特許第6773613号(P6773613)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6773613ヒドラジン化合物、その使用方法及び光学異方体の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6773613
(24)【登録日】2020年10月5日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】ヒドラジン化合物、その使用方法及び光学異方体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 277/82 20060101AFI20201012BHJP
   C07C 243/20 20060101ALI20201012BHJP
   C07C 243/22 20060101ALI20201012BHJP
   C07C 249/16 20060101ALI20201012BHJP
   C07C 251/86 20060101ALI20201012BHJP
   C07D 215/38 20060101ALI20201012BHJP
   C07D 237/34 20060101ALI20201012BHJP
   C07D 263/58 20060101ALI20201012BHJP
   C08F 20/36 20060101ALI20201012BHJP
   C08F 20/60 20060101ALI20201012BHJP
   C08F 26/02 20060101ALI20201012BHJP
   C09K 19/54 20060101ALI20201012BHJP
【FI】
   C07D277/82CSP
   C07C243/20
   C07C243/22
   C07C249/16
   C07C251/86
   C07D215/38
   C07D237/34
   C07D263/58
   C08F20/36
   C08F20/60
   C08F26/02
   C09K19/54 Z
【請求項の数】1
【全頁数】94
(21)【出願番号】特願2017-140228(P2017-140228)
(22)【出願日】2017年7月19日
(62)【分割の表示】特願2016-146673(P2016-146673)の分割
【原出願日】2012年4月27日
(65)【公開番号】特開2018-24640(P2018-24640A)
(43)【公開日】2018年2月15日
【審査請求日】2017年8月18日
【審判番号】不服-11037(P-11037/J1)
【審判請求日】2019年8月21日
(31)【優先権主張番号】特願2011-99525(P2011-99525)
(32)【優先日】2011年4月27日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2011-237993(P2011-237993)
(32)【優先日】2011年10月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000229117
【氏名又は名称】日本ゼオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100150360
【弁理士】
【氏名又は名称】寺嶋 勇太
(72)【発明者】
【氏名】坂本 圭
(72)【発明者】
【氏名】奥山 久美
【合議体】
【審判長】 瀬良 聡機
【審判官】 冨永 保
【審判官】 安孫子 由美
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−50765(JP,A)
【文献】 特開昭62−98357(JP,A)
【文献】 特開昭60−247644(JP,A)
【文献】 特開昭61−151181(JP,A)
【文献】 特開昭64−9935(JP,A)
【文献】 特開昭60−231667(JP,A)
【文献】 特表昭58−501722(JP,A)
【文献】 特開昭50−49327(JP,A)
【文献】 特開昭48−72164(JP,A)
【文献】 米国特許第4476137(US,A)
【文献】 米国特許第4319026(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C,C07D
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(H)または(h)で表されるヒドラジン化合物。
【化1】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低コストで得られ、広い波長域において一様の偏光変換が可能な光学フィルム、その製造原料であるヒドラジン化合物、その使用方法及び光学異方体の製造方法に関する。
【0002】
フラットパネル表示装置(FPD)は、偏光板や位相差板等の光学フィルムを用いることにより高精細な表示が可能であることから、優れた表示デバイスとしてテレビをはじめとして広く使用されている。
【0003】
位相差板には、直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板や直線偏光の偏光振動面を90度変換する1/2波長板等がある。これらの位相差板は、ある特定の単色光に対しては正確に光線波長の1/4λあるいは1/2λの位相差に変換可能なものである。
しかしながら、従来の位相差板には、位相差板を通過して出力される偏光が有色の偏光に変換されてしまうという問題があった。これは、位相差板を構成する材料が位相差について波長分散性を有し、可視光域の光線が混在する合成波である白色光に対して各波長ごとの偏光状態に分布が生じることから、全ての波長領域において正確な1/4λあるいは1/2λの位相差に調整することが不可能であることに起因する。
このような問題を解決するため、広い波長域の光に対して均一な位相差を与え得る広帯域位相差板、いわゆる逆波長分散性を有する位相差板が種々検討されている(例えば、特許文献1〜6)。
【0004】
一方、モバイルパソコン、携帯電話等携帯型の情報端末の高機能化及び普及に伴い、フラットパネル表示装置の厚みを極力薄く抑えることが求められてきている。その結果、構成部材である位相差板の薄層化も求められている。
薄層化の方法としては、フィルム基材に低分子重合性化合物を含有する重合性組成物を塗布することにより位相差板を作成する方法が、近年では最も有効な方法とされている。優れた波長分散性を有する低分子重合性化合物又はそれを用いた重合性組成物の開発が多く行われている(例えば、特許文献7〜24)。
【0005】
しかしながら、これらの文献に記載の低分子重合性化合物又は重合性組成物は、逆波長分散性が不十分であったり、工業的プロセスにおける加工には適していない高い融点を有しているため、フィルムに塗布することが困難であったり、液晶性を示す温度範囲が極端に狭かったり、工業的プロセスにおいて一般に使用される溶媒への溶解度が低かったりするなど、性能面で多くの課題を有している。また、これらの低分子重合性化合物等は、非常に高価な試薬を用いる合成法を駆使し、多段階で合成されるものであることから、コスト面でも課題を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−68816号公報
【特許文献2】特開平10−90521号公報
【特許文献3】特開平11−52131号公報
【特許文献4】特開2000−284126号公報(US20020159005A1)
【特許文献5】特開2001−4837号公報
【特許文献6】国際公開第2000/026705号
【特許文献7】特開2002−267838号公報
【特許文献8】特開2003−160540号公報(US20030102458A1)
【特許文献9】特開2005−208414号公報
【特許文献10】特開2005−208415号公報
【特許文献11】特開2005−208416号公報
【特許文献12】特開2005−289980号公報(US20070176145A1)
【特許文献13】特開2006−330710号公報(US20090072194A1)
【特許文献14】特開2009−179563号公報(US20090189120A1)
【特許文献15】特開2010−31223号公報
【特許文献16】特開2011−6360号公報
【特許文献17】特開2011−6361号公報
【特許文献18】特開2011−42606号公報
【特許文献19】特表2010−537954号公報(US20100201920A1)
【特許文献20】特表2010−537955号公報(US20100301271A1)
【特許文献21】国際公開第2006/052001号(US20070298191A1)
【特許文献22】米国特許第6,139,771号
【特許文献23】米国特許第6,203,724号
【特許文献24】米国特許第5,567,349号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記した従来技術に鑑みてなされたものであり、低コストで得られ、広い波長域において一様の偏光変換が可能な光学フィルム、その製造原料であるヒドラジン化合物、その使用方法及び光学異方体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決すべく、(1)の光学フィルム、(2)〜(8)のヒドラジン化合物、(9)〜(11)の使用する方法、及び、(12)の光学異方体の製造方法が提供される。
【0009】
(1)下記式(I)で示される重合性化合物を重合して得られる高分子を構成材料とする光学フィルム。
【0010】
【化1】
【0011】
〔式中、Y〜Yはそれぞれ独立して、化学的な単結合、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−NR−、−O−NR−、又は、−NR−O−を表す。ここで、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
、Gはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の脂肪族基を表す〔該脂肪族基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−、又は、−C(=O)−が介在していてもよい。ただし、−O−又は−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。ここで、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕。
、Zはそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基を表す。
は芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、−C(=O)−R、−SO−R、又は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
前記A及びAが有する芳香環は置換基を有していてもよい。
また、前記AとAは一緒になって、環を形成していてもよい。ここで、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、フェニル基、又は、4−メチルフェニル基を表す。
は、置換基を有していてもよい三価の芳香族基を表す。
、Aはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数6〜30の二価の芳香族基を表す。
は、水素原子、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕
(2)下記式(3)
【0012】
【化2】
【0013】
〔式中、Aは芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表し、
は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、−C(=O)−R、−SO−R、又は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
前記A及びAが有する芳香環は置換基を有していてもよい。
また、前記A及びAは一緒になって、環を形成してもよい。ここでRは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、フェニル基、又は、4−メチルフェニル基を表す。〕で表されるヒドラジン化合物。
(3)Aは、炭素数4〜30の芳香族基であり、
は、水素原子、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、若しくは、炭素数3〜8のシクロアルキル基を置換基として有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である、(2)に記載のヒドラジン化合物。
(4)前記A及びAが有する芳香環が、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン環、フタラジン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾピラゾール環、ベンゾフラン環、または、ベンゾチオフェン環である、(2)に記載のヒドラジン化合物。
(5)Aが、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基、置換アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、アリール基、C(=O)−R、C(=O)−OR、または、−SO−R
(ここで、Rは炭素数1〜6のアルキル基、または、炭素数6〜14のアリール基を表す。)を置換基として有していてもよい、下記構造式(式中、XおよびYは、それぞれ独立して、NR、酸素原子、硫黄原子、−SO−又は、−SO−を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。)のいずれかである、(2)に記載のヒドラジン化合物。
【0014】
【化3】
【0015】
(6)前記Aが、下記構造式
【0016】
【化4】
【0017】
(式中、XおよびYは、それぞれ独立して、NR、酸素原子、硫黄原子、−SO−又は、−SO−を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。)を有する基のいずれかであり、
が、水素原子、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又は、(ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ炭素数1〜6のアルコキシ基、若しくは炭素数3〜8のシクロアルキル基)を置換基として有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である、(5)に記載のヒドラジン化合物。
【0018】
(7)前記AとAに含まれるπ電子の総数が4以上24以下である、請求項2に記載のヒドラジン化合物。
(8)下記式(H)、(J)、(L)、(S)、(N)、(U)、(W)、(Y)、(a)、(h)、(j)、および(n)のいずれかで表されるヒドラジン化合物。
【0019】
【化5】
【0020】
(9)前記(2)〜(8)のいずれかに記載のヒドラジン化合物を重合性化合物の原料として使用する方法。
(10)下記化合物を重合性化合物の原料として使用する方法。
【0021】
【化6】
【0022】
(11)前記重合性化合物が液晶性化合物である(9)又は(10)に記載の使用する方法。
【0023】
(12)前記(2)〜(8)のいずれかに記載のヒドラジン化合物をカルボニル化合物と反応させ、重合性化合物を得る工程と、基板上に配向膜を形成する工程と、前記配向膜上に、前記重合性化合物、又は、前記重合性化合物及び重合開始剤を含有する重合性組成物を重合して得られる高分子からなる液晶層を形成する工程と、を含む、光学異方体の製造方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明の光学フィルムは、低コストで得られ、広い波長域において一様の偏光変換が可能な、性能面で満足のいくものである。
本発明のヒドラジン化合物は、本発明により得られる光学異方体の製造原料として有用である。
本発明の製造方法によれば、光学異方体を低コストで効率よく製造することができる。
本発明により得られる光学フィルム状の光学異方体を偏光板と組み合わせることで反射防止フィルムを作製することができる。このものは、産業上例えばタッチパネルや有機電界発光素子の反射防止に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施例26の重合性組成物6を重合して得られた液晶性高分子膜の波長分散を示す図である。
図2】実施例29の重合性組成物9を重合して得られた液晶性高分子膜の波長分散を示す図である。
図3】比較例2の重合性組成物2rを重合して得られた液晶性高分子膜の波長分散を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を詳細に説明する。
1)重合性化合物
本発明の重合性化合物は、前記式(I)で表される化合物である。
式中、Y〜Yはそれぞれ独立して、化学的な単結合、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−NR−、−O−NR−、又は、−NR−O−を表す。
【0027】
ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
の炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられる。
としては、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0028】
これらの中でも、Y〜Yは、それぞれ独立して、化学的な単結合、−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、又は、−O−C(=O)−O−であるのが好ましい。
【0029】
、Gはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の脂肪族基を表す。
炭素数1〜20の2価の脂肪族基としては、鎖状構造を有する2価の脂肪族基;飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造等の脂環式構造を有する2価の脂肪族基;等が挙げられる。
【0030】
、Gの、前記2価の脂肪族基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;等が挙げられる。なかでも、フッ素原子、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
【0031】
また、前記脂肪族基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−、又は、−C(=O)−が介在していてもよい(ただし、−O−又は−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。)。ここで、Rは、前記Rと同様の、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
前記脂肪族基に介在する基としては、−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−C(=O)−が好ましい。
【0032】
これらの基が介在する脂肪族基の具体例としては、−CH−CH−O−CH−CH−、−CH−CH−S−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−CH−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−CH−、−CH−O−C(=O)−O−CH−CH−、−CH−CH−NR−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−C(=O)−NR−CH−、−CH−NR−CH−CH−、−CH−C(=O)−CH−等が挙げられる。
【0033】
これらの中でも、本発明の所望の効果をより良好に発現させる観点から、G、Gは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のアルケニレン基等の鎖状構造を有する2価の脂肪族基が好ましく、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等の、炭素数1〜12のアルキレン基がより好ましく、テトラメチレン基〔−(CH−〕、及び、ヘキサメチレン基〔−(CH−〕が特に好ましい。
【0034】
、Zはそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基を表す。
該アルケニル基の炭素数としては、2〜6が好ましい。Z及びZのアルケニル基の置換基であるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、塩素原子が好ましい。
【0035】
及びZの炭素数2〜10のアルケニル基の具体例としては、CH=CH−、CH=C(CH)−、CH=CH−CH−、CH−CH=CH−、CH=CH−CH−CH−、CH=C(CH)−CH−CH−、(CHC=CH−CH−、(CHC=CH−CH−CH−、CH=C(Cl)−、CH=C(CH)−CH−、CH−CH=CH−CH−等が挙げられる。
【0036】
なかでも、本発明の所望の効果をより良好に発現させる観点から、Z及びZとしては、それぞれ独立して、CH=CH−、CH=C(CH)−、CH=C(Cl)−、CH=CH−CH−、CH=C(CH)−CH−、又は、CH=C(CH)−CH−CH−であるのが好ましく、CH=CH−、CH=C(CH)−、又は、CH=C(Cl)−であるのがより好ましく、CH=CH−であるのが特に好ましい。
【0037】
は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
本発明において、「芳香環」は、Huckel則に従う広義の芳香族性を有する環状構造、すなわち、π電子を(4n+2)個有する環状共役構造、及びチオフェン、フラン、ベンゾチアゾール等に代表される、硫黄、酸素、窒素等のヘテロ原子の孤立電子対がπ電子系に関与して芳香族性を示すものを意味する。
【0038】
の、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基は、芳香環を複数個有するものであってもよく、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環を有するものであってもよい。
【0039】
前記芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられる。前記芳香族複素環としては、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環等の単環の芳香族複素環;ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン環、フタラジン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾピラゾール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環等の縮合環の芳香族複素環;等が挙げられる。
【0040】
が有する芳香環は置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基等の炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基;ジメチルアミノ基等の置換アミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;−SO;等が挙げられる。ここでRは、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表す。
【0041】
また、Aが有する芳香環は、同一又は相異なる置換基を複数有していてもよく、隣り合った二つの置換基が一緒になって結合して環を形成していてもよい。形成される環は単環であっても、縮合多環であってもよい。
なお、Aの炭素数2〜30の有機基の「炭素数」は、置換基の炭素原子を含まない有機基全体の総炭素数を意味する(後述するAにて同じである。)。
【0042】
の、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基としては、芳香族炭化水素環基;芳香族複素環基;芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数3〜30のアルキル基;芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数4〜30のアルケニル基;芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数4〜30のアルキニル基;等が挙げられる。
【0043】
は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、−C(=O)−R、−SO−R、又は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表し、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、−C(=O)−R、−SO−R、又は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基であることが好ましく、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基であることが更に好ましい。
【0044】
の、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基の炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基等が挙げられる。置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキル基の炭素数は、1〜12であることが好ましく、1〜6であることが更に好ましい。
【0045】
の、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ジメチルアミノ基等の置換アミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の、炭素数1〜6のアルコキシ基で置換された炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;−SO;水酸基;等が挙げられる。ここでRは前記と同じ意味を表す。
【0046】
の、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基の炭素数2〜20のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基の炭素数は、2〜12であることが好ましい。
【0047】
の、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基の炭素数3〜12のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
【0048】
の、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、及び置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ジメチルアミノ基等の置換アミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;−C(=O)−R;−C(=O)−OR;−SO;水酸基;等が挙げられる。ここでRは前記と同じ意味を表す。
【0049】
の、−C(=O)−Rで表される基において、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基を表す。これらの具体例は、前記Aの、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基の例として列記したものと同様のものが挙げられる。
