(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6793903
(24)【登録日】2020年11月13日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】焼鈍処理方法、処理チャンバ、及び焼鈍装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/324 20060101AFI20201119BHJP
H01L 21/26 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
H01L21/324 R
H01L21/26 G
【請求項の数】19
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-524443(P2019-524443)
(86)(22)【出願日】2017年6月15日
(65)【公表番号】特表2019-537843(P2019-537843A)
(43)【公表日】2019年12月26日
(86)【国際出願番号】CN2017088423
(87)【国際公開番号】WO2018090610
(87)【国際公開日】20180524
【審査請求日】2019年5月10日
(31)【優先権主張番号】201611045887.1
(32)【優先日】2016年11月21日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510182294
【氏名又は名称】北京北方華創微電子装備有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING NAURA MICROELECTRONICS EQUIPMENT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】白志民
(72)【発明者】
【氏名】李強
(72)【発明者】
【氏名】▲トウ▼斌
(72)【発明者】
【氏名】▲トウ▼玉春
(72)【発明者】
【氏名】王厚工
(72)【発明者】
【氏名】丁培軍
【審査官】
佐藤 靖史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−047588(JP,A)
【文献】
特表2002−530847(JP,A)
【文献】
特開2001−319890(JP,A)
【文献】
特表2012−506622(JP,A)
【文献】
特開2016−042561(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/046081(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/324
H01L 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも前記処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持することを含み、さらに
ウェハを処理チャンバに送入する前に、処理チャンバ内に第1のガスを流入させ、前記処理チャンバの圧力を前記予め設定された閾値に維持し、
ウェハを処理チャンバに送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、前記処理チャンバ内に第2のガスを流入させ、前記処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持することを含む、
ことを特徴とする焼鈍処理方法。
【請求項2】
前記処理チャンバの排気流量を制御することにより、処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する、
ことを特徴とする請求項1に記載の焼鈍処理方法。
【請求項3】
予め設定された数量のウェハを焼鈍処理した後、前記処理チャンバを真空引きすることをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の焼鈍処理方法。
【請求項4】
前記予め設定された数量は、25〜50枚である、
ことを特徴とする請求項3に記載の焼鈍処理方法。
【請求項5】
前記第1のガスはN2であり、前記第2のガスはN2とH2との混合ガスである、
ことを特徴とする請求項1に記載の焼鈍処理方法。
【請求項6】
前記第1のガスの流量は100〜500sccmであり、前記第2のガスにおけるN2の流量は1000sccmであり、前記第2のガスにおけるH2の流量は300sccmである、
ことを特徴とする請求項5に記載の焼鈍処理方法。
【請求項7】
前記予め設定された閾値は、1Torr〜10Torrである、
ことを特徴とする請求項1に記載の焼鈍処理方法。
【請求項8】
前記予め設定された閾値は、2Torrである、
ことを特徴とする請求項7に記載の焼鈍処理方法。
【請求項9】
ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも前記処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持する気圧制御手段を含み、
前記気圧制御手段は、
