【実施例】
【0037】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1:ビタミンB12含有シート等の作製〕
(1)ポリカプロラクトンシート等の作製
ポリカプロラクトン900 mgにHEIP4.5mLを加え、3時間超音波処理を行うことで分散溶液(ポリマー溶液濃度20wt%)を調製した。
次に、この分散溶液すべてを5 mLシリンジを用いて、1.0 mL/hの速度で送り出しながら20kVの電圧を印加した。アルミホイルを敷いた金属基盤上に紡糸された繊維を積層させて捕集し、ポリカプロラクトンシートを作製した(使用したシリンジ針: 22G、シリンジ-金属基盤距離: 13cm)。
図1の走査型電子顕微鏡(SEM)観察像に示したように、ナノファイバーで形成された不織布からなるポリカプロラクトンシートを製造することができた。
同様に、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、N−イソプロピルアクリルアミドと2−ヒドロキシエチルメタクリルアミドの共重合体(以下、「ポリ(NIPAAm−co−HMAAm)」)を用いたファイバーシートについても同様に作製した(
図2および
図3参照)。
【0038】
(2)磁性ナノ粒子を含有したポリカプロラクトンシートの作製
ポリカプロラクトン900mgとγ―Fe
2O
3からなる磁性ナノ粒子270 mgに、HEIP4.5 mLを加え、12時間超音波処理を行うことで分散溶液(ポリマー溶液濃度20wt%)を調製した。
次に、この分散溶液すべてを5mLシリンジを用いて、1.0 mL/hの速度で送り出しながら20kVの電圧を印加した。アルミホイルを敷いた金属基盤上に紡糸された繊維を積層させて捕集し、磁性ナノ粒子を含有したポリ(NIPAAm−co−HMAAm)シートを作製した(使用したシリンジ針: 22G、シートに対する磁性ナノ粒子含有量30%)。
図4の走査型電子顕微鏡(SEM)観察像に示したように、ナノファイバーで形成された不織布からなる磁性ナノ粒子を含有したポリカプロラクトンシートを製造することができた。
【0039】
(3)ヒアルロン酸コーティングポリカプロラクトンシートの作製
ヒアルロン酸128mgを純水2.5mLに溶解し、5wt%のヒアルロン酸溶液を調製した。実施例1(1)で作製したポリカプロラクトンシートをヒアルロン酸溶液に浸漬させ、24時間静置した。凍結乾燥を72時間行い、ヒアルロン酸コーティングポリカプロラクトンシートを作製した。
図5に作製されたヒアルロン酸でコーティングされたポリカプロラクトンシートの走査型電子顕微鏡(SEM)観察像を示した。
【0040】
(4)ビタミンB12含有シートの作製
6mLのTEFに、600mgのポリ(ε−カプロラクトン−co−DL−ラクチド)およびメチルコバラミン(Sigma社製)を溶解した。ポリ(ε−カプロラクトン−co−DL−ラクチド)は重量平均分子量が40000、分岐数が4/分子、ε−カプロラクトンとDL−ラクチドのモル比が60:40のものを自製して使用した。メチルコバラミンの終濃度が1%、2%または3%になるように、それぞれ6.5mg、13mgまたは20mgを溶解し、3種類の溶液を調製した。次に、電界紡糸法を用いてナノファイバーを製造し、これを網目状に形成して不織布を作製した。具体的には、24Gのニードルから0.5mL/hの流速で溶液を押し出し、12kVの電圧を印加して紡糸し、電極面にナノファイバーを集積させて捕捉することにより、不織布を作製した。
図7の走査型電子顕微鏡(SEM)観察像に示したように、ナノファイバーで形成された不織布からなるビタミンB12含有シートを製造することができた。このシートの厚さは約300μm、重量は約10mg/cm
2あった。
同様にして、薬剤としてNGFおよびBDNFについても、それぞれを含有するシートを作製することができた。
【0041】
(5)本抽出物含有シートの作製
ポリカプロラクトン900mgと本抽出物凍結乾燥粉末270mgに、HEIP4.5 mLを加え、3時間超音波処理を行うことで分散溶液(ポリマー溶液濃度20wt%)を調製した。
次に、この分散溶液すべてを5mLシリンジを用いて、0.5mL/hの速度で送り出しながら20kVの電圧を印加した。アルミホイルを敷いた金属基盤上に紡糸された繊維を積層させて捕集し、本抽出物含有シートを作製した(使用したシリンジ針: 18G、シートに対する本抽出物担持量30%)。
図6に作製した本抽出物を含有したポリカプロラクトンシートの走査型電子顕微鏡(SEM)観察像を示した。
【0042】
〔実施例2:ビタミンB12含有シート等の徐放性の確認〕
チューブに3mLのPBSを入れ、その中に10mgのシートを浸漬して37℃に保温し、経時的にサンプリングしてビタミンB12濃度を測定した。1回あたりのサンプル量は100μLとし、ビタミンB12濃度は紫外可視吸光度測定法により行った。
