
【文献】 特開2016−203342(JP,A)
【文献】 特開2009−222516(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/147279(WO,A1)
【文献】 特表2017−503164(JP,A)
【文献】 特開平06−061201(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
H01L 21/304
B24B 9/00
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンウエーハのエッジ形状を評価する方法であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの面取り部の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記面取り部において、前記高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部表面の点をPx2とし、前記高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部表面の点をPx3とし、前記点Px2および前記点Px3の2点を通る直線をLxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3との交点をPx0とし、該点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とし、該点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]と定義するとき、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定し、
前記h1、前記h2および前記δの形状パラメーターの値を設定して、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出し、該算出した前記Rxおよび前記θxからシリコンウエーハのエッジ形状を判定して評価することを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法。
【請求項2】
シリコンウエーハの選別方法であって、
請求項1に記載のシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法により前記シリコンウエーハのエッジ形状を判定し、該判定結果に基づいて、前記シリコンウエーハの選別を行うことを特徴とするシリコンウエーハの選別方法。
【請求項3】
シリコンウエーハの製造方法であって、
請求項1に記載のシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法により前記シリコンウエーハのエッジ形状を判定し、該判定結果に基づいて、次に製造するシリコンウエーハの前記形状パラメーターを設定して製造することを特徴とするシリコンウエーハの製造方法。
【請求項4】
前記シリコンウエーハのエッジ形状を判定するとき、
前記h1を15[μm]とし、前記h2を30[μm]とし、前記δを30[μm]として、
前記次に製造するシリコンウエーハの前記形状パラメーターを設定するとき、
前記Rxを240[μm]以上とし、前記θxを27[deg]以下とすることを特徴とする請求項3に記載のシリコンウエーハの製造方法。
【請求項5】
シリコンウエーハのエッジ形状を評価する装置であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの面取り部の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記面取り部において、前記高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部表面の点をPx2とし、前記高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部表面の点をPx3とし、前記点Px2および前記点Px3の2点を通る直線をLxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3との交点をPx0とし、該点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とし、該点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]とする定義において、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定する測定手段と、該測定手段による前記エッジ形状の測定データを解析する解析手段とを備え、
該解析手段は、前記h1、前記h2および前記δの形状パラメーターの値をデータ入力する入力部と、該入力部にデータ入力された前記h1、前記h2および前記δの値から、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出する演算部と、該演算部で算出された前記Rxおよび前記θxをデータ出力する出力部を備えたものであることを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置。
【請求項6】
シリコンウエーハであって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの面取り部の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記面取り部において、前記高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部表面の点をPx2とし、前記高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部表面の点をPx3とし、前記点Px2および前記点Px3の2点を通る直線をLxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3との交点をPx0とし、該点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とし、該点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]とする定義において、
