【実施例】
【0051】
一般実験
使用するII型光開始剤は、ベンゾフェノン(BP)である。イソプロピルアルコール中0.4重量%から3重量%のベンゾフェノン(BP)溶液を使用して、短時間の浸漬中にイソプロピルアルコール(IPA)溶液から膜表面上に(BP)を堆積させた。続いて、IPA/BP処理膜を、0.5M以下の濃度の硫酸塩及び0.5M以下の濃度の過硫酸塩を含有する水溶液ですすいだ。この溶液でのすすぎは、膜からIPAを除去するために使用した。続いて、このすすいだ膜を、水性グラフト化用溶液(以下の実施例中で重量%で詳述される)中に浸漬した。グラフト化用溶液は、イオン交換基を有するグラフト化可能部分及び中性基を有するグラフト化可能部分、並びに硫酸塩及び過硫酸塩を含有した。過剰のグラフト化用溶液を、ローラー(又は同様の処理)を用いて膜を圧搾することにより、多孔性膜から除去し、この含浸した膜を、紫外光又は他の好適なエネルギー源に曝露して、内部孔表面を含む多孔性ポリマー膜表面上に上記部分をグラフト化した。
【0052】
表面改変済み膜を50℃のオーブン内で10分間乾燥させた後、DI水中に改変済み膜の47mm膜ディスクを浸漬し、その後、ディスクが、親水性の標示である均一に透明になるのにかかる時間を記録することにより、湿潤化を決定した。
【0053】
膜を47mmディスクに切断し、水(又はIPA)で湿潤化し、その後、ある体積の水(又はIPA)を保持するためのリザーバーを有するフィルターホルダー中に上記ディスクを入れることにより、水(又はIPA)流量を決定した。リザーバーは、圧力調節器に接続する。水(又はIPA)を流して14.2psi(ポンド毎平方インチ)の差圧下で膜を通過させた。平衡に達した後、10mlの水(又はIPA)が膜を通過する時間を記録した。改変後、より親水性である(例えば少なくとも約70ダイン/cmの表面張力を有する)膜について、水流量を決定した。改変後、より親水性でない(例えば約70ダイン/cm未満の表面張力を有する)膜について、IPA流量を決定した。
【0054】
実施例1
この実施例は、ベンゾフェノン溶液(例えば湿潤化用溶液)の調製を示す。
【0055】
0.16g、0.4g、及び1.2gのベンゾフェノン(99%、Sigma−Aldrich)を、40mlのイソプロピルアルコールに溶解させて、それぞれ、0.4重量%、1重量%、及び3重量%のベンゾフェノン溶液を得た。加えて、40mlのIPAに0.2gのベンゾフェノンを溶解させることにより、0.5重量%溶液を調製した。
【0056】
実施例2
この実施例は、水性交換溶液の調製を示す。
【0057】
1.42gの硫酸ナトリウム(Sigma)及び0.4gの過硫酸ナトリウム(Sigma)を、室温で10分間の連続混合で40mlの脱イオン(DI)水に溶解させた。
【0058】
実施例3
この実施例は、中性モノマー、カチオン性モノマー、及びラジカル開始剤を含有するグラフト化用水性溶液の調製を示す。
【0059】
代表的な実験では、1.25gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAD、水中48%、Sigma)及び0.1gの塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウムモノマー(VBTAC、Sigma)、0.71gの硫酸ナトリウム、0.2gの過硫酸ナトリウム、並びに17.74gの水を含有する溶液を作製した。室温で10分間の連続混合後、完全に溶解した。
【0060】
実施例4
この実施例は、水で湿潤化可能であり、約72ダイン/cmの表面張力を有するグラフト化膜を製造することを説明する。
【0061】
代表的な実験では、115psiのバブルポイントの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.5重量%の湿潤化用溶液で25秒間湿潤化した。実施例2で説明したような40gの水中の1.42gの硫酸ナトリウム及び0.4gの過硫酸ナトリウム塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0062】
0.6gのアクリル酸ヒドロキシエチルモノマー(96%、Sigma);0、0.58g、又は1.17gの塩化ナトリウム;0.2gの過硫酸ナトリウム;及び18gの脱イオン水を含有するグラフト化用溶液を作製した。
【0063】
処理ステップ:反応物の完全な溶解後、溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜(実施例1のようにIPA/BP溶液で初期処理し、かつ続いて実施例2のように交換溶液ですすいだ後)をグラフト化用溶液に導入した。皿を覆い、膜をグラフト化用溶液中に2分間浸漬した。膜ディスクを取り出し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより、過剰な溶液を除去した。次いで、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させた。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを5フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから取り出し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、処理済み膜試料をメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。
【0064】