前記処理チャンバの頂部に設置され、前記処理チャンバ内にガスを輸送する吸気構造と、
前記処理チャンバの底部に設置され、前記処理チャンバ内のガスを排出する排気構造と、
ウェハを処理チャンバに送入する前に、前記吸気構造を制御して処理チャンバ内に第1のガスを流入させるとともに、前記排気構造を制御して前記処理チャンバの圧力を前記予め設定された閾値に維持し、並びにウェハを処理チャンバに送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、前記吸気構造を制御して前記処理チャンバ内に第2のガスを流入させるとともに、前記排気構造を制御して前記処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する制御器と、を含む、
ことを特徴とする処理チャンバ。
【請求項10】
前記排気構造には、ガスの流量を調節するバルブが設置され、
前記制御器は、前記バルブの開度を調節することにより、前記処理チャンバの排気流量を制御することで、処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持する、
ことを特徴とする請求項9に記載の処理チャンバ。
【請求項11】
前記処理チャンバは、前記処理チャンバ内の圧力を検出し、検出値を前記制御器に送信する圧力検出装置をさらに含み、
前記制御器は、前記検出値と前記閾値とに応じて、前記バルブの開度を調節する、
ことを特徴とする請求項10に記載の処理チャンバ。
【請求項12】
前記処理チャンバは、少なくとも2つの処理サブチャンバが設けられ、且つ前記少なくとも2つの処理サブチャンバが連通しているチャンバ本体をさらに含む、
ことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の処理チャンバ。
【請求項13】
前記少なくとも2つの処理サブチャンバは、第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバを含み、前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバは構造が同一で、且つ水平方向に並べて設置されているとともに、両者間に両者を連通させる接続サブチャンバが設けられる、
ことを特徴とする請求項12に記載の処理チャンバ。
【請求項14】
前記吸気構造は、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバの頂部に設置され、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内にガスを輸送する第1の吸気構造及び第2の吸気構造を含み、
前記排気構造は、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバの底部に設置され、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内のガスを排出する第1の排気構造及び第2の排気構造を含み、
前記制御器は、第1のウェハ及び第2のウェハをそれぞれ前記第1の処理サブチャンバと前記第2の処理サブチャンバとに送入する前に、前記第1の吸気構造及び第2の吸気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内に第1のガスを流入させるとともに、前記第1の排気構造及び第2の排気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内のガスを排出させ、並びに第1のウェハ及び第2のウェハをそれぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバに送入した後、及びそれぞれ前記第1のウェハ及び第2のウェハを焼鈍処理する過程において、前記第1の吸気構造及び第2の吸気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内に第2のガスを流入させるとともに、前記第1の排気構造及び第2の排気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内のガスを排出させることで、前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する、
ことを特徴とする請求項13に記載の処理チャンバ。
【請求項15】
前記排気構造にはガスの流量を調節するバルブが設置され、前記制御器は前記バルブの開度を調節することにより、前記処理チャンバの排気流量を制御することで、処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持し、
前記排気構造は、排気集合管をさらに含み、前記第1の排気構造及び第2の排気構造はいずれも前記排気集合管と接続され、前記バルブは前記排気集合管に設置され、前記排気集合管のガス流量を調節することにより、同時に前記第1の排気構造及び第2の排気構造のガス流量を調節する、
ことを特徴とする請求項14に記載の処理チャンバ。
【請求項16】
請求項9〜15のいずれか1項に記載の処理チャンバを含む、
ことを特徴とする焼鈍装置。
【請求項17】
前記処理チャンバと接続される伝送台をさらに含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の焼鈍装置。