前記h1が15[μm]、前記h2が30[μm]、前記δが30[μm]、前記Rxが240[μm]以上、前記θxが27[deg]以下のものであることを特徴とするシリコンウエーハ。
【請求項7】
シリコンウエーハのエッジ形状を評価する方法であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxと定義するとき、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定し、
前記点Px1、前記点Px2、前記点Px3の位置を設定して、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出し、該算出した前記Rxおよび前記θxからシリコンウエーハのエッジ形状を判定して評価することを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法。
【請求項8】
シリコンウエーハの製造方法であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxと定義するとき、
前記点Px1を、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に1000[μm]以下の範囲で離れた主表面における点とし、
前記点Px2を前記高さ基準面L3から垂直方向へ15[μm]離れた面取り部表面の点とし、前記点Px3を前記高さ基準面L3から垂直方向へ30[μm]離れた面取り部表面の点として設定するとき、
前記Rxが240[μm]以上、前記θxが27[deg]以下のシリコンウエーハを製造することを特徴とするシリコンウエーハの製造方法。
【請求項9】
シリコンウエーハのエッジ形状を評価する装置であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxとする定義において、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定する測定手段と、該測定手段による前記エッジ形状の測定データを解析する解析手段とを備え、
該解析手段は、前記点Px1、前記点Px2、前記点Px3の位置をデータ入力する入力部と、該入力部にデータ入力された前記点Px1、前記点Px2、前記点Px3の位置から、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出する演算部と、該演算部で算出された前記Rxおよび前記θxをデータ出力する出力部を備えたものであることを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置。
【請求項10】
シリコンウエーハであって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxとする定義において、
前記点Px1が、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に1000[μm]以下の範囲で離れた主表面における点であり、
前記点Px2が前記高さ基準面L3から垂直方向へ15[μm]離れた面取り部表面の点であり、前記点Px3が前記高さ基準面L3から垂直方向へ30[μm]離れた面取り部表面の点であり、前記Rxが240[μm]以上、前記θxが27[deg]以下のものであることを特徴とするシリコンウエーハ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンウエーハのエッジ形状の評価方法および評価装置、シリコンウエーハ、ならびにその選別方法および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンウエーハ(以下、単にウエーハとも言う)の面取り部の断面形状寸法について、図5に示す面取り部の断面形状の一例に基づいて説明する。面取り部の断面形状の規格についてはその寸法が定義されており、以下のようなものである。
(1) 面取り部の最先端(ウエーハ高さ方向の位置:高さ基準面L9)のウエーハの径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450μm入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とする。面取り部において、高さ基準面L3と並行に、高さ基準面L3から25μmの距離に位置する点P2(ウエーハ高さ方向の位置:高さ基準面L4)と高さ基準面L3から70μmの距離に位置する点P3(ウエーハ高さ方向の位置:高さ基準面L5)を結ぶ直線をL6とし、高さ基準面L3と直線L6のなす角度をθ1と定義する。また裏面側も同様にθ2が定義される。一般的に、これらを面取り角度と称する。
(2) 高さ基準面L3と直線L6の交点をP4とし、点P4と径方向基準L1との距離をA1と定義する。また裏面側も同様にA2が定義される。一般的に、これらを面幅と称する。
(3) 面取り部の先端の径方向基準L1からウエーハ中心方向に50μm平行移動した直線L7と面取り部断面の交差する点P5と点P6との距離をBCと定義する。これも一般的に面幅と称する。
【0003】
上記寸法の測定は、一般的な透過光方式により、取り込まれた画像に2値化画像処理を施して算出される。測定箇所はノッチ位置を基準にウエーハ面内4点或いは8点の測定が一般的である(面取り部の断面形状寸法の測定箇所の一例を示す図7参照)。4点測定時の箇所は、ノッチ近傍(例えば、ノッチから9°の箇所)を含む90°間隔の4箇所である。また8点測定時の箇所は、ノッチ近傍(例えば、ノッチから9°の箇所)を含む45°間隔の8箇所である。但し測定箇所はこれに限るものではない。また、ノッチから9°の箇所を測定箇所とするのは、ノッチ部は面取り部が存在しないためであり、特に9°に限定されるわけではない。
【0004】
上記面取り部の断面形状パラメーターA1、A2、BCやθ1、θ2は、デバイスを製造する顧客によって個々にそれらの狙い値(規格の中心値)は異なるが、それらのばらつきの要求値や規格値は年々厳しくなっている。要求されるばらつきは、例えば、65nmノードで±80μm、45nmノードで±45μm、32nmノードで±25μm以下が予想されている。
【0005】
このような面取り部の断面形状寸法の均一化が望まれている中、図8図9のような製造工程によりシリコンウエーハの製造が行われている。
