【実施例】
【0043】
以下、本願の各実施例を、図面に基づいて説明する。なお、
図1、
図3、及び、
図5は、各実施例に係る光学系OL(OL1〜OL3)の構成及び屈折力配分を示す断面図である。また、これらの光学系OL1〜OL3の断面図の下部には、無限遠合焦状態から至近合焦状態に合焦する際に移動するレンズ群の光軸に沿った移動方向が矢印で示されている。
【0044】
各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、高さyにおける各非球面の頂点の接平面から各非球面までの光軸に沿った距離(サグ量)をS(y)とし、基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)をrとし、円錐定数をKとし、n次の非球面係数をAnとしたとき、以下の式(a)で表される。なお、以降の実施例において、「E−n」は「×10
-n」を示す。
【0045】
S(y)=(y
2/r)/{1+(1−K×y
2/r
2)
1/2}
+A4×y
4+A6×y
6+A8×y
8+A10×y
10 (a)
【0046】
なお、各実施例において、2次の非球面係数A2は0である。また、各実施例の表中において、非球面には面番号の右側に*印を付している。
【0047】
[第1実施例]
図1は、第1実施例に係る光学系OL1の構成を示す図である。この光学系OL1は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、から構成されている。
【0048】
この光学系OL1において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11、及び、両凹負レンズL12と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL21、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22、両凸正レンズL23と両凹負レンズL24とを接合した接合正レンズ、物体側のレンズ面が非球面形状に形成された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズ形状の負レンズL25、両凹負レンズL26と両凸正レンズL27とを接合した接合負レンズ、両凸正レンズL28、及び、両凸正レンズL29で構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側のレンズ面及び像側のレンズ面が非球面形状に形成された両凹レンズ形状の負レンズL31で構成されている。また、開口絞りSは、第2レンズ群G2内の両凸正レンズL23と両凹負レンズL24とを接合した接合正レンズの像側(両凹負レンズL24と非球面負レンズL25の間)に配置されている。また、この光学系OL1と像面Iとの間にはフィルター群FLが配置されている。なお、この第1実施例において、負メニスカスレンズL11が第1レンズ成分に相当し、両凹負レンズL12と正メニスカスレンズL13とを接合した接合負レンズが第2レンズ成分に相当する。
【0049】
また、この光学系OL1において、無限遠から至近物点への合焦は、第2レンズ群G2を、物体側に移動させることにより行うように構成されている。
【0050】
以下の表1に、光学系OL1の諸元の値を掲げる。この表1において、全体諸元に示すfは全系の焦点距離、FNOはFナンバー、ωは半画角[°]、Yは最大像高、TLは全長、及び、BFはバックフォーカスの値を表している。ここで、全長TLは、無限合焦時の最も物体側のレンズ面(第1面)から像面Iまでの光軸上の距離を示している。また、バックフォーカスBFは、無限遠合焦時の最も像面側のレンズ面から像面Iまでの光軸上の距離とその空気換算長を示している。また、レンズデータにおける第1欄mは、光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序(面番号)を、第2欄rは、各レンズ面の曲率半径を、第3欄dは、各光学面から次の光学面までの光軸上の距離(面間隔)を、第4欄nd及び第5欄νdは、d線(λ=587.6nm)に対する屈折率及びアッベ数を示している。また、曲率半径0.00000は平面を示し、空気の屈折率1.00000は省略してある。なお、レンズ群焦点距離は第1〜第3レンズ群G1〜G3の各々の始面の番号と焦点距離を示している。
【0051】
ここで、以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、これらの符号の説明及び諸元表の説明は以降の実施例においても同様である。
【0052】
(表1)第1実施例
[全体諸元]
f = 35.98
FNo = 1.27
ω = 31.8
Y = 21.64
TL = 163.947
BF = 24.606
BF(空気換算長)= 23.924
[レンズデータ]
m r d nd νd
物面 ∞
1 216.86600 1.152 1.58913 61.2
2 35.11157 15.690
3 -125.44233 1.176 1.49782 82.6
4 45.20690 4.381 1.83400 37.2
5 59.40289 D5
6 63.75781 9.160 1.43385 95.2
7 -648.64355 10.892
8 53.15512 9.759 1.80400 46.6
9 2111.54700 10.028
10 62.88393 13.074 1.77250 49.6
11 -46.26170 1.803 1.79504 28.7
12 103.52264 6.003
13 0.00000 6.001 開口絞りS
14* -138.20036 2.515 1.58913 61.2
15 -3613.69650 3.274
16 -43.04113 1.500 1.60342 38.0
17 35.24270 11.340 1.49782 82.6
18 -40.21062 0.495
