(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6789580
(24)【登録日】2020年11月6日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】端子プレートおよびBMSが直接連結された構造の電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 2/10 20060101AFI20201116BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20201116BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20201116BHJP
H01M 2/20 20060101ALI20201116BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20201116BHJP
H01M 10/643 20140101ALI20201116BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20201116BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
H01M2/10 S
H01M2/10 V
H01M10/613
H01M10/6556
H01M2/20 A
H01M10/625
H01M10/643
H01M10/48 P
H01M10/44 P
【請求項の数】17
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-519669(P2018-519669)
(86)(22)【出願日】2016年7月5日
(65)【公表番号】特表2018-519651(P2018-519651A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(86)【国際出願番号】KR2016007220
(87)【国際公開番号】WO2017014449
(87)【国際公開日】20170126
【審査請求日】2017年12月27日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0102831
(32)【優先日】2015年7月21日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】スン・ミン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン・チュル・ユン
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ウク・パク
【審査官】
渡部 朋也
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−504623(JP,A)
【文献】
特開2011−216366(JP,A)
【文献】
特開2010−277795(JP,A)
【文献】
特開2008−097942(JP,A)
【文献】
特開2015−088493(JP,A)
【文献】
特開2009−064919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/20
H01M 10/44
H01M 10/48
H01M 10/613
H01M 10/625
H01M 10/643
H01M 10/6556
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルが、側面が相互隣接した状態で配列されている電池セル積層体と、
前記電池セル積層体の両側端部に装着されている一対のセルフレームと、
前記電池セルの電極端子を電気的に連結する端子プレートと、
前記電池セル積層体の一側面に装着されており、ワイヤーを使用することなく前記端子プレートに直接連結されているBMS(Battery Management System)と、
を含み、
前記電池セル積層体の両側端部は、前記BMSが装着された前記電池セル積層体の前記一側面と異なっており、
前記BMSは、
前記電池セル積層体の上面に取り付けられ、前記電池セル積層体の横向きの大きさに対応して長方形状からなる印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)と、
前記PCB上に形成されており、電圧センシング連結部に電気的に連結されており、電池セルの電圧を測定して電池の作動を制御するIC(Integrated Circuit;集積回路)と、
前記端子プレートに連結されるように、PCBの外周面に沿って離隔して形成されている電圧センシング連結部と、
を含み、
前記横向きの方向は、前記電池セルの前記電極端子が形成される方向に対して垂直であり、
前記電圧センシング連結部のそれぞれは、
前記端子プレートと接触する第1接触部と、
前記ICに電気的に連結されている第2接触部であって、前記第1接触部と離隔されている第2接触部と、
からなり、
前記第2接触部は、前記端子プレートにソルダリングされ、前記第1接触部は前記端子プレートにソルダリングされ、前記端子プレートが前記ICに電気的に連結されていることを特徴とする、電池モジュール。
【請求項2】