【0050】
の、−SO−Rで表される基において、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、フェニル基、又は、4−メチルフェニル基を表す。
の、炭素数1〜20のアルキル基、及び炭素数2〜20のアルケニル基の具体例は、前記Aの、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基の例として列記したものと同様のものが挙げられる。
【0051】
の、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基としては、前記Aで例示したのと同様のものが挙げられる。
また、Aが有する芳香環は、任意の位置に置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、前記Aが有する芳香環の置換基として列記したものと同様のものが挙げられる。
【0052】
、Aが有する芳香環の具体例を以下に示す。但し、本発明においては、A、Aが有する芳香環は以下に示すものに限定されるものではない。なお、下記化合物中、[−]は芳香環の結合手を示す(以下にて同じである。)。
【0053】
【化7】
【0054】
【化8】
【0055】
【化9】
【0056】
【化10】
【0057】
上記式中、Eは、NR、酸素原子又は硫黄原子を表す。ここで、Rは、水素原子又は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【0058】
【化11】
【0059】
上記式中、X、Y、Zは、それぞれ独立して、NR、酸素原子、硫黄原子、−SO−又は、−SO−を表す(ただし、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−が、それぞれ隣接する場合を除く。)。Rは前記と同じ意味を表す。
【0060】
本発明においては、上記した芳香環の中でも、下記のものが好ましく、
【0061】
【化12】
【0062】
(式中Xは、NR、酸素原子、硫黄原子、−SO−、又は、−SO−を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
下記に示す基がさらに好ましく、
【0063】
【化13】
【0064】
(式中、X、Yは前記と同じ意味を表す。)
下記に示す基が特に好ましい。
【0065】
【化14】
【0066】
(式中、Xは前記と同じ意味を表す。)
これらの基は任意の位置に置換基を有していても良い。かかる置換基としては、前記Aが有する芳香環の置換基として列記したものと同様のものが挙げられる。
【0067】
前記Aとしては、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、−C(=O)−R、−SO−Rで表される基が好ましい。ここで、R、Rは前記と同じ意味を表す。
【0068】
また、AとAは一緒になって、環を形成していてもよい。かかる環としては、置換基を有していてもよい炭素数4〜30の不飽和複素環、炭素数6〜30の不飽和炭素環が好ましい。
【0069】
前記炭素数4〜30の不飽和複素環、炭素数6〜30の不飽和炭素環としては、特に制約はなく、芳香族性を有していても有していなくてもよい。例えば、下記に示す環が挙げられる。なお、下記に示す環は、式(I)中の
【0070】
【化15】
【0071】
として表される部分を示すものである。
【0072】
【化16】
【0073】
【化17】
【0074】
【化18】
【0075】
式中、X、Y、Zは、前記と同じ意味を表す。
また、これらの環は置換基を有していてもよい。
かかる置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−R、−C(=O)−OR、−SO等が挙げられる。ここで、Rは前記と同じ意味を表す。
【0076】
とAに含まれるπ電子の総数は、本発明の所望の効果をより良好に発現させる観点から、4以上24以下であるのが好ましく、6以上18以下であるのがより好ましい。
【0077】
とAの好ましい組み合わせとしては、Aが炭素数4〜30の芳香族基で、Aが水素原子、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又は、(ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ炭素数1〜6のアルコキシ基、若しくは炭素数3〜8のシクロアルキル基)を置換基として有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である組み合わせ、及び、AとAが一緒になって不飽和複素環又は不飽和炭素環を形成しているものが挙げられる。
【0078】
とAのより好ましい組み合わせとしては、Aが下記構造を有する基のいずれかであり、Aが、水素原子、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又は、(ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ炭素数1〜6のアルコキシ基、若しくは炭素数3〜8のシクロアルキル基)を置換基として有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である組み合わせである。
【0079】
【化19】
【0080】
【化20】
【0081】
(式中、X、Yは、前記と同じ意味を表す。)
とAの特に好ましい組み合わせとしては、Aが下記構造を有する基のいずれかであり、Aが、水素原子、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又は、(ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ炭素数1〜6のアルコキシ基、若しくは炭素数3〜8のシクロアルキル基)を置換基として有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基である組合せである。
【0082】
【化21】
【0083】
(式中、Xは、前記と同じ意味を表す。)
は置換基を有していてもよい三価の芳香族基を表す。三価の芳香族基としては、三価の炭素環式芳香族基であっても、三価の複素環式芳香族基であってもよい。本発明の所望の効果をより良好に発現させる観点から、三価の炭素環式芳香族基が好ましく、三価のベンゼン環基又は三価のナフタレン環基がより好ましく、下記式に示す三価のベンゼン環基又は三価のナフタレン環基がさらに好ましい。
なお、下記式においては、結合状態をより明確にすべく、置換基Y、Yを便宜上記載している(Y、Yは、前記と同じ意味を表す。以下にて同じ。)。
【0084】
【化22】
【0085】
これらの中でも、Aとしては、下記に示す式(A11)〜(A25)で表される基がより好ましく、式(A11)、(A13)、(A15)、(A19)、(A23)で表される基がさらに好ましく、式(A11)、(A23)で表される基が特に好ましい。
【0086】
【化23】
【0087】
の、三価の芳香族基が有していてもよい置換基としては、前記Aの芳香族基の置換基として例示したのと同様のものが挙げられる。Aとしては、置換基を有さないものが好ましい。
【0088】
、Aはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい、炭素数6〜30の二価の芳香族基を表す。
、Aの芳香族基は単環のものであっても、多環のものであってもよい。
、Aの好ましい具体例としては、下記のものが挙げられる。
【0089】
【化24】
【0090】
上記A、Aの具体例として挙げた芳香族基は、任意の位置に置換基を有していてもよい。当該置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−OR基;等が挙げられる。ここでRは、炭素数1〜6のアルキル基である。なかでも、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基が好ましい。また、ハロゲン原子としてはフッ素原子が、炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
【0091】
これらの中でも、本発明の所望の効果をより良好に発現させる観点から、A、Aは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい、下記式(A31)、(A32)及び(A33)で表される基がより好ましく、置換基を有していてもよい式(A31)で表される基が特に好ましい。
【0092】
【化25】
【0093】
は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。
置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、前記Aで例示したのと同様のものが挙げられる。
これらの中でも、Qは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、水素原子及びメチル基がより好ましい。
【0094】
本発明の重合性化合物は、例えば、下記に示す反応により製造することができる。
【0095】
【化26】
【0096】
(式中、Y〜Y、G、G、Z、Z、A、A、A〜A、Qは、前記と同じ意味を表す。)
すなわち、式(3)で表されるヒドラジン化合物(ヒドラジン化合物(3))を、式(4)で表されるカルボニル化合物(カルボニル化合物(4))と、〔ヒドラジン化合物(3):カルボニル化合物(4)〕のモル比で、1:2〜2:1、好ましくは1:1.5〜1.5:1の割合で反応させることにより、高選択的かつ高収率で目的とする本発明の式(I)で示される重合性化合物を製造することができる。
【0097】
この場合、(±)−10−カンファースルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸;塩酸、硫酸等の無機酸;等の酸触媒を添加して反応を行うことができる。酸触媒を添加することで反応時間が短縮され、収率が向上する場合がある。酸触媒の添加量は、カルボニル化合物(4)1モルに対して、通常0.001〜1モルである。また、酸触媒はそのまま添加してもよいし、適当な溶液に溶解させた溶液として添加してもよい。
【0098】
この反応に用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に限定されない。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄系溶媒;及びこれらの2種以上からなる混合溶媒;等が挙げられる。
これらの中でも、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、及びアルコール系溶媒とエーテル系溶媒の混合溶媒が好ましい。
【0099】
溶媒の使用量は、特に限定されず、用いる化合物の種類や反応規模等を考慮して適宜定めることができるが、ヒドラジン化合物(3)1gに対し、通常1〜100gである。
【0100】
反応は、−10℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で円滑に進行する。各反応の反応時間は、反応規模にもよるが、通常、数分から数時間である。
【0101】
ヒドラジン化合物(3)は、次のようにして製造することができる。
【0102】
【化27】
【0103】
(式中、A、Aは前記と同じ意味を表す。Xは、ハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す。)
【0104】
すなわち、式(2a)で表される化合物とヒドラジン(1)を、適当な溶媒中、(化合物(2a):ヒドラジン(1))のモル比で、1:1〜1:20、好ましくは1:2〜1:10で反応させて、対応するヒドラジン化合物(3a)を得ることができ、さらに、ヒドラジン化合物(3a)と式(2b)で表される化合物を反応させることで、ヒドラジン化合物(3)を得ることができる。
【0105】
ヒドラジン(1)としては、通常1水和物のものを用いる。ヒドラジン(1)は、市販品をそのまま使用することができる。
この反応に用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に限定されない。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄系溶媒;及びこれらの2種以上からなる混合溶媒;等が挙げられる。
これらの中でも、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、及びアルコール系溶媒とエーテル系溶媒の混合溶媒が好ましい。
【0106】
溶媒の使用量は、特に限定されず、用いる化合物の種類や反応規模等を考慮して適宜定めることができるが、ヒドラジン1gに対し、通常1〜100gである。
反応は、−10℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で円滑に進行する。各反応の反応時間は、反応規模にもよるが、通常、数分から数時間である。
【0107】
また、ヒドラジン化合物(3)は、次のように、従来公知の方法を用いて、ジアゾニウム塩(5)を還元することによって製造することができる。
【0108】
【化28】
【0109】
式(5)中、A、Aは、前記と同じ意味を表す。Xは、ジアゾニウムに対する対イオンである陰イオンを示す。Xとしては、例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン、ホウフッ化水素酸イオン、塩化物イオン、硫酸イオン等の無機陰イオン;ポリフルオロアルキルカルボン酸イオン、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、芳香族スルホン酸イオン等の有機陰イオン;等が挙げられる。
【0110】
上記反応に用いる還元剤としては、金属塩還元剤が挙げられる。
金属塩還元剤とは、一般に低原子価金属を含む化合物、もしくは金属イオンとヒドリド源からなる化合物である(「有機合成実験法ハンドブック」1990年社団法人有機合成化学協会編 丸善株式会社発行810ページを参照)。
金属塩還元剤としては、NaAlH、NaAlH(Or)(p、qはそれぞれ独立して1〜3の整数を表し、p+q=4である。rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、LiAlH、iBuAlH、LiBH、NaBH、SnCl、CrCl、TiCl等が挙げられる。
【0111】
還元反応においては公知の反応条件を採用することができる。例えば、特開2005−336103号公報、新実験化学講座 1978年 丸善株式会社発行 14巻、実験化学講座 1992年 丸善株式会社発行 20巻、等の文献に記載の条件で反応を行うことができる。
また、ジアゾニウム塩(5)は、アニリン等の化合物から常法により製造することができる。
【0112】
カルボニル化合物(4)は、典型的には、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−C(=O)−O−、−O−C(=O)−)、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)及びアミド結合(−C(=O)NH−、−NHC(=O)−)の形成反応を任意に組み合わせて、所望の構造を有する複数の公知化合物を適宜結合・修飾することにより製造することができる。
【0113】
エーテル結合の形成は、以下のようにして行うことができる。
(i)式:D1−hal(halはハロゲン原子を表す。以下にて同じ。)で表される化合物と、式:D2−OMet(Metはアルカリ金属(主にナトリウム)を表す。以下にて同じ。)で表される化合物とを混合して縮合させる(ウイリアムソン合成)。なお、式中、D1及びD2は任意の有機基を表す(以下にて同じ。)
(ii)式:D1−halで表される化合物と、式:D2−OHで表される化合物とを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下、混合して縮合させる。
(iii)式:D1−J(Jはエポキシ基を表す。)で表される化合物と、式:D2−OHで表される化合物とを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下、混合して縮合させる。
(iv)式:D1−OFN(OFNは不飽和結合を有する基を表す。)で表される化合物と、式:D2−OMetで表される化合物を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下、混合して付加反応させる。
(v)式:D1−halで表される化合物と、式:D2−OMetで表される化合物とを、銅あるいは塩化第一銅存在下、混合して縮合させる(ウルマン縮合)。
【0114】
エステル結合及びアミド結合の形成は、以下のようにして行うことができる。
(vi)式:D1−COOHで表される化合物と、式:D2−OH又はD2−NHで表される化合物とを、脱水縮合剤(N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド等)の存在下に脱水縮合させる。
(vii)式:D1−COOHで表される化合物にハロゲン化剤を作用させることにより、式:D1−CO−halで表される化合物を得、このものと式:D2−OH又はD2−NHで表される化合物とを、塩基の存在下に反応させる。
(viii)式:D1−COOHで表される化合物に酸無水物を作用させることにより、混合酸無水物を得た後、このものに、式:D2−OH又はD2−NHで表される化合物を反応させる。
(ix)式:D1−COOHで表される化合物と、式:D2−OH又はD2−NHで表される化合物とを、酸触媒あるいは塩基触媒の存在下に脱水縮合させる。
【0115】
より具体的には、カルボニル化合物(4)のうち、前記式(4)中、式:Z−Y−G−Y−A−Y−で表される基が、式:Z−Y−G−Y−A−Y−で表される基と同一であり、Yが、Y11−C(=O)−O−で表される基である化合物(4’)は、以下に示す反応により製造することができる。
【0116】
【化29】
【0117】
(式中、Y、Y、G、Z、A、A、Qは、前記と同じ意味を表す。Y11は、Y11−C(=O)−O−がYとなる基を表す。Yは前記と同じ意味を表す。Lは、水酸基、ハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す。)
【0118】
上記反応においては、式(6)で表されるジヒドロキシ化合物(化合物(6))と式(7)で表される化合物(化合物(7))とを、(化合物(6):化合物(7))のモル比で、1:2〜1:4、好ましくは1:2〜1:3の割合で反応させることにより、高選択的かつ高収率で目的とする化合物(4’)を得ることができる。
【0119】
化合物(7)が、式(7)中、Lが水酸基の化合物(カルボン酸)である場合には、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下に反応させることにより、目的物を得ることができる。
脱水縮合剤の使用量は、化合物(7)1モルに対し、通常1〜3モルである。
【0120】
また、化合物(7)が、式(7)中、Lがハロゲン原子の化合物(酸ハライド)である場合には、塩基の存在下に反応させることにより、目的物を得ることができる。
用いる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基;水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(7)1モルに対し、通常1〜3モルである。
化合物(7)が、式(7)中、Lがメタンスルホニルオキシ基、又はp−トルエンスルホニルオキシ基の化合物(混合酸無水物)である場合もハロゲン原子の場合と同様である。
【0121】
上記反応に用いる溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶媒;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶媒;1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;及びこれらの溶媒の2種以上からなる混合溶媒;等が挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されず、用いる化合物の種類や反応規模等を考慮して適宜定めることができるが、ヒドロキシ化合物(6)1gに対し、通常1〜50gである。
【0122】
化合物(7)の多くは公知化合物であり、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−C(=O)−O−、−O−C(=O)−)、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)及びアミド結合(−C(=O)NH−、−NHC(=O)−)の形成反応を任意に組み合わせて、所望の構造を有する複数の公知化合物を適宜結合・修飾することにより製造することができる。
【0123】
いずれの反応においても、反応終了後は、有機合成化学における通常の後処理操作を行い、所望により、カラムクロマトグラフィー、再結晶法、蒸留法等の公知の分離・精製手段を施すことにより、目的物を単離することができる。
【0124】
目的とする化合物の構造は、NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル等の測定、元素分析等により、同定することができる。
【0125】
2)重合性組成物
本発明の第2は、本発明の重合性化合物、及び重合開始剤を含有する重合性組成物である。重合開始剤は本発明の重合性化合物の重合反応をより効率的に行う観点から配合される。
【0126】
用いる重合開始剤としては、重合性化合物が有する重合性基の種類に応じて適宜なものを選択して使用すればよい。例えば、重合性基がラジカル重合性であればラジカル重合開始剤を、アニオン重合性の基であればアニオン重合開始剤を、カチオン重合性の基であればカチオン重合開始剤を、それぞれ使用すればよい。
【0127】
ラジカル重合開始剤としては、加熱することにより、重合性化合物の重合を開始しえる活性種が発生する化合物である熱ラジカル発生剤;と、可視光線、紫外線(i線など)、遠紫外線、電子線、X線等の露光光の露光により、重合性化合物の重合を開始しえる活性種が発生する化合物である光ラジカル発生剤;のいずれも使用可能であるが、光ラジカル発生剤を使用するのが好適である。
【0128】
光ラジカル発生剤としては、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、O−アシルオキシム系化合物、オニウム塩系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物、イミドスルホナート系化合物等を挙げることができる。これらの化合物は、露光によって活性ラジカルまたは活性酸、あるいは活性ラジカルと活性酸の両方を発生する成分である。光ラジカル発生剤は、一種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0129】
アセトフェノン系化合物の具体例としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル・フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1,2−オクタンジオン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4’−モルフォリノブチロフェノン等を挙げることができる。
【0130】
ビイミダゾール系化合物の具体例としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等を挙げることができる。
【0131】
本発明においては、光重合開始剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度をさらに改良することができる点で好ましい。
「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、下記で定義するメルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好ましい。
【0132】
メルカプタン系化合物としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−2,5−ジメチルアミノピリジン等を挙げることができる。アミン系化合物としては、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾニトリル等を挙げることができる。
【0133】
トリアジン系化合物としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基を有するトリアジン系化合物を挙げることができる。
【0134】
O−アシルオキシム系化合物の具体例としては、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−ヘプタン−1,2−ジオン 2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1,2−ジオン 2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−〔4−(ベンゾイル)フェニル〕−オクタン−1,2−ジオン 2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−エタノン 1−(O−アセチルオキシム)、1−[9−エチル−6−(3−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−エタノン 1−(O−アセチルオキシム)、1−(9−エチル−6−ベンゾイル−9H−カルバゾール−3−イル)−エタノン 1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)ベンゾイル}−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロピラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。
【0135】
光ラジカル発生剤は市販品をそのまま用いることもできる。具体例としては、BASF社製の、商品名:Irgacure907、商品名:Irgacure184、商品名:Irgacure369、商品名:Irgacure651、商品名:Irgacure819、及び商品名:Irgacure OXE02、ADEKA社製の、商品名:アデカオプトマーN1919等が挙げられる。
【0136】
前記アニオン重合開始剤としては、アルキルリチウム化合物;ビフェニル、ナフタレン、ピレン等の、モノリチウム塩又はモノナトリウム塩;ジリチウム塩やトリリチウム塩等の多官能性開始剤;等が挙げられる。
【0137】
また、前記カチオン重合開始剤としては、硫酸、リン酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のプロトン酸;三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズのようなルイス酸;芳香族オニウム塩又は芳香族オニウム塩と、還元剤との併用系;が挙げられる。
これらの重合開始剤は一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の重合性組成物において、重合開始剤の配合割合は、重合性化合物100重量部に対し、通常、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0138】
また、本発明の重合性組成物には、表面張力を調整するために、界面活性剤を配合するのが好ましい。当該界面活性剤としては、特に限定はないが、通常、ノニオン系界面活性剤が好ましい。当該ノニオン系界面活性剤としては、市販品を用いればよく、例えば、分子量が数千程度のオリゴマーであるノニオン系界面活性剤、例えば、セイミケミカル(株)製KH−40等が挙げられる。本発明の重合性組成物において、界面活性剤の配合割合は、重合性化合物100重量部に対し、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