前に一般実験の節で説明したように、膜の水流量及び親水性、並びにグラフト化レベルを決定した。グラフト化前に、膜は約7.5ml/分の流量を有した。グラフト化後、膜は水で湿潤化可能であり、約5ml/分から10ml/分の水流量及び約0.42のグラフト化量を有した。湿潤化時間は、約45秒間から5秒間未満に及んだ。より速い湿潤化時間は、より親水性の膜を示す。
【0065】
図1で示されるように、膜を水で湿潤化した。いくつかの膜は、より速く湿潤化し、透明な表面を達成するのにあまり時間を要しなかった。ある場合には、膜は10秒間未満で湿潤化し、透明になった。
【0066】
実施例5
この実施例は、水湿潤化可能であり、約72ダイン/cmの表面張力を有するグラフト化膜を製造すること、及び上記グラフト化膜の通過時間を説明する。
【0067】
代表的な115psiのバブルポイントのUHMWPE膜ディスクを、実施例1で説明した0.5重量%のベンゾフェノン溶液で25秒間湿潤化した。実施例2で説明したような40gの水中の1.42gの硫酸ナトリウム及び0.4gの過硫酸ナトリウム塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0068】
0.6gのアクリル酸ヒドロキシエチルモノマー(96%、Sigma);0.58gの塩化ナトリウム若しくは0.85gの硝酸ナトリウム(99%試薬プラス、Sigma)又は1.42gの硫酸ナトリウム(99%粉末、Sigma)の何れかを含有するグラフト化用溶液を作製し、添加する水の量を調節して、20gの総量を維持した。グラフト化用溶液中の塩濃度は、塩の種類にかかわらず0.5Mであった。次いで、膜を実施例4の処理ステップに供した。
【0069】
前に一般実験の節で説明したように、膜の水流量及び親水性並びにグラフト化レベルを決定した。グラフト化膜の例は、3秒間から30秒間の範囲の時間で湿潤化した。5秒間未満での湿潤化は、製造環境でフィルターを使用するために有利である(ツール停止時間を減少させる)。膜の流量は、一般実験の節で説明した試験条件下で約5ml/分であった。
【0070】
実施例6
この実施例は、約72ダイン/cmの表面張力を有するグラフト化多孔性ポリマー膜の準備を説明し、またそれらの通過特性を特徴付ける。
【0071】
代表的な115psiのバブルポイントのUHMWPE膜ディスクを、実施例1で説明した0.5重量%のベンゾフェノン溶液で25秒間湿潤化した。実施例2で説明したような40gの水中の1.42gの硫酸ナトリウム及び0.4gの過硫酸ナトリウム塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0072】
0.6gのアクリル酸ヒドロキシエチルモノマー(96%、Sigma);0.28g、0.71g、及び1.42gの硫酸ナトリウム(99%粉末、Sigma)の何れかを含有するグラフト化用溶液を作製し、添加する水の量を調節して、20gの総量を維持した。グラフト化用溶液中の塩濃度は、0.1M、0.25M、及び0.5Mであった。その後、膜を実施例4の処理ステップに供した。
【0073】
前に一般実験の節で説明したように、膜の水流量及び親水性並びにグラフト化レベルを決定した。
図3で示すように、グラフト化量は0.4から0.5であり、水流量は一般実験の節の試験方法に従って約5ml/分であり、湿潤化時間は約15秒間から5秒間未満に及んだ。より速い湿潤化はフィルター設置のための停止時間を低減させることができ、より高い流量は同じ流量を達成するためにより小さいポンプ(より高価でない)しか必要としないので、より速い湿潤化時間及び高流量は、製造環境において有利である。
【0074】
実施例7
この実施例は、水中で4秒間未満にて湿潤化し、10ml/分から4ml/分の流量を有し、かつ約0.15のグラフト化量を有する、I型及びII型光開始剤で準備した膜を説明する。使用した水性交換溶液は、実施例2で説明した。
【0075】
82psiのバブルポイントに等級付けされるUHMWPE膜の47mmディスクを、実施例1で説明したように調製した0重量%又は0.4重量%ベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。2.1gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAD、水中の48%、Sigma)モノマー、1.42gの硫酸ナトリウム、0.2gの過硫酸ナトリウム、及び16.3gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。反応物の完全な溶解後、グラフト化用溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜をグラフト化用溶液に導入した。皿を覆い、膜を2分間浸漬させた。膜ディスクを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰のグラフト化用溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させた。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを5フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。
【0076】
加えて、47mmのグラフト化膜ディスクを、最初にそれを実施例1で説明したように調製した0.4重量%のベンゾフェノン溶液中に25秒間浸漬することにより準備した。2.1gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAD、水中の48%、Sigma)モノマー、1.42gの硫酸ナトリウム、及び16.5gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。この場合、過硫酸ナトリウムは添加しなかった。その後、膜を前の段落で説明したのと同じ処理ステップに供した。
