特許第6789871号(P6789871)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6789871半導体製造装置の動作に関する表示を制御する方法を実行するプログラム、当該方法及び半導体製造装置の動作に関する表示を行うシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6789871
(24)【登録日】2020年11月6日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】半導体製造装置の動作に関する表示を制御する方法を実行するプログラム、当該方法及び半導体製造装置の動作に関する表示を行うシステム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20201116BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20201116BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   H01L21/02 Z
   H01L21/304 622Z
   G05B23/02 301V
【請求項の数】6
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-70972(P2017-70972)
(22)【出願日】2017年3月31日
(65)【公開番号】特開2018-174209(P2018-174209A)
(43)【公開日】2018年11月8日
【審査請求日】2019年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】藤木 雅之
(72)【発明者】
【氏名】青山 英治
(72)【発明者】
【氏名】小泉 竜也
【審査官】 安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−051282(JP,A)
【文献】 特開2010−224893(JP,A)
【文献】 特開2002−132336(JP,A)
【文献】 特開2013−092858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02−027
H01L 21/20−205
H01L 21/302−308
H01L 21/67−687
G05B 19/418
G05B 19/406−409
G05B 23/00−02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のコンピュータに、半導体製造装置に関する表示を制御する方法を実行させるコンピュータ・プログラムであって、前記方法は、
前記半導体製造装置が含む1以上の機器の状態を繰り返し取得するステップと、
前記1以上の機器の状態が取得される毎に、少なくとも、前記状態を表す画像をディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第1アニメーションを提供するステップと、
取得された前記1以上の機器の状態と、前記状態に関係する時刻とをメモリに記憶するステップと、
表示モードを切り替える入力を受けるステップと、
表示モードを切り替える入力を受けた後に、少なくとも、前記メモリに記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する前記1以上の機器の状態をそれぞれ表す1以上の画像を1つずつ前記ディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第2アニメーションを提供するステップと
を含む、コンピュータ・プログラムであって、前記方法は、
前記半導体製造装置において発生したアラームを表す帯を含むグラフを前記ディスプレイに表示するステップであって、前記グラフのある軸は時刻に対応し、前記帯の一方の端は前記アラームの発生時刻に対応し、他方の端は前記アラームの復旧時刻に対応する、ステップと、
表示されたグラフにおける位置又は帯の選択を受けるステップであって、選択を受けた前記位置に対応する時刻又は選択を受けた前記帯に関する前記発生時刻若しくは前記復旧時刻が、前記基準時刻として設定される、ステップと
を更に含む、コンピュータ・プログラム。
【請求項2】
1以上のコンピュータに、半導体製造装置に関する表示を制御する方法を実行させるコンピュータ・プログラムであって、前記方法は、
前記半導体製造装置が含む1以上の機器の状態を繰り返し取得するステップと、
前記1以上の機器の状態が取得される毎に、少なくとも、前記状態を表す画像をディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第1アニメーションを提供するステップと、
取得された前記1以上の機器の状態と、前記状態に関係する時刻とをメモリに記憶するステップと、
表示モードを切り替える入力を受けるステップと、
表示モードを切り替える入力を受けた後に、少なくとも、前記メモリに記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する前記1以上の機器の状態をそれぞれ表す1以上の画像を1つずつ前記ディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第2アニメーションを提供するステップと
を含む、コンピュータ・プログラムであって、前記方法は、
前記半導体製造装置に関するガントチャートを前記ディスプレイに表示するステップであって、前記ガントチャートの一方の軸は時刻に対応し、前記ガントチャートは、前記半導体製造装置が含む少なくとも1つの機器が実行したプロセスを表す帯を含み、前記帯の一方の端は前記状態の開始時刻に対応し、他方の端は前記状態の終了時刻に対応する、ステップと、
表示された前記ガントチャートにおける位置又は帯の選択を受けるステップであって、選択を受けた前記位置に対応する時刻又は選択を受けた前記帯に関する前記開始時刻若しくは前記終了時刻が、前記基準時刻として設定される、ステップと
を更に含む、コンピュータ・プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコンピュータ・プログラムであって、前記方法は、
前記半導体製造装置におけるプロセスのログを前記ディスプレイに表示するステップと、
表示された前記ログにおけるプロセスの選択を受けるステップであって、選択を受けた前記プロセスに関係する時刻が、前記基準時刻として設定される、ステップと
を更に含む、コンピュータ・プログラム。
【請求項4】
請求項1からのうちの何れか一項に記載のコンピュータ・プログラムであって、前記方法は、
再生、早送り、コマ送り、一時停止、コマ戻し、早戻し及び逆再生のうちの1以上に対応したコントロールを前記ディスプレイに表示するステップと、
表示した前記コントロールの選択を受けるステップと、
前記半導体製造装置の前記第2アニメーションについて、選択を受けた前記コントロールに対応した制御を行なうステップと
を更に含む、コンピュータ・プログラム。
【請求項5】
請求項1からのうちの何れか1項に記載のコンピュータ・プログラムであって、前記半導体製造装置はめっき装置である、コンピュータ・プログラム。
【請求項6】