【0139】
また、本発明の重合性組成物には、さらに、後述の他の共重合可能な単量体、金属、金属錯体、染料、顔料、蛍光材料、燐光材料、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等の、その他の添加剤を配合してもよい。本発明の重合性組成物において、その他の添加剤の配合割合は、重合性化合物100重量部に対し、通常、各々0.1〜20重量部である。
【0140】
本発明の重合性組成物は、通常、本発明の重合性化合物、重合開始剤、及び所望によりその他の添加剤の所定量を適当な有機溶媒に混合・溶解させることにより、調製することができる。
【0141】
用いる有機溶媒としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類;等が挙げられる。
【0142】
以上のようにして得られる重合性組成物は、後述するように、本発明の高分子や光学異方体の製造原料として有用である。
【0143】
3)高分子
本発明の第3は、(1)本発明の重合性化合物を重合して得られる高分子、又は、(2)本発明の重合性組成物を重合して得られる高分子である。
ここで、「重合」とは、通常の重合反応のほか、架橋反応を含む広い意味での化学反応を意味するものとする。
【0144】
(1)本発明の重合性化合物を重合して得られる高分子
本発明の重合性化合物を重合して得られる高分子としては、本発明の重合性化合物の単独重合体、本発明の重合性化合物の2種以上からなる共重合体、又は、本発明の重合性化合物と他の共重合可能な単量体との共重合体が挙げられる。
【0145】
前記他の共重合可能な単量体としては、特に限定されるものではなく、例えば、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−メトキシフェニル、4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸ビフェニル、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロリルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロリルオキシエチルオキシ)安息香酸−3’,4’−ジフルオロフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸ナフチル、4−アクリロイルオキシ−4’−デシルビフェニル、4−アクリロイルオキシ−4’−シアノビフェニル、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−メトキシビフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−(4”−フルオロベンジルオキシ)−ビフェニル、4−アクリロイルオキシ−4’−プロピルシクロヘキシルフェニル、4−メタクリロイル−4’−ブチルビシクロヘキシル、4−アクリロイル−4’−アミルトラン、4−アクリロイル−4’−(3,4−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル、4−(2−アクリロイルオキシエチル)安息香酸(4−アミルフェニル)、4−(2−アクリロイルオキシエチル)安息香酸(4−(4’−プロピルシクロヘキシル)フェニル)等が挙げられる。
市販品としては、LC−242(BASF社製)等を用いることができる。また、特開2007−002208号公報、特開2009−173893号公報、特開2009−274984号公報、特開2010−030979号公報、特開2010−031223号公報、特開2011−006360号公報等に開示されている化合物等も用いることができる。
【0146】
また、上記に例示した単量体以外にも、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基等の重合性不飽和基を複数個有する多官能単量体を使用することができる。
このような多官能単量体としては、1,2−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等のアルカンジオールジアクリレート類;1,2−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタリレート等のアルカンジオールジメタクリレート類;エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート等のポリエチレングリコールジアクリレート類;プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート等のポリプロピレングリコールジアクリレート類;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート等のポリエチレングリコールジメタクリレート類;プロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート等のポリプロピレングリコールジメタクリレート類;エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル等のポリエチレングリコールジビニルエーテル類;エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、テトラエチレングリコールジアリルエーテル等のポリエチレングリコールジアリルエーテル類;ビスフェノールFエトキシレートジアクリレート;ビスフェノールFエトキシレートジメタクリレート;ビスフェノールAエトキシレートジアクリレート;ビスフェノールAエトキシレートジメタクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート;トリメチロールプロパントリメタクリレート;トリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレート;トリメチロールプロパンエトキシレートトリメタクリレート;トリメチロールプロパンプロポキシレートトリアクリレート;トリメチロールプロパンプロポキシレートトリメタクリレート;イソシアヌル酸エトキシレートトリアクリレート;グリセロールエトキシレートトリアクリレート;グリセロールプロポキシレートトリアクリレート;ペンタエリスリトールエトキシレートテトラアクリレート;ジトリメチロールプロパンエトキリレートテトラアクリレート;ジペンタエリスリトールエトキシレートヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0147】
本発明の重合性化合物、及び必要に応じて用いられる他の共重合可能な単量体等の(共)重合は、適当な重合開始剤の存在下に行うことができる。重合開始剤の使用割合としては、前記重合性組成物中の重合性化合物に対する配合割合と同様でよい。
【0148】
本発明の高分子が、本発明の重合性化合物と、その他の共重合可能な単量体との共重合体である場合、本発明の重合性化合物単位の含有量は、特に限定されるものではないが、全構成単位に対して50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。かかる範囲にあれば、高分子のガラス転移温度(Tg)が高く、高い膜硬度が得られるため好ましい。
【0149】
前記(1)の高分子は、より具体的には、(A)適当な重合開始剤の存在下、前記重合性化合物、及び必要に応じて用いられる他の共重合可能な単量体等との(共)重合を適当な有機溶媒中で重合反応を行った後、目的とする高分子を単離し、得られる高分子を適当な有機溶媒に溶解して溶液を調製し、この溶液を適当な基板上に塗工して得られた塗膜を乾燥後、所望により加熱することにより得る方法、(B)前記重合性化合物、及び必要に応じて用いられる他の共重合可能な単量体等を重合開始剤と共に有機溶媒に溶解した溶液を、公知の塗工法により基板上に塗布した後、脱溶媒し、次いで加熱又は活性エネルギー線を照射することにより重合反応を行う方法等により好適に製造することができる。
用いる重合開始剤としては、前記重合性組成物の成分として例示したのと同様のものが挙げられる。
【0150】
前記(A)の重合反応に用いる有機溶媒としては、不活性なものであれば、特に制限されない。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類;等が挙げられる。これらの中でも、取り扱い性に優れる観点から、沸点が60〜250℃のものが好ましく、60〜150℃のものがより好ましい。
【0151】
(A)の方法における、高分子を溶解するための有機溶媒、及び、(B)の方法で用いる有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、1,3−ジオキソラン等のエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤;等が挙げられる。これらの中でも、取り扱いが容易な点から、溶媒の沸点が60〜200℃のものが好ましい。これらの溶剤は単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0152】
用いる基板としては、有機、無機を問わず、公知慣用の材質のものを使用することができる。例えば、有機材料としてはポリシクロオレフィン〔例えば、ゼオネックス、ゼオノア(登録商標;日本ゼオン社製)、アートン(登録商標;JSR社製)、及びアペル(登録商標;三井化学社製)〕、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、セルロース、三酢酸セルロース、ポリエーテルスルホン等が挙げられ、無機材料としてはシリコン、ガラス、方解石等が挙げられ、中でも有機材料が好ましい。
また、用いる基板は、単層のものであっても、積層体であってもよい。
基板としては、有機材料が好ましく、この有機材料をフィルムとした樹脂フィルムが更に好ましい。
【0153】
(A)の方法において高分子の溶液を基板に塗布する方法、(B)の方法において重合反応用の溶液を基板に塗布する方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等が挙げられる。
【0154】
(2)本発明の重合性組成物を重合して得られる高分子
本発明の重合性組成物を重合することにより、本発明の高分子を容易に得ることができる。本発明においては、重合反応をより効率的に行う観点から、前記したような重合開始剤、特に光重合開始剤を含む重合性組成物を用いるのが好ましい。
【0155】
具体的には、前記(B)の方法、即ち、本発明の重合性組成物を、基板上に塗布し、重合させることによって、本発明の高分子を得ることが好適である。用いる基板としては、後述する光学異方体の作製に用いられる基板等が挙げられる。
【0156】
本発明の重合性組成物を基板上に塗布する方法としては、バーコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ダイコーティング、キャップコーティング、ディッピング法等の公知慣用のコーティング法が挙げられる。このとき、塗工性を高めるために、本発明の重合性組成物に公知慣用の有機溶媒を添加してもよい。この場合は、本発明の重合性組成物を基板上に塗布後、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥等で有機溶媒を除去するのが好ましい。
【0157】
本発明の重合性化合物又は重合性組成物を重合させる方法としては、活性エネルギー線を照射する方法や熱重合法等が挙げられるが、加熱を必要とせず、室温で反応が進行することから活性エネルギー線を照射する方法が好ましい。なかでも、操作が簡便なことから、紫外線等の光を照射する方法が好ましい。
【0158】
照射時の温度は、30℃以下とすることが好ましい。光照射強度は、通常、1W/m〜10kW/mの範囲、好ましくは5W/m〜2kW/mの範囲である。
【0159】
本発明の重合性化合物又は重合性組成物を重合させて得られる高分子は、基板から剥離して単体で使用することも、基板から剥離せずにそのまま光学フィルムの有機材料等として使用することもできる。
【0160】
以上のようにして得られる本発明の高分子の数平均分子量は、好ましくは500〜500,000、更に好ましくは5,000〜300,000である。該数平均分子量がかかる範囲にあれば、高い膜硬度が得られ、取り扱い性にも優れるため望ましい。高分子の数平均分子量は、単分散のポリスチレンを標準試料とし、テトラヒドロフランを溶離液としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
【0161】
本発明の高分子は、架橋点が分子内で均一に存在すると推定され、架橋効率が高く、硬度に優れている。
本発明の高分子によれば、広い波長域において一様の偏光変換が可能な、性能面で満足のいく光学フィルムを低コストで得ることができる。
【0162】
4)光学異方体
本発明の光学異方体は、本発明の高分子を構成材料とする。
本発明の光学異方体は、例えば、基板上に配向膜を形成し、該配向膜上に、さらに、本発明の高分子からなる液晶層を形成することによって、得ることができる。
【0163】
配向膜は、有機半導体化合物を面内で一方向に配向規制するために基板の表面に形成される。
配向膜は、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリマーを含有する溶液(配向膜用組成物)を基板上に膜状に塗布し、乾燥させ、そして一方向にラビング処理等することで、得ることができる。
配向膜の厚さは0.001〜5μmであることが好ましく、0.001〜1μmであることがさらに好ましい。
【0164】
本発明においては、配向膜あるいは基板にラビング処理を施すことができる。ラビング処理の方法は、特に制限されないが、例えばナイロン等の合成繊維、木綿等の天然繊維からなる布やフェルトを巻き付けたロールで一定方向に配向膜を擦る方法が挙げられる。ラビング処理した時に発生する微粉末(異物)を除去して配向膜の表面を清浄な状態とするために、ラビング処理後に配向膜をイソプロピルアルコール等によって洗浄することが好ましい。
また、ラビング処理する方法以外に、配向膜の表面に偏光紫外線を照射する方法によっても、配向膜にコレステリック規則性を持つコレステリック液晶層を面内で一方向に配向規制する機能を持たせることができる。
【0165】
本発明において、配向膜上に本発明の高分子からなる液晶層を形成する方法としては、前記本発明の高分子の項で記載したのと同様の方法が挙げられる。
【0166】
本発明の光学異方体は、本発明の高分子を構成材料としているので、低コストで製造可能で、かつ、広い波長域において一様の偏光変換が可能な、性能面でも優れたものである。
本発明の光学異方体としては、位相差板、液晶表示素子用配向膜、偏光板、視野角拡大板、カラーフィルター、ローパスフィルター、光偏光プリズム、各種光フィルター等が挙げられる。
【実施例】
【0167】
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1) 化合物1の合成
【0168】
【化30】
【0169】
〈ステップ1:中間体Aの合成〉
【0170】
【化31】
【0171】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド 20g(144.8mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)105.8g(362.0mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 5.3g(43.4mmol)、及びN−メチルピロリドン200mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、「WSC」と略記する。)83.3g(434.4mmol)を加え、25℃にて12時間攪拌した。反応終了後、反応液を水1.5リットルに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、白色固体として中間体Aを75g得た(収率:75.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0172】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):10.20(s,1H)、8.18−8.12(m,4H)、7.78(d,1H,J=2.8Hz)、7.52(dd,1H,J=2.8Hz,8.7Hz)、7.38(d,1H,J=8.7Hz)、7.00−6.96(m,4H)、6.40(dd,2H,J=1.4Hz,17.4Hz)、6.12(dd,2H,J=10.6Hz,17.4Hz)、5.82(dd,2H,J=1.4Hz,10.6Hz)、4.18(t,4H,J=6.4Hz)、4.08−4.04(m,4H)、1.88−1.81(m,4H)、1.76−1.69(m,4H)、1.58−1.42(m,8H)
【0173】
〈ステップ2:化合物1の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ1で合成した中間体A 10.5g(15.3mmol)、2−ヒドラジノベンゾチアゾール3.0g(18.3mmol)、及びテトラヒドロフラン(THF)80mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、(±)−10−カンファースルホン酸18mg(0.08mmol)を加え、25℃にて3時間撹拌した。反応終了後、反応液を10%重曹水800mlに投入し、酢酸エチル100mlで2回抽出した。酢酸エチル層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=8:2(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物1を8.0g得た(収率:62.7%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルで同定した。
【0174】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.30(br,1H)、8.19(s,1H)、8.17−8.12(m,4H)、7.76(d,1H,J=3.0Hz)、7.68(d,1H,J=7.5Hz)、7.45−7.39(m,3H)、7.28(t,1H,J=8.0Hz)、7.18−7.14(m,4H)、7.09(t,1H、J=8.0Hz)、6.33(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.18(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.944(dd,1H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.941(dd,1H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.14−4.10(m,8H)、1.80−1.75(m,4H)、1.69−1.63(m,4H)、1.53−1.38(m,8H)
LCMS(APCI):calcd for C464710S:833[M];Found:833
【0175】
(実施例2) 化合物2の合成
【0176】
【化32】
【0177】
〈ステップ1:中間体Bの合成〉
【0178】
【化33】
【0179】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、ヒドラジン一水和物4.9g(97.9mmol)、及びエタノール20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液を50℃まで加温した後、エタノールに溶解させた2−クロロベンゾオキサゾール3.0g(19.54mmol)を加え、50℃にて1時間攪拌した。反応終了後、反応液を10%重曹水500mlに投入し、クロロホルム200mlで抽出した。クロロホルム層を10%重曹水500mlで洗浄し、クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液からクロロホルムを減圧留去して、白色固体として中間体Bを1.8g得た。このものは精製することなくそのまま次の反応に用いた。
【0180】
〈ステップ2:化合物2の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、化合物1の合成におけるステップ1で合成した中間体A 15g(21.8mmol)、先のステップ1で合成した中間体B 4.89g(32.8mmol)、及びTHF100mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、(±)−10−カンファースルホン酸25.4mg(0.11mmol)を加えて、25℃にて3時間攪拌した。反応終了後、反応液を10%重曹水800mlに投入し、酢酸エチル150mlで2回抽出した。酢酸エチル層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=8:2(体積比))により精製し、白色固体として化合物2を9.2g得た(収率:51.6%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルで同定した。
【0181】
H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS,δppm):12.20(br,1H)、8.28(s,1H)、8.17−8.12(m,4H)、7.82(br,1H)、7.46−7.40(m,3H)、7.32(br,1H)、7.20−7.14(m,5H)、7.08(t,1H,J=8.0Hz)、6.33(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.18(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.94(d,2H,J=10.5Hz)、4.14−4.10(m,8H)、1.80−1.75(m,4H)、1.69−1.63(m,4H)、1.51−1.38(m,8H)
LCMS(APCI):calcd for C464711:817[M];Found:817
【0182】
(実施例3) 化合物3の合成
【0183】
【化34】
【0184】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、化合物1の合成におけるステップ1で合成した中間体A 2.00g(2.91mmol)、1−ナフチルヒドラジン塩酸塩 850mg(4.37mmol)、THF30ml及びエタノール10mlを加え、均一な溶液とした。この溶液を50℃に加温し、同温度にて1時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液からロータリーエバポレーターにて溶媒を減圧留去して、赤褐色固体を得た。この赤褐色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15(体積比))により精製し、橙色固体として化合物3を1.04g得た(収率:43.0%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルで同定した。
【0185】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):8.35(s,1H)、8.20(d,2H,J=7.0Hz)、8.18(d,2H,J=7.0Hz)、7.95−7.96(m,2H)、7.79(t,2H,J=7.3Hz)、7.32−7.53(m,5H)、7.17−7.24(m,2H)、7.00(d,2H,J=7.0Hz)、7.98(d,2H,J=7.0Hz)、6.41(dd,2H,J=0.9Hz,17.4Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.4Hz)、5.82(dd,2H,J=0.9Hz,10.5Hz)、4.19(t,4H,J=6.6Hz)、4.05−4.08(m,4H)、1.79−1.89(m,4H)、1.65−1.77(m,4H)、1.46−1.59(m,8H)
LCMS(APCI):calcd for C495010:826[M];Found:826
【0186】
(実施例4) 化合物4の合成
【0187】
【化35】
【0188】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、化合物1合成のステップ1で合成した中間体A 1.50g(2.18mmol)、1,1−ジフェニルヒドラジン 578mg(2.62mmol)、THF5ml、及びエタノール10mlを加え、均一な溶液とした。その後、50℃にて3.5時間反応させた。反応終了後、反応液を水50mlに投入し、酢酸エチル100mlで抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物4を1.43g得た(収率:76.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0189】
H−NMR(400MHz、CDCl3,TMS,δppm):8.18(d,2H,J=8.7Hz)、7.90(d,1H,J=2.7Hz)、7.82(d,2H,J=8.7Hz)、7.21−7.29(m,6H)、7.10−7.15(m,5H)、7.05(t,2H、J=7.3Hz)、6.99(d,2H,J=9.2Hz)、6.88(d,2H,J=9.2Hz)、6.41(dd,2H,J=1.8Hz,17.4Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.4Hz)、5.82(dd,2H,J=1.8Hz,10.5Hz)、4.20(t,2H,J=6.4Hz)、4.19(t,2H,J=6.4Hz)、4.07(t,2H,J=6.4Hz)、4.06(t,2H,J=6.4Hz)、1.82−1.92(m,4H)、1.70−1.79(m,4H)、1.44−1.61(m,8H)
【0190】
(実施例5) 化合物5の合成
【0191】
【化36】
【0192】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、化合物1合成のステップ1で合成した中間体A 1.50g(2.18mmol)、2−ヒドラジノキノリン 417mg(2.62mmol)、THF5ml、及びエタノール10mlを加え、全容を50℃にて2.5時間攪拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターにて溶媒を減圧留去して、橙色固体を得た。この橙色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、黄色固体として化合物5を1.31g得た(収率:72.6%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0193】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):11.5(s,1H)、8.23(s,1H)、8.16(d,2H,J=9.0Hz)、8.13(d,2H,J=9.0Hz)、8.05(d,1H,J=9.0Hz)、7.91(d,1H,J=2.5Hz)、7.75(d,1H,J=8.0Hz)、7.53−7.59(m,3H)、7.40(d,1H,J=9.0Hz)、7.33(ddd,1H,J=2.0Hz,6.0Hz,8.0Hz)、7.40(d,1H,J=9.0Hz)、7.17(d,2H,J=9.0Hz)、7.14(d,2H,J=9.0Hz)、6.33(dd,2H,J=1.0Hz,17.3Hz)、6.19(dd,2H,J=10.5Hz,17.3Hz)、5.94(dd,2H,J=1.0Hz,10.5Hz)、4.09−4.14(m,8H)、1.75−1.81(m,4H)、1.63−1.69(m,4H)、1.38−1.51(m,8H)
【0194】
(実施例6)化合物6の合成
【0195】
【化37】
【0196】
〈ステップ1:中間体Cの合成〉
【0197】
【化38】
