(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第1供給管内の雰囲気を前記第1排出部に排気した後に前記気化器内の雰囲気を第2排出管に排気するように前記第1排出部と前記第2排出部とを制御する様に構成される
請求項1に記載の基板処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本開示の実施の形態について説明する。
【0010】
[実施形態]
以下、本開示の実施形態を図面に即して説明する。
【0011】
[(1)基板処理装置の構成]
まず、実施形態に係る基板処理装置について説明する。
【0012】
基板処理装置200は、例えば、絶縁膜形成ユニットであり、
図1に示されているように、枚葉式基板処理装置として構成されている。
【0013】
図1に示すとおり、基板処理装置200は処理容器202を備えている。処理容器202は、例えば水平断面が円形であり扁平な密閉容器として構成されている。また、処理容器202は、例えばアルミニウム(Al)やステンレス(SUS)などの金属材料または、石英により構成されている。処理容器202内には、基板としてのシリコンウエハ等の基板100を処理する第1処理空間(処理室)201と、移載空間(移載室)203が形成されている。処理容器202は、上部容器202aと下部容器202bで構成される。上部容器202aと下部容器202bの間には仕切部204が設けられる。上部処理容器202aに囲まれた空間であって、仕切部204よりも上方の空間を処理室201と呼ぶ。また、仕切部204よりも下方の空間を移載室203と呼ぶ。
【0014】
下部容器202bの側面には、ゲートバルブ1490に隣接した基板搬入出口1480が設けられており、基板100は基板搬入出口1480を介して図示しない搬送室と移載室203との間を移動する。下部容器202bの底部には、リフトピン207が複数設けられている。更に、下部容器202bは接地されている。
【0015】
処理室201内には、基板100を支持する基板支持部210が設けられている。基板支持部210は、基板100を載置する載置面211と、載置面211を表面に持つ載置台212、加熱部としてのヒータ213を主に有する。基板載置台212には、リフトピン207が貫通する貫通孔214が、リフトピン207と対応する位置にそれぞれ設けられている。また、ヒータ213は、温度制御部258に接続され温度制御可能に構成される。また、基板載置台212には、基板100や処理室201にバイアスを印加するバイアス電極256が設けられていても良い。バイアス電極256は、バイアス調整部257に接続され、バイアス調整部257によって、バイアスが調整可能に構成される。
【0016】
基板載置台212はシャフト217によって支持される。シャフト217は、処理容器202の底部を貫通しており、更には処理容器202の外部で昇降部218に接続されている。昇降部218を作動させてシャフト217及び支持台212を昇降させることにより、基板載置面211上に載置される基板100を昇降させることが可能となっている。なお、シャフト217下端部の周囲はベローズ219により覆われており、処理室201内は気密に保持されている。
【0017】
基板載置台212は、基板100の搬送時には、ウエハ移載位置に移動し、基板100の第1処理時には
図1に示した処理位置に移動する。なお、ウエハ移載位置は、リフトピン207の上端が、基板載置面211の上面から突出する位置である。
【0018】
具体的には、基板載置台212をウエハ移載位置まで下降させた時には、リフトピン207の上端部が基板載置面211の上面から突出して、リフトピン207が基板100を下方から支持するようになっている。また、基板載置台212をウエハ処理位置まで上昇させたときには、リフトピン207は基板載置面211の上面から埋没して、基板載置面211が基板100を下方から支持するようになっている。なお、リフトピン207は、基板100と直接触れるため、例えば、石英やアルミナなどの材質で形成することが望ましい。
【0019】
[排気部]
処理室201(上部容器202a)の内壁には、処理室201の雰囲気を排気する第1排気部としての第1排気口221が設けられている。第1排気口221には第1排気管224aが接続されており、第1排気管224aには、処理室201内を所定の圧力に制御するAPC(Auto Pressure Controller)等の圧力調整器227と第1真空ポンプ223aと後述の第2真空ポンプ223bが順に直列に接続されている。主に、第1排気口221、第1排気管224a、圧力調整器227により第一の排気部(排気ライン)が構成される。なお、第1真空ポンプ223aも第一の排気部の構成としても良い。また、移載室203の内壁側面には、移載室203の雰囲気を排気する第2排気口1481が設けられている。また、第2排気口1481には排気管1482が設けられている。排気管1482には、圧力調整器228が設けられ、移載室203内の圧力を所定の圧力に排気可能に構成されている。また、移載室203を介して処理室201内の雰囲気を排気することもできる。
【0020】
[ガス導入口]