請求項1からの何れか一項に記載のコンピュータ・プログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置の動作に関する表示に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置において、製造中の半導体基板の状態を含む半導体装置の状態は監視されており、当該状態の異常等に応じたアラームや、半導体製造プロセス等の履歴が、例えば当該装置に直接的に又は間接的に接続されたコンピュータにおいて表示されるようになっている。半導体製造装置にトラブルが発生した場合には、そのようなコンピュータに表示された履歴のデータ等から半導体製造装置の過去の動きを推測することが行われていた。履歴のデータは、文字及び数値から構成されており、人が見ても簡単に理解できるものではなく、データの解析にはかなりの手間が必要であった。
【0003】
これに関し、例えば、特開2015−211133号公報には、半導体製造装置の一例であるChemical Mechanical Polishing(以下、「CMP」という。)装置について、異常の原因となる運転状況に関する変数(例えば、テーブル駆動モータを回転させる際のトルク電流D1)を求める機能を有するCMP分析装置が提案されている(当該公報の段落[0022]〜[0032]及び図1等を参照)。
【0004】
しかしながら、例えば上記技術によると、異常の原因がテーブル駆動モータを回転させる際のトルク電流D1にあることまでは特定できるものの、異常がどのような過程を経て発生したのかを簡単に理解できるようにする技術は存在していなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−211133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上に鑑みなされたものであり、解決しようとする課題は、半導体製造装置において、ある状況、例えばトラブルにどのように至ったのかを簡単に理解できるようなアニメーションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態によれば、1以上のコンピュータに、半導体製造装置に関する表示を制御する方法を実行させるコンピュータ・プログラムであって、前記方法は、前記半導体製造装置が含む1以上の機器の状態を繰り返し取得するステップと、前記1以上の機器の状態が取得される毎に、少なくとも、前記状態を表す画像をディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第1アニメーションを提供するステップと、取得された前記1以上の機器の状態と、前記状態に関係する時刻とをメモリに記憶するステップと、表示モードを切り替える入力を受けるステップと、表示モードを切り替える入力を受けた後に、少なくとも、前記メモリに記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する前記1以上の機器の状態をそれぞれ表す1以上の画像を1つずつ前記ディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の第2アニメーションを提供するステップとを含む、コンピュータ・プログラムが提供される。
【0008】
一実施形態において、前記方法は、前記半導体製造装置において発生したアラームを表
す帯を含むグラフを前記ディスプレイに表示するステップであって、前記グラフのある軸は時刻に対応し、前記帯の一方の端は前記アラームの発生時刻に対応し、他方の端は前記アラームの復旧時刻に対応する、ステップと、表示されたグラフにおける位置又は帯の選択を受けるステップであって、選択を受けた前記位置に対応する時刻又は選択を受けた前記帯に関する前記発生時刻若しくは前記復旧時刻が、前記基準時刻として設定される、ステップとを更に含む。
【0009】
一実施形態において、前記方法は、前記半導体製造装置におけるプロセスのログを表示するステップと、表示された前記ログにおけるプロセスの選択を受けるステップであって、選択を受けた前記プロセスに関係する時刻が、前記基準時刻として設定される、ステップとを更に含む。
【0010】
一実施形態において、前記方法は、前記半導体製造装置に関するガントチャートを表示するステップであって、前記ガントチャートの一方の軸は時刻に対応し、前記ガントチャートは、前記半導体製造装置が含む少なくとも1つの機器が実行したプロセスを表す帯を含み、前記帯の一方の端は前記状態の開始時刻に対応し、他方の端は前記状態の終了時刻に対応する、ステップと、表示された前記ガントチャートにおける位置又は帯の選択を受けるステップであって、選択を受けた前記位置に対応する時刻又は選択を受けた前記帯に関する前記開始時刻若しくは前記終了時刻が、前記基準時刻として設定される、ステップとを更に含む。
【0011】
一実施形態において、前記方法は、再生、早送り、コマ送り、一時停止、コマ戻し、早戻し及び逆再生のうちの1以上に対応したコントロールを前記ディスプレイに表示するステップと、表示した前記コントロールの選択を受けるステップと、前記半導体製造装置の動作を表す前記第2アニメーションについて、選択を受けた前記コントロールに対応した制御を行なうステップとを更に含む。
【0012】
一実施形態において、前記半導体製造装置はめっき装置である。
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態によれば、上記コンピュータ・プログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0013】
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態によれば、半導体製造装置に関する表示を制御する方法であって、前記半導体製造装置が含む1以上の機器の状態を繰り返し取得するステップと、前記1以上の機器の状態が取得される毎に、少なくとも、前記状態を表す画像をディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第1アニメーションを提供するステップと、取得した前記1以上の機器の状態と、前記状態に関係する時刻とをメモリに記憶するステップと、表示モードを切り替える入力を受けるステップと、表示モードを切り替える前記入力を受けた後に、少なくとも、前記メモリに記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する前記1以上の機器の状態をそれぞれ表す1以上の画像を1つずつ前記ディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第2アニメーションを提供するステップとを含む方法。
【0014】
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態によれば、半導体製造装置に関する表示を行うシステムであって、前記半導体製造装置が含む1以上の機器の状態を繰り返し取得する第1手段と、取得された前記1以上の機器の状態と、前記状態に関係する時刻と記憶する第2手段と、前記半導体製造装置の動作を表すアニメーションを提供する第3手段であって、表示モードが第1モードである場合に、前記1以上の機器の状態が取得される毎に、少なくとも、前記状態を表す画像を表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第1アニメーションを提供し、前記表示モードが第2モードである場合に、少なくとも、前記第2手段に記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する前記1以上