【請求項18】
前記伝送台は四角形であり、前記処理チャンバは3つであり、前記3つの処理チャンバはそれぞれ前記伝送台の3つの側面に位置する、
ことを特徴とする請求項17に記載の焼鈍装置。
【請求項19】
前記伝送台には真空マニピュレータが設置され、前記焼鈍装置は、前記伝送台における前記処理チャンバと接続していない側面に位置する積載チャンバをさらに含み、
前記真空マニピュレータは、ウェハを前記積載チャンバから、それぞれ前記処理チャンバの第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に伝送する、
ことを特徴とする請求項18に記載の焼鈍装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造技術分野に関し、具体的には焼鈍処理方法、処理チャンバ、及び焼鈍装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路市場の急速な発展に伴い、チップの生産能力増大のニーズにより、装置メーカーに新市場のチャンスがもたらされる一方、装置メーカーの現状及び将来的な技術力に対して、より高い要求が出されている。装置の生産能力とは、装置の単位作業時間内の良品生産数を指し、装置の加工能力を反映する重要な技術パラメータである。
【0003】
図1は、従来の処理チャンバの構造模式図である。
図1に示すように、従来の処理チャンバは、電球31及び加熱器32の2つの加熱手段を含むため、デュアルモード加熱方式と呼ばれる。電球31は、チャンバの昇温速度を向上させ、温度の均一性を維持することができる。処理チャンバ3は、石英カバー33とキャビティ34とをさらに含み、両者がシールリング(図示せず)により密封されることで、キャビティ34内で真空環境が形成される。キャビティ34には、ウェハを通過させる出入口35がさらに設置され、キャビティ34内には、シリンダ37と接続されるウェハ押し上げフィンガー36がさらに設置される。シリンダ37の駆動により、ウェハ押し上げフィンガー36はマニピュレータと協力して、ウェハを加熱器32まで伝送することができる。焼鈍処理を行う過程において、まず、ウェハをキャビティ34における加熱器32まで伝送し、その後、焼鈍処理を行う。また、この過程において、処理ガスが吸気口38を介してキャビティ34に流入する。その後、排気口のアングル弁39を閉じ、キャビティ34内の処理圧力を1〜10Tに維持する。これにより、加熱器32がウェハに十分に熱を伝えることをサポートする。
【0004】
従来の焼鈍処理には、以下の課題が存在する。
【0005】
処理ガスはウェハがキャビティ34に入った後に流入するため、処理ガスの温度が低く、これによりキャビティ34内の温度に変動が生じることで、ウェハの焼鈍に影響を与える。また、処理ガスの流入後は、キャビティ34内の圧力が安定してから、キャビティ34内の温度が徐々に安定する。温度の変動時間が長ければ、装置の生産能力に影響を与えるだけでなく、短時間の焼鈍処理にとって、キャビティ34内の温度の変動は処理のニーズを満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来技術に存在する上記の欠点に対して、処理チャンバ内の温度変動が大きく、装置の生産能力が低いという課題を解決する焼鈍処理方法、処理チャンバ、及び焼鈍装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために、以下のような技術案を用いる。
【0008】
本発明は、ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも前記処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持することを含む焼鈍処理方法を提供する。
【0009】
好ましくは、ウェハを処理チャンバに送入する前に、処理チャンバ内に第1のガスを流入させ、前記処理チャンバの圧力を前記予め設定された閾値に維持し、ウェハを処理チャンバに送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、前記処理チャンバ内に第2のガスを流入させ、前記処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する。
【0010】
好ましくは、前記処理チャンバの排気流量を制御することにより、処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する。
【0011】
好ましくは、前記方法は、予め設定された数量のウェハを焼鈍処理した後、前記処理チャンバを真空引きすることをさらに含む。
【0012】
好ましくは、前記予め設定された数量は、25〜50枚である。
【0013】
好ましくは、前記第1のガスはN2であり、前記第2のガスはN2とH2との混合ガスである。
【0014】
好ましくは、前記第1のガスの流量は100〜500sccmであり、前記第2のガスにおけるN2の流量は1000sccmであり、前記第2のガスにおけるH2の流量は300sccmである。
【0015】
好ましくは、前記予め設定された閾値は、1Torr〜10Torrである。
【0016】
