特許第6772004号(P6772004)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6772004
(24)【登録日】2020年10月2日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】燃焼処理装置及びその操業方法
(51)【国際特許分類】
   F23G 5/50 20060101AFI20201012BHJP
   F23G 5/14 20060101ALI20201012BHJP
   F23G 7/00 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   F23G5/50 MZAB
   F23G5/14 F
   F23G7/00 102C
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-173028(P2016-173028)
(22)【出願日】2016年9月5日
(65)【公開番号】特開2018-40509(P2018-40509A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】502362758
【氏名又は名称】JX金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110722
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 誠一
(72)【発明者】
【氏名】平松 優毅
(72)【発明者】
【氏名】星 光政
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 義昭
(72)【発明者】
【氏名】照井 祐貴
【審査官】 伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−227724(JP,A)
【文献】 特開2015−148397(JP,A)
【文献】 特開2001−108218(JP,A)
【文献】 特開2003−161429(JP,A)
【文献】 特開2015−068580(JP,A)
【文献】 特開2014−037956(JP,A)
【文献】 特開2005−315440(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2015−0035564(KR,A)
【文献】 特開平02−154910(JP,A)
【文献】 特開2005−090916(JP,A)
【文献】 特開2006−153389(JP,A)
【文献】 特開2015−190651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23G 5/00−7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物を加熱処理炉で加熱処理することによって発生した可燃性ガスを前記加熱処理炉に連設された二次燃焼炉で燃焼処理する燃焼処理装置において、
前記二次燃焼室内に向かって開口する前記加熱処理炉の排出口よりも上方であって、前記排出口から前記二次燃焼室内に排出される前記可燃性ガスを横方向から燃焼可能な位置の前記二次燃焼室の炉壁に設置された二次燃焼室バーナと、
前記二次燃焼室バーナよりも上方であって、前記排出口と対向する側の前記二次燃焼室の炉壁に設置され、冷却水を前記加熱処理炉の排出口の上部の炉壁方向に向かって噴霧可能に形成された冷却水噴霧ノズルと、
前記二次燃焼室内の温度を検出する温度検出器であって、前記二次燃焼バーナよりも下方であって前記排出口の上方近傍に位置する前記二次燃焼室の炉壁に設置された温度検出器と、
前記二次燃焼室バーナの出力を調整するバーナ出力調整部と、
前記冷却水噴霧ノズルから噴霧する前記冷却水の噴霧量を調整する冷却水流量調整部と、
を備えていることを特徴とする燃焼処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の燃焼処理装置において、
前記二次燃焼室内が所定の温度範囲に維持されるように、前記バーナ出力調整部及び前記冷却水流量調整部の動作を制御する制御部を備えていることを特徴とする燃焼処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の燃焼処理装置において、
前記排出口に対向する前記二次燃焼室の炉壁のうち、前記温度検出器より高く且つ前記二次燃焼バーナより低い位置に設けられた廃液噴霧ノズルをさらに備え、
前記廃液噴霧ノズルは、当該廃液噴霧ノズルから噴霧する廃液の噴霧量を調整する廃液流量調整部を備え、
