特許第6799400号(P6799400)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6799400
(24)【登録日】2020年11月25日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/56 20060101AFI20201207BHJP
【FI】
   G05F1/56 310T
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-133054(P2016-133054)
(22)【出願日】2016年7月5日
(65)【公開番号】特開2018-5649(P2018-5649A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】新日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 裕史
【審査官】 土井 悠生
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−059625(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0121044(US,A1)
【文献】 国際公開第2011/155246(WO,A1)
【文献】 特開2008−141269(JP,A)
【文献】 特開2011−258637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F 1/445
G05F 1/56
G05F 1/613
G05F 1/618
H01L 21/822
H01L 27/04
H02M 3/00−3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モード抵抗が接続され且つ一定の基準電圧になるように帰還制御されるモード端子を備え、前記モード抵抗に流れる電流の値に応じて動作モードの組合せを設定する状態設定回路を備えた電源装置であって、
前記モード抵抗に並列となるように前記モード端子に接続されるキャパシタと、前記モード抵抗と前記キャパシタを時定数素子とするタイマ回路と、前記状態設定回路を動作させるための第1スイッチと、前記タイマ回路を動作させるための第2スイッチと、前記第1及び第2スイッチを制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、状態設定を行うときは前記第1スイッチをONさせると共に前記第2スイッチをOFFさせ、前記状態設定の完了後に前記タイマ回路を動作させるときは前記第1スイッチをOFFさせると共に前記第2スイッチをONさせるよう制御する
ことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
モード抵抗が接続され且つ一定の基準電圧になるように帰還制御されるモード端子を備え、前記モード抵抗に流れる電流の値に応じて動作モードの組合せを設定する状態設定回路を備えた電源装置であって、
前記モード抵抗に並列となるように前記モード端子に接続されるキャパシタと、前記モード抵抗と前記キャパシタを時定数素子とする発振回路と、前記状態設定回路を動作させるための第1スイッチと、前記発振回路を動作させるための第3スイッチと、前記第1及び第3スイッチを制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、状態設定を行うときは前記第1スイッチをONさせると共に前記第3スイッチをOFFさせ、前記状態設定の完了後に前記発振回路を動作させるときは前記第1スイッチをOFFさせると共に前記第3スイッチをONさせるよう制御する
ことを特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電源装置において、
前記状態設定回路は、前記モード端子の電圧を基準電圧になるように帰還制御することで前記モード抵抗の抵抗値に反比例した電流値の電流を生成する電流発生回路と、該電流発生回路で発生した電流の電流値に対応した互いに同一の電流値の電流を個別に流すN個(Nは2以上の整数)の電流源と、互いに異なった電流値のN個の基準電流源と、前記N個の電流源の電流値と前記N個の基準電流源の電流値とを個別に比較するN個の電流比較手段とを備え、
前記N個の電流比較手段の出力信号の論理の組み合わせによって動作モードの前記組合せが設定されるようにした
ことを特徴とする電源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電源装置において、
