特許第6804836号(P6804836)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804836
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】真空処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01J 3/02 20060101AFI20201214BHJP
   F16L 59/065 20060101ALI20201214BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20201214BHJP
   C23C 16/46 20060101ALI20201214BHJP
   F16L 59/18 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   B01J3/02 J
   F16L59/065
   H01L21/302 101G
   C23C16/46
   F16L59/18
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-224593(P2015-224593)
(22)【出願日】2015年11月17日
(65)【公開番号】特開2017-87188(P2017-87188A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2018年10月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】奥田 浩司
(72)【発明者】
【氏名】酒井 洋輔
【審査官】 壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−222233(JP,A)
【文献】 特開2012−141010(JP,A)
【文献】 特開2015−141956(JP,A)
【文献】 特開2015−023041(JP,A)
【文献】 特開2000−329269(JP,A)
【文献】 特開2000−329268(JP,A)
【文献】 実開昭58−052396(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J3/00−3/08
F16L59/00−59/22
H01L21/302,21/461
C23C16/00−16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空容器と、前記真空容器の内部に配置される処理室と、前記真空容器の下方に配置され前記処理室の内部を減圧する排気ポンプと、前記処理室の内部に配置され試料を載置する試料台と、前記試料台に接続され前記試料台の温度を調整するための温調循環液を移送する雄側内管からなる第1内管と前記第1内管の外側に設けられた雄側外管からなる第1外管とを有する第1配管と、前記温調循環液を温調するサーキュレータと、一方が前記第1配管に接続され他方が前記サーキュレータに接続された前記温調循環液を移送する雌側内管からなる第2内管と前記第2内管の外側に設けられた雌側外管からなる第2外管とを有する第2配管と、を具備した真空処理装置であって、
前記第1配管は、前記第1内管と前記第1外管との間の第1空間を真空状態にして使用する第1真空断熱配管であり、雄側締結フランジと前記雄側締結フランジから突出させて先端部分に雄側内管継手を設けた継手部断熱内管を備えた雄側接続継手を有し、
前記第2配管は、前記第2内管と前記第2外管との間の第2空間を真空状態にして使用する第2真空断熱配管であり、雌側締結フランジと前記雌側締結フランジから前記第2外管の内部側に凹入されて先端部に雌側内管継手を設けた継手部断熱管を備えた雌側接続継手を有し、
前記第1空間と前記第2空間は、前記第1配管と前記第2配管との接続部において互いに繋がっていることを特徴とする真空処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の真空処理装置であって、
前記第1空間と前記第2空間は、前記第1配管及び前記第2配管のいずれか一方に接続された排気手段により共に真空排気されることを特徴とする真空処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の真空処理装置であって、
前記第1配管と前記第2配管との接続部において、
前記第1配管の前記雄側内管継手は、前記第2配管の前記雌側内管継手の内部に挿入されていることを特徴とする真空処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の真空処理装置であって、
前記雄側接続継手は、
前記雄側締結フランジと、