結果を
図8に示した。3種類のシートは、いずれも25日目まで徐放性を示した。理論最大値を考慮すれば、含有するメチルコバラミン量が多いほど、徐放期聞が長くなると考えられる。なお、図には示さないが、3種類のシートはその後も8週間にわたり(56日目まで)徐放性を示すことを確認した。
同様にして、本抽出物、NGFまたはBDNFを含有させたシートについても、それぞれ薬剤の徐放性を確認した。
【0043】
〔実施例3:ラット坐骨神経圧挫損傷モデルを用いた薬効評価〕
1.ラット坐骨神経圧挫損傷モデルの作製
すべての動物実験は大阪大学動物実験施設の倫理委員会の承認を得て進めた。6週齢の雄のWistar系ラット(体重約200g)を使用した。すべての手術は、midazolam(2mg/kg)、butorphanol(2.5mg/kg)、medetomidine(0.15mg/kg)の混合麻酔薬で深鎮静をかけて行った。清潔操作下に左坐骨神経を展開し、坐骨切痕から遠位5mmの位置に鑷子で圧挫損傷を加えた。圧挫時間は10秒間、圧挫回数は3回とし、圧挫操作の間隔は10秒間とした。筋膜および皮膚を4−0ナイロンで縫合した。実験ラットは以下の5群に分類した。すなわち、坐骨神経を圧挫損傷せず展開のみ行ったsham群、坐骨神経を圧挫損傷せず展開のみ行いメチルコバラミンを含有していないシートを移植したCTR sheet群、圧挫損傷し治療を行わなかったuntreated群、圧挫損傷しメチルコバラミン含有シート(実施例1で作製した3%メチルコバラミン含有シート)を移植したMeCbl sheet群、圧挫損傷しメチルコバラミンを全身投与(1mg/kg/day)したMeCbl pump群を設けた。メチルコバラミンの全身投与は、osmotic minipump(Model 2ML2; Alzet, Cuperitino, CA, USA)を背部皮下に留置することにより行った。すべての手術は同一の術者が行った。
薬剤として本抽出物を含有したシートについても同様に検討した。実験ラットは以下の4群に分類した。すなわち、坐骨神経を圧挫損傷せず展開のみ行ったsham群、坐骨神経を圧挫損傷せず展開のみ行い本抽出物を含有していないシートを移植したCTR sheet群、圧挫損傷し治療を行わなかったuntreated群、圧挫損傷し本抽出物含有シート(実施例1で作製した本抽出物含有シート)を移植したNTP sheet群を設けた。
薬剤として、NGFまたはBDNFを含有したシートについても、同様に坐骨神経を圧挫損傷したモデルラットに移植することができた。
【0044】
2.評価項目および実験方法
(1)ビタミンB12血中濃度
術後6週時に、麻酔鎮静下にてラット左心室から血液を1mL採取した。採取した血液を800×gで20分間遠心分離し上清を回収した。血中ビタミンB12濃度測定はBML社(東京)に依頼した。
【0045】
(2)運動機能および感覚機能評価
運動機能の評価のため、術後6週時点でsciatic function index(SFI)を測定した。SFI測定のため、ラットの後足にインクをつけ40cm四方の水平台の上に置いたoffice paper上を歩行させfoot printを記録した。以下の項目を計測しSFIを計算した。SFI=0が正常、SFI=−100が機能低下を示す。また、術後経過中に足趾の壊死・欠損を生じた個体は除外した。SFIは以下の数式で計算した。各項目は以下に示すとおりである。
SFI=-38*((EPL-NPL)/NPL+109.5*((ETS-NTS)/NTS)+13.3* ((EITS-NITS)-8
EPL: experimental print length
NPL: normal print length
ETS: experimental toe spread
NTS: normal toe spread
EIT: experimental intermediary toe spread
NIT: normal intermediary toe spread
【0046】
感覚機能の評価のため、術後6週時点でvon Frey filament(0.008g‐26g; TouchTest, North Coast Medical Inc, Gilroy, CA, USA)を用いてmechanical hind paw withdrawal thresholdを測定した。金属網の上を歩かせて、足底部中央をフィラメントが曲がり始めるまで圧を加え逃避行動を起こした値を記録した。
【0047】
(3)電気生理学的評価
