特許第6779643号(P6779643)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6779643
(24)【登録日】2020年10月16日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】外用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9789 20170101AFI20201026BHJP
   A61K 8/55 20060101ALI20201026BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20201026BHJP
   A61K 8/92 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
   A61K8/9789
   A61K8/55
   A61Q19/00
   A61K8/92
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-62009(P2016-62009)
(22)【出願日】2016年3月25日
(65)【公開番号】特開2017-171629(P2017-171629A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2019年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124431
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 順也
(74)【代理人】
【識別番号】100174160
【弁理士】
【氏名又は名称】水谷 馨也
(72)【発明者】
【氏名】室 佳奈子
(72)【発明者】
【氏名】中村 行雄
【審査官】 駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−171630(JP,A)
【文献】 特開平06−024937(JP,A)
【文献】 特開2004−010526(JP,A)
【文献】 特開2003−073268(JP,A)
【文献】 特開平10−036279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
A61K 9/00−9/72
A61K47/00−47/69
A61K 36/00−36/05
A61K 36/07−36/9068
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)水、エタノール、又はこれらの混合溶媒を用いてセンキュウを溶媒抽出したセンキュウ抽出物を乾燥重量換算で0.0001重量%以上、並びに(B)卵黄レシチンを15重量%以上含む卵黄油を含有することを特徴とする、外用組成物。
【請求項2】
前記(B)成分の含有量が0.001重量%以上である、請求項1に記載の外用組成物。
【請求項3】
更に、マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ及びラノリンよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の外用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布時の肌馴染みが良好で、しかも優れたつや感を付与できる外用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキンケア製品の機能性の向上や多様化に対する要望の高まりを受けて、様々な機能性を有するスキンケア製品が開発されている。特に、スキンケア製品の機能性の中でも、つや感(即ち、みずみずしく潤いに満ちた質感の艶やかさ)の付与は、消費者の関心や要望が高い機能の一つになっている。
【0003】
従来、肌につや感を与えるスキンケア製品について、種々検討されている。例えば、特許文献1には、1.8から2.2の屈折率を有する固体単結晶の扁平板状粒子を所定量含み、約20%未満の不透過率を有する、スキンケア又はクレンジング組成物が、肌のつや感を与え得ることが開示されている。しかしながら、特許文献1の組成物では、扁平板状粒子が肌につやのある外観を与えているに過ぎず、肌が本来的に持つ機能を高めてつや感を付与するものではない。また、特許文献2には、高級アルコール、高級脂肪酸、塩基、(アルキル変性)カルボキシビニルポリマー、多糖類、油剤(高級アルコール及び高級脂肪酸以外)、及び水性溶剤を所定の比率及び含有量で配合した皮膚化粧料は、皮膚表面に均一で柔軟なラメラ状のα−ゲル構造の皮膜を形成し、肌につや感を与え得ることが開示されている。しかしながら、特許文献2の皮膚化粧料でも、皮膚上で皮膜を形成することにより、肌につや感を備えさせているに過ぎず、肌自体の機能を高めることによってつや感を付与するものではない。
