(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プレーヤの操作入力に基づくプレーヤ成績と、前記支援NPCの操作入力動作に基づくNPC成績とを合算した成績を表示する制御を行う成績表示制御手段として前記コンピュータシステムを更に機能させるための請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
前記プレーヤの操作入力に対する評価結果と、前記支援NPCの操作入力動作に対する評価結果との組み合わせに応じた演出の実行を制御する演出制御手段として前記コンピュータシステムを機能させるための請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0041】
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成の一例を示す図である。
本実施形態のゲームシステムは、通信回線9に接続することのできるサーバシステム1100と、このサーバシステム1100とデータ通信可能なプレーヤ端末1500とを含む。
【0042】
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0043】
サーバシステム1100は、例えば、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備える。そして、本体装置1101には制御基板1150が搭載されている。制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。
【0044】
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150で所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)様々なプレーヤ端末1500からゲーム成績を集計してランキングを生成・管理・提供するランキング管理機能と、2)ゲーム内で利用可能なアイテム等のコンテンツを販売するオンラインショッピング機能と、を実現する。これらの機能は、公知の技術を適宜用いることで実現できる。
【0045】
なお、
図1の例では、サーバシステム1100は単体として記しているが、ランキング管理機能・オンラインショッピング機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して、相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
【0046】
図2は、プレーヤ端末1500の構成例を示す正面外観図である。
プレーヤ端末1500は、通信回線9に接続してサーバシステム1100にアクセスすることができるコンピュータシステムであり電子装置(電子機器)である。本実施形態のプレーヤ端末1500はいわゆるスマートフォンとして分類される装置であるが、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のゲームコントローラ、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータなどに分類される装置でもよい。
【0047】
本実施形態におけるプレーヤ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、イメージセンサユニット1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
【0048】
制御基板1550は、CPU1551や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、が搭載されている。
その他、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、イメージセンサユニット1520で撮影・生成された画像データの入力、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などの所謂I/F回路1557(インターフェース回路)等が搭載されている。
そして、これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGAにて構成してもよい。
【0049】
制御基板1550は、プレーヤ端末1500にてゲームプレイを実現するためのプログラムやデータをICメモリ1552に一時記憶する。そして、プログラムを実行して演算処理を実行して、方向入力キー1502やボタンスイッチ1504,タッチパネル1506からの操作入力、サーバシステム1100にアクセスして取得したデータなどに応じてプレーヤ端末1500の各部を制御してゲームプレイを可能にする。本実施形態では、プレーヤ端末1500は必要なプログラムや各種設定データをサーバシステム1100から取得する構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
【0050】
図1に戻って、プレーヤ2はゲームプレイをするための準備として、所定のユーザ登録手続きを経なければならない。ユーザ登録をするとプレーヤID(アカウント:プレーヤ固有の識別情報)が発給される。以降、プレーヤ2は発給されたプレーヤIDでログインすることにより、ゲームに関する様々な機能やオンラインショッピングが利用可能となる。
【0051】
そして、本実施形態の音楽ゲームでは、プレーヤ2はゲームカード3を利用することができる。ユーザ登録手続きを済ませると、ゲーム開始前の準備の1つとして、プレーヤ2はゲームカード3をゲームで利用可能(有効)とさせるためのカード登録手続きができるようになる。そして、カード登録手続きを済ませたゲームカード3を用いてゲームプレイすることができるようになる。
【0052】
ゲームカード3は、本実施形態におけるゲームプレイ要素の1つでありゲームコンテンツの一部を構成する。
ゲームカード3は、実体が有るカード(所謂「トレーディングカード」)であっても良いし、実体が無い電子情報のみのバーチャルなカードであっても良い。実体が有るカードとする場合には、例えば実店舗において所定枚数(例えば、2枚でもよいし、5枚でもよい)が1パッケージとして販売される。バーチャルなカードとする場合には、ログインする都度或いは別途獲得した抽選権を行使する都度、抽選で所定枚数が付与される構成であったり、サーバシステム1100で実現されるオンラインショッピングサイト、或いは公知のオンラインショッピングサイトで購入できるようにすると好適である。なお、ゲームプレイ要素の形態はカードに限らず、適宜設定可能である。例えば、キャラクタやアイテム等の容姿を模した立体造形物でも良い。その場合、サイズやデザインを含めゲームプレイに限らずコレクションアイテムとしての性質を有するような形態とするとより好適である。
【0053】
本実施形態では、ゲームカード3には、支援NPC4が割り当てられたタイプのキャラクタカード3cと、支援NPC4に付与して発動させるスキル5(またはスキルを付与するアイテム)が割り当てられたタイプのスキルカード3sとが含まれる。同じ支援NPC4やスキル5が割り当てられたゲームカード3は複数存在するが、カードのデータ管理上はそれぞれ個別のカードとして扱われる。そのため、各ゲームカード3には固有のカードIDが付与されており、そのカードIDは印字やバーコード6等にて表すことができる。
【0054】
プレーヤ2がゲームカード3のカードIDを申告してカード登録手続きをすると、新たに登録されたゲームカード3が利用可能に登録される。これにより、当該新たに登録されたゲームカード3の支援NPC4やスキル5がゲーム内で利用可能になる。
なお、カード登録手続きに際しては、ゲームカード3に印字されたカードIDをキーボード等で入力してもよいし、プレーヤ端末1500のイメージセンサユニット1520にてバーコード6を撮影する事によりカードIDを読み込む構成としてもよい。
【0055】
[ゲーム内容の説明]
次に、ゲームプレイまでの流れに沿ってゲームの内容について説明する。
本実施形態のビデオゲームは、音楽ゲームと呼ばれるジャンルのゲームであって、ゲーム内に支援NPCをサブ演奏キャラクタとして登場させることができる。音楽ゲームは、リズムゲームやダンスゲームなどを含む意味であり、音楽に合わせて何らかの方法で操作入力をして楽しむゲームのことである。
【0056】
図3は、支援NPCの選択画面の例である。
本実施形態の支援NPC選択画面W2では、プレーヤ2が支援NPCを選択する方法を指定するための4つの選択方法指定アイコン11〜14が表示される。
【0057】
1つ目の選択方法指定アイコン11を選択操作すると、予め用意されている支援NPCの選択肢の中からコンピュータが自動でゲームに登場させる支援NPC4を選択・設定する。
2つ目の選択方法指定アイコン12を選択操作すると、予め用意されている支援NPCの選択肢が選択肢表示部16にてスクロール操作可能に表示される。そして、プレーヤ自らが手動で、例えばキャラクタのアイコンをタッチ操作することで、ゲームに登場させる支援NPC4を選択・設定することができる。
3つ目の選択方法指定アイコン13を選択操作すると、登録済カードのうち支援NPC4が割り当てられたキャラクタカード3cが選択肢表示部16にて表示され、プレーヤ自らが手動でゲームに登場させる支援NPC4を選択・設定することができる。
4つ目の選択方法指定アイコン14を選択操作すると、過去に使用した支援NPC4のセーブデータが選択肢表示部16にて表示され、プレーヤ自らが手動でゲームに登場させる支援NPC4を選択・設定することができる。
【0058】
支援NPC選択画面W2にて、選択完了アイコン18を操作して支援NPC4の選択を決定すると選択が確定される。そして、
図4に示すように、スクロール表示可能な支援NPC設定画面W4が表示される。
【0059】
本実施形態の支援NPC設定画面W4には、基本情報表示部20と、スキル設定デッキ22と、スキルカード表示部24と、出現小節編集部30と、設定完了操作アイコン40と、が表示される。
【0060】
基本情報表示部20は、先の支援NPC選択画面W2にて選択された支援NPC4の基本情報、例えば当該支援NPC4の容姿を示す画像や、キャラクタ名、キャラクタの成長度合いを示すレベル、出現タイプ、現在設定されているスキルの種類などの情報が表示される。勿論、これら以外の情報も適宜表示させることができる。
【0061】
「レベル」は、当該支援NPC4の成長指標であって、高い値ほどそのキャラクタの力が高いことを示す。支援NPC4は、ゲームプレイに使用されると経験値が与えられ、獲得した合計経験値がレベル別の所定要求値に達すると1段高いレベルにアップし成長する。
【0062】
「出現タイプ」は、当該支援NPC4がゲームプレイのどのタイミングで登場する傾向にあるか、そのタイプを示す。出現タイプの設定は、適宜設定可能であるが、本実施形態では、「前半型」「後半型」「ランダム型」「指定型」を含む。
【0063】
前半型は、プレイ曲の演奏時間を100%とした場合、前半50%での出現率が高いことを示す。後半型は後半50%の出現率が高いことを示し、ランダム型は特に出現率の偏りが無いことを示している。
【0064】
指定型は、支援NPC4のレベルが基準値以上になると利用可能になる(開放される)。指定型であれば、プレイ曲の小節単位で出現するタイミングをプレーヤ自らが設定することができる。
指定型が開放されると支援NPC設定画面W4に、出現小節編集部30が表示される。出現小節編集部30は、指定型設定操作アイコン31と、全体表示部32と、指定可能数表示33と、拡大範囲指定アイコン34と、拡大表示部36と、を含む。