前記被処理物の加熱処理と同時に、前記廃液の加熱処理を可能としたことを特徴とする燃焼処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の燃焼処理装置において、
前記制御部は、さらに前記廃液流量調整部の動作を制御して前記廃液噴霧ノズルから噴霧する廃液の噴霧量を調整可能に構成されたことを特徴とする燃焼処理装置。
【請求項5】
被処理物を加熱処理炉で加熱処理することによって発生した可燃性ガスを前記加熱処理炉に連設された二次燃焼炉で燃焼処理する燃焼処理装置の操業方法において、
前記二次燃焼室内に向かって開口する前記加熱処理炉の排出口よりも上方に設けられた二次燃焼室バーナによって、前記排出口から前記二次燃焼室内に排出される可燃性ガスを横方向から燃焼処理するステップと、
前記二次燃焼バーナよりも下方であって前記排出口の上方近傍に位置する前記二次燃焼室の炉壁に設置された温度検出器によって前記二次燃焼室内の温度を検出するステップと、
前記二次燃焼室バーナよりも上方であって、前記排出口と対向する側の前記二次燃焼室の炉壁に設置された冷却水噴霧ノズルによって冷却水を前記加熱処理炉の排出口の上部の炉壁方向に向かって噴霧することにより前記二次燃焼室内を冷却するステップと、
を含み、
前記二次燃焼室バーナの出力及び前記冷却水噴霧ノズルから噴霧する冷却水の噴霧量を制御することにより前記二次燃焼室内を所定の温度範囲に維持することを特徴とする燃焼処理装置の操業方法。
【請求項6】
請求項5に記載の燃焼処理装置の操業方法において、
前記二次燃焼室内の温度を800〜1,200℃の間で、且つ、変動幅が200℃の範囲内となるように制御することを特徴とする燃焼処理装置の操業方法。
【請求項7】
請求項6に記載の燃焼処理装置の操業方法において、
前記二次燃焼室内の温度の変動幅を1分間あたり±5℃以内の変動幅となるように前記二次燃焼室バーナの出力及び前記冷却水噴霧ノズルから噴霧する冷却水の噴霧量を制御することを特徴とする燃焼処理装置の操業方法。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか1項に記載の燃焼処理装置の操業方法において、
さらに、被処理物の供給量を増減することにより前記二次燃焼室内の温度を制御することを特徴とする燃焼処理装置の操業方法。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか1項に記載の燃焼処理装置の操業方法において、
さらに、前記排出口に対向する前記二次燃焼室の炉壁のうち、前記温度検出器より高く且つ前記二次燃焼バーナより低い位置に廃液噴霧ノズルを配置し、
前記廃液噴霧ノズルから前記二次燃焼室内に廃液を噴霧することにより前記廃液を加熱処理することを特徴とする燃焼処理装置の操業方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼処理装置及びその操業方法に関し、さらに詳しくは、被処理物を加熱処理炉で加熱処理することによって発生した可燃性ガスを加熱処理炉に連設された二次燃焼炉で燃焼処理する燃焼処理装置及びその操業方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、産業廃棄物の焼却処理の対象は汚泥類が主であったが、2010年頃から基板屑、ASR(Automobile Shredder Residue:自動車破砕残渣)、シュレッダーダスト、廃プラスチック等の産業廃棄物が増加している。基板屑は貴金属(金、銀、白金、パラジウム等)や銅、アルミニウム等の金属を含有しており、これらの貴金属類の回収は資源のリサイクルによる省資源化を図るという観点からも極めて重要である。そのため、これらの産業廃棄物は様々な方法によってリサイクルが行われている。
【0003】
リサイクル方法の一つとして特許文献1に示すものがある。この貴金属スクラップの処理装置は、貴金属スクラップを第一の燃焼炉で加熱することにより熱分解させてガス化し、ガス化した後の残渣であるガス化減容物をさらに第二の燃焼炉で燃焼処理し、焼却灰を水槽内で所定温度に冷却した後コンベアで連続的に回収するものであり、その構成は、第一の燃焼炉と、ガス化減容物を燃焼処理する第二の燃焼炉と、可燃性の熱分解ガスを燃焼処理する第三の燃焼炉と、第三の燃焼炉で発生した排ガスを冷却する冷却塔と、第二の燃焼炉で燃焼処理された貴金属スクラップの焼却灰を冷却搬送する水封式コンベアを備えて構成されている。これにより貴金属のリサイクルを容易に行うことを可能とし、第一の燃焼炉の過熱による耐久性の低下を防止し、ダイオキシンの発生や焼却灰の発火という危険性を未然に防止できるようにしている。
【0004】
また、特許文献2に示す還元処理装置では、さらに2次燃焼室内に冷却水噴霧ノズルを設置して炉内温度を監視し、管理値内に制御できるようにすることで炉壁の寿命延長を図り、また、ダイオキシンの分解、可燃性ガスの不完全燃焼も抑制できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−148397号公報