前記電流発生回路は、反転入力端子と非反転入力端子の一方が前記モード端子に接続され前記反転入力端子と前記非反転入力端子の他方に前記基準電圧が入力するオペアンプと、ゲートが前記オペアンプの出力端子に接続されドレインが前記モード端子に接続され前記モード端子の電圧を前記基準電圧に一致させるように動作する基準トランジスタとで構成され、
前記電流源は、前記基準トランジスタと同一導電型で且つ前記基準トランジスタにゲートが共通接続された電流源トランジスタで構成され、
前記電流比較手段は、前記電流源トランジスタの電流と前記基準電流源の電流との差分の極性によって論理を決めるインバータで構成されている、
ことを特徴とする電源装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電源装置において、
前記N個の基準電流源を互いに異なる抵抗値の抵抗に置き換えた
ことを特徴とする電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外付けのモード抵抗の抵抗値によって動作モードの組合せ(以下、「状態」と呼ぶこともある)を設定する状態設定回路を備えた電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汎用性の高い電源装置では複数の動作モードが設定可能となっており、ユーザはその複数の動作モードのうちから使用アプリケーションに応じた動作モードの組み合わせを選択できるようになっている。この種の技術は、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
例えば、電圧変換方式では、スイッチング電源方式とシリーズレギュレータ方式の一方が選択可能になっている(第1グループ)。また、過電流保護方式では、過電流が所定値に達すると所定時間経過後に出力電圧を遮断するタイマラッチ方式と、過電流が所定値に達すると一定時間だけ出力電圧を遮断してその後ある時間が経過すると出力電圧を復帰させることを繰り返すヒカップ(自動復帰)方式の一方が選択可能となっている(第2グループ)。さらに、出力電圧についても複数の電圧から1個の電圧が選択可能となっている(第3グループ)。
【0004】
これら第1乃至第3グループから1個づつ動作モードを選び出してそれらを組み合わせる組合せの数はきわめて多くなる。例えば、1つのグループに2つの動作モードがある場合は、8通りの組合せが可能である。しかし、ユーザにおいてそれら動作モードの組合せを設定することは煩わしい。そこで、これらの動作モードの複数の組合せから1つの組合せを簡単に選択するための状態設定回路が望まれる。
【0005】
図7は状態設定回路の一例を示す図であり、状態設定回路10Aは、動作モードの7つの組合せから1つの組合せを選択して設定できるようにした回路である。1は電源端子、2は接地端子、3はモード端子、6はデコーダである。Iref0はモード端子3に接続したモード抵抗Rmodeに流れる電流を決める電流源である。
【0006】
CP1〜CP6はコンパレータであり、それぞれ、反転入力端子には互いに異なる電圧の基準電圧源Vref1〜Vref6が接続され、非反転入力端子はモード端子3に接続され、出力端子OUT1〜OUT6はデコーダ6に接続されている。
【0007】
このデコーダ6は、出力端子OUT1〜OUT6の信号の論理の組み合わせをデコーダして、動作モードの7つの組合せのうちから1つの組合せを指定する例えば3ビットの状態設定信号MODEを出力する。
【0008】
図7の状態設定回路10Aでは、モード端子3に接続したモード抵抗Rmodeとそこに流れる電流Iref0によって、そのモード端子3に発生するモード電圧Vmodeが決まる。そして、このモード電圧VmodeがコンパレータCP1〜CP6の非反転入力端子に入力して、コンパレータCP1〜CP6の基準電圧Vref1〜Vref6と比較されることで、そのコンパレータCP1〜CP6の出力端子OUT1〜OUT6の信号の論理の組み合わせが決まり、この組み合わせをデコーダ6でデコードすることで、状態設定信号MODEが決定される。
【0009】
図8は状態設定回路の別の一例を示す図であり、状態設定回路10Bは、図7に示した状態設定回路10Aと同様に、動作モードの7つの組合せから1つの組合せを選択して設定できるようにした回路である。1は電源端子、2は接地端子、3はモード端子、4はデコーダである。
【0010】
OP1はオペアンプであり、非反転入力端子はモード端子3に接続され、反転入力端子は基準電圧源Vref0に接続され、出力端子はPMOSトランジスタMP0のゲートに接続されている。これにより、オペアンプOP1の非反転入力端子の電圧が反転入力端子の基準電圧Vref0に一致するようにトランジスタMP0が帰還制御される。これによって生成したトランジスタMP0のドレイン電圧Vref0が、モード端子3と接地端子2との間に接続されたモード抵抗Rmodeに印加して、そこにモード電流Imodeが流れる。このモード電流ImodeはトランジスタMP0のドレイン電流でもある。