前記雌側接続継手の方向に対して凸形状となるように前記雄側締結フランジに設けられ、
前記第1内管の外側に配置され前記第1外管の内径よりも小さな外径を有する又は前記第2内管の外側に配置され前記第2外管の内径よりも小さな外径を有する前記継手部断熱内管と、
前記継手部断熱内管に設けられた継手部断熱内管連通孔と
記継手部断熱内管の先端に配置された前記雄側内管継手と、を含み、
前記雌側接続継手は、
前記雌側締結フランジと、
前記雄側接続継手の方向に対して凹形状となるように前記雌側締結フランジに設けられ、
前記雄側内管継手の外径よりも大きな内径で前記第1外管の内径又は前記第2外管の内径よりも小さな外径を有する前記継手部断熱外管と、
前記継手部断熱外管に設けられた継手部断熱外管連通孔と
記継手部断熱外管の先端に配置された前記雌側内管継手と、
を含むことを特徴とする真空処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の真空処理装置において、
前記雄側締結フランジは、真空に対するシール部を有し、
前記雄側内管継手は、前記温調循環液に対するシール部を有することを特徴とする真空処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
真空処理装置の試料台は、ウエハ処理の均一性及び安定性の向上のために温調が行われている。温調温度が100℃以上または氷点下といったように、外気温との温度差が大きく、配管の結露や温調循環液の流路途中での温度変化を許容できない場合は、断熱性を高めるため、サーキュレータから真空処理装置本体までの間の温調循環液の配管に、トランスファーチューブと呼ばれる可撓性の真空断熱配管が用いられている。
【0003】
図4は従来のトランスファーチューブの継手を示す。内管130の内側は温調循環液流路131となっている。内管130の外側に外管132が設けられ、内管130と外管132の間は真空断熱空間133となっている。継手間の真空断熱空間133は直接連通しておらず、真空断熱排気継手134を通して別途設けられた真空断熱排気配管135により連通され排気される。温調循環液流路131は、管用テーパねじ136等の汎用の継手を用いた温調循環液継手137により接続される。
【0004】
特開平10−231970号公報(特許文献1)には、内管側が外部に露出しない真空断熱配管の継手が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−231970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図4に示した従来のトランスファーチューブの継手は、接続継手として管用テーパねじやチューブ継手等の汎用の継手を使用しており、継手部は真空断熱されておらず、断熱材による被覆のみとなっており、断熱性能が低くなっている。また、外部に露出しているため、継手部から温調循環液が漏れるとユーザが漏れた液に触れる恐れがある。また、真空断熱の排気接続は温調循環液接続用の継手と別個に継手を設けており、そのための空間を余分に必要としている。さらにまた、継手の着脱には、温調循環液接続用の継手と真空断熱の排気接続用の継手の二つを着脱しなければならず、手間がかかる。
【0007】
また特許文献1の従来技術では、前記トランスファーチューブの継手と同様に、真空断熱の排気接続が考慮されておらず、別個に継手を設ける必要があり、そのための空間を余分に必要とする。また、前記のトランスファーチューブの場合と同様に、継手の着脱には、温調循環液接続用の継手と真空断熱の排気接続用の継手の二つを着脱しなければならず、着脱作業に手間がかかる。
【0008】
従来技術は上記のようであり、真空断熱配管の継手部の断熱性能、液漏れ、省スペース性、及び着脱作業容易性等に関し、今後増々厳しくなる要求に対して十分な対応が困難になるものと考えられる。
【0009】
本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、真空断熱配管の継手部における断熱性能を確保可能な真空処理装置を提供することを目的とする。更に、液漏れ防止、省スペース、着脱作業容易化の少なくとも一つを実現可能な真空処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための一実施形態として、真空容器と、前記真空容器の内部に配置される処理室と、前記真空容器の下方に配置され前記処理室の内部を減圧する排気ポンプと、前記処理室の内部に配置され試料を載置する試料台と、前記試料台に接続され前記試料台の温度を調整するための温調循環液を移送する第1配管と、前記温調循環液を温調するサーキュレータと、一方が前記第1配管に接続され他方が前記サーキュレータに接続された第2配管と、を具備した真空処理装置であって、
