(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者が、検査オーダーの発行と検査部門での検査の実施の状況(とりわけ検体検査の状況)を、詳細に検討したところ、次に述べるような改善すべき問題が存在していることを見出した。
該問題とは、検査オーダーに記載された事項に基づいて適切な検査装置を選択しかつ検査を実施する際の上記した作業上の問題である。検査オーダーは、いずれかの部門においてプリントアウトされる。典型的な実例では、
図5に例示するように、医師が端末コンピュータ310を使用して作成した検査オーダー320が、診察室内のプリンターから書類としてプリントアウトされ、検査部門の検査従事者400に届けられる。検査従事者400は、届けられた書類に記載された検査オーダー320を見ながら、多数の検査装置の中から、該検査オーダーに記載された検査項目に適合する検査装置を選択し、少なくとも検査オーダーに関する識別情報を検査装置に入力する。また、1台で多数の検査項目に対応する検査装置に対しては、その中の必要な検査項目だけを選択して入力する場合もある。
前記のように、検査従事者が検査オーダー中の検査項目に適合する検査装置を選択し、識別情報等を検査装置ごとに入力する作業は、入力ミスなどの誤りが発生する可能性を含んでいることが問題であり、また、入力に労力を要することが問題である。これらの問題は、多数の検査項目を多種類の検査装置へと分配しなければならない検体検査では、とりわけ顕著になる。
【0007】
より詳細には、上記のような従来の検査オーダーの実施状況では、検査従事者が検査装置に前記識別情報などを入力する際に、それらの入力事項を誤って入力する可能性がある。識別情報を誤って入力すると、誤った識別情報に一致する検体(他人の検体)が存在する場合には、他人の検体が分析されることになり、重大な問題となる。また、誤った識別情報に一致する検体が存在しない場合には、分析が行われず時間のロスになる。また、検査項目を誤って入力すると、採取された検体が不要の分析のために消費され、要求された検査ができない(または、検体を再度採取しなければならない)といった問題などが発生する。また、検査の抜け(入力されるべき検査項目の一部が入力されないために、要求された検査項目に係る検査が実行されないこと)や余分な検査がなされる可能性もある。
また、検査装置を選択する作業、および、該検査装置に識別情報を入力する作業は、その作業自体が検査従事者にとって負担となる。また、検体検査を行う検査装置のなかには、1台で多種類の検査項目を処理し得るものがあるが、そのような検査装置に対しては、該装置で処理可能な検査項目の中から、必要な検査項目だけを選択する作業も必要となり、選択の誤りが発生し、また、作業は検査従事者にとって負担となる。
さらには、検査項目を振り分けた各検査装置から送り返されてくる検査結果を1つの検査報告へと統合する作業にも、誤りが発生する可能性があり、かつ、労力が必要である。
【0008】
本発明の課題は、検査オーダーに含まれた検査項目を検査装置によって処理させる場合における、検査装置への情報入力作業を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討し、検査オーダーに含まれた検査項目をそれに適合する検査装置に自動的に送信し得る検査オーダー処理装置を提供すれば、検査従事者が検査オーダー中の検査項目に適合する検査装置を選択して識別情報を検査装置ごとに入力するといった作業が根本的に無くなり、上記課題が解決され得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の主たる構成は、次のとおりである。
〔1〕検査オーダーに含まれた検査項目に関する検査を検査装置に実行させるための検査オーダー処理装置であって、当該検査オーダー処理装置は、
1以上の検査項目を含んだ検査オーダーを、該検査オーダーの送付元から受け入れる検査オーダー受信部と、
前記検査オーダーに含まれた1以上の検査項目をそれに適合する検査装置に関係付ける関係付け情報を保持する関係付け情報保持部と、
前記関係付け情報を参照し、該関係付け情報に従って、各検査項目に関する検査依頼を各検査項目に適合する検査装置に送信する検査依頼送信部と
を有することを特徴とする、前記検査オーダー処理装置。
〔2〕前記検査依頼への応答として検査装置から送り返される検査結果を受け入れる検査結果受信部と、
該検査結果に基づいて、前記検査オーダーへの検査報告を形成する検査報告形成部と、
前記検査報告を、所定の送付先へと送る検査報告送信部と
を、さらに有する、前記〔1〕記載の検査オーダー処理装置。
〔3〕検査オーダーには複数の検査項目が含まれており、それら検査項目に適合する検査装置の数が複数であって、
前記検査報告形成部が、前記の複数の検査装置からそれぞれ送り返される検査結果を用いて、前記検査オーダーに対する1つの検査報告を形成する、
前記〔2〕記載の検査オーダー処理装置。
