(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
[金属張積層板の製造方法]
図1は、本発明の一実施の形態に係る金属張積層板の製造方法の工程図である。本実施の形態で製造される金属張積層板20は、
図1(a)、(b)に示すように、金属層101と絶縁樹脂層102とが積層された第1の積層板10と、該第1の積層板10の絶縁樹脂層102に剥離可能に積層された支持体103と、を備えている。そして、本実施の形態の金属張積層板20の製造方法は、下記の工程(I)及び、工程(II)を含むことができる。
【0021】
<工程(I)>
工程(I)は、第1の積層板10を準備する工程である。
図1(a)に示すように、第1の積層板10は、金属層101と絶縁樹脂層102とが積層されてなるものである。
【0022】
(金属層)
金属層101は、接着性の観点からは金属箔を用いることが好ましい。金属箔の金属として、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス、鉄、銀、パラジウム、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、金、コバルト、チタン、タンタル、亜鉛、鉛、錫、シリコン、ビスマス、インジウム又はこれらの合金などから選択される金属を挙げることができる。導電性の点で特に好ましいものは銅又は銅合金の金属箔である。なお、金属張積層板20を連続的に生産する場合には、金属箔として、所定の厚さのものがロール状に巻き取られた長尺状の金属箔が用いられる。
【0023】
また、金属層101の絶縁樹脂層102と直接接する面の表面粗さは、Rzで0.1〜7μmであることが好ましい。この範囲であれば、絶縁樹脂層102との接着力がより良好となるためである。さらには、Rzが0.3〜3.0μmであれば、好適な接着力と高密度配線形成時に求められる良好なエッチング性との両立を図ることができるため、より好ましい。ここで、Rzは、JIS B 0601(1994)に規定される十点平均粗さを示す。
【0024】
(絶縁樹脂層)
絶縁樹脂層102は、樹脂成分がポリイミドからなるポリイミド層であることが好ましい。この場合、ポリイミド層は、単層構造であってもよいし、複数のポリイミド層が積層された多層構造であってもよい。絶縁樹脂層102を多層構造とする場合は、熱可塑性ポリイミド層と、非熱可塑性ポリイミド層を含む多層構造であってもよい。ここで、「熱可塑性ポリイミド」とは、一般にガラス転移温度(Tg)が明確に確認できるポリイミドのことであるが、本発明では、動的粘弾性測定装置(DMA)を用いて測定した、30℃における貯蔵弾性率が1.0×10
9Pa以上であり、320℃における貯蔵弾性率が3.0×10
8Pa未満であるポリイミドをいう。また、「非熱可塑性ポリイミド」とは、一般に加熱しても軟化、接着性を示さないポリイミドのことであるが、本発明では、DMAを用いて測定した、30℃における貯蔵弾性率が1.0×10
9Pa以上であり、320℃における貯蔵弾性率が3.0×10
8Pa以上であるポリイミドをいう。
【0025】
図2A〜
図2Cは、絶縁樹脂層102の好ましい構成例を示している。まず、
図2Aに示す例では、絶縁樹脂層102は、金属層101に接する側から、接着性を有する熱可塑性ポリイミド層102Aと、ベース樹脂層としての非熱可塑性ポリイミド層102Bと、接着性を有する熱可塑性ポリイミド層102Cとが、この順で積層された多層構造を有している。ここで、絶縁樹脂層102の熱可塑性ポリイミド層102Cにおける表面S1は、支持体103が積層される側の表面である。
【0026】
次に、
図2Bに示す例では、絶縁樹脂層102は、金属層101に接する側から、熱可塑性ポリイミド層102Aと、ベース樹脂層としての非熱可塑性ポリイミド層102Bとが、この順で積層された多層構造を有している。ここで、絶縁樹脂層102の非熱可塑性ポリイミド層102Bにおける表面S1は、支持体103が積層される側の表面である。
【0027】
次に、
図2Cに示す例では、絶縁樹脂層102が単層で形成されている。絶縁樹脂層102が単層の場合、樹脂成分が非可塑性ポリイミドからなることが好ましい。ここで、絶縁樹脂層102における表面S1は、支持体103が積層される側の表面である。
【0028】
図2A〜
図2Cに挙げた例において、絶縁樹脂層102を構成するポリイミド層は、いずれも、金属層101となる金属箔上に樹脂溶液を塗布するキャスティング法により形成することが好ましい。また、
図2A〜
図2Bに挙げた例では、非熱可塑性ポリイミド層102Bの線熱膨張係数を20×10
−6(1/K)以下、好ましくは1×10
−6〜17×10
−6(1/K)の範囲とするのがよい。
図2Cの絶縁樹脂層102についても同様である。
【0029】