【0077】
図4は、様々なグラフト化組成についての湿潤化時間、水流量、及びグラフト化量を示す。
【0078】
実施例8
この実施例は、中性モノマー及び正帯電モノマーの共グラフト化を示す。
【0079】
120psiのバブルポイントに等級付けされるUHMWPE膜の47mmディスクを、実施例1で説明したように調製した0.4重量%ベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。膜を、実施例3で説明したグラフト化用溶液で処理した。その後、膜を実施例4で強調されるのと同じプロセスステップに供した。得られた膜の水流量は4ml/分であり、グラフト化量は0.07であった。湿潤化時間は5秒間である。
【0080】
カチオン性モノマーもまた、膜表面上にグラフト化されることを確認するために、実験を行った。グラフト化47mmディスク膜を、水中で湿潤化し、0.002重量%のポンソ−S染料(Sigma)を含有するビーカーに入れた。ビーカーを覆い、膜を室温で連続混合しながら5分間浸漬した。その後、膜ディスクを取り出し、染料溶液の吸光度を、512nmで作動するCary分光光度計(Agilent Technologies)を用いて測定し、出発溶液(膜浸漬前)の吸光度と比較した。染料はアニオン性の性質であるので、正に帯電した膜に結合し、染料結合能は3.7μg/cm
2であった。比較として、非グラフト化膜は典型的に、0.2μg/cm
2未満の染料結合能を示す。
図5で示される較正曲線を、吸光度データを重量%に変換するために使用した。
【0081】
実施例9
この実施例は、グラフト化による改変後の80及び100psiのバブルポイントのUHMWPE膜の、架橋剤を含む別の多孔性膜非グラフト化コーティング技術と比較した、結果の水流量を示す。
【0082】
グラフト化膜:80及び100psiのHFE7200バブルポイントに等級付けされるUHMWPE膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.4重量%のベンゾフェノン溶液及び実施例3で説明したグラフト化用溶液を用いて改変し、実施例4で強調されるプロセスステップに供した。
【0083】
基準膜:あるいは、80及び100psiのHFE7200バブルポイントに等級付けされるUHMWPE膜の47mmディスクを、架橋剤を利用する表面改変技術を用いて改変した。膜ディスクを切断し、その後IPAで事前に湿潤化し、その後20%ヘキシレングリコール中に浸漬して、IPAを交換した。アクリルアミドモノマー0.33g APTAC、0.31gのIrgacure 2959(1−プロパノン、2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチル又は1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンとしても知られる)(Ciba−Geigy、Hawthorn、New York)(I型光開始剤)、31.9gの脱イオン水、0.99gのN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAM)、及び1.6gのN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAm)を含有するグラフト化用溶液を作製した。基準膜は、I型光開始剤のみを利用し、II型光開始剤を利用しない伝統的な表面改変技術に対応する。基準膜は、非グラフト化プロセスを用いて製造された膜(例えばモノマーが膜の表面に共有結合していない)である。
【0084】
反応物の完全な溶解後、グラフト化用溶液をビーカーに入れ、事前に湿潤化した膜を溶液に導入する。皿を覆い、膜を2−4分間浸漬する。膜を取り出し、個々に1ミルのポリエチレンシートの間に入れる。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させる。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを5フィート/分より大きいライン速度で通過し、これを即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。表1は、改変後の膜の結果の流量を示し、架橋化学による伝統的な表面改変と比較した、グラフト化技術の利点を強調する。
【0085】
実施例10
この実施例は、2ml/分から4ml/分の水流量、約1秒間ほどの低い湿潤化時間(約1秒間から4秒間に及ぶ)、及び約0.06から0.12のグラフト化量を有するグラフト化膜を説明する。グラフト化膜は、約72ダイン/cmの表面張力を有する。
【0086】
代表的な実験では、115psiのバブルポイントの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.4重量%湿潤化用溶液で25秒間湿潤化した。実施例2で説明したような40gの水中の1.42gの硫酸ナトリウム及び0.4gの過硫酸ナトリウム塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0087】
1.25g、1.46g、及び1.67gのHMADモノマー(96%、Sigma);1.42gの硫酸ナトリウム;0.2gの過硫酸ナトリウム;及び17.13g、16.92g、16.7gの脱イオン水を含有するグラフト化用溶液を作製した。
【0088】