処理室201の上部に設けられるシャワーヘッド234の上面(天井壁)には、処理室201内に各種ガスを供給するためのガス導入口241が設けられている。ガス供給部であるガス導入口241に接続される各ガス供給ユニットの構成については後述する。
【0021】
[ガス分散部]
ガス分散ユニットとしてのシャワーヘッド234は、バッファ室232、分散板244aを有する。なお、分散板244aは、第1活性化部としての第1電極244bとして構成されていても良い。分散板244aには、ガスを基板100に分散供給する孔234aが複数設けられている。シャワーヘッド234は、ガス導入口241と処理室201との間に設けられている。ガス導入口241から導入されるガスは、シャワーヘッド234のバッファ室232(分散部とも呼ぶ。)に供給され、孔234aを介して処理室201に供給される。
【0022】
なお、分散板244aを第1電極244bとして構成した場合は、第1電極244bは、導電性の金属で構成され、処理室201内のガスを励起するための活性化部(励起部)の一部として構成される。第1電極244bには、電磁波(高周波電力やマイクロ波)が供給可能に構成されている。なお、蓋231を導電性部材で構成する際には、蓋231と第1電極244bとの間に絶縁ブロック233が設けられ、蓋231と第1電極部244bの間を絶縁する構成となる。
【0023】
[活性化部(プラズマ生成部)]
活性化部としての第1電極244bが設けられている場合の構成について説明する。活性化部としての第1電極244bには、整合器251と高周波電源部252が接続され、電磁波(高周波電力やマイクロ波)が供給可能に構成されている。これにより、処理室201内に供給されたガスを活性化させることができる。また、第1電極244bは、容量結合型のプラズマを生成可能に構成される。具体的には、第1電極244bは、導電性の板状に形成され、上部容器202aに支持されるように構成される。活性化部は、少なくとも第1電極244b、整合器251、高周波電源部252で構成される。なお、第1電極244bと高周波電源252との間に、インピーダンス計254を設けても良い。インピーダンス計254を設けることによって、測定されたインピーダンスに基づいて、整合器251、高周波電源252をフィードバック制御することができる。また、高周波電源252は、電力データをコントローラ260と送受信可能に構成され、整合器251は、整合データ(進行波データ、反射波データ)をコントローラ260と送受信可能に構成され、インピーダンス計254は、インピーダンスデータをコントローラ260と送受信可能に構成される。
【0024】
[ガス供給部]
ガス導入口241には、共通ガス供給管242が接続されている。共通ガス供給管242は、管の内部で連通しており、共通ガス供給管242から供給されるガスは、ガス導入口241を介してシャワーヘッド234内に供給される。
【0025】
共通ガス供給管242には、
図2に示す、ガス供給部が接続される。ガス供給部は、第1供給管113a、第2供給管123a、第3供給管133aが接続されている。
【0026】
第1供給管113aを含む第1供給部からは、主に第1ガスとしての第1元素含有ガス(第1処理ガス)が主に供給される。また、第2供給管123aを含む第2供給部からは、主に第2ガスとしての第2元素含有ガス(第2処理ガス)が供給される。また、第3供給管133aを含む第3供給部(不活性ガス供給部)からは、主に第3ガスとしての第3元素含有ガスが供給される。
【0027】
[第1供給部]
第1供給管113aには、上流方向から順に、不活性ガス供給源113b、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)115、開閉弁であるバルブ116a,116bが設けられている。なお、バルブ116aは、第1供給管113a内をパージするパージバルブとも呼ぶ。また、バルブ116bは、基板100にガスを供給するタイミングを制御する第1タイミングバルブとも呼ぶ。
【0028】
また、MFC115とパージバルブ116aとの間には、第1供給管113aと気化器118の導入部118aとを接続する気化器導入管119aが接続される。気化器導入管119aには、導入バルブ119bが設けられている。
【0029】
パージバルブ116aと第1タイミングバルブ116bの間であって、パージバルブ116a側に設けられた合流部(接続点,接続部とも呼ぶ)114には、第1供給管113aと気化器118の導出部118bとを接続する気化器出力管119cが接続されている。気化器出力管119cには、出力バルブ119dが設けられている。
【0030】
後述のコントローラ260により、各バルブの開閉が制御されることにより、不活性ガス供給源113bから、直接、第1供給管113aを介して、共通ガス供給管242に不活性ガスを供給可能に構成される。また、不活性ガス供給源113bから気化器導入管119aを介して気化器118に不活性ガスが供給されることにより、気化器118から気化器出力管119cを介して、第1供給管113aに後述の第1ガスを供給可能に構成される。なお、気化器118に貯留される原料がそれ単体で気化し、第1供給管113aに第1ガスを供給させることが可能であれば、気化器118に不活性ガスを供給しなくても良い。
【0031】
ここで、第1ガスとしての、第1元素含有ガスは、処理ガスの一つである。第1元素含有ガスは第14族元素含有ガスであり、例えば、シリコン(Si)を含むガスである。具体的には、ビスジエチルアミノシラン(Si[N(C