〔4〕検査オーダーの送付元が、当該検査オーダー処理装置と通信可能なコンピュータである、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の検査オーダー処理装置。
〔5〕前記関係付け情報が、同じ1つの検査項目を複数の検査装置に関係付ける情報を含んでおり、それにより、前記同じ1つの検査項目は、検査依頼送信部から複数の検査装置に検査依頼として送信されるようになっており、
前記検査結果受信部は、前記同じ1つの検査項目が送信された複数の検査装置のうち、最初に検査結果または検査開始の情報を送り返してきた検査装置についての情報を、前記検査依頼送信部に伝達し、
前記検査依頼送信部は、前記最初に検査結果または検査開始の情報を送り返してきた検査装置以外の検査装置に対して、前記送信された検査依頼の削除の指示を送信するように構成されている、
前記〔2〕〜〔4〕のいずれかに記載の検査オーダー処理装置。
〔6〕前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の検査オーダー処理装置と、該検査オーダー処理装置に接続された1以上の検査装置とを有する検査システムであって、
前記1以上の検査装置は、
表示画面を有し、
前記検査オーダー処理装置から順次受信する各検査依頼を示す検査依頼情報を、各検査依頼の受信の順番に従って、前記表示画面に表示するように構成されており、かつ、
各検査依頼に関する分析が完了すると、その検査依頼に関する検査依頼情報を、前記表示画面から消去し、残った他の検査依頼情報を順次繰り上げて表示するように構成されている、
前記検査システム。
【発明の効果】
【0011】
本発明の検査オーダー処理装置を、検査オーダーの送付元と検査装置との間に介在させることによって、検査オーダーに含まれた全ての検査項目を適切な検査装置へと自動的に振り分けて送ることが可能になる。よって、検査従事者が検査装置を選択する必要がなくなり、また、検査オーダーに関する識別情報などを検査装置に入力する必要も無くなり、上記した入力や選択の誤りが根本的に無くなり、上記した従来の問題が解消される。
各検査装置の表示画面には、当該検査オーダー処理装置によって振り分けられた検査項目に関する検査依頼に関する情報(検査依頼情報)が表示されるので、検査従事者は、該検査装置の表示画面に表示された検査依頼情報に従って、その識別情報に対応する検体をセットし、検査装置の検査機能をスタートさせるだけでよい。
この有用性は、検体検査においては特に顕著になる。検体検査は、検査オーダーに複数の検査項目が含まれる場合が多く、それら複数の検査項目を、複数の検査装置に振り分けねばならないような場合が多いからである。
【0012】
また、本発明の好ましい態様では、当該検査オーダー処理装置は、さらに、検査結果受信部と、検査報告形成部と、検査報告送信部とを有する。これにより、検査オーダーの検査項目を各検査装置へと自動的に振り分けて送る機能を有するだけでなく、各検査装置から送り返されてくる検査結果を検査報告として、予め定められた送付先(例えば、検査オーダーの送付元や他の部門のコンピュータなど)へと自動的に送ることが可能になる。よって、検査従事者は、検査オーダーへの報告のために検査装置からの検査結果を検査報告として転記する必要もなくなり、それに伴う誤記もなくなる。
とりわけ、複数の検査項目を処理するために複数の検査装置が必要である場合には、当該検査オーダー処理装置は、それら複数の検査装置に検査依頼を送信し、それら複数の検査装置から送り返されてくる検査結果を自動的に1つの検査報告へと統合し、所定の送付先へと自動的に送るように機能するので、検査従事者の誤りや作業の負担はさらに改善される。この有用性も、また、上記した理由と同様、検体検査においては特に顕著になる。
【0013】
また、当該検査オーダー処理装置を用いた検査システムでは、下記に詳述するように、該検査オーダー処理装置に接続されたそれぞれの検査装置において、検査オーダー処理装置から順次受信する各検査依頼が、検査依頼情報として、受信の順番に表示画面に表示されるように構成される。そして、各検査依頼に関する分析が完了すると、その検査依頼に関する検査依頼情報を、前記表示画面から消去し、残った他の検査依頼に関する検査依頼情報を順次繰り上げて表示するよう構成される。このように構成されたシステムにより、検査従事者は、常に検査装置の表示画面の筆頭に表示された検査依頼情報だけに着目し、それに適合する検体を該検査装置にセットし検査をスタートさせるだけでよくなり、検査従事者による誤りや作業の負担はさらに軽減される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施例を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明による検査オーダー処理装置の構成の一例を示すブロック図であり、また、該検査オーダー処理装置を用いた検査システムの構成の一例を示すブロック図でもある。