加工ステップ:反応物の完全な溶解後、溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜(実施例1のようにIPA/BP溶液で初期処理し、続いて実施例2のように交換溶液中ですすいだ後)を、グラフト化用溶液に導入した。皿を覆い、膜をグラフト化用溶液中に2分間浸漬した。膜ディスクを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去した。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させた。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを5フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、処理済み膜試料をメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。
【0089】
図6で示すように、膜は水で湿潤化可能であった。
【0090】
実施例11
この実施例は、グラフト化用溶液中の2つの異なるモノマー濃度での、湿潤化用溶液中のベンゾフェノン濃度の、膜特性に対する効果を示す。
【0091】
100psiのバブルポイントの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.4重量%、1重量%、及び3重量%のベンゾフェノン溶液、並びに実施例3で説明したグラフト化用溶液を用いて改変し、実施例4で強調するプロセスステップに供した。
【0092】
加えて、同じUHMWPE膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.4重量%、1重量%、及び3重量%のベンゾフェノン(BP)溶液、並びに実施例3で説明したグラフト化用溶液を用いて改変したが、ただし、2.08gのHMADを1.25gのHMADの代わりに使用し、実施例4で強調されるプロセスステップに供した。グラフト化用溶液中の水の質量を、20gの総溶液重量及びHMAD濃度5重量%を維持するように適宜調節した。
【0093】
【0094】
図7Aで示されるように、いくつかのより高いベンゾフェノン量は、水中で湿潤化しない膜をもたらした。IR測定により証明されるように、1重量%及び3重量%のBP溶液中で事前に湿潤化した後に、モノマーが、膜表面上にうまくグラフト化したにもかかわらず、グラフト化膜は、水中で湿潤化せず、水流量を測定することができなかった。この実施例の結果は、より多くのベンゾフェノンがグラフト化用溶液中で使用される(グラフト化密度を増大させる)と、得られる膜の水流量は予想外に減少したことを示す。
【0095】
図7Bは、グラフト化用溶液中のモノマー濃度を3重量%から5重量%に増大させると、1重量%のBP事前湿潤化溶液での親水性膜をもたらすことを示す。しかしながら、水流量は、3重量%のHMAD及び0.4重量%のBPの場合ほど高くない。
【0096】
実施例12
この実施例は、膜特性に対するライン速度の効果を示す。
【0097】
100psiのバブルポイントの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.4重量%のベンゾフェノン溶液及び実施例3で説明したグラフト化用溶液を用いて改変したが、ただし、2.08gのHMADを1.25gのHMADの代わりに使用し、実施例4で強調されるプロセスステップに5フィート/分、7フィート/分、及び9フィート/分のライン速度で供した。グラフト化用溶液中の水の質量を、20gの総溶液重量及びHMAD濃度5重量%を維持するように適宜調節した。
【0098】
この実験の結果(
図8)は、より高いライン速度では、膜上に、より少ないモノマーしかグラフト化しないことを示す。結果として、水流量は改善するが、膜親水性は影響されない。
【0099】
実施例13
11psiのIPA平均バブルポイントを有する超高分子量ポリエチレン膜をグラフト化した。一般的に、溶媒と膜との間の相互作用(例えば膨潤)がないことを仮定して、HFEバブルポイント=IPAバブルポイント/1.5である。
【0100】
11psiのIPA平均バブルポイントに等級付けされるUHMWPE膜の47mmディスクを、実施例1で説明した0.4重量%のベンゾフェノン溶液で湿潤化した。40gの水中の1.42gの硫酸ナトリウム及び0.4gの過硫酸ナトリウム塩の水性交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0101】
グラフト化用溶液を、17.1gの水中の1.07gのAPTAC(塩化(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム、75重量%溶液、Sigma)、0.83gのHMAD(N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド)、0.1gのVBTAC(塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム)、0.71gの硫酸ナトリウム、及び0.2gの過硫酸ナトリウムで調製した。その後、膜ディスクを実施例4で強調されるプロセスステップに供した。
【0102】
グラフト化膜の染料結合能を、実施例8で説明したように36μg/cm
2で決定した。
【0103】
実施例14
80psiのHFE7200バブルポイントを有する非対称超高分子量ポリエチレン膜を使用した。
【0104】
膜を湿潤化するために、IPA中の0.4重量%のベンゾフェノン溶液を使用した。水中の0.25重量%の硫酸塩及び1重量%の過硫酸塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0105】
モノマー処方、並びに結果の湿潤化可能性及び流量:
【0106】