2H
5)
2]
2H
2、略称:BDEAS)ガスである。気化器118内には、この様な原料が貯留されている。なお、この様な、アミノ基(NH−)と、炭素(C)の何れか又は両方を含むガスを用いた場合、基板100上に形成する膜特性を向上させることができる。例えば、膜厚均一性や、電気的特性を向上させることができる。しかしながら、この様な原料はアミノ基と炭素の何れか又は両方を含まない原料と比較して、熱的安定性が低い。この様な原料を、気化温度以上に加熱すると、熱分解することがある。
【0032】
第1元素含有ガスは、気化器118から、出力バルブ119d,第1タイミングバルブ116b、第1供給管113a、共通ガス供給管242を介して基板処理装置200に供給される。
【0033】
第1供給部は、主に、気化器118、気化器出力管119c、出力バルブ119d、第1供給管113aにより構成される。
【0034】
また、第1供給管113aのバルブ116bよりも上流側にガスタンク181を設けても良い。ガスタンク181を設けて第1ガスを溜めることにより、基板100にガスを多く流すことができる。なお、ガスタンク181を第1供給部に含めても良い。
【0035】
更には、不活性ガス供給源113bを第1供給部に含めて考えてもよい。なお、不活性ガス供給源113bは、第1供給管113aと気化器導入管119aのいずれか又は両方に不活性ガスを供給するソースとして機能する構成であり、例えば、半導体製造装置工場に設けられ、不活性ガスが供給されたガスラインに接続されたガス管を意味する。
【0036】
なお、気化器118には、気化器118に原料を供給する原料供給管121が接続されていても良い。原料供給管121にはバルブ121aが設けられ、原料供給管121内を流れる原料の量が調整可能に構成される。
【0037】
なお、気化器118には、気化器118内に残存する原料の量を検出する残量検出部を設けても良い。残量検出部は例えば、
図2の破線で示す、液面のレベルを検出するレベル計122aと重量計122bといずれかまたは両方である。残量検出部が設けられることで、気化器118内に残存する原料の量を検出することが可能となる。なお、気化器118内に残存する原料の量は、MFC115の流量の積算値、バルブ119b,出力バルブ119d,バルブ116b等の開放時間の積算値、後述の第1ガス供給工程S503の積算時間、等、一つ以上に基づいた積算値のデータを基にコントローラ260で演算することにより、間接的に演算するプログラムを用いて算出しても良い。なお、プログラムを用いて残存する原料の量を算出する場合は、
図2に示すハード的な残量検出部を設けなくても良く、残量検出部をプログラムにより実現しても良い。また、残量検出部から出力される残量データと各積算値とを基に、残存する原料の量を算出しても良い。
【0038】
ここで、気化器118内には、原料が満たされていない空き空間118cが存在する。この空き空間118cには、分解した第1ガスが発生し、分解した第1ガスが滞留することがある。分解した第1ガスが基板処理装置200に供給された場合、基板100毎の処理品質の均一性を低下させてしまう課題を生じる。例えば、分解した第1ガスが供給された処理と、分解した第1ガスが供給されなかった処理とで膜特性(膜品質)を異ならせてしまう。分解した第1ガスは、例えば、基板処理装置200を停止させた時に発生する。分解した第1ガスは、気化器出力管119c、第1供給管113a等の中にも発生することが有る。また、分解した第1ガスは、例えば、基板処理装置200を待機(アイドリング)させた時にも発生する可能性が有る。また、後述の基板搬入工程S501、昇温工程S502、成膜工程S302、判定工程S507、搬送圧力調整工程S508、基板搬出工程S509等でも発生する可能性が有る。
【0039】
発明者等は、分解した第1ガスを気化器118や、第1供給管113a、気化器出力管119cの少なくともいずれか内から除去する技術を見出した。例えば、後述の第2排出管120aを用いることで、気化器118、気化器出力管119c内に存在する分解した第1ガスを後述の第2排気管224bに排出させることが可能となる。また、後述の第1排出管113hを用いることで、第1供給管113a内に存在する分解した第1ガスを第2排気管224bに排出させることが可能となる。この分解した第1ガスを排出する構成について以下に説明する。
【0040】
なお、ここでは、気化方式としてバブリング方式を採用する気化器118を設けたが、蒸発方式の気化器や、昇華方式の気化器を採用しても良い。蒸発方式の気化器であっても、気化器内の空間に分解した第1ガスが生成される可能性が有り、同様の課題を生じる。
【0041】
なお、気化器118内に貯留される原料は、液体の場合について記したが、これに限らず、固体や気化器の場合であっても同様の課題を生じる。
【0042】
[ガス排出部]
ガス排出部は、第1排出部と第2排出部とのいずれか又は両方で構成される。以下に第1排出部と第2排出部の構成について説明する。
【0043】
[第1排出部]