絶縁樹脂層102の厚みは、金属張積層板20を加工して得られるFPC等の回路基板の薄型化を実現する観点から、例えば、1〜20μmの範囲内が好ましく、2〜12μmの範囲内がより好ましい。絶縁樹脂層102の厚みが1μm未満では、電気的絶縁性などの機能が損なわれるおそれがある。絶縁樹脂層102の厚みが20μmを超えると、FPC等の回路基板の薄型化が困難になる。
【0030】
絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数は、金属層101の線熱膨張係数に出来るだけ近似していることが好ましい。絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数を金属層101の線熱膨張係数に近づけることによって、FPCの加工プロセスにおける反りの発生などを抑制できる。このような観点から、金属張積層板20において、絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数E1と、金属層101の線熱膨張係数E2とが、例えば0.7×E1≦E2≦1.1×E1の関係になるように、絶縁樹脂層102を形成することが好ましい。
【0031】
また、例えば、金属層101が銅箔によって構成される場合、絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数は、単層であるか、多層であるかにかかわらず、好ましくは15×10
−6〜30×10
−6(1/K)の範囲であり、より好ましくは、18×10
−6〜25×10
−6(1/K)の範囲である。絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数が上記範囲外である場合、工程(I)(第1の積層板10を得る工程)において、第1の積層板10の幅方向端部の反りが大きくなり、安定生産に支障が生じ易くなる。また、後の工程(II)で第1の積層板10と支持体103とを積層した後においても、幅方向端部の反りが内側に折れ込み易くなり、安定生産に支障が生じてしまうおそれがある。また、絶縁樹脂層を熱可塑性ポリイミドと非熱可塑性ポリイミドを含む多層構造とする場合、熱可塑性ポリイミドの線膨張係数は40×10
−6(1/K)以上とするのが好ましく、非熱可塑性ポリイミドの線膨張係数は20×10
−6(1/K)以下とするのが好ましい。
【0032】
絶縁樹脂層102の全体の貯蔵弾性率は、金属張積層板20の剛性を確保し、FPCの加工プロセスにおいて、折り曲げによる配線層の破断、損傷、剥離などの不具合の発生を防止する観点から、例えば、3.0×10
9〜12.0×10
9Paの範囲内が好ましく、4.0×10
9〜9.0×10
9Paの範囲内がより好ましい。
【0033】
(フィラー)
絶縁樹脂層102は、単層であるか、多層であるかにかかわらず、フィラーを含有してもよい。例えば、
図2Aに例示した構造では、支持体103が積層される側の最外層(表面S1を有する層)に位置する熱可塑性ポリイミド層102Cを構成するポリイミドに、フィラー105を0.5〜10重量%の範囲内で含有することが好ましく、さらには2〜6重量%の範囲内で含有することがより好適である。この場合、熱可塑性ポリイミド層102Cにおけるフィラー105の含有量が0.5重量%に満たないと、FPCとしたときに、絶縁樹脂層が装置の平滑面と密着し搬送が困難になるといった問題が発生することがある。一方、フィラー105の含有量が10重量%を超えると表面の凹凸が大きくなり外観的に平滑性が損なわれたり、支持体103との積層境界での密着力が強固となり、支持体103を分離する際に、分離が不能になったり、剥離できたとしても分離時に回路基板が引き伸ばされ反りが発生し易くなる。なお、フィラー105は、絶縁樹脂層102の全体に分布していてもよい。例えば、
図2Aに例示した構造では、熱可塑性ポリイミド層102Aや、非熱可塑性ポリイミド層102Bもフィラー105を含有していてもよい。また、図示は省略するが、
図2B、
図2Cに例示した絶縁樹脂層102にも、フィラー105を含有させることができる。
【0034】
フィラー105の材質としては、シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム等が挙げられるが、これらの中でもシリカが好ましい。フィラー105の形状としては、樹脂中への分散の均一性の観点から破砕状ではなく、球状であることが好ましい。さらには、フィラー105の平均粒子径が0.5〜10μmであることがより好ましい。なお、球状とは、真球又は実質的に角のない丸味のある粒子状態であるものをいい、破砕状とは、破砕粒子が有する角のある任意の形状をもつ粒子状態であるものをいい、電子顕微鏡又は他の顕微鏡により確認することができる。
【0035】