【0011】
トランジスタMP0のゲートには、トランジスタMP0とサイズ比が同じ6個のPMOSトランジスタMP1〜MP6のゲートが共通接続されており、このため、それらのトランジスタMP1〜MP6のドレイン電流も、モード電流Imodeと同じとなる。
【0012】
そして、トランジスタMP1〜MP6のドレインと接地端子2との間には、互いに異なる電流の基準電流源Iref1〜Iref6がそれぞれ接続されており、各トランジスタMP1〜MP6と各基準電流源Iref1〜Iref6の共通接続点には、インバータINV1〜INV6の入力端子がそれぞれ接続されている。それらインバータINV1〜INV6の出力端子OUT1〜OUT6はデコーダ4に接続されている。
【0013】
このデコーダ4は、出力端子OUT1〜OUT6の信号の論理の組み合わせをデコーダして、動作モードの7つの組合せのうちから1つの組合せを指定する例えば3ビットの状態設定信号MODEを出力する。
【0014】
図8の状態設定回路10Bでは、モード端子3に出力する電圧は一定の電圧Vref0となるが、そこに接続するモード抵抗Rmodeの抵抗値を切り替えることで、そこに流れる電流が切り替わり、同時にトランジスタMP1〜MP6のドレインに流れる電流も切り替わる。したがって、モード抵抗Rmodeの抵抗値に応じて、インバータINV1〜INV6の出力端子OUT1〜OUT6の信号の論理の組み合わせが決まり、この組み合わせをデコーダ4でデコードすることで、状態設定信号MODEが決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特許第5511564号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、電源装置では、状態設定回路で動作モードの組合せを設定した後に、当該組合せの中に含まれる特定の動作モードにおいて、その内容(タイマ時間、スイッチング周波数等)を特定の端子に接続した素子によって設定する必要がある場合がある。つまり、状態設定のためのモード端子3とは別に、追加設定用の端子が必要になっていた。
【0017】
本発明の目的は、動作モードの組合せ設定用のモード端子を追加設定用の端子としても共用できるようにして、端子数を削減した電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明の電源装置は、モード抵抗が接続され且つ一定の基準電圧になるように帰還制御されるモード端子を備え、前記モード抵抗に流れる電流の値に応じて動作モードの組合せを設定する状態設定回路を備えた電源装置であって、前記モード抵抗に並列となるように前記モード端子に接続されるキャパシタと、前記モード抵抗と前記キャパシタを時定数素子とするタイマ回路と、前記状態設定回路を動作させるための第1スイッチと、前記タイマ回路を動作させるための第2スイッチと、前記第1及び第2スイッチを制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、状態設定を行うときは前記第1スイッチをONさせると共に前記第2スイッチをOFFさせ、前記状態設定の完了後に前記タイマ回路を動作させるときは前記第1スイッチをOFFさせると共に前記第2スイッチをONさせるよう制御することを特徴とする。
【0019】
請求項2にかかる発明の電源装置は、モード抵抗が接続され且つ一定の基準電圧になるように帰還制御されるモード端子を備え、前記モード抵抗に流れる電流の値に応じて動作モードの組合せを設定する状態設定回路を備えた電源装置であって、前記モード抵抗に並列となるように前記モード端子に接続されるキャパシタと、前記モード抵抗と前記キャパシタを時定数素子とする発振回路と、前記状態設定回路を動作させるための第1スイッチと、前記発振回路を動作させるための第3スイッチと、前記第1及び第3スイッチを制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、状態設定を行うときは前記第1スイッチをONさせると共に前記第3スイッチをOFFさせ、前記状態設定の完了後に前記発振回路を動作させるときは前記第1スイッチをOFFさせると共に前記第3スイッチをONさせるよう制御することを特徴とする。
【0020】
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の電源装置において、前記状態設定回路は、前記モード端子の電圧を基準電圧になるように帰還制御することで前記モード抵抗の抵抗値に反比例した電流値の電流を生成する電流発生回路と、該電流発生回路で発生した電流の電流値に対応した互いに同一の電流値の電流を個別に流すN個(Nは2以上の整数)の電流源と、互いに異なった電流値のN個の基準電流源と、前記N個の電流源の電流値と前記N個の基準電流源の電流値とを個別に比較するN個の電流比較手段とを備え、前記N個の電流比較手段の出力信号の論理の組み合わせによって動作モードの前記組合せが設定されるようにしたことを特徴とする。