の機器の状態をそれぞれ表す1以上の画像を1つずつ前記ディスプレイに表示することにより、前記半導体製造装置の動作を表す第2アニメーションを提供する、
手段と、前記表示モードを少なくとも前記第1モードと前記第2のモードとの間で切り替える入力を受ける第4手段とを含むシステムが提供される。
【0015】
一実施形態において、前記第1手段は複数存在し、複数の前記第1手段の各々は、異なる半導体製造装置が含む1以上の機器の状態を繰り返し取得し、複数の前記第1手段と、前記第2手段と、前記第3手段及び第4手段との間の通信経路の少なくとも一部はワイヤレスである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施形態によれば、半導体製造装置においてある状況にどのように至ったのかを簡単に理解できるようなアニメーションを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るシステムの構成を表している。
図2】本発明の実施形態に係る方法のフローチャートを表している。
図3】基準時刻を設定するための第1の方法のフローチャートを表している。
図4】基準時刻を設定するための第2の方法のフローチャートを表している。
図5】基準時刻を設定するための第3の方法のフローチャートを表している。
図6】アニメーションの再生を制御するための方法のフローチャートを表している。
図7】監視モード画面を表している。
図8a-f】それぞれ、異なる時刻における、基板ホルダ搬送装置の状態を表す画像を表している。
図8g】半導体製造装置110の動作に係るデジタル値を提供する部分720を表している。
図8h】各種デジタル値を示す画像を表している。
図9】リプレイモード画面を表している。
図10a】表形式でのアラーム履歴を表している。
図10b】グラフ形式でのアラーム履歴を表している。
図10c】グラフ形式での機器の動作履歴を表している。
図10d-g】図10d及び10fは、再生位置の異なるグラフ形式での同一の機器の動作履歴を表している。図10e及び10gは、それぞれ、図10d及び10fに示された再生位置における、第2アニメーションを提供する部分910の一部を表している。
図11a】表形式でのプロセス履歴を表している。
図11b】ガントチャート形式でのプロセス履歴を表している。
図12】本発明の実施形態に係るシステムの別の構成を表している。
図13】コンピュータのハードウェア構成の一例を表している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明は、本発明の実施形態に係る例示にすぎない。従って、本発明は以下に説明するものに限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更が可能であることに留意されたい。
【0019】
1 本発明の実施形態に係るシステムの構成
図1は、本発明の実施形態に係るシステムの構成を表している。図中のブロックは、システムの構成要素を示している。図中の構成要素を結ぶ直線は、構成要素間での情報(信
号やデータ等を含む)の主な伝達経路を示しており、直線で結ばれている2つの構成要素のうちの少なくとも一方は、他方に、情報を伝達可能である。なお、直線で結ばれている2つの構成要素のうちの少なくとも一方は、他方に、別の構成要素又は図示しない要素を経由して情報を伝達することがある。また、直線で結ばれていない構成要素間での情報の伝達を排除する意図はない。図1に表された構成要素及び直線は、実際の構成要素の大きさや配置、配線等とは無関係であることに留意されたい。
【0020】
110は、1以上の機器110iを含む半導体製造装置を示している。半導体製造装置110の例は、めっき例えば電解めっき装置、露光装置、エッチング装置、裏面研磨装置、CMP装置であり、半導体製造装置110が含む機器110iの例は、基板ホルダ搬送装置、洗浄モジュール、研磨モジュール、めっきモジュール、各種ロボット、各種アクチュエータ、各種モータ、各種バルブ、各種センサである。以下の説明において、機器110iは基板ホルダ搬送装置を含むものと仮定する。
【0021】
120iは、機器110iの状態を取得するための1以上のセンサを示している。基板ホルダ搬送装置に対するセンサの一例は接触センサ又は光学センサであり、状態の例は、基板ホルダ搬送装置が含むハンドの位置及び角度、基板ホルダ搬送装置に関係したシャッタの開閉並びに基板ホルダ搬送装置にセットされている基板の番号である。なお、図1においては機器とセンサとが1対1に対応するかのように描かれているが、これは例示であり、1つの機器に対しては複数のセンサが存在しうるし、逆に、複数の機器に対して1つのセンサのみが存在する場合もある。また、図1においては機器110iとセンサ120iとが別個のものとして描かれているが、機器自体がセンサを備えていることもあるし、110iに関して上述したように、機器自体がセンサである場合もある。更に、半導体製造装置110は、対応するセンサの存在しない機器を含んでいてもよい。
【0022】
130は、一種のコンピュータである、半導体製造装置110を制御するプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下、「PLC」という。)を示している。PLC130は、直接的に又は間接的に機器110iに接続されており(図示は省略)、後述するタイムテーブル又は別のコンピュータからの指示に従って各機器の動作を制御する。また、PLC130は、センサ120iに接続されており、各センサからの信号を受信し、当該信号から各機器の状態を取得する。更に、PLC130は、後述するアニメーションデータ及びアラーム/プロセスデータを生成し、後述するコンピュータに送信する。
【0023】
140は、半導体製造装置110の動作スケジュールを定め、その動作を管理するためのコンピュータ(以下、「管理用コンピュータ」という。)である。管理用コンピュータ140は、動作スケジュールに従うタイムテーブルを、PLC130及び後述するコンピュータに送信する。また、管理用コンピュータ140において、製造に係る基板についての情報が入力され、当該情報に少なくとも基づいて上記動作スケジュールは定められる。
【0024】
150は、PLC130から受信したアニメーションデータ及び管理用コンピュータ140から受信したタイムテーブルを記憶するためのコンピュータ(以下、「保存用コンピュータ」という。)を示している。
【0025】
160は、PLC130から受信したアニメーションデータに基づく、半導体製造装置110の動作を表すアニメーションを少なくとも提供することにより、半導体製造装置110の動作を監視するためのコンピュータ(以下、「監視用コンピュータ」という。)を示している。また、監視用コンピュータ160は、保存用コンピュータ150から受信したアニメーションデータに基づく、半導体製造装置110の動作を表すアニメーションも提供する。更に、監視用コンピュータ160は、PLC130から受信したアラーム/プロセスデータに基づく表示及び保存用コンピュータ150から受信したタイムテーブルに
基づく表示も行う。なお、監視用コンピュータ160は、受信したアニメーションデータ、アラーム/プロセスデータ及びタイムテーブルを、少なくとも一時的に記憶することができる。