フィラー105は、例えば絶縁樹脂層102をキャスティング法によって形成する場合、予め、ポリイミド溶液又はポリアミド酸溶液中に混合しておき、キャスティングを行うことによって絶縁樹脂層102中(又は、その一部分のポリイミド層)に含有させることができる。
【0036】
<工程(II)>
工程(II)は、上記構成を有する第1の積層板10の絶縁樹脂層102の表面S1に樹脂溶液を塗布することによって、
図1(b)に示すように、支持体103を形成する工程である。つまり、工程(II)では、支持体103をキャスティング法により形成する。
工程(II)において、支持体103はポリイミドによって構成されるため、樹脂溶液としては、ポリイミド溶液又はポリアミド酸溶液を用いる。すなわち、工程(II)では、第1の積層板10の絶縁樹脂層102の表面S1に、ポリアミド酸溶液を塗布した後、熱処理を行ってイミド化して支持体103を形成してもよいし、あるいは、第1の積層板10の絶縁樹脂層102の表面S1に、予めイミド化したポリイミドを溶媒に溶解させた溶液の形態で塗布し、乾燥させることによって支持体103を形成してもよい。支持体103の形成に使用する原料の酸無水物及びジアミノ化合物としては、特に限定されるものではないが、後述するように、絶縁樹脂層102を形成するためのポリイミドの原料の酸無水物及びジアミノ化合物と同様のものを用いることができる。また、支持体103の形成に使用する溶媒、乾燥やイミド化のための熱処理温度、熱処理の方法、樹脂溶液の濃度、絶縁樹脂層102への塗布方法なども、絶縁樹脂層102を形成する場合と同様に行うことができる。
【0037】
工程(II)で形成される支持体103は、金属張積層板20に厚みを付与するとともに、その剛性を高める作用を有するものである。金属張積層板20は、支持体103を有することによって、支持体103を有しない状態(第1の積層板10の状態)に比べ、より優れた機械性質を備えている。そのため、金属張積層板20は、例えば、露光、現像、エッチング、メッキ加工などのウェットプロセス加工、ベーキング、高速プレスなどの高温域の加工を含むFPCの加工プロセスにおいて、折り曲げによる配線層の破断、損傷、剥離などの不具合の発生を防止できる。
【0038】
支持体103の厚みは、金属張積層板20の剛性を高め、FPCの加工プロセスにおいて、折り曲げによる配線層の破断、損傷、剥離などの不具合の発生を防止する観点から、例えば、5〜50μmの範囲内が好ましく、10〜25μmの範囲内がより好ましい。支持体103の厚みが5μm未満では、金属張積層板20に十分な剛性と支持性を付与することが困難になり、厚みが50μmを超えると、支持体103に使用するポリイミド材料が多くなり、コストアップにつながる。
【0039】
また、同様の観点から、金属張積層板20において、絶縁樹脂層102と支持体103の合計の厚みは、例えば、10〜60μmの範囲内が好ましく、20〜30μmの範囲内がより好ましい。つまり、上述した絶縁樹脂層102の厚みとの関係で、絶縁樹脂層102を比較的に薄く(例えば1〜5μmの厚みに)形成する場合は、それを補完するように、相対的に支持体103を厚く(例えば25〜50μmの厚みに)形成することが好ましい。逆に、絶縁樹脂層102を比較的厚く(例えば15〜20μmの厚みに)形成する場合は、相対的に支持体103を薄く(例えば5〜10μmの厚みに)形成することができる。
【0040】
本実施の形態では、支持体103をポリイミドによって形成することにより、FPCの製造工程での熱処理における耐熱性が確保できるとともに、支持体103の線熱膨張係数を、絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数に近似させるように制御することが容易になるので、FPCの加工プロセスにおける反りの発生などを確実に抑制できる。このような観点から、金属張積層板20において、絶縁樹脂層102の全体の線熱膨張係数E1と、支持体103の線熱膨張係数E3とが、例えば0.9×E1≦E3≦1.1×E1の関係になるように、絶縁樹脂層102及び支持体103を形成することが好ましい。また、同様の観点から金属張積層板20において、金属層101の線熱膨張係数E2と、支持体103の線熱膨張係数E3とが、例えば0.7×E3≦E2≦1.1×E3の関係になるように、絶縁樹脂層102を形成することが好ましい。
【0041】
(ポリイミド)
次に、絶縁樹脂層102及び支持体103を形成するためのポリイミドについて説明する。ポリイミドは、前駆体であるポリアミド酸をイミド化してなるものであり、特定の酸無水物とジアミノ化合物とを反応させて製造されるので、酸無水物とジアミノ化合物を説明することにより、ポリイミドの具体例が理解される。なお、本発明でポリイミドという場合、ポリイミドの他、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリシロキサンイミド、ポリベンズイミダゾールイミドなど、分子構造中にイミド基を有するポリマーからなる樹脂を意味する。