【0004】
このように特許文献1及び2の技術では、皮膚に塗布された成分自体の外観によって人工的につや感を表出させているに過ぎないため、皮膚を洗浄すると、つや感が喪失するという欠点がある。
【0005】
近年、外用組成物に対する高機能化や使用感の向上に対する要望は高まっており、特許文献1及び2のように人工的に表出させているつや感では、消費者の要望に十分に追従できなくなっている。そこで、消費者の要望に追従するために、肌本来の機能を高めることによってつや感を付与でき、しかも使用感が良好な外用組成物の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2007−533627号公報
【特許文献2】特開2015−227305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、肌本来の機能を高めることによってつや感を付与でき、塗布時の肌馴染みが良好で使用感が優れる外用組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、外用組成物において、乾燥重量換算で0.0001重量%以上のセンキュウ抽出物と、動物油及び/又は植物油とを併用することによって、肌が本来的に有している機能を高めることによりつや感を与えることができ、しかも塗布時の肌馴染みが良好になり、優れた使用感を備えさせ得ることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
【0009】
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)センキュウ抽出物を乾燥重量換算で0.0001重量%以上、並びに(B)動物油及び/又は植物油を含有することを特徴とする、外用組成物。
項2. 前記(B)成分の含有量が0.001重量%以上である、項1に記載の外用組成物。
項3. 前記(B)成分が、卵黄油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ及びラノリンよりなる群から選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の外用組成物。
項4. 前記(B)成分が、(B1)卵黄油と、(B2)マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ及びラノリンよりなる群から選択される少なくとも1種とを含む、項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
項5. 前記卵黄油が卵黄レシチンを含む、項1〜4のいずれかに記載の外用組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明の外用組成物は、肌が本来的に有している機能を高めることによりつや感を与えることができるので、健康的な美肌化が可能になり、塗布後に肌を洗浄してもつや感を維持することができる。また、本発明の外用組成物は、塗布時の肌馴染みが良好であり、使用感の点でも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の外用組成物は、センキュウ抽出物(以下、(A)成分と表記することがある)を乾燥重量換算で0.0001重量%以上、並びに動物油及び/又は植物油(以下、(B)成分と表記することがある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の外用組成物について詳述する。
【0012】
(A)センキュウ抽出物
本発明の外用組成物は、センキュウ抽出物を含有する。センキュウ抽出物とは、センキュウ(Cnidium officinale Makino(Umbelliferae))を抽出処理することにより得られる抽出物である。
【0013】
センキュウ抽出物の抽出に使用する部位については、特に制限されず、根茎、茎、葉、花等のいずれの部位であってもよいが、好ましくは根茎が挙げられる。また、センキュウ抽出物は、前記部位そのまま、その粉砕物又は細切物であってもよく、また必要に応じて乾燥した後に粉砕又は細切したものであってもよい。
【0014】
センキュウ抽出物の抽出方法については、特に制限されず、植物抽出物の製造に使用される一般的な抽出手法であればよい。例えば抽出溶媒中にセンキュウを冷浸、温浸等によって浸漬し、必要に応じて撹拌する溶媒抽出法;パーコレーション法;水蒸気蒸留法;超臨界抽出法等を挙げることができる。
【0015】
