特許第6800520号(P6800520)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6800520
(24)【登録日】2020年11月27日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】切削装置
(51)【国際特許分類】
   B24B 27/06 20060101AFI20201207BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20201207BHJP
   B24B 49/12 20060101ALI20201207BHJP
   B23Q 17/24 20060101ALI20201207BHJP
   B23Q 11/00 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   B24B27/06 M
   H01L21/78 F
   B24B49/12
   B23Q17/24 B
   B23Q11/00 N
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-178860(P2016-178860)
(22)【出願日】2016年9月13日
(65)【公開番号】特開2018-43308(P2018-43308A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2019年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(72)【発明者】
【氏名】笠井 剛史
【審査官】 山村 和人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−298001(JP,A)
【文献】 特開平11−350571(JP,A)
【文献】 特開2005−130924(JP,A)
【文献】 特開平05−140972(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 27/06
H01L 21/78
B24B 41/00 − 51/00
B23Q 11/00
B23Q 17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削ブレードで切削する切削ユニットと、該切削ブレードの先端位置を検出する検出手段と、少なくとも該チャックテーブル、該切削ユニット及び該検出手段を制御する制御手段と、を備えた切削装置であって、
該検出手段は、
U形状ブレード侵入部と、該ブレード侵入部の一方の側に配設された発光部と、該発光部からの光を受光する該ブレード侵入部の他方の側に配設された受光部と、該発光部及び該受光部の端面に洗浄水を供給し該端面への切削屑の付着を防止する洗浄水ノズルと、該切削装置の加工室の雰囲気に該発光部及び該受光部が曝されることを防止可能な開閉蓋と、を含み、
該制御手段は、該被加工物の切削中において、
該切削ブレードの先端位置を検出する検出動作時は、該開閉蓋を開いた状態で、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水の供給を停止し、該検出動作時以外の待機時は、該開閉蓋を閉じた状態で、洗浄水を該端面に間欠的に供給し該端面に付着した切削屑を除去することを特徴とする切削装置。
【請求項2】
該検出手段は、該発光部及び該受光部の該端面にエアーを供給するエアー供給ノズルを更に含み、
該制御手段は、該待機時に、該エアー供給ノズルから該端面にエアーを間欠的に供給し、洗浄水とエアーとで該端面に付着した切削屑を除去することを特徴とする請求項1記載の切削装置。
【請求項3】
該制御手段は、該待機時に、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水と該エアー供給ノズルからのエアーとを間欠的に供給させた後に、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水のみを供給させることを特徴とする請求項2記載の切削装置。
【請求項4】
該制御手段は、該待機時に、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水と該エアー供給ノズルからのエアーとを同時に供給させることで、洗浄水とエアーとが混合された2流体を該端面に噴射させることを特徴とする請求項2又は3記載の切削装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削装置に関し、特に、非接触セットアップ機構の光学センサへの洗浄水の供給を抑制しつつ光学センサの汚れを防止可能な切削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハやセラミックス、ガラス等の精密切削が必要となる種々の電子部品は、ダイシングソーと呼ばれる切削装置で個々のチップに分割される。これらの電子部品の加工にはミクロン単位の精密な切断が必要であり、それにはチップのサイズのみならず切り込み深さも重要となる。
【0003】