【0042】
ポリイミドの原料となるジアミノ化合物としては、芳香族ジアミノ化合物、脂肪族ジアミノ化合物などを使用できるが、例えば、NH
2−Ar1−NH
2で表される芳香族ジアミノ化合物が好適なものとして挙げられる。ここで、Ar1は下記式で表される基から選択されるものであり、アミノ基の置換位置は任意であるが、p,p’位が好ましい。Ar1は置換基を有することもできるが、好ましくは有しないか、有する場合にはその置換基は炭素数1〜6の低級アルキルまたは低級アルコキシ基であるのがよい。これらの芳香族ジアミノ化合物は1種のみを使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0044】
ジアミノ化合物と反応させるテトラカルボン酸化合物としては、芳香族テトラカルボン酸およびその酸無水物、エステル化物、ハロゲン化物などが挙げられるが、芳香族テトラカルボン酸化合物が好適であり、ポリアミド酸の合成の容易さの点で、その酸無水物が好ましい。芳香族テトラカルボン酸化合物としては、特に限定されるものでははいが、例えば、O(CO)
2Ar2(CO)
2Oで表される化合物が好適なものとして挙げられる。ここで、Ar2は、下記式で表される4価の芳香族基であることが好ましく、酸無水物基[(CO)
2O]の置換位置は任意であるが、対称の位置が好ましい。Ar2は、置換基を有することもできるが、好ましくは有しないか、有する場合にはその置換基は炭素数1〜6の低級アルキル基であるのがよい。
【0046】
絶縁樹脂層102は、
図2Aに例示するように、熱可塑性ポリイミド層102A,102Cと非熱可塑性ポリイミド層102Bを含む多層構造であり得るので、熱可塑性ポリイミド、非熱可塑性ポリイミドのそれぞれに使用される酸無水物とジアミノ化合物の好ましい例について説明する。なお、支持体103の形成に熱可塑性ポリイミド又は非熱可塑性ポリイミドを使用する場合についても同様である。
【0047】
熱可塑性ポリイミド:
ポリイミドが熱可塑性ポリイミドである場合、特に限定されるものではないが、ジアミノ成分として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAPE)を50モル%以上含有するジアミノ化合物を用い、これと酸無水物と反応させて得られたものが好ましい。DAPEを50モル%以上含有するものとすることで、熱可塑性ポリイミド層102Cと支持体103との間の剥離性が向上し、分離時に回路基板が引き伸ばされ反りが発生するリスクが抑えられる。DAPEのより好ましい含有量は70〜100モル%の範囲である。
【0048】
ポリイミドが熱可塑性ポリイミドである場合、特に限定されるものではないが、酸無水物成分として、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)を50モル%以上含有する酸無水物を用い、これとジアミノ化合物と反応させて得られたものが好ましい。BTDAを50モル%以上含有するものとすることで、熱可塑性ポリイミド層102Cと支持体103との間の剥離性が向上し、分離時に回路基板が引き伸ばされ反りが発生するリスクが抑えられる。BTDAのより好ましい含有量は70〜100モル%の範囲である。また、好ましい芳香族テトラカルボン酸化合物のうちBTDA以外のものとしては、例えば、ビフェニルテトラカルボン酸無水物(BPDA)、ピロメリット酸無水物(PMDA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、および4,4’−オキシジフタル酸無水物(ODPA)又はこれらの組合せであるのがよい。これらのテトラカルボン酸化合物は1種のみを使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0049】
非熱可塑性ポリイミド:
ポリイミドが非熱可塑性ポリイミドである場合、特に限定されるものではないが、ジアミノ化合物として、上記した熱可塑性ポリイミドの場合と同様に、NH
2−Ar1−NH
2で表される芳香族ジアミノ化合物と、テトラカルボン酸化合物と反応させて得られたものが好ましい。ただし、非熱可塑性ポリイミド層102Bの線熱膨張係数を20×10
−6(1/K)以下、好ましくは1×10
−6〜17×10
−6(1/K)の範囲とするのがよく、この条件を達成する上で好適な芳香族ジアミノ化合物を選択することが好ましい。例えば、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル(m-TB)を50モル%以上含有するジアミノ化合物をテトラカルボン酸化合物と反応させて得られたものが好適なものとして挙げられ、さらには70モル%以上含有するジアミノ化合物を選択することがより好ましい。
【0050】