パージバルブ116aと第1タイミングバルブ116bの間であって、第1タイミングバルブ116b側に設けられた合流部(接続点,接続部とも呼ぶ)117には、第1供給管113aと第2排気管224bとを接続する第1排出管113hが設けられている。また、第1排出管113hには、第1排出バルブ116hが設けられている。第1排出部は、少なくとも第1排出管113hと第1排出バルブ116hとで構成される。
【0044】
[第2排出部]
出力バルブ119dと導出部118bとの間の気化器出力管119cには、気化器出力管119cと第2排気管224bとを接続する、第2排出管120aが設けられている。また、第2排出管120aには、第2排出バルブ120bが設けられ、気化器出力管119cから第2排気管224bへの流路のON/OFFを制御可能に構成される。第2排出部は少なくとも第2排出管120aと第2排出バルブ120bで構成される。
【0045】
なお、第2排出バルブ120bと出力バルブ119dとで流路切替部120cを形成しても良い。なお、流路切替部120cは、一つのバルブで構成しても良い。具体的には三方弁が有る。流路切替部120cは、気化器118から、第1供給管113aと第2排出管120aの何れかにガスを供給する様に構成される。
【0046】
なお、第2排気管224bは、第1排気管224aに接続されている。第2排気管224bに排気されたガスは、第1排気管224aを介して、真空ポンプ223bに排出可能に構成されている。
【0047】
この様な構成により、第1供給管113a、気化器118、気化器導入管119a、気化器出力管119c内に存在するガスは、第2排出管120a、第1排出管113hのいずれか若しくは両方から、第2排出管224bに排出可能に構成されている。
【0048】
[第2供給部]
第2供給管123aには、上流方向から順に、第2供給源123、MFC125、バルブ126が設けられている。なお、バルブ126は、基板100に第2ガスを供給するタイミングを制御する第2タイミングバルブとも呼ぶ。
【0049】
第2供給管123aからは、第2元素含有ガスが、MFC125、バルブ126、共通ガス供給管242を介して、基板処理装置200に供給される。
【0050】
第2元素含有ガスは、処理ガスの一つである。第2元素含有ガスは窒素(N)を含むガスであり、具体的にはアンモニア(NH
3)ガスや、水素(H
2)と窒素(N
2)の混合ガス等のガスである。
【0051】
なお、第2供給管123aに、第2ガスを活性化させるリモートプラズマユニット(RPU)180を設けても良い。
【0052】
第2供給部は、主に、第2供給管123a、MFC125、バルブ126で構成される。
【0053】
更には、第2供給源123、RPU180のいずれか若しくは両方を第2供給部に含めて考えてもよい。
【0054】
[第3供給部(不活性ガス供給部)]
第3供給管133aには、上流方向から順に、第3ガス供給源133、MFC135、バルブ136が設けられている。なお、バルブ136は、基板100に第3ガスを供給するタイミングを制御する第3タイミングバルブとも呼ぶ。
【0055】
第3供給管133aからは、不活性ガスが、MFC135、バルブ136、共通ガス供給管242を介してシャワーヘッド234に供給される。
【0056】
不活性ガスは、第1ガスと反応し難いガスである。不活性ガスは例えば、窒窒素(N
2)ガス、アルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、等のガスである。
【0057】
第3供給部(不活性ガス供給部)は、主に、第3供給管133a、MFC135、バルブ136で構成される。
【0058】
ここで、第1供給部、第2供給部、第3供給部のそれぞれを構成するMFC、バルブ、(気化器)、(RPU)はコントローラ260と送受信可能に構成され、それぞれ、以下のデータを送受信する。MFC:流量データ、バルブ:開度データ、(気化器:気化量データ)、(RPU:電力データ)。
【0059】
[制御部]
図3に示すように基板処理装置200は、基板処理装置200の各部の動作を制御するコントローラ260を有している。
【0060】
コントローラ260の概略構成図と、ネットワーク268、上位装置500等の接続構成図を
図3に示す。制御部であるコントローラ260は、CPU(Central Processing Unit)261、RAM(Random Access Memory)262、記憶装置263、I/Oポート264を備えたコンピュータとして構成されている。RAM262、記憶装置263、I/Oポート264は、内部バス265を介して、CPU261とデータ交換可能なように構成されている。コントローラ260には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置269や、外部記憶装置267、送受信部285などが接続可能に構成されている。入出力装置269は、基板処理装置200の状態、上位装置500等から受信したデータを報知する報知部(表示部)としての表示画面270も含むように構成しても良い。
【0061】