【特許文献2】特許第5189873号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、処理対象となる産業廃棄物は、汚泥等から、基板屑、ASR、シュレッダーダスト、廃プラスチックへと次第に移行する傾向にあるが、これらの産業廃棄物は発熱量が従来の産業廃棄物よりも大きい。そのため、原料投入時における2次燃焼炉の温度変動(上昇)が大きくなり、温度管理値を大きく外れるような場合がある。その場合には原料投入を一時停止して2次燃焼炉内の温度上昇を抑えるようにしている。しかし、このような温度制御は炉内の温度変動が大きく、炉内耐火物にスポーリングが発生し、2次燃焼室の炉壁耐火物の寿命が短くなるという問題がある。また、原料の供給量の調整のみで温度コントロールを図る場合には処理量が制限されるという問題もある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、二次燃焼室内の温度の急激な変動を抑制して炉内温度の変動幅を小さくすることにより二次燃焼炉の炉壁耐火物のスポーリングの発生を抑制してその寿命を延長させることを可能とする燃焼処理装置及びその操業方法を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、廃液の処理も可能な燃焼処理装置及びその操業方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、被処理物を加熱処理炉で加熱処理することによって発生した可燃性ガスを前記加熱処理炉に連設された二次燃焼炉で燃焼処理する燃焼処理装置において、前記二次燃焼室内に向かって開口する前記加熱処理炉の排出口よりも上方であって、前記排出口から前記二次燃焼室内に排出される前記可燃性ガスを横方向から燃焼可能な位置の前記二次燃焼室の炉壁に設置された二次燃焼室バーナと、前記二次燃焼室バーナよりも上方であって、前記排出口と対向する側の前記二次燃焼室の炉壁に設置され、冷却水を前記加熱処理炉の排出口の上部の炉壁方向に向かって噴霧可能に形成された冷却水噴霧ノズルと、前記二次燃焼室内の温度を検出する温度検出器であって、前記二次燃焼バーナよりも下方であって前記排出口の上方近傍に位置する前記二次燃焼室の炉壁に設置された温度検出器と、前記二次燃焼室バーナの出力を調整するバーナ出力調整部と、前記冷却水噴霧ノズルから噴霧する前記冷却水の噴霧量を調整する冷却水流量調整部とを備えていることを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の燃焼処理装置において、前記二次燃焼室内が所定の温度範囲に維持されるように、前記バーナ出力調整部及び前記冷却水流量調整部の動作を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の燃焼処理装置において、前記排出口に対向する前記二次燃焼室の炉壁のうち、前記温度検出器より高く且つ前記二次燃焼バーナより低い位置に設けられた廃液噴霧ノズルをさらに備え、前記廃液噴霧ノズルは、当該廃液噴霧ノズルから噴霧する廃液の噴霧量を調整する廃液流量調整部を備え、前記被処理物の加熱処理と同時に、前記廃液の加熱処理を可能としたことを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の燃焼処理装置において、前記制御部は、さらに前記廃液流量調整部の動作を制御して前記廃液噴霧ノズルから噴霧する廃液の噴霧量を調整可能に構成されたことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、被処理物を加熱処理炉で加熱処理することによって発生した可燃性ガスを前記加熱処理炉に連設された二次燃焼炉で燃焼処理する燃焼処理装置の操業方法において、前記二次燃焼室内に向かって開口する前記加熱処理炉の排出口よりも上方に設けられた二次燃焼室バーナによって、前記排出口から前記二次燃焼室内に排出される可燃性ガスを横方向から燃焼処理するステップと、前記二次燃焼バーナよりも下方であって前記排出口の上方近傍に位置する前記二次燃焼室の炉壁に設置された温度検出器によって前記二次燃焼室内の温度を検出するステップと、前記二次燃焼室バーナよりも上方であって、前記排出口と対向する側の前記二次燃焼室の炉壁に設置された冷却水噴霧ノズルによって冷却水を前記加熱処理炉の排出口の上部の炉壁方向に向かって噴霧することにより前記二次燃焼室内を冷却するステップとを含み、前記二次燃焼室バーナの出力及び前記冷却水噴霧ノズルから噴霧する冷却水の噴霧量を制御することにより前記二次燃焼室内を所定の温度範囲に