【0026】
なお、半導体製造装置110、並びに、PLC130、管理用コンピュータ140、保存用コンピュータ150及び監視用コンピュータ160(以下、「PLC130等」という。)のうちの1以上は、複数存在していてもよい。また、PLC130等のうちの2以上は、物理的には1つのコンピュータであってもよい。
【0027】
2 本発明の実施形態に係る方法の流れ
図2は、本発明の実施形態に係る方法のフローチャートを表している。
ステップS210において、PLC130は、機器110iの状態を取得する。機器110iの状態は、それぞれのセンサ120iからの信号に基づいて取得することができる。なお、ステップS210は、繰り返し実行され、従って複数回実行される。
【0028】
ステップS220において、監視用コンピュータ160は、機器110iの取得された状態を表す画像をディスプレイに表示する。監視用コンピュータ160は、PLC130より受信したアニメーションデータから、機器110iの取得された状態を取得することができる。「機器の状態を表す画像」については、後述する。ステップS220は、機器110iの状態が取得される毎に実行され、これにより、半導体製造装置110の動作を表す第1アニメーションが提供されることになる。センサ120iにおける信号の発生から第1アニメーションの提供のための画像の表示までの遅延は、第1アニメーションが半導体製造装置110のリアルタイム動作を表すように、できる限り小さいことが好ましい。
【0029】
ステップS230において、保存用コンピュータ150は、取得された機器110iの状態と、当該状態に関係する時刻とをメモリに記憶する。保存用コンピュータ150は、PLC130より受信したアニメーションデータから、取得された機器110iの状態と、当該状態に関係する時刻とを取得することができる。「状態に関係する時刻」については、後述する。なお、上述したように、機器110iの状態を取得するステップS210は複数回実行されるから、保存用コンピュータ150のメモリには、機器110iの状態と、当該状態に関係する時刻との複数のセットが記憶されることになる。
【0030】
ステップS240において、監視用コンピュータ160は、表示モードを切り替える入力を受ける。監視用コンピュータ160は、このステップの前に、ディスプレイに表示モードを切り替えるためのボタンを表示し、表示されたボタンの選択を、表示モードを切り替える入力とすることができる。このボタンの表示については、後述する。
【0031】
ステップS250において、監視用コンピュータ160は、保存用コンピュータ150のメモリに記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する状態をそれぞれ表す1以上の画像を1つずつディスプレイに表示する。表示の前の任意の時点で、監視用コンピュータ160は、保存用コンピュータ150に、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する状態に係る、記憶されたアニメーションデータを送信するように要求することができる。「基準時刻」については、図3〜5に関連して後述する。以下、「時刻に関係する状態を表す画像」を「時刻に関係する画像」ともいう。ステップS250において最初に表示される画像は、基準時刻に関係する画像であってよい。これにより、半導体製造装置110の動作を表す第2アニメーションが提供されることになる。第2アニメーションは、半導体製造装置110の過去の動作を表すものである。
【0032】
図3は、基準時刻を設定するための第1の方法のフローチャートを表している。
ステップS310において、監視用コンピュータ160は、半導体製造装置110において発生したアラームを表す帯を含むグラフをディスプレイに表示する。監視用コンピュータ160は、PLC130より受信したアラーム/プロセスデータから、アラームを取得することができる。このグラフは複数の軸を有し、その1つの軸は時刻に対応する。また、グラフに含まれる帯の一方の端はアラームの発生時刻に対応し、他方の端はアラームの復旧時刻に対応する。このグラフの表示については、後述する。
【0033】
ステップS320において、監視用コンピュータ160は、表示されたグラフにおける位置又は帯の選択を受ける。監視用コンピュータ160は、表示されるグラフにおける位置の選択を受けた場合には、当該位置に対応した時刻を、上記基準時刻として設定することができる。また、監視用コンピュータ160は、帯の選択を受けた場合には、当該帯に関係する時刻、例えば当該帯が表わすアラームの発生時刻又は復旧時刻を、上記基準時刻として設定することができる。
【0034】
図4は、基準時刻を設定するための第2の方法のフローチャートを表している。
ステップS410において、監視用コンピュータ160は、半導体製造装置110におけるプロセスのログをディスプレイに表示する。監視用コンピュータ160は、PLC130より受信したアラーム/プロセスデータから、プロセスのログを取得することができる。このログの表示については、後述する。
【0035】
ステップS420において、監視用コンピュータ160は、表示されたログにおけるプロセスの選択を受ける。監視用コンピュータ160は、選択を受けたプロセスに関係する時刻、例えば当該プロセスの開始時刻又は終了時刻を、上記基準時刻として設定することができる。
【0036】
図5は、基準時刻を設定するための第3の方法のフローチャートを表している。
ステップS510において、監視用コンピュータ160は、半導体製造装置110に関する、帯を含むガントチャートをディスプレイに表示する。ガントチャートは複数の軸を有し、その1つの軸は時刻に対応する。また、ガントチャートは、機器が実行したプロセスを表す帯を含み、その帯の一方の端はプロセスの開始時刻に対応し、他方の端はプロセスの終了時刻に対応する。監視用コンピュータ160は、PLC130より受信したアラーム/プロセスデータから、機器が実行したプロセスを取得することができる。このガントチャートの表示については、後述する。
【0037】
ステップS520において、監視用コンピュータ160は、表示されたガントチャートにおける位置又は帯の選択を受ける。監視用コンピュータ160は、位置の選択を受けた場合には、当該位置に対応した時刻を、上記基準時刻として設定することができる。また、監視用コンピュータ160は、帯の選択を受けた場合には、当該帯に関係する時刻、例えば当該帯が表わす状態の開始時刻又は終了時刻を、上記基準時刻として設定することができる。
【0038】
基準時刻の設定は、上述した3つの方法によるもの限られるわけではなく、監視用コンピュータ160は、時刻の直接の入力を受け、そのような時刻を基準時刻として設定する等、任意の他の手法によって基準時刻を設定してもよい。
【0039】
図6は、アニメーション、特に上記第2アニメーションの再生を制御するための方法のフローチャートを表している。
ステップS610において、監視用コンピュータ160は、再生、早送り、コマ送り、一時停止、コマ戻し、早戻し及び逆再生のうちの1以上に対応したコントロールをディスプレイに表示する。このコントロールの表示については、後述する。
【0040】
ステップS620において、監視用コンピュータ160は、表示されたコントロールの選択を受ける。
ステップS630において、監視用コンピュータ160は、第2アニメーションについて、選択を受けたコントロールに対応した制御を行なう。
