(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電源が車両のエンジンルームに設けられている場合、前記バスバー及び前記ヒューズが収容された前記箱は、当該車両の前記エンジンルーム以外の領域に設けられ、又は、前記電源が前記車両のエンジンルーム以外の領域に設けられている場合、前記バスバー及び前記ヒューズが収容された前記箱は、当該車両のエンジンルームに設けられていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載の電気接続箱。
前記電源からの通電方向における下流側で前記電気接続箱に電気的に接続された外部機器を備え、該外部機器は、アルミニウム又はアルミニウム合金の信号線により前記電気接続箱に電気的に接続されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の接続構造。
前記電源が車両のエンジンルームに設けられている場合、前記電気接続箱は、当該車両の前記エンジンルーム以外の領域に設けられ、又は、前記電源が車両のエンジンルーム以外の領域に設けられている場合、前記電気接続箱は、当該車両のエンジンルームに設けられていることを特徴とする請求項7から9までのいずれか一項に記載の接続構造。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両において、エンジンルーム内に設けられたバッテリ等の電源から電気回路やモータ等の各電気部品に電力を分配する電気接続箱が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
電気接続箱は、その内部にバスバーやヒューズを収納しており、エンジンルーム内に配置されている。電気接続箱は、銅製の電源ラインによって電源と接続されている。
【0004】
また、従来、自動車の低燃費化を促進する目的から、電気接続箱と電源とを接続する電源ラインに、軽量なアルミニウムを用いたアルミニウム製の電源ラインを採用することが検討されている。
【0005】
電気接続箱のバスバーは銅製であり、電源ラインの先端には銅製の接続端子が装着されていることが一般的である。そのため、例えば被水した場合のアルミニウムと銅とのイオン化傾向の違いによる腐食、又は異種金属接触腐食を防止する観点から、銅製の電源ラインを使用することが好ましかった。
【0006】
アルミニウム製の電源ラインに防食処理を施すことも検討されるが、電源と電気接続箱とを接続する電源ラインは、一般的に太物の電源線(例えば30〜40sq)であり、このような太物の電源ラインに対する防食処理は技術的に確立されていないのが現状である。
【0007】
また、電気接続箱と電源とが、エンジンルーム内の互いに接近した位置に配置されている場合、両者を接続する電源ラインの距離も短く、軽量のアルミニウム製の電源ラインを使用する必要性が乏しかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、電気接続箱は、自動車のエンジンルーム内において電源と接近した位置に配置されているだけでなく、ステアリングの位置(いわゆる、右ハンドル、左ハンドル)によっては、電源と離れた位置に配置されていることもある。また、近年、ハイブリッド自動車のように、電気接続箱が車両のフロント部分に配置されているのに対し、電源が自動車のリア部分に配置されている場合が多く、電源ラインの接続距離が伸びている。
【0010】
また、自動車の多機能化に伴い、電源からこれまで以上の大きな電力を供給するため太物の電源ラインを用いることが要求されている。しかしながら、太物の電源ラインを用いると自動車の重量が増大してしまうため、電源と電気接続箱の接続に際し、アルミニウム製の電源ラインを用いることによって、一層の軽量化を図る必要性が生じていた。
【0011】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、車両の低燃費化を促進すべく、一段と軽量化することが可能な電気接続箱、及び、電源と電気接続箱の接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る電気接続箱は、箱と、前記箱に収容された状態で前記箱の外部に存在する電源と電気的に接続されるバスバーと、前記箱に収容された状態で前記バスバーと接続されたヒューズとを備え、前記バスバーは、アルミニウム又はアルミニウム合金のバスバー本体と、該バスバー本体と電気的に結合された銅又は銅合金の接続端子とを有し、前記バスバー本体がアルミニウム又はアルミニウム合金の電源線により前記電源と電気的に接続されると共に、前記接続端子が前記ヒューズと電気的に接続されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項1に記載の電気接続箱において、前記バスバー本体と前記接続端子との結合部分は被覆部により覆われていることが好ましい。
【0014】