術後3週または6週経過したラットを麻酔薬で鎮静をかけ、手術台に腹臥位とした。左坐骨神経および左前脛骨筋を展開した。Compound muscle action potential(CMAP)とTerminal latency(TL)は、坐骨神経近位を双極電極で刺激して測定した。Nerve conduction velocity(NCV)は坐骨神経圧挫損傷部の近位側および遠位側をそれぞれ双極電極で刺激して、各測定値から算出した。測定および評価には、AD Instruments Power Lab 2/26、Stimulus isolater、Bio AmpおよびChart&Scope software(いずれも、AD Instruments,Bel la Vista,NSW,Australis)を用いた。
【0048】
(4)組織学的評価
術後6週経過したラットを麻酔薬で鎮静をかけ、左坐骨神経を採取して4%PFAで5日間、20%スクロースで24時間固定後に凍結包埋した。包埋した組織を神経短軸方向に5μm厚でスライスしglass slideに置いた。1時間乾燥させて、95%メタノールで30分間固定した。ブロッキング後に1次抗体を4℃で一夜反応させた。二次抗体は室温で1時間反応させ、核をDAPIで標識した。一次抗体は軸索の指標であるanti-neurofilament 200(NF200)antibody produced in rabbit(1:1000;102M4784,SIGMA)および髄鞘の指標であるAnti-Myelin Basic Protein(MBP)Mouse mAb(1:1000;NE1018,CALIOCHEM)を使用した。二次抗体はAlexa 488 _ labeled goat anti-rabbit IgG antibody(1:1000;Lifetechnologies)およびAlexa 568 _ labeled goat anti-mouse IgG antibody(1:1000;Lif etechnologies)を使用した。全軸索数、MBP陽性軸索数/全軸索数を評価した。
【0049】
〔実施例4:ラット坐骨神経欠損モデルを用いた薬効評価〕
1.ラット坐骨神経欠損モデルの作製
6週齢の雄のWistar系ラット(体重約200g)を使用した。すべての手術は、midazolam(2mg/kg)、butorphanol(2.5mg/kg)、medetomidine(0.15mg/kg)の混合麻酔薬で深鎮静をかけて行った。清潔操作下に左坐骨神経を展開し、坐骨切痕から遠位5mmの位置と、そこからさらに遠位10mmの位置で坐骨神経を切断し10mmの欠損モデルを作成した。
実験ラットは以下の4群に分類した。(i) 神経再生誘導チューブ+MeCblシート群;径1.5mm×長さ12mmの神経再生誘導チューブの両端に坐骨神経断端をそれぞれ1mmずつ引き込むように10-0 ナイロンで縫合し、その周りに幅10mm×長さ14mmのメチルコバラミン含有シートを覆うように留置した。(ii) 神経再生誘導チューブ群;神経再生誘導チューブの両端に坐骨神経断端をそれぞれ1 mmずつ引き込むように10-0 ナイロンで縫合した。(iii) 自家移植片群;切断した坐骨神経を反転して10-0 ナイロンで縫合した。(iv) sham群;坐骨神経の展開のみを行った。筋膜および皮膚を4-0 ナイロンで縫合した。すべての手術は同一の術者が行った。
薬剤として本抽出物、NGFまたはBDNFを含有したシートについても、同様に坐骨神経欠損モデルラットに移植することができた。
【0050】
2.評価項目および実験方法
(1)感覚機能評価
感覚機能の評価のため、術後12週時点で実施例3−2(2)と同様にmechanical hind paw withdrawal thresholdを測定した。
【0051】
(2)電気生理学的評価
術後12週時点で実施例3−2(3)と同様にTLおよびNCVを算出した。
【0052】
(3)組織学的評価
術後12週経過したラットを麻酔薬で鎮静させ、左坐骨神経を採取して4%PFAで7日間、20%スクロースで24時間固定後に凍結包埋した。実施例3−2(4)と同様に全軸索数、MBP陽性軸索数/全軸索数を評価した。
【0053】
(4)統計処理
すべての数値はmean±SEMで表記した。実施例3−2(1)乃至(4)、実施例4においては、統計処理はJMP software version 11(SAS Institute社)を用いてTukey-Kramer HSD検定にて施行した。
試験例3−2(5)においては、統計解析は、SAS System Version 9.1.3(SAS Institute社)を用いて2群間比較はF検定にて施行し、等分散の場合はStudentのt検定、不等分散の場合はWelchの検定にて施行した。
【0054】
3.結果
A. ラット坐骨神経圧挫損傷モデルを用いた薬効評価
(1)ビタミンB12等の血中濃度
結果を
図9に示した。MeCbl pump群(18.35±2.27ng/mL)では血中濃度の有意な上昇を認めたが、MeCbl sheet群(1.73±0.05ng/mL)では血中濃度の上昇を認めなかった。薬剤非投与群(sham群:1.99±0.33ng/mL、CTR sheet群:1.48±0.05ng/mLおよびuntreated群:1.50±0.07ng/mL)はいずれも血中濃度上昇を認めなかった。