【0021】
請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の電源装置において、前記電流発生回路は、反転入力端子と非反転入力端子の一方が前記モード端子に接続され前記反転入力端子と前記非反転入力端子の他方に前記基準電圧が入力するオペアンプと、ゲートが前記オペアンプの出力端子に接続されドレインが前記モード端子に接続され前記モード端子の電圧を前記基準電圧に一致させるように動作する基準トランジスタとで構成され、前記電流源は、前記基準トランジスタと同一導電型で且つ前記基準トランジスタにゲートが共通接続された電流源トランジスタで構成され、前記電流比較手段は、前記電流源トランジスタの電流と前記基準電流源の電流との差分の極性によって論理を決めるインバータで構成されている、ことを特徴とする。
【0022】
請求項5にかかる発明は、請求項4に記載の電源装置において、前記N個の基準電流源を互いに異なる抵抗値の抵抗に置き換えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、モード端子に動作モードの現在の組合せを決めるモード抵抗とタイマ回路のタイマ時間を決めるキャパシタあるいは発振回路の発振周波数を決めるキャパシタを共通接続することができるので、必要な端子数を削減することができる。また、インバータを使用できるので、回路規模を小さくすることができる。さらに、外部から電圧を印加せずにモードを設定することができるので、FMEAの検討が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施例の状態設定回路とタイマ回路の回路図である。
図2図1の状態設定回路のデコード説明図である。
図3図1の状態設定回路の基準値と動作モードの組合せの関係を示す説明図である。
図4図1のタイマ回路の動作波形図である。
図5】本発明の第2実施例の状態設定回路と発振回路の回路図である。
図6図5の発振回路の動作波形図である。
図7】状態設定回路の一例の回路図である。
図8】別の状態設定回路の一例の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1実施例>
図1に本発明の第1実施例の状態設定回路10とタイマ回路20を示す。1は電源端子、2は接地端子、3はモード端子、4はデコーダ、5は制御回路である。Rmodeはモード端子3と接地端子2の間に接続されるモード抵抗、Cmodeはモード端子3と接地端子2の間に接続されるキャパシタである。S1、S2はスイッチであり、制御回路5から出力する制御信号C1によってON/OFFが制御される。
【0026】
状態設定回路10において、OP1はオペアンプであり、非反転入力端子はスイッチS1を介してモード端子3に接続され、反転入力端子は基準電圧源Vref01に接続され、出力端子はPMOSトランジスタMP0のゲートに接続されている。スイッチS1がONしているときは、オペアンプOP1の非反転入力端子の電圧が反転入力端子の基準電圧Vref01に一致するようにトランジスタMP0が帰還制御される。これによって生成したトランジスタMP0のドレイン電圧Vref01が、モード端子3と接地端子2との間に接続されたモード抵抗Rmodeに印加して、モード電流Imodeが流れる。このモード電流ImodeはトランジスタMP0のドレイン電流でもある。
【0027】
トランジスタMP0のゲートには、トランジスタMP0とサイズ比が同じ6個のPMOSトランジスタMP1〜MP6のゲートが共通接続されており、このため、それらのトランジスタMP1〜MP6のドレイン電流もモード電流Imodeと同じとなる。
【0028】
そして、トランジスタMP1〜MP6のドレインと接地端子2との間には、基準電流源Iref1〜Iref6(電流値はIref1<Iref2<Iref3<Iref4<Iref5<Iref6の関係にある)がそれぞれ接続されており、各トランジスタMP1〜MP6と各基準電流源Iref1〜Iref6の共通接続点には、インバータINV1〜INV6の入力端子がそれぞれ接続されている。それらインバータINV1〜INV6の出力端子OUT1〜OUT6はデコーダ4に接続されている。デコーダ4からは、出力端子OUT1〜OUT6の論理の組合せに応じて、例えば3ビットの状態設定信号MODEが出力する。
【0029】