また、請求項1又は2に記載の電気接続箱において、前記電源が車両のエンジンルームに設けられている場合、前記バスバー及び前記ヒューズが収容された前記箱は、当該車両の前記エンジンルーム以外の領域に設けられ、又は、前記電源が前記車両のエンジンルーム以外の領域に設けられている場合、前記バスバー及び前記ヒューズが収容された前記箱は、当該車両のエンジンルームに設けられている配置が好ましい。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明に係る電源と電気接続箱の接続構造は、電源と、前記電源と電気的に接続された電気接続箱と、を備え、前記電気接続箱は、箱と、前記箱に収容された状態で前記箱の外部に存在する電源と電気的に接続されたバスバーと、前記箱に収容された状態で前記バスバーと接続されたヒューズとを備え、前記バスバーは、アルミニウム又はアルミニウム合金のバスバー本体と、該バスバー本体と電気的に結合された銅又は銅合金の接続端子とを有し、前記バスバー本体が前記電源とアルミニウム又はアルミニウム合金の電源線により電気的に接続されていると共に、前記接続端子が前記ヒューズと電気的に接続されていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項4に記載の接続構造において、前記電源線は、前記電源線は、前記バスバー本体と電気的かつ機械的に結合する部分にアルミニウム又はアルミニウム合金の結合端子を有し、前記結合端子は、前記バスバー本体に対してアルミニウム又はアルミニウム合金の固定部材を介して固定されることが好ましい。
【0017】
また、請求項4又は5に記載の接続構造において、前記電源からの通電方向における下流側で前記電気接続箱に電気的に接続された外部機器を備え、該外部機器は、アルミニウム又はアルミニウム合金の信号線により前記電気接続箱に電気的に接続されることが好ましい。
【0018】
また、請求項4から6までのいずれか一項に記載の接続構造において、前記電源が車両のエンジンルームに設けられている場合、前記電気接続箱は、当該車両の前記エンジンルーム以外の領域に設けられ、又は、前記電源が車両のエンジンルーム以外の領域に設けられている場合、前記電気接続箱は、当該車両のエンジンルームに設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、従来に比して一段と軽量化し、自動車の低燃費化を一段と促進することが可能な電気接続箱、及び、接続構造を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の形態をとりうる。
【0022】
図1は、電源及び外部機器と電気接続箱との接続構造を概略的に示す平面図である。
図2は、電気接続箱に収納されたバスバーの構造を示す斜視図である。
【0023】
<接続構造>
図1に示すように、接続構造100は、例えば、自動車に搭載される場合を想定したものであり、バッテリ等の電源Bと、電源線(以下、これを「電源ライン」ともいう。)BLと、電気接続箱1と、信号線(以下、これを「信号ライン」ともいう。)SLと、外部機器Eとを備えている。電気接続箱1は、電源Bと電源ラインBLにより電気的に接続されている。また、電気接続箱1は、外部機器Eと信号ラインSLにより電気的に接続されている。
【0024】
[電源]
電源Bは、例えば、自動車等の車両において、フロント部分又はリア部分に設けられている。電源Bとしては、鉛蓄電池、ニッケル水素充電池、リチウムイオン充電池、その他の公知のものを使用することができる。
【0025】
[電源ライン]
電源ラインBLは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体を有し、例えば高電圧用のいわゆる太物(一般的に、10〜40sq)の電線である。電源ラインBLは、電源Bと電気接続箱1とを電気的かつ機械的にBL接続している。
【0026】
電源ラインBLは、後述するバスバー3と電気的かつ機械的に結合する先端部分に、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる結合端子(図示せず)を有する。結合端子としては、例えば丸端子、板状端子等を用いることができるが、電源Bと電気接続箱1との電気的な接続を確立できれば特に限定する必要はない。
【0027】
[信号ライン]
信号ラインSLは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体を有し、電気接続箱1と接続される先端部分には防食端子CTが設けられている。信号ラインSLとしては、いわゆる細物(一般的に、0.35〜8sq)の電線を用いることができる。
【0028】
[電気接続箱]
電気接続箱1は、電源Bと、自動車内で電気接続箱1の外部に設けられている各種外部機器E(補機等)との間に配置されている。電気接続箱1は、電源Bから電源ラインBLを介して供給される電力を信号ラインSLによって外部機器Eに分配するものである。
【0029】