センキュウ抽出物を溶媒抽出によって得る場合、使用する抽出溶媒としては、例えば水;メタノール、エタノール等の低級アルコール;プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール;アセトン等のケトン;ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチル等のエステル;キシレン;ベンゼン;クロロホルム;これらの混合溶媒等が挙げられる。これらの抽出溶媒は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの抽出溶媒の中でも、好ましくは水、低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、及びこれらの混合溶媒、更に好ましくは水、エタノール、及びこれらの混合溶媒、特に好ましくは水とエタノールの混合溶媒(含水エタノール)が挙げられる。抽出溶媒として、含水エタノールを使用する場合、当該含水エタノールにおけるエタノール含有量については、特に制限されないが、例えば5〜99.5容量%程度、好ましくは30〜99.5容量%程度が挙げられる。
【0016】
また、センキュウ抽出物を溶媒抽出する際の抽出条件については、特に制限されず、植物抽出物の製造で採用されている一般的な条件であればよいが、例えば、センキュウの抽出部位100g当たり、抽出溶媒1〜50Lに浸漬させて、15〜90℃程度で、必要に応じて攪拌しながら、10分〜24時間程度処理すればよい。
【0017】
抽出処理により得られた抽出液を、必要に応じてろ過又は遠心分離によって固形物を除去することにより、センキュウ抽出物が回収される。また、得られた抽出液は、必要に応じて、一部又は全ての溶媒を除去して濃縮液又は乾燥物とした後に、更に精製処理や高活性画分の分離処理に供してもよい。精製処理としては、例えば、濾過又はイオン交換樹脂や活性炭カラム等を用いた吸着処理や脱色処理が挙げられる。また、高活性画分の分離処理としては、ゲル濾過、吸着処理、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、HPLC等の分離処理が挙げられる。
【0018】
本発明の外用組成物では、センキュウ抽出物は、液状のまま使用してもよいが、粉末状や顆粒状等にして固形物として使用してもよい。センキュウ抽出物を固形物にする場合、必要に応じて濃縮処理、精製処理、高活性画分の分離処理等が施された抽出液を凍結乾燥処理に供して粉末化する方法、当該抽出液に必要に応じてデキストリン、コーンスターチ、アラビアゴム等の賦形剤を添加して、スプレードライ処理により粉末化する方法等によって得ることができる。更に、固形物として調製されたセンキュウ抽出物は、更に必要に応じて純水、エタノール等の溶媒に溶解又は分散させて使用してもよい。
【0019】
センキュウ抽出物は、例えば、商品名「センキュウ抽出液JC」(丸善製薬株式会社製)、「センキュウ抽出液LA」(丸善製薬株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、簡便には商業的に入手したものを使用してもよい。また、市販品に対して更に乾燥等の処理を適宜施したものを使用してもよい。
【0020】
本発明の外用組成物において、(A)成分の含有量は、乾燥重量換算で0.0001重量%以上に設定される。このような含有量のセンキュウ抽出物を後述する(B)成分と併用することにより、肌につや感を与えると共に、塗布時の肌馴染みを良好することが可能になる。肌に与えるつや感及び塗布時の肌馴染みをより一層効果的に向上させるという観点から、本発明の外用組成物における(A)成分の含有量(乾燥重量換算)として、好ましくは0.0001〜0.2重量%、更に好ましくは0.001〜0.2重量%が挙げられる。なお、(A)成分の含有量に関し、乾燥重量換算とは、抽出物中のセンキュウに由来する成分を乾燥重量(乾燥固形分)に換算した値であり、抽出物に溶媒や賦形剤等が含まれる場合には、これを除外した重量に相当する値である。
【0021】
(B)動物油及び/又は植物油
本発明の外用組成物は、動物油及び/又は植物油を含有する。
【0022】
本発明で使用される動物油の種類については、香粧学的に許容されることを限度として、特に制限されないが、例えば、卵黄油、ラノリン、牛脂、豚脂、馬油、ミンク油、魚油、これらの硬化油等が挙げられる。これらの動物油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0023】
また、本発明で使用される植物油の種類については、香粧学的に許容されることを限度として、特に制限されないが、例えば、マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、サフラワー油、綿実油、ヤシ油、アーモンド油、アボカド油、ツバキ油、パーシック油、ダイズ油、ゴマ油、トウモロコシ油、ヒマシ油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、カカオ脂、ククイナッツ油、シアバター、月見草油、シソ油、茶実油、ナタネ油、パーム核油、パーム油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、メドウホーム油、これらの硬化油等が挙げられる。これらの植物油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0024】