記憶装置263は、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置263内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ、基板100への処理に用いるプロセスレシピを設定するまでの過程で生じる演算データや処理データ等が読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ260に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM262は、CPU261によって読み出されたプログラム、演算データ、処理データ等のデータが一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0062】
I/Oポート264は、ゲートバルブ1490、昇降部218、温度制御部400、圧力調整器227,228、真空ポンプ223a,223b、整合器251、高周波電源部252、MFC115,125,135、バルブ116a,116b,116h,119b,119d,(121a),126,136、(バイアス制御部257)、等に接続されている。また、インピーダンス計254、RPU180、等にも接続されていても良い。なお、本開示での接続とは、各部が物理的なケーブルで繋がっているという意味も含むが、各部の信号(電子データ)が直接または間接的に送信/受信可能になっているという意味も含む。
【0063】
演算部としてのCPU261は、記憶装置263からの制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置269からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置263からプロセスレシピを読み出すように構成されている。また、送受信部285から入力された設定値と、記憶装置263に記憶されたプロセスレシピや制御データとを比較・演算して、演算データを算出可能に構成されている。また、演算データから対応する処理データ(プロセスレシピ)の決定処理等を実行可能に構成されている。そして、CPU261は、読み出されたプロセスレシピの内容に沿うように、ゲートバルブ1490の開閉動作、昇降部218の昇降動作、温度制御部400への電力供給動作、温度制御部400による基板載置台212の温度調整動作、圧力調整器227,228の圧力調整動作、真空ポンプ223aのオンオフ制御、MFC115,125,135でのガス流量制御動作、RPU180のガスの活性化動作、バルブ116a,116b,116h,119b,119d,(121a),126,136でのガスのオンオフ制御、整合器251の電力の整合動作、高周波電源部252の電力制御、バイアス制御部257の制御動作、インピーダンス計254が測定した測定データに基づいた整合器251の整合動作や、高周波電源252の電力制御動作、等を制御するように構成されている。各構成の制御を行う際は、CPU261内の送受信部が、プロセスレシピの内容に沿った制御情報を送信/受信することで制御する。
【0064】
なお、コントローラ260は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていても良い。例えば、上述のプログラム(データ)を格納した外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MOなどの光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)267を用意し、係る外部記憶装置267を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係るコントローラ260を構成することができる。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置267を介して供給する場合に限らない。例えば、送受信部285やネットワーク268(インターネットや専用回線)等の通信手段を用い、外部記憶装置267を介さずにプログラム(データ)を供給するようにしても良い。なお、記憶装置263や外部記憶装置267は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。以下、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において、記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置263単体のみを含む場合、外部記憶装置267単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合が有る。
【0065】
[基板処理工程]
次に基板処理工程について
図4〜
図7を用いて説明する。
【0066】
基板処理工程では、
図4に示すように成膜工程S302の前と後のいずれか又は両方で、ガス供給部調整工程S301が行われる。ガス供給部調整工程S301の詳細について
図5を用いて説明する。
【0067】
[ガス供給部調整工程S301]
ガス供給部調整工程S301は、
図5に示すように、第1排気工程(ガス管排気工程)S401と、第2排気工程(気化器排気工程)S402と、雰囲気調整工程S403とを有する。次にこれらの工程について説明する。
【0068】
[第1排気工程(ガス管排気工程)S401]