まず、図8に示すように、単結晶インゴットから薄板ウエーハを切り出すスライス工程と、ウエーハの外周部のカケを防止するための面取り(粗)工程と、ウエーハの厚さばらつきをなくすためのラッピング工程もしくは両面研削工程と、面取り(精)工程、ラッピングや研削で導入された加工歪みや汚染物を除去するためのエッチング工程と、ウエーハの面取り部及び主表面或いは両面を鏡面にする鏡面研磨加工を順次行う事が一般的である。特に、厳しい面取り形状精度を達成するために、ラッピング後もしくは表裏研削後に再度面取り処理を行う事が行われている。
【0006】
また最近では面取り工程を削減する事を目的とし、図9に示すように、両面研削後に1段のみ面取り(精)を行う方法も考案されている。尚、図9の製造方法でラッピング工程を行う場合、ラッピング前に粗面取りが必要となる。
【0007】
図8図9の面取り工程では、一般的には、総型の溝を有する面取りホイールをウエーハ外周部に押し付けて、溝の形状をウエーハに転写する事で面取りが行われる。図10に総型面取り方式の一例の概略を示す。ホイールは高速で自転し、かつウエーハも自転するために、ウエーハの円周方向において、均一な面取り形状の転写が可能とされる。
【0008】
なお、このようなエッジ形状の形状測定方法は種々あり、例えば、特許文献1に記載の方法などが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009―168634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、例えば直径300mmのものに代表される大直径シリコンウエーハを採用する先端デバイス工程では、露光プロセスを通過する前に、例えばスピンコーター法によるフォトレジストを塗布する工程がある。しかしながら、従来技術によって作製され、形状を評価されたシリコンウエーハのデバイス工程への投入の際、シリコンウエーハエッジ部のフォトレジストに膨らみが生じ、フォトレジスト硬化後にフォトレジスト膜の破裂を引き起こし、工程およびウエーハを汚染する場合がある。
【0011】
または、例えば酸化膜生成後の窒化膜生成プロセスにおいて、酸化膜硬化後に酸化膜剥離を引き起こし、工程およびウエーハを汚染する場合がある。
【0012】
また、デバイス工程中の製造装置内でのシリコンウエーハのセッティングの際に、位置決めセンサーのウエーハエッジ部の検出不良を引き起こす場合がある。
【0013】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、顧客のデバイス工程などにおいて、例えばフォトレジスト材使用の成膜プロセスや多層膜生成プロセスにおいて、引き起こされる生成膜の破裂または剥離のようなトラブルの発生を未然に防止できる、シリコンウエーハのエッジ形状の評価方法および評価装置、シリコンウエーハ、ならびにその選別方法および製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、シリコンウエーハのエッジ形状を評価する方法であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの面取り部の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記面取り部において、前記高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部表面の点をPx2とし、前記高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部表面の点をPx3とし、前記点Px2および前記点Px3の2点を通る直線をLxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3との交点をPx0とし、該点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とし、該点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]と定義するとき、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定し、
前記h1、前記h2および前記δの形状パラメーターの値を設定して、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出し、該算出した前記Rxおよび前記θxからシリコンウエーハのエッジ形状を判定して評価することを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法を提供する。
【0015】
このような本発明の評価方法により、上記のような新たな定義に基づいてウエーハエッジ部の形状を評価すれば、従来の技術、評価方法によって定義付けられていなかった部分のシリコンウエーハのエッジ形状、すなわち、主表面と面取り部の境界領域の形状を精緻に判定できる。また、如何なる面幅の面取り形状であっても、上記境界領域の形状を精緻に判定できる。
【0016】
前述したトラブル、すなわち、例えばフォトレジスト膜の破裂や酸化膜の剥離、センサーでの検出不良などは、上記境界領域の形状を起因として発生する。しかしながら、本発明の評価方法で精緻に上記境界領域の形状を判定して評価でき、また管理することができ、例えば該判定結果と上記トラブルの発生の関係から、トラブルを未然に防げる最適な境界領域の形状を得ることができる。それによって上記トラブルの発生を防ぐことができる。
【0017】
また本発明は、シリコンウエーハの選別方法であって、上記シリコンウエーハのエッジ形状の評価方法により前記シリコンウエーハのエッジ形状を判定し、該判定結果に基づいて、前記シリコンウエーハの選別を行うことを特徴とするシリコンウエーハの選別方法を提供する。
【0018】
このような選別方法であれば、例えば、上記トラブルの発生を防止可能な、所望の上記境界領域の形状を有するシリコンウエーハを確実かつ簡便に選ぶことができる。
【0019】
また本発明は、シリコンウエーハの製造方法であって、上記シリコンウエーハのエッジ形状の評価方法により前記シリコンウエーハのエッジ形状を判定し、該判定結果に基づいて、次に製造するシリコンウエーハの前記形状パラメーターを設定して製造することを特徴とするシリコンウエーハの製造方法を提供する。
【0020】