【0198】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド394mg(2.85mmol)、1−ヒドラジノフタラジン塩酸塩562mg(2.86mmol)、(±)−10−カンファースルホン酸65mg(0.28mmol)、及びエタノール20mlを加え、全容を25℃で3時間撹拌した。反応終了後、析出した固体をろ取した。ろ取した固体をエタノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体Cを610mg得た(収率:76.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0199】
H−NMR(500MHz、DMSO−d,TMS,δppm):14.486(br,1H)、14.150(br,1H)、9.77(s,1H)、9.30(s,1H)、9.20(d,1H,J=8.0Hz)、9.06(s,1H)、8.27−8.14(m,3H)、7.76(d,1H,J=2.5Hz)、6.89(dd,1H,J=3.0Hz,8.5Hz)、6.84(d,1H,J=8.5Hz)
【0200】
〈ステップ2:化合物6の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体C 600mg(2.14mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.56g(5.35mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン39mg(0.32mmol)、及びN−メチルピロリドン40mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.23g(6.42mmol)を加え、全容を25℃にて15時間攪拌した。反応終了後、反応液を水500mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、黄色固体として重合性化合物6を1.08g得た(収率:60.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0201】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):10.56(s,1H)、8.65(s,1H)、8.34(d,1H,J=7.5Hz)、8.21(d,2H,J=9.0Hz)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、8.01(d,1H,J=2.5Hz)、7.85(s,1H)、7.66(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.62(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.51(d,1H,J=7.5Hz)、7.32(dd,1H,J=2.5Hz,8.5Hz)、7.28(d,1H,J=8.5Hz)、7.00(d,2H,J=9.0Hz)、6.99(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.20(t,2H,J=6.5Hz)、4.19(t,2H,J=7.0Hz)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、1.83−1.89(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.45−1.59(m,8H)
【0202】
(実施例7) 化合物7の合成
【0203】
【化39】
【0204】
〈ステップ1:中間体Dの合成〉
【0205】
【化40】
【0206】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール 1.00g(6.05mmol)及びTHF15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、ヘキサメチルジシラザンリチウム(26%THF溶液)4.5ml(7.26mmol)をゆっくり滴下した。全容を0℃で30分撹拌した後、この溶液に、ヨウ化メチル0.46ml(7.26mmol)を加え、全容を25℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を水100mlに投入し、酢酸エチル100mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=70:30(体積比))により精製し、淡黄色固体として中間体Dを693mg得た(収率:63.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0207】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.61(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.55(dd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz)、7.29(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.08(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,7.5Hz)、4.31(s,2H)、3.45(s,3H)
【0208】
〈ステップ2:中間体Eの合成〉
【0209】
【化41】
【0210】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド
380mg(2.75mmol)、中間体D 493mg(2.75mmol)、及び1−プロパノール10mlを加え、全容を80℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、淡黄色固体として中間体Eを599mg得た(収率:72.7%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0211】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.42(s,1H)、8.97(s,1H)、8.08(s,1H)、7.84(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.60(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.38(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.19(d,1H,J=3.0Hz)、7.16(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、6.77(d,1H,J=9.0Hz)、6.70(dd,1H,J=9.0Hz)、3.70(s,3H)
【0212】
〈ステップ3:化合物7の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体E 500mg(1.67mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.22g(4.18mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン102mg(835μmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 960mg(5.01mmol)を加え、全容を25℃にて15時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物7を1.03g得た(収率:72.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0213】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.201(d,2H,J=9.0Hz)、8.196(d,2H,J=9.0Hz)、7.91(s,1H)、7.73(s,1H)、7.61−7.64(m,2H)、7.32(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,7.5Hz)、7.23−7.28(m,1H)、7.11−7.18(m,2H)、7.02(d,2H,J=9.0Hz)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.194(t,2H,J=6.5Hz)、4.192(t,2H,J=6.5Hz)、4.08(t,4H,J=6.5Hz)、3.63(s,3H)、1.84−1.89(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.46−1.59(m,8H)
【0214】
(実施例8) 化合物8の合成
【0215】
【化42】
【0216】
〈ステップ1:中間体Fの合成〉
【0217】
【化43】
【0218】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール2.00g(12.1mmol)、及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸カリウム8.36g(60.5mmol)、及び1−ヨードブタン2.67g(14.5mmol)を加え、全容を50℃で7時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、白色固体として中間体Fを2.34g得た(収率:87.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0219】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):7.59(d,1H,J=7.8Hz)、7.52(d,1H,J=7.8Hz)、7.27(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、7.05(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、4.21(s,2H)、3.75(t,2H,J=7.3Hz)、1.68−1.75(m,2H)、1.37−1.46(m,2H)、0.97(t,3H,J=7.3Hz)
【0220】
〈ステップ2:中間体Gの合成〉
【0221】
【化44】
【0222】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド763mg(5.52mmol)、中間体F 1.34g(6.07mmol)を加え、全容を80℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、淡黄色固体として中間体Gを1.76g得た(収率:84.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0223】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.39(s,1H)、8.97(s,1H)、8.15(s,1H)、7.83(d,1H,J=7.5Hz)、7.60(d,1H,J=7.5Hz)、7.33(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.18(d,1H,J=3.0Hz)、7.16(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、6.76(d,1H,J=8.5Hz)、6.70(dd,1H,J=3.0Hz,8.5Hz)、4.33(t,2H,J=7.5Hz)、1.66(tt,2H,J=7.5Hz,7.5Hz)、1.39(tq,2H,J=7.5Hz,7.0Hz)、0.95(t,3H,J=7.0Hz)
【0224】
〈ステップ3:化合物8の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体G 1.00g(2.93mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)2.14g(7.32mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 179mg(1.47mmol)、及びN−メチルピロリドン 30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.69g(8.79mmol)を加え、全容を25℃にて18時間攪拌した。反応終了後、反応液を水500mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、白色固体として化合物8を2.11g得た(収率:80.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0225】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.20(d,2H,J=8.5Hz)、8.19(d,2H,J=8.5Hz)、7.90(d,1H,J=2.0Hz)、7.76(s,1H)、7.61−7.64(m,2H)、7.25−7.32(m,3H)、7.12(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.01(d,4H,J=8.5Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.0Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.0Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.17−4.21(m,6H)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、1.84−1.91(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.46−1.61(m,10H)、1.19−1.28(m,2H)、0.77(t,3H,J=7.5Hz)
【0226】
(実施例9) 化合物9の合成
【0227】
【化45】
【0228】
〈ステップ1:中間体Hの合成〉
【0229】
【化46】
【0230】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール2.00g(12.1mmol)、及びDMF20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に,炭酸カリウム8.36g(60.5mmol)、及び、1−ヨードヘキサン3.08g(14.5mmol)を加え、全容を50℃で7時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、白色固体として中間体Hを2.10g得た(収率:69.6%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0231】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.60(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.53(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.27(ddd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz,8.0Hz)、7.06(ddd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz,8.0Hz)、4.22(s,2H)、3.74(t,2H,J=7.5Hz)、1.69−1.76(m,2H)、1.29−1.42(m,6H)、0.89(t,3H,J=7.0Hz)。
【0232】
〈ステップ2:中間体Iの合成〉
【0233】
【化47】
【0234】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド504mg(3.65mmol)、中間体H 1.00g(4.01mmol)、及び1−プロパノール10mlを加え、全容を80℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、淡黄色固体として中間体Iを1.20g得た(収率:88.8%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0235】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.39(s,1H)、8.97(s,1H)、8.15(s,1H)、7.83(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.60(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.33(ddd,1H,J=1.0Hz、7.5Hz,8.0Hz)、7.18(d,1H,J=3.0Hz)、7.16(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、6.76(d,1H,J=8.5Hz)、6.70(dd,1H,J=3.0Hz,8.5Hz)、4.32(t,2H,J=7.0Hz)、1.64−1.70(m,2H)、1.25−1.39(m,6H)、0.86(t,3H,J=7.5Hz)
【0236】
〈ステップ3:化合物9の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体I 1.20g(3.24mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)2.37g(8.10mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 198mg(1.62mmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.86g(9.72mmol)を加え、全容を25℃にて15時間撹拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物9を1.13g得た(収率:37.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した
【0237】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.20(d,2H,J=9.0Hz)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、7.90(d,1H,J=2.0Hz)、7.76(s,1H)、7.63(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.62(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.25−7.34(m,3H)、7.12(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、7.00(d,2H,J=9.0Hz)、6.42(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.0Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.0Hz)、6.16−4.21(m,6H)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.06(t,2H,J=6.5Hz)、1.84−1.89(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.46−1.63(m,10H)、1.07−1.21(m,6H)、0.79(t,3H,J=6.5Hz)
【0238】
(実施例10) 化合物10の合成
【0239】
【化48】
【0240】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、実施例1で合成した重合性化合物1 5.0g(5.98mmol)、及びTHF100mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、トリエチルアミン10.0ml(71.7mmol)、アクリロイルクロリド812mg(8.97mmol)を加え、全容を25℃にて2時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、淡黄色固体として重合性化合物10を1.21g得た(収率:22.8%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0241】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):9.64(s,1H)、8.18(d,2H,J=9.0Hz)、8.06(d,2H,J=9.0Hz)、7.95(s,1H)、7.77−7.81(m,1H)、7.44(dd,1H,J=10.5,17.0Hz)、7.36−7.39(m,3H)、7.32(ddd,1H,J=1.5Hz、7.0Hz、7.5Hz)、7.29(ddd,1H,J=1.5Hz,7.0Hz,7.0Hz)、6.99(d,2H,J=9.0Hz)、6.84(d,2H,J=9.0Hz)、6.64(dd,1H,J=1.5Hz,17.0Hz)、6.41(dd,2H、J=1.5Hz,17.5Hz)、6.13(dd,2H,J=10.0Hz,17.5Hz)、5.95(dd,1H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.82(dd,2H,J=1.5Hz,10.0Hz)、4.20(t,2H,J=6.5Hz)、4.19(t,2H,J=6.5Hz)、4.06(t,2H,J=6.5Hz)、4.01(t,2H,J=6.5Hz)、1.83−1.88(m,4H)、1.70−1.77(m,4H)、1.44−1.59(m,8H)
【0242】
(実施例11) 化合物11の合成
【0243】
【化49】
【0244】
〈ステップ1:中間体Jの合成〉
【0245】
【化50】
【0246】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール2.00g(12.1mmol)、及びTHF30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、ヘキサメチルジシラザンリチウム(26%THF溶液)9.0ml(14.52mmol)を、0℃でゆっくり滴下した。全容を0℃で30分撹拌した後、この溶液に2−クロロベンゾチアゾール2.46g(14.52mmol)を加え、全容を25℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル200mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、淡黄色固体として中間体Jを1.02mg得た(収率:28.3%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0247】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):7.97(d,2H,J=7.5Hz)、7.74(d,2H,J=8.0Hz)、7.42(dd,2H,J=7.8Hz,8.0Hz)、7.27(dd,2H,J=7.5Hz,7.8Hz)、6.55(s,2H)
【0248】
〈ステップ2:中間体Kの合成〉
【0249】
【化51】
【0250】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド394mg(2.86mmol)、中間体J 1.02mg(3.42mmol)、(±)−10−カンファースルホン酸65mg(0.28mmol)、及び1−プロパノール20mlを加え、全容を80℃で2.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、淡黄色固体として中間体Kを802mg得た(収率:66.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0251】
H−NMR(500MHz,THF−d,TMS,δppm):8.39(s,1H)、7.40(s,1H)、6.31(s,1H)、6.19(dd,2H,J=1.0Hz,8.0Hz)、6.12(dd,2H,J=1.0Hz,8.0Hz)、5.71(ddd,2H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、5.59(ddd,2H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、5.47(d,1H,J=3.0Hz)、5.12(dd,1H,J=3.0Hz,9.0Hz)、5.08(d,1H,J=9.0Hz)
【0252】
〈ステップ3:化合物11の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体K 800mg(1.91mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.4g(4.78mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン117mg(14.3mmol)、及びN−メチルピロリドン30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.1g(5.74mmol)を加え、全容を25℃にて18時間攪拌した。反応終了後、反応液を水600mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=9:1(体積比))により精製し、白色固体として化合物11を12.8g得た(収率:68.8%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0253】
H−NMR(400MHz,THF−d,TMS,δppm):10.84(s,1H)、8.24(d,2H,J=9.2Hz)、8.17(d,2H,J=8.7Hz)、8.06(s,1H)、7.85(d,2H,J=7.9Hz)、7.44(s,2H)、7.39(d,2H,J=8.2Hz)、7.23−7.31(m,4H)、7.07(d,2H,J=9.2Hz)、7.06(d,2H,J=8.7Hz)、6.32(d,2H,J=17.4Hz)、6.10(dd,2H,J=10.1Hz,17.4Hz)、5.77(d,2H,J=10.1Hz)、4.08−4.16(m,8H)、1.80−1.90(m,4H)、1.66−1.75(m,4H)、1.43−1.61(m,8H)
【0254】
(実施例12) 化合物12の合成
【0255】
【化52】
【0256】
〈ステップ1:中間体Lの合成〉
【0257】
【化53】
【0258】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール2.00g(12.1mmol)、及びDMF20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸カリウム 8.36g(60.5mmol)、及びクロロアセトニトリル 959mg(12.7mmol)を加え、全容を60℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=60:40(体積比))により精製し、白色固体として中間体Lを1.20g得た(収率:48.6%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルデータで同定した。
【0259】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.67(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.62(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.35(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.18(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、4.76(s,2H)、4.43(s,2H)
