特許第6791581号(P6791581)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6791581
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】パッケージ基板切断用治具テーブル
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20201116BHJP
   B24B 41/06 20120101ALI20201116BHJP
   B23Q 3/08 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   H01L21/78 N
   H01L21/78 F
   B24B41/06 Z
   B23Q3/08 A
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-220827(P2016-220827)
(22)【出願日】2016年11月11日
(65)【公開番号】特開2018-78253(P2018-78253A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2019年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(72)【発明者】
【氏名】金子 智洋
(72)【発明者】
【氏名】有福 法久
【審査官】 内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−054256(JP,A)
【文献】 特開2011−049193(JP,A)
【文献】 特開2015−033808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
B23Q 3/08
B24B 41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ基板を切断加工する際に用いられるパッケージ基板切断用治具テーブルであって、
治具ベースと、
該治具ベース上に取り外し可能に装着される保持部材と、を備え、
該保持部材は、
該パッケージ基板を保持する保持面と、
該パッケージ基板の分割予定ラインに対応して該保持面側に形成された複数の切削ブレード用逃げ溝と、
該切削ブレード用逃げ溝で区画される該保持面の各領域に形成された吸引孔と、を有し、
動的粘弾性率の値が0.16以上0.41以下であることを特徴とするパッケージ基板切断用治具テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ基板を切断加工する際に用いられるパッケージ基板切断用治具テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
CSP(Chip Size Package)やQFN(Quad Flat Non-leaded Package)等のパッケージ技術では、複数のデバイスが樹脂等で封止されたパッケージ基板を分割予定ライン(ストリート)に沿って切断する。これにより、各デバイスに対応する複数のパッケージデバイスチップが得られる。
【0003】
上述のようなパッケージ基板を切削ブレードで切断する際には、専用に設計された治具テーブルでパッケージ基板を保持することが多い(例えば、特許文献1,2参照)。このような治具テーブルには、分割予定ラインに対応する切削ブレード用の逃げ溝と、分割予定ラインによって区画されるパッケージ基板の各領域を吸引するための複数の吸引孔とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−49193号公報
【特許文献2】特開2011−114145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した治具テーブルのパッケージ基板に接する部分は、通常、クロロプレンゴムを用いて形成されている。しかしながら、このクロロプレンゴムを用いて形成される治具テーブルには、加工時の振動が伝わり易く、パッケージ基板の加工品質を十分に高められないという問題があった。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パッケージ基板の加工品質を高めることができるパッケージ基板切断用治具テーブルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、パッケージ基板を切断加工する際に用いられるパッケージ基板切断用治具テーブルであって、治具ベースと、該治具ベース上に取り外し可能に装着される保持部材と、を備え、該保持部材は、該パッケージ基板を保持する保持面と、該パッケージ基板の分割予定ラインに対応して該保持面側に形成された複数の切削ブレード用逃げ溝と、該切削ブレード用逃げ溝で区画される該保持面の各領域に形成された吸引孔と、を有し、動的粘弾性率の値が0.16以上0.41以下であるパッケージ基板切断用治具テーブルが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るパッケージ基板切断用治具テーブルでは、動的粘弾性率の値が0.16以上0.41以下の保持部材でパッケージ基板を保持するので、クロロプレンゴムを用いて形成される従来のパッケージ基板切断用治具テーブルに比べて、パッケージ基板の加工品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】切削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。