まず、ガス管排気工程S401について説明する。ガス管排気工程S401では、第1供給管113aに残留する第1ガスを、第2排出部から排気する。具体的には、バルブ116bとバルブ119bとバルブ119bとを閉じ、パージバルブ116aと第1排出バルブ116hを開く。これにより、不活性ガス供給源113bから、第1供給管113aパージバルブ116a、第1排出管113h、第1排出バルブ116h、等を介して、第2排気管224bにガスが流れる流路が形成される。この状態で第2排気管224bから、第1供給管113a内の残留ガスを所定時間、排気する。なお、この時、不活性ガス供給源113bから不活性ガスを供給して、第1供給管113a内のガスを押し出す様にしても良い。また、第1供給管113a内の雰囲気の排気と、不活性ガスの供給を交互に繰り返させても良い。この様に第1供給管113a内を排気することで、残留したガス量を低減させることができる。
【0069】
また、第1供給管113a内の排気終了後、パージバルブ116aと第1排出バルブ116hを閉じることで、ガス管排気工程S401が終了する。なお、パージバルブ116aと第1排出バルブ116hを閉じた後に、バルブ116bを開けて、第1供給管113a内を高真空に排気しても良い。第1供給管113a内を高真空に排気した後は、バルブ116bを閉じ、第1供給管113a内を高真空雰囲気に保つ。
【0070】
[第2排気工程(気化器排気工程)S402]
次に気化器排気工程S402が行われる。気化器排気工程S402では、気化器118の空き空間118cに存在する分解した第1ガスを気化器118から、第1排出部を介して、第2排気管224bに排気させる。具体的には、バルブ119bと第2排出バルブ120bとを開き、パージバルブ116aと出力バルブ119dと第1排出バルブ116hを閉じる。この状態で、気化器118内の雰囲気を、第2排出管120aを介して、第2排気管224bに排気することで行われる。この排気は、単に、気化器118内を真空排気するのみならず、不活性ガス供給源113bから不活性ガスを供給して、気化器118内の分解した第1ガスを押し出すようにしても良い。また、気化器118内の排気と、不活性ガス供給による排気とを繰り返し行わせても良い。繰り返すことで、気化器118内に存在する分解した第1ガスの量を低減させることができる。
【0071】
なお、排気時間や不活性ガスの流量は、気化器118内に残存する原料の量や、基板処理装置のアイドリング時間、気化器118のアイドリング時間、成膜工程の積算時間、等のデータに基づいて、変更させても良い。例えば、残存する原料の量が少ない場合は、空き空間118cが多くなり、分解した第1ガスの量が多くなっていると見積もり、排気時間を長くさせれば良い。即ち、分解した第1ガスの量と、排気時間は比例関係にあり、比例関係を基に、排気時間を長く設定させても良いし、不活性ガスの流量を多くなるように設定させても良い。
【0072】
所定時間排気後、第2排出バルブ120bを閉じることで、気化器排気工程S402が終了する。
【0073】
[雰囲気調整工程S403]
次に、雰囲気調整工程S403について説明する。雰囲気調整工程S403では、バルブ119bを開き、気化器118に不活性ガスを供給し、空き空間118cに第1ガスを満たす。所定時間経過後、出力バルブ119dを開き、第1供給管113a内に第1ガスを供給することで、気化器118と第1供給管113a内の雰囲気が調整される。
【0074】
なお、この時、第1供給管113a内が高真空雰囲気になっている場合には、気化器118から第1供給管113aに第1ガスが一気に流れ込ませることができ、第1供給管113a内での第1ガスの希釈化を抑制させることができる。第1供給管113a内での第1ガスの希釈化を抑制させることで、ガス供給調整工程S301の後に、最初に基板処理装置200(基板100)に供給されるガス濃度と、後述の成膜工程S302が1回以上を行われた後に基板処理装置200(基板100)に供給されるガス濃度との差を低減させることができる。即ち、基板100毎の処理均一性を向上させることができる。
【0075】
この様にして、ガス供給部調整工程S301が行われる。
【0076】
次に、成膜処理工程S302とその前後に行われる工程について、
図6を用いて説明する。
【0077】
[基板搬入工程S501]
成膜処理S302に際しては、先ず、基板100を処理空間201に搬入させる。具体的には、基板支持部210を昇降部218によって下降させ、リフトピン207が貫通孔214から基板支持部210の上面側に突出させた状態にする。また、処理空間201内や移載室203を所定の圧力に調圧した後、ゲートバルブ1490を開放し、ゲートバルブ1490からリフトピン207上に基板100を載置させる。基板100をリフトピン207上に載置させた後、ゲートバルブ1490を閉じ、昇降部218によって基板支持部210を所定の位置まで上昇させることによって、基板100が、リフトピン207から基板支持部210へ載置されるようになる。続いて、処理空間201内が所定の圧力(真空度)となるように、第1排気管224aと排気管1481とのいずれか又は両方を介して処理空間201内を排気しても良い。この際、圧力センサ(不図示)が計測した圧力値に基づき、圧力調整器227の弁開度と圧力調整器228の弁開度とのいずれか又は両方をフィードバック制御する。
【0078】
[昇温工程S502]