維持することを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の燃焼処理装置の操業方法において、前記二次燃焼室内の温度を800〜1,200℃の間で、且つ、変動幅が200℃の範囲内となるように制御することを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載の燃焼処理装置の操業方法において、前記二次燃焼室内の温度の変動幅を1分間あたり±5℃以内の変動幅となるように前記二次燃焼室バーナの出力及び前記冷却水噴霧ノズルから噴霧する冷却水の噴霧量を制御することを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するために請求項8に記載の本発明は、請求項5から7のいずれか1項に記載の燃焼処理装置の操業方法において、さらに、被処理物の供給量を増減することにより前記二次燃焼室内の温度を制御することを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するために請求項9に記載の本発明は、請求項5から8のいずれか1項に記載の燃焼処理装置の操業方法において、さらに、前記排出口に対向する前記二次燃焼室の炉壁のうち、前記温度検出器より高く且つ前記二次燃焼バーナより低い位置に廃液噴霧ノズルを配置し、前記廃液噴霧ノズルから前記二次燃焼室内に廃液を噴霧することにより前記廃液を加熱処理することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る燃焼処理装置及びその操業方法によれば、被処理物を加熱処理炉によって熱分解した後の可燃性ガスを加熱処理炉に連設された二次燃焼炉において燃焼処理するに際し、可燃性ガスを燃焼する二次燃焼バーナと、二次燃焼室バーナの上方位置に配置された冷却水噴霧ノズルによって二次燃焼室内の温度を所定の範囲内に維持することにより二次燃焼室内の温度の変動幅を小さくすることで加熱処理炉の排出口の上部の二次燃焼炉の炉壁耐火物のスポーリングの発生を抑制し、その寿命を従来よりもさらに延長させることができるという効果がある。
【0019】
また、冷却水噴霧ノズルはスポーリングが発生しやすい加熱処理炉の排出口の上部の炉壁方向に向かって冷却水を噴霧すると共に、二次燃焼バーナは二次燃焼室内に排出される可燃性ガスを横方向から燃焼するようにしたので加熱処理炉の排出口の上部の炉壁付近の温度変動を抑制することができ、スポーリングの発生を抑制し、その寿命を延長させることができるという効果がある。そして、炉内耐火物の交換時期が延長されるので、操業効率及び操業コストの改善を図ることができるという効果がある。
【0020】
また、本発明に係る燃焼処理装置及びその操業方法によれば、廃液の処理も可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る燃焼処理装置の好ましい一実施形態を示す構成図である。
図2図1に示す燃焼処理装置の縦断面図である。
図3】制御部の構成を示すブロック図である。
図4】本発明に係る燃焼処理装置の操業方法を示すフローチヤートである。
図5】二次燃焼室の炉温制御を示すフローチャートである。
図6】本発明に係る燃焼処理装置の第三の実施形態を示す縦断面図である。
図7図6に示す燃焼処理装置の平面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
1.第一の実施形態
[燃焼処理装置の構成]
以下、本発明に係る燃焼処理装置及びその操業方法について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る燃焼処理装置の好ましい一実施形態を示す構成図、図2図1に示す燃焼処理装置の縦断面図である。図示された燃焼処理装置1は、概略として、加熱処理炉としてのロータリーキルン2と、ロータリーキルン2に連設された二次燃焼炉4を備えて構成されている。そして、二次燃焼炉4の下方にはストーカ炉3が配置されている。
【0023】
ロータリーキルン2は、円筒状の横置き回転炉21を備え、一方側の端面に被処理物10(図2参照)を投入するための投入口22が設けられると共に、それとは反対側の端面には排出口23が設けられている。ここで、被処理物10としては、例えば汚泥、基板屑、ASR、シュレッダーダスト、廃プラスチックなどが挙げられる。そして、回転炉21は投入口22よりも排出口23側が僅かに下方に傾斜するようにして配置されており、図示しない駆動源(モータ)によって回転可能とされている。投入口22の近傍にはキルンバーナ24が配置されており、重油などの燃料を燃焼させることによって炉内に向かって火焔を吹き出し、それによって被処理物10を加熱することができるようになっている。尚、被処理物10の熱分解によるガス化は連続して進行するのでキルンバーナ24を常に用いる必要はないが、炉内温度が低下した場合にはキルンバーナ24を焚いて炉内を高温に保持する。さらに、投入口22の近傍には回転炉21内へ冷却水を散布するための冷却水散布ノズル28が配置されている。そして、冷却水散布ノズル28及びキルンバーナ24は、後述する制御部100(図3参照)によりその動作が制御されるようになっている。