図2図2(A)は、パッケージ基板の構成例を模式的に示す平面図であり、図2(B)は、パッケージ基板の構成例を模式的に示す底面図である。
図3図3(A)は、パッケージ基板切断用治具テーブルの構成例を模式的に示す平面図であり、図3(B)は、パッケージ基板切断用治具テーブルの構成例を模式的に示す図である。
図4図4(A)は、チップの構成例を模式的に示す平面図であり、図4(B)は、チップの構成例を模式的に示す側面図であり、図4(C)は、図4(B)の一部を拡大した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るパッケージ基板切断用治具テーブルが用いられる切削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、切削装置2は、各構造を支持する基台4を備えている。
【0011】
基台4の上面には、X軸方向(前後方向、加工送り方向)に長い矩形状の開口4aが形成されている。この開口4a内には、X軸移動テーブル6、X軸移動テーブル6をX軸方向に移動させるX軸移動機構(不図示)、及びX軸移動機構を覆う防塵防滴カバー8が設けられている。
【0012】
X軸移動機構は、X軸方向に平行な一対のX軸ガイドレール(不図示)を備えており、X軸ガイドレールには、X軸移動テーブル6がスライド可能に取り付けられている。X軸移動テーブル6の下面側には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、X軸ガイドレールに平行なX軸ボールネジ(不図示)が螺合されている。
【0013】
X軸ボールネジの一端部には、X軸パルスモータ(不図示)が連結されている。X軸パルスモータでX軸ボールネジを回転させることで、X軸移動テーブル6はX軸ガイドレールに沿ってX軸方向に移動する。X軸移動テーブル6上には、パッケージ基板11を吸引、保持するためのパッケージ基板切断用治具テーブル10が配置されている。
【0014】
パッケージ基板切断用治具テーブル10は、複数の流路を備えた治具ベース12を備えている。この治具ベース12は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。治具ベース12の上面12aには、パッケージ基板11に対応した保持部材14が取り外し可能に装着される。パッケージ基板切断用治具テーブル10の詳細については後述する。
【0015】
図2(A)は、パッケージ基板11の構成例を模式的に示す平面図であり、図2(B)は、パッケージ基板11の構成例を模式的に示す底面図である。図2(A)及び図2(B)に示すように、パッケージ基板11は、平面視で矩形状に形成された金属枠体13を含む。金属枠体13は、例えば、42アロイ(鉄とニッケルとの合金)や銅等の金属で構成されており、複数のデバイス領域15(本実施形態では、3個のデバイス領域15)と、各デバイス領域15を囲む外周余剰領域17と、を有している。
【0016】
各デバイス領域15は、交差する複数の分割予定ライン(ストリート)19でさらに複数の領域(本実施形態では、48個の領域)に区画されており、各領域には、IC(Integrated Circuit)やLED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等のデバイス(デバイスチップ)(不図示)が配置されている。
【0017】
また、金属枠体13の裏面13b側には、複数のデバイスを封止する樹脂層21が設けられている。樹脂層21は、所定の厚みに形成されており、例えば、金属枠体13の裏面13bから僅かに突出している。この樹脂層21によって、各デバイス領域15の裏面13b側全体が覆われている。図2(A)に示すように、金属枠体13の表面13a側には、各デバイスに対応する複数のステージ23が設けられている。各ステージ23の周囲(分割予定ライン19を含む領域)には、複数の電極パッド25(図4(A)等参照)が形成されている。
【0018】
このパッケージ基板11は、例えば、金属枠体13の裏面13b側から各ステージ23にデバイスを配置し、各デバイスの電極と、ステージ23の周囲に配置された電極パッド25とを金属ワイヤー(不図示)等で接続した後に、裏面13b側を樹脂層21で封止することによって得られる。
【0019】
パッケージ基板11を分割予定ライン19に沿って切断、分割することで、樹脂によって封止された複数のチップ(パッケージデバイスチップ)が完成する。なお、本実施形態では、平面視で矩形状のパッケージ基板11を例示しているが、パッケージ基板11の形状、構造、大きさ、材質等に制限はない。なお、このパッケージ基板11の形状等に合わせて、パッケージ基板切断用治具テーブル10(特に、保持部材14)の形状等も調整される。
【0020】