好ましくは、前記予め設定された閾値は、2Torrである。
【0017】
別の技術案として、本発明は、ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも前記処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持する気圧制御手段を含む処理チャンバをさらに提供する。
【0018】
好ましくは、前記気圧制御手段は、前記処理チャンバの頂部に設置され、前記処理チャンバ内にガスを輸送する吸気構造と、前記処理チャンバの底部に設置され、前記処理チャンバ内のガスを排出する排気構造と、ウェハを処理チャンバに送入する前に、前記吸気構造を制御して処理チャンバ内に第1のガスを流入させるとともに、前記排気構造を制御して前記処理チャンバの圧力を前記予め設定された閾値に維持し、並びにウェハを処理チャンバに送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、前記吸気構造を制御して前記処理チャンバ内に第2のガスを流入させるとともに、前記排気構造を制御して前記処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する制御器と、を含む。
【0019】
好ましくは、前記排気構造には、ガスの流量を調節するバルブが設置され、前記制御器は、前記バルブの開度を調節することにより、前記処理チャンバの排気流量を制御することで、処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持する。
【0020】
好ましくは、前記処理チャンバは、前記処理チャンバ内の圧力を検出し、検出値を前記制御器に送信する圧力検出装置をさらに含み、前記制御器は、前記検出値と前記閾値とに応じて、前記バルブの開度を調節する。
【0021】
好ましくは、前記処理チャンバは、少なくとも2つの処理サブチャンバが設けられ、且つ前記少なくとも2つの処理サブチャンバが連通しているチャンバ本体をさらに含む。
【0022】
好ましくは、前記少なくとも2つの処理サブチャンバは、第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバを含み、前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバは構造が同一で、且つ水平方向に並べて設置されているとともに、両者間に両者を連通させる接続サブチャンバが設けられる。
【0023】
好ましくは、前記吸気構造は、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバの頂部に設置され、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内にガスを輸送する第1の吸気構造及び第2の吸気構造を含み、前記排気構造は、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバの底部に設置され、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内のガスを排出す
る第1の排気構造及び第2の排気構造を含み、前記制御器は、第1のウェハ及び第2のウェハをそれぞれ前記第1の処理サブチャンバと前記第2の処理サブチャンバとに送入する前に、前記第1の吸気構造及び第2の吸気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内に第1のガスを流入させるとともに、前記第1の排気構造及び第2の排気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内のガスを排出させ、並びに第1のウェハ及び第2のウェハをそれぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバに送入した後、及びそれぞれ前記第1のウェハ及び第2のウェハを焼鈍処理する過程において、前記第1の吸気構造及び第2の吸気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内に第2のガスを流入させるとともに、前記第1の排気構造及び第2の排気構造を制御して、それぞれ前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内のガスを排出させることで、前記第1の処理サブチャンバ及び第2の処理サブチャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持する。
【0024】
好ましくは、前記排気構造にはガスの流量を調節するバルブが設置され、前記制御器は前記バルブの開度を調節することにより、前記処理チャンバの排気流量を制御することで、処理チャンバ内の圧力を前記予め設定された閾値に維持し、前記排気構造は、排気集合管をさらに含み、前記第1の排気構造及び第2の排気構造はいずれも前記排気集合管と接続され、前記バルブは前記排気集合管に設置され、前記排気集合管のガス流量を調節することにより、同時に前記第1の排気構造及び第2の排気構造のガス流量を調節する。
【0025】
別の技術案として、本発明は、本発明が提供する上記の処理チャンバを含む焼鈍装置をさらに提供する。
【0026】
