特許第6770871号(P6770871)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6770871
(24)【登録日】2020年9月30日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】端末装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/436 20110101AFI20201012BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20201012BHJP
   H04H 60/00 20080101ALI20201012BHJP
【FI】
   H04N21/436
   H04N21/435
   H04H60/00
【請求項の数】7
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-217389(P2016-217389)
(22)【出願日】2016年11月7日
(65)【公開番号】特開2018-78383(P2018-78383A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2019年10月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100171446
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 尚幸
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100171930
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 郁一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(72)【発明者】
【氏名】山村 千草
(72)【発明者】
【氏名】大亦 寿之
(72)【発明者】
【氏名】池尾 誠哉
(72)【発明者】
【氏名】藤沢 寛
【審査官】 富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−143902(JP,A)
【文献】 特開2015−146478(JP,A)
【文献】 特開2016−111410(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/161125(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04H 60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送信号に含まれるコンテンツデータを出力する処理及び前記放送信号と連携した動作により複数のサービスを提供するアプリケーションを実行する処理を行う受信装置から前記アプリケーションが発行したメッセージを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記メッセージを用いて、個別のサービスを提供するアプリケーションであるサービスアプリケーションを実行する複数のサービス実行部と、
複数の前記サービス実行部を並列動作させるサービス実行管理部と、
前記受信部が受信した前記メッセージの送信先を判定するメッセージ判定部と、
送信先に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、前記メッセージ判定部が判定した前記送信先とに基づいて、前記メッセージの送信の可否を判定するポリシー判定部と、
前記ポリシー判定部が送信可と判定した前記メッセージを、前記メッセージ判定部が判定した前記送信先に応じた前記サービス実行部に出力するメッセージ分配部と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記ポリシー判定部は、送信先及び送信元に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、前記メッセージ判定部が判定した送信先と、前記メッセージの送信元とに基づいて、前記メッセージの送信の可否を判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記送信元は、前記受信装置において実行されている前記アプリケーションの識別情報又は前記受信装置において実行されている前記アプリケーションの提供元の事業者の識別情報により示される、
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記アプリケーションの提供元の識別情報は、前記アプリケーションの取得先のドメインにより示される、
ことを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記送信先は、前記サービス実行部が実行している前記サービスアプリケーションの識別情報、前記サービスアプリケーションが提供するサービスの識別情報、又は、前記サービスアプリケーションの提供元の事業者の識別情報により示される、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記サービスアプリケーションの提供元の識別情報は、前記サービスアプリケーションの取得先のドメインにより示される、
ことを特徴とする請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
コンピュータを、
放送信号に含まれるコンテンツデータを出力する処理及び前記放送信号と連携した動作により複数のサービスを提供するアプリケーションを実行する処理を行う受信装置から前記アプリケーションが発行したメッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記メッセージを用いて、個別のサービスを提供するアプリケーションであるサービスアプリケーションを実行する複数のサービス実行手段と、
複数の前記サービス実行手段を並列動作させるサービス実行管理手段と、
前記受信手段が受信した前記メッセージの送信先を判定するメッセージ判定手段と、
送信先に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、前記メッセージ判定手段が判定した前記送信先とに基づいて、前記メッセージの送信の可否を判定するポリシー判定手段と、
前記ポリシー判定手段が送信可と判定した前記メッセージを、前記メッセージ判定手段が判定した前記送信先に応じた前記サービス実行手段に出力するメッセージ分配手段と、
を具備する端末装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送通信連携サービスを実現するためのシステムに関する研究開発が盛んに行われている。ハイブリッドキャストは、日本の代表的な放送通信連携サービスの一つであり、その技術仕様が策定されている(例えば、非特許文献1、2参照)。この技術仕様の規格に則り、2013年よりハイブリッドキャストのサービスが開始されている。例えば、HTML(Hypertext Markup Language)5を用いて記述された放送マネージドアプリケーションによるサービスが、複数の放送局より提供されている。「アプリケーション」とは、アプリケーションプログラムの略称であり、以下では、「アプリ」とも記載する。放送マネージドアプリは、放送送信側から送信される放送サービスの制御信号を用いて、起動、終了、強制終了などのライフサイクルが制御されるアプリである。
【0003】
ハイブリッドキャストでは、テレビなどの受信装置と、スマートフォンやタブレットなどの端末装置とが連携する機能を利用することが可能である。以下では、受信装置と連携する端末装置を連携端末とも記載する。連携機能の具体的な一例として、テレビで実行される放送マネージドアプリと、端末装置にインストールされたコンパニオンアプリ上で動作するWeb(ウェブ)アプリとの間で、テキストメッセージを相互に送受信することができる。
【0004】
また、テレビ及び連携端末において、複数の放送外マネージドアプリを実行する技術がある(例えば、特許文献1参照)。放送外マネージドアプリとは、ユーザの操作によって、ライフサイクルが制御されるアプリである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−146478号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“IPTV規定 放送通信連携システム仕様 IPTVFJ STD−0010 2.1版”、一般社団法人 IPTVフォーラム、2016年3月7日