図1に示すように、基台4の上面には、パッケージ基板11を切削加工(切断加工)する切削ユニット16を支持するための門型の支持構造18が、開口4aを跨ぐように配置されている。支持構造18の前面上部には、切削ユニット16をY軸方向(左右方向、割り出し送り方向)及びZ軸方向(上下方向)に移動させる切削ユニット移動機構20が設けられている。
【0021】
切削ユニット移動機構20は、支持構造18の前面に配置されY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール22を備えている。Y軸ガイドレール22には、切削ユニット移動機構20を構成するY軸移動プレート24がスライド可能に取り付けられている。Y軸移動プレート24の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール22に平行なY軸ボールネジ26が螺合されている。
【0022】
Y軸ボールネジ26の一端部には、Y軸パルスモータ(不図示)が連結されている。Y軸パルスモータでY軸ボールネジ26を回転させれば、Y軸移動プレート24は、Y軸ガイドレール22に沿ってY軸方向に移動する。Y軸移動プレート24の表面(前面)には、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール28が設けられている。Z軸ガイドレール28には、Z軸移動プレート30がスライド可能に取り付けられている。
【0023】
Z軸移動プレート30の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Z軸ガイドレール28に平行なZ軸ボールネジ32が螺合されている。Z軸ボールネジ32の一端部には、Z軸パルスモータ34が連結されている。Z軸パルスモータ34でZ軸ボールネジ32を回転させれば、Z軸移動プレート30は、Z軸ガイドレール28に沿ってZ軸方向に移動する。
【0024】
Z軸移動プレート30の下部には、パッケージ基板11を切削加工する切削ユニット16が設けられている。また、切削ユニット16に隣接する位置には、パッケージ基板11の上面側を撮像するカメラ等の撮像ユニット36が設けられている。切削ユニット移動機構20で、Y軸移動プレート24をY軸方向に移動させれば、切削ユニット16及び撮像ユニット36は割り出し送りされ、Z軸移動プレート30をZ軸方向に移動させれば、切削ユニット16及び撮像ユニット36は昇降する。
【0025】
切削ユニット16は、スピンドル(不図示)の一端側に装着された円環状の切削ブレード38を備えている。スピンドルの他端側にはモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、切削ブレード38は、スピンドルを介して回転駆動源から伝達される回転力によって回転する。また、切削ブレード38の近傍には、切削ブレード38及びパッケージ基板11に対して純水等の切削液を供給する切削液供給ノズル40が配置されている。
【0026】
図3(A)は、パッケージ基板切断用治具テーブル10(特に、保持部材14)の構成例を模式的に示す平面図であり、図3(B)は、パッケージ基板切断用治具テーブル10の構成例を模式的に示す図である。図3(A)及び図3(B)に示すように、保持部材14は、平面視で矩形状の平板であり、その上面は、パッケージ基板11を吸引、保持するための保持面14aになっている。
【0027】
保持部材14の保持面14a側には、パッケージ基板11の分割予定ライン19に対応する切削ブレード用逃げ溝14cが形成されている。切削ブレード用逃げ溝14cの上端は、保持面14aに開口している。この切削ブレード用逃げ溝14cにより、保持面14aは、分割後のパッケージ基板11に対応する複数の領域に区画される。
【0028】
切削ブレード用逃げ溝14cの幅は、例えば、切削ブレード38の幅より広く、切削ブレード用逃げ溝14cの深さは、例えば、切削ブレード38の最大の切り込み深さより深い。そのため、パッケージ基板11を分割予定ライン19に沿って切削する際に切削ブレード38を深く切り込ませても、保持部材14と切削ブレード38とが接触することはない。なお、保持部材14は、切削ブレード用逃げ溝14cの深さよりも厚く形成される。
【0029】
切削ブレード用逃げ溝14cによって区画された各領域には、保持部材14を上下に貫通して保持面14aに開口する吸引孔14dが形成されている。図3(B)に示すように、治具ベース12の上面12aに保持部材14を載せると、各吸引孔14dは、治具ベース12の上面12a側の中央部分に形成された第1流路12bに接続される。
【0030】
第1流路12bは、バルブ42aを介して吸引源44に接続されている。そのため、治具ベース12の上面12aに載せられた保持部材14の保持面14aにパッケージ基板11を重ね、パッケージ基板11の分割予定ライン19を切削ブレード用逃げ溝14cに合わせた状態でバルブ42aを開けば、パッケージ基板11をパッケージ基板切断用治具テーブル10によって吸引、保持できる。
【0031】
なお、治具ベース12の外周部分には、保持部材14を治具ベース12に装着するための第2流路12cが形成されている。この第2流路12cは、バルブ42bを介して吸引源44に接続されている。そのため、治具ベース12の上面12aに保持部材14の下面14bを接触させて、図3(B)に示すようにバルブ42bを開けば、保持部材14を治具ベース12の上面12aに固定できる。