対照膜(ベース膜)は、20ml/分の水流量を有した(表1を参照のこと)。
【0107】
2つの膜を、4重量%のHMAD、0.4重量%のベンゾフェノン、0.5Mの硫酸塩、及び1重量%の過硫酸塩を含有するグラフト化用溶液でグラフト化した。各グラフト化膜は水中で湿潤化した。1つのグラフト化膜は10.5ml/分の水流量を有し、他方は11ml/分の水流量を有する。
【0108】
2つの膜を、3重量%のHMAD、0.4重量%のベンゾフェノン、0.5Mの硫酸塩、及び1重量%の過硫酸塩を含有するグラフト化用溶液でグラフト化した。各グラフト化膜は水中で湿潤化する。1つのグラフト化膜は17ml/分の水流量を有し、他方は13ml/分の水流を有する。
【0109】
2つの膜を、3重量%のHMAD、0.4重量%のBP、1重量%の塩化(ビニルベンジル)テトラメチルアンモニウム(VBTMAC)、並びに0.5Mの硫酸塩及び1重量%の過硫酸塩を含有するグラフト化用溶液でグラフト化した。各グラフト化膜は水中で湿潤化する。1つのグラフト化膜は15ml/分の水流量を有し、他方は18ml/分の水流量を有する。
【0110】
1つの膜を、3重量%のHMAD及び1重量%のAPTAC(塩化(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム)、0.25Mの硫酸塩、並びに1重量%の過硫酸塩でグラフト化した。グラフト化膜は水で湿潤化可能であり、7ml/分の水流量を有する。
【0111】
2つの膜を、3.5重量%のHMAD、5重量%のVTMAC、0.25重量%の硫酸塩、及び1重量%の過硫酸塩でグラフト化した。各膜は水で湿潤化可能であった。1つのグラフト化膜は18ml/分の水流量を有し、他方は14ml/分の水流量を有する。
【0112】
これらの結果は、グラフト化用溶液中のHMADの濃度を操作することにより、グラフト化膜を通過する流量を改善することができることを示す。結果は、優れた水通過時間を有する、水で湿潤化可能なポリオレフィン含有膜が、80psiのHFE7200バブルポイントの膜用に製造することができることを示す。また、結果は、ベース膜の70%を超える水通過時間、ある場合には90%もの高い水通過時間を有する、水で湿潤化可能なポリオレフィン含有膜が、80psiのHFE7200バブルポイントに等級付けされる膜用に製造することができることを示す。
【0113】
また、これらの結果は、グラフト化用溶液中のヒドロキシメチルアクリルアミドのような中性モノマー又は部分は、VBTMAC又はAPTACのような、イオン化することができるか、又は電荷を有するモノマーと組合せると、グラフト化膜の優れた流量及び親水性を達成するのを補助することを示す。グラフト化用溶液が、ヒドロキシメチルアクリルアミド又はアクリル酸2−ヒドロキシエチル中のヒドロキシル基のような中性基を有するアクリルアミドモノマーのみを有する場合、グラフト化処理は、アクリルアミドモノマーがイオン化することができる、又は電荷を有するモノマーと組合せられた場合と同程度に湿潤化可能であり、高水流量を有する膜をもたらさない。
【0114】
実施例15
100psiのHFE7200バブルポイントの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)膜。
【0115】
IPA中の0.4重量%のベンゾフェノン溶液を、膜を湿潤化するために使用した。水中に0.25重量%の硫酸塩及び1重量%の過硫酸塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0116】
モノマー処方、並びに結果の湿潤化可能性及び流量:
【0117】
4重量%のHMAD、0.5重量%のTMAC、0.25Mの硫酸塩、0.4重量%のBP、1重量%の過硫酸塩。水中で湿潤化し、水流量は5ml/分である(対照は11.5ml/分である。上記の表を参照のこと)。
【0118】
3.5重量%のHMAD、0.5重量%のVBTMAC、0.25Mの硫酸塩、0.5重量%のBP、1重量%の過硫酸塩。水中で湿潤化し、水流は5.5ml/分及び6ml/分である。
【0119】
結果は、2つの異なるラジカル開始剤と帯電及び非帯電部分との組合せを用いることにより、ベース膜の50%を超える水通過時間を有する、水で湿潤化可能なポリオレフィン含有膜が、100psiのHFE7200バブルポイント(UHMWPE)に等級付けされる膜用に製造することができることを示す。
【0120】
実施例16
115psiのHFE7200バブルポイントの基礎非対称超高分子量ポリエチレン膜を有するUHMWPE膜。
【0121】
IPA中の0.4重量%のベンゾフェノン溶液を、膜を湿潤化するために使用した。水中の0.25重量%の硫酸塩及び1重量%の過硫酸塩の交換溶液を使用して、膜をすすぎ、IPAを除去した。
【0122】
モノマー処方、並びに結果の湿潤化可能性及び流量:
【0123】
3.5重量%のHMAD、0.25Mの硫酸塩、0.4重量%のBP(ベンゾフェノン)、1重量%の過硫酸塩。全ての領域が、水で湿潤化不可能であった。
【0124】
4.5重量%のHMAD、0.5重量%のVBTMAC、0.25Mの硫酸ナトリウム塩、0.4重量%のベンゾフェノン、1重量%の過硫酸ナトリウム。水中で直ちに湿潤化し、水中で3ml/分にて通過する(非グラフト化膜の対照流量は、水7.5ml/分である)。
【0125】
5フィート/分のライン速度でUVランプシステムを通過。
【0126】
結果は、2つの異なるラジカル開始剤と帯電及び非帯電部分との組合せで、ベース膜の40%を超える水通過時間を有する、水で湿潤化可能なグラフト化ポリオレフィン含有膜が、115psiのHFE7200バブルポイントに等級付けされる膜用に製造することができることを示す。
【0127】
実施例17