これらの動物油及び植物油の中でも、肌に与えるつや感及び塗布時の肌馴染みをより一層効果的に向上させるという観点から、好ましくは、卵黄油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ及びラノリン、更に好ましくは卵黄油が挙げられる。
【0025】
卵黄油とは、卵黄を、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコールでレシチン等の脂質、その他の油脂成分を抽出した卵黄の低級アルコール抽出物であり、卵黄に由来する油脂成分が含まれている。卵黄油は、低級アルコールで抽出処理をして得られた抽出液をそのまま使用してもよく、また必要に応じて当該抽出液を乾燥・固化したものを使用してもよい。また、卵黄油は、卵黄レシチンが含まれていることが好ましい。卵黄油における卵黄レシチンの含有量については、特に制限されないが、例えば、15重量%以上、好ましくは20重量%以上、更に好ましくは25重量%以上、より好ましくは25〜85重量%が挙げられる。卵黄油は、例えば、商品名「COATSOME NC−50(EPC)」(日油株式会社製)、商品名「LIPOID E PC S」(Lipoid社製)、商品名「卵黄レシチンPL−30S」(キユーピー株式会社)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0026】
マカデミアナッツ油とは、マカデミア(Macadamia ternifolia)の種子から得られる脂肪油である。マカデミアナッツ油は、例えば、商品名「NIKKOL マカデミアンナッツ油」(日光ケミカルズ株式会社製)、商品名「精製マカデミア油」(日油株式会社製)、商品名「スーパーMCオイル」(日興リカ株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0027】
オリーブ油は、オリーブ(Olea Europaea)の果実から得られる脂肪油である。オリーブ油は、例えば、商品名「オリーブ油」(日光ケミカルズ株式会社製)、商品名「オリーブ油」(カネダ株式会社製)、商品名「ピクアルエキストラバージンオリーブ油」(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0028】
胚芽油は、イネ(Oryza sative Linne(Gramineae))の種子から生ずる米ヌカを原料として得た油脂(米ヌカ油)である。胚芽油は、例えば、商品名「オリザオイルS−1」(オリザ油化株式会社製)、商品名「米油、米胚芽油(PRO−15)」(築野食品株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0029】
ホホバ油は、ホホバ(Buxus chinensis)の種子から得られる油である。ホホバ油は、例えば、商品名「精製ホホバ油S」(日光ケミカルズ株式会社製)、商品名CROPURE JOJOBA」(クローダジャパン株式会社製)、商品名「ホホバール」(ミツバ貿易株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0030】
カルナバロウは、カルナウバヤシ(Copernicia cerifera Mart(Palmae))の葉及び葉柄から得たロウを精製した植物油である。カルナバロウは、例えば、商品名「カルナウバロウ」(日本シェラック工業株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0031】
キャンデリラロウは、キャンデリラ草(Euphorbia cerifera、Euphorbia antisyphilitica,Pedilanthus pavonis等)の茎から得た固体油脂である。キャンデリラロウは、例えば、商品名「精製キャンデリラワックスMK−2」(横関油脂工業株式会社製)、商品名「精製キャンデリラワックスMK−4」(横関油脂工業株式会社製)、商品名「精製キャンデリラワックスR−2」(ミツバ貿易株式会社製)、商品名「精製キャンデリラワックスR2−CG」(ミツバ貿易株式会社製)、「精製キャンデリラワックスSR−2」(ミツバ貿易株式会社製)、商品名「精製キャンデリラワックススーパーリファイン」(ミツバ貿易株式会社製)、商品名「精製キャンデリラワックスリファイン(ミツバ貿易株式会社製)」等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0032】
ラノリンは、ヒツジ(Ovis aries)の皮脂分泌物を精製した動物油である。ラノリンは、例えば、商品名「精製ラノリン」(日本精化株式会社製)、商品名「SUPER LANOLIN」(クローダジャパン株式会社製)等として商業的に販売されているので、本発明では、これらの市販品を使用してもよい。