【0032】
この保持部材14は、損失弾性率/貯蔵弾性率で表される動的粘弾性率の値が0.16以上0.41以下となる材質で構成される。これにより、切削ユニット16(切削ブレード38)等の影響でパッケージ基板11が振動するのを防いで、パッケージ基板11の加工品質を高めることができる。
【0033】
具体的には、動的粘弾性率の値が0.16以上0.41以下のウレタンゴムを用いて保持部材14を構成すると良い。ただし、上記動的粘弾性率の値を満たしていれば、保持部材14の具体的な材質に制限はない。ニトリルゴム、エチレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム等を用いることもできる。
【0034】
なお、本実施形態では、セイコーインスツル株式会社製のDMS6100を使用して測定される動的粘弾性率(すなわち、損失弾性率/貯蔵弾性率)の値を用いた。より具体的には、高さ2mm、直径8mmの円柱状の試料を、温度が11.5℃、周波数が2Hzの条件で測定して得られる値を用いた。
【0035】
次に、上述したパッケージ基板切断用治具テーブル10の性能を評価するために行った実験について説明する。本実験では、まず、上述したパッケージ基板切断用治具テーブル10によって吸引、保持されたパッケージ基板11の分割予定ライン19に切削ブレード38を切り込ませ、このパッケージ基板11を切断して複数のチップを製造する。
【0036】
図4(A)は、製造されるチップの構成例を模式的に示す平面図であり、図4(B)は、チップの構成例を模式的に示す側面図であり、図4(C)は、図4(B)の一部を拡大した側面図である。パッケージ基板11を分割予定ライン19に沿って切断すると、図4(A)、図4(B)及び図4(C)に示すようなチップ(パッケージデバイスチップ)1が得られる。
【0037】
上述したように、パッケージ基板11のステージ23の周囲(分割予定ライン19を含む領域)には、複数の電極パッド25が形成されている。よって、このパッケージ基板11を分割予定ライン19に沿って切断すると、図4(A)、図4(B)及び図4(C)に示すように、分割予定ライン19上の複数の電極パッド25も切断される。
【0038】
この時、切削ユニット16(切削ブレード38)等の影響でパッケージ基板11が振動すると、パッケージ基板11の加工品質も低下してしまう。加工品質が低下すると、例えば、図4(C)に示す電極パッド25間の距離(間隔)dが小さくなって、短絡等の不具合が発生し易くなる。
【0039】
そこで、本実験では、この電極パッド25間の距離に基づいて、パッケージ基板切断用治具テーブル10の性能を評価した。具体的には、動的粘弾性率の異なる複数の保持部材14を用意し、各保持部材14を用いて製造した複数のチップ1(各20個)について電極パッド25間の距離d(1チップ当たり12箇所、計240箇所)を測定した。比較例として、従来のクロロプレンゴムにより構成された保持部材を用いて同様の実験を行った。
【0040】
保持部材14の材質としては、動的粘弾性率が0.16、0.18、0.41の3種類のウレタンゴムを用いた。一方、比較例に係る保持部材を構成するクロロプレンゴムの動的粘弾性率は、0.15であった。パッケージ基板11を切断して複数のチップ1を製造する際の加工条件は、次の通りである。
切削ブレードの材質:レジンボンドブレード
切削ブレードの回転数:20000rpm
加工送り速度:30mm/s
切削液(水)の温度:11.2℃〜11.8℃
パッケージ基板のサイズ:70mm×218mm×0.7mm
チップのサイズ:3mm×3mm×0.7mm
【0041】
実験の結果を表1に示す。なお、電極パッド25間の距離としては、計240箇所で測定された値の平均値を示している。
【0042】
【表1】
【0043】
表1から、動的粘弾性率が0.16以上0.41以下の範囲で電極パッド25間の距離が大きくなっており、少なくともこの範囲でパッケージ基板11の加工品質が高められているのが分かる。なお、電極パッド25間の距離は、動的粘弾性率の値が0.16の場合に最大となっており、特に良好である。
【0044】
なお、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
【符号の説明】
【0045】
2 切削装置
4 基台
4a 開口
6 X軸移動テーブル
8 防塵防滴カバー
10 パッケージ基板切断用治具テーブル
12 治具ベース
12a 上面
12b 第1流路
12c 第2流路
14 保持部材
14a 保持面
14b 下面
14c 切削ブレード用逃げ溝
14d 吸引孔
16 切削ユニット
18 支持構造
20 切削ユニット移動機構
22 Y軸ガイドレール
24 Y軸移動プレート
26 Y軸ボールネジ
28 Z軸ガイドレール
30 Z軸移動プレート
32 Z軸ボールネジ
34 Z軸パルスモータ
36 撮像ユニット
38 切削ブレード
40 切削液供給ノズル
42a,42b バルブ
44 吸引源
1 チップ(パッケージデバイスチップ)
11 パッケージ基板
13 金属枠体
13a 表面
13b 裏面
15 デバイス領域
17 外周余剰領域
19 分割予定ライン(ストリート)
21 樹脂層
23 ステージ
25 電極パッド
図1
図2
図3
図4