このような製造方法であれば、ウエーハ製造へのエッジ形状に関するデータのフィードバックにより、例えば、上記トラブルの発生を未然に防ぐことができる、最適な上記境界領域の形状を有するシリコンウエーハを確実かつ簡便に製造することができる。
【0021】
そして、前記シリコンウエーハのエッジ形状を判定するとき、前記h1を15[μm]とし、前記h2を30[μm]とし、前記δを30[μm]として、
前記次に製造するシリコンウエーハの前記形状パラメーターを設定するとき、前記Rxを240[μm]以上とし、前記θxを27[deg]以下とすることができる。
【0022】
このようにすれば、上記トラブルをより確実に防ぐことができるシリコンウエーハを得ることができる。
【0023】
また本発明は、シリコンウエーハのエッジ形状を評価する装置であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの面取り部の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記面取り部において、前記高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部表面の点をPx2とし、前記高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部表面の点をPx3とし、前記点Px2および前記点Px3の2点を通る直線をLxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3との交点をPx0とし、該点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とし、該点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]とする定義において、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定する測定手段と、該測定手段による前記エッジ形状の測定データを解析する解析手段とを備え、
該解析手段は、前記h1、前記h2および前記δの形状パラメーターの値をデータ入力する入力部と、該入力部にデータ入力された前記h1、前記h2および前記δの値から、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出する演算部と、該演算部で算出された前記Rxおよび前記θxをデータ出力する出力部を備えたものであることを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置を提供する。
【0024】
このような本発明の評価装置であれば、従来では定義付けられていなかった上記境界領域の形状を精緻に判定して評価し、管理することができる。そして、その評価を利用して、例えば上記トラブルを未然に防ぐことが可能な境界領域の形状を得ることができ、実際に上記トラブルの発生を防ぐことが可能である。
【0025】
また本発明では、シリコンウエーハであって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの面取り部の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とし、該径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とし、該径方向基準L2とウエーハ主表面との交点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記面取り部において、前記高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部表面の点をPx2とし、前記高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部表面の点をPx3とし、前記点Px2および前記点Px3の2点を通る直線をLxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記直線Lxと前記高さ基準面L3との交点をPx0とし、該点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とし、該点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]とする定義において、
前記h1が15[μm]、前記h2が30[μm]、前記δが30[μm]、前記Rxが240[μm]以上、前記θxが27[deg]以下のものであることを特徴とするシリコンウエーハを提供する。
【0026】
このような本発明のシリコンウエーハであれば、上記トラブルをより確実に防ぐことができるウエーハであり、エッジ形状に関して優れた品質のものとなる。
【0027】
また本発明は、シリコンウエーハのエッジ形状を評価する方法であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxと定義するとき、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定し、
前記点Px1、前記点Px2、前記点Px3の位置を設定して、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出し、該算出した前記Rxおよび前記θxからシリコンウエーハのエッジ形状を判定して評価することを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法を提供する。
【0028】
このような評価方法によっても、従来では定義付けられていなかった上記境界領域の形状を精緻に判定して評価し、管理することが可能であり、さらには上記トラブルを未然に防ぐことが可能な境界領域の形状を得ることができ、実際に上記トラブルの発生を防ぐことが可能である。
【0029】
また本発明は、シリコンウエーハの製造方法であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxと定義するとき、
前記点Px1を、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に1000[μm]以下の範囲で離れた主表面における点とし、
前記点Px2を前記高さ基準面L3から垂直方向へ15[μm]離れた面取り部表面の点とし、前記点Px3を前記高さ基準面L3から垂直方向へ30[μm]離れた面取り部表面の点として設定するとき、