タイマ回路20は、反転入力端子にスイッチS2を介してモード端子3が接続され、非反転入力端子に電圧源Vref02が接続されたコンパレータCP0を有している。モード端子3と接地端子2に並列接続したモード抵抗RmodeとキャパシタCmodeは、タイマ回路20の時定数素子として使用されている。
【0030】
なお、請求項記載の基準トランジスタはトランジスタMP0で、電流源トランジスタはトランジスタMP1〜MP6で、それぞれ構成されている。また、電流発生回路は、オペアンプOP1、トランジスタMP0、基準電圧源Vref0、及びモード抵抗Rmodeで構成されている。さらに、電流比較手段はインバータINV1〜INV6で構成されている。
【0031】
さて、動作モードの組合せを設定する状態設定時には、制御回路5から出力する制御信号C1によって、スイッチS1がONし、スイッチS2がOFFする。
【0032】
そして、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR1に設定することで、Imode<Iref1になると、インバータINV1〜INV6の入力端子はすべて“L”となるので、その出力端子OUT1〜OUT6はすべて“H”となる(MODE1)。
【0033】
また、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR2(R2<R1)に設定することで、Iref1<Imode<Iref2になると、インバータINV1の入力端子は“H”になり、残りのインバータINV2〜INV6の入力端子は“L”となるので、OUT1は“L”、OUT2〜OUT6はすべて“H”となる(MODE2)。
【0034】
また、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR3(R3<R2)に設定することで、Iref2<Imode<Iref3になると、インバータINV1,INV2の入力端子は“H”になり、残りのインバータINV3〜INV6の入力端子は“L”となるので、OUT1、OUT2は“L”、OUT3〜OUT6は“H”となる(MODE3)。
【0035】
また、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR4(R4<R3)に設定することで、Iref3<Imode<Iref4になると、インバータINV1〜INV3の入力端子は“H”になり、インバータINV4〜INV6の入力端子は“L”となるので、OUT1〜OUT3は“L”、OUT4〜OUT6は“H”となる(MODE4)。
【0036】
また、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR5(R5<R4)に設定することで、Iref4<Imode<Iref5になると、インバータINV1〜INV4の入力端子は“H”になり、インバータINV5,INV6の入力端子は“L”となるので、OUT1〜OUT4は“L”、OUT5,OUT6は“H”となる(MODE5)。
【0037】
また、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR6(R6<R5)に設定することで、Iref5<Imode<Iref6になると、インバータINV1〜INV5の入力端子は“H”になり、インバータINV6の入力端子は“L”となるので、OUT1〜OUT5は“L”、OUT6は“H”となる(MODE6)。
【0038】
最後に、モード抵抗Rmodeの抵抗値をR7(R7<R6)に設定することで、Iref6<Imodeになると、インバータINV1〜INV6の入力端子はすべて“H”になるので、OUT1〜OUT6はすべて“L”となる(MODE7)。
【0039】
以上から、スイッチS1がONしスイッチS2がOFFしている状態設定時には、モード抵抗Rmodeとして抵抗値R1〜R7のうちから1つを選定すれば、図2図3に示すように、動作モードの組合せをMODE1〜MODE7のいずれか1つに設定することができる。
【0040】
以上のようにして動作モードの組合せを設定する状態設定が行われると、動作モードの組合せが確定し、電源装置は設定された動作モードに設定される。その後、デコーダ4の出力信号を受ける制御回路5から出力する制御信号C1によって、スイッチS1がOFFされ、モード端子3に電圧Vref01は印加されなくなる。
【0041】
そして、スイッチS2がONされる。このとき、デコーダ4によって設定された動作モードの中にタイマ機能が動作するモードがある場合、例えばソフトスタート機能が含まれている場合には、そのソフトスタート期間(例えば、スイッチング電源装置では最大デューティを制限する期間)を決めるタイマ時間をタイマ回路20により、設定することができる。
【0042】