この実施例は、水中で4秒間未満にて湿潤化し、9ml/分の水流量を有し、約0.9のグラフト化量及び12μg/cm
2の染料結合能を有する、I型及びII型光開始剤並びに架橋剤で準備した膜を説明する。
【0128】
UHMWPE膜(80psiのHFEバブルポイント)の47mmディスクを、実施例1で説明したように調製した0.4重量%のベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。0.35gのジメチルアクリルアミド(DMAM、水中100%、Sigma)及び0.08gの塩化アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(APTAC、水中の75%、Sigma)モノマー、0.06gのN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAM)架橋剤、1.42gの硫酸ナトリウム、0.2gの過硫酸ナトリウム、並びに17.9gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。反応物の完全な溶解後、溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜を溶液に導入した。皿を覆い、膜を2分間浸漬した。膜ディスクを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させる。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを9フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。
【0129】
膜の水流量(9ml/分)及び親水性(4秒間未満)並びにグラフト化レベル(0.9)及び染料結合能(12.2μg/cm
2)を、前に一般実験の節及び実施例8で説明したように決定した。
【0130】
実施例18
この実施例は、負に帯電したUHMWPE膜を得るために、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)モノマーを含有するグラフト化用溶液でグラフト化したUHMWPE膜の染料結合能を示す。
【0131】
UHMWPE膜(80psiのHFEバブルポイント)の47mmディスクを、実施例1で説明したように調製した0.4重量%のベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。0.25gのジメチルアクリルアミド(DMAM、水中100%、Sigma)及び0.06gの2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS、Sigma)モノマー、0.03gのN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAM)架橋剤、1.42gの硫酸ナトリウム、0.2gの過硫酸ナトリウム、並びに18gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。反応物の完全な溶解後、溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜を溶液に導入した。皿を覆い、膜を2分間浸漬した。膜ディスクを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させる。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを9フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。
【0132】
乾燥した47mmディスク膜を、0.00075重量%のメチレンブルー染料(Sigma)を含有するビーカーに入れた。ビーカーを覆い、膜を、室温で連続混合しながら、5分間浸漬した。その後、膜ディスクを取り出し、染料溶液の吸光度を、606nmで作動するCary分光光度計(Agilent Technologies)を用いて測定し、出発溶液(膜浸漬前)の吸光度と比較した。染料はカチオン性の性質であり、7μg/cm
2の平均染料結合能で負に帯電した膜に結合した。比較として、非グラフト化膜は典型的に、0.3μg/cm
2未満の染料結合能を示す。
図9で示される較正曲線の傾きを、膜の浸漬前後の染料溶液吸光度データを、染料の重量%に変換するために使用し、その後、これを膜単位領域当たりの結合した染料の質量に変換する。結果を
図9に示す。
【0133】
実施例19
この実施例は、pH5及び10.6のモデル溶液からのモデル不純物の除去における、実施例17に従って改変したUHMWPE膜の有効性を示す。
【0134】
金ナノ粒子の50ppbモデル溶液を以下のように調製した。1mlの金ナノ粒子ストック溶液(負に帯電した5nmの金)を、0.1重量%のTriton−x 100を含有する2LのDI水に添加した。溶液のpHを、数滴の1Mの水酸化ナトリウム又は1Mの塩酸溶液を添加することにより調節した。
【0135】
実施例17に従って準備した膜の96mmディスクを試験スタンドに入れ、52mlの50ppbモデル溶液で、25ml/分の流量を維持するように8−15psiの入口圧にて試験した。ICP−MSを、濾過物及び出発溶液中の金ナノ粒子の濃度を定量するために使用した。改変した膜の金ナノ粒子除去効率は、pH5及び10.6で100%であった。比較として、非改変UHMWPE膜(80psiのHFEバブルポイント)は、pH5及び10.6で、それぞれ、60%及び50%の除去効率を示した。
【0136】
実施例20
この実施例は、pH5のモデル溶液からのモデル不純物の除去における、実施例18に従って改変したUHMWPE膜の有効性を示す。