【0065】
指定型設定操作アイコン31を選択操作すると、当該支援NPC4の出現タイプが「指定型」に変更される。もう一度押すと、基本情報表示部20で表示されるデフォルトの出現タイプに戻される。
【0066】
全体表示部32は、プレイ曲の演奏時間を100%として、現在どの小節に出現タイミングが設定されているかを示す。図示の例ではバーグラフ状に表示されており、ハッチングされている部分の小節が出現タイミングとして指定されていることになる。表示開始時点は全てが未指定の状態とされる。
【0067】
指定可能数表示33には、支援NPC4の成長度合いに応じた出現タイミングとして指定可能な小節数(指定可能数)の残数が表示される。
【0068】
拡大範囲指定アイコン34は、プレーヤ2によるスライド操作可能なアイコンであって、全体表示部32に沿ってスライドさせて拡大表示部36に表示させる小節の範囲を選択できる。
【0069】
拡大表示部36では、小節別に対応付けられるバー(図中の横長矩形)が連続して表示され、当該バーに対応づけて当該小節での歌詞が表示される。バーの表示形態は、当該小節が出現タイミングに設定されているか否かを表し、バーをタッチ操作する毎に当該小節への出現タイミングの指定/解除を設定することができる。出現タイミングとしての指定を解除すると、指定可能数表示33で表示される数値は解除した数だけアップし、出現タイミングとして指定する小節を増やすと、指定可能小節数表示38で表示される数値は指定追加した分だけ減らされ、「0」になるとそれ以上は出現タイミングの指定ができなくなる。
【0070】
「スキル」は、支援NPC4が発動させることのできる特別な技能・能力である。本実施形態では、プレーヤ2の操作入力エラーを補う「エラーサポート」と、所与の連続時間の間、継続的に指示タイミングで擬似操作入力(プレーヤ2による操作入力とは別に自動制御されるゲーム画面上で表現される疑似的な操作入力)を行う「無敵」と、得点を2倍整や3倍などの所定倍にする「倍点」との3種とするが、適宜省略や追加が可能である。
【0071】
スキル設定デッキ22は、1体の支援NPC4に設定できるスキル5の数を枠で表し、枠にアイコンを表示することで当該支援NPC4に設定されているスキル5、すなわち支援NPC4が保有するスキル5の状況を示す。所謂デッキ形式で表示する。
【0072】
スキルカード表示部24には、プレーヤ2が既に登録しているスキルカード3sのアイコンが表示される。本実施形態では、スキルカード表示部24から所望するスキルカード3sのアイコンをスキル設定デッキ22のデッキにドラッグ・アンド・ドロップ操作してスキルを設定することができる。
【0073】
支援NPC4を設定すると、ゲームを開始することができる。
図5は、ゲームプレイ中のゲーム画面例を示す図である。
ゲームプレイを開始すると、別途選択したプレイ曲の再生・放音が開始されるとともにプレイ画面W6が表示される。プレイ画面W6には、プレイ曲名50と、プレーヤ2の操作入力に基づく得点を示すプレーヤポイント表示部52と、支援NPC4の擬似操作入力に基づく得点を示すNPCポイント表示部54と、プレーヤに操作入力タイミングと操作入力の種類を指定する主譜面60と、が表示される。
【0074】
主譜面60のデザインは、どのような操作アクションで音楽ゲームをプレイさせるかにより適宜設定可能である。本実施形態では、主譜面60は画面左右を繋ぐ帯状を成し、画面右から操作入力の種類を示すマーカ62が次ぎ次ぎに出現しては画面左方へ流れ表示される。図の例では、2種類のマーカ62が表示されているが種類の数は適宜変更可能である。
【0075】
主譜面60の左端部には、操作入力タイミングを指示するためのタイミングバー64が所定位置に表示されている。流れ表示されたマーカ62がタイミングバー64と丁度重なったタイミングが当該マーカ62についての指示タイミングとされる。
【0076】
公知の音楽ゲームやリズムゲームと同様に本実施形態でも、プレーヤ2による操作入力のタイミングは逐一履歴として保存されており、指示タイミングとのズレに基づいて評価され、その評価結果に応じてプレーヤポイントが更新される。評価結果の種類は適宜設定可能であるが、本実施形態では指示タイミングとのズレが小さい順に「優」「良」「可」「不可」の何れかに評価され、プレーヤポイントにはズレが小さいほど高い値が加算される。
【0077】
なお、本実施形態の主譜面60はゲーム画面の所定位置に表示される構成であるがこれに限らない。例えば、ゲーム画面の全体を主譜面60とみなし、プレーヤ2には見えない基準線に沿って次々にマーカ62を表示させ、マーカ毎に指示タイミングを通知するサブマーカを表示させる構成でもよい。また、主譜面60の帯数は1本に限らず、複数本でも良いし、マーカ62の流れ方向も画面左右方向に限らず適宜設定可能である。
【0078】
さて、ゲームプレイが開始すると、ゲーム開始前に選択・設定した支援NPC4は、その出現タイミングのタイプ或いは出現小節の編集結果に基づいて画面内に登場するように表示される。
【0079】
但し、「指定型」を除く出現タイミングのタイプは、あくまで出現し易い傾向を示すに過ぎず出現を保証するものではない。具体的には、出現タイプが示す第1の出現条件(例えば、プレイ曲の「前半型」なら曲の前半部分をプレイ中)が満たされると、実際に出現させるか否かの出現許否抽選処理を実行して出現するか否かを決める。出現に当選する確率、すなわち「出現確率」は第2の出現条件であり、ゲーム進行状況を記述するパラメータを変数として設定されている。例えば、本実施形態では音楽のジャンル別に出現確率が設定されており、プレイ曲のジャンルに応じた出現確率が適用される。そして、出現許否抽選処理で当選すると当該支援NPC4がゲーム画面に登場する。
【0080】
支援NPC4は、プレーヤ2の操作入力を支援するように自動制御される。本実施形態ではこれを「擬似操作入力」と言う。
図6のプレイ画面W8に示すように、主譜面60のみが表示されている場合には、支援NPC4は、主譜面60に対して操作入力しているように動作制御される。また、
図7のプレイ画面W10に示すように、本実施形態では、主譜面60とは別に支援NPC4の擬似操作入力向けに専用の副譜面61を表示させることができる。副譜面61の表示内容は、表示サイズは主譜面60よりも小さいが、表示内容は主譜面60と同じとして説明するが、別としてもよいことは勿論である。そして、副譜面61が表示されている場合には、支援NPC4はこの副譜面61に対して操作入力しているように自動制御される。そして、こうした擬似操作入力はプレーヤ2の操作入力と同様に評価され、評価結果に基づいてNPCポイントが逐次更新される。
【0081】
擬似操作入力は、プレーヤ2を支援する目的で行われるが、必ずしも指示タイミングに合わせるように実行されるとは限らず、前述した「優」「良」「可」「不可」の評価が適当にバラツクように自動制御される。このバラツキ度合いは、支援NPC4が成長する毎に小さくなる。つまり、支援NPC4は、人間のように時には指示タイミングを外し失敗するが、成長させると上達して指示タイミングを外し難くなり、その外し具合も成長するにつれて小さくなる。
【0082】
また、支援NPC4が出現しているからといって、出現している間中ずっと擬似操作入力を続けるとは限らず、見かけ上気まぐれに行動するように制御される。具体的には、出現している間、所定サイクルで擬似操作入力の支援開始抽選処理を行い、当選すると擬似操作入力を開始する。そして、擬似操作入力が開始されると、支援可能時間のカウントダウンが開始され、支援可能時間が「0」になると擬似操作入力が中止される。
【0083】
プレーヤ2は、こうした人間のように時々失敗する気まぐれな行動を行う支援NPC4の様子を見ながらプレイすることで、まるで“お供”が一緒に遊んでくれているかのような興趣を楽しめる。
【0084】
勿論、支援NPC4は、設定されたスキルを発動することにより目に見えて明らかな形でプレーヤ2のプレイを支援することができる。
例えば、「エラーサポート」スキルを有する支援NPC4は、プレーヤ2の操作入力が「優」評価を逃しそうになったマーカ62に対して、すかさず擬似操作入力を行って「優」評価されるように制御される。「優」評価を逃しそうか否かは、当該マーカ62に対する操作入力の「優」評価期間が終了する直前(例えば、0.05秒前)までに、プレーヤ2の操作入力が無いという条件(間一髪条件)を満たせば、「優」評価を逃しそうである、と判定する。
【0085】
また、本実施形態では、「優」評価される操作入力が連続した状態を「コンボ」とみなす。そして、コンボの数が増えるほど高いボーナス得点がプレーヤ得点に加算される。当然、「優」評価が途絶えればコンボ数は「0」にリセットされてしまう。プレーヤ2が1人でプレイしている限りに於いては、1回の操作入力の失敗(エラー)でコンボ数は「0」にリセットされてしまうが、本実施形態ではプレーヤ2または支援NPC4の何れかが「優」評価を続けていればコンボは続いていると判断されて、リセットされない。つまり、支援NPC4は、単なる疑似的な共遊相手としてだけでなく心強い相棒として活躍する。
【0086】
そして、そうした支援NPC4による支援の状況や蓄積が所定の条件を満たすと演出表示が実行される。
例えば
図8のプレイ画面W12に示すように、画面内に演出表示体80がカットイン表示(例えば、画面右端から出現して一定時間後に消滅)されたり、評価レベルを一瞥で理解できるような演出表示体81が表示されて、プレーヤ2に支援NPC4の働き具合を通知してゲームを盛り上げる。演出表示体80,81の種類や演出表示体80,81を表示させる条件は、ゲーム製作者の演出意図に応じて適宜設定可能である。
例えば、1)支援NPC4によるNPCポイントのキリ番に達した場合の演出表示体や、2)スキル「エラーサポート」の累積回数がキリ番に達した場合の演出表示体、3)プレーヤ2と支援NPC4との両方が「優」判定を続けた回数のキリ番に達した場合の演出表示体、4)プレーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価とがともに所定の優良条件(例えば、「優」又は「良」評価)を満たした場合の演出表示体、5)逆にプレーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価とがともに不良条件(例えば、「可」又は「不可」評価)を満たした場合の演出表示体、6)レーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価とが異なる場合の演出表示体、などを適宜設定できる。
【0087】
なお、支援NPC4は、出現タイプの示す出現条件が満たされなくなると、例えば
図9のプレイ画面W14に示すように、ゲーム画面から退場する。
【0088】
ゲームプレイが終了すると、
図10に示すように成績発表画面W16が表示される。
成績発表画面W16には、プレーヤポイントに基づくプレーヤ別ランキング82と、プレーヤポイントとNPCポイントの合算で求められる総合ポイントに基づく総合ランキング84とが表示される。プレーヤ2はプレーヤ別ランキング82により自身の技量の相対評価を知ることができる。総合ランキング84により、自分が選択した支援NPC4の技量や自分との相性を推測することができる。
【0089】
また、ゲームプレイが終了すると、