前記電池セルは円筒形電池セルであることを特徴とする、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記電池セル積層体は、縦向きの大きさ対比横向きの大きさが相対的に大きい構造で積層および配列されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記セルフレームは、電池セル積層体の一側端部が装着される第1セルフレームと、他側端部が装着される第2セルフレームとからなり、前記第1セルフレームと第2セルフレームとは締結部材によって相互結合されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記第1セルフレームと第2セルフレームそれぞれは電池セルの一側端部および他側端部それぞれに対応する形状の収納部が内側に形成されており、前記電池セルの電極端子を露出するための開口が外面に穿孔されていることを特徴とする、請求項4に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記第1セルフレームおよび第2セルフレームそれぞれの収納部の間には冷媒が流動できる貫通路が形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記端子プレートにはセルフレームの貫通路に対応する形状の貫通口が穿孔されていることを特徴とする、請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記端子プレートは、電池セルの電極端子に接続された状態で、セルフレームの外面に装着されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記端子プレートは少なくとも二つ以上の前記電池セルを直列、または直列および並列に連結することを特徴とする、請求項8に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記電池セルは2P−13S構造で連結されていることを特徴とする、請求項9に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記端子プレートは、
前記電池セルの電極端子に接触し長方形状からなる端子連結部と、
前記端子連結部の一辺から伸びて形成され、セルフレーム上端からBMS方向に垂直に折り曲げられた状態でBMSに連結するBMS連結部と、
からなることを特徴とする、請求項8に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記セルフレーム上端には、BMS連結部の折り曲げをガイドし固定できるように、BMS連結部に対応する形状の湾入溝が形成されていることを特徴とする、請求項11に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記端子連結部で、電池セルの電極端子に対応するそれぞれの部位には、端子連結部と電極端子の溶接のためのスリット(slits)が形成されていることを特徴とする、請求項11に記載の電池モジュール。
【請求項14】
前記電圧センシング連結部は平面上長方形状からなることを特徴とする、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項15】
請求項1による電池モジュールを含むことを特徴とする、電池パック。
【請求項16】
請求項15による電池パックを含むことを特徴とする、デバイス。
【請求項17】
前記デバイスは、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、またはプラグインハイブリッド電気自動車であることを特徴とする、請求項16に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年7月21日付の韓国特許出願第10−2015−0102831号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、端子プレートおよびBMSが直接連結された構造の電池モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、充放電が可能な2次電池は、ワイヤレスモバイル機器のエネルギー源として広範囲に使用されている。また、2次電池は、化石燃料を使用する既存のガソリン車両、ディーゼル車両などの大気汚染などを解決するための方案として提示されている電気自動車、ハイブリッド電気自動車などのエネルギー源としても注目されている。したがって、2次電池を使用するアプリケーションの種類は2次電池の長所により非常に多様化されており、今後は今よりも多くの分野と製品に2次電池が適用されると予想される。
【0003】
このような2次電池は、電極と電解液の構成によりリチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、リチウムポリマー電池などに分類されることもあり、その中で電解液の漏液の可能性が少なく、製造が容易なリチウムイオンポリマー電池の使用量が増えている。
【0004】
一般に、2次電池は電池ケースの形状により、電極組立体が円筒形または角型の金属缶に内蔵されている円筒形電池および角型電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチ型ケースに内蔵されているパウチ型電池に分類される。
【0005】