図1に示すように、当該検査オーダー処理装置1は、検査オーダーの送付元30から発せられる検査オーダーに含まれた検査項目に関する検査を検査装置に実行させるための装置であって、検査オーダー受信部110と、関係付け情報保持部120と、検査依頼送信部130とを少なくとも有して構成される。検査オーダー受信部110は、1以上の検査項目を含んだ検査オーダーを、該検査オーダーの送付元30から受け入れる。関係付け情報保持部120は、検査オーダーに含まれた1以上の検査項目をそれに適合する検査装置に関係付ける関係付け情報を保持している。検査依頼送信部130は、前記の関係付け情報保持部120が保持している関係付け情報を参照し、該関係付け情報に従って、各検査項目に関する検査依頼を各検査項目に適合する検査装置に送信する。
図1に例示する関係付け情報保持部120が保持している関係付け情報では、検査項目a、bが検査装置21に、検査項目cが検査装置22に、検査項目dが検査装置23に、検査項目eが検査装置24に、それぞれ予め関係付けられている。ここで、例えば、検査オーダーに検査項目a、b、c、dが含まれている場合、検査依頼送信部130は、前記の関係付け情報を参照して、図の検査装置21〜24のうち、検査項目a、b、c、dに適合する検査装置21〜23に検査依頼を送信する。検査依頼については後述する。
以上の構成によって、検査オーダーに含まれた全ての検査項目a、b、c、dは、適切な検査装置へと自動的に振り分けて送られるので、検査従事者の入力の誤りは根本的に無くなり、作業の負担は大幅に軽減される。
【0016】
当該検査オーダー処理装置の好ましい態様では、
図1に示すように、上記した検査オーダー受信部110、関係付け情報保持部120、検査依頼送信部130に加えて、検査結果受信部140、検査報告形成部150、検査報告送信部160がさらに設けられる。
検査結果受信部140は、前記検査依頼への応答として検査装置から送り返される検査結果を受け入れる。尚、本明細書では、各部の機能を分かり易く説明するために、検査結果受信部140を独立した部分として記載しているが、検査依頼送信部130と検査結果受信部140とは、一体となって検査装置との双方向の通信(検査依頼の送信、検査結果の受信、その他の付帯的な命令の送信、応答の受信など)を行う1つの送受信部と解することもできる。
検査報告形成部150は、該検査結果に基づいて、もとの検査オーダーへの検査報告を形成する。検査報告送信部160は、形成された検査報告を、所定の送付先(例えば、検査オーダーの送付元30など)へと送り返す。
以上の構成によって、検査オーダーに含まれた複数の検査項目を、複数の検査装置に振り分けて、それらの検査装置からそれぞれに検査結果が送り返されてきても、それら検査結果が自動的に統合されて1つの検査報告が作成され、かつ、所定の送付先へと自動的に送り返されるので、検査従事者の作業の報告時の誤りや作業の負担は大幅に改善される。
【0017】
検査オーダーの送付元は、特に限定はされず、当該検査オーダー処理装置と通信可能なコンピュータであればよく、医師等が使用する端末コンピュータ(検査オーダーの発行元)や、該端末コンピュータから検査オーダーを受信して当該検査オーダー処理装置に検査オーダーを送信する管理部門のコンピュータなど、その機関のネットワークに応じた送付元であってよい。
一方、検査報告を送る相手である所定の送付先も、特に限定はされず、当該検査オーダー処理装置と通信可能なコンピュータであればよく、医師等が使用する端末コンピュータや、当該検査オーダー処理装置から検査報告を受信して医師等の端末コンピュータに検査報告を伝達する管理部門の端末コンピュータなど、その機関のネットワークや検査報告の流れに応じて予め定められた送付先であってよい。一般的な医療機関のネットワークシステムでは、検査オーダーの送付元(発行元)が検査報告の送付先でもある場合が多いが(例えば、医師の端末コンピュータ(発行元)から検査オーダーが送付され、該医師の端末コンピュータに検査報告を送り返す場合など)、当該検査オーダー処理装置から見たときの検査オーダーの送付元と検査報告の送付先とは、互いに異なっていてもよい。
【0018】
当該検査オーダー処理装置を構成する各部(上記した、検査オーダー受信部、関係付け情報保持部、検査依頼送信部、好ましい態様として加えられる検査結果受信部、検査報告形成部、検査報告送信部など)は、それぞれに、電子回路、電気回路、独立した処理装置を組み合わせて構築してもよいが、これらの各部を、
図2に示すように、コンピュータを用い、該コンピュータで実行されるプログラムによって構成するのが好ましい実施態様である。
以下に、当該検査オーダー処理装置をコンピュータを用いて構成した場合の実施例を挙げて、各部の好ましい態様とその効果を説明する。以下に示す各部の構成は、部分的にまたは全体的に、電子回路、電気回路、独立した処理装置などを組み合わせて、コンピュータに替えて実施することができる。