図11に示すようにNPC成長画面W18が表示される。具体的には、ゲームプレイ終了後、プレーヤポイントやプレーヤ別ランキングに基づく経験値がゲームプレイに使用された(登場した)支援NPC4に付与される。そして、今までに獲得した経験値の合計がレベルアップの条件を満たすとレベルアップし、ゲーム成績に応じて能力パラメータ値が増加されて能力が高められる。そして、更新された能力パラメータ値はプレーヤIDと紐付けされて保存され、NPC成長画面W18ではレベルアップが通知される。つまりゲームプレイに使用された(登場した)支援NPCは成長する。勿論、レベルアップされた支援NPC4を再びゲームプレイに使用すれば、レベルアップ前よりも上手に擬似操作入力をしてくれるであろう。
【0090】
こうした支援NPC4の育成要素は、従来の音楽ゲームには無い新たなゲームの興趣を付加することとなり、プレーヤ2にこのゲームを長く楽しんで貰えるようになるであろう。なお、支援NPC4の成長は能力の向上に限定されるものではなく、一部の能力を下げる負の成長を含めることもできる。
【0091】
[機能構成の説明]
図12は、本実施形態におけるプレーヤ端末1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態のプレーヤ端末1500は、操作入力部100と、処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、記憶部500とを備える。
【0092】
操作入力部100は、各プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。本実施形態では、
図2の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0093】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号などに基づいて各種の演算処理を実行して本実施形態のプレーヤ端末1500の動作を制御する。本実施形態では、
図2の制御基板1550がこれに該当する。
そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム管理部210と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294とを備える。
【0094】
ゲーム管理部210は、ゲーム内容の設定やゲームの進行制御に係る各種処理を実行する。本実施形態では音楽ゲームをシングルプレイで実行するための各種制御、例えば、プレーヤIDを用いたログイン処理、プレーヤのプレイ履歴やセーブデータをサーバシステム1100から取得する処理、プレイする音楽の選択に係る処理、プレーヤの操作入力の評価と得点計算に係る処理、プレイ開始からの経過時間などの各種の計時処理、回数カウント処理、などを行うことができる。
【0095】
具体的には、ゲーム管理部210は、ユーザ登録管理部220と、プレイ曲選択制御部222と、支援NPC選択制御部224と、出現条件編集部226と、スキル等設定部228と、プレーヤ用指示タイミング表示制御部230と、支援NPC用指示タイミング表示制御部232と、操作入力履歴記憶制御部234と、支援NPC出現制御部240と、支援NPC自動制御部242と、擬似操作入力履歴記憶制御部244と、演奏効果音設定制御部248と、演出実行制御部250と、成績表示制御部252と、支援NPC成長制御部254と、を含む。
【0096】
ユーザ登録管理部220は、ユーザ登録手続きに係る処理と、登録済みユーザに関連付けされる各種データの登録管理処理とを行う。
例えば、1)所定の登録手続き画面を表示させて登録手続き処理を実行し、ユーザすなわちプレーヤへ固有のプレーヤIDを発給する処理、2)登録済みユーザのログイン処理、3)利用するゲームコンテンツの登録手続き処理(本実施形態では、ゲームカード3のカード登録手続き)、などを行うことができる。もし、ゲームプレイを有料とする場合には、別途、電子決済に使用する電子決済用媒体の紐付け処理や、電子決済用の口座の設定、現金あるいはクレジットカードを用いた口座への入金処理、プレイ対価の支払い等の決済処理、決済履歴の記憶管理、などを行うとしてもよい。
なお、ユーザ登録管理部220は、サーバシステム1100にて実現するとしてもよい。
【0097】
プレイ曲選択制御部222は、ゲームプレイ可能な楽曲の一覧をプレーヤ2に提示して、何れかを選択させる制御を行い、選択結果を記憶部500に記憶させる。
【0098】
支援NPC選択制御部224は、複数の支援NPC4の中から出現させる支援NPCを選択する制御を行う。本実施形態では、予め用意されているデフォルトの選択肢の中からの自動選択制御と、同選択肢の中からプレーヤ2の選択操作に応じて選択する手動選択制御と、プレーヤ2により有効化された(換言するとプレーヤ2が所有する)キャラクタカード3cの中からプレーヤ2の選択操作に応じて選択するカード内選択制御と、過去にプレーヤ2がゲームプレイに使用した支援NPC4の中からプレーヤ2の選択操作に応じて選択するセーブデータ内選択制御と、を行うことができる。
【0099】
出現条件編集部226は、支援NPC別の出現条件を編集する制御を行う。本実施形態では、支援NPC選択制御部224により選択された支援NPC4が所与の条件を満たす場合に出現タイプ「指定型」を設定可能にし、出現小節編集部30(
図4参照)を表示させ、プレーヤ2による編集操作入力に応じてプレイ曲の小節単位とした出現条件を設定することができる。
【0100】
スキル等設定部228は、支援NPC4に対応づけるスキル等を設定するための制御を行う。本実施形態では、スキル設定デッキ22とスキルカード表示部24を表示させ(
図4参照)、プレーヤ2による設定操作に応じて基本情報表示部20に表示された支援NPC4のスキルを設定する。また本実施形態のスキルカード3sには、スキル5そのものや、スキル5を付与するアイテムが割り当てられているので、実質的にスキル等設定部228はスキル及び/又はアイテムを設定することができる。
【0101】
プレーヤ用指示タイミング表示制御部230と、支援NPC用指示タイミング表示制御部232は、それぞれプレーヤ2向け、支援NPC4向けの指示タイミングの表示制御を行う。本実施形態では、前者が主譜面60、後者が副譜面61(
図4参照)の表示制御を行う。
【0102】
操作入力履歴記憶制御部234は、プレーヤ2による操作入力の履歴を記憶部500に記憶させる。
【0103】
支援NPC出現制御部240は、支援NPC選択制御部224により選択された支援NPC4のうち、ゲーム進行状況が所与の出現条件を満たした支援NPC4をゲーム画面に登場させ(
図5参照)、出現条件を満たさなくなるとゲーム画面から退場させるように表示制御する(
図9参照)。
本実施形態では、第1の出現条件として、プレイ曲の再生時間帯を含む。具体的には、出現タイプが「前半型」ならば曲の前半プレイ中に出現が限定され、「後半型」ならば曲の後半プレイ中に出現が限定される。「ランダム型」ならばプレイ曲中の出現時間帯に限定がない。第2の条件として、プレイ曲の音楽ジャンルに対応する出現確率を含む。すなわち、本実施形態では、第1の出現条件を満たし、且つ、第2の条件を適用して出現許否抽選を実行して当選すると支援NPC4を出現させる。
【0104】
支援NPC自動制御部242は、プレーヤ2の操作入力とは別に、支援NPC4が独自に操作入力するような動作制御を行う。本明細書で言うところの“擬似操作入力”をさせる。
具体的には、支援NPC自動制御部242は、処理対象とする支援NPC4が出現すると、所定サイクル(例えば、20秒毎、4小節毎など)で擬似操作入力の支援開始抽選処理を行い、これに当選すると擬似操作入力を開始する。そして、擬似操作入力動作の自動制御が開始されると、支援可能時間のカウントダウンを開始し、支援可能時間が「0」になると擬似操作入力動作を中止する。
【0105】
支援NPC自動制御部242は、能力パラメータ値に基づいて支援NPC4の動作制御を行うことができる。能力パラメータ値には、指示タイミングに対する支援NPC4の操作入力のタイミングの差の“バラツキ”に関するパラメータ値を含み、このバラツキに基づいて擬似操作入力タイミングを可変に制御することができる。
また、スキル等設定部228により支援NPC4に設定されたスキル5などを用いて、当該支援NPC4を制御することができる。
【0106】
更に、支援NPC自動制御部242は、支援NPC用の指示タイミングが表示されている場合には当該指示タイミングに合わせるように擬似操作入力動作を制御し、表示されていない場合には、プレーヤ用の指示タイミングの表示に合わせるように疑似操作入力動作を制御する。
【0107】
擬似操作入力履歴記憶制御部244は、支援NPC自動制御部242による疑似操作入力の履歴情報を支援NPC4別に記憶部500に記憶させることができる。
【0108】
演奏効果音設定制御部248は、プレーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価(支援NPC4が複数登場する場合はそのうちの最高の評価)との関係に応じて、新しい評価がなされる毎に演奏効果音のタイプの設定を更新制御する。
演奏効果音とは、プレーヤ2の操作入力や支援NPC4の擬似操作入力を検出したタイミングで放音される操作音やエフェクトなどの効果音である。
【0109】
本実施形態では、プレーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価とがともに優良条件を満たす場合(例えば、「優」または「良」評価の場合)にプレーヤ2向けに用意された第1演奏効果音に設定する。より具体的には、プレーヤ2の操作入力の第1操作音のみ放音し、支援NPC4の擬似操作入力については第2操作音の放音はしないように設定を変更する。或いは、プレーヤ2の操作入力向けには第1操作音を放音し、支援NPC4の擬似操作入力向けには、それとは異なる第2操作音を放音するように設定を変更する。
【0110】
また、プレーヤ2の操作入力の評価が所定の不良条件(例えば、「不可」評価)を満たし、支援NPC4の擬似操作入力の評価が優良条件野場合には、支援NPC4向けに用意された別の第2演奏効果音を設定する。より具体的には、プレーヤ2の操作入力の第1操作音は放音せず、支援NPC4の擬似操作入力についての第2操作音は放音するように設定を変更する。勿論、設定変更の仕方はこれら以外にも、プレーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価との組み合わせに応じて適宜設定可能である。
【0111】
演出実行制御部250は、支援NPC4の成績が所与の条件を満たした場合に、所与の演出を実行する。本実施形態では、演出表示体80(
図8参照)の表示制御を行う。
【0112】
成績表示制御部252は、プレーヤ2の操作入力に基づくプレーヤ成績と、支援NPC4の操作入力動作に基づくNPC成績と、それらを合算した総合成績と、を決定して成績を表示する制御を行う。本実施形態では、これら3つの成績として、それぞれプレーヤポイントと、NPCポイントと、総合ポイントと、を算出することができる。そして、これらの成績情報をサーバシステム1100へ送信するとともにランキング情報を取得して表示させることができる(
図10参照)。
【0113】
支援NPC成長制御部254は、支援NPC4の能力パラメータ値を変更して、次回に同じ支援NPC4を使用するときに成績が向上するように当該支援NPC4を成長させる制御を行う。
本実施形態では、支援NPC成長制御部254は、能力パラメータ値のうち、擬似操作入力タイミングのバラツキを決めるパラメータ値を、より高評価が得られる確率すなわち支援NPC4の成績が向上するように変更する制御を行う。変更量すなわち向上度合いは、プレイ曲と同じジャンルほど、他のジャンルよりも大きくなるように変更すると好適である。勿論、そうした変更量の偏りは省略してもよい。また、支援NPC成長制御部254は、支援可能時間(出現中に擬似操作入力を行う時間)を増加させる変更制御と、設定されているスキル5を高めるように変更する制御と、を行うことができる。