【0041】
第2アニメーションは、上述したように、基準時刻を含む1以上の時刻にそれぞれ関係する1以上の画像を1つずつディスプレイに表示することによって提供され、これら画像は、保存用コンピュータ150のメモリに記憶された、基準時刻を含む1以上の時刻に関係する状態をそれぞれ表すものである。
【0042】
再生に対応したコントロールの選択を受けた場合には、第2アニメーションについての制御は、最後に表示した画像に関係した時刻より後の時刻に関係する画像を、画像に関係する時刻が古い順に、基準の所定間隔、例えば、PLC130において機器110iの状態が取得される間隔、より具体的には1秒間隔で、1つずつ表示することであってよい。
【0043】
早送りに対応したコントロールの選択を受けた場合には、第2アニメーションについての制御は、最後に表示した画像に関係した時刻より後の時刻に関係する画像を、画像に関係する時刻が古い順に、基準の所定間隔よりも短い間隔で1つずつ表示することであるか、又は、1又は2以上の画像おきに基準の所定間隔で表示することであってよい。
【0044】
コマ送りに対応したコントロールの選択を受けた場合には、第2アニメーションについての制御は、最後に表示した画像に関係した時刻より後の時刻に関係する1つの画像を表示することであってよい。コマ送りに対応したコントロールは、後述するように一時停止に対応したコントロールの選択を受けた直後のように、ある画像が表示され続けている状態でのみ、選択を受けることが可能なように構成されてもよい。
【0045】
一時停止に対応したコントロールの選択を受けた場合には、第2アニメーションについての制御は、更なるコントロールの選択を受けるまで、更なる画像を表示しないこと、言い換えると、最後に表示した画像を表示し続けることであってよい。
【0046】
逆再生及び早戻しに対応したコントロールは、最後に表示した画像に関係した時刻より後の時刻に関係する画像を、画像に関係する時刻が古い順に表示するのではなく、最後に表示した画像に関係した時刻より前の時刻に関係する画像を、画像に関係する時刻が新しい順に表示することを除いて、それぞれ、再生及び早送りに対応したコントロールと同様であってよい。
【0047】
コマ戻しに対応したコントロールは、最後に表示した画像に関係した時刻より後の時刻ではなく前の時刻に関係する1つの画像を表示することを除いて、コマ送りに対応したコントロールと同様であってよい。
【0048】
3 PLC130が生成するデータ
3−1 アニメーションデータ
上述したように、PLC130はアニメーションデータを生成する。アニメーションデータは、ある機器の状態に関係する時刻を示すデータと、当該状態を示すデータを含むデータである。「状態に関係する時刻」の例は、当該状態を取得するための信号をセンサが発生又は送信した時刻、当該信号をPLC130が受信した時刻、PLC130において当該信号に基づき状態が取得された時刻、PLCにおいて当該状態に対応した1セットのアニメーションデータが生成される時刻である。なお、「時刻」は「日時」を含む。アニメーションデータの1セットは、例えば以下の形式で表すことができる。
【0049】
{t,s,s,…,s
ここで、tはある機器の状態に関係する時刻を示すデータである。s,s,…,sは、それぞれ、当該状態のパラメータであり、全体として状態を示すデータである。nは1以上の整数であり、当該機器の状態を表すためのパラメータの数に依存する。なお、アニメーションデータは、対応する機器を一意に特定するデータ、例えば機器番号を含んでいてもよい。
【0050】
3−2 アラーム/プロセスデータ
上述したように、PLC130はアラーム/プロセスデータを生成する。アラーム/プロセスデータは、アラームについてのデータと、プロセスについてのデータとを含む。アラームについてのデータは、アラームの内容を示すデータと、アラームの発生時刻及び復旧時刻を示すデータとを含む。プロセスについてのデータは、プロセスの内容を示すデータと、プロセスの開始時刻及び終了時刻を示すデータとを含む。
【0051】
4 管理用コンピュータ140が生成するデータ
上述したように、管理用コンピュータはタイムテーブルを生成する。タイムテーブルは、機器110iが、ある時刻にすべき動作を示すデータである。タイムテーブルは、機器又は機器のグループごとに生成されてよい。また、1つの機器又は機器のグループについてタイムテーブルは、所定のタイミングで、新たに生成されることがある。例えば、一度タイムテーブルが作成された後に、管理用コンピュータ140に製造に係る基板についての情報が新たに入力された結果、動作スケジュールを変更しなければならなくなった際に、その新たに入力された製造に係る基板についての情報を考慮したタイムテーブルが新たに作成されることがある。従って、タイムテーブルは、当該タイムテーブルを複数のタイムテーブルの中から特定するための情報、例えば当該タイムテーブルの生成時刻を示すデータを含むことができる。
【0052】
5 保存用コンピュータ150が記憶するデータ
上述したように、保存用コンピュータ150は、PLC130からアニメーションデータを受信し、受信したアニメーションデータの複数のセットを記憶する。保存用コンピュータ150は、テーブルの形式でアニメーションデータを記憶することができる。例えば、基板ホルダ搬送装置についてのアニメーションデータは、以下のテーブルとして記憶することができる。
【0053】
【表1】
【0054】
ここで、(1)〜(7)及び(1)の行は説明のために便宜上記載したもので、アニメーションデータには含めなくてよい。sの列はアーム角度(°)に対応し、sの列はハンド位置(0:後退、1:前進)に対応し、sの列はシャッタの開閉(0:閉、1:開)に対応し、sの列はセットされている基板の番号(0は基板がセットされていないことを示す)に対応する。なお、保存用コンピュータ150は、機器ごとに、上記のようなテーブルとして、アニメーションデータを記憶することができる。
【0055】
また、上述したように、保存用コンピュータ150は、PLC130からタイムテーブルを受信し、受信したタイムテーブルの複数のセットを記憶する。
6 監視用コンピュータ160が表示する画面
6−1 監視モード画面
図7は、上述した第1アニメーションを提供するための画面である監視モード画面を表している。710は、第1アニメーションを提供する部分を示している。720は、半導体製造装置110の動作に係るアナログ値を提供する部分を示している。730は、表示モードを切り替えるためのボタンであり、このボタンが選択されることにより、後述するリプレイモード画面に遷移する。
【0056】
部分710について、図8a〜8fを参照して詳述する。図8a〜8fは、それぞれ、異なる時刻における、基板ホルダ搬送装置の状態を表す画像を表している。図8a〜8fのそれぞれは、上に例示したテーブルの(2)〜(7)の行の状態に対応している。部分710は、図8a〜8fに表したような、機器110iの状態を表す画像が表示される表示が変化する部分と、変化しない部分(背景)とから構成されている。即ち、部分710は、時間が経過するにつれ、機器110iの状態を表す画像が表示される部分が更新されることにより、全体として、半導体製造装置110の動作を表すアニメーションを提供する。
【0057】
なお、機器110iの状態に対応した画像及び背景画像は、監視用コンピュータ160に予め記憶されていてもよいし、表示する前の任意の時点で、監視用コンピュータ160が別のコンピュータから取得してもよい。