好ましくは、前記処理チャンバと接続される伝送台をさらに含む。
【0027】
好ましくは、前記伝送台は四角形であり、前記処理チャンバは3つであり、前記3つの処理チャンバはそれぞれ前記伝送台の3つの側面に位置する。
【0028】
好ましくは、前記伝送台には真空マニピュレータが設置され、前記焼鈍装置は、前記伝送台における前記処理チャンバと接続していない側面に位置する積載チャンバをさらに含み、前記真空マニピュレータは、ウェハを前記積載チャンバから、それぞれ前記処理チャンバの第1のチャンバ及び第2のチャンバ内に伝送する。
【0029】
本発明は、以下の有益な効果を実現することができる。
【0030】
本発明が提供する焼鈍処理方法は、ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも処理チャンバの圧力を予め設定された閾値に維持する、即ち、チャンバ内の圧力を常に一定にすることにより、ウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる。
【0031】
本発明が提供する処理チャンバは、気圧制御手段によってウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも処理チャンバの圧力を予め設定された閾値に維持することにより、加熱手段がウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる。
【0032】
本発明が提供する焼鈍装置は、本発明が提供する上記の処理チャンバを用いることにより、加熱手段がウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は、従来の処理チャンバの構造模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例が提供する焼鈍処理フローの模式図である。
【
図3a】
図3aは、本発明の実施例が提供する処理チャンバの吸気構造の模式図である。
【
図3b】
図3bは、本発明の実施例が提供する処理チャンバの全体構造の模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例が提供する焼鈍装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本発明における図面を組み合わせて、本発明における技術案について明確、周到な説明を行う。説明された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要せずに得られた全ての他の実施例も、全て本発明の保護範囲に属する。
【0035】
本発明の実施例は、ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも処理チャンバの圧力を予め設定された閾値に維持する、即ち、チャンバ内の圧力を常に一定にすることにより、ウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる焼鈍処理方法を提供する。
【0036】
本発明の実施例は、焼鈍処理方法をさらに提供し、以下に
図2を組み合わせて当該焼鈍処理方法を詳細に説明する。
図2に示すように、前記方法は、以下のステップS21とステップS22とを含む。
【0037】
ステップS21は、ウェハを処理チャンバに送入する前に、処理チャンバ内に第1のガスを流入させ、前記処理チャンバの圧力を前記予め設定された閾値に維持する。
【0038】
具体的には、第1のガスはN2である。当該第1のガスの流量は、100〜500sccmである。上記の予め設定された閾値は、1Torr〜10Torrであってよく、好ましくは、当該予め設定された閾値は2Torrである。
【0039】
ステップS22は、ウェハを処理チャンバに送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、処理チャンバ内に第2のガスを流入させ、処理チャンバ内の圧力を上記の予め設定された閾値に維持する。
【0040】
具体的に、第2のガスはN
2とH
2との混合ガスであり、N
2の流量は1000sccmであり、H
2の流量は300sccmである。
【0041】
焼鈍処理過程において、処理チャンバ内にガスを流入させるとともに、チャンバ内のガスを排出するため、チャンバ内のガスを流動状態にできることにより、ウェハ表面の高温により生じた汚染物を処理チャンバから取り出すことができ、汚染物の処理効率を高めることができる。また、処理チャンバの排気流量を制御することにより、処理チャンバ内の圧力を上記の予め設定された閾値に維持しても良い。
【0042】
なお、焼鈍処理の前後は定電圧制御であるため、真空マニピュレータを用いてウェハを処理チャンバ内に送入するとき、処理チャンバのスリットバルブ(slit valve)両側の圧力差及びウェハの位置を考慮する必要がある。このため、伝送台の伝送チャンバ内には圧力計とニードルバルブとが取り付けられることで、伝送チャンバ内の圧力を処理チャンバの圧力と同等に調節することができ、これによりスリットバルブを開いてウェハを取得して送入するとき、処理チャンバ内の圧力が変わらないように確保できる。
【0043】