【非特許文献2】“IPTV規定 HTML5ブラウザ仕様 IPTVFJ STD−0011 2.2版”、一般社団法人 IPTVフォーラム、2016年3月7日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現行のハイブリッドキャストの放送マネージドアプリ規格においては、テレビと連携端末においてそれぞれ一つのアプリしか同時には実行できない上、双方のアプリが同一のサービス事業者から提供される場合にのみ連携することができる。また、特許文献1においても、放送マネージドアプリと同様、テレビのアプリと連携端末のアプリの一対で個々のサービスを提供することが記載されている。しかし、様々なアプリが提供される環境が整ってきたことから、複数のサービス提供者からアプリが提供され、それらアプリが連携端末で複数実行されることが想定される。そこで、テレビで実行される1個のアプリと、連携端末で実行される複数個のアプリとを連携させることが求められている。受信装置上で動作するアプリが、連携端末上で動作する様々なサービス提供者の複数のアプリと連携動作できるようになると、受信装置上のアプリが不正な連携を試みることによって、連携端末上のアプリが意図しない動作を行ってしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、放送の受信装置において実行される放送通信連携サービスのアプリと、端末装置において実行される複数のアプリとを連携させる場合に、受信装置上のアプリが連携する端末装置のアプリを制限することができる端末装置及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、放送信号に含まれるコンテンツデータを出力する処理及び前記放送信号と連携した動作により複数のサービスを提供するアプリケーションを実行する処理を行う受信装置から前記アプリケーションが発行したメッセージを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記メッセージを用いて、個別のサービスを提供するアプリケーションであるサービスアプリケーションを実行する複数のサービス実行部と、複数の前記サービス実行部を並列動作させるサービス実行管理部と、前記受信部が受信した前記メッセージの送信先を判定するメッセージ判定部と、送信先に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、前記メッセージ判定部が判定した前記送信先とに基づいて、前記メッセージの送信の可否を判定するポリシー判定部と、前記ポリシー判定部が送信可と判定した前記メッセージを、前記メッセージ判定部が判定した前記送信先に応じた前記サービス実行部に出力するメッセージ分配部と、を備えることを特徴とする端末装置である。
【0010】
また、本発明の一態様は、上述の端末装置であって、前記ポリシー判定部は、送信先及び送信元に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、前記メッセージ判定部が判定した送信先と、前記メッセージの送信元とに基づいて、前記メッセージの送信の可否を判定する。
【0011】
また、本発明の一態様は、上述の端末装置であって、前記送信元は、前記受信装置において実行されている前記アプリケーションの識別情報又は前記受信装置において実行されている前記アプリケーションの提供元の事業者の識別情報により示される。
【0012】
また、本発明の一態様は、上述の端末装置であって、前記アプリケーションの提供元の識別情報は、前記アプリケーションの取得先のドメインにより示される。
【0013】
また、本発明の一態様は、上述の端末装置であって、前記送信先は、前記サービス実行部が実行している前記サービスアプリケーションの識別情報、前記サービスアプリケーションが提供するサービスの識別情報、又は、前記サービスアプリケーションの提供元の事業者の識別情報により示される。
【0014】
また、本発明の一態様は、上述の端末装置であって、前記サービスアプリケーションの提供元の識別情報は、前記サービスアプリケーションの取得先のドメインにより示される。
【0015】
また、本発明の一態様は、コンピュータを、放送信号に含まれるコンテンツデータを出力する処理及び前記放送信号と連携した動作により複数のサービスを提供するアプリケーションを実行する処理を行う受信装置から前記アプリケーションが発行したメッセージを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記メッセージを用いて、個別のサービスを提供するアプリケーションであるサービスアプリケーションを実行する複数のサービス実行手段と、複数の前記サービス実行手段を並列動作させるサービス実行管理手段と、前記受信手段が受信した前記メッセージの送信先を判定するメッセージ判定手段と、送信先に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、前記メッセージ判定手段が判定した前記送信先とに基づいて、前記メッセージの送信の可否を判定するポリシー判定手段と、前記ポリシー判定手段が送信可と判定した前記メッセージを、前記メッセージ判定手段が判定した前記送信先に応じた前記サービス実行手段に出力するメッセージ分配手段と、を具備する端末装置として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、放送の受信装置において実行される放送通信連携サービスのアプリと、端末装置において実行される複数のアプリとを連携させる場合に、受信装置上のアプリが連携する端末装置のアプリを制限することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態による放送通信連携システムの全体構成図である。
図2】同実施形態による受信装置及び連携端末のスタック図である。
図3】同実施形態による受信装置の内部構成を示す機能ブロック図である。
図4】同実施形態によるアプリ実行部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
図5】同実施形態による連携端末の構成を示す機能ブロック図である。
図6】同実施形態によるメッセージ制御部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
図7】同実施形態による放送マネージドアプリの記述例を示す図である。
図8】同実施形態によるポリシーデータの設定例を示す図である。
図9】同実施形態によるメッセージの設定例を示す図である。
図10】同実施形態によるメッセージ制御部の処理フローを示す図である。
図11】同実施形態によるメッセージ制御部の処理フローを示す図である。
図12】同実施形態によるメッセージの設定例を示す図である。
図13】同実施形態による受信装置と連携端末の間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のシーケンス図である。
図14】同実施形態による受信装置と連携端末の間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のシーケンス図である。
図15】同実施形態によるメッセージの設定例を示す図である。
図16】同実施形態による連携端末のウェブアプリ間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のシーケンス図である。
図17】同実施形態による連携端末のウェブアプリ間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。以下では、「アプリケーションプログラム」を、「アプリケーション」又は「アプリ」とも記載する。また、以下の説明では、アプリに記述された命令で指定される処理を実行することを、単に「アプリを実行」又は「アプリの実行」と呼ぶことがある。
【0019】
図1は、本実施形態の一実施形態による放送通信連携システム1の全体構成図である。放送通信連携システム1は、放送送出装置2と、サービスサーバ3と、受信装置4と、連携端末5とを有する。放送送出装置2及びサービスサーバ3は送信側の装置であり、受信装置4及び連携端末5は、受信側の装置である。
【0020】
放送送出装置2は、放送信号を送出する。サービスサーバ3は、アプリ本体やアプリで利用するコンテンツデータを、インターネットを介して受信側の装置へ配信する。アプリ本体とは、アプリケーションのプログラムである。受信装置4は、例えば、ハイブリッドキャスト対応テレビである。連携端末5は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの端末装置である。受信装置4及び連携端末5は、インターネットを介してサービスサーバ3と相互に通信できる。また、受信装置4と連携端末5は、無線LAN(Local Area Network)等のローカルネットワークを介して接続する。
【0021】
放送通信連携サービスの形態は複数存在するが、本実施形態の放送通信連携システム1では、ハイブリッドキャスト技術仕様(非特許文献1、2)に基づき、受信装置4において、デジタル放送サービスとインターネットサービスとが連携動作することを想定する。受信装置4が、放送またはインターネットにより配信されるアプリを実行することで、インターネット上のコンテンツを取得できるようになり、ユーザが放送通信連携サービスを利用できるようになる。さらに、ハイブリッドキャスト技術仕様に則り、受信装置4と連携端末5にインストールした端末側連携アプリとが連携動作する。
【0022】
なお、本実施形態においては、受信装置4において動作するアプリは、放送事業者が配信する放送マネージドアプリとする。放送マネージドアプリは、放送送出装置2から送信される放送サービスの制御信号に基づいて、起動、終了、強制終了などのライフサイクルが制御される。
【0023】
連携端末5に実装される端末側連携アプリは、通信により接続される他の装置である受信装置4と連携して動作するコンパニオンアプリである。端末側連携アプリは、受信装置4により実行される放送マネージドアプリと連携動作する1以上のサービスアプリを実行する。
【0024】
放送マネージドアプリとサービスアプリとは連携動作することにより、ユーザへ提供するサービスを実行する。サービスとは、ユーザが連携端末5に行った操作に従って動作した結果の画像、映像、音声を、連携端末5に、又は、受信装置4及び連携端末5に出力することである。サービスの実行には、受信装置4が有する受信機機能から取得した情報などが利用される。受信機機能は、放送信号を受信し、ユーザにより選択されたチャンネルの番組映像や音声などのコンテンツデータを放送信号から取得し、デコードして出力する一連の機能である。ユーザに提供するサービスは任意であるが、一例として、SNS(ソーシャルネットワークサービス)、天気予報やニュースなどの情報の提供、外国語字幕の提供、テレビ映像とは異なる角度からの映像の提示などがある。