ポリイミドが非熱可塑性ポリイミドである場合、特に限定されるものではないが、テトラカルボン酸化合物としては、上記した熱可塑性ポリイミドの場合と同様の化合物を使用することができる。線熱膨張係数を20×10
−6(1/K)以下、好ましくは1×10
−6〜17×10
−6(1/K)の範囲とするために、より好ましい芳香族テトラカルボン酸化合物は、ビフェニルテトラカルボン酸無水物(BPDA)、ピロメリット酸無水物(PMDA)又はこれらの組合せである。
【0051】
上記熱可塑性ポリイミド及び非熱可塑性ポリイミドにおいて、酸無水物及びジアミノ化合物の種類や、2種以上の酸無水物及びジアミノ化合物を適用する場合のそれぞれのモル比を選定することにより、線熱膨張係数、貯蔵弾性率、ガラス転移温度等を制御することができる。本実施の形態では、絶縁樹脂層102と支持体103の材質をいずれもキャスティング法で形成されたポリイミドにすることによって、支持体103のポリイミド分子の配向性を絶縁樹脂層102のポリイミド分子の配向性に近づけることが可能になるとともに、各層の線熱膨張係数や貯蔵弾性率、層間の接着性や剥離強度などの制御が容易になる。かかる観点から、絶縁樹脂層102と支持体103の形成に使用する酸無水物とジアミノ化合物として、同種のものを用いることも好ましい。
なお、上記熱可塑性ポリイミド及び非熱可塑性ポリイミドにおいて、ポリイミドの構造単位を複数有する場合は、ブロックとして存在しても、ランダムに存在していてもよいが、ランダムに存在することが好ましい。
【0052】
絶縁樹脂層102及び支持体103を構成するポリイミドは、例えば溶媒中で、上記のジアミノ化合物およびテトラカルボン酸二無水物をほぼ等モルの割合で混合し、反応温度0〜200℃の範囲で、好ましくは0〜100℃の範囲で反応させて、ポリアミド酸の樹脂溶液を得て、さらに、これをイミド化することにより得ることができる。溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルフォキサイド(DMSO)、硫酸ジメチル、スルフォラン、ブチロラクトン、クレゾール、フェノール、ハロゲン化フェノール、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライムなどが挙げられる。
【0053】
通常、ポリアミド酸の合成は、金属層101となる金属箔への塗布前に、反応容器等の中で行われる。例えば、工程(I)では、ポリアミド酸の樹脂溶液を金属層101上に塗布乾燥してポリアミド酸層を形成し、続く熱処理によってポリアミド酸層をイミド化することでポリイミド層を得ることができる。重畳的に、すでに形成されているポリアミド酸層上あるいはポリイミド層上に塗布を繰り返してもよい。あるいは、工程(I)では、金属層101となる金属箔の表面に、予めイミド化したポリイミドを溶媒に溶解させた溶液の形態で塗布し、乾燥させることによって絶縁樹脂層102を形成してもよい。
同様に、工程(II)では、ポリアミド酸の樹脂溶液を絶縁樹脂層102の表面S1上に塗布乾燥してポリアミド酸層を形成し、続く熱処理によってポリアミド酸層をイミド化することでポリイミド層を得ることができる。重畳的に、すでに形成されているポリアミド酸層上あるいはポリイミド層上に塗布を繰り返してもよい。あるいは、工程(II)では、絶縁樹脂層102の表面S1に、予めイミド化したポリイミドを溶媒に溶解させた溶液の形態で塗布し、乾燥させることによって支持体103を形成してもよい。
【0054】
絶縁樹脂層102又は支持体103が多層構造である場合、工程(I)においては金属層101となる金属箔上に、工程(II)においては絶縁樹脂層102の表面S1上に、逐次的に複数のポリアミド酸の樹脂層を形成した後に一括してイミド化し、絶縁樹脂層102又は支持体103とする方法が好ましいが、これに限定されるものではない。すなわち、金属層101となる金属箔又は絶縁樹脂層102に対し、多層ダイ等により複数のポリアミド酸の樹脂層を一括して塗布し、これを乾燥した後に一括して熱処理によるイミド化を行うことで複数のポリイミド層を形成してもよいし、あるいは、複数のポリアミド酸の樹脂層を逐次的に塗布した後に一括して乾燥、イミド化を行ってもよい。また、複数のポリアミド酸の樹脂溶液の塗布乾燥からイミド化までを逐次的に行うことで1層ずつポリイミド層を形成してもよい。複数のポリイミド層を形成するに当たって、これらの各処理は任意に組み合わせることができる。
【0055】
ポリイミド溶液又はポリアミド酸溶液を、金属層101となる金属箔上又は絶縁樹脂層102の表面S1上に、塗布する方法としては特に制限されず、例えばコンマ、ダイ、ナイフ、リップ等のコーターにて塗布することが可能である。多層のポリイミド層の形成に際しては、ポリイミド溶液(又はポリアミド酸溶液)を基材に塗布、乾燥する操作を繰り返す方法が好ましい。
【0056】