GCMS(EI−MS)calcd for CS:204[M];Found m/z:204
【0260】
〈ステップ2:中間体Mの合成〉
【0261】
【化54】
【0262】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド395mg(2.86mmol)、中間体L 700mg(3.43mmol)、(±)−10−カンファースルホン酸 67.4mg(0.29mmol)、及び1−プロパノール10mlを加え、全容を80℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体Mを788mg得た(収率:85.0%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルデータで同定した。
【0263】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.45(s,1H)、8.97(s,1H)、8.27(s,1H)、7.89(d,1H,J=7.8Hz)、7.66(d,1H,J=8.2Hz)、7.37(dd,1H,J=7.3Hz,8.2Hz)、7.21(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、7.17(d,1H,J=2.8Hz)、6.76(d,1H,J=8.7Hz)、6.71(dd,1H,J=2.8Hz,8.7Hz)、5.55(s,2H)
LCMS(APCI)calcd for C1612S:324[M];Found m/z:324
【0264】
〈ステップ3:化合物12の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体M 650mg(2.00mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.46g(5.00mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン122mg(1.00mmol)、及びN−メチルピロリドン15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.15g(6.00mmol)を加え、全容を25℃にて18時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として化合物12を907mg得た(収率:51.8%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルデータで同定した。
【0265】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.22(d,2H,J=9.0Hz)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、7.98(s,1H)、7.89(d,1H,J=3.0Hz)、7.64−7.68(m,2H)、7.35−7.38(m,2H)、7.33(dd,1H,J=3.0Hz,9.0Hz)、7.20(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.02(d,2H,J=9.0Hz)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.38(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.22(s,2H)、4.194(t,2H,J=6.5Hz)、4.191(t,2H,J=6.5Hz)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、1.81−1.87(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.47−1.58(m,8H)
LCMS(APCI)calcd for C484810S:872[M];Found m/z:872
【0266】
(実施例13) 化合物13の合成
【0267】
【化55】
【0268】
〈ステップ1:中間体Nの合成〉
【0269】
【化56】
【0270】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール2.00g(12.1mmol)、及びDMF20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸カリウム8.36g(60.5mmol)、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン3.05g(14.5mmol)を加え、50℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、白色固体として中間体Nを1.83g得た(収率:61.1%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルデータで同定した。
【0271】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.62(d,1H,J=8.0Hz)、7.58(d,1H,J=8.0Hz)、7.31(dd,1H,J=8.0Hz,8.5Hz)、7.11(dd,1H,J=8.0Hz,8.5Hz)、4.52(s,2H)、4.43(d,1H,J=8.5Hz)、4.40(d,1H,J=8.5Hz)
GCMS(EI−MS)calcd for C1612S:367[M];Found m/z:367
【0272】
〈ステップ2:中間体Oの合成〉
【0273】
【化57】
【0274】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド
1.02g(7.40mmol)、中間体N 1.83g(7.40mmol)、及び1−プロパノール20mlを加え、全容を80℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体Oを1.96g得た(収率:71.9%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルデータで同定した。
【0275】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.43(s,1H)、9.00(s,1H)、8.36(s,1H)、7.90(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.67(dd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz)、7.38(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.23(ddd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz,8.0Hz)、7.19(d,1H,J=3.0Hz)、6.77(d,1H,J=8.8Hz)、6.73(dd,1H,J=3.0Hz,8.8Hz)、5.33(d,1H,J=9.0Hz)、5.29(d,1H,J=9.0Hz)
【0276】
〈ステップ3:化合物13の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体O 1.85g(4.85mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.54g(12.1mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン296mg(2.43mmol)、及びN−メチルピロリドン40mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC2.80g(14.6mmol)を加え、全容を25℃にて12時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として化合物13を3.31g得た(収率:74.5%)。
目的物の構造はH−NMR、マススペクトルデータで同定した。
【0277】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.20(d,2H,J=9.0Hz)、8.17(d,2H,J=9.0Hz)、8.01(s,1H)、7.89(d,1H,J=2.5Hz)、7.65−7.70(m,2H)、7.33−7.36(m,2H)、7.31(dd,1H,J=2.5Hz,6.5Hz)、7.18(ddd,1H,J=1.0Hz,7.3Hz,8.0Hz)、7.01(d,4H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.0Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.0Hz,10.5Hz)、4.92(d,1H,J=8.0Hz)、4.88(d,1H,J=8.0Hz)、4.19(t,4H,J=7.0Hz)、4.08(t,4H,J=6.5Hz)、1.84−1.89(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.46−1.56(m,8H)
LCMS(APCI)calcd for C484810S:915[M];Found m/z:915
【0278】
(実施例14) 化合物14の合成
【0279】
【化58】
【0280】
〈ステップ1:中間体Pの合成〉
【0281】
【化59】
【0282】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン3.0g(19.7mmol)、2−ヒドラジノベンゾチアゾール3.91g(23.7mmol)、及び1−プロパノール50mlを加え、全容を80℃で9時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水/メタノール=2/1(体積比)の混合溶媒に投入し、析出した固体をろ取した。得られた固体を真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体Pを2.33g得た(収率:39.5%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0283】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.40−11.40(br,2H)、9.20−8.70(br,1H)、7.67(d,1H,J=8.0Hz)、7.28(dd,1H,J=8.0Hz,8.0Hz)、7.21−7.14(br,1H)、7.07(dd,1H,J=8.0Hz,8.0Hz)、6.98(s,1H)、6.74(s,2H)、2.46(s,3H)
【0284】
〈ステップ2:化合物14の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、中間体P 1.50g(5.01mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.66g(12.5mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン184mg(1.50mmol)、及びN−メチルピロリドン30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.88g(15.0mmol)を加え、全容を25℃にて20時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=80:20(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物14を2.56g得た(収率:60.3%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0285】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.17(d,2H,J=9.0Hz)、8.13(d,2H,J=9.0Hz)、7.61(d,1H,J=7.5Hz)、7.53(d,1H,J=7.5Hz)、7.49(dd,1H,J=0.5Hz,2.5Hz)、7.31−7.27(m,4H)、7.13(t,1H,J=8.0Hz)、6.99(d,2H,J=9.0Hz)、6.93(d,2H,J=9.0Hz)、6.410(dd,1H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.405(dd,1H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.10(dd,1H,J=10.5Hz,17.5Hz)、6.13(dd,1H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,1H、J=1.5Hz,10.5Hz)、5.82(dd,1H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.19(t,2H,J=6.5Hz)、4.18(t,2H,J=6.5Hz)、6.04(t,2H,J=6.5Hz)、4.00(t,2H,J=6.5Hz)、2.25(s,3H)、1.88−1.79(m,4H)、1.76−1.69(m,4H)、1.58−1.42(m,8H)
【0286】
(実施例15) 化合物15の合成
【0287】
【化60】
【0288】
〈ステップ1:中間体Qの合成〉
【0289】
【化61】
【0290】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド
10.0g(72.4mol)、及びエタノール150mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、2−ヒドラジノベンゾチアゾール13.0g(79.6mol)を加え、全容を25℃にて2時間反応させた。反応終了後、析出した固体を吸引ろ過によりろ取した。ろ物である固体をエタノールで洗浄した後、真空乾燥機で乾燥させ、淡黄色固体として中間体Qを13.0g得た(収率:63.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0291】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.00(brs,1H)、9.39(s,1H)、9.24(s,1H)、7.96(s,1H)、7.76(s,1H)、7.41(d,1H,J=7.5Hz)、7.28(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.20(d,1H,J=2.0Hz)、7.09(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、6.92(dd,1H,J=2.0Hz,8.0Hz)、6.79(d,1H,J=8.0Hz)
【0292】
〈ステップ2:化合物15の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ1で合成した中間体Q 947mg(3.32mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)2.42g(8.29mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン203mg(1.66mmol)、及びN−メチルピロリドン50mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.91g(9.96mmol)を加え、全容を25℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物15を1.6g得た(収率:58.2%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0293】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.38(brs,1H)、8.16(s,1H)、7.89(d,2H,J=8.7Hz)、7.87(d,2H,J=8.7Hz)、7.67−7.74(m,3H)、7.51(d,1H,J=7.8Hz)、7.41(brs,1H)、7.26(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、7.07(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、6.95(d,2H,J=8.2Hz)、6.94(d,2H,J=8.2Hz)、6.27(dd,2H,J=1.4Hz,17.4Hz)、6.12(dd,2H,J=10.1Hz,17.4Hz)、5.87(dd,2H,J=1.4Hz,10.1Hz)、4.06(t,4H,J=6.6Hz)、3.96−4.00(m,4H)、1.64−1.69(m,4H)、1.55−1.62(m,4H)、1.33−1.42(m,8H)
【0294】
(実施例16) 化合物16の合成
【0295】
【化62】
【0296】
〈ステップ1:中間体Rの合成〉
【0297】
【化63】
【0298】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド10.0g(72.4mol)、及びエタノール150mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、2−ヒドラジノベンゾチアゾール13.0g(79.6mol)を加え、全容を25℃にて5時間攪拌した。反応終了後、析出した固体を吸引ろ過によりろ取した。ろ物である固体をエタノールで洗浄した後、真空乾燥機で乾燥させ、淡黄色固体として中間体Rを17.0g得た(収率:81.2%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0299】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):11.95(brs,1H)、10.58(brs,1H)、9.90(s,1H)、8.34(s,1H)、7.71(d,1H,J=8.0Hz)、7.39(d,1H,J=8.0Hz)、7.26−7.33(m,2H)、7.07(dd,1H,J=8.0Hz,8.0Hz)、6.37(dd,1H,J=2.5Hz,8.3Hz)、6.35(d,1H,J=2.5Hz)
【0300】
〈ステップ2:化合物16の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ1で合成した中間体R 1.41g(4.97mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.63g(12.4mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 304mg(2.49mmol)、及びN−メチルピロリドン60mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.56g(14.9mmol)を加え、全容を25℃にて15時間攪拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として重合性化合物16を3.21g得た(収率:77.5%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0301】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.23(brs,1H)、8.17(s,1H)、8.10(d,2H,J=8.7Hz)、8.04(d,2H,J=8.7Hz)、7.97(d,1H,J=8.7Hz)、7.67(d,1H,J=7.8Hz)、7.31−7.40(m,3H)、7.25(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、7.05−7.14(m,5H)、6.29(dd,2H,J=1.4Hz,17.4Hz)、6.14(dd,2H,J=10.6Hz,17.4Hz)、5.90(dd,2H,J=1.4Hz,10.6Hz)、4.09−4.10(m,8H)、1.68−1.78(m,4H)、1.57−1.65(m,4H)、1.35−1.47(m,8H)
【0302】
(実施例17) 化合物17の合成
【0303】
【化64】
【0304】
〈ステップ1:中間体Sの合成〉
【0305】
【化65】
【0306】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール3.00g(18.2mmol)、及びDMF30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸カリウム 7.55g(54.6mmol)、(ブロモメチル)シクロヘキサン3.86g(21.8mmol)を加え、全容を80℃で9時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水300mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15(体積比))により精製し、白色固体として中間体Sを2.36g得た(収率:49.7%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0307】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):7.58(d,1H,J=8.0Hz)、7.51(d,1H,J=8.1Hz)、7.26(dd,1H,J=7.0Hz,8.1Hz)、7.04(dd,1H,J=7.0Hz,8.0Hz)、4.24(s,2H)、3.59(d,2H,J=7.4Hz)、1.84−1.92(m,1H)、1.67−1.77(m,5H)、1.16−1.29(m,3H)、1.02−1.13(m,2H)
【0308】
〈ステップ2:中間体Tの合成〉
【0309】
【化66】
【0310】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド1.06g(7.65mmol)、先のステップ1で合成した中間体S 2.00g(7.65mmol)、及び1−プロパノール20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液を80℃で5時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体Tを2.00g得た(収率:70.8%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0311】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.33(s,1H)、8.93(s,1H)、8.11(s,1H)、7.79(d,1H,J=7.5Hz)、7.55(d,1H,J=7.8Hz)、7.28(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、7.15(s,1H)、7.11(dd,1H,J=7.5Hz,7.8Hz)、6.72(d,1H,J=8.7Hz)、6.66(d,1H,J=8.7Hz)、4.17(d,2H,J=7.3Hz)、1.82−1.92(m,1H)、1.56−1.63(m,5H)、1.01−1.19(m,5H)
【0312】
〈ステップ3:化合物17の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体T 2.00g(5.42mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.83g(13.1mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン320mg(2.62mmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 3.01g(15.7mmol)を加え、全容を25℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として化合物17を2.68g得た(収率:55.0%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0313】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.20(d,2H,J=8.7Hz)、8.18(d,2H,J=8.7Hz)、7.89(d,1H,J=2.9Hz)、7.76(s,1H)、7.61(d,2H,J=8.2Hz)、7.24−7.30(m,3H)、7.11(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、7.00(d,4H,J=8.7Hz)、6.41(d,2H,J=17.4Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.4Hz)、5.82(d,2H,J=10.5Hz)、4.19(t,4H,J=6.4Hz)、4.04−4.08(m,6H)、1.82−1.89(m,4H)、1.70−1.77(m,5H)、1.48−1.59(m,13H)、0.96−1.03(m,5H)
【0314】
(実施例18) 化合物18の合成
【0315】
【化67】
【0316】
〈ステップ1:中間体Uの合成〉
【0317】
【化68】
【0318】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール5.00g(30.3mmol)、及びDMF100mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に炭酸カリウム20.9g(152mmol)、5−ブロモバレロニトリル5.17g(30.3mmol)を加え、全容を60℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水500mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=60:40(体積比))により精製し、白色固体として中間体Uを3.41g得た(収率:45.7%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0319】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):7.60(d,1H,J=7.8Hz)、7.51(d,1H,J=8.1Hz)、7.28(dd,1H,J=7.3Hz,8.1Hz)、7.07(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、4.23(s,2H)、3.81(t,2H,J=6.9Hz)、2.46(t,2H,J=7.1Hz)、1.88−1.95(m,2H)、1.71−1.79(m,2H)
【0320】
〈ステップ2:中間体Vの合成〉
【0321】
【化69】
【0322】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド1.62g(11.7mmol)、先のステップ1で合成した中間体U 2.89g(11.7mmol)、及び1−プロパノール30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液を80℃で7時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体Vを2.92g得た(収率:68.2%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0323】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.36(s,1H)、8.94(s,1H)、8.13(s,1H)、7.81(d,1H,J=7.3Hz)、7.57(d,1H,J=7.6Hz)、7.30(dd,1H,J=7.6Hz,8.0Hz)、7.14(d,1H,J=3.2Hz)、7.13(dd,1H,J=7.3Hz,8.0Hz)、6.73(d,1H,J=8.7Hz)、6.67(dd,1H,J=3.2Hz,8.7Hz)、4.34(t,2H,J=7.1Hz)、2.57(t,2H,J=7.2Hz)、1.72−1.79(m,2H)、1.59−1.66(m,2H)