【0025】
本実施形態では、端末側連携アプリにおいて実行されるサービスアプリがウェブアプリである場合を例に説明する。ウェブアプリとは、ウェブブラウザにより実行されるアプリである。ウェブアプリは、任意の手段により連携端末5に実装される。例えば、ウェブアプリは、放送マネージドアプリから取得が指示されたアプリでもよく、ユーザ操作により取得したアプリでもよく、連携端末5に予め実装されたアプリでもよい。放送マネージドアプリ及びウェブアプリのプログラムは、例えば、HTML(Hypertext Markup Language)により記述される。
【0026】
図2は、受信装置4及び連携端末5のスタック図である。受信装置4は、ハードウェア、OS(Operation System)、レジデント及びアプリ実行部の4層から構成される。アプリ実行部は、例えばHTML5ブラウザであり、放送マネージドアプリを実行する。OS上で実行されるレジデントには、メモリに常駐するソフトウェアによる放送の受信機機能が搭載される。アプリ実行部で実行される放送マネージドアプリは、非特許文献1により規定される拡張API(Application Program Interface)を通してレジデントの受信機機能にアクセスすることができる。ハードウェアは、CPU(central processing unit)、各種メモリ、チューナー、デコーダ、通信装置、表示装置、入力装置などを含む。
【0027】
連携端末5は、ハードウェア、OS及びネイティブアプリ実行部の3層から構成される。ネイティブアプリ実行部は、iOS(登録商標)やAndroid(登録商標)など端末のOSが提供するアプリを実行する。ネイティブアプリ実行部では、複数のネイティブアプリが動作可能である。ネイティブアプリは、特定のOSやプラットフォームで実行可能なプログラムである。本実施形態における端末側連携アプリはネイティブアプリであり、ネイティブアプリ実行部において動作する。なお、端末側連携アプリは、ネイティブアプリでなくてもよい。例えば、端末側連携アプリは、ネイティブアプリから、ネイティブアプリではないブラウザを呼び出し、ブラウザによりウェブアプリを実行させてもよい。ハードウェアは、CPU、各種メモリ、通信装置、表示装置、入力装置などを含む。
【0028】
ハイブリッドキャストにおける端末連携機能は、受信装置4のアプリ実行部で動作する放送マネージドアプリと、連携端末5のネイティブアプリ実行部が実行する端末側連携アプリの内部で動作するウェブアプリの間で実現される。放送マネージドアプリとウェブアプリとの間では、非特許文献1で規定される拡張APIを用いてテキストメッセージを送信する。テキストメッセージには、任意のメッセージ内容を記述することができる。例えば、メッセージ内容は、アプリに対する各種の実行命令や、アプリが動作する際に用いられる付加的な情報などでもよい。
【0029】
図3は、受信装置4の内部構成を示すブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。同図に示す受信装置4は、放送受信部401、分離部402、映像復号部403、音声復号部404、データ放送実行部405、通信入出力部406、リモコン入力制御部407、電源制御部408、アプリ実行部409、アプリ制御部410、放送通信連携部411、端末連携部412、映像合成部413、映像表示部414、音声合成部415及び音声出力部416を備えて構成される。
【0030】
放送受信部401は、チューナーであり、放送送出装置2から送出された放送信号を受信し、復調する。分離部402は、放送受信部401が受信し、復調した放送信号を、映像データ、音声データなどのコンテンツデータや、コンテンツデータ以外のデータに分離する。コンテンツ以外のデータには、例えば、データ放送や、受信チャンネル、番組情報が記述されたSI(Service Information)や、イベントメッセージなどが含まれる。映像復号部403は、映像データを復号する。音声復号部404は、音声データを復号する。データ放送実行部405は、BML(Broadcast Markup Language)ブラウザであり、データ放送を実行する。
【0031】
通信入出力部406は、通信ネットワークに接続するためのインターフェースである。通信入出力部406は、インターネットなどを介してアプリマーケット、アカウント管理サーバ、アプリ配信サーバなどのサービスサーバ3と接続する。また、通信入出力部406は、無線LANなどのローカルネットワークを介して連携端末5と接続する。リモコン入力制御部407は、リモコン(リモートコントローラ)からユーザがリモコンに行った操作を示すデータを受信する。電源制御部408は、受信装置4の電源の制御を行う。
【0032】
アプリ実行部409は、放送マネージドアプリを実行するウェブ(Web)ブラウザである。放送マネージドアプリは、1以上のサービスの機能を提供する。アプリ制御部410は、放送信号から分離されたデータに含まれる情報に基づいて、放送マネージドアプリの起動や終了などの制御を行う。例えば、アプリ制御部410は、現在選択されている放送事業者(チャンネル)の放送マネージドアプリを、放送信号から分離されたAITに設定されている情報などに基づいて制御する。アプリ制御部410は、起動した放送マネージドアプリの識別情報又は起動した放送マネージドアプリの提供元である放送事業者の識別情報を端末連携部412に通知する。放送マネージドアプリの提供元である放送事業者の識別情報として、例えば、放送マネージドアプリの取得先となるサービスサーバ3のURL(Universal Resource Locator)に含まれるドメインを用いることができる。以下では、アプリの取得先のURLに含まれるドメインを、アプリのドメインと記載する。
【0033】
放送通信連携部411は、放送マネージドアプリにおいて放送又は通信により取得したコンテンツを連携動作させるために、アプリ実行部409に対して拡張APIで規定される機能を提供する。具体的には、放送通信連携部411は、受信中の放送信号に含まれるSIやイベントメッセージなどの情報や受信装置4が備える機能などへのアクセス手段を提供する。端末連携部412は、連携端末5とのペアリング処理と、受信装置4の放送マネージドアプリと連携端末5のウェブアプリ間の通信を仲介する処理とを行う。端末連携部412は、後述する図5に示す連携端末5の端末連携部531とペアで動作する。端末連携部412は、起動された放送マネージドアプリの識別情報又は起動された放送マネージドアプリの提供元である放送事業者の識別情報を連携端末5に通知する。
【0034】
映像合成部413は、映像復号部403が復号した放送番組の映像データと、データ放送実行部405やアプリ実行部409の処理結果に基づき出力された映像データとを合成し、映像表示部414に出力する。映像表示部414は、一般的なディスプレイであり、映像合成部413が合成した映像データの映像を表示する。
【0035】
音声合成部415は、音声復号部404が復号した放送番組の音声データと、データ放送実行部405やアプリ実行部409の処理結果に基づき出力された音声データとを合成し、音声出力部416に出力する。音声出力部416は、一般的なスピーカーであり、音声合成部415が合成した音声データを音声により出力する。
【0036】
図4は、アプリ実行部409の詳細な構成を示す機能ブロック図である。アプリ実行部409は、サービス実行部421、サービス実行管理部422及びメッセージ制御部423を有する。なお、アプリ実行部409は複数のサービス実行部421を備え得るが、同時に動作する放送マネージドアプリは一つのみとする。同図では、アプリ実行部409が備える複数のサービス実行部421をそれぞれ、サービス実行部421−1、421−2、421−3、…と記載している。
【0037】
サービス実行部421は、アプリ制御部410による制御に基づき、放送マネージドアプリに含まれるサービス機能を実行する。サービス実行管理部422は、各サービス実行部421の起動及び終了の制御や状態管理を行い、複数のサービス実行部421を並列に実行させる。
【0038】
メッセージ制御部423は、サービス実行部421が実行する放送マネージドアプリのサービス機能と連携端末5が実行するウェブアプリとの間のメッセージを適切に送受信するための制御を行う。メッセージ制御部423は、サービス識別管理部4231、メッセージ受信部4232、メッセージ判定部4233、メッセージ分配部4234及び送信元サービス設定部4235を有する。
【0039】
サービス識別管理部4231は、サービス実行部421の識別子と、そのサービス実行部421により実行されるサービスの識別子との対応表を例えばリスト形式で管理する。サービスの識別子は、予め決められる。なお、各放送マネージドアプリは、プレフィックスを付加することなどにより、送信先のアドレスとして、サービス毎に予め決められた識別子を、メッセージの一部に付加して送受信を行う。
【0040】
メッセージ受信部4232は、連携端末5からのメッセージ、及び、サービス実行部421からのメッセージを受信する。メッセージ受信部4232は、受信したメッセージを、メッセージ判定部4233及びメッセージ分配部4234に送信する。なお、メッセージ受信部4232は、メッセージ判定部4233に宛先の判定に必要な情報のみを送信してもよい。
【0041】
メッセージ判定部4233は、メッセージ受信部4232から受信したメッセージに付加されたサービスの識別子と、サービス識別管理部4231に記憶される対応表とを照合してメッセージの送信先を決定し、メッセージ分配部4234に通知する。メッセージ判定部4233は、メッセージに付加された送信元のサービスの識別子と送信先のサービスの識別子とが同一の場合は連携端末5を送信先とし、異なる場合はサービス実行部421を送信先とする。また、メッセージ判定部4233は、実施形態によっては、サービス間の通信チャンネルを確立するための識別子の発行や、その識別子に基づいたメッセージの送信先の決定を行う。