【0019】
図2は、当該検査オーダー処理装置および検査システムの好ましい態様例を示したブロック図であって、当該検査オーダー処理装置をコンピュータを用いて構成した場合の例を示している。
図2に示す例では、当該検査オーダー処理装置1は、医師等が使用する端末コンピュータ30と複数の検査装置21〜24との間に介在して、検査オーダーを自動的に分配するための(さらに好ましくは、検査結果を自動的に1つにまとめて検査報告として返すための)ホストコンピュータであるということもできる。
図2に示す検査オーダー処理装置1のコンピュータとしての基本的なアーキテクチャ自体は、従来公知のコンピュータと同様であってよい。
図2に示すように、当該検査オーダー処理装置1としてのコンピュータは、中央処理装置(CPU)11とメインメモリーであるランダムアクセスメモリー(RAM)12がデータバス10によって接続された構成を有しており、好ましくはハードディスクドライブ(HDD)13が接続されてCPU11に大容量の記憶領域を与えている。該ハードディスクドライブは、ソリッドステートドライブなどの他の記憶装置に適宜置き換えられてもよい。該ハードディスクドライブ13は、
図1における、関係付け情報保持部120として機能する。
図2の例では、表示装置2、キーボード3、マウス4が、入出力機器用のインターフェース14を介してデータバス10に接続されている。これらは、例えば、管理者が、当該検査オーダー処理装置で実行されるプログラムの内容等を必要に応じて変更、更新するために用いられる。また、これらの入出力機器は、当該検査オーダー処理装置で実行される他の種々のプログラムの作動時において、入力/出力(結果の表示)のために用いられてもよい。
図2の例では、複数の検査装置(
図1と同様に、例として4台の検査装置21〜24)が外部機器用のインターフェース15を介して通信可能に接続されている。当該検査オーダー処理装置1は、各検査装置21〜24に検査依頼データを送信し得る。より好ましい例では、各検査装置から送り返される検査結果データを受信し得る。
図2の例では、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)インターフェース15とハブ20とによって、各検査装置が当該検査オーダー処理装置1と双方向の通信が可能であるように接続されている。検査装置の種類や総数は限定されず、また、インターフェースの種類や接続の態様(有線、無線)も限定されない。
また、
図2の例では、検査オーダーの送付元および検査報告の送付先は、いずれも、医師が使用する端末コンピューター30である。当該検査オーダー処理装置は、ネットワークインターフェース16およびLAN(インターネットなどでもよい)の通信回線32を介して、医師が使用する端末コンピューター30との接続が可能になっており、該端末コンピューター30から発せられる検査オーダーを受信し得、各検査装置に適切な検査依頼を送信し得る構成となっている。
【0020】
検査オーダーは、1以上の検査項目を含んでいればよいが、検査項目が多数であれば、本発明の有用性が顕著になる。
検査オーダーの送付元は、例えば、
図2に典型的な例として示すように、医師が使用する端末コンピュータ30など、当該検査オーダー処理装置に通信可能に接続される他のコンピュータであってもよい。その場合、検査オーダー受信部110は、ネットワークインターフェース等を介して、他のコンピュータから検査オーダーのデータを受信し、該検査オーダーに含まれた識別情報と検査項目とを受け入れるように構成される。
また、検査オーダーの送付元は、当該検査オーダー処理装置自体に含まれていてもよい。例えば、当該検査オーダー処理装置は、医師などが使用する端末コンピュータを兼用するものであってよく、電子カルテプログラムなど、検査オーダーを発注するプログラムが当該検査オーダー処理装置で実行されてもよい。その場合、検査オーダーを発注するプログラムは、当該ホストプログラムの検査オーダー受信部110に検査オーダーのデータを引き渡すように構成され、検査オーダー受信部110は、該検査オーダーのデータを受け入れるように構成される。
【0021】
検査対象者は、人間のみならず、人間以外の動物であってもよい。検査対象者が人間である場合、検査対象者は、疾患を有する患者だけでなく、疾患を有しない健常者も含まれ得る。例えば、健康診断などでは、疾患の有無にかかわらず、あらゆる受診者を対象とし、所定の検査項目についての検査データが取得される。
【0022】
図2に示す実施例では、当該検査オーダー処理装置は、検査オーダー受信部110、関係付け情報保持部120、検査依頼送信部130を少なくとも有し、さらに、好ましい態様として、検査結果受信部140、検査報告形成部150、検査報告送信部160を有する。これらの各部は、いずれも当該検査オーダー処理装置において実行されるプログラム(以下、ホストプログラムともいう)によって、当該検査オーダー処理装置が機能する部分である。換言すると、該ホストプログラムは、当該検査オーダー処理装置であるコンピュータを、少なくとも、検査オーダー受信部110、検査依頼送信部130として機能させるよう構成されており、さらに、検査結果受信部140、検査報告形成部150、検査報告送信部160として機能させるよう構成されている。