電気接続箱1及び電源Bは、例えば車両のフロント部分又はリア部分に設けられている。具体的には、電気接続箱1及び電源Bの一方がフロント部分、他方がリア部分に設けられていている。或いは、電気接続箱1が、例えば電源Bと共に車両のフロント部分又はリア部分に設けられ、当該フロント部分又はリア部分の中で互いに離れた位置に配置されていてもよい。
【0030】
ここで「フロント部分」とは、車両の長手方向の中心より前側の部分であって、例えばフロントエンジンの場合、エンジンルームの存在する領域である。この場合、「リア部分」とは、車両の長手方向の中心より後側の部分であって、例えば車両の下(ルームフロアの下)や、トランクフロアの下のようなエンジンルーム以外の領域となる。
また、「リア部分」とは、車両の長手方向の中心より後側の部分であって、例えばリアエンジンの場合、エンジンルームの存在する領域である。この場合「フロント部分」は、車両の長手方向の中心より前側の部分であって、例えば車両の下(ルームフロアの下)等のエンジンルーム以外の領域となる。
【0031】
電気接続箱1は、
図1に示すように、箱2と、当該箱2に収容されたバスバー3と、同様に箱2に収容され、バスバー3に接続されるヒューズ4と、を備えている。
【0032】
箱2は、合成樹脂から形成されており、箱本体と、箱本体に組み付けられるカバーと、を備えている。箱2は、電気接続箱1の外部に存在する電源Bと電気的に接続されるバスバー3、当該バスバー3に接続されるヒューズ4や、他の電子部品(図示せず)等を収容する。
【0033】
図2に示すように、バスバー3は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる板を打ち抜いてL字形に曲げ加工したバスバー本体30と、バスバー本体30に電気的に結合された接続端子31と、を有する。ただし、バスバー本体30の構造としては、他の形状に曲げ加工されても、また、後述するように平板状であってもよい(
図4参照)。
なお、板としては、例えば、曲げ加工に適したものであれば薄板や厚板であってよい。
【0034】
バスバー本体30は、矢印AB方向とは垂直な方向における距離が長い長面部30aと、当該距離が短い短面部30bとを有する。長面部30aは、その長手方向に沿って延在し、
図2中、矢印A方向の端面(以下、説明の便宜上「上端面」ともいう。)30atに複数の接続端子31が電気的かつ機械的に一体に結合されている。
【0035】
接続端子31は、バスバー本体30の長面部30aと同じ厚さを有する銅又は銅合金から形成されており、後述するヒューズ4(
図1参照。)の銅又は銅合金のタブ端子4aと接続されるものである。なお、
図1においては便宜上、バスバー本体30と接続端子31とは異なる厚さで描いてある。
ここで「銅(純銅)」とは、純度が99.9%以上の電気銅をベースにしたものであり、具体的には、タフピッチ銅やリン脱酸銅、無酸素銅等が挙げられる。また、「銅合金」とは、銅の他に鉄や亜鉛等の金属を成分として含むものである。具体的な銅合金の例としては、銅と亜鉛等により構成する真鍮や、銅とニッケル等により構成する洋白が挙げられる。
【0036】
接続端子31は、矢印A方向において、二股部分31aとは反対側の矢印B方向に基端部31bを有する。接続端子31の基端部31bがバスバー本体30の長面部30aの上端面30atに結合されている。バスバー本体30と接続端子31とは、例えば摩擦撹拌接合、ファイバレーザ溶接、抵抗溶接等によって互いに結合される。なお、図示の実施の形態においては、接続端子31は長面部30aの上端面30atに結合されているが、短面部30bの上端面30btに結合されていてもよい。
【0037】
接続端子31には、例えば図示されたような音叉端子が用いられる。接続端子31は、先端側に、2つに分かれた二股部分31aを有している。接続端子31の二股部分31aは、ばね弾性を有している。ただし、接続端子31の材質は、銅又は銅合金であると共に、二股部分31aにおいて所望の応力緩和特性を満たすものであることが好ましい。
【0038】
接続端子31は、二股部分31aの間に形成されているスリットSに、ヒューズ4の電源側の雄型のタブ端子4aが圧入されると、二股部分31aがタブ端子4aによって一度押し広げられた後に、再度元に戻ろうとしてタブ端子4aを押圧することにより、接続端子31とヒューズ4とが電気的かつ機械的に連結される。
なお、接続端子31又はヒューズ4のタブ端子4aのいずれかが音叉端子又は雄型の端子であってもよい。
【0039】
なお、バスバー本体30の長面部30aの上端面30atと接続端子31の基端部31bとの結合部分には、被水による異種金属腐食を防止するために被覆部(図示せず)が形成されている。つまり、上記の結合部分は被覆部により覆われている。この場合、結合部分は被覆部により密に覆われていてもよく、また、結合部分と被覆部との間に空間が形成されていてもよい。