19 102.31995 9.383 1.49782 82.6
20 -48.33420 1.144
21 84.51525 7.893 1.80400 46.6
22 -92.66154 D22
23* -171.56086 1.410 1.49710 81.6
24* 27.97393 20.606
25 0.00000 2.000 1.51680 63.9
26 0.00000 2.000
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 -36.59
第2レンズ群 6 138.34
第3レンズ群 23 -48.27
【0053】
この光学系OL1において、第14面、第23面及び第24面は非球面形状に形成されている。次の表2に、非球面のデータ、すなわち円錐定数K及び各非球面定数A4〜A10の値を示す。
【0054】
(表2)
[非球面データ]
面 K A4 A6 A8 A10
14 2.54314e+01 -1.41995e-05 -4.97141e-09 -1.06303e-11 4.20381e-14
23 -5.45042e+01 -4.90431e-06 1.58151e-08 -3.00219e-11 2.33168e-14
24 4.00700e-01 1.24797e-06 2.04323e-08 -2.36678e-11 4.57415e-14
【0055】
この光学系OL1において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D5、及び、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D22は、上述したように、合焦に際して変化する。次の表3に、無限遠物体合焦状態、並びに、至近合焦状態での可変間隔を示す。なお、D0は光学系OL1の最も物体側の面(第1面)から物体までの距離を示し、βは倍率を示す(以降の実施例においても同様である)。
【0056】
(表3)
[可変間隔データ]
無限遠 至近
D0 ∞ 1047.01
β − -0.0333
f 35.98 −
D5 8.111 7.165
D22 3.158 4.103
【0057】
次の表4に、この光学系OL1における各条件式対応値を示す。この表4において、νdは特定正レンズの媒質のd線に対するアッベ数を、fは全系の焦点距離を、f1は第1レンズ群G1の焦点距離を、fs1は無限遠合焦状態における開口絞りSより物体側の合成焦点距離を、fs2は無限遠合焦状態における開口絞りSより像側の合成焦点距離を、fedは特定正レンズの焦点距離を、FnoはFナンバーを、ωは半画角を、それぞれ表している。この符号の説明は、以降の実施例においても同様である。なお、この第1実施例において、第2レンズ群G2が合焦レンズ群に相当し、両凸正レンズL21が特定正レンズに相当する。
【0058】
(表4)
fs1=54.16
fs2=79.89
fed=134.33
[条件式対応値]
(1)νd=95.2
(2)fs1/fs2=0.68
(3)Fno/νd=0.013
(4)Fno=1.27
(5)ω=31.8[°]
(6)f/f1=-0.98
(7)f/fed=0.27
【0059】
このように、この光学系OL1は、上記条件式(1)〜(7)を全て満足している。
【0060】
この光学系OL1の、無限遠合焦状態及び至近合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及び横収差図を
図2に示す。各収差図において、FNOはFナンバー、NAは開口数、Yは像高を、H0は物体高をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応するFナンバー又は開口数の値を示し、非点収差図及び歪曲収差図では像高または物体高の最大値をそれぞれ示し、横収差図では各像高または各物体高の値を示している。また、dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)をそれぞれ示す。また、非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示している。また、歪曲収差図はd線の値を示している。また、以降に示す各実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。これらの各収差図より、この光学系OL1は、無限遠物体合焦状態から至近合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。
【0061】
[第2実施例]
図3は、第2実施例に係る光学系OL2の構成を示す図である。この光学系OL2は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、から構成されている。
【0062】
この光学系OL2において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11、両凹負レンズL12、及び、両凸正レンズL13で構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL21、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22、両凸正レンズL23と両凹負レンズL24とを接合した接合正レンズ、物体側のレンズ面が非球面形状に形成された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズ形状の負レンズL25、両凹負レンズL26と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL27とを接合した接合負レンズ、及び、両凸正レンズL28で構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側から順に、像側のレンズ面が非球面形状に形成された物体側に凸面を向けたメニスカスレンズ形状の負レンズL31、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32で構成されている。また、開口絞りSは、第2レンズ群G2内の両凸正レンズL23と両凹負レンズL24とを接合した接合正レンズの像側(両凹負レンズL24と非球面負レンズL25の間)に配置されている。また、この光学系OL2と像面Iとの間にはフィルター群FLが配置されている。なお、この第2実施例において、負メニスカスレンズL11が第1レンズ成分に相当し、両凹負レンズL12が第2レンズ成分に相当する。