該ホストプログラムを実行することによって達成される前記の各機能(作動内容)は、CPUとメインメモリーとでなされる演算のみならず、該ホストプログラムによる指示の下、当該検査オーダー処理装置を構成する各ハードウェアや外部のハードウェアを用いて達成される機能を含んでいてもよい。また、該ホストプログラムのコントロールによって、前記各機能の一部が、当該検査オーダー処理装置に接続された外部装置において実行されてもよい。
【0023】
以下、当該検査オーダー処理装置の各部の処理を例示したフローチャートに沿って、各部の機能をより詳細に説明する。
検査オーダーは、説明のための一例として、
図5に示す従来例と同様に、該検査オーダー自体の識別情報はA1234であり、検査項目は4つの項目a、b、c、dである。また、検査従事者が識別し易いように、検査対象者の氏名(xxxx xxx)が検査対象者の識別情報として含まれている(検査対象者の識別情報は、検査対象者に付与された識別番号であってもよい)。
【0024】
図3のフローチャートに示すように、ステップS1では、検査オーダー受信部110が、検査オーダーを送付元30から受け入れる。検査オーダーの各データは、
図2の構成例では、他のコンピュータ(例えば、医師が操作する端末コンピュータ)30から通信回線32を通じて送信され、ネットワークインターフェース16を通じて当該検査オーダー処理装置に受信される。検査オーダー受信部110は、該検査オーダーの各データを処理すべき検査オーダーデータとして受け入れる。
【0025】
ステップS2では、検査依頼送信部130は、関係付け情報保持部120(
図2ではハードディスクドライブ13)に格納された前記の関係付け情報を参照し、該関係付け情報に従って、検査オーダーに含まれた検査項目a、b、c、dを、それぞれに適合する検査装置に検査依頼として送信する。
図2の例では、関係付け情報保持部であるハードディスクドライブ13には、検査オーダーに含まれるべき種々の検査項目a、b、c、d、eと、各検査項目に適合する検査装置21〜24とを関係付けた関係付け情報が、データベースとして格納されている。
図1での説明と同様に、検査項目a、bが検査装置21に、検査項目cが検査装置22に、検査項目dが検査装置23に、検査項目eが検査装置24に、それぞれ予め関係付けられている。
よって、該関係付け情報を参照した検査依頼送信部130は、検査オーダーに含まれた検査項目a、bを検査装置21に検査させ、検査項目cを検査装置22にさせ、検査項目dを検査装置23に検査させるように、それぞれの検査装置に検査依頼を発する。
【0026】
検査項目は、特に限定はされず、検査対象者から採取される検体(血液、尿、便、細胞など)を検査対象とする検体検査に関する検査項目や、検査対象者の身体を検査対象とする心電計測、超音波診断、放射線検査、CTスキャンなどの検査項目など、種々の検査オーダーに含まれるものであればよい。上記したように、本発明の有用性が特に顕著になるのは、検査項目が検体検査に関連する場合である。
【0027】
検体検査に関連する検査項目としては、例えば、血液学的な検査、生化学的な検査、免疫学的な検査、遺伝学的な検査についての検査などが挙げられる。以下に例示する具体的な検査項目は、必ずしも前記の検査のいずれか1つだけに分類されるわけではなく、例えば、血液学的な検査と生化学的複数の検査の両方などに分類される場合もある。
血算に関連する検査項目としては、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、平均赤血球容積、平均赤血球ヘモグロビン量、平均赤血球ヘモグロビン濃度、血小板数、赤血球粒度分布幅、平均血小板容積、血小板粒度分布幅、血小板クリット値、リンパ球数、リンパ球比率、単球数、単球比率、顆粒球数、顆粒球比率、好中球数、好中球比率、好酸球数、好酸球比率、好塩基球数、好塩基球比率、異型リンパ球数、異型リンパ球比率、大型幼若細胞数、大型幼若細胞比率、反応性蛋白質濃度、血糖値、アンモニア、ナトリウム、カリウム、クロールなどが例示される。
また、ヘモグロビンA1c(HbA1c)に関連する検査項目としては、グリコヘモグロビンA1c、ヘモグロビンF(HbF)、尿アルブミン、尿クレアチニン、尿AC比、高感度C反応性蛋白質(高感度CRP)濃度、シスタチンなどが例示される。