前記Rxが240[μm]以上、前記θxが27[deg]以下のシリコンウエーハを製造することを特徴とするシリコンウエーハの製造方法を提供する。
【0030】
このような製造方法によっても、上記トラブルの発生を未然に防ぐことができる、最適な上記境界領域の形状を有するシリコンウエーハを確実かつ簡便に製造することができる。
【0031】
また本発明は、シリコンウエーハのエッジ形状を評価する装置であって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxとする定義において、
前記シリコンウエーハのエッジ形状を測定する測定手段と、該測定手段による前記エッジ形状の測定データを解析する解析手段とを備え、
該解析手段は、前記点Px1、前記点Px2、前記点Px3の位置をデータ入力する入力部と、該入力部にデータ入力された前記点Px1、前記点Px2、前記点Px3の位置から、前記エッジ形状の測定データに基づいて、前記定義に則して前記Rxおよび前記θxの形状パラメーターを算出する演算部と、該演算部で算出された前記Rxおよび前記θxをデータ出力する出力部を備えたものであることを特徴とするシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置を提供する。
【0032】
このような評価装置によっても、従来では定義付けられていなかった上記境界領域の形状を精緻に判定して評価し、管理することが可能であり、さらには上記トラブルを未然に防ぐことが可能な境界領域の形状を得ることができ、実際に上記トラブルの発生を防ぐことが可能である。
【0033】
また本発明は、シリコンウエーハであって、
前記シリコンウエーハのウエーハ断面におけるエッジ形状を評価するための形状パラメーターとして、
前記シリコンウエーハの主表面の任意の点をPx1とし、面取り部表面の任意の2点をPx2、Px3とし、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とし、
前記点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、
該直線Lxと前記高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとし、
前記点Px1、前記点Px2および前記点Px3の3点を通る円の半径をRxとする定義において、
前記点Px1が、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に1000[μm]以下の範囲で離れた主表面における点であり、
前記点Px2が前記高さ基準面L3から垂直方向へ15[μm]離れた面取り部表面の点であり、前記点Px3が前記高さ基準面L3から垂直方向へ30[μm]離れた面取り部表面の点であり、前記Rxが240[μm]以上、前記θxが27[deg]以下のものであることを特徴とするシリコンウエーハを提供する。
【0034】
このようなシリコンウエーハも、上記トラブルをより確実に防ぐことができるウエーハであり、エッジ形状に関して優れた品質のものとなる。
【発明の効果】
【0035】
本発明のシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法および評価装置であれば、ウエーハの主表面と面取り部の境界領域を精緻に評価することができ、デバイス工程でのフォトレジスト膜の破裂など、上記境界領域を起因とするトラブルの発生を未然に防止できるエッジ形状を有するシリコンウエーハを供給することができる。
また、本発明のシリコンウエーハ、その選別方法および製造方法であれば、上記トラブルをより確実に防ぐことができる、エッジ形状に関して優れた品質のものを供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明のシリコンウエーハの断面におけるエッジ形状の形状パラメーターを示す概略図である。
図2】本発明のシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置の一例を示す概略図である。
図3】本発明の評価装置に搭載されたソフトウエアーのRxおよびθxの算出・出力のための演算フロー図である。
図4】本発明のシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法の一例を示す工程図である。
図5】シリコンウエーハの面取り部の断面形状寸法の従来の定義を示す説明図である。
図6】従来技術によって定義付けられているA1の領域のR1およびθ1の説明図である。
図7】面取り形状の測定箇所の一例を示す説明図である。
図8】シリコンウエーハの製造方法の工程の一例を示すフロー図である。
図9】シリコンウエーハの製造方法の工程の別の例を示すフロー図である。
図10】総型面取り方式の一例を示す概略図である。
図11】本発明の別態様のシリコンウエーハの断面におけるエッジ形状の形状パラメーターを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述したように、フォトレジスト膜や酸化膜に破裂や剥離が生じるなど、従来のシリコンウエーハにはトラブルが生じていた。本発明者らが鋭意研究を行ったところ、シリコンウエーハの主表面と面取り部の境界領域の形状がフォトレジスト等の流動にとって不適合な場合、上記トラブルが生じることが分かった。また、上記境界領域を起因として、シリコンウエーハのセッティングの際の、位置決めセンサーのウエーハエッジ部の検出不良が生じる場合があることが分かった。
さらには、より具体的には、上記境界領域の形状の曲率(Rx)(詳しくは後述)および、シリコンウエーハ主表面から面取り部の傾斜を見下ろす俯角(θx)(詳しくは後述)は、ウエーハ断面におけるエッジ形状の重要な形状パラメーターであることを見出し、本発明を完成させた。
【0038】
まず、本発明のシリコンウエーハについて説明する。
図1は本発明のシリコンウエーハの断面におけるエッジ形状の形状パラメーターを示した概略図である。図1は、具体的には主表面側の断面形状である。図1の左右方向がウエーハ径方向であり、上下方向がウエーハ高さ方向(厚さ方向)である。
なお、このエッジ形状を評価するための形状パラメーターは図1に記載してある。この形状パラメーターの定義および本発明のシリコンウエーハのエッジ形状について以下に詳述する。
【0039】