前記第1配管は、前記温調循環液が流れる第1内管とその外側に設けられた第1外管とを有し、前記第1内管と前記第1外管との間の第1空間を真空状態にして使用する第1真空断熱配管であり、
前記第2配管は、前記温調循環液が流れる第2内管とその外側に設けられた第2外管とを有し、前記第2内管と前記第2外管との間の第2空間を真空状態にして使用する第2真空断熱配管であり、
前記第1空間と前記第2空間は、前記第1配管と前記第2配管との接続部において互いに繋がっていることを特徴とする真空処理装置とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、真空断熱配管継手の断熱性能を確保可能な真空処理装置を提供することができる。更に、液漏れ防止、省スペース、着脱作業容易化の少なくとも一つを実現可能な真空処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例に係る真空処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
図2図1に示す真空処理装置における試料台及び温調循環液の配管構成を示す図である。
図3図1に示す真空処理装置におけるトランスファーチューブの真空断熱配管継手の軸断面図である。
図4】従来の真空処理装置におけるトランスファーチューブの継手の軸断面図である。
図5図3に示す真空断熱配管継手(接続前)の状態を示す軸断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明者らは、真空処理装置のトランスファーチューブの真空断熱配管継手において、真空断熱配管継手の両締結フランジから、一方の配管は外管径を小さくして突出させてその先端に内管のシール部を設け、他方の配管は前述の突出外管径より少し大きくなるように外管径を小さくして凹入させてその先端に内管のシール部を設け、前述の突出外管及び凹入外管に真空断熱空間を連通させる孔を設ける構成とした。
【0014】
前記真空断熱配管継手において、温調循環液の流路となる内管を真空断熱空間に納めて外部に露出しないようにすることにより、断熱性の向上及び液漏れ防止が可能となる。
【0015】
また、温調循環液と真空断熱排気の継手が一体となり、真空断熱用の排気接続継手のための空間を余分に必要とせず、省スペース化が可能となる。また、温調循環液と真空断熱排気の接続の着脱が同時に行えるため、着脱作業の容易性が向上する。
【0016】
以下、本発明を実施例により図面を用いて説明する。実施例においては真空処理装置としてプラズマ処理装置を例に説明するが、本発明はプラズマ処理装置に限定されない。なお、同一符号は同一構成要素を示す。
【実施例1】
【0017】
本発明の実施例について図1乃至3および図5を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係る真空処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【0018】
図1において、真空処理装置は、大きく分けて、円筒形の部分を有した容器である真空容器101と、この真空容器101の上方に配置されて真空容器101の内部に供給された処理用のガスに電界または磁界を供給して放電させてプラズマを生成させる放電部103と、真空容器101の下方でこれに連結されて配置され真空容器101内部を減圧するために排気するターボ分子ポンプ等の排気ポンプ102を含む排気部とを有する。また真空容器101はその外側面に処理対象の半導体ウエハ等の板状の試料がその内側を通って搬送される開口であるゲートを有し、このゲートを囲む外側壁面が、減圧された内部に配置された搬送用のロボットのアームに載せられてウエハが当該内部の空間を搬送される搬送室104を内部に有する別の真空容器である真空搬送容器と連結されている。
【0019】
真空容器101は、その内側にプラズマが形成されウエハがプラズマにより処理を施される処理室を有している。処理室は、上部に円筒形を有してプラズマが形成される放電室を有し、放電室の下方には円筒形の試料台105の周囲の空間であって放電室内部のガスやプラズマ等の粒子が流れて排気される排気用の空間を有している。
【0020】
また、図示しないガス源からの処理用のガスが導入される複数のガス導入孔が試料台105のウエハ載置面の上方の処理室の天井面に配置され、真空容器101の下面に接続された排気ポンプ102と処理室の内部との間を連通する排気口が試料台105の下方の処理室下部に配置されている。ガス導入孔からのガスの導入と排気ポンプ102によるガスの排出とのバランスにより処理室内部の圧力がプラズマの形成やこれによる処理に適した値の真空度に保たれている。
【0021】