尿を対象とする検査項目としては、色調、混濁、糖、蛋白質、ビリルビン、ウロビリノーゲン、pH、比重、潜血、ケトン体、亜硝酸塩、白血球検査、アスコルビン酸、クレアチニン、μアルブミン、p/c比(蛋白質・クレアチニン比)、a/c比(アルブミン・クレアチニン比)、尿素窒素、尿酸、総コレステロール、アンモニア、中性脂肪、総蛋白質、アルブミン、総ビリルビン、カルシウム、無機リン、直接ビリルビン、HDLコレステロール、マグネシウム、γグルタミルトランスペプチターゼ、AST(GOT)、ALT(GPT)、クレアチンキナーゼ、乳酸脱水素酵素、アルカリホスファターゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、CK−MB、コリンエステラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ナトリウム、カリウム、クロールなどが例示される。
生化学的な検査項目としては、総蛋白質、アルブミン、中性脂肪、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、AST(GOT)、ALT(GPT)、γグルタミルトランスペプチターゼ、アルカリホスファターゼ、乳酸脱水素酵素、コリンエステラーゼ、総ビリルビン、直接ビリルビン、ロイシンアミノペプチダーゼ、アンモニア、アミラーゼ、リパーゼ、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、ブドウ糖、クレアチンキナーゼ、カルシウム、無機リン、マグネシウム、ヘモグロビンA1c、ナトリウム、カリウム、クロール、ケトン体、SAA、C反応性蛋白質(CRP)、ヘモグロビン濃度、CK−MB、cCRP、フルクトサミン、リウマトイド因子定量などが例示される。
遺伝学的な検査項目としては、遺伝子検査、染色体検査、DNA検査、RNA検査などが例示される。
【0028】
検査装置としては、当該検査オーダー処理装置に通信可能に接続され、上記した検査項目に関する測定や分析が可能な装置が利用可能である。検体検査に関する検査装置としては、血球計数装置、血液分析装置、濃度測定装置、免疫測定装置、遺伝学的な分析を行う装置などが挙げられ、1つの検査装置がただ1つの検査項目を処理し得るものであってもよいし、1つの検査装置が複数の検査項目を処理し得るものであってもよい。
当該検査オーダー処理装置と検査装置との接続は特に限定されず、有線または無線によるLAN、USB、RS−232C、GPIB、ブルートゥース(登録商標)、インターネットを介した接続、これらを組み合わせた接続など、コンピュータと外部機器とのデータ通信が可能なあらゆる接続が利用可能である。
当該検査オーダー処理装置に接続され得る検査装置の数は、1以上であればよいが、複数の場合に、特に、より多い検査装置が接続されている場合に、本発明の有用性はより顕著になる。
【0029】
上記したように、関係付け情報保持部120には、前記したような種々の検査項目と、該検査項目のいずれかに適合しかつ当該検査オーダー処理装置に通信可能に接続され得る検査装置とが、予め関係付けられた関係付け情報が保持されている。該関係付け情報は、データベース(以下、関係付けデータベースともいう)として参照可能に格納されることが好ましい。
該関係付けデータベースには、検査オーダーに含まれ得る全ての検査項目と、各検査項目に適合しかつ該当該検査オーダー処理装置に接続され得る全ての検査装置とが、予め関係付けられてなる関係付け情報として、コンピュータが参照可能な形式にて予め保存されている。この関係付けデータベースの構造は、特に限定はされないが、テーブルなど、検査依頼送信部130がより速く容易に参照し得る形式が好ましい。
各検査項目とそれに適合した検査装置とを関係付けるためには、各検査項目に固有の識別コードを付与することが好ましい。一方、各検査装置については、固有の識別コードを付与してもよいが、各検査装置に固有の既存の識別情報を利用することが好ましい。各検査装置に固有の既存の識別情報としては、例えば、検査装置がUSB機器である場合には、ベンダーIDやプロダクトIDなどが挙げられ、検査装置が、RS−232Cなどの汎用のインターフェースを介して接続される装置である場合には、I/Oポートアドレス、装置固有の識別番号などが挙げられ、検査装置が、種々のネットワークを介して接続される装置である場合には、IPアドレス、装置固有の識別番号などが挙げられる。
【0030】
また、当該検査オーダー処理装置は、関係付けデータベースに格納された検査項目と、各検査項目に適合する検査装置との関係付けを変更するためのツールとなる関係付けデータベース変更部(図示せず)をさらに有することが好ましい。
図2の例では、関係付けデータベース変更部は、関係付けデータベースに対して、廃止された検査項目や検査装置の削除、新たな検査項目や検査装置の追加、新たに追加された検査項目と既存の検査装置との関係付け、新たに接続された検査装置と既存の検査項目との関係付けなどを、入出力装置(2、3、4)を通じて行うことができるように構成された、関係付けデータベース修正用のコンピュータプログラムである。
【0031】
検査依頼送信部130は、関係付け情報保持部120(