例えば、半導体ウェーハはダイシングテープに固定され、ダイシングテープに切削ブレードを10〜30μm程度切り込ませて半導体ウェーハが完全切断されるが、このダイシングテープへの切り込み量が足りなければウェーハは不完全切断となり、下側の切断片は欠けたようなギザギザ状態となってしまう。
【0004】
また、切削に用いる切削ブレードは、切削加工を継続するにつれて磨耗していく性質を持っており、切削ブレードの摩耗による切り込み深さの変動を随時補正していく必要がある。
【0005】
こうした切削ブレードの刃先位置の変動は、光学センサを使用した非接触セットアップ機構により随時検出され、検出結果に基づいて切削ブレードの高さ位置の補正(原点位置補正)を行うようにしている(例えば、特開平11−214334号公報参照)。この技術によって、被加工物を保持するチャックテーブルや被加工物を切断せずに、切削ブレードを傷めることなく容易に切削ブレードの高さ位置を検出することができる。
【0006】
光学センサによる切削ブレードの刃先位置(先端位置)の検出で重要なのは、光学センサの誤認識を避けるため、発光部及び受光部からなる光学センサを清浄に保つことである。しかし、光学センサが加工室の雰囲気中にあるため、雰囲気中の切削屑が光学センサに付着し誤認識を誘発しやすいという問題がある。
【0007】
そこで、切削ブレードの先端位置の検出動作時以外は光学センサに洗浄水を供給するという方法が考案されたが、洗浄水を大量に消費するという問題があった。この問題を避けるため、光学センサを開閉蓋で収容し、光学センサが加工室の雰囲気にさらされるのを防ぐという方法が特開2003−211354号公報で提案された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−214334号公報
【特許文献2】特開2003−211354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献2に開示された機構では、加工室の雰囲気に大量に切削屑が含まれている場合、開閉蓋の僅かな隙間も光学センサの汚れの原因となり、誤検出を発生させる恐れが残されていた。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、洗浄水の使用量を抑えつつ光学センサへの汚れの付着を防止可能な非接触セットアップ機構を具備した切削装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によると、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削ブレードで切削する切削ユニットと、該切削ブレードの先端位置を検出する検出手段と、少なくとも該チャックテーブル、該切削ユニット及び該検出手段を制御する制御手段と、を備えた切削装置であって、該検出手段は、U 形状ブレード侵入部と、該ブレード侵入部の一方の側に配設された発光部と、該発光部からの光を受光する該ブレード侵入部の他方の側に配設された受光部と、該発光部及び該受光部の端面に洗浄水を供給し該端面への切削屑の付着を防止する洗浄水ノズルと、該切削装置の加工室の雰囲気に該発光部及び該受光部が曝されることを防止可能な開閉蓋と、を含み、該制御手段は、該被加工物の切削中において、該切削ブレードの先端位置を検出する検出動作時は、該開閉蓋を開いた状態で、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水の供給を停止し、該検出動作時以外の待機時は、該開閉蓋を閉じた状態で、洗浄水を該端面に間欠的に供給し該端面に付着した切削屑を除去する切削装置が提供される。
【0012】
好ましくは、該検出手段は、該発光部及び該受光部の該端面にエアーを供給するエアー供給ノズルを更に含み、該制御手段は、該待機時に、該エアー供給ノズルから該端面にエアーを間欠的に供給し、洗浄水とエアーとで該端面に付着した切削屑を除去する。また、好ましくは、該制御手段は、該待機時に、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水と該エアー供給ノズルからのエアーとを間欠的に供給させた後に、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水のみを供給させる。また、好ましくは、該制御手段は、該待機時に、該洗浄水供給ノズルからの洗浄水と該エアー供給ノズルからのエアーとを同時に供給させることで、洗浄水とエアーとが混合された2流体を該端面に噴射させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の切削装置によると、非接触セットアップ機構の光学センサに間欠的に洗浄水を供給することで、洗浄水の使用量を抑えつつ光学センサへの汚れの付着を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の非接触セットアップ機構を具備した切削装置の斜視図である。
図2】チャックテーブルが切削加工位置に移動した状態の加工室ケーシングの横断面図である。
図3】加工室ケーシングの縦断面図である。
図4】非接触セットアップ機構のブロック図である。