【0063】
また、この光学系OL2において、無限遠から至近物点への合焦は、第2レンズ群G2を、物体側に移動させることにより行うように構成されている。
【0064】
以下の表5に、光学系OL2の諸元の値を掲げる。
【0065】
(表5)第2実施例
[全体諸元]
f = 36.00
FNo = 1.25
ω = 32.1
Y = 21.64
TL = 164.184
BF = 25.831
BF(空気換算長)= 25.149
[レンズデータ]
m r d nd νd
物面 ∞
1 443.72218 1.946 1.58913 61.2
2 35.73308 18.770
3 -72.42718 2.183 1.49782 82.6
4 172.02993 1.783
5 323.51356 3.890 1.85026 32.4
6 -545.59824 D6
7 67.85477 13.876 1.43700 95.1
8 -154.53215 14.811
9 63.83458 9.036 1.80400 46.6
10 12725.01900 8.052
11 53.92791 10.971 1.80400 46.6
12 -69.28713 2.200 1.78472 25.6
13 58.02603 4.232
14 0.00000 3.254 開口絞りS
15* -250.25834 2.502 1.58913 61.2
16 -370.43111 1.312
17 -126.78831 2.000 1.64769 33.7
18 26.04125 4.986 1.49782 82.6
19 55.16858 2.296
20 57.86610 8.817 1.80400 46.6
21 -39.08717 D21
22 113.83637 2.003 1.49710 81.6
23* 38.16298 3.663
24 131.57375 3.017 1.80400 46.6
25 100.15309 22.655
26 0.00000 2.000 1.51680 63.9
27 0.00000 1.176
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 -45.54
第2レンズ群 7 55.12
第3レンズ群 22 -94.52
【0066】
この光学系OL2において、第15面及び第23面は非球面形状に形成されている。次の表6に、非球面のデータ、すなわち円錐定数K及び各非球面定数A4〜A10の値を示す。
【0067】
(表6)
[非球面データ]
面 K A4 A6 A8 A10
15 1.60019e+01 -1.32925e-05 -6.69979e-09 5.97419e-12 2.41370e-15
23 1.28720e+00 4.11569e-06 3.34609e-09 -9.27537e-12 6.80301e-14
【0068】
この光学系OL2において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D6、及び、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D21は、上述したように、合焦に際して変化する。次の表7に、無限遠物体合焦状態、並びに、至近合焦状態での可変間隔を示す。
【0069】
(表7)
[可変間隔データ]
無限遠 至近
D0 ∞ 1058.00
β − -0.0336
f 36.00 −
D6 11.753 10.582
D21 0.998 2.171
【0070】
次の表8に、この光学系OL2における各条件式対応値を示す。なお、この第2実施例において、第2レンズ群G2が合焦レンズ群に相当し、両凸正レンズL21が特定正レンズに相当する。
【0071】
(表8)
fs1=41.34
fs2=160.41
fed=109.98
[条件式対応値]
(1)νd=95.1
(2)fs1/fs2=0.26
(3)Fno/νd=0.013
(4)Fno=1.25
(5)ω=32.1[°]
(6)f/f1=-0.79
(7)f/fed=0.33
【0072】
このように、この光学系OL2は、上記条件式(1)〜(7)を全て満足している。
【0073】
この光学系OL2の、無限遠合焦状態及び至近合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及び横収差図を
図4に示す。これらの各収差図より、この光学系OL2は、無限遠物体合焦状態から至近合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。
【0074】
[第3実施例]
図5は、第3実施例に係る光学系OL3の構成を示す図である。この光学系OL3は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、から構成されている。
【0075】