このような2次電池は、各種モバイル機器はもちろん、多様な電子製品のエネルギー源として幅広く使用されているが、各種の可燃性物質が内蔵されており、過充電、過電流、その他物理的外部衝撃などによって発熱、爆発などの危険性がある。
【0006】
過充電、過放電、過電流時に電流を遮断する保護回路、温度上昇時に抵抗が大きく増加して電流を遮断するPTC素子(Positive Temperature Coefficient Element)、ガス発生による圧力上昇時に電流を遮断したりガスを排気する安全ベントなどの安全システムが備えられており、多数の電池モジュールを組み合わせた構造からなるマルチ−セル構造の中大型電池パックには過放電、過充電、過電流などから電池セルを保護するためのヒューズ、バイメタル、BMS(Battery Management System)などの安全システムが備えられている。
【0007】
前記のような安全システムの中でBMSは、電池セルまたは単位モジュールの電圧を検出するために電圧センシング端子がワイヤーによって電池セルまたは単位モジュールに連結されている。
【0008】
図1には、従来の電圧センシング端子をワイヤーによってBMSと連結している電池モジュールの模式図が示されている。
【0009】
図1を参照すれば、電池モジュール10は複数の電池セル11が、側面が相互隣接した状態で配列されており、電池セル11の両端にフレーム12が取り付けられ、電池セル11の一側上端にはBMS13が位置する構造からなる。
【0010】
BMS13は電圧センシング端子14とワイヤー15によって連結されている。電池セル11は直列連結構造であり、それぞれの電池セル11の電圧をBMS13がモニターしなければならないため、電池セル11の個数に対応する数の電圧センシング端子14とワイヤー15が必要である。しかし、このような構造では、それぞれの電圧センシング端子とワイヤーを手動でソルダリングしなければならないので、工程の所要が増加しワイヤーが複雑に構成されて、電池モジュールの構造が複雑になるという問題点がある。
【0011】
したがって、前記の問題点を解決できる電池モジュールが非常に必要であるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記のような従来技術の問題点および過去から要請されてきた技術的課題を解決することを目的とする。
【0013】
具体的に、本発明の目的は、多数の電圧センシング端子およびワイヤーを電池セルに連結するためにソルダリングする場合に発生する外形問題、費用増加および工程のばらつき問題などを解決するためのもので、ワイヤーを排除してBMSおよび電池セルが直接連結された構造の電池モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記のような目的を達成するための本発明による電池モジュールは、
複数の電池セルが、側面が相互隣接した状態で配列されている電池セル積層体と、
前記電池セル積層体の両側端部に装着されている一対のセルフレームと、
前記電池セルの電極端子を電気的に連結する端子プレートと、
前記電池セル積層体の一側面に装着されており、前記端子プレートに直接連結されているBMS(Battery Management System)と、を含む構造からなる。
【0015】
したがって、本発明による電池モジュールは、ワイヤー構造を排除して端子プレートに直接連結する構造のBMSを含むことによって、端子プレートをBMSに連結するためにソルダリングする場合に発生する外形問題、費用増加および工程のばらつき問題などを解決することができる。
【0016】
具体的に、前記電池セルは円筒形電池セルであってもよい。円筒形電池セルは正極シート、負極シートおよび前記正極シートと負極シートの間に介在した分離膜シートを巻き取って形成されたゼリーロール型電極組立体が円筒形の金属缶に電解液とともに収納され、前記円筒形缶の上端にキャップアセンブリーが装着される構造からなる。
【0017】
また、前記電池セル積層体は縦向きの大きさ対比横向きの大きさが相対的に大きい構造で積層および配列されていてもよい。前記縦向きは地面からの高さ方向を意味し、前記横向きは前記電池セルの電極端子形成方向に直交する方向を意味する。
【0018】
反対に、前記電池セル積層体は、横向きの大きさ対比縦向きの大きさが相対的に大きい構造で積層および配列されていてもよい。このような電池セル積層体の構造により前記電池セルの電極端子を電気的に連結する端子プレートの形状が変更できることはもちろんである。
【0019】
本発明の一実施形態で、前記セルフレームは、電池セル積層体の一側端部が装着される第1セルフレームと、他側端部が装着される第2セルフレームからなり、前記第1セルフレームと第2セルフレームは締結部材によって相互結合されていてもよい。具体的に、前記第1セルフレームと第2セルフレームの角部には締結具が形成されており、前記締結具に締結部材が挿入されて第1セルフレームと第2セルフレームが結合される構造であってもよい。
【0020】
前記第1セルフレームと第2セルフレームそれぞれは電池セルの一側端部および他側端部それぞれに対応する形状の収納部が内側に形成されており、前記電池セルの電極端子を露出するための開口が外面に穿孔されている。具体的に、前記電池セルは円筒形電池セルであり、それに基づいて、前記収納部の形状は円柱形状に溝が形成された構造であってもよい。前記開口は前記電池セルの電極端子の形状に対応して円形に穿孔されている。
【0021】