【0114】
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム管理部210による処理結果に基づいてゲームに係るプレイ曲として選択された楽曲や、効果音、BGM、各種操作音の音信号を生成して音出力部390に出力する。本実施形態では、プレーヤ端末1500の制御基板1550にて実現される。なお、音生成部290から音出力部390への音声信号の送信は、有線・無線のいずれでもよい。
【0115】
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて、プレイ曲や、効果音、BGM等を音出力する装置によって実現される。本実施形態では、
図2のスピーカ1510がこれに該当する。
【0116】
画像生成部292は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部292は、ゲーム進行に応じて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部392に出力する。本実施形態では、プレーヤ端末1500の制御基板1550にて実現される。なお、画像生成部292から画像表示部392への画像信号の送信は、有線・無線のいずれでもよい。
【0117】
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、本実施形態では、
図2のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0118】
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置との間でデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9(
図1参照)を介して通信を実現する機器、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。本実施形態では、
図2の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0119】
記憶部500は、処理部200に本実施形態のゲームを実行させるために必要な諸機能を実現するためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。
こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。また、処理部200との通信接続が可能であれば、筐体内に設けられるハードウェア資源に限定されるものではなく、通信回線9を介して通信接続可能な外部の記憶装置で実現されてもよい。
本実施形態では、
図2の制御基板1350が搭載するICメモリ1352やメモリカード1540がこれに該当する。
【0120】
図13は、記憶部500が記憶する情報の例を示す図である。
記憶部500は、端末システムプログラム501と、ゲームプログラム502とを記憶している。
【0121】
端末システムプログラム501は、プレーヤ端末1500にコンピュータとしての入出力の基本機能を実現させるための基本プログラムである。本実施形態では、プレーヤ端末1500の制御基板1550のICメモリ1552に予め記憶されている。
【0122】
ゲームプログラム502は、処理部200が読み出して実行することによってゲーム管理部210としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアである。端末システムプログラム501の一部として組み込まれた構成であっても良い。もし、本実施形態のゲームをオンラインゲームの形態で実現するならば、ゲームプログラム502は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムとしてもよいし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしてもよい。本実施形態では、サーバシステム1100からダウンロードして、或いはメモリカード1540から読み出して、プレーヤ端末1500の制御基板1550のICメモリ1552に記憶される。
【0123】
また、記憶部500は、ゲームカード種類定義データ510と、ゲームカード登録管理データ520と、支援NPC初期設定データ530と、出現条件定義データ570と、演出開始条件定義データ578と、楽曲データ580と、プレーヤ別ランキングデータ800と、総合ランキングデータ802と、を記憶する。これらのマスターデータは、サーバシステム1100からダウンロード或いはメモリカード1540から読み出して、プレーヤ端末1500の制御基板1550のICメモリ1552に記憶される。サーバシステム1100からダウンロードする場合は、定期的に自動更新される構成とすると好適である。
【0124】
また、記憶部500は、ユーザ登録管理データ600と、プレイデータ700と、を記憶する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶することができる。例えば、各種フラグ、経過時間を計時するためのカウンタ、などの情報も適宜記憶することができる。
【0125】
ゲームカード種類定義データ510は、ゲーム製作者側がゲームカード3の種類毎に予め用意して内容を定義する。例えば、ゲームカード3の種類別に、そのカードに割り当てられた支援NPC4のキャラクタIDや、スキルID、スキルを付与するためのアイテムID、などの情報を対応付けて格納する。
【0126】
ゲームカード登録管理データ520は、個々のゲームカード3がカート登録されたか否かを管理するデータである。本実施形態では、サーバシステム1100のストレージ1140にて記憶・管理される。
【0127】
支援NPC初期設定データ530は、支援NPC4の種類毎に予め用意されている。1つの支援NPC初期設定データ530は、例えば
図14に示すように、支援NPC種類531と、初期成長レベル533と、初期経験値535と、キャラクタ表示用データ537と、出現タイプ539と、初期能力パラメータ値リスト542と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0128】
キャラクタ表示用データ537は、当該支援NPC4をゲーム画面内で表示させて動作させるのに必要な情報である。例えば、モデルデータやモーションデータ、テクスチャデータなどが含まれる。スキル5の発動表示用のデータも適宜含めることができる。
【0129】
出現タイプ539は、当該支援NPC4に適用される出現タイプを格納する。本実施形態では「前半型」「後半型」「ランダム型」の何れかが設定されることになる。
【0130】
初期能力パラメータ値リスト542は、当該支援NPC4の初期状態の各能力を定義する。能力の数や種類はゲーム内容の仕様により適宜変更可能であるが、本実施形態では初期支援可能時間544と、初期バラツキパラメータ値リスト550と、初期スキルパラメータ値リスト560とを含む。
【0131】
初期支援可能時間544は、当該支援NPC4が1度の擬似操作入力をどれだけ継続可能であるかを定義する初期値を格納する。支援NPC4が成長すると時間は長くなる。
【0132】
初期バラツキパラメータ値リスト550は、音楽の分類別に用意され、主譜面60や副譜面61で示される指示タイミングに対する擬似操作入力のタイミングズレの発生バラツキを定義する。1つの初期バラツキパラメータ値リスト550は、どの分類の音楽に適用されるリストであるかを示す適用音楽ジャンル551と、タイミング差種類552に対応づけられた発生確率554とを格納する。タイミング差種類552は、本実施形態では、優判定タイミング差、良判定タイミング差、可判定タイミング差、不可判定タイミング差の5種類とするが、適宜変更可能である。
【0133】
初期スキルパラメータ値リスト560は、当該支援NPC4が初期状態で有するスキルを定義する。例えば、スキル種類562毎にスキルパラメータ値564を対応付けて格納する。スキルパラメータ値564は、対応するスキルの技量や効能度合いを示す。例えば、「エラーサポート」スキルであれば、1曲中でサポートされる回数を定義する。「無敵」スキルあれば発動上限時間を定義する。「倍点」スキルでは倍率を定義する。
【0134】
図13に戻って、出現条件定義データ570は、出現タイプ別の定義情報、すなわち第2の出現条件の定義情報を格納する。例えば、
図15に示すように、出現タイプ572別に、音楽ジャンル別の出現確率574を対応づけて格納する。例えば、出現タイプ572が「前半型」の例では、音楽のジャンルAでは、プレイ曲の前半が再生されていても、所定サイクル毎に訪れる出現判定チャンスで60%の確率でしか出現しないが、ジャンルBでは100%出現する。
なお、出現確率574は出現するか否かの確率としてだけでなく、出現の是非を判定する頻度を示す指標としてもよい。例えば、第1の出現条件を満たす時間(出現タイプ「前半型」なら楽曲の再生時間の50%の長さ)を100%として、当該時間の1/100時間間隔で出現の是非を判定するとする。X%であれば、第1の出現条件を満たす時間の1/X時間間隔で出現の是非を判定するとする。判定する頻度が低ければ低いほど、出現しない可能性が高まることとなり、判定する頻度が高ければ高いほど、出現する可能性が高まる。
【0135】
図13に戻って、演出開始条件定義データ578は、演出表示体80を表示させる条件を定義する。例えば、NPCポイントの基準値、プレーヤ2と支援NPC4がともにコンボ状態であった回数、「エラーサポート」スキルの発動回数、全ての擬似操作入力中における「優」判定を受けた割合、などを定義することができる。本実施形態では、サーバシステム1100のストレージ1140と、プレーヤ端末1500のICメモリ1552の双方にそれぞれ記憶されている。
【0136】
楽曲データ580は、プレイ可能な楽曲毎に用意される。1つの楽曲データ580は、例えば
図16に示すように、当該楽曲の識別情報に当たる曲名581と、当該楽曲の音楽ジャンル582と、再生に要する時間を格納するプレイ時間583と、音楽データ585と、小節開始タイミングリスト587と、譜面データ590と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0137】
音楽データ585は、スピーカから音楽を再生・放音させるのに必要な音源データである。
小節開始タイミングリスト587は、当該楽曲の小節毎のプレイ開始からの経過時間、すなわち各小節の開始タイミングを格納する。
譜面データ590は、主譜面60や副譜面61でマーカ62(
図7参照)が、タイミングバー64に到達するタイミング(操作入力すべきタイミング)を定義するデータである。具体的には、出現順591と対応づけて、マーカ種類593と、到達タイミング595(具体的にはプレイ開始からの経過時間)とを格納している。
【0138】
なお、
図16の例では、譜面データ590は1つであるが、ゲーム難易度別に複数用意されているとしてもよい。また、譜面データ590は、適宜分岐点を含む構成も可能である。例えば、分岐点を境にそれまでの難易度を継続した第1譜面パートと、難易度が高められた第2譜面パートとを含み、ゲームプレイ中のプレーヤ2の成績が所定の分岐発生基準に達しない場合には第1譜面パートが使用され、達した場合には第2譜面パートが使用されるとしてもよい。
【0139】
