【実施例】
【0023】
[実施例1]<ピクルス用調味料の調整>
配合1のピクルス用調味料を調製し、以下の評価方法で風味試験を行った。
すなわち、下記に示す配合割合で全ての原料をミキサーで均一に混合しピクルス用調味料とした。
【0024】
<配合1>
食酢(酸度4%) 35%
砂糖 15%
食塩 5%
ダイダイ果皮 1.2%
マスタードシードホール 0.3%
キサンタンガム 0.2%
レモン系乳化香料(香料ベース濃度10%) 1%
清水 残余
計 100%
【0025】
[評価方法]
実施例1のピクルス用調味料100mlにキュウリ、パプリカ、ダイコンをそれぞれ50gずつ20分浸漬し、前記浸漬した野菜を7タイラーメッシュのザルにあけ、前記ザルを5〜10回上下に振ることで、前記野菜に付着したピクルス用調味料を液切りし、キュウリ、パプリカ、ダイコンのピクルスを得た。その後、前記ピクルスを喫食し、風味試験を行った。
【0026】
得られたピクルス用調味料について、上記評価方法に従って、風味試験を行ったところ、浸漬後の野菜に、柑橘果実の良好な風味が充分に付与されていた。
【0027】
[比較例1]
レモン系乳化香料を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1のピクルス用調味料を調整した。
【0028】
得られたピクルス用調味料について、実施例1と同様の評価方法で風味試験を行ったところ、浸漬後の野菜に、柑橘果実の風味が充分に付与されていなかった。
【0029】
[比較例2]
キサンタンガムを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のピクルス用調味料を調整した。
【0030】
得られたピクルス用調味料について、実施例1と同様の評価方法で風味試験を行ったところ、浸漬後の野菜に、柑橘果実の風味が充分に付与されていなかった。
【0031】
[比較例3]
マスタードシードホールを配合せず、キサンタンガムを0.01%に変更した以外は実施例1と同様にして、比較例3のピクルス用調味料を調整した。
【0032】
得られたピクルス用調味料について、実施例1と同様の評価方法で風味試験を行ったところ、浸漬後の野菜に、柑橘果実の風味が充分に付与されていなかった。
【0033】
[実施例2]
レモン系乳化香料(香料ベース濃度10%)を2%、マスタードシードホールを1%、増粘剤を0.4%に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2のピクルス用調味料を調製した。
【0034】
[実施例3]
レモン系乳化香料(香料ベース濃度10%)を0.8%、マスタードシードホールを0.1%、増粘剤を0.1%に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例3のピクルス用調味料を調製した。
【0035】
[実施例4]
レモン系乳化香料の総量をダイダイ系乳化香料(香料ベース濃度10%)1.2%に置き換えた以外は実施例1と同様にして、実施例4のピクルス用調味料を調製した。
【0036】
[実施例5]
ダイダイ果皮を等量のライム果皮に、レモン系乳化香料の総量をライム系乳化香料(香料ベース濃度10%)1.3%、キサンタンガムを等量のタマリンドシードガムに置き換えた以外は実施例1と同様にして、実施例5のピクルス用調味料を調製した。
【0037】
[実施例6]
ダイダイ果皮をユズ果皮0.6%とレモン果皮0.6%に、レモン系乳化香料の総量をユズ系乳化香料(香料ベース濃度10%)0.5%とレモン系乳化香料(香料ベース濃度10%)0.5%に置き換えた以外は実施例1と同様にして、実施例6のピクルス用調味料を調製した。
【0038】
[実施例7]
レモン系乳化香料を等量の香料ベースを含むレモン系水溶性香料に置き換えた以外は実施例1と同様にして、実施例7のピクルス用調味料を調製した。
【0039】
[実施例8]
レモン系乳化香料(香料ベース濃度10%)を0.05%、マスタードシードホールを0.05%に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例8のピクルス用調味料を調製した。
【0040】
[実施例9]
レモン系乳化香料(香料ベース濃度10%)を0.05%、増粘剤を0.02%に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例9のピクルス用調味料を調製した。
【0041】
[実施例10]
マスタードシードホールを0.05%、増粘剤を0.02%に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例10のピクルス用調味料を調製した。
【0042】
[実施例11]
マスタードシードホールを2%、増粘剤を0.8%に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例11のピクルス用調味料を調製した。
【0043】
[試験例1]
実施例2〜11のピクルス用調味料を実施例1と同様の評価方法で風味試験を行い、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。
【0044】
[評価基準]
○:浸漬後の野菜に、柑橘果実の良好な風味が充分に付与されている。
△:浸漬後の野菜に、柑橘果実の風味がやや付与されている。
×:浸漬後の野菜に、柑橘果実の風味が充分に付与されていない。
【0045】
【表1】
【0046】
以上の結果より、柑橘系香料、マスタードシードホール、増粘剤を含有するピクルス用調味料は、野菜の浸漬時間が短いにも関わらず、前記野菜に柑橘果実の良好な風味を充分に付与できたことが理解できる(実施例2〜11)。特に、本発明の効果を奏するために、柑橘系香料の含有量が香料ベースで0.05%以上0.2%以下、マスタードシードホールの含有量が0.1%以上1%以下、増粘剤の含有量が0.05%以上0.8%以下であるピクルス用調味料が好ましいことが理解できる(実施例1〜6)。
また、実施例7から、柑橘系香料が乳化香料であると更に本発明の効果を奏しやすいことが理解できる。