【0324】
〈ステップ3:化合物18の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体V 1.90g(5.19mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.79g(13.0mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン318mg(2.60mmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.98g(15.6mmol)を加え、全容を25℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として化合物18を1.92g得た(収率:40.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0325】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):8.19(d,4H,J=8.2Hz)、7.88(s,1H)、7.73(s,1H)、7.61(d,1H,J=7.8Hz)、7.60(d,1H,J=6.9Hz)、7.27−7.33(m,3H)、7.13(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、7.03(d,、2H,J=8.7Hz)、6.99(d,2H,J=9.2Hz)、6.41(dd,2H,J=1.4Hz,17.4Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.4Hz)、5.82(dd,2H,J=1.4Hz,10.5Hz)、4.27(t,2H,J=6.9Hz)、4.19(t,2H,J=6.6Hz)、4.18(t,2H,J=6.6Hz)、4.08(t,2H,J=6.0Hz)、4.07(t,2H,J=6.4Hz)、2.30(t,2H,J=7.1Hz)、1.82−1.89(m,4H)、1.70−1.78(m,6H)、1.45−1.60(m,10H)
【0326】
(実施例19) 化合物19の合成
【0327】
【化70】
【0328】
〈ステップ1:中間体Wの合成〉
【0329】
【化71】
【0330】
温度計を備えた4つ口反応器に,窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール3.00g(18.2mmol)、及びDMF30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸カリウム 7.55g(54.6mmol)、4−ブロモ−1−ブテン 2.94g(21.8mmol)を加え、全容を80℃で4時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水300mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15(体積比))により精製し、白色固体として中間体Wを1.44g得た(収率:36.1%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0331】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.60(d,1H,J=7.8Hz)、7.54(d,1H,J=7.5Hz)、7.30(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、7.07(dd,1H,J=7.5Hz,7.8Hz)、5.89(ddt,1H,J=10.3Hz,17.0Hz,7.0Hz)、5.18(dd,1H,J=1.5Hz,17.0Hz)、5.09(dd,1H,J=1.5Hz,10.3Hz)、4.27(s,2H)、3.86(t,2H,J=7.0Hz)、2.53(dt,2H,J=7.0Hz,7.0Hz)
【0332】
〈ステップ2:中間体Xの合成〉
【0333】
【化72】
【0334】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド
630mg(4.56mmol)、先のステップ1で合成した中間体W 1.00g(4.56mmol)、及び1−プロパノール15mlを加え、全容を80℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体Xを760mg得た(収率:49.1%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0335】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):9.77(s,1H)、7.80(s,1H)、7.693(d,1H,J=7.8Hz)、7.687(d,1H,J=7.8Hz)、7.37(dd,1H,J=7.5Hz,7.8Hz)、7.19(dd,1H,J=7.5Hz,7.8Hz)、6.94(d,1H,J=9.0Hz)、6.83(dd,1H,J=3.0Hz,9.0Hz)、6.78(d,1H,J=3.0Hz)、5.90(ddt,1H,J=10.3Hz,17.0Hz,7.5Hz)、5.19(dd,1H、J=1.5Hz,17.0Hz)、5.13(dd,1H,J=1.5Hz,10.3Hz)、4.71(s,1H)、4.45(t,2H,J=7.5Hz)、2.56(dt,2H,J=7.5Hz,7.5Hz)
【0336】
〈ステップ3:化合物19の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体X 560mg(1.65mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.21g(4.13mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン100.8mg(0.825mmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 948mg(4.95mmol)を加え、全容を25℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル250mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、白色固体として化合物19を1.09g得た(収率:74.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0337】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.21(d,2H,J=9.0Hz)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、7.90(d,1H,J=2.0Hz)、7.80(s,1H)、7.64(d,1H,J=7.3Hz)、7.63(d,1H,J=8.0Hz)、7.28−7.33(m,3H)、7.13(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、7.01(d,4H,J=9.0Hz)、6.42(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.62−5.70(m,1H)、4.86−4.90(m,2H)、4.26(t,2H,J=7.0Hz)、4.20(t,4H,J=6.5Hz)4.080(t,2H,J=6.0Hz)、4.076(t,2H,J=6.0Hz)2.39(dt,2H,J=7.5Hz,7.5Hz)、1.84−1.90(m,4H)、1.72−1.77(m,4H)、1.46−1.59(m,8H)
【0338】
(実施例20) 化合物20の合成
【0339】
【化73】
【0340】
〈ステップ1:中間体Yの合成〉
【0341】
【化74】
【0342】
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール 1.45g(8.75mmol)、及びDMF20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸カリウム 3.63g(26.3mmol)、1,1,1−トリフルオロ−4−ヨードブタン 2.50g(10.5mmol)を加え、全容を80℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15(体積比))により精製し、白色固体として中間体Yを961mg得た(収率:39.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0343】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.61(d,1H,J=8.0Hz)、7.54(d,1H,J=7.8Hz)、7.30(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、7.09(dd,1H,J=7.8Hz,8.0Hz)、4.24(s,2H)、3.81(t,2H,J=7.0Hz)、2.16−2.26(m,2H)、1.99−2.05(m,2H)
【0344】
〈ステップ2:中間体Zの合成〉
【0345】
【化75】
【0346】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド 372mg(2.69mmol)、先のステップ1で合成した中間体Y 740mg(2.69mmol)、及び1−プロパノール 10mlを加え、全容を80℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体Zを916mg得た(収率:86.1%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0347】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.39(s,1H)、8.98(s,1H)、8.18(s,1H)、7.85(d,1H,J=7.8Hz)、7.61(d,1H,J=8.1Hz)、7.35(dd,1H、J=7.3Hz,8.1Hz)、7.16−7.19(m,2H)、6.76(d,1H,J=9.0Hz)、6.71(dd,1H,J=3.0Hz,9.0Hz)、4.42(t,2H,J=7.5Hz)、2.40−2.50(m,2H)、1.88−1.97(m,2H)
【0348】
〈ステップ3:化合物20の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体Z 575mg(1.45mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.06g(3.64mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 88.6mg(0.73mmol)、及びN−メチルピロリドン10mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 834mg(4.35mmol)を加え、全容を25℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を水150mlに投入し、酢酸エチル200mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として化合物20を1.13g得た(収率:82.6%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0349】
H−NMR(500MHz,DCl,TMS,δppm):8.20(d,2H,J=8.5Hz)、8.18(d,2H,J=8.5Hz)、7.90(d,1H,J=2.9Hz)、7.75(s,1H)、7.62−7.66(m,2H)、7.27−7.34(m,3H)、7.15(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.01(d,4H,J=8.5Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(d,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.28(t,2H,J=7.0Hz)、4.194(t,2H,J=6.5Hz)、4.191(t,2H,J=6.5Hz)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、2.01−2.12(m,2H)、1.83(t,6H)、1.71−1.77(m,4H)1.45−1.59(m,8H)
【0350】
実施例1〜20で得られた化合物1〜20、及び、下記に示す比較例1で使用する参考例1の化合物1r(日本ゼオン社製、K35)、比較例2で使用する参考例2の化合物2r(BASF社製、LC242)につき、以下に示す方法で相転移温度を測定した。
【0351】
【化76】
【0352】
【化77】
【0353】
〈相転移温度の測定1〉
化合物1〜20、化合物1r及び2rをそれぞれ10mg計量し、固体状態のままで、ラビング処理を施したポリイミド配向膜付きのガラス基板2枚に挟んだ。この基板をホットプレート上に載せ、50℃から200℃まで昇温した後、再び50℃まで降温した。昇温、降温する際の組織構造の変化を偏向光学顕微鏡(ニコン社製、ECLIPSE LV100POL型)で観察した。
測定した相転移温度を下記表1に示す。
表1中、「C」はCrystal、「N」はNematic、「I」はIsotropicをそれぞれ表す。ここで、Crystalとは、試験化合物が固相にあることを、Nematicとは、試験化合物がネマチック液晶相にあることを、Isotropicとは、試験化合物が等方性液体相にあることを、それぞれ示す。
測定を行った化合物の内、化合物12と化合物15は昇温中に熱重合を起こし、相転移温度を測定することができなかった。また、化合物14は50℃まで冷却しても、ネマチック液晶相及び固相を観察することができなかった。
【0354】
【表1】
【0355】
(実施例21〜25)
実施例1〜5で得られた化合物1〜5のそれぞれを1g、光重合開始剤として、イルガキュアー907(BASF社製)を30mg、界面活性剤として、KH−40(AGCセイミケミカル社製、以下にて同じ。)の1%シクロペンタノン溶液100mgを、シクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物1〜5をそれぞれ得た。
【0356】
(実施例26〜35、実施例43〜44、実施例47、比較例1、2)
実施例1〜10で得られた化合物1〜10、実施例17〜18で得られた化合物17〜18、実施例20で得られた化合物20、参考例1の化合物1r、及び参考例2の化合物2rのそれぞれを1g、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919(ADEKA社製、以下にて同じ。)を30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgを、シクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物6〜15、23〜24、27、1r、及び2rをそれぞれ得た。
【0357】
(実施例36〜41、実施例45)
実施例1で得られた化合物1 0.8gに、実施例11〜16で得られた化合物11〜16、及び実施例19で得られた化合物19のそれぞれを0.2g添加し、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919を30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgを、シクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物16〜21及び25をそれぞれ得た。
【0358】
(実施例42)
実施例13で得られた化合物13 0.33gに、重合性液晶化合物LC242(BASF社製、化合物2r)を0.67g添加し、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919を30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgを、シクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物22を得た。
【0359】
(実施例46)
実施例19で得られた化合物19 0.5gに、重合性液晶化合物LC242(BASF社製、化合物2r)を0.5g添加し、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919を30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgを、シクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物26を得た。
【0360】
得られた重合性組成物1〜27、及び、1r、2rにつき、下記の方法にて重合して高分子とし、その高分子について、位相差の測定と波長分散の評価を行った。
【0361】
〈位相差の測定と波長分散の評価1〉
(i)配向膜を有する透明樹脂基材の作製
厚み100μmの、脂環式オレフィンポリマーからなるフィルム(日本ゼオン社製、商品名:ゼオノアフィルムZF16−100)の両面をコロナ放電処理した。5%のポリビニルアルコールの水溶液を当該フィルムの片面に♯2のワイヤーバーを使用して塗布し、塗膜を乾燥して、膜厚0.1μmの配向膜を形成した。次いで、当該配向膜をラビング処理し、配向膜を有する透明樹脂基材を作製した。
【0362】
(ii)重合性組成物による液晶層の形成
実施例21〜47、比較例1、2について、以下のようにして波長分散測定用の試料を作製した。
得られた配向膜を有する透明樹脂基材の、配向膜を有する面に、重合性組成物6〜27、及び、1r、2rを、♯4のワイヤーバーを使用して塗布した。塗膜を、下記表2、表3に示す温度で30秒間乾燥した後、表2、表3に示す温度で1分間配向処理し、膜厚約1.5μmの液晶層を形成した。その後、液晶層の塗布面側から2000mJ/cmの紫外線を照射して重合させ、波長分散測定用の試料とした。ここで、実施例27は125℃で露光し、それ以外の実施例は23℃で露光した。
【0363】
(iii)位相差の測定
得られた試料につき、400nmから800nm間の位相差を、エリプソメーター(J.A.Woollam社製 XLS−100型)を用いて測定した。
【0364】
(iv)波長分散の評価
測定した位相差を用いて以下のように算出されるα、β値から波長分散を評価した。
【0365】
【数1】
【0366】
【数2】
【0367】
広帯域性を示す理想的な波長分散性、即ち逆波長分散性を示す場合、αは1より小となり、βは1より大となる。フラットな波長分散を有している場合、αとβは同程度の値となる。一般的な通常分散を有している場合、αは1より大となり、βは1より小となる。
即ち、αとβが同程度の値となるフラットな波長分散性が好ましく、αが1より小となり、βが1より大となる逆波長分散性が特に好ましい。
【0368】
実施例21〜47、比較例1、2で用いた重合性組成物1〜27、1r、及び2r中の、重合性化合物1の種類及び使用割合(%)、重合性化合物2の種類及び使用割合(%)、重合性組成物1〜27、1r及び2rの塗膜の乾燥温度、配向処理温度、重合性組成物1〜27、1r及び2rを重合して得られた液晶性高分子膜の膜厚(μm)、波長548.5nmにおける位相差(Re)、α、βの値を、下記表2及び表3にまとめて示す。
また、実施例26、実施例29及び比較例2の重合性組成物を重合して得られた液晶性高分子膜(液晶層)の波長分散を図1〜3に示す。
図1〜3中、横軸は測定波長(nm)、縦軸は位相差(Re)である。
なお、重合性組成物のα、β値は計算(シミュレーション)により求めることができる。例えば、比較例1の場合、αが1.298、βが0.995であり、比較例2の場合、αが1.260、βが0.943である。
【0369】
【表2】
【0370】
【表3】
【0371】
表2、表3から、実施例21〜47では、得られた高分子は光学異方体であることが分かる。また、実施例21〜30、32〜47では、得られた光学異方体のαとβは同程度であった。実施例21、25、26、30、33、34、38及び43〜45の光学異方体では、αが1より小であり、且つβが1より大となり特に好ましいものであることが分かる。
これに対し、比較例1及び比較例2では、光学異方体のαは1よりかなり大きく、βは1より小さいものであった。
また、図1より、実施例26の重合性組成物を重合して得られた液晶性高分子膜は、短波長側における位相差よりも、長波長側における位相差のほうが大きい、いわゆる逆波長分散特性を示していることがわかる。また、図2より、実施例29の重合性組成物を重合して得られた液晶性高分子膜は、逆波長分散に近い、フラットな波長分散特性を示していることがわかる。一方、図3より、比較例2の重合性組成物を重合して得られた液晶性高分子膜は、短波長側における位相差の方が、長波長側における位相差よりも大きい、通常の波長分散特性を示していることがわかる。
【0372】
(実施例48)化合物21の合成
【0373】
【化78】
【0374】
〈ステップ1:中間体aの合成〉
【0375】
【化79】
【0376】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、ベンジルヒドラジン二塩酸塩 2.0g(10.3mmol)、及びトリエチルアミン10mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、2−クロロベンゾチアゾール 3.48g(20.5mmol)を加え、全容を80℃で30分撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlに投入し、酢酸エチル200mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−へキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、白色固体として中間体aを1.76g得た(収率:66.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0377】
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):7.62(dd,1H,J=0.8Hz,7.7Hz)、7.57(d,1H,J=8.1Hz)、7.28−7.39(m,6H)、7.09(ddd,1H,J=1.1Hz,7.5Hz,7.7Hz)、5.00(s,2H)、4.07(s,2H)
【0378】
〈ステップ2:中間体bの合成〉
【0379】
【化80】
【0380】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド952mg(6.89mmol)、先のステップ1で合成した中間体a 1.76g(6.89mmol)、及び2−プロパノール15mlを加え、全容を80℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を2−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体bを1.60g得た(収率:61.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0381】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.20(s,1H)、8.90(s,1H)、7.99(s,1H)、7.85(dd,1H,J=0.9Hz,7.8Hz)、7.56(d,1H,J=7.8Hz)、7.29−7.34(m,3H)、7.22−7.26(m,3H)、7.15(ddd,1H,J=0.9Hz,7.3Hz,7.8Hz)7.12(d,1H,J=1.8Hz)、6.63(d,2H,J=2.2Hz)、5.59(s,2H)。
【0382】
〈ステップ3:化合物21の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体b 1.60g(4.26mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.11g(10.7mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン260mg(2.13mmol)、及びN−メチルピロリドン25mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.45g(12.8mmol)を加え、全容を25℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、白色固体として化合物21を1.78g得た(収率:45.2%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0383】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.19(d,2H,J=9.0Hz)、7.99(d,2H,J=9.0Hz)、7.88(d,1H,J=2.5Hz)、7.71(s,1H)、7.67(d,1H,J=8.0Hz)、7.64(d,1H,J=8.0Hz)、7.32(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.12−7.22(m,4H)、7.04−7.09(m,4H)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、7.00(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.49(s,2H)、4.20(t,2H,J=7.0Hz)、4.19(t,2H,J=6.5Hz)、4.11(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、1.81−1.94(m,4H)、1.70−1.78(m,4H)、1.45−1.62(m,8H)
【0384】
(実施例49)化合物22の合成
【0385】
【化81】
【0386】
〈ステップ1:中間体cの合成〉
【0387】
【化82】
【0388】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、1,4−ジヒドロキシナフタレン−2−カルボアルデヒド1.00g(5.31mmol)、2−ヒドラジノベンゾチアゾール878mg(5.31mmol)、及び1−プロパノール20mlを加え、全容を6.5時間還流した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体cを1.63g得た(収率:91.5%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0389】
H−NMR(400MHz,THF−d,TMS,δppm):11.35(s,1H)、10.89(brs,1H)、8.66(s,1H)、8.34(s,1H)、8.27−8.30(m,1H)、8.09−8.12(m,1H)、7.54(d,1H,J=7.8Hz)、7.42−7.45(m,2H)、7.15−7.22(m,2H)、7.01(ddd,1H,J=1.4Hz,7.1Hz,8.0Hz)6.64(s,1H)
【0390】