図13に戻って、ユーザ登録管理データ600は、ユーザ登録手続きを経たユーザ毎に用意される。本実施形態ではプレーヤ端末1500のICメモリ1552に記憶する構成であるが、サーバシステム1100にて記憶・管理し、プレーヤ端末1500はこれに自由にアクセスできる構成としてもよい。
【0140】
1つのユーザ登録管理データ600は、例えば
図17に示すように、プレーヤID601と、有効カードリスト603と、支援NPCセーブデータ610と、プレイ履歴データ620とを含む。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0141】
有効カードリスト603は、当該プレーヤが既にカード登録したゲームカード3のカードIDのリストである。
【0142】
支援NPCセーブデータ610は、過去に使用した支援NPC4のセーブデータであって支援NPC4毎に用意される。1つの支援NPCセーブデータ610は、固有識別情報である支援NPCID611と、支援NPC種類612と、獲得済経験値613と、成長レベル614と、支援可能時間615と、バラツキパラメータ値保存リスト616と、スキルパラメータ値保存リスト618とを含む。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0143】
バラツキパラメータ値保存リスト616は、音楽ジャンル毎に用意される。データ構造は、初期バラツキパラメータ値リスト550(
図14参照)と同じである。但し、発生確率の設定値は、当該支援NPC4の成長に応じて変わっている。
【0144】
スキルパラメータ値保存リスト618のデータ構造は、初期スキルパラメータ値リスト560(
図14参照)と同じである。但し、スキルパラメータ値は当該支援NPC4の成長に応じて変わっている。
【0145】
プレイ履歴データ620は、プレイ毎に作成されて過去のプレイ結果の要約情報を格納する。1つのプレイ履歴データ620には、例えばプレイ日時と、プレイ曲名と、成績情報(例えば、プレーヤポイント、NPCポイント、プレーヤ別ランキング、総合ランキングなど)と、使用した支援NPCを示す使用支援NPCIDと、などを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0146】
図13に戻って、プレイデータ700は、ゲームプレイ毎に作成され、当該ゲームのゲーム進行状況を記述するパラメータの値を格納する。
1つのプレイデータ700は、例えば
図18に示すように、プレーヤID702と、プレイ曲名704と、プレイ開始から(プレイ曲再生開始から)の経過時間706と、支援NPC設定データ710と、演奏効果音タイプ728と、主譜面表示制御データ730と、副譜面表示制御データ732と、操作入力履歴データ740と、支援NPC表示制御データ750と、擬似操作入力履歴データ752と、プレーヤポイント754と、NPCポイント756と、総合ポイント758と、プレーヤコンボ数764と、NPCコンボ数766と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0147】
支援NPC設定データ710は、ゲームに登場させる支援NPC4の設定情報を格納する。例えば、支援NPC4に固有の支援NPCID711と、種類を示す支援NPC種類712と、適用出現タイプ713と、獲得済経験値714と、成長レベル715と、支援を行う時間の長さである適用支援可能時間716と、適用バラツキパラメータ値リスト717と、適用スキルパラメータ値リスト718と、出現小節設定データ719とを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0148】
適用出現タイプ713は、当該支援NPC4に適用される出現条件の種類を示す情報を格納する。本実施形態では基本的には「前半型」「後半型」「ランダム型」の何れかが設定されるが、当該支援NPC4のレベルが向上して「指定型」が設定可能になり、且つプレーヤ2が「指定型」を選択設定すると「指定型」に設定される。
【0149】
獲得済経験値714、成長レベル715、適用支援可能時間716、適用バラツキパラメータ値リスト717、適用スキルパラメータ値リスト718は、当該支援NPC4の成長度合いと成長した結果の能力を定義している。出現小節設定データ719は、適用出現タイプ713が「指定型」に設定された場合に、出現小節の編集結果を格納する(
図4参照)。
【0150】
適用バラツキパラメータ値リスト717は、プレイ曲の音楽ジャンルに適合する初期バラツキパラメータ値リスト550(
図14参照)、又はユーザ登録管理データ600のバラツキパラメータ値保存リスト616(
図17参照)のコピーである。何れのコピーとなるかは支援NPC4の選択方法の指定による(
図3参照)。
【0151】
適用スキルパラメータ値リスト718は、初期スキルパラメータ値リスト560(
図14参照)又はユーザ登録管理データ600のスキルパラメータ値保存リスト618(
図17参照)のコピーである。何れのコピーとなるかは支援NPC4の選択方法の指定による。
【0152】
出現小節設定データ719は、適用出現タイプ713が「指定型」の場合に、出現小節編集部30(
図4参照)にてなされた編集操作の結果を格納する。例えば、小節番号、小節番号の範囲、音楽の再生開始からの経過時間の範囲などで定義することができる。
【0153】
演奏効果音タイプ728は、プレーヤ2の操作入力や支援NPC4の擬似操作入力を検出したタイミングで放音される操作音やエフェクトなどの演奏効果音のタイプを格納する。
【0154】
主譜面表示制御データ730と副譜面表示制御データ732は、それぞれ主譜面60及び副譜面61(
図7参照)の表示制御用のデータである。例えば、マーカ62毎の表示位置座標と、タイミングバー64の表示位置座標とを格納する。
【0155】
操作入力履歴データ740は、プレーヤ2による操作入力の履歴である。例えば、操作入力を検知した時点の経過時間706と、操作入力種類と、当該操作入力の評価結果とを対応付けて時系列に格納する。
【0156】
支援NPC表示制御データ750は、支援NPC4をゲーム画面内に表示させるためのデータを格納する。
【0157】
擬似操作入力履歴データ752は、支援NPC4による擬似操作入力の履歴である。例えば、操作入力を検知した時点の経過時間と、擬似操作入力種類と、当該擬似操作入力の評価結果とを対応付けて時系列に格納する。
【0158】
プレーヤポイント754と、NPCポイント756と、総合ポイント758と、プレーヤコンボ数764と、NPCコンボ数766とは、ゲームプレイ開始時にそれぞれ「0」に初期化され、ゲーム開始以降は逐次更新される。
【0159】
図13に戻って、プレーヤ別ランキングデータ800と、総合ランキングデータ802は、本実施形態ではサーバシステム1100にて記憶・管理されているが、プレーヤ端末1500はこれに自由にアクセスできる。
【0160】
[処理の流れの説明]
図19〜
図20は、プレーヤ端末におけるゲーム開始から終了までに係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。ここで説明する処理の流れは、プレーヤ端末1500が、ゲームプログラム502を実行することにより実現される。なお、前提として、プレーヤ2は既にユーザ登録およびカード登録を済ませており、ユーザ登録時に発給されたプレーヤIDでログインした状態にあるものとする。
【0161】
プレーヤ端末1500は、所定の選曲操作の入力を検知すると(ステップS8のYES)、楽曲データ580を参照して、プレイ曲の選択肢一覧を表示し、プレーヤ2にプレイ曲を選択させる(ステップS10)。選択結果は、プレイデータ700のプレイ曲名704に格納される(
図18参照)。そして、プレイ曲が選択済みであれば(ステップS12のYES)、プレーヤ端末1500は支援NPC選択設定処理を実行する(ステップS14)。
【0162】
図21は、支援NPC選択設定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、プレーヤ端末1500は、先ず支援NPC選択画面W2(
図3参照)を表示させる(ステップS40)。
【0163】
そして、当該画面において支援NPC4の選択方法として「自動選択」が指定操作されたならば(ステップS42のYES)、支援NPC初期設定データ530(
図13参照)の支援NPC4の中から何れかをランダム抽選処理により選択する(ステップS44)。
【0164】
この時、プレーヤ端末1500は、プレイデータ700に支援NPC設定データ710を生成し、支援NPCID711を自動生成して設定し、ランダム抽選処理により選択された結果を支援NPC種類712に設定する。適用出現タイプ713、獲得済経験値714、成長レベル715、適用支援可能時間716、適用バラツキパラメータ値リスト717、適用スキルパラメータ値リスト718には、何れもランダム抽選処理により選択された支援NPC4の支援NPC初期設定データ530のデータがコピーされる。但し、適用バラツキパラメータ値リスト717については、プレイ曲の音楽ジャンルが適合する初期バラツキパラメータ値リスト550(
図14参照)がコピーされる。そして、支援NPC選択設定処理を終了する。
【0165】
もし、支援NPC選択画面W2にて「手動選択」が指定操作されたならば(ステップS50のYES)、プレーヤ端末1500は、支援NPC初期設定データ530(
図13参照)の支援NPC4を選択肢として提示して、プレーヤ2の選択操作入力に応じて何れかを選択する(ステップS52)。支援NPC設定データ710の生成については、手動選択の結果を支援NPC種類712に設定する点を除けば自動選択の時と同様である。
【0166】
もし、支援NPC選択画面W2にて「ゲームカードから選択」が指定操作されたならば(ステップS54のYES)、プレーヤ端末1500は、プレーヤ2のユーザ登録管理データ600の有効カードリスト603(
図17参照)を参照して、登録済みのゲームカード3のうち、支援NPC4が割り当てられたキャラクタカード3c(
図1参照)を抽出する。そして、抽出されたカードの支援NPC4を選択肢として提示して、プレーヤ2の選択操作入力に応じて何れかを選択する(ステップS56)。
【0167】
この時、プレーヤ端末1500は、プレイデータ700に支援NPC設定データ710を生成し、支援NPCID711を自動生成して設定し、プレーヤ2により選択されたキャラクタカード3cの支援NPC4を支援NPC種類712に設定する。適用出現タイプ713、獲得済経験値714、成長レベル715、適用支援可能時間716、適用バラツキパラメータ値リスト717、適用スキルパラメータ値リスト718には、何れも選択されたゲームカード3に割り当てられた支援NPC4の支援NPC初期設定データ530のデータがコピーされる。但し、適用バラツキパラメータ値リスト717については、プレイ曲の音楽ジャンルが適合する初期バラツキパラメータ値リスト550(
図14参照)がコピーされる。
【0168】
もし、支援NPC選択画面W2にて「セーブデータから選択」が指定操作されたならば(ステップS58のYES)、プレーヤ端末1500は、プレーヤ2のユーザ登録管理データ600の支援NPCセーブデータ610を参照して、過去に使用されデータセーブされた支援NPC4を選択肢として提示して、プレーヤ2の選択操作入力に応じて何れかを選択する(ステップS60)
【0169】