【0042】
メッセージ分配部4234は、メッセージ受信部4232から受信したメッセージを、メッセージ判定部4233が決定した送信先に送信する。送信元サービス設定部4235は、サービス実行部421が連携端末5または他のサービス実行部421に対して送信するメッセージに、そのサービス実行部421において実行中の放送マネージドアプリのサービスの識別子を付加する。
【0043】
図5は、連携端末5の構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。同図においては、端末側連携アプリを中心とした機能構成を示す。連携端末5は、ハードウェア部51、OS部52、連携アプリ実行制御部53及び他アプリ実行制御部54を有する。
【0044】
ハードウェア部51は、CPU、各種メモリ、通信装置、ディスプレイ(表示装置)、ユーザ操作を入力するための入力デバイス(入力装置)などの各種ハードウェアからなる。ディスプレイがタッチパネルである場合、入力デバイスは、タッチパネルに配されたタッチセンサーである。ハードウェア部51は、通信装置により実現される通信入出力部511を有する。
【0045】
通信入出力部511は、通信ネットワークに接続するためのインターフェースである。通信入出力部511は、インターネットなどを介してサービスサーバ3と接続する。また、通信入出力部511は、無線LANなどのローカルネットワークを介して受信装置4と接続する。OS部52は、OSにより実現され、端末全体を制御し、連携アプリ実行制御部53及び他アプリ実行制御部54に、ハードウェア部51へのインターフェースを提供する。
【0046】
連携アプリ実行制御部53は、CPUがメモリに記憶された端末側連携アプリを読み出して実行することにより実現される。連携アプリ実行制御部53は、端末連携部531、サービス実行部532、サービス実行管理部533、メッセージ制御部534及び事業者ポリシー設定部535を有する。複数のサービス実行部532をそれぞれ、サービス実行部532−1、532−2、532−3、…と記載する。
【0047】
端末連携部531は、受信装置4とのペアリング処理と、受信装置4の放送マネージドアプリと連携端末5のウェブアプリ間の通信を仲介する処理とを行う。端末連携部531は、受信装置4の端末連携部412とペアで動作する。
【0048】
サービス実行部532は、個々のサービスを提供するためのウェブアプリを実行する。サービス実行部532の実装方法としては、Android(登録商標)搭載端末におけるWebView、iOS搭載端末におけるUIWebViewなどが挙げられる。サービス実行部532は複数存在することを前提としており、各サービス実行部532には一意の識別子が割り当てられ、サービスの識別子としても用いられる。各サービス実行部532は、以下のようなウェブアプリを実行する。
【0049】
(1)現在実際にサービスが提供されている受信装置4の放送マネージドアプリと連携したウェブアプリ。なお、このウェブアプリを実行するのは一つのサービス実行部532である。
(2)複数の放送局が配信する放送マネージドアプリと連携して共通に利用することができるウェブアプリ。
(3)受信装置4と連携しないウェブアプリ。
【0050】
サービス実行管理部533は、各サービス実行部532の起動及び終了の制御や状態管理を行い、複数のサービス実行部532を並列に実行させる。サービス実行管理部533は、受信装置4からの指示又はユーザ操作に基づいて、サービス実行部532、または、サービス実行部532上で実行されるウェブアプリの起動及び終了の制御や、フォアグラウンドでの動作又はバックグラウンドでの動作など状態の変更を行う。
【0051】
ハイブリッドキャストでは、受信装置4と連携端末5との間でテキストメッセージを送受信するためのAPIが規定されている。メッセージ制御部534は、受信装置4が実行する放送マネージドアプリと連携端末5の各サービス実行部532が実行するウェブアプリとの間、および、サービス実行部532の間のメッセージを適切に送受信するための制御を行う。メッセージ制御部534の詳細については、後述する図6を用いて説明する。
【0052】
事業者ポリシー設定部535は、ウェブアプリを提供する事業者のポリシーとして、各ウェブアプリが受信装置4からのメッセージの受信を許容するか否かの認否を設定する。事業者のポリシーを示すポリシーデータには、ウェブアプリの提供元の事業者の識別情報、ウェブアプリの識別情報、又は、ウェブアプリにより提供されるサービスの識別子に対応付けて、メッセージの受信を許容する又は許容しない時間帯、放送事業者の識別情報、放送マネージドアプリの識別情報のうち一以上が設定される。
【0053】
ポリシーデータは、端末側連携アプリやウェブアプリのインストール時又はアップデート時、ポリシーの変更時などにサービスサーバ3から送信される。事業者ポリシー設定部535は、通信入出力部511を介して受信したポリシーデータをポリシーデータ記憶部5351に記憶させる。あるいは、事業者ポリシー設定部535は、受信装置4が放送信号から取得したポリシーデータを、通信入出力部511及び端末連携部531を介して受信し、ポリシーデータ記憶部5351に記憶させてもよい。事業者ポリシー設定部535は、ポリシーデータ記憶部5351に既にポリシーデータが記憶されている場合、新たに受信したポリシーデータにより更新する。なお、ポリシーデータ記憶部5351は、事業者ポリシー設定部535の外部に備えられてもよい。
【0054】
図6は、メッセージ制御部534の詳細な構成を示す機能ブロック図である。メッセージ制御部534は、サービス識別管理部5341、メッセージ受信部5342、メッセージ判定部5343、ポリシー判定部5344、メッセージ分配部5345及び送信元サービス設定部5346を有する。
【0055】
サービス識別管理部5341は、サービス実行部532の識別子と、そのサービス実行部532が実行するウェブアプリにより提供されるサービスであるウェブサービスの識別子との対応表を例えばリスト形式で管理する。ウェブサービスの識別子は、予め決められる。なお、各ウェブサービスは、プレフィックスを付加することなどにより、送信先のアドレスとして、ウェブサービス毎に予め決められた識別子を、メッセージの一部に付加して送受信を行う。
【0056】
メッセージ受信部5342は、受信装置4からのメッセージ、及び、各サービス実行部532からのメッセージを受信する。メッセージ受信部5342は、受信したメッセージを、メッセージ判定部5343及びメッセージ分配部5345に送信する。なお、メッセージ受信部5342は、メッセージ判定部5343に宛先の判定に必要な情報のみを送信してもよい。
【0057】
メッセージ判定部5343は、メッセージ受信部5342から受信したメッセージに付加されたサービスの識別子と、サービス識別管理部5341に記憶される対応表とを照合してメッセージの送信先を判定し、ポリシー判定部5344又はメッセージ分配部5345に通知する。メッセージ判定部5343は、メッセージに付加された送信元のサービスの識別子と送信先のサービスの識別子とが同一の場合は受信装置4を送信先とし、異なる場合はサービス実行部532を送信先とする。また、メッセージ判定部5343は、実施形態によっては、サービス間の通信チャンネルを確立するための識別子の発行や、その識別子に基づいたメッセージの送信先の決定を行う。
【0058】
ポリシー判定部5344は、メッセージの送信元が受信装置4である場合に、メッセージ判定部5343により判定されたメッセージの送信先について事業者が設定したポリシーを、事業者ポリシー設定部535に記憶されるポリシーデータを参照することで確認し、メッセージ送信の認否を判定する。ポリシー判定部5344は、判定結果をメッセージ分配部5345に通知する。ポリシー判定部5344は、送信を許容すると判定した場合、メッセージ判定部5343から通知されたメッセージの送信先をメッセージ分配部5345に通知する。
【0059】
メッセージ分配部5345は、メッセージ受信部5342から受信したメッセージを、メッセージ判定部5343が判定した送信先に送信する。メッセージ分配部5345は、メッセージの送信元が受信装置4であるときには、ポリシー判定部5344からメッセージの送信を許容する旨の通知を受けた場合に、宛先のサービス実行部532にメッセージを送信し、ポリシー判定部5344からメッセージの送信を許容しない旨の通知を受けた場合に、メッセージを破棄する。送信元サービス設定部5346は、サービス実行部532が受信装置4または他のサービス実行部532に対して送信するメッセージに、送信元のサービス実行部532の識別子を付加する。
【0060】
上述したように、受信装置4で実行される放送マネージドアプリは一つである。そこで、複数のサービスを一つの放送マネージドアプリで実行するために、一つのHTML文書(アプリケーションプログラム)内に複数のサービスそれぞれを実行させるためのプログラムを記述する。例えば、放送局Aが提供する現行の放送マネージドアプリでのサービスAに加え、放送局Aと放送局Bとが共通に提供するサービスXを同時に運用することを想定する。このとき、放送局Aが提供するサービスAのHTML文書内と、放送局Bが提供する放送マネージドアプリのサービスBのHTML文書内に、サービスXの機能をJavaScript(登録商標)等で記述する。さらに、複数のサービスで個々にデバイス間でメッセージを送受信するため、連携端末5のサービス実行管理部533と同等の機能を有するサービス実行管理部422の機能、連携端末5のメッセージ制御部534と同等の機能を有するメッセージ制御部423の機能を、サービスAとサービスBの両方のサービスのHTML文書内にサービスXの機能と同様に記述する。サービス実行管理部422の機能には、サービス実行部421の起動や終了などの制御、サービスごとに画面に表示するか否かの制御が含まれる。