【0024】
一般の産業廃棄物等を焼却処理するような場合には、一般的に炉内温度は800℃以上の高温に保たれるが、燃焼処理装置1では被処理物10を燃焼させるのではなく、後述するように、炉内へのフリーエアの侵入を阻止しつつ、排出口23から排出される可燃性ガスの温度が660〜1200℃となるように保持することによって被処理物10を熱分解し、ガス化させるものである。そして、投入口22から炉内に投入された被処理物10は、高温の雰囲気の中で撹搾されながら排出口23方向へ徐々に移動し、熱分解されて可燃性ガスとガス化減容物11(図2参照)となる。尚、ガス化減容物11とはガス化した後の残渣をいう。
【0025】
尚、排出口23から掛出されるガス化減容物11はストーカ炉3で処理され、可燃性ガスは二次燃焼炉4内に導入されて燃焼処理されるようになっている。本発明における回転炉21の回転速度は図示しない減速機によって0.28〜0.9rpmの範囲で回転させることが可能に構成されており、そのような回転数で処理することよって被処理物10のショートパスを防止し、回転炉21内に約50分程度保持して加熱分解することができる。
【0026】
一方、被処理物10を熱分解することによって発生した可燃性ガスは、二次燃焼炉4内に導入される。二次燃焼炉4には、二次燃焼室4a内に導入された可燃性ガスを燃焼処理する二次燃焼室バーナ46が設けられている。二次燃焼室バーナ46はロータリーキルン2の排出口23から排出される可燃性ガスに対して横方向から燃焼可能な位置に設置されている。本実施形態では、スポーリングが発生しやすい排出口23の上部の炉壁に焔が向かわないように二次燃焼室バーナ46は可燃性ガスが排出される方向に対して直交する方向から火焔を吹き出すように配置されている。
【0027】
一方、二次燃焼室4a内に向かって開口する回転炉21の排出口23の上方近傍に位置する二次燃焼室4aの炉壁には第一の温度検出器39aが配置されている。第一の温度検出器39aは、排出口23から排出される可燃性ガスによって高温雰囲気となった二次燃焼室4a内の温度を検出する。また、冷却水噴霧ノズル40よりも上方であって二次燃焼室4aの天井近傍に位置する二次燃焼室4aの炉壁には第二の温度検出器39bが配置されている。この第二の温度検出器39bは二次燃焼室バーナ46が設けられた側の炉壁に設置されている。本実施形態では第一の温度検出器39aと第二の温度検出器39bの両方が設置されているが、第一の温度検出器39aと第二の温度検出器39bによって検出される二次燃焼室4a内の温度に顕著な差はないので、いずれか一方のみを配置することもできる。そして、排出口23と対向する側の二次燃焼室4aの炉壁には回転炉21の排出口23の上部の炉壁方向に向けて冷却水を散水する冷却水噴霧ノズル40が設けられている。スポーリングが発生しやすい炉壁近傍の温度を検出し、そのような炉壁に対して冷却水を効果的に噴霧するためである。そして、二次燃焼炉4によって燃焼処理された可燃性ガスは排ガスとなって煙道41を介して冷却塔42に送られ、温度が130℃程度になるように一気に冷却され、図示しない洗浄塔、ミストコットレルを通って完全に無害化された状態で大気中に排気される。
【0028】
可燃性ガスは、二次燃焼室4aに備えられたバーナ46によって完全燃焼処理されるが、ストーカ炉3でガス化減容物11を焼却処理した際に発生する燃焼排ガスも二次燃焼室4aに送られて可燃性ガスと共に完全燃焼される。ここで、焼却炉におけるダイオキシン類の発生は安定した完全燃焼を行うことによってダイオキシン類及びその前駆体を高温で分解することで抑制できることが知られている。そのため、可燃性ガスの燃焼は少なくとも850℃以上、好ましくは900℃以上の温度で行う。
【0029】
二次燃焼室バーナ46には出力を調整するためのバーナ出力調整部46aが設けられている。このバーナ出力調整部46aは、図示しないコントロールルームのコントロールパネルに配置されており、作業者は第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方によって検出される二次燃焼室4a内の温度に応じて適宜に二次燃焼室バーナ46の出力の調整ができるようになっている。また、冷却水噴霧ノズル40には噴霧する冷却水の噴霧量を調整するために冷却水散布ノズル40の図示しない流量調節弁の開度を調整する冷却水流量調整部40aが設けられている。この冷却水流量調整部40aも図示しないコントロールルームのコントロールパネルに配置されており、作業者は第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方によって検出される二次燃焼室4a内の温度に応じて適宜に冷却水噴霧ノズル40から噴霧される冷却水の量の調整ができるようになっている。尚、バーナ出力調整部46a及び冷却水流量調整部40aは、図3に示すように、後述する制御部100によって自動制御されるように構成することもできる。