この時、プレーヤ端末1500は、プレイデータ700に支援NPC設定データ710を生成し、支援NPCID711を自動生成して設定し、プレーヤ2により選択された結果を支援NPC種類712に設定する。適用出現タイプ713、獲得済経験値714、成長レベル715、適用支援可能時間716、適用バラツキパラメータ値リスト717、適用スキルパラメータ値リスト718には、何れも選択された支援NPC4の支援NPCセーブデータ610のデータがコピーされる。但し、適用バラツキパラメータ値リスト717については、プレイ曲の音楽ジャンルが適合するバラツキパラメータ値保存リスト616(
図17参照)がコピーされる。
【0170】
図22に移って、支援NPC4が「手動選択」「ゲームカード3から選択」「セーブデータから選択」の何れかの方法で選択された場合、プレーヤ端末1500は、支援NPC設定画面W4(
図4参照)を表示させる(ステップS70)。この時、スキル設定デッキ22には、選択された支援NPC4のスキル設定状況が反映される。スキルカード表示部24には、プレーヤ2の有効カードリスト603(
図17参照)からスキル5が割り当てられたスキルカード3s(
図1参照)を抽出して表示する。
【0171】
そして、スキル設定デッキ22へのスキル設定操作に応じて、当該支援NPC4の適用スキルパラメータ値リスト718を変更する(ステップS72)。
【0172】
もし、当該支援NPC4の成長が所定の条件(例えば、レベル「5」以上)に達している場合(ステップS74)、出現条件編集処理を実行する(ステップS90〜S98)。
具体的には、設定された支援NPC4の成長度合いに応じて指定可能数を算出して(ステップS90)、支援NPC設定画面W4に出現小節編集部30を表示させる(ステップS90;
図4参照)。
そして、出現タイプを「指定型」へ変更する操作入力を検出すると(ステップS94のYES)、プレーヤ端末1500は、当該支援NPC4の適用出現タイプ713を「指定型」に変更する(ステップS96)。次いで、出現小節編集部30において出現小節に指定された小節の識別情報を出現小節設定データ719に格納して出現小節の設定を行い(ステップS98)、支援NPC選択設定処理を終了する。
【0173】
図19のフローチャートに戻って、プレーヤ端末1500は、支援NPC4の設定が済んだ状態で(ステップS100のYES)、所定のプレイ開始操作を検出すると(ステップS102のYES)、音楽ゲームのゲームプレイを開始する。すなわち、プレーヤ端末1500は主譜面60の表示とプレイ曲の再生とを開始し(ステップS104)、プレーヤ2による操作入力の履歴の記録を開始する(ステップS106)。
【0174】
以降、ゲームが終了するまで所定サイクルで、ステップS108〜S244(
図20参照)が繰り返し実行される。
この繰り返し部分について詳細に述べると、先ずプレーヤ端末1500は支援NPC出現退場処理を実行する(ステップS108)。
【0175】
図23は、支援NPC出現退場処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、プレーヤ端末1500は、支援NPC4の適用出現タイプ713が「指定型」であれば(ステップS130のYES)、出現小節設定データ719の設定に基づいて支援NPC4の出現/退場を制御する(ステップS132)。
具体的には、プレイ曲の再生状況が出現小節設定データ719に登録されている小節の範囲(最初の出現指定小節から最後の出現指定小節まで)に該当するならば、支援NPC4をゲーム画面に出現させる。範囲外ならば、支援NPC4をゲーム画面から退場させる(
図9参照)。
【0176】
一方、適用出現タイプ713が「前半型」「後半型」「ランダム型」の場合には(ステップS130のNO)、プレーヤ端末1500は支援NPC4の適用出現タイプ713の示す第1の出現条件を満たしているか判定する(ステップS138)。
具体的には、適用出現タイプ713が「前半型」なら経過時間706がプレイ曲のプレイ時間583の半分に達していなければ肯定判定とする。「後半型」なら逆にプレイ時間583の半分に達していれば肯定判定とする。「ランダム型」ならば所定の当選確率で抽選し、当選すれば肯定判定とする。
【0177】
そして、もし第1の出現条件を満たしていなければ(ステップS138のNO)、既に出現されている支援NPC4は退場させ(ステップS148)、支援NPC出現退場処理を終了する。
【0178】
もし第1の出現条件を満たしているならば(ステップS138のYES)、プレーヤ端末1500は、出現判定チャンスの到来判定をする(ステップS140)。出現判定チャンスは適宜設定可能であるが、例えば、経過時間706の20秒毎や、4小節毎などとすることができる。
【0179】
もし、出現判定チャンスが到来していなければ(ステップS140のNO)、支援NPC4は出現させずに支援NPC出現退場処理を終了する。
もし、出現判定チャンスが到来したならば(ステップS140のYES)、プレーヤ端末1500は、次に出現条件定義データ570(
図15参照)を参照して、支援NPC4の適用出現タイプ713に合致する出現タイプ572の出現確率574のうちプレイ曲の音楽ジャンルに適合する出現確率574を読み出す。そして、読み出した出現確率574を適用して出現許可抽選処理を実行し、当選すれば出現許可、当選しなければ出現不可とする(ステップS142)。
【0180】
そして、出現許可と判断された場合は(ステップS144のYES)、プレーヤ端末1500は支援NPC4をゲーム画面に出現・登場させ(ステップS146)、支援NPC出現退場処理を終了する。
しかし、出現不可と判断された場合には(ステップS144のNO)、支援NPC4は出現させずに所定の出現不許可通知をゲーム画面に表示させて(ステップS148)、支援NPC出現退場処理を終了する。
【0181】
図20のフローチャートに移って、プレーヤ端末1500は、ゲーム進行状況が所与の副譜面表示条件を満たす場合(ステップS150のYES)、副譜面61を表示させる(ステップS152)。満たさない場合は(ステップS150のNO)副譜面61は表示させず、表示されていた副譜面61の表示を解除する(ステップS154)。
なお、副譜面表示条件は適宜設定可能である。例えば、支援NPC4が画面内を移動するならば主譜面60から基準値以上離れている場合を設定することができる。或いは、譜面データ590が分岐点(経過時間706で定義)を境にした、それまでの難易度を継続した第1譜面パートと、難易度が高められた第2譜面パートとを含む構成ならば、ゲームプレイ中のプレーヤ2の成績(例えば、プレーヤポイント754やコンボ数)が所定の分岐発生基準に達しない場合には副譜面61を表示させず、達している場合には主譜面60を第1又は第2譜面パートの一方に基づいて表示させ、副譜面61を第1又は第2譜面パートの他方に基づいて表示させるとしてもよい。ここで、譜面とは、操作入力すべき指示タイミングが連なった系列ということができる。このため、分岐に応じた複数の指示タイミングの系列が譜面データ590に含まれる構成となる。
【0182】
次に、プレーヤ端末1500は、支援NPC4がゲーム画面に出現しているならば(ステップS156のYES)、支援NPC自動制御処理を実行する(ステップS158)。
【0183】
図24は、支援NPC自動制御処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、プレーヤ端末1500は先ず、発動開始条件を満たしたスキルの発動すなわちスキル効果の適用を開始する(ステップS170)。
【0184】
例えば、「無敵」スキルについては、支援NPC設定データ710の適用スキルパラメータ値リスト718(
図18参照)を参照して、「無敵」スキルのスキルパラメータ値から当該スキルが発動可能であるかを判定する。本実施形態では「無敵」スキルのスキルパラメータ値は発動上限時間とされる。よって、「無敵」スキルのスキルパラメータ値が「0」以外の値で、且つ未発動で、且つ発動ランダム抽選を行って所定の確率で発動に当選したならば発動を開始する。なお、発動ランダム抽選は省略してもよい。
【0185】
また、「エラーサポート」スキルについては、当該スキルのスキルパラメータ値が「0回」以外であり、且つ未発動であり、且つ操作入力履歴データ740を参照して、直近に到来する指示タイミングに対応する優判定の残時間が所定条件(間一髪条件)を満たすにも関わらず未だ操作入力がなされていない場合で、且つ、「エラーサポート」スキルのスキルパラメータ値を当選確率として抽選処理して当選した場合に、発動を開始する。
【0186】
次に、プレーヤ端末1500は、発動終了条件を満たしたスキルの効果適用を終了させる(ステップS172)。
例えば、「無敵」スキルならば発動からの経過時間が当該スキルのスキルパラメータ値が示す上限時間に達すると終了させる。「エラーサポート」スキルならば発動回数が当該スキルのスキルパラメータ値の設定値に達すると終了させる。
【0187】
次に、プレーヤ端末1500は、適用支援可能時間716のカウントダウンタイマが起動中であるかを判定する(ステップS180)。当該タイマは、後述するステップにおいて擬似操作入力が開始されると、適用支援可能時間716にセットされてカウントダウンが開始される。
【0188】
もし当該タイマが起動していない、すなわち時間制限付きの擬似操作入力が実行されていなければ(ステップS180のYES)、プレーヤ端末1500は、発動中のスキルの効果適用により次の擬似操作入力のタイミングが優評価タイミング差に強制的に設定されているかを判定する(ステップS182)。例えば、「無敵」スキルや「エラーサポート」スキルが発動している場合は肯定となる。
【0189】
もし、否定ならば(ステップS182のYES)、プレーヤ端末1500は適用バラツキパラメータ値リスト717で定義されている発生確率を適用した抽選処理を指示タイミングが近づく毎に行い、当選したタイミング差種類が実現されるように次の擬似操作入力動作のタイミングを決定する制御を開始する(ステップS184)。次いで、適用支援可能時間716をセットしたカウントダウンタイマを起動させる(ステップS186)。
【0190】
もし、スキルの発動やステップS184で開始されたタイミング決定制御により決まった擬似操作入力の発動タイミングが到来したとき、(ステップS190のYES)、副譜面61が表示中であれば(ステップS192のYES)、プレーヤ端末1500は、支援NPC4を副譜面61へ向けて擬似操作入力をするように動作制御する(ステップS194;
図7参照)。もし副譜面61が表示されていなければ(ステップS192のNO)、主譜面60へ向けて決定された発動タイミングによる擬似操作入力をするように動作制御する(ステップS166;
図6参照)。
【0191】
次いで、プレーヤ端末1500は、擬似操作入力履歴を記憶して(ステップS190)、支援NPC自動制御処理を終了する。
【0192】
一方、もしステップS180にて適用支援可能時間716をセットしたカウントダウンタイマが起動していれば(ステップS180のYES)、当該タイマが「0」に達していなければ、すなわちまだ支援可能の時間が残されているならば(ステップS200のNO)、擬似操作入力を継続させたままとする。すなわち、ステップS184で開始された擬似操作入力のタイミング決定と、主譜面60または副譜面61へ向けた擬似操作入力動作の制御と、擬似操作入力の履歴更新とは継続される(ステップS190〜S198)。
【0193】
もし、カウントダウンタイマが「0」に達し、適用支援可能時間716が時間切れになったならば(ステップS200のYES)、プレーヤ端末1500は継続していた擬似操作入力を中止させる(ステップS204)。
【0194】
図20のフローチャートに戻って、支援NPC自動制御処理の次に、プレーヤ端末1500は成績更新処理を実行する(ステップS208)。