昇温工程S502では、基板100を基板載置台210で支持した状態で、所定時間保持させる。所定時間保持させるか、基板100が所定温度になった後、次の成膜工程S302が行われる。
【0079】
なお、このときのヒータ213の温度は、100〜700℃、好ましくは300〜500℃の範囲内の一定の温度となるように設定する。ヒータ213の温度は、少なくとも成膜工程S301の間は、基板100の温度が所定の温度を保つ様に制御される。具体的には、温度センサ401が検出した温度データに基づき、基板載置台210が所定の温度となるようにヒータ213に供給する電力をフィードバック制御する。
【0080】
次に、成膜工程S302について、
図6と
図7を用いて説明する。
【0081】
[成膜工程S302]
成膜工程S302では、後述の第1ガス供給工程S503と第1パージ工程S504と第2ガス供給工程S505と第2パージ工程S506とを有する。なお、ここでは、これらの工程を直列に行う例を示しているが、第1ガス供給工程S503と第2ガス供給工程S505との実行期間の一部が重なる様に並行して行っても良い。なお、第1ガス供給工程S503と第2ガス供給工程S505とを並行して実行させる場合は、第1パージ工程S504と第2パージ工程S506とを並行して行っても良いし、一方のパージ工程を省略させても良い。
【0082】
[第1ガス供給工程S503]
第1ガス供給工程S503では、第1供給部から処理室201内に第1ガス(処理ガス)としてのシリコン含有ガスを供給する。具体的には、BDEASガスを供給する。具体的には、第1タイミングバルブ116b,出力バルブ119d,導入バルブ119bを開き、パージバルブ116a,第2排出バルブ120b,第1排出バルブ116hを閉じた状態で、不活性ガス供給源113bから供給される不活性ガスをMFC115で流量調整し、気化器118に供給することにより、気化器118内のBDEASガスを、基板処理装置200に供給する。BDEASガスは、バッファ室232を通り、シャワーヘッド234のガス供給孔234aから、減圧状態の処理室201内に供給される。また、排気部による処理室201内の排気を継続し処理室201内の圧力を所定の圧力範囲(第1圧力)となるように制御する。このとき、基板100に対してBDEASガスが供給されることとなる。BDEASガスは、所定の圧力(第1圧力:例えば10Pa以上1000Pa以下)で処理室201内に供給する。このようにして、基板100にBDEASガスを供給する。BDEASガスが供給されることにより、基板100上に、シリコン含有層が形成される。
【0083】
[第1パージ工程S504]
基板100上にシリコン含有層が形成された後、第1タイミングバルブ116bを閉じ、BDEASガスの供給を停止する。第1ガスを停止することで、処理室201中に存在する第1ガスや、バッファ室232の中に存在する処理ガスを第1の排気部から排気されることにより第1パージ工程S504が行われる。
【0084】
また、第1パージ工程S504では、単にガスを排気(真空引き)してガスを排出すること以外に、不活性ガス供給源133より不活性ガスを供給して、残留ガスを押し出すことによる排出処理を行うように構成しても良い。この場合、バルブ136を開け、MFC135で不活性ガスの流量調整を行う。また、真空引きと不活性ガスの供給を組み合わせて行っても良い。また、真空引きと不活性ガスの供給を交互に行うように構成しても良い。
【0085】
所定の時間経過後、バルブ136を閉じて、不活性ガスの供給を停止する。なお、バルブ136を開けたまま不活性ガスの供給を継続しても良い。
【0086】
[第2ガス供給工程S505]
第1パージ工程S504の後、第2供給部から、処理室201内に第2ガス(処理ガスまたは反応ガスとも呼ぶ)としての、NH
3ガスを供給する。具体的には、バルブ126を開け、ガス導入口241、バッファ室232、複数の孔234aを介して、処理室201内にNH
3ガスを供給する。
【0087】
このとき、NH
3ガスの流量が所定の流量となるようにMFC125を調整する。なお、NH
3ガスの供給流量は、例えば、1sccm以上10000sccm以下である。
【0088】
NH
3ガスが基板100上に形成されているシリコン含有層に供給されると、シリコン含有層が改質され、所定の厚さのSiN層が形成される。具体的には、シリコン含有層に含まれる炭素(C)や水素(H)を還元されることでSiN層が形成される。
【0089】
[第2パージ工程S506]
第1パージ工程S503と同様の動作によって、第2パージ工程S506が行われる。例えば、処理室201内に存在する第2ガスや、バッファ室232内に存在する第2ガスは、第2ガスの供給を停止することで、排気部から排気されることにより第2パージ工程S506が行われる。また、バッファ室232と処理室201にパージガスを供給して、パージを行っても良い。
【0090】
なお、