【0030】
[燃焼処理装置の操業方法]
次に、本発明に係る燃焼処理装置の操業方法について上述した燃焼処理装置1の動作と共に説明する。図4は本発明に係る燃焼処理装置の操業方法を示すフローチヤート、図5は二次燃焼炉4の炉温制御を示すフローチャートである。
【0031】
被処理物10は、予め図示しない粉砕機によって所定の大きさに粉砕されて所定の場所に貯留されている。そして、粉砕された被処理物10を投入シュート8によって投入口22からロータリーキルン2の回転炉21内へ投入する(ステップS1)。
【0032】
ロータリーキルン2は炉内温度がキルンバーナ24によって例えば660〜1,300℃に保持されており、投入口22から投入された被処理物10をそのような高温の雰囲気の中でフリーエアの侵入を阻止しつつ、約40分保持することで熱分解して可燃性ガスとガス化減容物11とする(ステップS2)。このとき回転炉21内ではキルンバーナ24を消火しても被処理物10の熱分解が連続して進行するので排出口23から排出される可燃性ガスの温度は660〜1,200℃の温度に維持される。尚、可燃性ガスの温度は第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方により常に監視されている。
【0033】
被処理物10を加熱分解する場合、回転炉21は0.28〜0.9rpmの範囲で回転させることで十分に撹搾し、被処理物10を回転炉21内に約40分保持して十分な加熱分解を行う。ガス化減容物11は、回転炉21の回転及びその僅かの傾斜により排出口23方向へ徐々に移動して第二の燃焼炉であるストーカ炉3内へ送られる。一方、可燃性ガスは回転炉21と連設された二次燃焼炉4内に導入される。
【0034】
ロータリーキルン2によって熱分解された被処理物10はガス化減容物11となってストーカ炉3へ送られ、ガス化減容物11に含まれる貴金属含有未燃物以外の可燃物質の完全燃焼を促す(ステップS3)。そして、ストーカ炉3で燃焼後の焼却灰12は有価金属含有滓として下部側に配置される。そして、回収された焼却灰12は、例えば、銅製錬所の中間原料として使用することによって被処理物に含まれる貴金属が回収され、リサイクルが図られる。
【0035】
一方、可燃性ガスは二次燃焼炉4において二次燃焼室バーナ46によって所定の温度範囲で燃焼処理される(ステップS5)。具体的には、二次燃焼炉4の二次燃焼室4a内の温度を800〜1,200℃の間で、且つ、変動幅が200℃の範囲内、好ましくは100℃の範囲内となるように制御する。例えば、変動幅を200℃とした場合には二次燃焼室4a内の温度を800〜1,000℃の範囲内、1,000〜1,200℃の範囲内、或いは950〜1,150℃の範囲内といったように、800〜1,200℃の間で変動幅を200℃以内となるように維持する。できれば変動幅は100℃以内とするのが好ましい。すなわち、二次燃焼室4aの温度を、例えば、800〜900℃以内、950〜1,050℃以内、或いは1,100〜1,200℃以内といったように800〜1,200℃の間で変動幅を100℃以内となるように維持することでより炉壁に与える熱負荷が軽減されるからである。
【0036】
このような温度調整を行うには、図5に示すように、第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方によって二次燃焼室4a内の温度Tを監視し(ステップS11)、その温度Tに基づいて、バーナ出力調整部46a又は冷却水流量調整部40aを操作する。予め設定した所定温度を超えた場合、例えば、二次燃焼室4a内の温度Tを950〜1,050℃の範囲で調整する場合であれば温度Tが1,000℃を超えたら冷却水流量調整部40aを介して冷却水散布ノズル40に送る冷却水の図示しない流量調節弁の開度を調節し、所定量の冷却水を冷却水噴霧ノズル40から噴霧(ステップS13,S14)して二次燃焼室4a内の温度Tが1,050℃を超えないように調整する。一方、温度Tが1,000℃を下回ったらバーナ出力調整部46aを介して二次燃焼室バーナ46の出力を上げて二次燃焼室4a内の温度Tが950℃を下回らないように調整する。また、二次燃焼室4a内の温度Tが950〜1,050℃の範囲にある場合であっても温度Tが1分間あたり±5℃を越えるような変動がある場合には冷却水流量調整部40aやバーナ出力調整部46aを介して冷却水の散布量や二次燃焼バーナ46の出力を調整し、必要に応じて被処理物10の供給量を調整して急激な温度変化が起こらないように制御を行う。