図5】切削ブレードの切り込み方向の位置に応じた非接触セットアップ機構の出力電圧の変化を示すグラフである。
図6】非接触セットアップ機構の斜視図である。
図7】非接触セットアップ機構の側面図である。
図8】洗浄水の供給方法の推移を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明実施形態に係る非接触セットアップ機構(ブレード端部検出機構)を具備した切削装置2の斜視図が示されている。
【0016】
4は切削装置2のベースであり、ベース4にはチャックテーブル6が回転可能且つ図示しない加工送り手段によりX軸方向に往復動可能に配設されている。チャックテーブル6の周囲にはウォーターカバー8が配設されており、このウォーターカバー8とベース4に渡り、加工送り機構の軸部を保護するための蛇腹10が連結されている。
【0017】
ベース4の後方には門型形状のコラム12が立設されている。コラム12にはY軸方向に伸長する一対のガイドレール14が固定されている。コラム12にはY軸移動ブロック16が、ボールねじ18と図示しないパルスモータとからなるY軸移動機構(割り出し送り機構)20によりガイドレール14に沿ってY軸方向に移動可能に搭載されている。
【0018】
Y軸移動ブロック16にはZ軸方向に伸長する一対のガイドレール22が固定されている。Y軸移動ブロック16上には、Z軸移動ブロック24がボールねじ26とパルスモータ28とからなるZ軸移動機構30によりガイドレール22に案内されてZ軸方向に移動可能に搭載されている。
【0019】
Z軸移動ブロック24には切削ユニット32が取り付けられており、切削ユニット32のスピンドルハウジング34中には図4に示すスピンドル36が回転可能に収容され、スピンドル36の先端部には切削ブレード38が着脱可能に取り付けられている。Z軸移動ブロック24には更に、顕微鏡及びカメラを有する撮像ユニット40が取り付けられている。
【0020】
42は加工室44を画成する加工室ケーシングであり、ポリカーボネート等の透明樹脂から形成されている。加工室ケーシング42はチャックテーブル6及び切削ブレード38を収容する。加工室ケーシング42には排気口50が形成されている。
【0021】
46は本発明実施形態に係る非接触セットアップ機構(ブレード端部検出機構)であり、その詳細は図4及び図5に示されている。取っ手48を引っ張ることにより、加工室ケーシング42の扉49を開けることができ、チャックテーブル6上に被加工物を搬入したり、チャックテーブル6から被加工物を搬出したりすることができる。
【0022】
図2を参照すると、チャックテーブル6が切削加工位置に移動した状態の加工室ケーシング42の横断面図が示されている。図3は加工室ケーシング42の縦断面図であり、チャックテーブル6に保持された被加工物の切削中には、切削水ノズル54からブレード先端に向かって切削水を供給し、冷却水ノズル52から切削ブレード38の加工点に向かって冷却水を供給しながら被加工物の切削を遂行する。
【0023】
従って、加工室44の雰囲気中には加工屑や切削水及び冷却水のミスト56が飛散し、このような雰囲気に非接触セットアップ機構46がさらされていることになる。
【0024】
次に、図4乃至図6を参照して、本発明実施形態に係る非接触セットアップ機構(ブレード端部検出機構)46について詳細に説明する。図6に示すように、ベース4から円柱状のブラケット60が突出しており、このブラケット60に非接触セットアップ機構46の取り付け部材62が固定されている。取り付け部材62は、水平部62aと、U形状ブレード侵入部63を画成する垂直部62bと、傾斜部62cとを有している。
【0025】
ブレード侵入部63を挟んで発光部64と発光部64からの光を受光する受光部66からなる光学センサ65が配設されている(図7参照)。図4に示すように、発光部64は光ファイバー83を介して光源84に接続されており、受光部66は光ファイバー85を介して光電変換部86に接続されている。
【0026】
取り付け部材62の傾斜部62cには、発光部64及び受光部66の端面に恒温調整された洗浄水を供給する洗浄水供給ノズル68と、発光部64及び受光部66の端面にエアーを供給するエアー供給ノズル70が配設されている。
【0027】
図4に示すように、洗浄水供給ノズル68は電磁切替弁76を介して洗浄水供給源78に選択的に接続され、エアー供給ノズル70は電磁切替弁80を介してエアー供給源82に選択的に接続される。
【0028】
非接触セットアップ機構46を使用した切削ブレード38のセットアップ時には、Z軸送り機構30のパルスモータ28を駆動して、切削ブレード38の先端部(刃先)を非接触セットアップ機構46のブレード侵入部63に上方から侵入させていく。
【0029】
この時、切削ブレード38が光学センサ65の発光部64と受光部66との間を全く遮っていない場合には、受光部66が受光する光量が最大であり、この光量に対応する光電変換部86からの出力は、例えば図5に示すように5Vに設定されている。
【0030】
切削ブレード38がブレード侵入部63に進入されるのに従って、切削ブレード38が発光部64から出射される光ビームを遮る量が徐々に増加するので、受光部66が受光する光量は徐々に減少し、光電変換部86からの出力電圧は図5に符号87で示すように徐々に減少する。