乾燥および加熱イミド化処理の方法としては、例えばバッチ処理方式、連続処理方式などの任意の方法を選択可能である。バッチ処理方式は、ポリアミド酸の樹脂溶液を長尺状の金属箔に塗布した後、イミド化していない状態でその積層体をロール状に巻き取り、所定の温度に設定可能な熱風乾燥炉の中に一定時間静置し、最終的に200℃以上の高温にて熱処理することでイミド化を完了させる方法である。連続処理方式は、ポリアミド酸の樹脂溶液を長尺状の金属箔に塗布した後、乾燥炉内を連続移動させて所定の熱処理時間を確保させた上で、最終的に200℃以上の高温にて熱処理を行う方法である。これらは、生産性や歩留り等の観点からいずれの方法を選択してもよいが、金属層101の酸化を防ぐことを目的として、200℃以上の高温における熱処理は減圧環境下、還元性気体雰囲気下あるいは還元性気体雰囲気下かつ減圧環境下にて行うことが好ましい。なお、乾燥およびイミド化処理工程における加熱によってポリアミド酸樹脂の溶媒が除去され、イミド化されるわけであるが、この際、高温で急激に熱処理を行うと樹脂表面にスキン層が生成して溶媒が蒸発しづらくなったり、発砲が生じたりするため、低温から段階的に高温まで上昇させながら熱処理を行うことが好ましい。また、加熱イミド化工程においては最終的に300〜400℃の温度で熱処理することが好ましい。
【0057】
金属層101となる金属箔又は絶縁樹脂層102の表面S1上に塗布するポリアミド酸の樹脂溶液の濃度は、ポリマーであるポリアミド酸の重合度にもよるが、5〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜20重量%である。ポリマー濃度が5重量%以上であれば1回の塗布で十分な膜厚が得られ、30重量%以下であれば当該樹脂溶液の粘度が高くなり過ぎず、均一かつ平滑に塗布することができるためである。
【0058】
以上のようにして得られる金属張積層板20は、機械力によって、金属張積層板20を構成する第1の積層板10を支持体103から引き離すことができる。金属張積層板20を第1の積層板10と支持体103とに分離するために必要な剥離強度(引き剥がし強度)は、例えば1〜50N/mの範囲内であることが好ましく、5〜30N/mの範囲内であることがより好ましく、5〜20N/mの範囲内であることがさらに好ましい。剥離強度が1N/mに満たないと、FPC製造プロセスにおける機械的な外力により絶縁樹脂層102と支持体103との積層境界での剥離が生じ易くなる。剥離強度が50N/mを上回ると、第1の積層板10と支持体103とへの分離が不能になったり、剥離できたとしても分離時に第1の積層板10が引き伸ばされ反りが発生し易くなる。第1の積層板10の絶縁樹脂層102と支持体103との接着強度・剥離強度は、絶縁樹脂層102と支持体103を構成するそれぞれのポリイミドの原料モノマーの種類や比率、熱処理条件などによって制御できる。なお、絶縁樹脂層102と支持体103の分離は、後述するように、回路加工後に行うことが好ましい。
【0059】
[回路基板の製造方法]
図3は、本発明の一実施の形態に係る回路基板の製造方法の工程図である。そして、本実施の形態の金属張積層板20の製造方法は、少なくとも、下記の工程(I)〜(III)を含み、さらに、任意の工程として、工程(IV)、工程(V)を含むことができる。従って、本実施の形態で製造される回路基板は、
図3(b)〜(d)のいずれかに示す態様であってもよい。すなわち、
図3(b)に示すように、支持体103と絶縁樹脂層102が積層され、該絶縁樹脂層102の上に、金属層101が回路加工された配線層101Aを含む状態の回路基板30でもよい。また、
図3(c)に示すように、回路基板30の配線層101Aを覆うカバーレイフィルム層104をさらに備えた状態の回路基板40でもよい。また、
図3(d)に示すように、回路基板40から支持体103が分離した状態の回路基板50でもよい。
【0060】
<工程(I)、(II)>
本実施の形態の回路基板の製造方法において、工程(I)及び工程(II)は、上記「金属張積層板の製造方法」における工程(I)及び工程(II)と同じであるため、説明を省略する(
図1も援用される)。
【0061】
<工程(III)>
本工程は、
図3(a)、
図3(b)に示したように、工程(II)で得られた金属張積層板20の金属層101を回路加工して配線層101Aを形成することにより、回路基板30を作製する工程である。金属層101の回路加工は、常法によって行うことが可能であり、特に制限はない。例えば、金属層101のパターニングには、公知のフォトリソグラフィー技術とエッチングを組み合わせる手法や、ナノインプリント技術などを採用することができる。
【0062】
<工程(IV)>
本工程は、
図3(b)、