シリコンウエーハ1のエッジ形状2の断面において、面取り部3の最先端のウエーハ径方向の位置を径方向基準L1とする。径方向基準L1からウエーハ中心方向に450[μm]入り込んだウエーハ径方向の位置を径方向基準L2とする。径方向基準L2とウエーハ主表面4との交点をP1とする。該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とする。
面取り部3において、高さ基準面L3から垂直方向へh1[μm]離れた面取り部3の表面の点をPx2とし、高さ基準面L3から垂直方向へh2[μm]離れた面取り部3の表面の点をPx3とする。そして、点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとする。
【0040】
直線Lxと高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとする。
また、直線Lxと高さ基準面L3との交点をPx0とする(径方向基準L1からウエーハ中心方向にX[μm]の位置)。点Px0からウエーハ中心方向にδ[μm]入り込んだウエーハ表面の位置を点Px1とする。点Px1、点Px2および点Px3の3点を通る円の半径をRx[μm]とする。
【0041】
なお、これらの形状パラメーターの定義は、後述する本発明の評価装置、評価方法、選別方法、製造方法において共通である。
【0042】
本発明のシリコンウエーハでは、h1が15[μm]、h2が30[μm]、δが30[μm]であり、Rxが240[μm]以上、θxが27[deg]以下のものである。
Rxが小さすぎる場合、あるいはθxが大きすぎる場合には、シリコンウエーハの主表面と面取り部の境界領域上をフォトレジスト材のような流動体が流れる際に表面張力が増大し、成膜時に膨らみが生じる。そして成膜時の膨らみは、膜の破裂や剥離を引き起こす。
また、Rxが小さすぎる場合、あるいはθxが大きすぎることによって、位置決めセンサーによるエッジ部の検出不良を引き起こす。
しかしながら、本発明のシリコンウエーハではRxおよびθxが上記範囲であるため、これらのトラブルの発生を確実に防ぐことができる。
【0043】
上記のようなデバイス工程におけるトラブル事例は、従来法ではシリコンウエーハの主表面と面取り部の境界領域の形状を測定し管理できなかった結果に因るものである。更に、従来技術による面取り部形状の精度管理は、図5のA1あるいはA2が定義付けられている領域に限定されており、特にデバイスの回路を形成する表面側に近い、シリコンウエーハ主表面と面取り部の境界領域については当該形状の測定手段がなく、精度管理ができなかった。さらにシリコンウエーハ主表面と面取り部の境界領域の形状の精度管理が為されていないシリコンウエーハを供給してしまっており、顧客のデバイス工程におけるトラブルの発生を未然に防止できなかった。
【0044】
図6は、従来技術によって定義付けられているA1の領域のR1およびθ1を示す。R1は、図5における点P2、点P3、点P5の3点を通る円の半径である。θ1は、図5におけるL6と高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角である。従来定義の図6と本発明における定義の図1を比較しても分かるように、本発明は、従来よりも明らかにウエーハの中心方向に寄った領域で、上記境界領域の形状について定義付けできていることが分かる。
【0045】
次に、本発明のシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置について説明する。
図2は本発明の評価装置の一例を示す概略図である。図2に示すように、評価装置5は、評価対象のシリコンウエーハのエッジ形状を測定する測定手段6と、測定手段によるエッジ形状の測定データを解析する解析手段7とを備えている。
【0046】
測定手段6におけるエッジ形状の測定方法は特に限定されないが、例えば、一般的な透過光方式により、取り込まれた画像に2値化画像処理を施してエッジ形状の寸法を算出することができる。
【0047】
また、解析手段7は、入力部8、演算部9、出力部10を備えている。
入力部8では、図1に示すh1、h2およびδの形状パラメーターの値をデータ入力するものである。予め、所望のように設定したh1、h2、δを入力することができる。
【0048】
また、演算部9は、入力部8にデータ入力されたh1、h2およびδの値から、測定手段6によって得たエッジ形状の測定データに基づいて、図1を参照して説明した定義に則してRxおよびθxの形状パラメーターを算出するものである。図1の定義に基づくプログラム、演算機能を有するソフトウエアーが内蔵されている。そのソフトウエアーによって、図3に示す演算フローを経てRxおよびθxが算出される。
そして、出力部10がそのRxおよびθxをデータ出力するものである。
【0049】
なお、測定(および評価)箇所は、ノッチ位置を基準にウエーハ面内4点或いは8点の測定が一般的である。4点測定時の箇所は、ノッチ近傍(例えば、ノッチから9°の箇所)を含む90°間隔の4箇所である。また8点測定時の箇所は、ノッチ近傍(例えば、ノッチから9°の箇所)を含む45°間隔の8箇所である。但し測定箇所はこれに限るものではない。また、ノッチから9°の箇所を測定箇所とするのは、ノッチ部は面取り部が存在しないためであり、特に9°に限定されるわけではない。
【0050】
次に、本発明のシリコンウエーハのエッジ形状の評価方法について説明する。ここでは、上記評価装置5を用いた場合の例を説明するが、これに限定されない。
図4は本発明の評価方法の一例を示す工程図である。図4に示すように、この評価方法では、まず、評価対象のシリコンウエーハのエッジ形状について、測定手段6を用いて測定し、エッジ形状の測定データを得る。
次に、h1、h2およびδの形状パラメーターの値を設定し、該設定値を解析手段7の入力部8にデータ入力する。そして、測定手段6で得たエッジ形状の測定データに基づいて、演算部9により、図1の定義に則してRxおよびθxの形状パラメーターを算出し、出力部10によってその算出値をデータ出力する。そして、そのRxおよびθxからシリコンウエーハのエッジ形状を判定して評価する。
【0051】
このような本発明の評価装置や評価方法によって、ウエーハの主表面と面取り部の境界領域の形状を精緻に判定することができる。そして、このような境界領域の精緻な形状データーをフィードバックすることによって、前述したような、顧客のデバイス工程におけるトラブルを未然に防げる最適な境界領域の形状の予測および設計を可能にし、設計通りのウエーハエッジ加工を施すことができる。これにより、上記トラブルが発生するのを確実に防ぐことが可能である。