薬剤として本抽出物、NGFまたはBDNFを用いた場合も、同様に血中濃度の上昇を認めなかった。
【0055】
(2)運動機能および感覚機能評価
SFIの結果を
図10に示した。untreated群(−20.6±4.2)と比較してMeCbl sheet群(−9.0±2.0)は有意に改善を認め、MeCbl pump群(−10.5±2.0)で回復傾向を認めた。
von Frey filament testの結果を
図11に示した。untreated群(117.8±11.7g)と比較してMeCbl sheet群(80±7.6g)はMeCbl pump群(77.8±7.0g)と同様に有意な改善を認めた。
薬剤として本抽出物を含有したシートのvon Frey filament testの結果を
図12に示した。untreated群(2.75±0.41)と比較してNTP sheet群(1.35±0.13)は有意な改善を認めた。
薬剤としてNGFまたはBDNFを含有したシートの移植でも、運動機能および感覚機能において改善が認められた。
【0056】
(3)電気生理学的評価
結果を
図13に示した。(A)がCMAPの結果、(B)がTLの結果、(C)がNCVの結果である。CMAPおよびTLにおいては、untreated群(CMAP:19.5±2.3mV、TL:3.45±0.08ms)と比較してMeCbl sheet群(CMAP:18.5±1.5mV、TL:3.27±0.09ms)、MeCbl pump群(CMAP:19.5±1.5mV、TL:3.24±0.07ms)ともに有意な改善は認めなかった。一方、NCVにおいては、untreated群(28.2±2.5m/s)と比較して、MeCbl sheet群(44.4±2.8m/s)はMeCbl pump群(43.2±2.5m/s)群と同様に有意に改善を認めた。
薬剤として本抽出物、NGFまたはBDNFを含有したシートの移植でも、同様に改善が認められた。
【0057】
(4)組織学的評価
結果を
図14および
図15に示した。
図7は抗MBP抗体を用いて髄鞘を免疫染色した顕微鏡画像であり、図中白みを帯びて見える部分が染色された髄鞘である。
図15(A)は全軸索数の結果、
図15(B)はMBP陽性軸索数/全軸索数の結果である。
1平方ミリメートル当たりの再生軸索の本数は、untreated群(2843±68本/mm
2)、MeCbl sheet群(2733±142/mm
2)、MeCbl pump群(2735±77/mm
2)で有意な差を認めなかった。一方、髄鞘化率(MBP陽性軸索数/全軸索数)はuntreated群(85.0±0.9%)と比較して、MeCbl sheet群(91.0±0.8%)はMeCbl pump群(91.5±0.6%)と同様に有意に改善を認めた。
薬剤として本抽出物、NGFまたはBDNFを含有したシートの移植でも、同様に改善が認められた。
【0058】
B. ラット坐骨神経欠損モデルを用いた薬効評価
(1)感覚機能評価
結果を
図16に示した。von Frey filament testにおいて、神経再生誘導チューブ群(172.0±36.7g)と比較して神経再生誘導チューブ+MeCblシート群(84.0±9.80g)は有意に改善を認めた。
薬剤として、本抽出物、NGFまたはBDNFを含有したシートでも、同様に改善を認めた。
【0059】
(2)電気生理学的評価
TLの結果を
図17に、NCVの結果を
図18に示した。TLにおいて、神経再生誘導チューブ群(4.67±0.37m/s)と比較して神経再生誘導チューブ+MeCblシート群(3.43±0.12m/s)は改善を認めた。NCVにおいては、神経再生誘導チューブ群(16.3±3.13m/s)と比較して神経再生誘導チューブ+MeCblシート群(29.5±4.50m/s)は改善傾向を認めた。
薬剤として、本抽出物、NGFまたはBDNFを含有したシートでも、同様に改善を認めた。
【0060】
(3)組織学的評価
1平方ミリメートル当たりの再生軸索の本数および髄鞘化率(MBP陽性軸索数/全軸索数)において、神経再生誘導チューブ群と比較して神経再生誘導チューブ+MeCblシート群は改善を認めた。
薬剤として、本抽出物、NGFまたはBDNFを含有したシートでも、同様に改善を認めた。
【0061】
薬剤含有シートを神経損傷部局所へ移植することで、血中薬剤濃度を上昇させることなく、神経損傷後の回復促進が認められた。すなわち、神経損傷後の運動機能、感覚機能、電気生理学的機能回復が認められ、歩行解析においても改善が認められた。また、組織学的にも有髄軸索数の増加が認められた。以上より、本発明は末梢神経損傷後の機能回復において非常に有益である。
【0062】
なお、本発明は上述した各実施形態および実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。