上記のステップS21〜S22からわかるように、処理チャンバ内にウェハを送入する前に、処理チャンバ内に第1のガスを流入させることで、処理チャンバの圧力を予め設定された閾値に維持し、処理チャンバ内にウェハを送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、処理チャンバ内に第2のガスを流入させることで、処理チャンバ内の圧力を依然として当該予め設定された閾値に維持する、即ち、チャンバ内の圧力を一定にすることにより、ウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮でき、これにより装置の生産能力を向上できる。
【0044】
実際の運用では、焼鈍処理過程において、処理チャンバ内のガスは常に流動しており、一部の汚染物を取り除くことができるが、僅かの汚染物がキャビティ内に残ることは避けられない。したがって、処理チャンバが一定時間連続して作動した後、焼鈍処理過程において生じる汚染物がある程度累積し、処理チャンバをメンテナンスする必要がある。このため、本発明の実施例が提供する焼鈍処理方法は、以下のステップS23をさらに含む。
【0045】
ステップS23は、予め設定された数量のウェハを焼鈍処理した後、処理チャンバを真空引きする。
【0046】
具体的に、上記の真空引きは、バックグラウンドの真空引き方式を用いることができ、即ち、処理チャンバ内にウェハが置かれていない場合、処理チャンバ内のガスが完全に抽出されるまで処理チャンバを真空引きすることで、高い真空度が得られる。
【0047】
好ましくは、上記の予め設定された数量は25〜50枚であり、即ち、25〜50枚のウェハを連続して焼鈍処理した後、処理チャンバを真空引きすることにより、処理チャンバ内に残っている汚染物をさらに除去することができる。
【0048】
具体的に、真空マニピュレータを制御する制御器を用いて、伝送したウェハの数量をカウントすることができ、各処理チャンバに輸送したウェハの数量が予め設定された数量以上であれば、前記処理チャンバを一回真空引きする。各処理チャンバに輸送されたウェハの数量が前記予め設定された数量未満であれば、処理チャンバ内に引き続きウェハを伝送し、焼鈍処理を継続する。
【0049】
別の技術案として、本発明は、ウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持する気圧制御手段を含む処理チャンバをさらに提供する。
【0050】
本発明の実施例が提供する処理チャンバは、気圧制御手段によってウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも処理チャンバの圧力を予め設定された閾値に維持することにより、加熱手段がウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる。
【0051】
好ましくは、気圧制御手段は、処理チャンバ内にガスを流入させるとともに、チャンバ内のガスを排出することにより、処理チャンバ内の圧力を上記の予め設定された閾値に維持する。このように、チャンバ内のガスを流動状態にできることにより、ウェハ表面の高温により生じた汚染物を処理チャンバから取り出すことができ、汚染物の処理効率を高めることができる。また、処理チャンバの排気流量を制御することにより、処理チャンバ内の圧力を上記の予め設定された閾値に維持しても良い。
【0052】
具体的に、気圧制御手段は、吸気構造と、排気構造と、制御器と、を含み、吸気構造は処理チャンバの頂部に設置され、処理チャンバ内にガスを輸送し、排気構造は処理チャンバの底部に設置され、処理チャンバ内のガスを排出し、制御器はウェハを処理チャンバに送入する前に、吸気構造を制御して処理チャンバ内に第1のガスを流入させるとともに、排気構造を制御して処理チャンバの圧力を前記予め設定された閾値に維持し、ウェハを処理チャンバに送入した後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、吸気構造を制御して前記処理チャンバ内に第2のガスを流入させるとともに、排気構造を制御して処理チャンバ内の圧力を予め設定された閾値に維持する。
【0053】
本実施例において、
図3a及び
図3bに示すように、処理チャンバ8はチャンバ本体81を含み、当該チャンバ本体81には2つの処理サブチャンバが設けられ、且つ2つの処理サブチャンバは連通している。具体的に、2つの処理サブチャンバは、それぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812であり、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812は構造が同一で、且つ水平方向に並べて設置されているとともに、両者間に両者を連通させる接続サブチャンバ813が設けられる。
【0054】
チャンバ本体に、構造が同一で、且つ対称に設置された2つの処理サブチャンバが開設され、接続サブチャンバを設置して2つの処理サブチャンバを連通することにより、2つの処理サブチャンバ内の2つのウェハを同時に焼鈍処理することができ、これにより処理時間を半分に短縮し、処理効率及び装置の生産能力を向上できる。
【0055】