【0137】
金ナノ粒子の50ppbモデル溶液を以下のように調製した。1mlの金ナノ粒子ストック溶液(負に帯電した5nmの金)を、0.1重量%のTriton−x 100を含有する2LのDI水に添加した。溶液のpHを、数滴の1Mの水酸化ナトリウム又は1Mの塩酸溶液を添加することにより調節した。
【0138】
実施例18に従って準備した膜(80psiのHFEバブルポイント)の96mmディスクを試験スタンドに入れ、52mlの50ppbモデル溶液で、25ml/分の流量を維持するように8−15psiの入口圧にて試験した。ICP−MSを、濾過物及び出発溶液中の金ナノ粒子の濃度を定量するために使用した。改変した膜の金ナノ粒子除去効率は、pH5で100%であった。比較として、非改変UHMWPE膜(120psiのHFEバブルポイント)は、pH5で78%の除去効率を示した。
【0139】
実施例21
この実施例は、空気を押して膜の湿潤孔を通過させるのに必要な圧力を測定するために使用される、多孔度測定バブルポイント試験法を説明する。また、この方法は、HFE7200バブルポイントとも呼ばれる。
【0140】
ホルダー内に乾燥膜試料の47mmディスクを、膜の緊密な側(例えば非対称膜中のより小さい孔を有する)を下に向けて据え付けることにより、試験を行った。ホルダーは、操作者が小体積の液体を膜の上流側に置くことができるように設計されている。膜の乾燥空気流量を、最初に膜の上流側で空気圧を150psiまで増大させることにより測定する。その後、圧力を解放して大気圧に戻し、小体積のエトキシ−ノナフルオロブタン(HFE7200として入手可能、3M Specialty Materials、St.Paul、Minnesota、USA)を膜の上流側に置き、膜を湿潤化する。その後、圧力を再び150psiまで増大させることにより、湿潤空気流量を測定する。HFE湿潤化膜の孔からHFEを排するのに必要な圧力から、膜のバブルポイントを測定する。この臨界圧力点を、湿潤空気流の最初の非直線性増大が流量計により検出される圧力として定義する。
【0141】
本明細書で説明するプロセスにより創出した膜の観察されたバブルポイントの範囲は、78psiから135psiである。
【0142】
実施例22
この実施例は、水−メタノール湿潤化可能性を表面張力に変換するための較正曲線の創出を説明する。
【0143】
メタノール及び水のいくつかの混合物を、0%から100%の範囲のメタノール対水の比で調製した。メタノール−水混合物を、水中の0%メタノール混合物で開始して、グラフト化膜試料を1秒間湿潤化するために使用した。その後、膜を湿潤化するのに必要な水中のメタノールの最も低い濃度を
図11の較正曲線を用いて、表面張力(ダイン/cm)に変換した。
図11の較正曲線は、Der Chemica Sinica、2011年、2巻6号:212−221で提供されるデータに基づく。
【0144】
実施例23
この実施例は、I型及びII型光開始剤並びに架橋剤で準備した、負に帯電した膜を説明する。
【0145】
UHMWPE膜の2つの別々の15×30cmのシートを使用した。第1の膜は、HFE7200(エトキシ−ノナフルオロブタン)で試験すると、89psiのバブルポイントを有した。第2の膜は、HFE7200(エトキシ−ノナフルオロブタン)で試験すると、111psiのバブルポイントを有した。各膜を、0.4%のベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。2.5gのジメチルアクリルアミド(DMAM、水中100%、Sigma)及び0.6gの2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS、Sigma)モノマー、0.3gのN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAM)架橋剤、7.1gの硫酸ナトリウム、2gの過硫酸ナトリウム、並びに185.5gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。反応物の完全な溶解後、グラフト化用溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜を、グラフト化用溶液に導入した。皿を覆い、膜を2分間浸漬した。膜シートを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させる。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを9フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。得られた膜の特性を、表3で説明する。
【0146】
実施例24
この実施例は、I型及びII型光開始剤並びに架橋剤で準備した、正に帯電した膜を説明する。
【0147】
UHMWPE膜(135psiのHFEバブルポイント)の15×30cmのシートを、0.4%のベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。2.5gのジメチルアクリルアミド(DMAM、水中100%、Sigma)及び0.8gの塩化(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム(APTAC 75%溶液、Sigma)モノマー、0.3gのN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAM)架橋剤、7.1gの硫酸ナトリウム、2gの過硫酸ナトリウム、並びに185.3gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。反応物の完全な溶解後、グラフト化用溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜を溶液に導入した。皿を覆い、膜を2分間浸漬した。膜シートを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させる。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを9フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。得られた膜の特性を、表4で説明する。