図25は、成績更新処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、プレーヤ端末1500は、操作入力の評価タイミングが到来したならば(ステップS210のYES)、操作入力履歴データ740に基づいてプレーヤ2の操作入力を評価する(ステップS212)。本実施形態では、指示タイミングからのズレに応じて「優」〜「不可」の4段階のうち何れかの評価を決定する。そして、その評価結果に応じてプレーヤポイント754を更新する(ステップS214;
図18参照)。
【0195】
更に、プレーヤ端末1500は、擬似操作入力履歴データ752に基づいて支援NPC4による擬似操作入力を評価する(ステップS220)。本実施形態では、プレーヤ2と同じ評価基準を用い、指示タイミングからのズレに応じて「優」〜「不可」の4段階のうち何れかの評価を決定する。
【0196】
そして、支援NPC4に「倍点」スキルが発動されていなければ(ステップS222のNO)、プレーヤ端末1500は擬似操作入力の評価結果に応じてNPCポイント756を更新する(ステップS224;
図18参照)。
もし、支援NPC4に「倍点」スキルが発動されていれば(ステップS222のYES)、プレーヤ端末1500は擬似操作入力の評価結果に応じて加算点を決定し、当該加算点を「倍点」スキルの倍数だけ乗じてNPCポイント756に加算して更新する(ステップS226)。
【0197】
次いで、プレーヤ端末1500は総合ポイント758を更新し(ステップS226)、プレーヤコンボ数764とNPCコンボ数766とを更新して(ステップS228;
図18参照)、得点更新処理を終了する。なお、プレーヤコンボ数764とNPCコンボ数766は、優評価が続いていると加算されるが途切れると「0」にリセットされる。
【0198】
図20のフローチャートに戻って、プレーヤ端末1500は次に、プレーヤ2の操作入力の評価と支援NPC4の擬似操作入力の評価の関係に応じて、演奏効果音タイプ728を設定する(ステップS238;
図18参照)。プレーヤ2の操作入力や支援NPC4の擬似操作入力のタイミングで放音される操作音や効果音は、この演奏効果音タイプ728の指定が適用される。プレーヤ2は、これにより演奏効果音の違いで、自分と支援NPC4との評価の関係を知ることができるようになる。
【0199】
次に、プレーヤ端末1500は演出開始条件定義データ578(
図13参照)を参照して、ゲーム進行状況が演出表示条件を満たしたかを判定する。そして、肯定の場合には(ステップS240のYES)、ゲーム画面に演出表示体80や演出表示体81などを表示させる(ステップS242;
図8参照))。
【0200】
プレイ曲の再生が終了するまでは(ステップS224のNO)、ステップS108〜S242は繰り返される。
しかし、プレイ曲の再生が終了すると(ステップS224のYES)、プレーヤ端末1500は成績発表画面W16(
図10参照)を表示させ、プレーヤ別ランキング82と総合ランキング84とをプレーヤ2に見せる(ステップS246)。
具体的には、プレーヤ端末1500は、サーバシステム1100へプレイデータ700を送信・提供する。サーバシステム1100はランキング管理機能により受信したプレイデータ700に基づいて、プレーヤ別ランキングと総合ラインキングとを更新し、プレーヤ端末1500へ返信する。プレーヤ端末1500はそれらを受信してプレーヤ別ランキングデータ800及び総合ランキングデータ802として記憶部500に記憶するとともに、成績発表画面W16にて表示する。
【0201】
次いで、プレーヤ端末1500は支援NPC成長処理を実行する(ステップS248)。
図26は、支援NPC成長処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、プレーヤ端末1500は、先ず、今回のゲーム成績に応じてゲームに登場した支援NPC4に経験値を付与する。具体的には、プレーヤポイント754(
図18参照)に基づいて第1の経験値を算出して支援NPC4に付与し(ステップS260)、プレーヤ2が獲得したプレーヤ別ランキングに応じた第2の経験値を算出して付与する(ステップS262)。更に、プレーヤ2が獲得した総合ランキングに応じた第3の経験値を算出して付与する(ステップS264)。なお、付与する経験値の種類はこれらに限らず、適宜設定可能である。例えば、プレイ中のコンボ数、特にプレーヤ2と支援NPC4とが同時にコンボ状態であった回数などに応じた経験値を付与するとしてもよい。
【0202】
そして、これらの経験値が付与された結果、支援NPC4の獲得済経験値714が所定のレベルアップ条件を満たしたならば(ステップS266のYES)、プレーヤ端末1500は支援NPC4の成長レベル715を「1」アップさせ(ステップS268)、レベルアップした証として支援NPC4の能力を向上させる。
【0203】
具体的には、適用バラツキパラメータ値リスト717をより高評価が得られ易くなるように発生確率554を変更する(ステップS270;
図14参照)。
より具体的には、タイミング差種類552のうち「優判定タイミング差」「良判定タイミング差」の発生確率554を高める一方、「可判定タイミング差」「不可タイミング差」の発生確率554を下げるように変更する。
【0204】
なお、ステップS270における変更量は固定としても良いが、可変とする構成も可能である。例えば、プレーヤ2のプレイ履歴データ620(
図17参照)を参照して、プレイ曲と同じジャンルの楽曲を過去にプレイした回数をカウントし、当該回数が多いほど変更量を大きくするといった具合に、プレーヤ2のプレイ履歴に基づいて支援NPCを成長させるように制御してもよい。
【0205】
次に、プレーヤ端末1500は、更なる支援NPC4の能力向上として、今回使用した支援NPC4の適用支援可能時間716を増加変更し(ステップS272)、適用スキルパラメータ値リスト718のうち、現有するスキルのスキルパラメータ値564(
図14参照)を当該スキルの効果が高まるように変更する(ステップS274)。
【0206】
そして、能力を向上させたならば、今回のゲームプレイで使用され成長した支援NPC4のデータ、具体的には支援NPC設定データ710(
図14参照)を、プレーヤ2のユーザ登録管理データ600のうち当該支援NPC4の支援NPCセーブデータ610に反映・保存し(ステップS276)、支援NPC成長処理を終了する。
なお、支援NPCセーブデータ610の反映に当たっては、適用バラツキパラメータ値リスト717のデータは、プレイ曲のジャンルが適合するバラツキパラメータ値保存リスト616(
図17参照)に上書きされる。プレイ曲とは異なるジャンルのバラツキパラメータ値保存リスト616については更新されないが、ステップS276ほどではないが能力を向上するように更新するとしてもよい。
【0207】
図20のフローチャートに戻って、支援NPC成長処理を終了したならば、プレーヤ端末1500はプレーヤ2のユーザ登録管理データ600に今回のゲームプレイについてのプレイ履歴データ620を追加保存して(ステップS290)、一連の処理を終了する。
【0208】
以上、本実施形態によれば、音楽ゲームにおいて、プレイ成績に応じて成長する支援NPC4を登場させゲームの興趣を高めることができる。
【0209】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、主だった処理をプレーヤ端末1500にて実行する構成としたが、本実施形態ではゲーム管理機能をサーバシステム1100に担わせている。なお、以降では第1実施形態と異なる点について述べることとする。第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、重複する説明は省略する。
【0210】
本実施形態のゲームシステムのハードウェア構成は
図1と同じとすることができる。
すなわち、サーバシステム1100にてオンラインゲーム用のサーバ機能を実現することとする。そして、プレーヤ端末1500と通信回線9を介して接続して、クライアント・サーバ型のシステムを構成し、プレーヤ端末1500でオンラインゲームをプレイ可能な構成とする。具体的には、例えば、プレーヤ端末1500はプレーヤ2による操作入力を検出して操作入力情報を逐次サーバシステム1100を送信し、サーバシステム1100からデータの配信を受けて音楽を再生・放音させたりゲーム画面を表示させる。
【0211】
当該構成におけるサーバシステム1100の機能構成は例えば
図27〜
図28のような構成とすればよい。なお、
図27〜
図28では第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与している。
【0212】
サーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを有する。
【0213】
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。
図1の例ではキーボード1106が該当する。
【0214】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレーヤ端末1500などのプレーヤ端末から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
図1の例では制御基板1150がこれに該当する。
【0215】
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、オンラインショッピング管理部204と、ランキング管理部206と、ゲーム管理部210と、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む
【0216】
オンラインショッピング管理部204は、ゲームコンテンツ(本実施形態ではゲームカード3)や、アイテム、抽選権、イベント参加権、ゲームポイントなどのオンラインでの購入を可能とする。公知のオンラインショッピングと同様にして実現できる。
【0217】
ランキング管理部206は、プレーヤ端末1500からゲーム成績を集計してランキングを生成・管理・提供するランキング管理機能を実現する。
【0218】
画像生成部292sは、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。そして、画像生成部292sは、ゲーム管理部210による処理結果に基づいてプレーヤ端末1500にてゲーム画面の画像を表示させるためのデータを生成する。また、その他システム管理に必要な画像を生成して画像信号を画像表示部392sに出力する。
【0219】
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
【0220】
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0221】
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図1の例では通信装置1153が該当する。
【0222】
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、各種機能を実現するのに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。
図1の例ではICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
【0223】
図28に示すように、サーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム503と、ゲームサーバプログラム505と、配信用クライアントプログラム507と、を予め記憶する。