被覆部の材質は、絶縁性及び防水性の少なくとも一方の特性を有し、異種金属(例えば銅及びアルミニウム)に基づく腐食を未然に防止することができればよい。例えば、被覆部は、合成樹脂材料を用いてモールド加工により形成することができる。
【0040】
また、バスバー本体30は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金のボルト及びナットを備える固定部材を用いてバスバー本体30の長面部30a又は短面部30bに電源ラインBLが接続されている。例えば、バスバー本体30と結合する電源ラインBLの先端部の結合端子が丸端子である場合、バスバー本体30の長面部30a又は短面部30bの所定の場所に孔を設け、丸端子のアイ部を当該孔に整合させる。次いで、丸端子のアイ部とバスバー本体30の孔の双方にボルトを挿通し、その反対側でボルトにナットを締結することにより電源ラインBLをバスバー本体30に固定する。
なお、電源ラインBLは、バスバー本体30にボルトのみによって締結されていてもよい。具体的には、電源ラインBLの露出した導体を、樹脂又は合成樹脂のボルトによってバスバー本体30に固定することもできる。
【0041】
(ヒューズ)
ヒューズ4は、
図1に示すように、電源B側のタブ端子4aにおいて各接続端子31に接続されていて、外部機器E側の銅又は銅合金のタブ端子4bにおいて信号ラインSLに防食端子CTを介して接続されている。すなわち、バスバー3は、電源Bからの通電方向における下流側において、信号ラインSLにより箱2の外部に存在する外部機器Eと電気的に接続されている。
【0042】
このような接続構造100では、アルミニウム又はアルミニウム合金の電源ラインBLを用いることにより、電気接続箱1及び電源Bの積載位置が互いに離れている場合であっても、銅製の電源ラインを用いた場合に比べて一段と軽量化することができる。また、接続構造100では、バスバー本体30もアルミニウム又はアルミニウム合金から形成されているので、腐食防止の点において優れており、外部機器Eとの接続にも、アルミニウム製の信号ラインSLを用いていることにより、電気接続箱1のさらなる軽量化を達成することができる。かくして、従来に比して一段と軽量化し、自動車の低燃費化を一段と促進することが可能な電気接続箱1及び接続構造100を実現することができる。
【0043】
また、接続構造100では、銅又は銅合金の接続端子31を用いているので、ヒューズ4の銅又は銅合金のタブ端子4aとの接続部分に防食処理を施す必要はない。これにより、接続端子31とヒューズ4との接続作業は容易になり、ヒューズ4が破断した場合には、破断したヒューズ4を新たなヒューズ4に簡単かつ迅速に交換することができる。
【0044】
また、異種金属接続部分(バスバー本体30及び接続端子31)が、電気接続箱1内に設けられているので、防水の点においても優れている。
【0045】
ここで、バスバー本体3及び接続端子31の他の結合構造について説明する。例えば、バスバー本体30の上端面30atの形状、及び接続端子31における基端部31bの形状は、互いに相補形状を有していてもよい。具体的には、バスバー本体30の上端面30atが凹曲面状で、基端部31bの下端面が凸曲面状であってもよく、バスバー本体30の上端面30atが平面視三角凹状で、基端部31bの下端面が平面視三角凸状であってもよく、バスバー本体30の上端面30at及び基端部31bの下端面が共に鋸刃状を有し互いに噛み合っていてもよく、これらに限定されない。
【0046】
さらに、図示しないが、バスバー本体30の長面部30aの上端面30atの一部を突出させ、その突出部分に接続端子31の基端部31bを結合させてもよい。この場合、バスバー本体30の突出した部分だけ、接続端子31の特に基端部31bを短くすることができる。また、バスバー本体30の長面部30aに対して、接続端子31の基端部31bの一部を面接触させた状態で、バスバー本体30と接続端子31とを結合させてもよい。
【0047】
上記の結合構造は、下記の全ての実施の形態において適用することができる。
【0048】
<他の実施の形態>
次に、バスバーの他の実施の形態について説明する。なお、上記実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図3は、バスバーの他の実施の形態(1)を示す斜視図である。
図4は、バスバーの他の実施の形態(2)を示す斜視図であり、(a)は、接続端子がバスバー本体から分離した状態を示す斜視図であり、(b)は、接続端子がバスバー本体に結合した状態を示す斜視図である。
図5は、バスバーの他の実施の形態(3)を示す斜視図である。
図6は、バスバーの他の実施の形態(4)を示す斜視図である。
【0049】
図3に示すように、バスバー本体30Aは、銅又は銅合金からなる端子連結体32を備える。端子連結体32は、特に複数の接続端子32aと、各接続端子32aを連結する連結部32bと、を有する。端子連結体32は、1枚の金属板を打ち抜き加工して、個々の接続端子32aが互いに連結した状態で形成されたものである。バスバー本体30Aと端子連結体32の連結部32bとの結合状態は、実施の形態におけるバスバー本体30と接続端子31との結合状態と同様に種々の方法で結合することが可能である。