【0033】
本発明の外用組成物において、これらの動物油及び植物油は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの動物油及び植物油を2種以上組み合わせて使用する場合、その好適な組み合わせ態様として、卵黄油(以下、(B1)成分と表記することもある)と、マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ及びラノリンよりなる群から選択される少なくとも1種(以下、(B2)成分と表記することもある)との組み合わせが挙げられる。このように(B1)成分と(B2)成分を組み合わせて使用することにより、皮膚から産生された油分によって肌全体を覆うことができ、より一層効果的に肌に与えるつや感を向上させることが可能になり、更に塗布時の肌馴染みもより一層向上させることが可能になる。
【0034】
(B1)成分と(B2)成分を組み合わせて使用する場合、これらの比率については、特に制限されないが、例えば、(B1)成分100重量部当たり、(B2)成分が10〜800重量部、好ましくは50〜800重量部、更に好ましくは80〜800重量部が挙げられる。また、(B1)成分と(B2)成分の比率の目安として、例えば、(B1)成分に含まれる卵黄レシチン100重量部当たり、(B2)成分が30〜2200重量部、好ましくは150〜2200重量部、更に好ましくは200〜2200重量部が挙げられる。
【0035】
本発明の外用組成物における(B)成分の含有量については、特に制限されないが、例えば、(B)成分の総量で、0.001重量%以上、好ましくは0.001〜5重量%、より好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%、最も好ましくは0.5〜5重量%が挙げられる。
【0036】
また、(B)成分として、卵黄油を単独で、或は卵黄油を他の動物油及び/又は植物油と組み合わせて使用する場合であれば、本発明の外用組成物における卵黄油の含有量については、例えば、卵黄レシチンの含有量が0.0001〜4重量%、好ましくは0.001〜4重量%、更に0.01〜4重量%、特に好ましくは0.03〜4重量%となるように設定すればよい。
【0037】
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率については、各成分の含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分の乾燥重量換算100重量部当たり、(B)成分が総量で100〜500000重量部、好ましくは300〜500000重量部、更に好ましくは500〜500000重量部が挙げられる。また、(B)成分として、卵黄油を単独で、或は卵黄油を他の動物油及び/又は植物油と組み合わせて使用する場合であれば、(A)成分の乾燥重量換算100重量部当たり、卵黄レシチンが50〜150000重量部、好ましくは100〜150000重量部、更に好ましくは150〜150000重量部となるように設定すればよい。
【0038】

本発明の外用組成物は、(A)成分を溶解させ、(B)成分を可溶化又は乳化させる溶媒として、水が含まれていることが好ましい。本発明の外用組成物において水を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば60重量%以上、好ましくは60〜99.5重量%、更に好ましくは65〜99.5重量%が挙げられる。
【0039】
界面活性剤
また、本発明の外用組成物は、(B)成分を分散、可溶化又は乳化させて所望の製剤形態にするために、必要に応じて、界面活性剤が含まれていてもよい。特に、(B)成分として、卵黄油以外の動物油及び/又は植物油を使用する場合であれば、これらを可溶化又は乳化させるために界面活性剤が含まれていることが望ましい。
【0040】
界面活性剤としては、香粧学的に許容されることを限度として特に制限されず、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを使用してもよいが、好ましくはノニオン性界面活性剤が挙げられる。
【0041】