【0058】
また、監視用コンピュータ160は、ある時刻に関係する画像(以下、この文において「第1画像」という。)を表示してから、次の時刻に関係する画像(同「第2画像」という。)を表示するまでに、第1画像と第2画像とを補間する1以上の画像を表示することにより、より滑らかなアニメーションを提供してもよい。あるいは、ある時刻に関係する画像は、所定の長さの動画像を構成する1コマの画像であってもよい。この場合、ある時刻に関係する画像を1コマとして含む動画像を再生することによって、当該画像を表示することができる。
【0059】
部分720について、721及び722の列は、それぞれ、「Prewet」プロセスに関係する第1機器及び第2機器における当該プロセスに係る時間[s]を示している。723及び724の列は、それぞれ、「Presoak」プロセスに関係する第1機器及び第2機器における当該プロセスに係る時間[s]を示している。725及び726の列は、それぞれ、「Blow」プロセスに関係する第1機器及び第2機器における当該プロセスに係る時間[s]を示している。727の行は、これら時間[s]の設定値、即ち、対応するプロセスに要する予定時間を示している。なお、設定値又は予定時間が0であることは、その時点で対応するプロセスが実行されないか又は実行されていないことを示している。728の行は、対応するプロセスが開始してからの経過時間又は対応するプロセスの完了までに要した実際の時間を示している。
【0060】
部分710、又は、部分720においては、半導体製造装置110の動作に係るデジタル値(2つの値しかとらないもの)を提供してもよい。あるいは、部分710、又は、部分720中のプロセスボタン(「Prewet」、「Presoak」、「Blow」)を押し下げることで表示される別の画面上で、各プロセスに関係するそれぞれの機器におけるデジタル値を表示させてもよい。デジタル値を提供する場合の部分710または720の一例を、図8gに表す。図8gに示された表の第2列871は、上の行から順に、半導体製造装置110がホームポジションにあるかどうか、あるバルブがオンであるかどう
か、あるセンサがオンであるかどうか、あるロボットが動作中であるかどうかを示す画像を含んでいる。これら画像について図8hを参照して詳述すると、図8hに示された表の第1列881に示された画像は、デジタル値が第1の値であるときの例であり、上の行から順に、半導体製造装置110がホームポジションにないときの画像、あるバルブがオフであるときの画像、あるセンサがオフであるときの画像、及び、あるロボットが動作中でないときの画像(背景画像)の例である。図8hに示された表の第2列882に示された画像は、デジタル値が第2の値であるときの例であり、上の行から順に、半導体製造装置110がホームポジションにあるときの画像、あるバルブがオンであるときの画像、あるセンサがオンであるときの画像、及び、あるロボットが動作中であるときの画像の例である。また、部分710中のロボットの状況を示すものとして、図8hのカラム882の最下段で示された「accessing」、「putting」といった表示をロボットの近くに表示させてもよい。
【0061】
なお、画像を用いてアナログ値及びデジタル値の一方又は双方を提供するときには、アニメーションの一部として、部分710においてアナログ値及びデジタル値の一方又は双方を示す画像を表示してもよい。また、提供するアナログ値及びデジタル値の一方又は双方は、アニメーションデータ、アラーム/プロセスデータ、タイムテーブル、及び、説明しない任意のコンピュータからの任意のデータのうちの1以上に基づいたものであってよい。
【0062】
6−2 リプレイモード画面
図9は、上述した第2アニメーションを提供するための画面であるリプレイモード画面を表している。910は、第2アニメーションを提供する部分を示しており、後述する点を除いて、部分710と同様である。920は、半導体製造装置110の動作に係るアナログ値を提供する部分を示しており、後述する点を除いて、部分720と同様である。930は、表示モードを切り替えるためのボタンであり、このボタンが選択されることにより、監視モード画面に戻る。940a〜iは、第2アニメーションを制御するためのコントロールを示している。コントロール940a、b、d,e、g及びhは、それぞれアニメーションの再生、一時停止、早戻し、コマ戻し、コマ送り及び早送りに対応したコントロールである。コントロール940cはアニメーションの停止に対応したコントロールであり、このコントロールの選択によって、部分910及び920における表示が、基準時刻に戻る。コントロール940fは、時刻を直接入力するためのコントロールである。コントロール940iは、早送り及び早戻しにおける速度、例えば、画像の表示間隔や表示しない画像の数を設定するためのコントロールである。
【0063】
部分910は、部分710とは異なり、時間が経過するにつれというよりも、コントロール940a〜iの選択を介して進んだり戻ったり止まったりする時刻(後述する再生位置に対応する。以下同じ。)に応じて、機器110iの状態を表す画像が表示される部分が更新されることにより、全体として、半導体製造装置110の動作を表すアニメーションを提供する。
【0064】
部分920は、部分720とは異なり、時間が経過するにつれというよりも、コントロール940a〜iの選択を介して進んだり戻ったり止まったりする時刻に応じて、半導体製造装置110の動作に係るアナログ値(及びデジタル値の一方又は双方)を表示し、その表示を更新する。
【0065】
6−3 アラーム履歴の表示画面
監視用コンピュータ160は、PLC130から受信したアラーム/プロセスデータに基づき、アラーム履歴を表示することができる。
【0066】
図10aは、表形式でのアラーム履歴を表している。表の第1行は各列のラベルであり、第2行以降の各行は1つのアラームを表している。1010はアラームの内容を表す複数の列を示しており、特に、第1列は、アラームの種類ごとに一意の値である。1020はアラームの発生時刻を表す列を示しており、1030はアラームの復旧時刻を表す列を示している。管理用コンピュータ160は、ある行におけるアラームの発生時刻又は復旧時刻を表す列の選択を受けることにより、対応するアラームの発生時刻又は復旧時刻を、第2アニメーションの基準時刻として設定することができる。
【0067】
図10bは、グラフ形式でのアラーム履歴を表している。1040は時刻に対応したグラフの軸を示している。軸1040の目盛りは、ある時刻を基準とした相対経過時間である。1050はアラームの種類に対応したグラフの軸を示し、軸1050の目盛りは、アラームの種類ごとに一意の値である。1060は1つのアラームに対応した帯を示し、帯の左端はアラームの発生時刻に対応し、帯の右端はアラームの復旧時刻に対応する。管理用コンピュータ160は、グラフにおける位置の選択を受けることにより、選択を受けた位置に対応した時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。また、管理用コンピュータ160は、グラフにおける帯の選択を受けることにより、選択を受けた帯に対応したアラームの発生時刻又は復旧時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。1070については、後述する。
【0068】