【0052】
例えば、既に製造されたシリコンウエーハに対し、上記のようにしてエッジ形状の判定を行い、その判定結果に基づいて所望のエッジ形状を有するシリコンウエーハの選別を行うことが可能である。より確実に、そして簡便に、顧客の要求を満たすエッジ形状を有するシリコンウエーハだけを既存の中から選ぶことができる。
【0053】
また、既に製造されたシリコンウエーハの判定結果に基づいて、次に製造するシリコンウエーハの形状パラメーターを適宜設定し、該設定値に沿って次のシリコンウエーハを加工して製造することで、顧客の要求を満たすシリコンウエーハを簡便に量産することが可能である。
【0054】
上記エッジ形状の加工としては、図8図9でいえば、ラッピング工程後もしくは両面研削後に行う面取り(精)加工の条件を調整する、あるいは面取りホイールのデザインの変更などの方法によって可能である。
【0055】
シリコンウエーハの主表面と面取り部の境界領域の形状データーのフィードバックの際、参考するパラメーターは、Rxおよびθxである。そこで、本発明の評価装置の測定データの入力部のh1、h2およびδの3パラメーターそれぞれに、例えばh1=15[μm]、h2=30[μm]およびδ=30[μm]の値を入力する。この場合、Rxおよびθxの管理限界値については、本発明者らは、Rx≧240[μm]およびθx≦27[deg]の範囲が最適であることを確認しており、前記範囲を満たす上記境界領域の形状に加工されたシリコンウエーハは、顧客のデバイス工程におけるトラブルの発生を未然に防止できており、デバイス工程の安全を維持することができる。
なお、形状パラメーターh1、h2およびδの入力値であるが、例を挙げて説明しただけであり、本発明の製造方法を限定するものではない。顧客の要望や所望の形状品質に応じて、その都度、h1、h2、δの値を設定することができ、また、次のウエーハのためのRxやθxの値を適宜決定することができる。
【0056】
以下、別の態様における本発明のシリコンウエーハおよびその評価装置、さらには、その評価方法および製造方法について説明する。
以下に詳述するこの態様におけるシリコンウエーハやその製造方法であっても、上記トラブルをより確実に防ぐことができるウエーハであり、エッジ形状に関して優れた品質のものとすることができるし、そのようなウエーハを確実かつ簡便に製造することができる。また、この態様における評価装置および評価方法においても、ウエーハの主表面と面取り部の境界領域の形状の精緻な判定、さらには上記トラブル発生防止のための最適な境界領域の形状の予測および設計、加工が可能になり、上記トラブルが発生するのを確実に防ぐことが可能である。
【0057】
まず、本発明のシリコンウエーハについて説明する。
図11は別態様の本発明のシリコンウエーハの断面におけるエッジ形状の形状パラメーターを示した概略図である。図11は、具体的には主表面側の断面形状である。図11の左右方向がウエーハ径方向であり、上下方向がウエーハ高さ方向(厚さ方向)である。この形状パラメーターの定義等について以下に詳述する。
【0058】
シリコンウエーハ101のエッジ形状102の断面において、主表面104の任意の点をPx1とし、面取り部103の表面の任意の2点をPx2、Px3とする。また、ウエーハ径方向において面取り部103の最先端からウエーハ中心方向に所定距離入り込んだ主表面104における点をP1とし、該点P1を含み、点P1のウエーハ高さ位置を示す面を高さ基準面L3とする。
そして、点Px2および点Px3の2点を通る直線をLxとし、直線Lxと高さ基準面L3とのなす角の鋭角側の角をθxとする。また点Px1、点Px2および点Px3の3点を通る円の半径をRxとする。
【0059】
なお、これらの形状パラメーターの定義は、別態様の本発明の評価装置、評価方法、製造方法において共通である。
【0060】
そして、本発明のシリコンウエーハでは、具体的には、点Px1が、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に1000[μm]以下の範囲で離れた主表面における点であり、点Px2が高さ基準面L3から垂直方向へ15[μm]離れた面取り部表面の点であり、点Px3が高さ基準面L3から垂直方向へ30[μm]離れた面取り部表面の点であり、Rxが240[μm]以上、θxが27[deg]以下のものである。
点Px1、点Px2、点Px3の位置を上記のように設定することで、主表面と面取り部との境界領域の形状を極めて適切に評価するためのRx、θxを得ることができる。そして、そのRx、θxの値が上記範囲内であれば、従来における上記トラブルの発生を未然に防ぐことができる有効なシリコンウエーハとなる。
また、点P1は、先に述べたような主表面上の点であればよく、任意に選択することができる。
【0061】
本発明の製造方法では、上述した本発明のシリコンウエーハ、すなわち、点Px1、点Px2、点Px3の位置が上記設定の通りであり、かつ、Rx、θxが上記範囲内となるシリコンウエーハを製造する。Rx、θxが上記範囲に収まるように、エッジ形状の加工条件を適宜設定して製造することができる。例えば、図8図9でいえば、ラッピング工程後もしくは両面研削後に行う面取り(精)加工の条件を調整する、あるいは面取りホイールのデザインの変更などの方法によって可能である。
【0062】
また本発明の評価装置では、評価対象のシリコンウエーハのエッジ形状を測定する測定手段と、測定手段によるエッジ形状の測定データを解析する解析手段とを備えている。そして解析手段は、入力部、演算部、出力部を備えている。点Px1、点Px2、点Px3、高さ基準面L3、直線Lx、θx、Rxは上記定義に基づき、評価の際には点Px1、点Px2、点Px3の位置データを入力するものであるが、それ以外(例えば測定手段における測定方法等)については、図2の評価装置と同様のものとすることができる。
【0063】
点Px1の位置データ入力においては、まず点Px1の位置設定を適宜行うことができる。例えば、ウエーハ径方向において面取り部の最先端からウエーハ中心方向に1000μm以下の範囲で離れた主表面における点を設定することができる。
なお、点Px1の位置設定の仕方や最先端からの距離についてはこれに限定されるものではなく、適宜決定することができる。
【0064】