【0224】
サーバシステムプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現するための基本プログラムである。
【0225】
ゲームサーバプログラム505は、オンラインゲームのゲームサーバとしての機能を実現させるためのプログラムである。本実施形態ではサーバ処理部200sに、オンラインショッピング管理部204と、ランキング管理部206と、ゲーム管理部210としての機能を実現させる。
【0226】
配信用クライアントプログラム507は、ゲームを実行するためにプレーヤ端末1500で実行するべきプログラムである。配信用クライアントプログラム507は、例えば、専用のプログラムとして実現してもよい。あるいは、本実施形態のゲームをウェブゲームとして実現するならば、ウェブブラウザをベースとしてHTMLとともにJava(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等を利用して能動的に画面表示を制御するウェブ技術や、Adobe(登録商標) Flashなどのプラグインを用いて実現するとしてもよい。勿論、その他の方法でもかまわない。
【0227】
サーバシステム1100の処理の流れは、
図19〜
図26で説明したフローチャートと同様である。実行主体をプレーヤ端末1500からサーバシステム1100に読み替えれば良い。よって、本実施形態でも第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0228】
なお、ゲーム管理部210が内包する機能部の担い手を、プレーヤ端末1500とサーバシステム1100とで分散し、第1実施形態と第2実施形態との中間とする構成も可能である。例えば、複数のプレーヤ端末1500をピア・ツー・ピアで接続し、ゲーム管理部210の機能をそれらのプレーヤ端末1500にて分担してゲームプレイを実現するとしてもよい
【0229】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の例について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。以下、変形例について述べるが、各変形例は単独又は複数で上記実施形態に適用することができる。
【0230】
[その1]
例えば、上記実施形態では、ゲームプレイに登場させる支援NPC4を1体として説明したが、複数体を同時に登場させる構成も可能である。もし複数体を登場させる場合には、支援NPCに関する処理を登場数の分だけ実行するものとする。
例えば、
図29に示すように、支援NPC選択画面W2及び支援NPC設定画面W4に相当する支援NPC設定画面W24を表示させる。当該画面には、支援NPC設定枠42(
図29の例では3体設定可能)を表示させ、それぞれについて支援NPCの選択と設定を可能な構成とすればよい。すなわち、
図19のフローチャートで言えば、支援NPC選択設定処理(ステップS14)を登場可能な支援NPC4の数だけ実行すればよい。
同様にして、支援NPC出現処理(ステップS108)、
図20の支援NPC自動制御処理(ステップS156〜S158)、支援NPC成長処理(ステップS248)もまた登場可能な支援NPC4の数だけ実行すればよい。
【0231】
[その2]
また、上記実施形態では、支援NPC4がどのタイミングでどれだけ支援行動を行うかは、出現するかしないかと、出現するが適用支援可能時間716の範囲だけ擬似操作行動する2つのファクターで決まる構成としていた。換言すると、支援NPC自動制御部242が、出現済の支援NPC4を、適用支援可能時間716の間、擬似操作入力動作をするように制御したがこれに限らない。
【0232】
例えば、適用支援可能時間716を出現そのものの制限時間上限値として用いる構成も可能である。換言すると、支援NPC出現制御部240が適用支援可能時間716の間、支援NPCを出現させる構成も可能である。
具体的には、
図30に示すように、支援NPC出現退場処理において、支援NPC4を出現させた場合(ステップS146)、適用支援可能時間716をセットしたカウントダウンタイマを起動させる(ステップS147)。そして、当該タイマの残時間が「0」になったならば(ステップS136のYES)、支援NPC4を退場させる(ステップS148)。
【0233】
[その3]
また、適用支援可能時間716に関連して言えば、上記実施形態では適用支援可能時間716の値は、支援NPC4の種類別に初期値が決まっており、レベルアップに応じて加算される構成、つまりゲームプレイ中は固定値としたがこれに限らない。
例えば、
図31に示すように、適用支援可能時間可変制御部260を追加する。そして、
図32に示すように、支援可能時間のカウントダウンタイマを起動させる前に、支援NPC4に係るパラメータ値(より具体的には、獲得済経験値714や、成長レベル715、NPCポイント756、NPCコンボ数766;
図18参照)を変数とする所定の関数で補正する或いはその都度算出する(ステップS185)。
【0234】
当該所定の関数の変数(代入値。基準とする値。)は適宜設定することができる。例えば、プレイ履歴データ620から得られる情報(例えば、当該支援NPC4が過去に使用された合計回数、課金回数や課金合計額などの統計値)を用いることができる。
更には、実行中の音楽ゲームのプレイ履歴に相当する操作入力履歴データ740から得られる情報(例えば、楽曲別に予め指定された小節或いはプレイ開始からの経過時間の範囲、現在から所定数過去の小節におけるプレーヤ2の成績など)、プレーヤポイント754、プレーヤコンボ数764等を用いることもできる。
もし、プレーヤ2のプレーヤキャラクタがゲーム画面に登場し、当該プレーヤキャラクタにも能力パラメータ値が設定されている構成ならば、その能力パラメータ値も適宜所定の関数の変数として利用することもできる。
実行中の音楽ゲームのプレイ履歴に係る情報を変数に含めれば、プレイ中の音楽ゲームの未実行部分に関する支援NPC4の動作を制御することが可能になる。
【0235】
そして、適用支援可能時間716は、プレーヤ2がより多く(長時間あるいは回数が多く)ゲームプレイしているほど、より多く課金しているほど、より良い成績を残しているほど、適用支援可能時間716がより長くなるように変更する。勿論、ゲーム内容や演出意図によっては逆に適用支援可能時間716が短くなるケースが含まれても良い。
【0236】
[その4]
また、適用バラツキパラメータ値リスト717についても、ゲーム開始から終了まで固定、つまり擬似操作入力の指示タイミングに対するバラツキは固定としたが可変とする構成も可能である。例えば、
図31に示すように、適用バラツキパラメータ値可変制御部262を追加する。そして、
図32に示すように、ステップS182に先だって、適用バラツキパラメータ値リスト717に格納されている発生確率を所定の関数で補正又は算出する(ステップS185)。勿論、当該所定の関数の変数(代入値。基準とする値。)は適宜設定することができる。例えば、プレイ履歴データ620から得られる情報や、操作入力履歴データ740から得られる情報、プレーヤポイント754、プレーヤコンボ数764等を用いることができる。もし、プレーヤ2のプレーヤキャラクタがゲーム画面に登場し、当該プレーヤキャラクタにも能力パラメータ値が設定されている構成ならば、その能力パラメータ値を所定の関数の変数として利用することもできる。
【0237】
そして、適用バラツキパラメータ値リスト717に格納されている発生確率は、プレーヤ2がより多くゲームプレイしているほど、より多く課金しているほど、より良い成績を残しているほど、今後より高成績を残せるように変更する。勿論、ゲーム内容や演出意図によっては逆に適用支援可能時間716が短くなるケースが含まれても良い。
【0238】
[その5]
また、上記実施形態では、支援NPC4の成長制御は、当該支援NPC4の個別の能力を高めることで実現したがこれ以外の方法でもよい。例えば、ゲームプレイに登場させることのできる支援NPC4の数を増やすことで実現してもよい。その場合、同じ支援NPC4の数を増やすとしてもよいし、支援NPC設定枠42(
図29参照)の数を増やすとしてもよい。
【0239】
[その6]
また、出現タイプの種類や数も上記実施形態の例に限らず、ゲーム内容や演出意図に応じて、ゲーム進行状況やプレーヤ2の操作入力の結果・履歴に基づいて判定できる出現条件に対応づけた様々なタイプを適宜設定可能である。
例えば、連続して優評価されている状態いわゆる「コンボ」に着目して、基準値以上のコンボが所定回数行われることを出現条件とするタイプも可能である。上述の変形例[その5]と組み合わせれば、ゲーム開始当初は支援NPC4が1体のみ登場するが、プレーヤ2がコンボ数を積み上げ、コンボ数が「15」になると当該コンボ数を出現条件とする2体目の支援NPC4が出現し、コンボ数が「25」に達すると当該コンボ数を出現条件とする3体目の支援NPC4が出現する、といった構成も可能である。
勿論、出現条件のタイプは他にも設定可能である。プレイ開始からの経過時間の範囲(例えば、経過時間1分〜2分の間、間奏部分の間)を出現条件とするタイプ、特定の呼出アイテムの使用を出現条件とするタイプ、なども可能である。また、特定の曜日や時間帯を出現条件とするタイプ、偶数日や奇数日など日付の特徴を出現条件とするタイプ、過去にプレイした回数や過去の課金合計額を出現条件とするタイプ、なども可能である。
【0240】
[その7]
また、上記実施形態では、支援NPC4はゲームプレイの成績に応じて成長する構成であったが、支援NPC4を成長させる要素は適宜設定できる。例えば、有料/無料のアイテムの消費(例えば、パワーアップアイテム、食料アイテムなど)や、課金による経験値の購入や上位レベルの購入、ログイン時の抽選による賞品による成長、なども設定することができる。また、プレーヤのプレイ履歴(課金履歴を含む)に基づいて成長させるとしてもよい。例えば、プレイ回数が100回や200回のようなキリ番に達した場合や、課金額が1000円、1万円のような区切りの額に達した場合、所定期間連続して毎日プレイした場合、などに所定値の経験値を付与したり、上位レベルにアップするなどの成長要素を適用することが可能である。
【0241】
[その8]
また、上記実施形態のゲームジャンルを音楽ゲームとしたが、操作入力の形態として音楽ゲームの要素を採用するのであれば他のゲームジャンルでも適用することができる。
例えば、ゲームそのもののジャンルはロールプレイングゲームでも、戦闘システムとして上記実施形態のような音楽ゲームを取り入れることもできる。より具体的には、画面上部に敵キャラクタと、これに対峙するプレーヤキャラクタと支援NPC4とを表示させ、画面下部に主譜面60を表示させる。そして、プレーヤポイント754やNPCポイント756を敵キャラクタへ与えるダメージとして敵キャラクタのヒットポイントを削って倒すとしてもよい。
【0242】
同様に、ゲームそのもののジャンルは恋愛シミュレーションゲームでも、異性へのアピールイベントにおいて上記実施形態のような音楽ゲームを取り入れることができる。この場合、例えば、学園祭のイベントシーンで、画面上部に意中の異性キャラクタが見上げる舞台にプレーヤキャラクタと支援NPC4とをメンバーとするバンドを登場させ、画面下部に主譜面60を表示させる。そして、プレーヤポイント754やNPCポイント756を異性キャラクタへのアピールポイントと見なし、それらのポイントに応じて異性キャラクタとプレーヤキャラクタとの相性値(当該数値が貯まるほど恋愛が成就しやすくなるパラメータ値)を高めるとしてもよい。