図10cは、グラフ形式での1つの機器の動作履歴を表している。アラームを発生させた機器についてこのようなグラフを表示すると特に便利であるため、本実施形態では、機器の動作履歴の表示をアラーム履歴の表示に含めている。以下、図10cで表される動作履歴に係る機器はモータ、例えばロボットのアームの前後駆動モータであるものとして説明する。図10cにおける1040は、図10bに関して上述したのと同様のものである。1080はモータのトルクの定格に対する割合に対応したグラフの軸を示し、その単位は%であり、動作していないときに0を、通常動作時に100の値をとるものである。1090はトルクの定格に対する割合の時間にわたるプロットを示している。管理用コンピュータ160は、グラフにおける位置の選択を受けることにより、選択を受けた位置に対応した時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。また、管理用コンピュータ160は、グラフにおけるプロットの特異点又その付近(管理用コンピュータ160を特異点が認識できるように構成した場合)の選択を受けることにより、選択を受けた特異点の位置に対応した時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。選択を受けた位置が特異点の付近かどうかは、当該位置と管理用コンピュータ160が認識した特異点の距離が0以上の所定の距離(単位は任意)以下であるかどうかによって判定することができる。なお、特異点とは、機器に何らかの異常が生じた又は生じ始めたと推測できるプロット上の点であり、図10d〜10gに関して後述する。
【0069】
また、管理用コンピュータ160は、リプレイモード画面と同時に、表形式でのアラーム履歴、グラフ形式でのアラーム履歴及びグラフ形式での1つの機器の動作履歴のうちの1以上を表示することができる。図10b及び10cの1070は、リプレイモード画面において現在提供されている第2アニメーションの再生位置を示している。ここで、再生位置1070に対応した時刻は、基準時刻が設定された直後には当該基準時刻と一致するものの、再生位置はアニメーションの提供により変化するが基準時刻は設定されなければ変化しないため、再生位置1070に対応した時刻と基準時刻とは、基本的には異なる時刻を参照することに留意されたい。
【0070】
以下、リプレイモード画面と同時に、グラフ形式での1つの機器の動作履歴が表示されている場合の具体例について説明する。図10d及び10fは、再生位置1070は異なるが同一の機器の動作履歴を表すグラフであり、図10e及び10gは、それぞれ、図10d及び10fに示された再生位置における、リプレイモード画面の第2アニメーション
を提供する部分910(図9)の一部を表しており、この一部には当該機器の状態を表す画像が含まれている。1091は特異点を示しており、図10d及び10fに例示された特異点は、トルクの定格に対する割合が100%を超え始める点である。当該割合が100%を超えることは、衝突等の何らかのトラブルが生じ、モータに過負荷がかかっていることを表している。
【0071】
再生位置1070が図10dに示す位置のときに、同時に表示されるリプレイモード画面においては、図10eに示される画像が表示されている。このとき、管理用コンピュータ160がグラフにプロットの特異点1091又はその付近の選択を受けることにより、基準時刻が特異点1091に対応した時刻に設定されるとともに再生位置1070が図10fに示す位置に移動し、同時にリプレイモード画面において、図10eに示された画像が図10gに示された画像に変化する。図10gに示された画像を参照すると、ロボットのアーム1092が伸びているもかかわらず、シャッタ1093が閉まっており、従って、実際には、閉じたシャッタ又は閉じようとしているシャッタにロボットのアームが衝突しているか又は引っかかっていることが容易にわかる。
【0072】
このように、リプレイモード画面と同時に、表形式でのアラーム履歴、グラフ形式でのアラーム履歴及びグラフ形式での1つの機器の動作履歴のうちの1以上を表示することにより、アラーム履歴(機器の動作履歴を含む)において着目すべき任意の時点の半導体製造装置110の状態を、リプレイモード画面において迅速に再現することができる。
【0073】
6−4 プロセス履歴の表示画面
監視用コンピュータ160は、PLC130から受信したアラーム/プロセスデータに基づき、プロセス履歴を表示することができる。
【0074】
図11aは、表形式でのプロセス履歴(ログ)を表している。表の第1行は各列のラベルであり、第2行以降の各行は1つのプロセスを表している。1110はプロセスの内容を表す複数の列を示している。1120はプロセスの開始時刻を表す列を示しており、1130はプロセスの終了時刻を表す列を示している。管理用コンピュータ160は、ある行におけるプロセスの開始時刻又は終了時刻を表す列の選択を受けることにより、対応するプロセスの開始時刻又は終了時刻を、第2アニメーションの基準時刻として設定することができる。
【0075】
図11bは、ガントチャート形式でのプロセス履歴を表している。1140は時刻に対応したガントチャートの軸を示している。1150は機器110iに対応したガントチャートの軸を示している。1160(両端が縦線で区切られた1つの区画)はプロセスに対応した帯を示し、1つの帯が1つのプロセスに対応する。1つの帯の左端はプロセスの開始時刻に対応し、帯の右端はプロセスの終了時刻に対応する。帯1160は、プロセスを表すラベル(例えば、「後処理」)を含むことができる。管理用コンピュータ160は、ガントチャートにおける位置の選択を受けることにより、選択を受けた位置に対応した時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。また、管理用コンピュータ160は、ガントチャートにおける帯の選択を受けることにより、選択を受けた帯に対応したプロセスの開始時刻又は終了時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。
【0076】
また、管理用コンピュータ160は、リプレイモード画面と同時に、表形式又はガントチャート形式でのプロセス履歴を表示することができる。図11bの1170は、リプレイモード画面において現在提供されている第2アニメーションの再生位置を示している。ここで、再生位置1170に対応した時刻は、基準時刻が設定された直後には、当該基準時刻と一致することに留意されたい。リプレイモード画面と同時に、表形式又はガントチ
ャート形式でのプロセス履歴を表示することにより、プロセス履歴において着目すべき任意の時点の半導体製造装置110の状態を、リプレイモード画面において迅速に再現することができる。
【0077】
更に、管理用コンピュータ160は、ガントチャート形式でのプロセス履歴に、タイムテーブルを含めることができる。図11bの1180は、タイムテーブルに対応した帯を示している。タイムテーブルに対応した帯の左端はある動作の開始時刻に対応し、帯の右端は当該動作の終了時刻に対応する。帯1180は、当該動作を表すラベル(例えば、「移動+収納」)を含むことができる。管理用コンピュータ160は、タイムテーブルに対応した帯の選択を受けることにより、選択を受けた帯に対応した動作の開始時刻又は終了時刻をアニメーションの基準時刻として設定することができる。管理用コンピュータ160は、保存用コンピュータ150に、表示しようとしているガントチャートが含む時間に対応した、記憶されたタイムテーブルを送信するように要求することができる。