【0061】
図7は、放送マネージドアプリの記述例を示す図である。同図は、放送局Aの放送マネージドアプリを、HTML文書として記述した例である。同図に示すように、divでサービスA、サービスXのそれぞれ表示する要素をグループ化し、idを指定する(serviceA、common_serviceX)。サービス実行部421で実行される各サービスの機能は、JavaScript(登録商標)で記述し、head部分にインクルードする(serviceA.js、common_serviceX)。さらに、サービス実行管理部422によるサービス実行部421の起動や終了などの制御機能(common_appcontrol.js)、メッセージ制御部423の機能(common_messaging.js)、及び、サービス実行管理部422によるサービス毎の表示の制御機能(common_viewcontrol.js)も同様にインクルードする。このようにHTML文書として記述された放送マネージドアプリをアプリ実行部409が実行することにより、アプリ実行部409は、サービス実行部421、サービス実行管理部422及びメッセージ制御部423として動作する。これにより、受信装置4上の放送マネージドアプリと、連携端末5上のコンパニオンアプリ双方に同等の機能が導入されるため、複数のサービスを一対の受信装置4と連携端末5上で利用できるようになる。
なお、サービス実行管理部422、メッセージ制御部423及びサービス実行部421として動作する機能部が、予め受信装置4のアプリ実行部409に実装されていてもよい。
【0062】
連携端末5のサービス実行管理部533は、受信装置4からの指示、又は、連携端末5にユーザが入力した指示に従って、サービス実行部532によるウェブアプリの起動又は停止を行う。具体的には、受信装置4のアプリ実行部409が実行している放送マネージドアプリからサービス起動指示が出力されると、端末連携部412は連携端末5を送信先とし、通信入出力部406を介してサービス起動指示を送信する。サービス起動指示には、起動対象のウェブアプリを特定する情報が含まれる。連携端末5の端末連携部531は、通信入出力部511を介して受信したサービス起動指示をサービス実行管理部533へ出力する。サービス実行管理部533は、受信したサービス起動指示により起動が指示されたウェブアプリを起動する。あるいは、連携端末5の入力デバイスによりユーザが起動対象のウェブアプリの情報を入力すると、サービス実行管理部533は、その起動対象のウェブアプリを起動する。これにより、連携アプリ実行制御部53において、サービス実行部532が動作する。
【0063】
図8は、事業者ポリシー設定部535のポリシーデータ記憶部5351に記憶されるポリシーデータの設定例を示す図である。ポリシーデータには、メッセージの送信先となるウェブアプリの情報に対応付けて連携認可条件が設定される。連携認可条件は、メッセージの受信を許容する又は許容しない時間帯や送信元の情報を示す。メッセージの送信先となるウェブアプリの情報には、ウェブアプリの提供元の事業者の識別情報、ウェブアプリの識別情報、又は、ウェブアプリにより提供されるサービスの識別子が用いられる。ウェブアプリの提供元の事業者の識別情報として、ウェブアプリのドメインを用いることができる。送信元の情報には、放送マネージドアプリの提供元の放送事業者の識別情報、又は、放送マネージドアプリの識別情報が用いられる。放送マネージドアプリの提供元の事業者の識別情報として、放送マネージドアプリのドメインを用いることができる。
【0064】
同図に示すポリシーデータでは、送信先のサービスの識別子により表される送信先サービスごとに、連携を許容又は許容しない放送マネージドアプリのドメイン名を連携認可条件として管理している。送信先サービスは、連携端末5において動作するウェブアプリにより提供されるサービスである。管理方式は、ブラックリスト形式でもホワイトリスト形式でもよい。
【0065】
例えば、メッセージ判定部5543において送信先サービスが「Service P」であると判定されたとする。ポリシー判定部5344は、ポリシーデータ記憶部5351に記憶されるポリシーデータを参照し、送信先サービス「Service P」は、「aaa.ne.jpドメイン以外の放送マネージドアプリからの連携を許可し、aaa.ne.jpドメインを持つ放送マネージドアプリからの連携は許可しない」というポリシーを持つことを把握する。よって、ポリシー判定部5344は、メッセージの送信元の放送マネージドアプリのドメインが「aaa.ne.jp」である場合には、メッセージの破棄をメッセージ分配部5345に指示する。一方、メッセージの送信元の放送マネージドアプリのドメインが「aaa.ne.jp」以外の場合には、ポリシー判定部5344は、メッセージの送信をメッセージ分配部5345に指示する。
【0066】
また、例えばメッセージ判定部5543において送信先サービスが「Service Q」であると判定されたとする。ポリシー判定部5344は、ポリシーデータ記憶部5351に記憶されるポリシーデータを参照し、送信先サービス「Service Q」は、「QQQQQ.jpドメインを持つ放送マネージドアプリからの連携のみ許可する」というポリシーを持つことを把握する。ポリシー判定部5344は、メッセージの送信元の放送マネージドアプリのドメインが「QQQQQ.jp」である場合には、メッセージの送信をメッセージ分配部5345に指示し、放送マネージドアプリのドメインがそれ以外である場合には、メッセージを破棄するようメッセージ分配部5345に指示する。
【0067】
なお、送信元の情報である放送事業者の識別情報又は放送マネージドアプリの識別情報は、以下のいずれかにより通知される。
(1)受信装置4のサービス実行部421が、送信元又はメッセージ内容に送信元の情報が設定されたメッセージを生成する。
【0068】
(2)受信装置4の送信元サービス設定部4325が、サービス実行部421から出力されたメッセージのヘッダ、あるいは、メッセージ内の送信元又はメッセージ内容に送信元の情報を付加する。
【0069】
(3)受信装置4の端末連携部412が、アプリ実行部409から出力されたメッセージに、アプリ制御部410から通知された送信元の情報を付加する。
【0070】
(4)受信装置4のアプリ制御部410がアプリ実行部409により放送マネージドアプリを起動させたときに、又は、起動後定期的に、端末連携部412がアプリ制御部410から通知されたその放送マネージドアプリの提供元の事業者の識別情報、又は、その放送マネージドアプリの識別情報を連携端末5に通知する。連携端末5のポリシー判定部5344は、この通知された情報を保持し、送信元の情報として用いる。
【0071】
(5)受信装置4の端末連携部412は、連携端末5に送信するメッセージにシーケンス番号を付与する。連携端末5のメッセージ制御部534は、受信したメッセージのシーケンス番号を受信装置4に送信して、メッセージの送信元を問い合わせ、受信装置4の端末連携部412は、受信したシーケンス番号のメッセージの送信元の情報を連携端末5に返送する。
【0072】
上記のいずれかの方法により受信装置4から通知する送信元の情報は、連携端末5との間で使用される暗号化方式により暗号化されてもよく、連携端末5において受信装置4を認証するための情報が付加されてもよい。復号又は認証は、連携端末5の端末連携部531又はメッセージ受信部5342により行われる。
【0073】
図9は、メッセージの例を示す。図9(a)は、受信装置4において放送マネージドアプリのサービスPの機能を実行しているサービス実行部421から、連携端末5の端末側連携アプリにおいてサービスPのウェブアプリを実行しているサービス実行部532へ送信されるメッセージM11を示す。図9(b)は、連携端末5の端末側連携アプリにおいてサービスPのウェブアプリを実行しているサービス実行部532から、同じく端末側連携アプリにおいてサービスQのウェブアプリを実行しているサービス実行部532に送信されるメッセージM21を示す。メッセージM11は、放送マネージドアプリのサービスPの機能を実行しているサービス実行部421により記述されるメッセージであり、メッセージM12は、サービスPのウェブアプリを実行しているサービス実行部532において記述されるメッセージである。メッセージM11、M21には、送信先のサービスの識別子(dst:ServiceP、dst:ServiceQ)、メッセージ本体(message)が記述される。
【0074】
図9(c)に示すメッセージM12及び図9(d)に示すメッセージM22は、連携端末5のメッセージ受信部5342が受信するメッセージである。メッセージM12は、メッセージM11に送信元のサービスPの識別子(src:ServiceP)が付加されたものであり、メッセージM22は、メッセージM21に送信元のサービスPの識別子(src:ServiceP)が付加されたものである。
【0075】
具体的には、受信装置4の送信元サービス設定部4235が、メッセージM11に送信元のサービスPの識別子を追加し、メッセージM12となる。メッセージM12の場合は、放送マネージドアプリを実行することにより生成されるメッセージ制御部423が有する送信元サービス設定部4235の機能(図7におけるcommon_messaging.js)によって、送信元のサービスの識別子が設定される。一方、メッセージM22の場合は、連携端末5の送信元サービス設定部5346が、メッセージM21に送信元のサービスPの識別子を付加する。
【0076】
なお、メッセージのフォーマットはこれらの記述例に限らない。また、本実施形態では、送信元のサービスの識別子と送信先のサービスの識別子のみを記述したが、受信装置4もしくは連携端末5を送信先として記述しても構わない。