すなわち、上記したような状態設定時には、キャパシタCmodeの電圧Vmodeは電圧Vref01に充電されているので、スイッチS1がOFFされスイッチS2がONされた時点では、タイマ回路20のコンパレータCP0は、反転入力端子の電圧Vref01が非反転入力端子の電圧Vref02よりも高い。このため、図4に示すように、そのコンパレータCP0の出力電圧Vdelayは“L”となる。
【0043】
この後、キャパシタCmodeの電荷はモード抵抗Rmodeを介して放電を開始して、その電圧Vmodeが低下する。そして、電圧Vmodeが電圧Vref02よりも低下すると、タイマ回路20のコンパレータCP0の出力電圧Vdelayが“H”に変化する。
【0044】
このように、タイマ回路20のコンパレータCP0の出力電圧Vdelayが“H”になってから“L”に変化するまでのタイマ時間は、キャパシタCmodeの容量によって決めることができる。したがって、キャパシタCmodeの容量値を適宜設定することによって、スイッチS1がOFFし、スイッチS2がONしてからのタイマ回路20のタイマ時間を任意に設定することができる。
【0045】
本実施例によれば、スイッチS1がONしスイッチS2がOFFしているときに状態設定のために接続するモード抵抗Rmodeと、スイッチS1がOFFしスイッチS2がONしているときにタイマ設定のために接続するキャパシタCmodeを、共通のモード端子3に接続することができるので、端子数を増加させることなく、2つの機能を実現することができる。また、状態設定時には、モード端子3の電圧は基準電圧Vref01から変化しないので、モード端子3の隣接端子との短絡、接地端子2への地絡、電源端子1への天絡等のFMEAの検討作業が容易となる。
【0046】
<第2実施例>
図5に本発明の第2実施例の状態設定回路10と発振回路30を示す。図1に示したものと同じものは同じ符号をつけた。本実施例では、制御回路5から出力する制御信号C2によって、スイッチS1がONするときはスイッチS3がOFFし、スイッチS1がOFFするときにはスイッチS3がONする。状態設定回路10は第1実施例と同じ構成で同様に動作するので、ここでは説明を省略する。
【0047】
発振回路30は、オペアンプOP1、PMOSトランジスタMPa、NMOSトランジスタMNa、抵抗R1,R2、電圧源Vref03を有し、モード端子3と接地端子2に並列接続したモード抵抗RmodeとキャパシタCmodeは、発振回路30の時定数素子として使用されている。
【0048】
状態設定時にはスイッチS1がONし、スイッチS3がOFFしているので、発振回路30のオペアンプOP2の出力電圧Voscは一定の電圧となっているが、状態設定が完了してスイッチS1がOFFし、スイッチS3がONすると、発振回路30が発振を開始する。この発振の周波数は、モード端子3に接続したキャパシタCmodeによって変更可能である。
【0049】
したがって、状態設定によって設定された組合せの中に動作モードとしてスイッチング電源方式が含まれている場合には、スイッチングのデューティを決める鋸歯状波信号に発振回路30の発振電圧Voscを使用することができる。そして、その鋸歯状波信号の周波数を、キャパシタCmodeによって設定することができる。
【0050】
本実施例によれば、スイッチS1がONしスイッチS3がOFFしているときに状態設定のために接続するモード抵抗Rmodeと、スイッチS1がOFFしスイッチS3がONしているときに発振回路30の周波数設定のために接続するキャパシタCmodeを、共通のモード端子3に接続することができるので、端子数を増加させることなく、2つの機能を実現することができる。また、状態設定時には、モード端子3の電圧は基準電圧Vref01から変化しないので、モード端子3の隣接端子との短絡、接地端子2への地絡、電源端子1への天絡等のFMEAの検討作業が容易となる。
【0051】
<その他の実施例>
なお、以上説明した実施例では、状態設定回路10にPMOSのトランジスタMP0〜MP6を使用したが、これらをNMOSトランジスタに置き換えることもできる。この場合は、オペアンプOP1の反転入力端子をモード端子3に接続し非反転入力端子に基準電圧源Vref01を接続すればよい。また、基準電流源Iref1〜Iref6は互いに異なる抵抗値の固定抵抗に置き換えることができる。また、インバータINV1〜INV6としては、2個の閾値を設けてヒステリシスを付与したインバータを使用すれば、安定的な電流比較を行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
1:電源端子、2:接地端子、3:モード端子、4:デコーダ、5:制御回路、6:デコーダ、10、10A,10B:状態設定回路、20:タイマ回路、30:発振回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8