点Px2、点Px3の位置データ入力においては、まず点Px2、点Px3の位置設定を適宜行うことができる。例えば、点P1の位置(ウエーハ径方向における、面取り部の最先端からの所定距離)を適宜設定し、続いて高さ基準面L3を設定する。そして点Px2、Px3として、各々、その高さ基準面L3から垂直方向に所望の距離だけ離れた位置における面取り部表面の点を設定する。その所望の距離を位置データとして入力することができる。
なお、点Px2、点Px3の位置設定の仕方についてはこれに限定されるものではなく、適宜決定することができる。
【0065】
また本発明の評価方法では、例えば上記評価装置を用いることができ、評価の際に、上記のように点Px1、点Px2、点Px3の位置を設定し、エッジ形状の測定データに基づいて、上記定義に則してRx、θxを算出し、それらからシリコンウエーハのエッジ形状の判定、評価を行う。
【実施例】
【0066】
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
エッジ形状が異なるサンプルシリコンウエーハを複数用意し、該サンプルに対して本発明の評価方法を実施した。
より具体的には、まず、ウエーハ主表面と面取り部との境界領域における形状、すなわち、Rxおよびθxが異なるものをサンプルとして用意するため、ラッピング工程後もしくは両面研削工程後に行う面取り(精)加工の条件を調整する、あるいは使用する面取りホイールのデザインを変更して作製した。
【0067】
その後、これらのサンプルに対し、本発明の評価装置5を用いてエッジ形状を測定し、h1、h2、δの値を設定し、エッジ形状の測定データに基づき、本発明における図1の定義に則してRxおよびθxを算出し、エッジ形状の判定をして振り分けた。
【0068】
なお、Rxおよびθxの算出の際に入力したh1、h2、δの各データーは、表1に示したとおり、それぞれ、h1=15[μm]、h2=30[μm]、δ=30[μm]である。
また、Rxおよびθxの値の各水準および製作枚数は表2に示したとおりである。Rxおよびθxの水準は5水準とし、サンプルは各水準あたり10枚ずつ準備した。
【0069】
水準ごとの加工完了後のウエーハ群から1枚ずつ抜き取って、そのRxおよびθxの値を水準ごとの代表値とした。これを表3に示す。なお、同一条件によってシリコンウエーハを複数枚加工した場合、シリコンウエーハ間のRxおよびθxの値のばらつきは極めて小さく、水準内の他のサンプルにおけるRxおよびθxの値は代表値とほぼ同様である。
この表3の各水準のRxおよびθxの代表値のデーターであるが、図7に示すとおりにノッチ近傍(ノッチから9°の箇所)を含む45°間隔の8箇所のシリコンウエーハエッジ部の各測定点を測定・算出し、それらの平均値を各水準の代表値とした。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
このように、本発明の評価装置、評価方法によって、従来の評価の仕方とは異なる形状評価を行うことができる。従来とは異なり、Rxおよびθxという、ウエーハの主表面と面取り部での境界領域に関する形状パラメーターを取得することができ、新たな観点で形状評価を行うことができる。
【0074】
そして、これらのサンプルのシリコンウエーハの表面にCVD酸化膜を成膜後、フォトレジストを塗布し、硬化処理を施した。そしてフォトレジスト膜硬化後にフォトレジスト膜欠陥(フォトレジスト膜の破裂)の発生状況を確認した。その結果は表4に示したとおりである。
ここで、各水準のサンプルを10枚セットで投入する際、そのうち1枚でもフォトレジスト膜欠陥が発生した場合を×(不合格)とし、各水準のサンプルを10枚セットで投入する際、10枚全数にフォトレジスト膜欠陥が発生しなかった場合を○(合格)と表記した。
【0075】
【表4】
【0076】
表4に示すテスト結果によれば、水準C−Eのように、Rxが240[μm]以上であり、かつ、θxが27[deg]以下の範囲であるエッジ形状に加工されたシリコンウエーハを使用することによって、フォトレジスト膜欠陥の発生を回避することができた。
このように、本発明の評価方法を利用することで、従来のトラブルを解消することができる。
【0077】
(実施例2)
実施例1のサンプルとは別に、既存の他の直径300mmの複数のシリコンウエーハの形状について評価を行った。すなわち、各ウエーハに対して、本発明の評価装置、評価方法によって、h1=15[μm]、h2=30[μm]、δ=30[μm]のときのエッジ形状(Rx、θx)の評価を行った。
そして、そのうちRxが240[μm]以上であり、かつ、θxが27[deg]以下であるものを選別した。
選別したウエーハに対して実施例1と同様にしてフォトレジスト膜を成膜し、フォトレジスト膜欠陥の発生の有無を調べたところ、いずれもフォトレジスト膜欠陥は発生しなかった。その一方で、選別されなかったウエーハにおいては、フォトレジスト膜欠陥が発生するものがあった。
【0078】
(実施例3)
実施例1の結果を基にして、エッジ形状品質が良好なシリコンウエーハの製造を試みた。具体的には、形状パラメーターとして、h1を15[μm]、h2を30[μm]、δを30[μm]とし、Rxを240[μm]以上、θxを27[deg]以下と設定した。実施例1のときの加工条件も参考にして、Rxやθxが上記設定値となる加工条件を設定し、該設定条件に基づいて、設定通りのRxやθxを有するエッジ形状に加工されたシリコンウエーハを量産した。
そして、顧客の指定するデバイス工程へ投入したものの、フォトレジスト膜欠陥のようなトラブルの発生はなかった。
その他、酸化膜剥離や位置決めセンサーのエッジ形状の検出不良等の従来のトラブルについても調査を行ったが、上記のようにして量産したシリコンウエーハにおいては、いずれもトラブルは生じなかった。このように、ウエーハの主表面と面取り部の境界領域に関する形状パラメーターを管理することで、従来防げなかったトラブルの発生を未然に防ぐことが可能である。
【0079】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0080】
1、101…シリコンウエーハ、 2、102…エッジ形状、
3、103…面取り部、 4、104…主表面、
5…本発明のシリコンウエーハのエッジ形状の評価装置、
6…測定手段、 7…解析手段、 8…入力部、 9…演算部、 10…出力部。
図1
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