〈ステップ2:化合物22の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体c 1.50g(4.47mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.27g(11.2mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 273mg(2.24mmol)、及びN−メチルピロリドン15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.57g(13.4mmol)を加え、全容を25℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を水100mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、黄色固体として化合物22を1.48g得た(収率:37.5%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0391】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.42(brs,1H)、8.32(s,1H)、8.26(d,2H,J=9.0Hz)、8.24(d,2H,J=9.0Hz)、7.88−7.94(m,2H)、7.84−7.87(m,1H)、7.73(d,1H,J=7.5Hz)、7.64−7.66(m,2H)、7.47(d,1H,J=7.5Hz)、7.30(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、7.19(d,2H,J=9.0Hz)、7.16(d,2H,J=9.0Hz)、7.11(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、6.34(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.19(dd,1H,J=10.5Hz,17.5Hz)、6.18(dd,1H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.944(dd,1H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.938(dd,1H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.08−4.15(m,8H)、1.75−1.80(m,4H)、1.62−1.69(m,4H)、1.38−1.50(m,8H)
【0392】
(実施例50)化合物23の合成
【0393】
【化83】
【0394】
〈ステップ1:中間体dの合成〉
【0395】
【化84】
【0396】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、1,4−ジヒドロキシナフタレン−2−カルボアルデヒド931mg(4.95mmol)、先の実施例7で合成した中間体D 887mg(4.95mmol)、及び1−プロパノール10mlを加え、全容を3時間還流した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体dを1.55g得た(収率:89.7%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0397】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.90(s,1H)、9.77(s,1H)、8.37(s,1HH)、8.23(d,1H,J=9.5Hz)、8.10(d,1H,J=9.5Hz)、7.88(dd,1H,J=1.0Hz,9.5Hz)、7.62(dd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz)、7.51−7.56(m,2H)、7.36(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.21(s,1H)、7.18(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,7.5Hz)、3.79(s,3H)
【0398】
〈ステップ2:化合物23の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成 した中間体d 1.55g(4.44mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)3.24g(11.1mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 271mg(2.22mmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.55g(13.3mmol)を加え、全容を25℃で16時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物23を1.61g得た(収率:40.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0399】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.34(d,4H,J=8.5Hz)、8.06(s,1H)、7.92(d,1H,J=8.5Hz)、7.87(d,1H,J=8.5Hz)、7.85(s,1H)、7.64(d,2H,J=7.5Hz)、7.51−7.53(m,2H)、7.32(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.14(dd,1H,J=7.5Hz,7.5Hz)、7.08(d,2H,J=8.5Hz)、7.07(d,2H,J=8.5Hz)、6.42(d,2H,J=17.5Hz)、7.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.84(d,2H,J=10.5Hz)、4.21(t,4H,J=6.5Hz)、4.11(t,4H,J=6.5Hz)、3.65(s,3H)、1.86−1.91(m,4H)、1.73−1.78(m,4H)、1.47−1.61(m,8H)
【0400】
(実施例51)化合物24の合成
【0401】
【化85】
【0402】
〈ステップ1:中間体eの合成〉
【0403】
【化86】
【0404】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、1,4−ジヒドロキシナフタレン−2−カルボアルデヒド808mg(4.29mmol)、先の実施例9で合成した中間体H 1.53g(6.13mmol)、及び2−プロパノール10mlを加え、全容を3時間還流した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体eを1.31g得た(収率:72.6%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0405】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.83(s,1H)、9.71(s,1H)、8.39(s,1H)、8.17−8.20(m,1H)、8.04−8.07(m,1H)、7.83(d,1H,J=8.3Hz)、7.58(d,1H,J=8.3Hz)、7.47−7.52(m,2H)、7.31(dd,1H,J=7.4Hz,8.3Hz)、7.19(s,1H)、7.14(dd,1H,J=7.4Hz,8.3Hz)、4.36(t,2H,J=7.3Hz)、1.66−1.73(m,2H)、1.21−1.41(m,6H)、0.83(t,3H,J=7.1Hz)
【0406】
〈ステップ2:化合物24の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体e 1.00g(2.38mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.74g(5.96mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 145mg(1.19mmol)、及びN−メチルピロリドン15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.37g(7.14mmol)を加え、全容を25℃で15時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物24を1.79g得た(収率:77.7%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0407】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.333(d,2H,J=8.5Hz)、8.326(d,2H,J=8.5Hz)、8.05(s,1H)、7.88−7.94(m,3H)、7.63(dd,2H,J=1.0Hz,8.5Hz)、7.51−7.54(m,2H)、7.31(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.5Hz)、7.12(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.5Hz)、7.07(d,4H,J=8.5Hz)、6.42(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)。6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.84(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.19−4.22(m,6H)、4.11(t,2H,J=6.5Hz)、4.10(t,2H,J=6.5Hz)、1.83−1.91(m,4H)、1.73−1.78(m,4H)、1.47−1.64(m,10H)、1.08−1.19(m,6H)、0.79(t,3H,J=7.0Hz)
【0408】
(実施例52)化合物25の合成
【0409】
【化87】
【0410】
〈ステップ1:中間体fの合成〉
【0411】
【化88】
【0412】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,6−ジヒドロキシナフタレン−1−カルボアルデヒド744mg(3.96mmol)、先の実施例9で合成した中間体H 2.84g(7.89mmol)、及び2−プロパノール10mlを加え、全容を4時間還流した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を1−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体fを672mg得た(収率:40.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0413】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):10.42(s,1H)、9.51(s,1H)、8.77(d,1H,J=9.6Hz)、8.68(s,1H)、7.85(d,1H,J=9.6Hz)、7.65(d,1H,J=9.2Hz)、7.58(d,1H,J=7.8Hz)、7.31(dd,1H,J=7.6Hz,7.8Hz)、7.11−7.16(m,3H)、7.08(d,1H,J=7.3Hz)、4.44(t,2H,J=7.3Hz)、1.68−1.76(m,2H)、1.21−1.42(m,6H)、0.82(t,3H,J=7.4Hz)
【0414】
〈ステップ2:化合物25の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体f 672mg(1.60mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.17g(4.01mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 97.8mg(0.801mmol)、及びN−メチルピロリドン15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 921mg(4.80mmol)を加え、全容を25℃で16時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物25を1.16g得た(収率:40.0%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0415】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):9.39(d,1H,J=9.5Hz)、8.20−8.24(m,5H)、7.89(d,1H,J=9.0Hz)、7.77(d,1H,J=2.0Hz)、7.67(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.65(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.62(dd,1H,J=2.0Hz,9.0Hz)、7.37(d,1H,J=8.5Hz)、7.32(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.15(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.01(d,4H,J=9.0Hz)、6.42(dd,2H,J=1.0Hz,17.0Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.0Hz)、5.83(dd,2H,J=1.0Hz,10.5Hz)、4.26(t,2H,J=7.5Hz)、4.19(t,4H,J=7.0Hz)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.06(t,2H,J=6.5Hz)1.83−1.89(m,4H)、1.71−1.77(m,4H)、1.61−1.67(m,2H)、1.45−1.57(m,8H)、1.02−1.20(m,6H)、0.79(t,3H,J=7.0Hz)
【0416】
(実施例53)化合物26の合成
【0417】
【化89】
【0418】
〈ステップ1:中間体gの合成〉
【0419】
【化90】
【0420】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2,6−ジヒドロキシナフタレン−1−カルボアルデヒド1.20g(6.36mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸4.66g(15.9mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン388mg(3.18mmol)、及びN−メチルピロリドン30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 3.66g(19.1mmol)を加え、全容を25℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応液を水300mlに投入し、酢酸エチル500mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、黄色固体として中間体gを3.00g得た(収率:64.2%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0421】
H−NMR(400MHz,DMSO−d,TMS,δppm):10.74(s,1H)、9.34(d,1H,J=9.0Hz)、8.20(d,2H,J=9.0Hz)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、8.09(d,1H,J=9.0Hz)、7.76(d,1H,J=2.5Hz)、7.55(dd,1H,J=2.5Hz,9.0Hz)、7.42(d,1H,J=9.0Hz)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、6.99(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.0Hz,17.5Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.82(dd,2H,J=1.0Hz,10.5Hz)、4.19(t,4H,J=6.5Hz)、4.06(t,2H,J=6.5Hz)、6.05(t,2H,J=6.5Hz)、1.78−1.87(m,4H)、1.69−1.76(m,4H)、1.44−1.57(m,8H)
【0422】
〈ステップ2:化合物26の合成〉
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体g 3.00g(4.08mmol)、2−ヒドラジノベンゾチアゾール 672mg(4.08mmol)、THF10ml及びエタノール10mlを加え、全容を50℃で7時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、黄色固体として化合物26を1.94g得た(収率:66.6%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0423】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.52(brs,1H)、9.24(d,1H,J=9.0Hz)、8.69(s,1H) 、8.18(d,2H,J=8.5Hz)、8.15(d,2H,J=8.5Hz)、8.09(d,1H,J=9.0Hz)、7.99(d,1H,J=2.5Hz)、7.76(d,1H,J=6.0Hz)、7.68(dd,1H,J=2.5Hz,9.0Hz)、7.56(d,1H,J=9.0Hz)、7.45(brs,1H)、7.30(dd,1H,J=7.0Hz,7.5Hz)、7.10−7.19(m,5H)、6.33(dd,2H,J=1.0Hz,17.5Hz)、6.18(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.94(dd,2H,J=1.0Hz,10.5Hz)、4.10−4.14(m,8H)、1.75−1.79(m,4H)、1.63−1.68(m,4H)、1.38−1.49(m,8H)
【0424】
(実施例54)化合物27の合成
【0425】
【化91】
【0426】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の実施例1で合成した化合物1 2.0g(2.40mmol)、パラトルエンスルホニルクロライド 0.5g(2.62mmol)、及びTHF40mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、THF10mlに溶解させたN,N−ジイソプロピルエチルアミン 620mg(4.80mmol)を、氷浴下にてゆっくりと滴下した後、更に4−(ジメチルアミノ)ピリジン586mg(4.80mmol)を加えた。その後、全容を50℃にて3時間撹拌した。反応終了後、反応液を0.05Nの塩酸水溶液500mlに投入し、酢酸エチル200mlで2回抽出した。酢酸エチル層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5から90:10にグラジエント(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物27を1.48g得た(収率:62.4%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0427】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.72(s,1H)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、8.00(d,2H,J=9.0Hz)、7.89(d,1H,J=2.5Hz)、7.85(d,1H,J=8.0Hz)、7.74(d,2H,J=8.5Hz)、7.69(dd,1H,J=0.5Hz,8.0Hz)、7.41−7.38(m,3H)、7.31(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.22(d,2H,J=8.5Hz)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、6.82(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.0Hz,17.5Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.831(dd,1H,J=1.0Hz,10.5Hz)、5.829(dd,1H,J=1.0Hz,10.5Hz)、4.198(t,2H,J=6.5Hz)、4.194(t,2H,J=6.5Hz)、4.08(t,2H,6.5Hz)、4.02(t,2H,J=6.5Hz)、2.36(s,3H)、1.89−1.83(m,4H)、1.77−1.71(m,4H)、1.59−1.45(m,8H)
【0428】
(実施例55)化合物28の合成
【0429】
【化92】
【0430】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の実施例1で合成した化合物1を2.0g(2.40mmol)、2−メトキシエトキシメチルクロリド 448mg(3.60mmol)、及びTHF40mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、THF10mlに溶解させたN,N−ジイソプロピルエチルアミン620mg(4.80mmol)を、23℃にてゆっくりと滴下した。その後、全容を23℃にて2時間撹拌した。反応終了後、反応液を水500mlに投入し、酢酸エチル200mlで2回抽出を行った。酢酸エチル層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10から85:15にグラジエント(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物28を1.1g得た(収率:49.7%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0431】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.44(s,1H)、8.205(d,2H,J=7.0Hz)、8.187(d,2H,J=7.0Hz)、7.98(d,1H,J=3.0Hz)、7.35(d,1H,J=7.5Hz)、7.29−7.22(m,4H)、7.08−7.05(m,1H)、7.013(d,2H,J=7.0Hz)、6.995(d,2H,J=7.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、5.59(s,2H)、4.19(t,4H,J=6.5Hz)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、3.75−3.73(m,2H)、3.50−3.48(m,2H)、3.32(s,3H)、1.89−1.84(m,4H)、1.78−1.71(m,4H)、1.59−1.46(m,8H)
【0432】
(実施例56)化合物29の合成
【0433】
【化93】
【0434】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の実施例1で合成した化合物1を4.0g(4.80mmol)、ブチリルクロリド 767mg(7.20mmol)をTHF50mlに溶解させた。この溶液に、THF20mlに溶解させたN,N−ジイソプロピルエチルアミン1.24g(9.60mmol)を、23℃にてゆっくりと滴下した。その後、全容を23℃にて2時間撹拌した。反応終了後、反応液を0.05Nの塩酸水溶液500mlに投入し、酢酸エチル200mlで2回抽出した。酢酸エチル層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、淡黄色固体として化合物29を1.0g得た(収率:23.0%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0435】
H−NMR(500MHz,CDCl、TMS,δppm):8.53(s,1H)、8.27(d,1H,J=8.0Hz)、8.21−8.18(m,4H)、7.99(d,1H,J=3.0Hz)、7.35−7.21(m,4H)、7.15(dd,1H,J=1.5Hz,7.5Hz)、7.01−6.99(m,4H)、6.412(dd,1H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.409(dd,1H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.133(dd,1H,J=10.5Hz,17.5Hz)、6.131(dd,1H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.189(t,2H,J=6.5Hz)、4.188(t,2H,J=6.5Hz)、4.066(t,2H,J=6.5Hz)、4.062(t,2H,J=6.5Hz)、3.22(t,2H,J=7.0Hz)、1.88−1.71(m,10H)、1.58−1.45(m,8H)、0.94(t,3H,J=7.5Hz)
【0436】
〈相転移温度の測定2〉
化合物21〜29につき、前記〈相転移温度の測定1〉において、「50℃から200℃まで昇温した後、再び50℃まで降温する」操作に代えて、「40℃から200℃まで昇温した後、再び40℃まで降温する」操作を行ったこと以外は、〈相転移温度の測定1〉と同様にして、相転移温度を測定した。
測定した相転移温度を下記表4に示す。
【0437】
【表4】
【0438】
(実施例57)
実施例48で得られた化合物21 0.2gに、実施例1で得られた化合物1を0.8g添加し、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919 30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgをシクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物28を得た。
【0439】
(実施例58〜61)
実施例49〜51、54で得られた化合物22〜24、27のそれぞれ0.5gに、実施例1で得られた化合物1を0.5g添加し、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919 30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgをシクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物29〜32を得た。
【0440】
(実施例62〜67)
実施例52、55、53、56、19、11で得られた化合物25、28、26、29、19、11のそれぞれ1.0gに、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919 30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgをシクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物33〜38を得た。
【0441】
〈位相差の測定と波長分散の評価2〉
重合性組成物28〜34につき、前記〈位相差の測定と波長分散の評価1〉と同様にして、位相差の測定と波長分散の評価を行った。乾燥温度、配向温度、膜厚、及び、位相差(Re)、α、βの値を下記表5にまとめて示す。
【0442】
〈位相差の測定と波長分散の評価3〉
重合性組成物35につき、前記〈位相差の測定と波長分散の評価1〉において、「配向膜を有する透明樹脂基材」の代わりに、「ラビング処理されたポリイミド配向膜の付与された透明ガラス基板(商品名:配向処理ガラス基板;E.H.C.Co.,Ltd.製)」を用いる以外は、〈位相差の測定と波長分散の評価1〉と同様にして、位相差の測定と波長分散の評価を行った。乾燥温度、配向温度、膜厚、及び、位相差(Re)、α、βの値を下記表5にまとめて示す。