界面活性剤としては、具体的には、POE(10〜50モル)フィトステロールエーテル、POE(10〜50モル)ジヒドロコレステロールエーテル、POE(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)オレイルエーテル、POE(2〜50モル)セチルエーテル、POE(5〜50モル)ベヘニルエーテル、POE(5〜30モル)ポリオキシプロピレン(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)ポリオキシプロピレン(2〜30モル)セチルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、これらのリン酸・リン酸塩(POEセチルエーテルリン酸ナトリウムなど)、POE(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、POE(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、POE(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、POE(20〜100モル)・ポリオキシプロピレン変性シリコーン、POE・アルキル変性シリコーン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5〜100)、ポリソルベート(20〜85)、グリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸グリセリン等)、水素添加大豆リン脂質、水素添加ラノリンアルコール、脂肪酸ポリグリセリル(ステアリン酸ポリグリセリル等)、アミノ酸と脂肪酸のアミド結合物(ステアロイルグルタミン酸ナトリウム等)が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0042】
本発明の外用組成物に、界面活性剤を含有させる場合、その含有量については、製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜20重量%、更に好ましくは0.1〜15重量%が挙げられる。
【0043】
多価アルコール
更に、本発明の外用組成物には、所望の製剤形態への調製、保湿性の向上等のために、必要に応じて多価アルコールが含まれていてもよい。
【0044】
多価アルコールとしては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0045】
本発明の外用組成物に、多価アルコールを含有させる場合、その含有量については、製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜30重量%、更に好ましくは1〜20重量%が挙げられる。
【0046】
その他の成分
更に、本発明の外用組成物は、所望の製剤形態にするために、必要に応じて、前述する成分以外の基材や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、鉱物油、炭化水素油、清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、防腐剤(メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸等)、着香剤(シトラール、1,8−シオネール、シトロネラール、ファルネソール等)、着色剤(タール色素(褐色201号、青色201号、黄色4号、黄色403号等)、カカオ色素、クロロフィル、酸化アルミニウム等)、粘稠剤(ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン等)、pH調整剤(リン酸、塩酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、湿潤剤(dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液、D−ソルビトール液、マクロゴール等)、安定化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、L−アルギニン、L−アスパラギン酸、DL−アラニン、グリシン、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、クロロゲン酸、カテキン、ローズマリー抽出物等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、粘着剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、保存剤等の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の含有量は、製剤形態等に応じて適宜設定することができる。
【0047】
更に、本発明の外用組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、香粧学的又は薬学的な機能性を示す機能性成分が含まれていてもよい。このような機能性成分としては、特に制限されないが、例えば、水溶性のビタミン及びその誘導体、油溶性のビタミン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、アスタキサンチン、コエンザイムQ10、α−リポ酸、セラミド又はその類似物質、リノール酸、アルブチン、トラネキサム酸、コウジ酸、酵素、ペプチド、ホルモン、各種サイトカイン、ヒアルロン酸等のグリコサミノグリカン類及びその塩類或いはその誘導体、ヒアルロン酸加水分解物、コラーゲン又はその加水分解物、エラスチン又はその加水分解物、糖類等の生理活性物質、各種動植物抽出物、微生物による発酵で得られる物質、ステロイド剤、抗ヒスタミン、局所麻酔剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗菌剤、鎮痒剤、皮膚保護剤、血行促進剤、ステロール類等が挙げられる。これらの機能性成分を含有させる場合、その含有量については、使用する薬理成分の種類、期待する効果等に応じて適宜設定すればよい。