また、前記第1セルフレームおよび第2セルフレームそれぞれの収納部の間には冷媒が流動できる貫通路が形成されており、前記端子プレートには前記セルフレームの貫通路に対応する形状の貫通口が穿孔されている。それに基づいて、前記貫通路および貫通口は相互連通しており、一面の端子プレートの貫通口から流入した冷媒が第1セルフレームの貫通路および第2セルフレームの貫通口を通過して他面の端子プレートの貫通口に排出して電池セルを冷却する構造であってもよい。前記冷媒の流入および排出方向は反対に行ってもよい。
【0022】
本発明の一実施形態で、前記端子プレートは、電池セルの電極端子に接続された状態で、セルフレームの外面に装着されていてもよい。前記端子プレートは電池セルの電極端子にソルダリングされることによって、セルフレームの外面に装着されていてもよいが、別途の結合構造を形成してセルフレームとの結合力をより強固にすることができる。具体的に、セルフレームの外面から突出したフック部を形成し、前記フック部に対応する締結溝を端子プレートに形成することができ、前記フック部および前記締結溝を結合して前記端子プレートを前記セルフレームに装着することができる。
【0023】
前記端子プレートは少なくとも二つ以上の前記電池セルを直列、または直列および並列に連結する構造となっている。
【0024】
例えば、前記電池セルは2P−13S構造で連結されている。
【0025】
本発明の一実施形態で、前記端子プレートは、
前記電池セルの電極端子に接触し長方形状からなる端子連結部と、
前記端子連結部の一辺から伸びて形成され、セルフレーム上端からBMS方向に垂直に折り曲げられた状態でBMSに連結されるBMS連結部と、からなる。
【0026】
前記端子連結部は、電池セルの連結構造により、その形状が変更できることはもちろんである。具体的に、並列に連結された電池セルの数が増加するほど前記端子プレートの電極端子との接触面積は拡張される。
【0027】
また、前記セルフレーム上端には、BMS連結部の折り曲げをガイドし固定できるように、BMS連結部に対応する形状の湾入溝が形成されている。このような構造により、電池モジュールの製造過程で端子プレートをBMSに連結する工程中に発生できる流動による工程不良が発生することを防止でき、作業者が容易に端子プレートを折り曲げてBMSに連結することができる。
【0028】
また、前記端子連結部で、電池セルの電極端子に対応するそれぞれの部位には、端子連結部と電極端子の溶接のためのスリット(slits)が形成されている。前記スリットは、前記端子連結部と前記電極端子の間のソルダリングまたは溶接工程を容易にすることができる。
【0029】
本発明の一実施形態で、前記BMSは、
前記電池セル積層体の上面に取り付けられ、前記電池セル積層体の横向きの大きさに対応して長方形状からなる印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Boardd)と、
前記PCB上に形成されており、電圧センシング連結部に電気的に連結されており、電池セルの電圧を測定して電池の作動を制御するIC(Integrated Circuit;集積回路)と、
前記端子プレートに連結されるように、PCBの外周面に沿って離隔して形成されている電圧センシング連結部と、を含んでいる。
【0030】
具体的に、前記電圧センシング連結部は平面上長方形状からなる。より具体的に、前記電圧センシング連結部は幅方向長さ対比横向き長さが大きい構造からなる。前記幅方向は前記電池セルの長さ方向を意味する。
【0031】
具体的な実施例で、前記電圧センシング連結部は、
前記端子プレートと接触する第1接触部と、
前記第1接触部に電気的に断絶された状態で前記ICに電気的に連結されている第2接触部と、からなり、
前記第1接触部および第2接触部は端子プレートに一緒にソルダリング(soldering)されて、前記端子プレートがICに電気的に連結される構造である。
【0032】
前記端子プレートと電圧センシング連結部とを連結する工程で、流動によって前記端子プレートと前記電圧センシング連結部の間の任意接触が反復的に発生できる。したがって、前記ICの反復的な任意接触によって回路が損傷するという問題点がある。
【0033】
このような問題点を解決するために、前記具体的な実施例のように、前記電圧センシング連結部は相互断絶された第1接触部と第2接触部とからなり、ソルダリングによって第1接触部および第2接触部と端子プレートを連結することによって、任意接触によるICの回路損傷を防止することができる。
【0034】
また、本発明は、前記電池モジュールを含む構造の電池パックを提供する。
【0035】
また、本発明は、前記電池パックを電源として含むデバイスを提供する。
【0036】
前記デバイスは電気自転車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、またはプラグインハイブリッド電気自動車および電力貯蔵装置からなる群より選択することができる。
【0037】
このようなデバイスの構造および製作方法は当業界において公知であるため、本明細書ではこれについての詳しい説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】従来の電圧センシング端子をワイヤーによってBMSと連結している電池モジュールの模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態による電池モジュールの分解図である。
【