【0031】
そして、切削ブレード38が発光部64と受光部66の所定位置に達した時、光電変換部86からの出力電圧が基準電圧である例えば3Vになるように設定されている。従って、光電変換部86の出力電圧が3Vになった時、電圧比較部90は光電変換部86の出力電圧が基準電圧に達した旨の信号を端部位置検出部92に出力する。
【0032】
端部位置検出部92は、基準位置を検出した旨の信号をパルスモータ28に送信し、パルスモータ28の駆動を停止する。この時、端部位置検出部92は、切削ブレード38の切り込み方向(Z軸方向)の位置をZ軸送り機構30のパルスモータ28のパルス数をカウントすることにより検出する。切削ブレード38の最下点端部位置である基準位置は、切削装置2のメモリに記憶される。
【0033】
本実施形態の非接触セットアップ方法によると、被加工物を切削ブレード38で適宜切削した後に、最下点端部検出ステップを実行して、前回割り出されて記憶された切削ブレード38の最下点端部の位置と比較し、切削ブレード38の摩耗量(消耗量)を算出部94で算出する摩耗量算出ステップを実行する。
【0034】
そして、摩耗量算出ステップから算出された切削ブレード38の摩耗量に基づいて、位置補正部96で切削ブレード38のZ軸方向の原点位置を補正する。この原点位置の補正により、切削ブレード38の刃先をチャックテーブル6の枠体の上面に接触する原点位置とすることができる。
【0035】
上述したように、非接触セットアップ機構46は加工室44の雰囲気に常にさらされている。従って、雰囲気に含まれているミスト、切削屑等により光学センサ65の発光部64及び受光部66の端面が汚染される。
【0036】
この汚染を防止するために、本発明実施形態では、切削ブレード38の先端位置を検出する検出動作時以外では、洗浄水供給ノズル68から発光部64の端面及び受光部66の端面に洗浄水を間欠的に供給し、より好ましくは、洗浄水供給ノズル68及びエアー供給ノズル70から発光部64の端面及び受光部66の端面に洗浄水及びエアーを間欠的に供給し、発光部64及び受光部66の端面に付着した汚れを除去する。
【0037】
以下、この端面洗浄方法について、図8を参照して詳細に説明する。図8の符号Aは切削ブレード38の刃先検出中であり、この時には洗浄水供給ノズル68からの洗浄水の供給及びエアー供給ノズル70からのエアーの供給を停止する。
【0038】
尚、ブレード端部位置検出時には、ヒンジ74を介して取り付け部材62に取り付けられた開閉蓋72を開いて検出することは言うまでもない。検出動作が終了すると、開閉蓋72を閉じて発光部64及び受光部66が加工室44の雰囲気にさらされることを防止する。
【0039】
図8において、切削ブレード38の刃先の検出が終了した符号Bに示す被加工物の切削中には、発光部64及び受光部66の端面に向かって間欠的に洗浄水及びエアーを供給する。
【0040】
図8の第2段目に示すように、点線で示すCは供給停止期間であり、Dは供給期間である。従って、Bに示す被加工物の切削中には、供給停止期間Cと供給期間Dとを交互に繰り返す。例えば、1〜5秒毎の供給停止期間Cを実施後、0.1〜2秒程度の供給期間Dを実施する。
【0041】
更に、図8の第3段目に示すように、供給期間Dにおいては、洗浄水供給ノズル68からの洗浄水の供給とエアー供給ノズル70からのエアーの供給を同時に実施する同時供給期間Eの後に、Fに示す洗浄水のみを供給する期間を設け、Cに示す供給停止期間に端面が乾燥した状態になり、切削屑が端面に付着し易くなるのを防止する。
【0042】
ここで、エアー供給ノズル70からのエアーの供給は、発光部64及び受光部66の端面に付いた汚れを洗浄水とともに除去する働きをする。エアーの流量は、端面が乾燥しない程度の流量に調整する。
【0043】
エアーは洗浄水と混合され2流体となって端面の洗浄効果が高まるよう、洗浄水供給ノズル68とエアー供給ノズル70の噴出口を近づけて噴出後に混合されるようにしても良いし、ノズルを一体化して内部で洗浄水とエアーを混合してから噴出しても良い。
【0044】
上述した実施形態によると、非接触セットアップ機構46の発光部64及び受光部66の端面に間欠的に洗浄水及びエアーを供給することで、洗浄水の使用量を抑えつつ光学センサ65への汚れの付着を防止することができる。
【0045】
この実施例の他、供給期間Dにおいて、水のみを供給し、汚れの付着を防ぎつつ、乾燥を防いでも良い。さらに、ブレード端部位置検出の直前には、エアー供給ノズル70からエアーの供給を行い、端面に付着した洗浄水を除去しても良い。
【符号の説明】
【0046】
2 切削装置
6 チャックテーブル
32 切削ユニット
38 切削ブレード
42 加工室ケーシング
44 加工室
46 非接触セットアップ機構(ブレード端部検出機構)
62 取り付け部材
63 ブレード侵入部
64 発光部
65 光学センサ
66 受光部
68 洗浄水供給ノズル
70 エアー供給ノズル
84 光源
86 光電変換部
88 基準電圧設定部
90 電圧比較部
92 端部位置検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8