【0077】
図10及び図11は、メッセージ制御部534の動作を示す処理フローである。
図10は、メッセージ受信時の処理フローを示す。連携端末5の端末連携部531は、通信入出力部511を介して受信装置4から受信したメッセージを、メッセージ受信部5342に出力する。メッセージ受信部5342は、端末連携部531からメッセージを受信する(ステップS105)。
【0078】
メッセージ受信部5342は、受信したメッセージから送信先のサービスの識別子及び送信元のサービスの識別子を検出する(ステップS110)。メッセージ受信部5342は、メッセージが読み出した送信先のサービスの識別子及び送信元のサービスの識別子をメッセージ判定部5343に通知し、メッセージ全体をメッセージ分配部5345に通知する(ステップS115)。メッセージに放送マネージドアプリの識別情報又は放送マネージドアプリの提供者である放送事業者の識別情報が送信元の情報として設定されている場合、メッセージ受信部5342は、さらにその送信元の情報としてメッセージ判定部5343又はポリシー判定部5344に通知する。
【0079】
メッセージ判定部5343は、サービス識別管理部5341に、送信先のサービスの識別子により特定されるサービスをサービス実行部532が実行しているか否かの照合を依頼する(ステップS120)。サービス識別管理部5341は、メッセージ判定部5343から通知された送信先のサービスの識別子と対応付けて対応表に登録されているサービス実行部532の識別子を取得する。サービス識別管理部5341は、サービス実行部532の識別子が取得できた場合はその識別子を設定した照合結果を、取得できなかった場合はサービス実行部532がないことを示す照合結果を出力する。
【0080】
メッセージ判定部5343は、サービス識別管理部5341から、送信先のサービスの識別子により特定されるサービスを実行するサービス実行部532があることを示す照合結果を受信したと判断すると(ステップS125:はい)、ステップS130の処理を行う。すなわち、メッセージ判定部5343は、ポリシー判定部5344に対して、照合結果から取得したサービス実行部532の識別子と、送信先のサービスの識別子を設定した送信先の情報とを通知する。メッセージ判定部5343は、送信元の情報を受信していた場合、さらに、その情報をポリシー判定部5344に通知する。
【0081】
ポリシー判定部5344は、事業者ポリシー設定部535に記憶されるポリシーデータから、メッセージ判定部5343から通知された送信先の情報に対応した連携認可条件を読み出す。ポリシー判定部5344は、送信元の情報や現在時刻などにより連携認可条件を照合して、メッセージ送信の認否を判定する(ステップS130)。なお、ポリシー判定部5344は、送信元の情報を、メッセージ受信前に受信装置4から通知された情報から取得してもよく、受信装置4へ問い合わせて取得してもよい。
【0082】
ポリシー判定部5344は、メッセージの送信が許容されていると判定した場合(ステップS135:はい)、メッセージ判定部5343から受信したサービス実行部532の識別子をメッセージ分配部5345に通知し、メッセージの送信を指示する(ステップS140)。メッセージ分配部5345は、ポリシー判定部5344の指示に従い、メッセージに記述された送信先のサービスの識別子により特定されるサービス実行部532に、メッセージを送信する(ステップS145)。
【0083】
ポリシー判定部5344は、メッセージが許可されていないと判定した場合(ステップS135:いいえ)、メッセージ分配部5345にメッセージの破棄を指示する。メッセージ分配部5345は、メッセージ受信部5342から受信したメッセージを破棄し、エラーをメッセージの送信元に返送するなど、所定のエラー処理を行う(ステップS150)。
【0084】
一方、メッセージ判定部5343は、サービス識別管理部5341から送信先のサービスの識別子により特定されるサービスを実行するサービス実行部532がないことを示す照合結果を受信したと判断すると(ステップS125:いいえ)、ステップS155の処理を行う。すなわち、メッセージ判定部5343は、エラーをメッセージの送信元に返送するなど、所定のエラー処理を行う(ステップS155)。
【0085】
図11は、メッセージ発行時の処理フローを示す。サービス実行部532は、メッセージを設定し、送信元サービス設定部5346に通知する(ステップS205)。送信元サービス設定部5346は、受信したメッセージに対して、送信元の識別子として、メッセージの送信元のサービス実行部532が実行しているサービスの識別子を追加し、メッセージ受信部5342に通知する(ステップS210)。メッセージ受信部5342は、メッセージから読み出した送信先のサービスの識別子及び送信元のサービスの識別子をメッセージ判定部5343に通知し、メッセージ全体をメッセージ分配部5345に通知する(ステップS215)。
【0086】
メッセージ判定部5343は、送信先と送信元の識別子が同一か否かを判定する(ステップS220)。メッセージ判定部5343は、送信先と送信元の識別子が同一と判定した場合(ステップS225:はい)、端末連携部531を経由して受信装置4にメッセージを送信するよう、メッセージ分配部5345に対して直接又はポリシー判定部5344を介して通知する(ステップS230)。メッセージ分配部5345は、メッセージ判定部5343の指示に従い、メッセージを端末連携部531に出力し、端末連携部531は、メッセージ分配部5345から受信したメッセージを、通信入出力部511を介して受信装置4に送信する(ステップS240)。
【0087】
一方、メッセージ判定部5343は、送信先と送信元の識別子が同一ではないと判定した場合(ステップS225:いいえ)、ステップS235の処理を行う。すなわち、メッセージ判定部5343は、サービス識別管理部5341から、メッセージに記述された送信先のサービスの識別子に対応して対応表に登録されているサービス実行部532の識別子を読み出す。メッセージ判定部5343は、読み出した識別子により特定されるサービス実行部532、つまり、メッセージに記述された送信先のサービスの識別子により特定されるウェブサービスを実行しているサービス実行部532へメッセージを送信するよう、メッセージ分配部5345に直接又はポリシー判定部5344を介して通知する(ステップS235)。メッセージ分配部5345は、メッセージ判定部5343により送信先として指示されたサービス実行部532に、メッセージを送信する(ステップS240)。
【0088】
なお、メッセージ制御部534は、サービス実行部532から他のサービス実行部532へのメッセージ発行時にも、メッセージ送信可否を判断してもよい。この場合、ステップS225でいいえと判定された後、図10のステップS130〜ステップS150と同様の処理を行う。送信元の情報としては、メッセージ発行元のウェブアプリの識別情報、メッセージ発行元のウェブアプリの提供元の事業者の識別情報、メッセージ発行元のウェブアプリが提供するサービスの識別子が用いられる。
【0089】
また、受信装置4のメッセージ制御部423は、連携端末5からのメッセージの受信時、図10に示すステップS105〜ステップS125の処理、及び、ステップS155の処理と同様の処理を行う。メッセージ判定部4233は、ステップS125の処理ではいと判定した後、メッセージ分配部4234に対して、メッセージに記述された送信先のサービスの識別子により特定されるウェブサービスを実行しているサービス実行部421に、メッセージを送信するよう通知する。メッセージ分配部4234は、メッセージ判定部4233の指示に従い、メッセージに記述された送信先のサービスの識別子により特定されるサービス実行部421に、メッセージを送信する。また、受信装置4のメッセージ制御部423は、サービス実行部421からのメッセージ発行時、図11に示す処理と同様の処理を行う。
【0090】
上述した、図9図11の例では、全てのメッセージに送信元のサービスの識別子と送信先のサービスの識別子を付加して送信していたが、サービス間のチャンネルの識別子を付加する実施形態をとっても構わない。この場合、受信装置4の放送マネージドアプリのサービスと連携端末5のウェブサービスとの間、又は、連携端末5におけるウェブサービス間で、メッセージングを開始する前に、接続処理を実行してサービス間のチャンネルを確立する。以降、受信装置4及び連携端末5は、接続解除の処理が実行されるまでは、確立したチャンネルにおいて割り当てられたセッションの識別子に基づき、送信元と送信先の識別子を付加せずにメッセージを送信する。
【0091】
図12は、受信装置4の放送マネージドアプリのサービスと連携端末5のウェブサービスとの間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のメッセージの設定例を示す図である。図12(a)は、接続登録メッセージM31を、図12(b)は接続登録確認メッセージM32を、図12(c)は接続解除メッセージM33を、図12(d)は接続解除確認メッセージM34を、図12(e)はメッセージ本体が設定されたメッセージM35を示す。
【0092】
接続登録メッセージM31、接続登録確認メッセージM32、接続解除メッセージM33、接続解除確認メッセージM34、メッセージM35には、type属性が含まれている。このtype属性により、メッセージが登録(publish)/登録確認(subscribe)/接続解除(unpublish)/接続解除確認(unsubscribe)/メッセージ本体(body)のいずれであるかが識別可能である。
【0093】