図3(c)に示したように、工程(III)で得られた回路基板30の配線層101Aを覆うカバーレイフィルム層104を形成することにより、回路基板40を作製する工程である。カバーレイフィルム層104の形成は、常法によって行うことが可能であり、特に制限はない。例えば、配線層101Aのパターンに応じて所定形状に加工された、例えばエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂のフィルムを用い、熱圧着法によって配線層101Aを覆うように積層することによって、カバーレイフィルム層104を形成できる。熱圧着は、公知の熱プレス法によって行うことができる。本実施の形態では、支持体103を有する状態でカバーレイフィルム層104の形成を行う。支持体103を備えた状態で、カバーレイフィルム層104となるフィルムを熱圧着することにより、絶縁樹脂層102の熱収縮を抑制し、絶縁樹脂層102に形成された配線層101Aの寸法変化を抑制して、配線層101Aの寸法精度を維持することができる。
【0063】
以上のようにして得られる回路基板40は、機械力によって、回路基板40を構成する絶縁樹脂層102と支持体103とを分離することができる。回路基板40から支持体103を剥離するために必要な剥離強度(引き剥がし強度)は、例えば1〜50N/mの範囲内であることが好ましく、5〜30N/mの範囲内であることがより好ましく、5〜20N/mの範囲内であることがさらに好ましい。剥離強度が1N/mに満たないと、FPC製造プロセスにおける機械的な外力により絶縁樹脂層102と支持体103との積層境界での剥離が生じ易くなる。剥離強度が50N/mを上回ると、絶縁樹脂層102と支持体103との分離が不能になったり、剥離できたとしても分離時に、回路基板50が引き伸ばされ反りが発生し易くなる。なお、絶縁樹脂層102と支持体103の分離は、次の工程(V)で行うことができる。
【0064】
<工程(V)>
本工程は、工程(IV)で得られた回路基板40から、支持体103を分離して回路基板50を形成する工程である。この場合、絶縁樹脂層102の表面S1と支持体103の表面S2との間で分離される。つまり、表面S1,S2は剥離面である。
図3(c)、
図3(d)に示したように、支持体103と絶縁樹脂層102とを分離することにより、絶縁樹脂層102、配線層101Aおよびカバーレイフィルム層104を備えた回路基板50を作製することができる。このように、支持体103を備えた状態で回路加工を行い、回路加工後に支持体103を分離することによって、回路基板50が特に長尺のものである場合に、配線層101Aの寸法精度を維持する効果が大きくなる。従って、少なくとも支持体103と絶縁樹脂層102を剥離して回路基板50を作製する工程以前の各工程は、いずれもロール・トウ・ロール方式で行うことが好ましい。なお、支持体103を剥離しても、前の工程(IV)でカバーレイフィルム層104が形成されているため、回路基板50の剛性が確保されており、折り曲げによる配線層の破断、損傷、剥離などの不具合の発生を防止できる。
【0065】
なお、以上の説明では、本発明方法の特徴的工程のみを説明した。すなわち、回路基板30,40,50を製造する際に、通常行われる上記以外の工程、例えば前工程でのスルーホール加工や、後工程の端子めっき、外形加工などの工程は、常法に従い行うことができるので説明を省略した。また、回路基板30,40,50は、上記した以外の任意の層(例えば、絶縁樹脂層102と配線層101Aの密着力を確保するために、ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、もしくはケイ素等を主成分とする金属又はこれらの合金の極薄層、あるいは熱可塑性の樹脂層など)を有していてもよい。
【0066】
以上、詳述したように、本実施の形態の金属張積層板の製造方法及び回路基板の製造方法によれば、第1の積層板10の絶縁樹脂層102側に、剥離可能なポリイミドの支持体103をキャスティング法によって形成することによって、金属張積層板20の剛性を確保できるため、絶縁樹脂層102を極力薄層化することができる。つまり、支持体103を設けることによって、第1の積層板10の状態に比べて剛性が高くなり、FPCの製造プロセスにおいて、折り曲げによる配線層101Aの破断、損傷、剥離などの不具合の発生を防止できる。従って、金属張積層板20を使用してFPCを作製する際のハンドリング性が向上し、例えばロール・トゥ・ロール方式で薄層型のFPCを効率的に製造することができる。
【0067】
また、本実施の形態の金属張積層板の製造方法及び回路基板の製造方法によれば、支持体103をポリイミドによって形成することによって、支持体103の線熱膨張係数の制御が容易になるとともに、接着剤が不要になるため、金属張積層板20の耐熱性や、寸法安定性が損なわれることがない。また、金属製の支持体を使用する場合と異なり、支持体103を介しての視認性が確保される。特に、絶縁樹脂層102と支持体103の材質をいずれもポリイミドで形成するとともに、絶縁樹脂層102と支持体103をいずれもキャスティング法で形成する場合は、支持体103のポリイミド分子の配向性を絶縁樹脂層102のポリイミド分子の配向性に近づけることができる。従って、支持体103を介しての視認性が十分に確保され、金属張積層板20を使用してFPCを製造する過程で、金属層101に設けられるアライメントマークの認識が容易になり、FPC自体及びFPCを使用する電子製品の歩留まりと信頼性を向上させることができる。