【0037】
具体的には、二次燃焼室4a内の温度Tが、例えば、1分あたり2〜5℃の速度で上昇している場合に冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧量を10〜50L/minの間で制御する。また、二次燃焼室4a内の温度Tが1分間あたり5℃を越える速度で上昇している場合には、1分あたりの変動幅が±5℃以内となるように冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧(10〜50L/min)に加えて、二次燃焼室バーナ46の出力を下げるか或いは停止し、さらには被処理物10の供給量を減らす。一方、二次燃焼室4a内の温度Tが、例えば、1分あたり2〜5℃の速度で下降している場合に冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧を停止して二次燃焼室バーナ46の出力を上げる。また、二次燃焼室4a内の温度Tが1分間あたり−5℃を下回る速度で下降している場合には、1分あたりの変動幅が±5℃以内となるように冷却水の噴霧を停止することに加えて、二次燃焼室バーナ46の出力を上げる。必要に応じて被処理物10の供給量を増やす。尚、二次燃焼室4a内の温度Tが1分あたり2℃未満の速度で上昇又は下降する場合には、冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧を停止して二次燃焼室バーナ46の出力を保持する。
【0038】
上述のように、第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方によって二次燃焼室4a内の温度Tを継続して監視し続け(ステップS11)、予め設定した温度範囲(上述の例では950〜1,050℃の範囲)内にあるか否かを判断し(ステップS12)、温度Tが1分あたり±5℃以内の変動幅となるように二次燃焼室バーナ46の出力及び冷却水噴霧ノズル40から噴霧する冷却水の噴霧量を制御して予め設定した温度範囲内に維持されるように、上記作業を繰り返し継続する。
【0039】
可燃性ガスを燃焼させた後の排ガスは二次燃焼室4aの上部に連結された煙道41に導かれ、この煙道41を介して冷却塔42に送られ、この冷却塔42内に設置された図示しない複数のノズルから冷却水が散布され、排ガスが一気に冷却される(ステップS6)。これにより、ダイオキシンの発生要因の一つであるデノボ合成が最も発生し易いといわれている300℃付近の温度帯を一気に通過させることでダイオキシン類の発生の抑制を図っている。冷却された排ガスは、アルカリ洗浄された後、煤塵やミストが除去されて完全に無害化された状態で排気される(ステップS7)。
【0040】
2.第二の実施形態
本発明に係る燃焼処理装置の第二の実施形態として、バーナ出力調整部46a及び冷却水流量調整部40aを制御する制御部100を設けることにより作業員による温度調整を機械的に自動制御するシステムとすることもできる。図3は制御部の構成を示すブロック図である。制御部100は、メモリなどの記憶媒体に記憶保存したプログラムを図示しない中央演算処理装置(CPU)によって処理する公知のコンピュータを用いて構成される。制御部100には、第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方温度検出器39が接続されており、二次燃焼室4a内の温度Tの検出値が取り込まれるようになっている。また、二次燃焼バーナ46のバーナ出力調整部46aや冷却水噴霧ノズル46の冷却水流量調整部40aが制御部100内に設けられている。さらに、被処理物10をロータリーキルン2へ供給するための投入シュート8の動作も制御部100によって制御されるようになっている。
【0041】
制御部100が設けられた燃焼処理装置では図5に示す制御が自動で行われることになる。すなわち、第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方によって二次燃焼室4a内の温度Tが測定されると(ステップS11)、その温度Tに基づいて制御部100は「下限温度(例えば950℃)>T>上限温度(例えば1,050℃)」にあるか否かを判定する(ステップS12)。そして二次燃焼室4a内の温度が1,000℃度を越えていた場合(ステップS12:オーバー)制御部100は冷却水噴霧ノズル40を動作させて二次燃焼炉4内に所定量の冷却水を噴霧し(ステップS13,S14)、二次燃焼室4a内の温度を下げる。