この光学系OL3において、第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11、両凹負レンズL12、及び、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL13で構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL21、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22、両凸正レンズL23と両凹負レンズL24とを接合した接合負レンズ、物体側のレンズ面が非球面形状に形成された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズ形状の正レンズL25、両凹負レンズL26と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL27とを接合した接合正レンズ、及び、両凸正レンズL28で構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側から順に、像側のレンズ面が非球面形状に形成された両凹レンズ形状の負レンズL31、及び、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL32で構成されている。また、開口絞りSは、第2レンズ群G2内の両凸正レンズL23と両凹負レンズL24とを接合した接合負レンズの像側(両凹負レンズL24と非球面正レンズL25の間)に配置されている。また、この光学系OL3と像面Iとの間にはフィルター群FLが配置されている。なお、この第3実施例において、負メニスカスレンズL11が第1レンズ成分に相当し、両凹負レンズL12が第2レンズ成分に相当する。
【0076】
また、この光学系OL3において、無限遠から至近物点への合焦は、第2レンズ群G2を、物体側に移動させることにより行うように構成されている。
【0077】
以下の表9に、光学系OL3の諸元の値を掲げる。
【0078】
(表9)第3実施例
[全体諸元]
f = 36.00
FNo = 1.22
ω = 32.6
Y = 21.64
TL = 163.998
BF = 16.999
BF(空気換算長)= 16.318
[レンズデータ]
m r d nd νd
物面 ∞
1 75.73216 3.300 1.58913 61.2
2 30.67931 21.022
3 -63.68313 2.300 1.49782 82.6
4 83.21307 7.612
5 -372.58811 3.995 1.85026 32.4
6 -123.98418 D6
7 77.15655 14.644 1.49782 82.6
8 -80.86736 1.531
9 72.79260 4.982 1.80400 46.6
10 151.08995 16.559
11 75.29964 10.250 1.80400 46.6
12 -63.20181 2.200 1.78472 25.6
13 141.24721 2.635
14 0.00000 3.743 開口絞りS
15* -307.16925 3.551 1.58913 61.2
16 -51.98224 1.000
17 -159.24039 2.000 1.64769 33.7
18 23.53453 5.543 1.49782 82.6
19 45.43478 6.800
20 62.62662 9.250 1.80400 46.6
21 -45.67417 D21
22 -104.76434 2.000 1.49710 81.6
23* 62.70339 4.000
24 -229.78348 3.800 1.80400 46.6
25 -600.00000 13.000
26 0.00000 2.000 1.51680 63.9
27 0.00000 1.999
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 -47.75
第2レンズ群 7 58.09
第3レンズ群 22 -66.85
【0079】
この光学系OL3において、第15面及び第23面は非球面形状に形成されている。次の表10に、非球面のデータ、すなわち円錐定数K及び各非球面定数A4〜A10の値を示す。
【0080】
(表10)
[非球面データ]
面 K A4 A6 A8 A10
15 -4.81470e+01 -9.68872e-06 -3.32220e-09 8.27942e-12 -6.24161e-15
23 1.29710e+00 3.57767e-06 -1.04658e-08 4.31698e-11 -4.07065e-14
【0081】
この光学系OL3において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D6、及び、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D21は、上述したように、合焦に際して変化する。次の表11に、無限遠物体合焦状態、並びに、至近合焦状態での可変間隔を示す。
【0082】
(表11)
[可変間隔データ]
無限遠 至近
D0 ∞ 1057.03
β − -0.0333
f 36.00 −
D6 9.317 8.317
D21 4.965 5.965
【0083】
次の表12に、この光学系OL3における各条件式対応値を示す。なお、この第3実施例において、第2レンズ群G2が合焦レンズ群に相当し、両凸正レンズL21が特定正レンズに相当する。
【0084】
(表12)
fs1=46.16
fs2=148.03
fed=81.83
[条件式対応値]
(1)νd=82.6
(2)fs1/fs2=0.31
(3)Fno/νd=0.015
(4)Fno=1.22
(5)ω=32.6[°]
(6)f/f1=-0.75
(7)f/fed=0.44
【0085】
このように、この光学系OL3は、上記条件式(1)〜(7)を全て満足している。
【0086】
この光学系OL3の、無限遠合焦状態及び至近合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及び横収差図を
図6に示す。これらの各収差図より、この光学系OL3は、無限遠物体合焦状態から至近合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。