【0050】
また、
図4に示すバスバー3Bにおけるバスバー本体30Bは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる平板により形成されている。バスバー本体30Bの面30Bsには、接続端子31Bとの結合用の接続孔30Baが形成されている。
接続端子31Bは、
図4(a)に示すように、バスバー本体30Bと接続するための接続突部31Bcを基端部31Bb側に有する。接続突部31Bcは、
図4(b)に示すように、バスバー本体30Bの接続孔30Baに挿入される。接続孔30Baへの接続突部31Bcの挿入後、接続端子31Bは、例えばレーザ溶接等によってバスバー本体30Bに結合することができる。
なお、バスバー本体30Bは、接続端子31Bが面30Bsに対して垂直に接続されるのであれば、例えばL字、U字等の断面形状を有していてもよい。
【0051】
図4に示す他の実施の形態(2)においては、接続端子31Bは、バスバー本体30,30Aとは異なり、バスバー本体30Bの面30Bsに対して垂直に設置されている。これにより、バスバー3Bをよりコンパクト化することができる。
なお、バスバー本体30Bと、電源ラインBLとの接続については、上記の実施の形態と同じである。
【0052】
また、
図5に示すバスバー3Cにおけるバスバー本体30Cは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる平板により形成されている。バスバー本体30Cは縁部に、例えば一方の面30Csから厚さt方向に凹状の切欠部30Ckを有し、切欠部30Ckに接続端子31Cが結合されている。切欠部30Ckは、面30Csに対して垂直に延在して、接続端子31Cの基端側の端面と接触する段差面30Cvと、段差面30Cvに対してバスバー本体30Cの高さh方向に垂直に延在して、接続端子31Cの一方の面と接触する当接面30Chと、により画成されている。
【0053】
段差面30Cvは、バスバー本体30Cの一端面に平行であり、
図5においては、高さh方向におけるバスバー本体30Cの上側の端面30Ceに平行になっている。また、切欠部30Ckは、バスバー3Cの長手方向に沿った縁部及び短手方向に沿った縁部の少なくともいずれかに形成されていればよい。
なお、バスバー本体30Cは、切欠部30Ckが形成されていれば、例えば、L字、U字等の断面形状を有していてもよい。
【0054】
切欠部30Ckの存在により、バスバー本体30Cに対する接続端子31Cの位置決めが容易になる。図示しないが、切欠部30Ckは、各接続端子31Cに対応して個別に独立して設けられていてもよい。
なお、
図5に示す他の実施の形態(3)においては、バスバー本体30Cと接続端子31Cとが一方の側で面一を形成しているが、切欠部30Ckにおける結合面に対して、接続端子31の厚さが小さく面一が形成されなくてもよい。
【0055】
また、
図6に示すバスバー3Dにおけるバスバー本体30Dは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる平板により形成されており、長手方向に沿って形成された屈曲部30Dkを有する。屈曲部30Dkに接続端子31Dが結合されている。屈曲部30Dkは、バスバー本体30Dの一方の面30Dsから他方の面30Dssに向かって、例えばプレス加工によって押し出されて形成されている。屈曲部30Dkは、面30Dsに対して垂直に延在して、接続端子31Dの基端側の端面と接触する段差面30Dvと、段差面30Dvに対して垂直にバスバー本体30Dの高さh方向に延在して、接続端子31Dの一方の面と接触する当接面30Dhと、を有する。
【0056】
バスバー本体3Dは、段差面30Dvを挟んで延在する面(
図6に示す実施形態においては面30Dsと当接面30Dh)が互いに平行になるように形成されている。また、屈曲部30Dkは、短手方向に沿ってバスバー本体30Dに形成されていてもよい。なお、面30Ds及び当接面30Dhは、段差面30Dvに対して鈍角又は鋭角をなしていてもよい。
【0057】
バスバー本体30Dは、屈曲部30Dkが形成されれば、例えば、L字、U字等の断面形状を有していてもよい。
また、
図6に示す他の実施の形態(4)においては、バスバー本体30Dと接続端子31Dとが一方の側で面一となっているが、屈曲部30Dkにおける結合面に対して、接続端子31Dの厚さが小さく面一が形成されなくてもよい。
【0058】
また、図示しないが、アルミニウム又はアルミニウム合金の板からなるバスバー本体に、接続端子を収容する凹部を一方の面側から他方の面に向かってプレス加工することにより少なくとも1つ形成することもできる。バスバー本体の他方の面側には、凹部の形成により凸部が形成される。凹部の形成により、バスバー本体と接続端子とは面一を形成することができるが、面一を形成しなくてもよい。