また、接続登録メッセージM31、接続登録確認メッセージM32、接続解除メッセージM33、接続解除確認メッセージM34には、送信元のサービスの識別子(src)及び送信先のサービスの識別子(dst)が設定され、接続登録確認メッセージM32及び接続解除確認メッセージM34には、さらに、確立したチャンネルに割当てられたセッションの識別子(subscribe_ID)が記述される。メッセージ本体(message)が設定されたメッセージM35には、送信元及び送信先は設定されず、セッションの識別子(subscribe_ID)とメッセージの内容(message)が記述される。
【0094】
図13及び図14は、受信装置4と連携端末5の間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のシーケンス図である。
【0095】
図13は、接続登録処理のシーケンスを示す。受信装置4のサービス実行部421は、接続登録メッセージを発行する(ステップS505)。サービス実行部421が発行した接続登録メッセージには、接続登録メッセージであることを示す「publish」が設定されたtype属性と、送信先のサービスの識別子が設定されたdst属性とが含まれる。送信元サービス設定部4235は、このメッセージに、送信元のサービスの識別子を設定したsrc属性を追加する。送信元サービス設定部4235は、src属性が追加された接続登録メッセージをメッセージ受信部4232に出力する(ステップS510)。
【0096】
メッセージ受信部4232は、接続登録メッセージに設定されている送信先のサービスの識別子及び送信元のサービスの識別子をメッセージ判定部4233に通知し(ステップS515)、接続登録メッセージ全体をメッセージ分配部4234に通知する(ステップS520)。メッセージ判定部4233は、送信先と送信元のサービスの識別子が同一であるため、連携端末5にメッセージを送信するようメッセージ分配部4234に通知する(ステップS525)。メッセージ分配部4234は、接続登録メッセージを端末連携部412に出力し(ステップS530)、端末連携部412は、メッセージ分配部4234から受信した接続登録メッセージを、通信入出力部406を介して連携端末5に送信する。
【0097】
連携端末5の通信入出力部511は、受信装置4からメッセージを受信し、端末連携部531に出力する(ステップS535)。メッセージ受信部5342は、端末連携部531からメッセージを受信する(ステップS540)。メッセージ受信部5342は、受信したメッセージをメッセージ判定部5343に出力する(ステップS545)。メッセージ判定部5343は、受信したメッセージのtype属性により接続登録メッセージであると判断すると、subscribe_IDを発行し、送信元及び送信先のサービスの識別子と対応付けて記憶する。なお、接続が解除される度に新規のsubscribe_IDを発番してもよく、送信元と送信先のペアに対して予め決定したsubscribe_IDを割り当てても構わない。さらに、メッセージ判定部5343は、接続登録確認メッセージを生成する。接続登録確認メッセージには、接続登録確認メッセージを示す「subscribe」が設定されたtype属性と、発行したsubscribe_IDと、接続登録メッセージに設定されていたdst属性及びsrc属性とが含まれる。メッセージ判定部5343は、生成した接続登録確認メッセージをメッセージ分配部5345に通知し、受信装置4へ送信するよう指示する(ステップS550)。
【0098】
メッセージ分配部5345は、接続登録確認メッセージを端末連携部531に出力し(ステップS555)、端末連携部531は、接続登録確認メッセージを、通信入出力部511を介して受信装置4に送信する(ステップS560)。
【0099】
受信装置4の通信入出力部406は、連携端末5から受信したメッセージを端末連携部412に出力する。メッセージ受信部4232は、端末連携部412からメッセージを受信する(ステップS565)。メッセージ受信部4232は、受信したメッセージのtype属性から接続登録確認メッセージであると判断する。メッセージ受信部4232は、接続登録確認メッセージから取得したsubscribe_IDと、送信元及び送信先のサービスの識別子をメッセージ判定部4233に出力する(ステップS570)。メッセージ判定部4233は、subscribe_IDと、送信元及び送信先のサービスの識別子とを対応付けて登録する。さらに、メッセージ受信部4232は、接続登録確認メッセージを、送信先のサービスの識別子により特定される放送マネージドアプリを実行しているサービス実行部421にsubscribe_IDを通知する(ステップS575)。
【0100】
図14は、メッセージ送信処理のシーケンスを示す。受信装置4のサービス実行部421は、メッセージ本体を設定したメッセージを発行する(ステップS605)。メッセージには、メッセージ本体であることを示す「body」が設定されたtype属性と、送信先のサービスに応じたsubscribe_IDと、メッセージ内容とが含まれる。送信元サービス設定部4235は、サービス実行部421から受信したメッセージに送信元のサービスの識別子を設定する。なお、送信元のサービスの識別子の設定は行わなくてもよい。送信元サービス設定部4235は、送信元のサービスの識別子が設定されたメッセージを、メッセージ受信部4232に出力する(ステップS610)。
【0101】
メッセージ受信部4232は、メッセージに設定されているsubscribe_IDをメッセージ判定部4233に通知し(ステップS615)、メッセージ全体をメッセージ分配部4234に通知する(ステップS620)。メッセージ判定部4233は、subscribe_IDに対応して記憶される送信先及び送信元のサービスの識別子が同一であるため、連携端末5にメッセージを送信するようメッセージ分配部4234に通知する(ステップS625)。メッセージ分配部4234は、メッセージを端末連携部412に出力し(ステップS630)、端末連携部412は、メッセージ分配部4234から受信したメッセージに放送マネージドアプリのドメインを付加し、通信入出力部406を介して連携端末5に送信する。
【0102】
連携端末5の通信入出力部511は、受信装置4から受信したメッセージを端末連携部531に出力する(ステップS635)。メッセージ受信部5342は、端末連携部531からメッセージを受信する(ステップS640)。メッセージ受信部5342は、受信したメッセージのtypeによりメッセージ本体であると判断すると、メッセージから読み出したsubscribe_IDと、放送マネージドアプリのドメインをメッセージ判定部5343に出力する(ステップS645)。さらに、メッセージ受信部5342は、メッセージをメッセージ分配部5345に出力する(ステップS650)。メッセージ判定部5343は、subscribe_IDに対応した送信元及び送信先のサービスの識別子が同じであるため、送信先のサービスの識別子により特定されるサービスを実行しているサービス実行部532の識別子と、放送マネージドアプリのドメインとをポリシー判定部5344に出力する(ステップS655)。
【0103】
ポリシー判定部5344は、事業者ポリシー設定部535に記憶されるポリシーデータから送信先のサービスの識別子に対応付けられた連携認可条件を読み出す。ポリシー判定部5344は、読み出した認可条件を参照して、メッセージ判定部5343から受信した放送マネージドアプリのドメインからのメッセージ送信が許可されていると判定する。ポリシー判定部5344は、メッセージ判定部5343から受信したサービス実行部532の識別子をメッセージ分配部5345に通知し、メッセージを出力するよう指示する(ステップS660)。メッセージ分配部5345は、メッセージ判定部5343に指示されたサービス実行部532へメッセージを出力する(ステップS665)。
【0104】
図13及び図14では、受信装置4から連携端末5へのメッセージの送信例を示したが、連携端末5から受信装置4へのメッセージ送信も同様の手順で実行できる。
【0105】
図15は、連携端末5のウェブアプリ間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のメッセージの記述例を示す図である。図15(a)は、接続登録メッセージM41を、図15(b)は接続登録確認メッセージM42を、図15(c)は接続解除メッセージM43を、図15(d)は接続解除確認メッセージM44を、図15(e)はメッセージ本体が設定されたメッセージM45を示す。M41〜M45のメッセージに含まれる属性はそれぞれ、図12に示すM31〜M35のメッセージと同様である。
【0106】
すなわち、接続登録メッセージM41、接続登録確認メッセージM42、接続解除メッセージM43、接続解除確認メッセージM44、メッセージM45には、type属性が含まれている。また、接続登録メッセージM41、接続登録確認メッセージM42、接続解除メッセージM43、接続解除確認メッセージM44には、送信元のサービスの識別子(src)及び送信先のサービスの識別子(dst)が設定され、接続登録確認メッセージM42及び接続解除確認メッセージM44には、さらに、確立したチャンネルに割当てられたセッションの識別子(subscribe_ID)が記述される。メッセージ本体(message)が設定されたメッセージM45には、送信元及び送信先は設定されず、セッションの識別子(subscribe_ID)とメッセージの内容(message)が記述される。
【0107】
図16及び図17は、連携端末5のウェブアプリ間でセッションの識別子に基づきメッセージを送信する場合のシーケンス図である。これらの図では、サービス実行部532−1をサービス実行部(1)、サービス実行部532−2をサービス実行部(2)と記載している。このシーケンスは、図13及び図14に示すシーケンスと基本的な手順の差異はない。ただし、受信装置4と連携端末5との間でメッセージを送信する場合、連携端末5は、メッセージ分配部5345から端末連携部531を経由して送受信を行うが、ウェブアプリ間の場合は、メッセージ分配部5345から連携端末5内のメッセージ受信部5342にメッセージを送信し、以降、同様の処理が実行される。また、ポリシー判定部5344によるメッセージの送信可否の判断は行わない。