この場合、二次燃焼室4a内の温度Tが1分間あたり2〜5℃の速度で上昇している場合には、冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧量を10〜50L/minの間で制御する。一方、二次燃焼室4a内の温度が1分間あたり5℃を越える速度で上昇している場合には、制御部100は冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧(10〜50L/min)に加えて、二次燃焼室バーナ46の出力を下げるか或いは停止し、さらには被処理物10の供給量を下げる。尚、二次燃焼室4a内の温度が1分あたり2℃未満の速度で上昇又は下降する場合には、制御部100は冷却水噴霧ノズル40による冷却水の噴霧を停止して二次燃焼室バーナ46の出力を増加させる。また、二次燃焼室4a内の温度Tが1分間あたり−5℃を下回る速度で下降している場合には、制御部100は1分あたりの変動幅が±5℃以内となるように冷却水の噴霧を停止することに加えて、二次燃焼室バーナ46の出力を上げる。さらに、必要に応じて制御部100は被処理物10の供給量を増やす。
【0042】
さらに、第一の温度検出器39a及び第二の温度検出器39bの両方又はいずれか一方によって二次燃焼室4a内の温度Tを測定し(ステップS11に戻る)、上記温度範囲内にあるか否かを判定し(ステップS12)、その結果、「下限温度>T>上限温度」に収まっていることが判定された場合(ステップS12:範囲内)、所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS16)、所定時間が経過した場合には(ステップS16:Yes)処理は再びステップS11に戻り、以降の処理が繰り返し実行される。尚、温度範囲の設定としては、800〜1,200℃の間であれば、下限温度を925℃とし、上限温度を1,025℃としてもよく、あるいは下限温度を900℃とし、上限温度を1,100℃とすることもできる。
【0043】
3.第三の実施形態
[燃焼処理装置の構成]
次に、第三の実施形態について説明する。図6は本発明に係る燃焼処理装置の第三の実施形態を示す縦断面図である。この第三の実施形態は第一の実施形態における二次燃焼室4aにさらに廃液噴霧ノズル49を追加した構成となっている。すなわち、廃液を噴霧する廃液噴霧ノズル49が第一の温度検出器39aと二次燃焼室バーナ46の高さ方向に対する間の位置に配置されている。尚、第一の温度検出器39aが設置されていない場合には、廃液噴霧ノズル49は、第一の温度検出器39aを設置するとしたならば設置されるであろう位置と二次燃焼室バーナ46の高さ方向に対する間の位置に配置されている。尚、図6では、廃液噴霧ノズル49は、冷却水噴霧ノズル40が設けられている二次燃焼室4aの炉壁と同じ側の炉壁に設けられているが、これに限らず、二次燃焼室バーナ46が設けられている側の炉壁、これと対向する側の炉壁、或いは温度検出器39が設けられている側の炉壁の全て又はその中の幾つかに設けることができる。そして、図7に示すように、廃液噴霧ノズル49を冷却水噴霧ノズル46が設けられている二次燃焼室4aの炉壁と同じ側の炉壁に設ける場合には両者が垂直方向で重ならないように位置をずらして設けることが好ましい。また、廃液噴霧ノズル49は図示しない廃液流量調整部を図示しないコントロールパネル或いは制御部100に設けることによりその噴霧量を適宜に調整するように形成することができる。ここで、廃液は、例えば廃酸、廃アルカリなどの工場廃液がある。これにより、被処理物10の加熱処理と廃液の加熱処理を同時に行うようにすることができるように構成されている。
【0044】
このように、第三の実施形態では、廃液噴霧ノズル49から二次燃焼室4a内に廃液を噴霧することにより廃液を加熱処理することができるようにしたので、廃液処理のために別途処理システムを設ける必要がなくなり、設備コストを低減することができる。また、廃液噴霧ノズル49からの廃液の噴霧を二次燃焼室4a内の冷却に利用することもできる。
【0045】
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は詳述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0046】
1 燃焼処理装置
2 ロータリーキルン
3 ストーカ炉
4 二次燃焼炉
4a 二次燃焼室
8 投入シュート
10 被処理物
11 ガス化減容物
12 焼却灰
21 回転炉
22 投入口
23 排出口
24 キルンバーナ
28 冷却水散布ノズル
39a 第一の温度検出器
39b 第二の温度検出器
40 冷却水噴霧ノズル
41 煙道
42 冷却塔
46 二次燃焼室バーナ
49 廃液噴霧ノズル
100 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7