【実施例】
【0068】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、本発明の実施例において特にことわりない限り、各種測定、評価は下記によるものである。また、本実施例に用いた略号は上記されているとおりである。
【0069】
[線熱膨張係数の測定]
線熱膨張係数の測定は、サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用いて255℃まで20℃/分の速度で昇温し、その温度で10分間保持した後、更に5℃/分の一定速度で冷却した。冷却時の240℃から100℃までの平均熱膨張係数(線熱膨張係数)を算出した。
【0070】
(合成例1)
窒素置換した反応容器に、308.00gのN,N−ジメチルアセトアミドを入れ、さらに2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン27.14g(0.066モル)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、14.86g(0.068モル)のピロメリット酸二無水物を加えた。その後、3時間撹拌を続け、溶液粘度2,850mPa・sのポリアミド酸の樹脂溶液a(以下、熱可塑性ポリイミド前駆体aともいう)を調製した。
【0071】
(合成例2)
窒素置換した反応容器に、297.50gのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に4,4’−ジアミノ−2,2’ジメチルビフェニル25.27g(0.119モル)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、6.87g(0.023モル)の3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および20.36g(0.093モル)のピロメリット酸二無水物を加えた。その後、3時間撹拌を続け、溶液粘度21,000mPa・sのポリアミド酸の樹脂溶液b(以下、非熱可塑性ポリイミド前駆体bともいう)を調製した。
【0072】
[実施例1]
<片面フレキシブル銅張積層板の調製>
長尺状の圧延銅箔(厚み12μm)の片面に合成例1で調製した熱可塑性ポリイミド前駆体aを均一に塗布した後、130℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。次に、この塗布面側に合成例2で調製した非熱可塑性ポリイミド前駆体bを均一に塗布し、130℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。次に、この塗布面側に合成例1で調製した熱可塑性ポリイミド前駆体aを均一に塗布し、130℃で乾燥後、約10分かけて380℃まで加熱硬化させることで、銅箔と絶縁樹脂層としてのポリイミド層a1(厚み12μm)から構成される銅張積層板A1を調製した。このときのポリイミド層a1の線熱膨張係数は23ppm/Kであった。なお、熱可塑性ポリイミド前駆体aの硬化後の厚みは1μmであった。
【0073】
<支持基材の形成>
銅張積層板A1の絶縁樹脂層側の表面に、合成例2にて調製した非熱可塑性ポリイミド前駆体bを均一に塗布し、130℃で乾燥後、約10分かけて380℃まで加熱硬化させることで、支持基材としてのポリイミド層b1(厚み25μm)を有する銅張積層板B1を調製した。このときのポリイミド層b1の線熱膨張係数は23ppm/Kであった。
【0074】
<回路配線基板の調製>
支持基材付き銅張積層体B1の銅箔をエッチング加工して、50μmピッチの回路配線基板A1を調製した。
【0075】
支持基材付き回路配線基板A1の配線側の面に、カバーレイフィルム(ニッカン工業社製、商品名:ニカフレックス、ベースフィルム厚み25μm、接着剤層厚み25μm)を装着し、160℃、1時間の加熱プレスでカバーレイフィルムを積層した回路配線基板B1を調製した。回路配線基板B1の支持基材を剥離して、回路配線基板C1を調製した。
【0076】
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはない。例えば、上記実施の形態では、カバーレイフィルム層104を設けた後の回路基板40から支持体103を分離する態様を示したが、回路基板30の段階で、支持体103を分離する態様も本発明の範囲に含まれる。