【0443】
〈位相差の測定と波長分散の評価4〉
重合性組成物36〜38につき、前記〈位相差の測定と波長分散の評価1〉において、「1分間の配向処理」を下記表5に示す温度で行い、その後、「その温度を維持した状態で」、液晶層の塗布面側から2000mJ/cmの紫外線を照射して重合させた以外は、〈位相差の測定と波長分散の評価1〉と同様にして、位相差の測定と波長分散の評価を行った。乾燥温度、配向温度、膜厚、及び、位相差(Re)、α、βの値を下記表5にまとめて示す。
【0444】
【表5】
【0445】
表5から、本発明に係る実施例57〜67では、得られた高分子は光学異方体であることが分かる。また、得られた光学異方体のαとβの値は同程度であった。実施例57〜60、63、66の光学異方体では、αが1より小であり、且つβが1より大となり、特に好ましいものであることが分かる。
【0446】
(実施例68)化合物30の合成
【0447】
【化94】
【0448】
ステップ1:中間体hの合成
【0449】
【化95】
【0450】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流下中、シクロヘキシルヒドラジン塩酸塩2.50g(16.6mmol)、及びトリエチルアミン8mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、2−クロロベンゾチアゾール 5.63g(33.2mmol)を加え、全容を80℃で5時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液150mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色個体を得た。この黄色個体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製して、白色個体として中間体hを1.02g得た(収率:22.3%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0451】
H−NMR(400MHz、CDCl、TMS、δppm):7.58(d,1H,J=7.8Hz)、7.52(d,1H,J=8.2Hz)、7.26(dd,1H,J=7.4Hz,8.2Hz)、7.05(dd,1H,J=7.4Hz,7.8Hz)、4.25−4.32(m,1H)、4.04(s,2H)、1.84−1.88(m,4H)、1.68−1.73(m,1H)、1.43−1.59(m,4H)、1.08−1.19(m,1H)
【0452】
ステップ2:中間体iの合成
【0453】
【化96】
【0454】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流下中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド510mg(3.69mmol)、先のステップ1で合成した中間体h 1.02g(3.69mmol)、及び2−プロパノール10mlを加え、均一な溶液とした、この溶液を80℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を2−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体iを685mg得た(収率:46.9%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。」
【0455】
H−NMR(400MHz, DMSO−d,TMS,δppm):9.38(s,1H)、8.93(s,1H)、8.37(s,1H)、7.77(d,1H,J=7.3Hz)、7.56(d,1H,J=7.8Hz)、7.28(dd,1H,J=7.8Hz,7.8Hz)、7.15(d,1H,J=2.8Hz)、7.11(dd,1H,J=7.3Hz,7.8Hz)、6.72(d,1H,J=8.7Hz)、6.67(dd,1H,J=2.8Hz,8.7Hz)、4.58(tt,1H,J=3.7Hz,11.9Hz)、2.36−2.45(m,2H)、1.76−1.86(m,4H)、1.65−1.68(m,1H)、1.38−1.48(m,2H)、1.16−1.25(m,1H)
【0456】
ステップ3:化合物30の合成
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流下中、前記ステップ2で合成した中間体i 85mg(1.73mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.27g(4.33mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン106mg(0.865mmol)、及び、N−メチルピロリドン10mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 995mg(5.19mmol)を加え、全容を25℃にて18時間撹拌した。反応終了後、反応液を水100mlに投入し、酢酸エチル200mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、白色固体として化合物30を1.17g得た(収率:73.8%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0457】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.28(s,1H)、8.21(d,2H,J=9.0Hz)、8.20(d,2H,J=9.0Hz)、7.87(d,1H,J=2.5Hz)、7.62(d,1H,J=7.5Hz)、7.56(d,1H,J=8.0Hz)、7.31(d,1H,J=8.5Hz)、7.25−7.29(m,2H)、7.11(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、7.012(d,2H,J=9.0Hz)、7.008(d,2H,J=9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5、83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.74(tt,1H,J=4.0Hz,12.5Hz)、4.19(t,4H,J=7.0Hz)、4.08(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、2.14−2.22(m,2H)、1.84−1.89(m,6H)、1.71−1.77(m,6H)、1.44−1.59(m,9H)、1.26−1.34(m,2H)、0.72−0.80(m,1H)
【0458】
(実施例69)化合物31の合成
【0459】
【化97】
【0460】
ステップ1:中間体jの合成
【0461】
【化98】
【0462】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流下中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール 3.00g(18.2mmol)、及びTHF20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、ヘキサメチルジシラザンリチウム(26%THF溶液)11.4ml(18.2mmol)を0℃でゆっくり滴下し、滴下終了後、さらに0℃で30分撹拌した。この溶液に、1−ヨード−3−メチルブタン 2.9ml(21.8mmol)を加え、全容を25℃で6時間撹拌した。反応終了後、反応液を水100mlに投入し、酢酸エチル150mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色個体を得た。この黄色個体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25(体積比))により精製し、白色個体として中間体jを2.07g得た(収率:48.2%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0463】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.59(d,1H,J=8.5Hz)、7.53(d,1H,J=8.0Hz)、7.27(dd,1H,J=7.8Hz,8.0Hz)、7.06(dd,1H,J=7.8Hz,8.5Hz)、4.21(s,2H)、3.75(t,2H,J=7.5Hz)、1.63−1.70(m,1H)、1.60(dt,2H,J=7.0Hz,7.5Hz)、0.97(d,6H,J=6.5Hz)
【0464】
ステップ2:中間体kの合成
【0465】
【化99】
【0466】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流下中、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド1.21g(8.78mmol)、先のステップ1で合成した中間体j 2.07g(8.78mmol)、及び2−プロパノール15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液を80℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を2−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、白色固体として中間体kを1.36g得た(収率:43.6%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0467】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.38(s,1H)、8.97(s,1H)、8.12(s,1H)、7.83(d,1H,J=8.0Hz)、7.59(d,1H,J=8.0Hz)、7.33(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、7.18(d,1H,J=3.0Hz)、7.16(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、6.75(d,1H,J=9.0Hz)、6.70(dd,1H,J=3.0Hz,9.0Hz)、4.34(t,2H,J=7.5Hz)、1.63−1.74(m,1H)、1.55(dt,2H,J=7.0Hz,7.5Hz)、0.99(d,6H,J=6.5Hz)
【0468】
ステップ3:化合物31の合成
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流下中、前記ステップ2で合成した中間体k 1.36g(3.83mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)2.80g(9.58mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン234mg(1.92mmol)、及びN−メチルピロリドン20mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 2.20g(11.5mmol)を加え、全容を25℃にて5時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10(体積比))により精製し、白色固体として化合物31を1.61g得た(収率:46.5%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0469】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.21(d,2H,J=9.0Hz)、8.19(d,2H,J=9.0Hz)、7.90(s,1H)、7.76(s,1H)、7.61−7.64(m,2H)、7.30(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、7.24−7.27(m,2H)、7.12(dd,1H,J=7.5Hz,8.0Hz)、7.01(d,2H,J=9.0Hz)、7.00(d,2H,J=9.0Hz)、6.42(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5、83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.18−4.22(m,6H)、4.08(t,2H、J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、1.84−1.89(m,4H)、1.70−1.77(m,4H)、1.48−1.59(m,11H)、0.78(d,6H,J=6.0Hz)
【0470】
(実施例70)化合物32の合成
【0471】
【化100】
【0472】
ステップ1:中間体lの合成
【0473】
【化101】
【0474】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノエタノール 8.00g(0.11mol)、及びメタノール30mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、2−クロロベンゾチアゾール 2.0g(26.28mmol)をメタノール30mlに溶解した溶液を25℃でゆっくり加えた。その後、全容を3時間還流した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、水500mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。得られた白色固体を酢酸エチルで再結晶を行い中間体lを0.6g(収率:10.9%)得た。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0475】
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):7.66(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.34(dd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz)、7.20(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、6.98(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,7.5Hz)、5.37(s,2H)、4.86(t,1H,J=5.5Hz)、3.78(t,2H,J=6.5Hz)、3.72(dt,2H,J=6.5Hz,5.5Hz)。
【0476】
ステップ2:化合物32の合成
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、実施例1の化合物1の合成におけるステップ1で合成した中間体A1.2g(1.75mmol)、THF20ml、及び、先のステップ1で合成した中間体l 0.55g(2.63mmol)を加えて均一な溶液とした。この溶液に、(±)−10−カンファースルホン酸41mg(0.175mmol)を加え、全容を25℃にて20時間攪拌した。反応終了後、反応液を10%の重曹300mlに投入し、酢酸エチル100mlで2回抽出した。酢酸エチル層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=8:2(体積比)により精製し、白色固体として化合物32を1.0g得た(収率:65.1%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0477】
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.20−8.17(m,4H)、8.07(s,1H)、7.88(d,1H,J=2.5Hz)、7.62−7.59(m,2H)、7.31−7.26(m,3H)、7.15−7.12(m,1H)、7.02(dd,4H,J=3.0Hz,9.0Hz)、6.41(dd,2H,J=1.5Hz,17.0Hz)、6.13(dd,2H,J=10.5Hz,17.0Hz)、5.83(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.35(t,2H,J=5.0Hz)、4.191(t,2H,J=6.5Hz)、4.187(t,2H,J=6.5Hz)、4.07(t,2H,J=6.5Hz)、4.06(t,2H、J=6.5Hz)、3.91(t,2H,J=5.0Hz)、3.05(s,1H)、1.89−1.83(m,4H)、1.77−1.71(m,4H)、1.58−1.48(m,8H)
【0478】
(実施例71)化合物33の合成
【0479】
【化102】
【0480】
ステップ1:中間体mの合成
【0481】
【化103】
【0482】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、ヒドラジン一水和物 8.2g(0.163mol)、及びエタノール80mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、9−ブロモフルオレン8.00g(32.6mmol)を加え、全容を2時間還流した。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液800mlに投入し、クロロホルム300mlで抽出した。得られたクロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300mlで2回洗浄し、クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液からクロロホルムを減圧留去して、中間体mを含む黄色オイル7.5gを得た。
この黄色オイルは精製することなく、そのまま次の反応に用いた。
【0483】
ステップ2:化合物33の合成
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、実施例1の化合物1合成におけるステップ1で合成した中間体A 4.0g(5.82mmol)、及びTHF80mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、前記ステップ1で合成した中間体mを含む黄色オイル 4.6gを加え、全容を25℃にて2時間攪拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターにてTHFを減圧留去して、黄色オイルを得た。この黄色オイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製した。更に、クロロホルムを移動相とするリサイクル分取ゲル浸透クロマトグラフィー(リサイクル分取GPC)による精製を行い、黄色固体として化合物33を1.35g得た(収率:26.8%)。
【0484】
化合物33のH−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.17(d,2H,J=9.0Hz)、8.08(d,2H,J=9.0Hz)、7.883−7.877(m,1H)、7.66(s,1H)、7.62−7.60(m,4H)、7.35(d,1H,J=7.5Hz)、7.33(d,1H,J=7.5Hz)、7.26(dd,1H、J=7.5Hz,1.0Hz)、7.25(dd,1H,J=7.5Hz,1.0Hz)、7.21−7.20(m,2H)、6.97(d,2H,J=9.0Hz)、6.89(d,2H,J=9.0Hz)、6.39(dd,1H,J=17.5Hz、1.5Hz)、6.37(dd,1H,J=17.5Hz,1.5Hz)、6.11(dd,1H,J=17.5Hz,10.5Hz)、6.09(dd,1H,J=17.5Hz,10.5Hz)、5.80(dd,1H,J=10.5Hz,1.5Hz)、5.79(dd,1H,J=10.5Hz,1.5Hz)、5.62(d,1H,J=9.5Hz)、5.52(d,1H,J=9.5Hz)、4.17(t,2H,J=6.5Hz)、4.14(t,2H,J=6.5Hz)、4.03(t,2H,J=6.5Hz)、3.96(t,2H,J=6.5Hz)、1.86−1.65(m,8H)、1.56−1.40(m,8H)
【0485】
(実施例72)化合物34の合成
【0486】
【化104】
【0487】
ステップ1:中間体nの合成
【0488】
【化105】
【0489】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、2−ヒドラジノベンゾチアゾール 3.00g(18.2mmol)、及びDMF45mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、炭酸セシウム 11.9g(36.4mmol)、及び、1−ヨードデカン 6.45g(21.8mmol)を加え、全容を25℃にて20時間撹拌した。反応終了後、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、白色固体として中間体nを2.93g得た(収率:48.3%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0490】
中間体nのH−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):7.60(dd,1H、J=1.0Hz,8.0Hz)、7.53(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.27(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.06(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、4.22(s,2H)、3.74(t,2H,J=7.5Hz)、1.73(tt,2H,J=7.5Hz,7.5Hz)、1.41−1.25(m,18H)、0.88(t,3H,J=7.0Hz)
【0491】
ステップ2:中間体oの合成
【0492】
【化106】
【0493】
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、1,4−ジヒドロキシナフタレン−2−カルボアルデヒド564mg(3.00mmol)、先のステップ1で合成した中間体n
1.00g(3.00mmol)、及び2−プロパノール10mlを加え、全容を1.5時間還流した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、析出した固体をろ取した。ろ取した固体を2−プロパノールで洗浄後、真空乾燥機で乾燥させて、黄色固体として中間体oを975mg得た(収率:64.5%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0494】
H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):9.87(s,1H)、9.75(s,1H)、8.43(s,1H)、8.20−8.24(m,1H)、8.08−8.11(m,1H)、7.87(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.61(dd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz)、7.51−7.56(m,2H)、7.35(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、7.22(s,1H)、7.18(ddd,1H,J=1.0Hz,7.5Hz,8.0Hz)、4.40(t,2H,J=7.5Hz)、1.73(tt,2H,J=7.5Hz、7.5Hz)、1.33−1.43(m,4H)、1.16−1.27(m,14H)、0.83(t,3H,J=7.0Hz)
【0495】
ステップ3:化合物34の合成
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体o 975mg(1.94mmol)、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)1.42g(4.85mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン 119mg(0.97mmol)、及びN−メチルピロリドン15mlを加え、均一な溶液とした。この溶液に、WSC 1.12g(5.82mmol)を加え、全容を25℃にて4時間撹拌した。反応終了後、反応液を水100mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて、ろ液から酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=95:5(体積比))により精製し、黄色固体として化合物34を1.21g得た(収率:59.3%)。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
【0496】
H−NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 8.33(d,2H,J=9.0Hz)、8.32(d,2H,J=9.0Hz)、8.05(s,1H)、7.88−7.93(m,3H)、7.63(dd,2H,J=1.0Hz,8.5Hz)、7.51−7.54(m,2H)、7.30(ddd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz,8.5Hz)、7.12(ddd,1H,J=1.0Hz,8.0Hz,8.5Hz)、7.06(d,4H,J=9.0Hz)、6.42(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.14(dd,2H,J=10.5Hz,17.5Hz)、5.84(dd,2H,J=1.5Hz,10.5Hz)、4.17−4.22(m,6H)、4.11(t,2H,J=6.5Hz)、4.10(t,2H,J=7.0Hz)、1.85−1.89(m,4H)、1.73−1.78(m,4H)、1.47−1.63(m,10H)、1.19−1.33(m,18H)、0.88(t,3H,J=7.0Hz)
【0497】
〈相転移温度の測定〉
化合物30〜34をそれぞれ10mg計量し、固体状態のままで、ラビング処理を施したポリイミド配向膜付きのガラス基板2枚に挟んだ。この基板をホットプレート上に載せ、30℃から200℃まで昇温した後、再び30℃まで降温した。昇温、降温する際の組織構造の変化を偏向光学顕微鏡(ニコン社製、ECLIPSE LV100POL型)で観察した。
測定した相転移温度を下記第6表に示す。第6表中、「C」、「N」、「I」は前記と同じ意味を表す。
【0498】
【表6】
【0499】
(実施例73〜76)
実施例68〜71で得られた化合物30〜33のそれぞれ1.0gに、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919を30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgをシクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物39〜42を得た。
【0500】
(実施例77)
実施例72で得られた化合物34 0.5gに実施例1で得られた化合物1を0.5g添加し、光重合開始剤として、アデカオプトマーN−1919を30mg、界面活性剤として、KH−40の1%シクロペンタノン溶液100mgをシクロペンタノン2.3gに溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物43を得た。
【0501】
〈位相差の測定と波長分散の評価5〉
重合性組成物39〜43につき、前記〈位相差の測定と波長分散の評価1〉と同様にして、位相差の測定と波長分散の評価を行った。乾燥温度、配向温度、膜厚、及び、位相差(Re)、α、βの値を下記表7にまとめて示す。
【0502】
【表7】
【0503】
表7より、本発明に係る実施例73〜77で得られた高分子は光学異方体であることが分かる。また、得られた光学異方体のαとβの値は同程度であった。
図1
図2
図3