図3】
図2の電池モジュールの端子プレートの拡大図である。
【
図4】
図2の電池モジュールのBMSの拡大図である。
【
図5】
図2の電池モジュールの電圧センシング連結部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施例による図面を参照して説明するが、これは本発明のより容易な理解のためのものであって、本発明の範疇がそれによって限定されるものではない。
【0040】
図2には本発明の一実施形態による電池モジュールの分解図が模式的に示されており、
図3には
図2の電池モジュールの端子プレートの拡大図が模式的に示されており、
図4には
図2の電池モジュールのBMSの拡大図が模式的に示されている。
【0041】
図2乃至
図4を参照すれば、電池モジュール100は電池セル積層体110、第1セルフレーム120、第2セルフレーム130、端子プレート140およびBMS150からなる。
【0042】
電池セル積層体110は、円筒形の電池セル111が、側面が相互隣接した状態で配列されている構造からなる。電池セル積層体110は、縦向きの大きさ対比横向きの大きさが相対的に大きい構造で積層および配列されており、電池セル111は2P−13S構造で連結されるように、この単位の電池セル111が相互電極端子の方向が対向するように配列されている。
【0043】
第1セルフレーム120および第2セルフレーム130は電池セル積層体110の両端にそれぞれ取り付けられ、締結部材(図示せず)によって相互結合される。
【0044】
第1セルフレーム120と第2セルフレーム130それぞれは電池セル111の一側端部および他側端部それぞれに対応する円柱形状の収納部121、131が内側に形成されており、電池セル111の電極端子を露出するための開口122が円形に外面に穿孔されている。
【0045】
電池セル積層体110の上端面にはBMS150が位置し、端子プレート140は電池セル111の電極端子に接続された状態で、第1セルフレーム120および第2セルフレーム130の外面に装着される。
【0046】
また、前記第1セルフレーム120および第2セルフレーム130それぞれの収納部121、131の間には冷媒が流動できる貫通路124、134が形成されており、端子プレート140には貫通路124、134に対応する形状の貫通口149が形成されている。
【0047】
貫通路124、134および貫通口149は相互連通しており、前面端子プレート140の貫通口149から流入した冷媒が第1セルフレーム120の貫通路124および第2セルフレーム130の貫通路134を通過し、後面端子プレート140の貫通口149に排出して電池セル111を冷却する構造からなる。
【0048】
端子プレート140は端子連結部141とBMS連結部142とからなる。端子連結部141は電池セル111の電極端子に接触し、長方形状からなり、BMS連結部142は端子連結部141の上辺から伸びて形成され、セルフレーム120、130の上端でBMS150方向に垂直に折り曲げられた構造からなる。
【0049】
セルフレーム120、130の上端には、BMS連結部142の折り曲げをガイドし固定できるように、BMS連結部142に対応する形状の湾入溝129、139が形成されている。
【0050】
端子連結部141の電池セル111の電極端子に対応するそれぞれの部位には、端子連結部141と電極端子のソルダリングまたは溶接を容易にするためのスリット143が形成されている。
【0051】
BMS150はPCB151、IC152およびセンシング連結部153からなる。
【0052】
PCB151は電池セル積層体110の上面に取り付けられ、電池セル積層体110の横向きの大きさに対応して長方形状からなる。
【0053】
IC152はPCB151上に形成されており、電圧センシング連結部153に電気的に連結されており、電池セル111の電圧を測定して電池の作動を制御する。
【0054】
電圧センシング連結部153は端子プレート140に連結されるように、PCB151の外周面に沿って、離隔して形成されている。
【0055】
図5には
図2の電池モジュールの電圧センシング連結部の平面上拡大図が示されている。
【0056】
図2および
図5を参照すれば、電圧センシング連結部153は第1接触部154と第2接触部155とからなる。
【0057】
第1接触部154は端子プレート140と接触し、第2接触部155は第1接触部154に電気的に断絶された状態でIC152に電気的に連結されている。
【0058】
第1接触部154および第2接触部155は端子プレート140に一緒にソルダリング(soldering)されて、端子プレート140がIC152に電気的に連結される。
【0059】
本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、上記内容に基づいて本発明の範疇内で様々な応用および変形を行うことが可能であろう。
【産業上の利用可能性】
【0060】
以上説明したように、本発明による電池モジュールは、ワイヤー構造を排除して端子プレートに直接連結される構造のBMSを含むことによって、端子プレートをBMSに連結するためにソルダリングする場合に発生する外形問題、費用増加および工程のばらつき問題などを解決することができる。
【符号の説明】
【0061】
100 電池モジュール
110 電池セル積層体
111 電池セル
120 第1セルフレーム
130 第2セルフレーム
140 端子プレート
150 BMS