さらに、吸気構造は、第1の吸気構造831と第2の吸気構造832とを含み、両者はそれぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812の頂部に設置され、それぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内にガスを輸送する。排気構造は、第1の排気構造821と第2の排気構造822とを含み、両者はそれぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812の底部に設置され、それぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内のガスを排出する。
【0056】
制御器は、第1のウェハと第2のウェハとをそれぞれ第1の処理サブチャンバ811と第2の処理サブチャンバ812とに送入する前に、第1の吸気構造831及び第2の吸気構造832を制御して、それぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内に第1のガスを流入させるとともに、第1の排気構造821及び第2の排気構造822を制御して、それぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内のガスを排出させ、第1のウェハと第2のウェハとをそれぞれ第1の処理サブチャンバ811と第2の処理サブチャンバ812とに送入した後、及びそれぞれ第1のウェハ及び第2のウェハを焼鈍処理する過程において、第1の吸気構造831及び第2の吸気構造832を制御して、それぞれ第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内に第2のガスを流入させることで、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内の圧力を上記の予め設定された閾値に維持する。
【0057】
上記の第1の吸気構造831と第2の吸気構造832とは、いずれも吸気管であってよい。上記の第1の排気構造821と第2の排気構造822とは、いずれも排気管であってよい。
【0058】
好ましくは、排気構造にはガスの流量を調節するバルブ83が設置される。また、制御器はバルブの開度を調節することにより、処理チャンバの排気流量を制御することで、処理チャンバ内の圧力を上記の予め設定された閾値に維持することができる。バルブの開度が大きいほど、処理チャンバの排気流量が大きく、反対に、バルブの開度が小さいほど、処理チャンバの排気流量が小さいことが容易に理解できる。好ましくは、バルブ83は圧力バタフライバルブであってよい。
【0059】
好ましくは、排気構造は、排気集合管をさらに含み、上記の第1の排気構造821及び第2の排気構造822はいずれも排気集合管と接続され、バルブ83は当該排気集合管に設置され、排気集合管のガス流量を調節することにより、同時に第1の排気構造821及び第2の排気構造822のガス流量を調節する。
【0060】
さらに好ましくは、
図3bに示すように、上記の排気構造は、排気集合管823をさらに含み、第1の排気構造821及び第2の排気構造822はいずれも排気集合管823と接続され、バルブ83は排気集合管823に設置され、排気集合管823のガス流量を調節することにより、同時に第1の排気構造821及び第2の排気構造822のガス流量を調節することで、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812の排気流量の同時制御を実現することができる。
【0061】
第1の処理サブチャンバ811と、第2の処理サブチャンバ812と、接続サブチャンバ813とは相互に連通しており、3つのチャンバ内の圧力は同一であるため、処理チャンバ内の圧力を検出するために、圧力検出装置を上記の3つのチャンバのうちのいずれか1つのチャンバ内に設置することができる。具体的に、第1の処理サブチャンバ811、第2の処理サブチャンバ812、又は接続サブチャンバ813内に圧力検出装置(図示せず)が設置され、当該圧力検出装置は処理チャンバ内の圧力を検出し、検出値を制御器に送信する。制御器は、具体的に検出値と予め設定された閾値とに応じて、バルブ83の開度を制御することで、閉ループ制御を実現し、処理チャンバ内の圧力をより正確に制御することができる。
【0062】
具体的に、上記の予め設定された閾値は、予め制御器内に設定することができ、通常、当該予め設定された閾値は1Torr〜10Torrに設定され、好ましくは2Torrである。
【0063】
制御器は検出値が予め設定された閾値より大きいと判断した場合、バルブ83の開度を増大するように制御することで、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812の排気流量を増加し、これにより第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内の圧力を下げる。制御器は検出値が閾値より小さいと判断した場合、バルブ83の開度を減少するように制御することで、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812の排気流量を減少させ、これにより第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内の圧力を増加させる。制御器は検出値が予め設定した閾値と等しいと判断した場合、バルブ83の現在の開度をそのままに維持することで、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812の排気流量を維持し、これにより第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内の圧力を現在の数値に維持する。