図2の実施例ではハードディスクドライブ13)に格納された前記の関係付け情報に従って、検査オーダーに含まれた検査項目に適合する検査装置に対して、その検査項目に関する検査依頼を送信する。
検査項目に関する検査依頼は、当該検査オーダー処理装置から各検査装置に送信される一種の検査オーダーである。検査依頼には、固有の識別情報が付与される。これは、送信される検査依頼と、後述の送り返されてくる検査結果とを対応付けるためである。該検査依頼固有の識別情報としては、もとの検査オーダーの識別情報(例えば、
図5の例における識別情報A1234)を用いることが好ましい。これにより、各検査装置では、検体容器に付与された識別情報との対応付けができるようになり、かつ、各検査装置から返信されれてきたそれぞれの検査結果から、もとの検査オーダーに対応した1つの検査報告を生成することができるようになる。また、検査依頼は、当該検査オーダー処理装置と検査装置との通信で用いるための固有の識別情報と、検査従事者に表示するための検査オーダーの識別情報とを、両方含んでいてもよい。また、検査依頼は、検査従事者による識別性をより高めるために、検査対象者の氏名(例えば、
図5の例におけるxxxx xxx)をさらに含んでいてもよい。
【0032】
検査依頼を送信すべき検査装置がただ1つの検査項目に関する検査だけを行うことしかできない装置である場合には、そのような検査装置には、検査依頼として検査項目を送信しなくてもよい。例えば、検査依頼固有の識別情報を送ることによって、検査依頼の命令を兼用してもよい。また、検査依頼を送信すべき検査装置が複数の検査項目に関する検査を行うことが可能であっても、常に、検査装置にその装置が可能な全ての検査を必ず行うような使用状況であるならば、前記の場合と同様に、検査依頼固有の識別情報を送ることによって検査依頼の命令を兼用してもよい。
一方、検査装置が、多数の検査項目に関する検査を行うことが可能であり、そのうちのいくつかの検査項目に関する検査を行わせるような場合には、検査依頼として、検査依頼固有の識別情報と、必要な検査項目とを送信することが好ましい。
以上の点からは、検査項目に関する検査依頼には、検査依頼固有の識別情報が含まれ、必要に応じて、検査項目に関する情報が含まれる。
【0033】
当該検査オーダー処理装置に接続される各検査装置は、
図4(a)に示すように、それぞれの表示画面に受信した検査依頼に関する情報(検査依頼情報)を表示するように構成されることが好ましい。各検査装置の表示画面に表示される検査依頼情報は、検査従事者が、その検査依頼と検体(または被験者)とを正しく対応付けることができるように、もとの検査オーダーの識別情報を少なくとも表示することが好ましい。
図4の例では、検査装置200の表示画面210に、検査依頼を受信した順番を示す番号(01など)と、検査オーダーの識別情報(A1234など)と、検査対象者の氏名(xxxx xxxなど)が表示されている。また、
図4の例では、該検査装置200の前面には、検体容器をセットするための開閉可能なセット部220が設けられている。
【0034】
検査装置には、セットされた検体容器に記載された識別情報を読み取って、検査依頼に固有の識別情報(好ましくは、もとの検査オーダーの識別情報)と照合する機能が付与されることが好ましい。これにより、誤った検体容器のセットを検出することが可能になる。また、検査装置が、1番目の検査依頼と2番目の検査依頼を受信している状況において、2番目の検査依頼に対応する検体容器がセットされても、2番目の検査依頼を処理するように、検査装置を構成することが可能になる。
【0035】
検査装置は、検査依頼に関する分析や測定を完了すると、該検査依頼への応答として、検査結果を当該検査オーダー処理装置に送り返す。該検査結果は、検査結果の値に加えて、その検査結果の検査項目を表す識別コード、もとの検査依頼固有の識別情報(好ましくは、もとの検査オーダーの識別情報)とを含んでいることが好ましい。これにより、分断された検査項目に対する検査結果から、もとの検査オーダーに対応した検査報告を再構成することが可能になる。
【0036】
図3のフローチャートに示すステップS3〜S5は、当該検査オーダー処理装置に追加される好ましい処理ステップであって、検査依頼を送信した検査装置から送り返されてくる検査結果を受け入れ、該検査結果から自動的に検査報告を生成し、予め定められた送付先へと返信する処理を行うステップである。
ステップS3では、検査結果受信部140が、検査依頼への応答として各検査装置からそれぞれに送り返されて来る検査結果を受け入れる。各検査結果には、もとの検査依頼固有の識別情報(好ましくは、もとの検査オーダーの識別情報)が含まれている。
次いで、ステップS4では、検査報告形成部150が、受け入れた検査結果およびもとの検査依頼固有の識別情報を用いて、もとの検査オーダーへの回答としての検査報告を形成する。