図7の第2排出バルブ120b開放タイミングAに示す様に、第1パージ工程S504と、第2ガス供給工程S505と、第2パージ工程S506の少なくとも一つの工程と並行して、第2排出バルブ120bを開けるタイミングを設けても良い。各工程の一部を実行している間に重なるタイミングで第2排出バルブ120bを開けても良いし、第1パージ工程S504と、第2ガス供給工程S505と、第2パージ工程S506の全ての工程を通して、第2排出バルブ120bを開けても良い。第2排出バルブ120bを開けて、気化器118内に生成された第1ガスを第2排出管120aに供給する様に構成しても良い。気化器118から第2排出管120aに供給することで、気化器118内での分解した第1ガスが発生したとしても、分解した第1ガスの滞留を抑制させることができる。また、気化器118内の圧力を一定に保つことができ、分解した第1ガスの生成を抑制することができる。また、気化器118内の第1ガスと不活性ガスとの比率を一定に保つことが可能となる。即ち、基板100に供給される第1ガスの濃度をサイクル毎に一定に保つことができる。これにより、基板100に形成される膜が数原子層の薄膜になったとしても、単層毎の品質を一定に保つことができる。
【0091】
なお、第2排出バルブ120bを開けるタイミング中に、出力バルブ119dを閉じておくことで、第1供給管113a内の圧力低下を抑制できる。また、第1供給管113a内に分解した第1ガスが進入することを抑制できる。
【0092】
なお、ガスタンク181が設けられている場合には、ガスタンク181内に所定量の第1ガスが溜まった後に、第2排出バルブ120bが開ける様に各バルブの開閉タイミングを設定しても良い。また、1サイクル目のS503を実行した後から、次のサイクルのS503の開始までの間に、ガスタンク181内に貯める第1ガスの量を予め設定し、必要な第1ガスの量を溜められる時間を残して、第2排出バルブ120bを開ける様に構成しても良い。例えば、
図7に示す、第2排出バルブ120b開放タイミングBに示す様にバルブ開閉タイミングを設定する。具体的には、S504の工程で第2排出バルブ120bを開き、第1ガスを排出して、S505とS506の工程で、ガスタンク181内に第1ガスを貯める様に設定することにより、ガスタンク181内での第1ガスの分解が発生することを抑制させることができる。
【0093】
[判定工程S507]
第2パージ工程S506の終了後、コントローラ260は、上記の成膜工程S302(S503〜S506)が所定のサイクル数nが実行されたか否かを判定する。即ち、基板100上に所望の厚さのSiN層が形成されたか否かを判定する。上述の工程S503〜S506を1サイクルとして、このサイクルを少なくとも1回以上行うことにより、基板100上に所定膜厚のSiN膜を成膜することができる。
【0094】
判定工程S507で、成膜工程S302が所定回数実行されていないとき(No判定のとき)は、成膜工程S302を繰り返し行い、所定回数実施されたとき(Yes判定のとき)は、成膜工程S302を終了し、搬送圧力調整工程S508を実行させる。
【0095】
[搬送圧力調整工程S508]
次に、搬送圧力調整工程S508について説明する。搬送圧力調整工程S508では、処理空間201内や移載室203内が所定の圧力(真空度)となるように、第1排気口221と第2排気口1481のいずれかまたは両方で排気する。
【0096】
[基板搬出工程S509]
搬送圧力調整工程S508で処理空間201と移載室203内が所定圧力になった後、基板支持部210を昇降部218によって下降させ、リフトピン207が貫通孔214から基板支持部210の上面側に突出させた状態にする。即ち、基板100がリフトピン207に支持された状態とする。その後、ゲートバルブ1490を開き、移載室203から搬送モジュール(不図示)にウエハ200を搬出する。
【0097】
[ガス供給部調整工程S303]
なお、成膜工程S302の終了後にガス供給部調整工程S303を行わせても良い。ガス供給部調整工程S303は、上述のガス供給部調整工程S301と同様であるため、詳細説明を省略する。
【0098】
この様にして、本開示の基板処理工程が行われる。
【0099】
以上、本開示の一実施形態を具体的に説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0100】
例えば、上述では、成膜処理について記したが、他の処理にも適用可能である。例えば、プラズマを用いた拡散処理、酸化処理、窒化処理、酸窒化処理、還元処理、酸化還元処理、エッチング処理、加熱処理などが有る。例えば、反応ガスのみを用いて、基板表面や基板に形成された膜をプラズマ酸化処理や、プラズマ窒化処理する際にも本発明を適用することができる。また、反応ガスのみを用いたプラズマアニール処理にも適用することができる。
【0101】
また、上述では、半導体装置の製造工程について記したが、実施形態に係る発明は、半導体装置の製造工程以外にも適用可能である。例えば、液晶デバイスの製造工程、太陽電池の製造工程、発光デバイスの製造工程、ガラス基板の処理工程、セラミック基板の処理工程、導電性基板の処理工程、などの基板処理が有る。
【0102】
また、上述では、シリコン窒化膜を形成する例を示したが、他のガスを用いた成膜にも適用可能である。例えば、酸素含有膜、窒素含有膜、炭素含有膜、ホウ素含有膜、金属含有膜とこれらの元素が複数含有した膜等が有る。なお、これらの膜としては、例えば、AlO膜、ZrO膜、HfO膜、HfAlO膜、ZrAlO膜、SiC膜、SiCN膜、SiBN膜、TiN膜、TiC膜、TiAlC膜などが有る。
【0103】
また、上述では、一つの処理室で一枚の基板を処理する装置構成を示したが、これに限らず、複数枚の基板を水平方向又は垂直方向に並べた装置であっても良い。