【0108】
図16は、連携端末5のウェブアプリ間の接続登録処理のシーケンスを示す。連携端末5のサービス実行部532−1は、接続登録メッセージを発行する(ステップS705)。送信元サービス設定部5346は、発行されたメッセージに、送信元のサービスの識別子を設定したsrc属性を追加し、メッセージ受信部5342に出力する(ステップS710)。
【0109】
メッセージ受信部5342は、接続登録メッセージに設定されている送信先のサービスの識別子及び送信元のサービスの識別子をメッセージ判定部5343に通知し(ステップS715)、接続登録メッセージ全体をメッセージ分配部5345に通知する(ステップS720)。メッセージ判定部5343は、送信先と送信元のサービスの識別子が異なるため、メッセージ受信部5342にメッセージを送信するようメッセージ分配部5345に通知する(ステップS725)。メッセージ分配部5345は、接続登録メッセージをメッセージ受信部5342に出力する(ステップS730)。
【0110】
メッセージ受信部5342は、受信したメッセージをメッセージ判定部5343に出力する(ステップS735)。メッセージ判定部5343は、subscribe_IDを発行し、送信元及び送信先のサービスの識別子と対応付けて記憶する。さらに、メッセージ判定部5343は、接続登録確認メッセージを生成してメッセージ分配部5345に出力し、メッセージ受信部5342へ送信するよう指示する(ステップS740)。メッセージ分配部5345は、接続登録確認メッセージをメッセージ受信部5342に出力する(ステップS745)。
【0111】
メッセージ受信部5342は、受信した接続登録確認メッセージから取得したsubscribe_IDと、送信元及び送信先のサービスの識別子をメッセージ判定部5343に出力する(ステップS750)。メッセージ判定部5343は、subscribe_IDと、送信元及び送信先のサービスの識別子とを対応付けて登録する。さらに、メッセージ受信部5342は、接続登録確認メッセージを、送信先のサービスの識別子により特定されるウェブアプリを実行しているサービス実行部532−1にsubscribe_IDを通知する(ステップS755)。
【0112】
図17は、連携端末5のウェブアプリ間のメッセージ送信処理のシーケンスを示す。連携端末5のサービス実行部532−1は、メッセージ本体を設定したメッセージを発行する(ステップS805)。送信元サービス設定部5346は、サービス実行部532−1から受信したメッセージに送信元のサービスの識別子を設定し、メッセージ受信部5342に出力する(ステップS810)。なお、送信元のサービスの識別子の設定は行わなくてもよい。
【0113】
メッセージ受信部5342は、メッセージに設定されているsubscribe_IDをメッセージ判定部5343に通知し(ステップS815)、メッセージ全体をメッセージ分配部5345に通知する(ステップS820)。メッセージ判定部5343は、subscribe_IDに対応して記憶される送信先及び送信元のサービスの識別子が異なるため、送信先のサービスの識別子により特定されるウェブサービスを実行しているサービス実行部532−2にメッセージを送信するようメッセージ分配部5345に通知する(ステップS825)。メッセージ分配部5345は、メッセージ判定部5343に指示されたサービス実行部532−2へメッセージを出力する(ステップS830)。
【0114】
なお、メッセージ制御部534は、サービス実行部532から他のサービス実行部532へのメッセージ発行時にも、メッセージ送信可否を判断してもよい。この場合、メッセージ制御部534は、図17のステップS825〜ステップS830の処理に代えて、図14に示すステップS655〜S665と同様の処理を行う。送信元の情報としては、メッセージ発行元のウェブアプリの識別情報、メッセージ発行元のウェブアプリの提供元の事業者の識別情報、メッセージ発行元のウェブアプリが提供するサービスの識別子が用いられる。
【0115】
図16及び図17では、連携端末5のウェブアプリ間でメッセージを送信する場合ついて示しているが、受信装置4において放送マネージドアプリにより実行されるサービス間でのメッセージ送信についても同様の手順で実行できる。
【0116】
以上説明した実施形態によれば、放送通信連携システム1は、受信装置4と、連携端末5(端末装置)とを有する。受信装置4は、放送信号に含まれるコンテンツデータを出力する処理と、放送信号と連携した動作により複数のサービスを提供するアプリケーション(放送マネージドアプリ)を実行する処理とを行う。連携端末5は、受信部と、複数のサービス実行部532と、サービス実行管理部533と、メッセージ判定部5343と、ポリシー判定部5344と、メッセージ分配部5345とを備える。受信部は、例えば、通信入出力部511及び端末連携部531であり、受信装置4からアプリケーションが発行したメッセージを受信する。各サービス実行部532は、受信装置4から受信したメッセージを用いて、個別のサービスを提供するアプリケーションであるサービスアプリケーションを実行する。サービス実行管理部533は、複数のサービス実行部532を並列動作させる。メッセージ判定部5343は、受信装置4から受信したメッセージの送信先を判定する。ポリシー判定部5344は、送信先に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、メッセージ判定部5343が判定した送信先とに基づいて、メッセージの送信の可否を判定する。メッセージ分配部5345は、ポリシー判定部5344が送信可と判定したメッセージを、メッセージ判定部5343が判定した送信先に応じたサービス実行部532に出力する。
【0117】
ポリシー判定部5344は、送信先及び送信元に応じたメッセージ送信可否の条件を示すポリシーデータと、メッセージ判定部5343が判定した送信先と、メッセージの送信元とに基づいて、メッセージの送信の可否を判定してもよい。
【0118】
送信元は、例えば、受信装置4において実行されているアプリケーションの識別情報又は受信装置4において実行されているアプリケーションの提供元の事業者の識別情報により示される。アプリケーションの提供元の識別情報として、アプリケーションの取得先のドメインを用いることができる。
また、送信先は、例えば、サービス実行部532が実行しているサービスアプリケーションの識別情報、サービスアプリケーションが提供するサービスの識別情報、又は、サービスアプリケーションの提供元の事業者の識別情報により示される。サービスアプリケーションの提供元の識別情報として、サービスアプリケーションの取得先のドメインを用いることができる。
【0119】
以上説明した実施形態によれば、ハイブリッドキャストなどの放送通信連携サービスにおいて、放送マネージドアプリのように受信装置で実行されるアプリが1個(サービス提供者が一つ)、連携端末で実行されるアプリが複数個(サービス提供者が複数)ある場合でも、受信装置において実行される1個のアプリに対して連携端末において実行される複数個のアプリが連携することができる。これにより、現行のハイブリッドキャストの運用において、受信装置の実装を変えることなく、連携端末に実装するコンパニオンアプリ(端末側連携アプリ)を改修するだけで、複数のマルチスクリーンサービスを並列して実行することが可能になる。また、この構成において、連携端末は、受信装置からのメッセージを送信先のサービス実行部に分配するか否かを、事前に設定された事業者のサービスポリシーを参照して判定することができる。これにより、受信装置からの不正または悪意のある連携を防ぐことが可能となり、安全で事業者の意図にあわせた端末連携サービスに資することが可能となる。
【0120】
なお、上述の受信装置4及び連携端末5は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、受信装置4及び連携端末5の一部の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0121】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0122】
1…放送通信連携システム
2…放送送出装置
3…サービスサーバ
4…受信装置
5…連携端末
51…ハードウェア部
52…OS部
53…連携アプリ実行制御部
54…他アプリ実行制御部
401…放送受信部
402…分離部
403…映像復号部
404…音声復号部
405…データ放送実行部
406…通信入出力部
407…リモコン入力制御部
408…電源制御部
409…アプリ実行部
410…アプリ制御部
411…放送通信連携部
412…端末連携部
413…映像合成部
414…映像表示部
415…音声合成部
416…音声出力部
421…サービス実行部
422…サービス実行管理部
423…メッセージ制御部
511…通信入出力部
531…端末連携部
532−1〜532−3…サービス実行部
533…サービス実行管理部
534…メッセージ制御部
535…事業者ポリシー設定部
4231…サービス識別管理部
4232…メッセージ受信部
4233…メッセージ判定部
4234…メッセージ分配部
4235…送信元サービス設定部
5341…サービス識別管理部
5342…メッセージ受信部
5343…メッセージ判定部
5344…ポリシー判定部
5345…メッセージ分配部
5346…送信元サービス設定部
5351…ポリシーデータ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17