【0078】
7 本発明の実施形態に係るシステムの別の構成
図12は、本発明の実施形態に係るシステムの別の構成を表している。図中のブロックは、システムの構成要素を示している。図中の構成要素を結ぶ直線は、構成要素間での情報の主な伝達経路を示しており、直線で結ばれている2つの構成要素のうちの少なくとも一方は、他方に、情報を伝達可能である。特に、実線は有線で、破線はワイヤレスで、情報を伝達可能であることを示している。なお、直線で結ばれている2つの構成要素のうちの少なくとも一方は、他方に、別の構成要素又は図示しない要素を経由して情報を伝達することがある。また、直線で結ばれていない構成要素間での情報の伝達を排除する意図はない。図12に表された構成要素及び直線は、実際の構成要素の大きさや配置、配線等とは無関係であることに留意されたい。
【0079】
1210及び1211は、それぞれ1以上の機器1210i及び1211iを含む半導体製造装置を示している。1220i及び1221iは、それぞれ機器1210i及び1211iの状態を取得するためのセンサを示している。半導体製造装置1210及び1211と、機器1210i及び1211iと、センサ1220i及び1221iとは、半導体製造装置110と、機器110iと、センサ120iと同一又は類似のものであってよい。なお、半導体製造装置1210及び1211は、同一の種類の半導体製造装置であっても、異なる種類の半導体製造装置であってもよい。
【0080】
1230及び1231は、PLC130と類似のPLCを示している。
1240、1250及び1260は、それぞれ、管理用コンピュータ140、保存用コンピュータ150及び監視用コンピュータ160と類似のコンピュータを示している。
【0081】
1235、1236、1245、1255及び1265は、任意の規格に従う無線ユニット(TR)を示している。TR1235、1236及び1245が従う規格は、920MHz帯の無線規格であることができ、TR1255及び1265が従う規格は、Wifi規格であることができる。一般に、920MHz帯の無線の場合、2.4GHz帯(Wifi規格において用いられる周波数帯の1つ)の無線の場合と比べて通信距離をより長く確保することができ、さらに、低消費電力である点で有利である。あるいは、携帯電話、スマートフォンやウェアラブル端末との通信を考慮する場合には、無線ユニット(TR)としては、赤外線通信、ZigBee規格に基づく通信、Bluetooth(登録商標)規格に基づく通信、802.11規格に基づく通信等のうちの1以上に対応したものを採用することが考えられる。図12に表された構成によれば、配線を考えずに、半導体製造装置1210及び1211と、管理用PC1240及び保存用コンピュータ1250とを離れた場所に配置することができるため、敷地が広い工場内でも、互いに離れた場所に配置された複数の半体製造装置を1組の管理用PC及び保存用コンピュータによって取
り扱うことが可能となる。また、当該構成によれば、配線を考えずに、監視用コンピュータ1260を工場から離れた事務所等に配置することが可能となる。
【0082】
別の変形実施例としては、図12とほぼ同じ構成ではあるが、図12のTR1235、1236及び1245に代えて、直接、管理用コンピュータ1240、保存用コンピュータ1250、PLC1230、PLC1231間を、例えばLANといった配線で互いに接続させることが考えられる。この場合には、半導体製造装置1210または/及び1211のセンサから得られる各機器の状態を示す信号データを、適宜、保存用コンピュータ1250に信頼性良く保存させることができ、さらに、例えば、遠隔地に存在したり、工場の管理棟といった場所に設置された、監視用コンピュータ1260との間で、適当なタイミング、頻度で、必要なデータだけを、無線通信を用いてデータ通信させることができる。
【0083】
本発明の実施形態において用いる「コンピュータ」は、多くの場合は据え置き型であろうが、可搬性がある電子機器(情報機器端末)、例えば、ノートパソコン、タブレットPC、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル端末であってもよい。この場合、ユーザインターフェースとしては、このウェアラブル端末といった移動可能な電子機器に一体に組み込まれたものを用いることができる。また、ウェアラブル端末といった移動可能な電子機器に組み込まれる無線ユニット(TR)としては、赤外線通信、ZigBee規格に基づく通信、Bluetooth(登録商標)規格に基づく通信、802.11規格に基づく通信等のうちの1以上に対応したものを採用することができる。このように「コンピュータ」を移動可能な電子機器から構成した場合には、オペレータが別の作業を行っているときに、定期的、あるいは不定期に何らかのタイミングで半導体製造装置の運転状態を監視したいという場合に、これに十分応えることができるシステムとすることができる。これにより、設置位置が工場の一角に固定されているコンピュータの前でオペレータが常時作業を継続する必要性がなくなるので、オペレータの作業性を大幅に向上させることができる。
【0084】
8 「コンピュータ」について
最後に、本発明に係る「コンピュータ」について説明する。図13は、コンピュータのハードウェア構成の一例を表している。同図に示すように、コンピュータ1300は、主に、プロセッサ1310と、主記憶装置1320と、補助記憶装置1330と、ユーザインターフェース1340と、通信インターフェース1350とを備えており、これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス等を含むバスライン1360を介して相互に接続されている。なお、バスライン1360と各ハードウェア資源との間には適宜インターフェース回路(図示せず)が介在している場合もある。
【0085】
プロセッサ1310は、コンピュータ全体の制御を行う。
主記憶装置1320は、プロセッサ1310に対して作業領域を提供し、例えばSRAM、DRAM等の揮発性メモリである。
【0086】
補助記憶装置1330は、ソフトウェアであるプログラム等や各種データ等を格納する、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。当該プログラムは、任意の時点で補助記憶装置1330からバスライン1360を介して主記憶装置1320へとロードされる。
【0087】
ユーザインターフェース1340は、ユーザに情報を提示すること及びユーザから情報の入力を受けることの一方又は双方を行うものであり、例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、タッチパネルディスプレイ、マイク、スピーカ等である。
【0088】
通信インターフェース1350は、ネットワーク1360と接続されるものであり、ネットワーク1360を介してデータを送受する。通信インターフェース1350とネットワーク1360とは、有線又は無線で接続されうる。通信インターフェース1350は、ネットワークに係る情報、例えば、Wifiのアクセスポイントに係る情報、通信キャリアの基地局に関する情報等も取得することがある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a-f】
図8g
図8h
図9
図10a
図10b
図10c
図10d-g】
図11a
図11b
図12
図13