【0048】
製剤形態・使用態様
本発明の外用組成物は、経皮適用される製剤(外用医薬品、化粧料等)として使用される。
【0049】
本発明の外用組成物の製剤形態については、経皮適用可能であることを限度として特に制限されず、例えば、クリーム、化粧水、美容液、乳液、ジェル、口紅、ファンデーション等の化粧料;液剤(ローション剤、スプレー剤、エアゾール剤、及び乳液剤を含む)、フォーム剤、軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤、貼付剤等の外用医薬品が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは化粧料、更に好ましくはクリーム、化粧水、美容液及び乳液が挙げられる。
【0050】
これらの製剤形態への調製は、公知の製剤化方法に従って、製剤形態に応じた添加剤を用いて(A)成分及び(B)成分を、分散、溶解、可溶化、又は乳化させて製剤化することにより行うことができる。例えば、クリーム剤の場合であれば、(B)成分及び必要に応じて添加される他の油性成分や界面活性剤を含む油相と、(A)成分、水、及び必要に応じて添加される他の水溶性成分を含む水相とを調製し、これらを混合して乳化処理することにより製造される。
【0051】
本発明の外用組成物は、肌本来の機能を高めることによってつや感を付与できるので、乾燥肌、肌荒れ等、皮膚の機能が低下してつや感を失っている皮膚に対して使用することにより、これらの症状を改善して、皮膚が本来有するつや感を回復させることができる。また、本発明の外用組成物は、皮膚のつや感の低下を予防する目的で使用することもできる。
【実施例】
【0052】
以下に、実施例等を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
なお、以下の実施例、比較例、処方例において使用した各成分は以下の通りである。
センキュウ抽出物:商品名「センキュウ抽出液−JC」(丸善製薬株式会社製)を減圧濃縮して凍結乾燥を行った後に、乾燥固形分が100μg/μLになるようにエタノールに溶解した液を使用した。なお、使用した「センキュウ抽出液−JC」には、100g当たり、乾燥固形分が3.1g含まれていた。
卵黄油:卵黄のエタノール抽出物である「卵黄レシチンPL−30S」(キユーピー株式会社製)を使用した。当該卵黄油には、卵黄レシチン(ヨウ素価73、ホスファチジルコリン含量29.6重量%)が30重量%含有されている。
マカデミアナッツ油:商品名「NIKKOLマカデミアンナッツ油」(日光ケミカル株式会社製)を使用した。
ホホバ油:商品名「精製ホホバ油S」(日光ケミカルズ株式会社製)を使用した。
オリーブ油:商品名「オリーブ油」(日光ケミカルズ株式会社製)を使用した。
胚芽油:商品名「オリザオイルS−1」(オリザ油化株式会社製)を使用した。
ラノリン:商品名「精製ラノリン」(日本精化株式会社製)を使用した。
カルナバロウ:商品名「カルナウバロウ」(日本シェラック工業株式会社製)を使用した。
キャンデリラロウ:商品名「精製キャンデリラワックスMK−2」(横関油脂工業株式会社製)を使用した。
【0054】
試験例1
1.外用組成物(液剤)の調製
表1〜3に示す組成の外用組成物(液剤)を調製した。具体的には、表1〜3に示すセンキュウ抽出物、卵黄レシチン、マカデミアナッツ油、ホホバ油、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を所定量混合し、これを精製水に添加して撹拌することにより、外用組成物(液剤)を得た。
【0055】
2.肌馴染み・つや感の評価
評価モニター10名によって各液剤の肌馴染み及びつや感について評価した。具体的には、各液剤0.5gを手の甲に塗布し、感じられる肌馴染み及びつや感について評価した。
【0056】
肌馴染みの評価は、塗布時に肌馴染みが悪いと感じるを「1」、塗布時に肌馴染みが良いと感じるを「10」として、Visual Analogue Scale(VAS)によるアンケートを実施することにより行った。アンケート結果を平均し、小数点第二位を四捨五入することにより、評価結果をまとめた。
【0057】