【0064】
なお、本実施例において、処理サブチャンバは2つであるが、本発明はこれに限定されず、実際の使用において、処理サブチャンバは3つ、4つ又はそれ以上であってもよく、3つ以上の処理サブチャンバは連通している。また、接続サブチャンバ、吸気構造及び排気構造の数量は、処理サブチャンバの数量に対応する。
【0065】
以上のように、本発明の実施例が提供する処理チャンバは、気圧制御手段によってウェハを処理チャンバ内に送入する前後、及びウェハを焼鈍処理する過程において、いずれも処理チャンバの圧力を予め設定された閾値に維持することにより、加熱手段がウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる。
【0066】
別の技術案として、
図4に示すように、本発明の実施例は処理チャンバ8を含む焼鈍装置をさらに提供し、当該処理チャンバ8は本発明の実施例が提供する上記の処理チャンバを用いる。
【0067】
さらに、焼鈍装置は伝送台1をさらに含み、処理チャンバ8は伝送台1と接続する。
【0068】
本発明の実施例において、
図4に示すように、伝送台1は四角形であり、装置の生産能力をさらに高めるために、好ましくは、処理チャンバ8は3つであり、3つの処理チャンバ8はそれぞれ伝送台1の3つの側面に位置する。
【0069】
各処理チャンバ8はいずれも2つの処理サブチャンバ(即ち、第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812)を含むため、各処理チャンバ8は2つのウェハを同時に焼鈍処理でき、即ち、焼鈍装置は6つのウェハを同時に焼鈍処理できることで、装置の生産能力を大幅に向上させることができる。実際の使用において、具体的なニーズに応じて、より多くの処理サブチャンバを設置し、又は伝送台1を五角形又はその他の多角形に設けることで、処理チャンバ8の数量をさらに増加し、これにより装置の生産能力を高めることができることは言うまでもない。
【0070】
本実施例において、伝送台1には真空マニピュレータ(VTR)2が設置され、焼鈍装置は積載チャンバ4をさらに含み、積載チャンバ4は伝送台1における処理チャンバ8と接続していない側面に位置し、即ち積載チャンバ4と処理チャンバ8とは、伝送台1の四辺に設置され、伝送台1と接続されている。
【0071】
真空マニピュレータ2は、ウェハを積載チャンバ4から処理チャンバ8の第1の処理サブチャンバ811及び第2の処理サブチャンバ812内に伝送することで、焼鈍処理を行う。
【0072】
ウェハは焼鈍の完了後、真空マニピュレータ2により処理チャンバ8から取り出され、積載チャンバ4に再び伝送され、積載チャンバ4に冷水が流入し、高温処理後のウェハの温度を下げることができる。
【0073】
本実施例において、
図4に示すように、焼鈍装置は装置先端モジュール(EFEM)5をさらに含み、装置先端モジュール5は大気環境にあり、内部に大気伝送マニピュレータ(ATR)6が設置され、ウェハ積載ボックス7と積載チャンバ4との間でウェハを伝送することができ、大気伝送マニピュレータ6には把持機構が設置され、ウェハのマニピュレータの手の上での位置が補正できる。
【0074】
なお、本発明の実施例が提供する焼鈍装置の各処理チャンバ8は互いに独立しており、3つの処理チャンバ8は同時に焼鈍処理することができ、実際の生産ニーズに応じて、3つの処理チャンバ8のうち少なくとも1つを選んで生産に投入し、焼鈍装置の使用をより柔軟にし、応用度をより高くすることもできる。
【0075】
以上のように、本発明の実施例が提供する焼鈍装置は、本発明の実施例が提供する上記の処理チャンバを用いることにより、加熱手段がウェハを焼鈍処理する過程におけるガスの乱流により生じる温度の変動を避けることができるだけでなく、チャンバ内の温度が安定状態に回復する時間を短縮できることで、装置の生産能力を向上できる。
【0076】
以上の実施の形態は、本発明の原理を説明するために用いられた例示的な実施の形態に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではないと理解できる。当業者は、本発明の精神及び実体を逸脱しない状況において、各種の変更及び改良を行うことができ、これらの変更及び改良も本発明の保護範囲と見なされる。
【符号の説明】
【0077】
1 伝送台
2 真空マニピュレータ
4 積載チャンバ
5 装置先端モジュール
6 大気伝送マニピュレータ
7 ウェハ積載ボックス
8 処理チャンバ
31 電球
32 加熱器
33 石英カバー
34 キャビティ
35 出入口
36 ウェハ押し上げフィンガー
37 シリンダ
38 吸気口
39 アングル弁
81 チャンバ本体
83 バルブ
811 第1の処理サブチャンバ
812 第2の処理サブチャンバ
813 接続サブチャンバ
821 第1の排気構造
822 第2の排気構造
823 排気集合管
831 第1の吸気構造
832 第2の吸気構造