【0148】
実施例25
この実施例は、開示されたグラフト化技術の、グラフト化膜の機械的特性に対する影響を説明する。
【0149】
実施例22及び23に従ってグラフト化した膜を、この実施例で使用した。グラフト化前後の膜(89、111、及び135psiのHFEバブルポイント)の破壊時の引張歪みを、Instron(商標)モデル3342圧縮/引張計器を、Instron(商標)Force Transducerモデル2519−102、コンピュータ、及びBlue Hillソフトウェアで装備して用いて評価した。
【0150】
各膜からの、機械方向の2つの試料、及び織物横断方向の2つの試料を、試料が破壊するまで連続的に引き伸ばすことにより試験した。金型切断機を使用して、試料を1インチ×4.5インチ寸法に切断した。
【0151】
図12は、実施例22及び23に従って改変した、グラフト化UHMWPE膜の破壊時引張歪みデータである。実線及び点線のバーは、各対応する機械方向及び織物横断方向からのデータを指す。y軸は、非グラフト化膜の破壊時引張歪みと比較した、グラフト化膜の破壊時引張歪みの増大百分率を示す。
【0152】
実施例26
この実施例は、膜のATR−FTIR分光学を説明する。
【0153】
膜表面上のグラフト化モノマーの量を、ピーク比の形態でATR−FTIR(「ATR」)分光学により決定した。ATR測定を、ゲルマニウム結晶を収容するATRアセンブリと嵌合したBruker Tensor27 FTIRで行った。全てのスペクトルを、32スキャンで、4cm−1解像度にて記録した。バックグラウンドは結晶そのままのものであった。1666及び/又は1544cm−1のピーク領域(アミドストレッチに対応する)を、OPUSデータ回収プログラムを用いて得、合計を2918及び2850cm−1の総ピーク領域(UHMWPEストレッチに対応する)で割って、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)表面上のアクリルアミドモノマーのグラフト化量を得た。UHMWPE信号を便利な内部標準として用いることにより、1つの膜ディスクから他方の膜ディスクへの改変レベルにおける変動から生じ得るアミドピークの絶対吸光強度の差を正規化する。
【0154】
図13は、グラフト化前(点線)及び後(実線)の110psiの膜を用いたIRスペクトルの例である。明確にするために、グラフト化後のスペクトルは、0.2吸光度単位ずらした。グラフト化膜は、アミド基の存在を示す1650cm−1の特徴的ピークを示す。
【0155】
実施例27
この実施例は、I型及びII型光開始剤並びに架橋剤で準備し、59ダイン/cmの表面張力をもたらす、89psiのHFEバブルポイントを有する正に帯電した膜を説明する。
【0156】
UHMWPE膜(89psiのHFEバブルポイント)の15×30cmのシートを、0.4%のベンゾフェノン溶液中で25秒間湿潤化した。4.5gのジメチルアクリルアミド(DMAM、水中100%、Sigma)及び0.53gの塩化(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム(APTAC 75%溶液、Sigma)モノマー、0.6gのN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAM)架橋剤、7.1gの硫酸ナトリウム、3gの過硫酸ナトリウム、並びに184.3gの水を含有するグラフト化用溶液を作製した。反応物の完全な溶解後、グラフト化用溶液を皿に入れ、ベンゾフェノンで湿潤化した膜を、溶液に導入した。皿を覆い、膜を2分間浸漬した。膜シートを除去し、1ミルのポリエチレンシートの間に入れた。過剰な溶液を、ポリエチレン/膜ディスク/ポリエチレンサンドイッチを卓上に平らに置き、この上でゴムローラーを転がすことにより除去する。その後、ポリエチレンサンドイッチを輸送ユニットにテープでくくり、この輸送ユニットは、アセンブリを運搬して、200から600nmの波長で放射するFusion SystemsブロードバンドUV曝露ラボユニットを通過させる。曝露時間は、アセンブリがどのくらい速くUVユニットを通過するかにより制御する。この実施例では、アセンブリはUVチャンバーを9フィート/分で通過した。UVユニットから出た後、膜をサンドイッチから除去し、即座にDI水に入れ、ここで5分間旋回させることにより洗浄した。次に、これをメタノール中で5分間洗浄した。この洗浄手順後、膜を、50℃で10分間作動するオーブン内でホルダー上にて乾燥させた。得られた膜の特性を、表5で説明する。
【0157】
出典明示による援用及び均等物
本明細書で引用する全ての特許、出願公開、及び参考文献の教示は、それらを全体として出典明示により援用する。
【0158】
本発明を具体的に示し、その例の実施態様を参照して説明したが、添付の特許請求の範囲により包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細における様々な変化がその中でなされ得ることが当業者に理解される。