また、つや感については、初日の1回目の塗布から5分後に皮膚を洗浄していない状態(即ち、外用組成物が塗布された状態)で評価すると共に、7日間連用(毎日朝、晩に塗布)後に皮膚を洗浄した後の状態(即ち、外用組成物が無塗布の状態)で評価した。つや感の評価は、つや感が悪いと感じるを「1」、つや感が良いと感じるを「10」として、Visual Analogue Scale(VAS)によるアンケートを実施することにより行った。アンケート結果を平均し、小数点第二位を四捨五入することにより、評価結果をまとめた。なお、外用組成物が塗布された状態での評価は、実施例8、13、14、19、20、比較例4、9、10においてのみ行った。なお、本試験において、「外用組成物が塗布された状態」でのつや感は、皮膚自体が備えるつや感だけでなく、外用組成物が皮膚上に存在することによって呈されるつや感を総合的に評価しており、「外用組成物が無塗布の状態」でのつや感は、皮膚自体が備えるつや感のみ(即ち、肌が本来的に有している機能に基づくつや感)を評価していることになる。
【0058】
得られた結果を表1〜3に示す。表1から明らかなように、センキュウ抽出物を単独で含有する外用組成物では、肌馴染み及びつや感の双方とも、満足できる効果が認められなかった(比較例1〜4)。また、動物油及び植物油を単独で使用した場合は、センキュウ抽出物単独の場合よりも、肌馴染みが向上し、外用組成物が塗布された状態でのつや感は高まっていたが、外用組成物が無塗布の状態でのつや感は満足のいく結果ではなかった(比較例5〜10)。これに対して、乾燥重量換算で0.0001重量%以上のセンキュウ抽出物と、動物油及び/又は植物油とを組み合わせて使用した場合では、肌馴染み、及び外用組成物が無塗布の状態でのつや感が共に向上していた(実施例1〜20)。特に、乾燥重量換算で0.0001重量%以上のセンキュウ抽出物、卵黄油、及びマカデミアナッツ油又はホホバ油を組み合わせた場合には、肌馴染み、外用組成物が無塗布の状態でのつや感が格段に向上していた(実施例17〜20)。また、実施例17〜20では、外用組成物が無塗布の状態でのつや感については、その向上率が高く、皮膚が産生した油分により肌全体が覆われている印象であり、肌本来が有しているしっとりとしたつや感を与えることができていた。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
試験例2
1.外用組成物(クリーム剤)の調製
表4に示す組成の外用組成物(クリーム剤)を調製した。具体的には、表4のAの欄に示す各成分を混合し、80℃に加温して油相を得た。また、別途、表4のBの欄に示す各成分を混合し80℃に加温して、水相を得た。80℃に加温し状態で油相に水相を加え、予備乳化を行った後、ホモミキサーで処理、均質化した後、脱気、ろ過、冷却して、外用組成物(クリーム剤)を調製した。
【0063】
2.肌馴染み・つや感の評価
得られた各外用組成物を用いて、前記試験例1と同様の方法で、肌馴染み、外用組成物が無塗布の状態でのつや感の評価を行った。
【0064】
得られた結果を表4に示す。この結果からも、乾燥重量換算で0.0001重量%以上のセンキュウ抽出物と、動物油及び/又は植物油とを組み合わせて使用した場合では、肌馴染み、及び外用組成物が無塗布の状態でのつや感が共に向上していた(実施例21〜23)。また、動物油及び動物油として、卵黄油と、オリーブ油、胚芽油、ラノリン、カルナバロウ及び/又はキャンデリラロウとを併用した場合には、肌馴染みが更に向上すると共に、外用組成物が無塗布の状態でのつや感が格段に向上していた。
【0065】
【表4】
【0066】
処方例(化粧水)
表5に示す組成の乳液を調製した。得られた化粧水について、前記試験例1と同様の方法で肌馴染み、外用組成物が無塗布の状態でのつや感の評価を行ったところ、いずれも、肌馴染みが良く、皮膚に与えるつや感も良好であった。
【0067】
【表5】
【0068】
処方例(乳液)
表6に示す組成の乳液を調製した。具体的には、表6のAの欄に示す各成分を混合し、80℃に加温して油相を得た。また、別途、表6のBの欄に示す各成分を混合し80℃に加温して、水相を得た。80℃に加温し状態で油相と水相を混合した後に、冷却することにより乳液を得た。得られた乳液について、前記試験例1と同様の方法で肌馴染み、外用組成物が無塗布の状態でのつや感の評価を行ったところ、いずれも、肌馴染みが良く、皮膚に与えるつや感も良好であった。
【0069】
【表6】
【0070】
処方例(クリーム)
表7に示す組成のクリームを調製した。具体的には、表7のAの欄に示す各成分を混合し、80℃に加温して油相を得た。また、別途、表7のBの欄に示す各成分を混合し、80℃に加温して加熱溶解させた後に、これに表7のCの欄に示す各成分を添加し、80℃に加温して水相を得た。80℃に加温し状態で油相と水相を混合した後に、予備乳化を行い、更にホモミキサーで処理、均質化した後、脱気、ろ過、冷却することによりクリームを得た。得られたクリームについて、前記試験例1と同様の方法で肌馴染み、外用組成物が無塗布の状態でのつや感の評価を行ったところ、いずれも、肌馴染みが良く、皮膚に与えるつや感も良好であった。
【0071】
【表7】