次いで、ステップS5では、検査報告送信部160が、前記の検査報告を、所定の送付先(検査オーダーの送付元30など、予め定められた送付先)へと送信し、該検査オーダーに対する一連の処理を完了する。
ステップS3〜S5によって、各検査装置から送り返されてくる検査結果から検査報告が自動的に作成され、所定の送付先へと自動的に送り返されるので、検査従事者の誤りや作業の負担は大幅に改善される。
【0037】
検査報告形成部150によって形成される検査報告は、もとの検査オーダーの識別情報を含んでいることが好ましい。これにより、検査報告送信部160は、所定の送付先に対して、もとの検査オーダーへの応答としての検査報告を送ることができ、最終的に、検査オーダーの送付元や発行元は、送付した(または発行した)もとの検査オーダーに対応する検査報告を受け入れることができる。
【0038】
本発明の一態様では、同じ1つの検査項目と複数の検査装置とが関係付けられてもよい。例えば、当該検査オーダー処理装置に、同じ種類の複数の検査装置が接続されているような場合、または、接続されている複数の検査装置が、互いに種類は異なるが、処理し得る検査項目が互いに一部重複しているような場合、検査依頼送信部130は、それらの複数の検査装置に同じ検査依頼x1を送信し、同じ1つの検査項目を、複数の検査装置に重複的に振り分けてもよい。
この態様では、複数の検査装置(A1、A2、A3:これらは図示しない)の各表示画面には、同じ検査依頼x1の情報が表示されるが、検査従事者が、検査依頼が少ない検査装置など、適当な検査装置(例えば、A1)を選択し、検体容器をセットして分析や測定を開始することができる。
分析や測定が完了すると、上記したとおり、その検査装置A1は、検査依頼への応答として、検査結果を当該検査オーダー処理装置に送り返す。
一方、検査依頼送信部130は、同じ検査依頼x1を複数の検査装置A1、A2、A3に送信したことを示す情報を、検査結果受信部140に送る。検査結果受信部140は、それら検査装置A1、A2、A3のうち、最初に検査結果を送り返してきた検査装置がA1であるという情報を検査依頼送信部130に伝える。該情報を受けた検査依頼送信部130は、検査装置A1以外の他の検査装置(A2、A3)に対して、最初に送った検査依頼x1の削除を指示する。ここでは、検査依頼送信部130と検査結果受信部140とが連携して検査装置をコントロールしているように説明しているが、該検査依頼送信部130と該検査結果受信部140とが互いに1体になった1つの送受信部が、外部の検査装置との間で、データ、命令信号(応答信号)などの送受信を行っていると解することもできる。
この構成により、同じ1つの検査項目を複数の検査装置A1、A2、A3に重複的に送信しても、1つの検査が終了すると該重複的な指示が解消される。
また、前記の態様のバリエーションとして、検査従事者が、検査装置(例えば、A1)を選択し、検体容器をセットして分析や測定を開始した時点で、該検査装置A1が、検査依頼x1に関する検査を開始したことを示す情報を検査結果受信部140に送り、検査依頼送信部130が、検査装置A1以外の他の検査装置(A2、A3)に対して、最初に送った検査依頼x1の削除を指示するように構成してもよい。
【0039】
図2に示すように、本発明の検査オーダー処理装置1に複数の検査装置21〜24を通信可能に接続することによって、好ましい検査システムが構成される。当該検査オーダー処理装置1には、検査オーダーの送付元として、他のコンピュータ30が通信可能に接続されてもよい。
当該検査オーダー処理装置と各検査装置の作動内容は、上記したとおりである。
図4に示すように、各検査装置は、表示画面210を有し、当該検査オーダー処理装置1から順次受信する各検査依頼を示す検査依頼情報を、表示画面210に受信の順番に表示するように構成されている。
図4(b)の例では、3つの検査依頼情報(1:A1234)、(2:A2007)、(3:A3010)が、検査対象者の氏名を含んで表示されている。通し番号1、2、3は、分かり易く説明するために付与したものであり、必ずしも必要ではない。
検査装置の好ましい態様では、該検査装置は、各検査依頼に関する分析が完了すると、その検査依頼に関する検査依頼情報(例えば、
図4(b)の最初の検査依頼情報(1:A1234)を表示画面210から消去し、
図4(c)に示すように、残った他の検査依頼に関する検査依頼情報(2:A2007)、(3:A3010)を順次繰り上げて表示するように構成される。
図4(d)に示す表示画面では、検査依頼に関する分析がさらに進行して、検査依頼情報(2:A2007)が削除され、検査依頼情報(3:A3010)が繰り上がり、新たに受信した検査依頼に関する検査依頼情報(4:A4567)、(5:A5555)が表示されている。
このような構成によって、上記したように、検査従事者は、常に検査装置の表示画面の筆頭に表示された検査依頼情報だけに着目し、それに適合する検体を該検査装置にセットし検査をスタートさせるだけでよくなり、検査従事者の作業の負担や選択の誤りはさらに軽減される。