真空容器101の放電室の上方及び外側の周囲に配置された放電部103は、形成した電界を伝播して放電室の上方から内部に導入する導波管とこの導波管の下部と放電室の外周とを囲んで配置されて放電室の内部に磁界を供給するソレノイドコイルを具備している。また、導波管は上下方向に延在する円筒形部と円筒形部の上端とその一端部が連結されて水平方向に延在する断面矩形状の矩形部とを有し、矩形部の他端側部にはマイクロ波の電界を発振して形成するマグネトロンが配置されている。
【0022】
円筒形部の下端には半径が大きくされた円筒形の室であって内部に伝播して導入されたマイクロ波の電界が特定のモードでその強度を大きくされる共振室が配置され、共振室の下面は放電室の上方で真空容器101の上部の蓋を構成する石英等マイクロ波の電界または磁界を透過させる誘電体製の円板の上面により構成されている。また、円板の下方にはこれと隙間を開けて配置され放電室の天井面を構成し電界または磁界を透過する誘電体製の円板であって上記ガス導入孔が配置されたシャワープレートが配置されている。
【0023】
このような真空処理装置においては、処理室内部の圧力と搬送室104内部の圧力とが略同一にされたことが検出されると、搬送室104内部に配置されて上記ゲートを開放または気密に封止するゲートバルブが解放され搬送室104と処理室内部とが連通された状態にされる。次に、搬送ロボットのアームが伸長してアーム上に載せられてウエハが処理室内部に搬入されて試料台105の上面の上方に突出した複数のピンの先端上に載せられて受け渡される。
【0024】
アームが収縮されて処理室から退出した後、複数のピンが下方に移動して試料台105の内部に先端部まで収納されるとウエハが試料台105の載置面上に接して載せられる。ゲートバルブにより処理室と搬送室104とが気密に区画される。この後、ウエハは試料台105上の載置面を構成する誘電体製の膜上面に載せられて静電気力により吸着されて保持される。この状態で、シャワープレートのガス導入孔から放電室内にガスが導入され、上記の通り、処理ガスの導入量と排気ポンプ102による排気量とのバランスにより、処理室の内部、特には放電室の内部の圧力がウエハの処理に適した真空度の値に調節される。
【0025】
放電部103から供給された電界及び磁界により、処理ガスが励起されてプラズマが放電室内部に形成される。試料台105の内部には金属製の円板状の部材が配置されて、所定の周波数の電力を供給する高周波電源と電気的に接続されており、プラズマの形成後に供給された高周波電力により試料台105上に吸着保持されたウエハ上面上方にバイアス電位が形成され、この電位とプラズマ内部の電位との差によりプラズマ中の荷電粒子がウエハ上面に誘引されてウエハの処理が開始される。
【0026】
試料台105の内部には、ウエハの処理均一性や安定性を高めるため、温調循環液の流路が設けられており、配管によりサーキュレータ129と接続されている。温調循環液はサーキュレータ129により所定の温度に温調され試料台105へ移送されてウエハの温調を行う。
【0027】
処理が終了したことが検出されプラズマが消火されてウエハの静電気力による吸着が解除された後、複数のピンが試料台105の内部から上方に移動してウエハを試料台105の上面上方に持ち上げて離間させる。この状態で、ゲートバルブがゲートを開放して搬送ロボットがアーム先端部を処理室内部のウエハ下方に進入させてその上面に載せて受け取って保持する。この後、アームの収縮の動作により処理室から搬送室104内部にウエハが搬出される。
【0028】
次に、温調循環液の配管の構成について図2図3及び図5を用いて詳細に説明する。
【0029】
図2は、図1に示す真空処理装置における温調循環液配管の構成を拡大して示す図である。図3は、図2に示す温調循環液配管の継手部分の軸断面図である。
【0030】
図2において、温調循環液配管には、断熱性を高めるため、トランスファーチューブ106が用いられている。トランスファーチューブ106には真空断熱のための真空ポンプ107が接続されている。温調循環液は、サーキュレータ129で所望の温度に温調され、トランスファーチューブ106を通じて試料台105へ移送される。
【0031】
図3において、符号108は温調循環液流路であり、真空断熱配管継手109の雄側内管110及び雌側内管111により形成されている。なお、いずれの内管が試料台側でもよい。
【0032】
雄側内管110の外側には雄側外管112が、雌側内管111の外側には雌側外管113が設けられており、各々の間に雄側真空断熱空間114及び雌側真空断熱空間115が形成されている。
【0033】
真空断熱配管継手109には雄側締結フランジ116及び雌側締結フランジ117が設けられており、フランジ固定ボルト118で締結され、真空断熱空間シール用Oリング119によってシールされている。雄側締結フランジ116に設けられ真空断熱空間シール用Oリング119が取り付けられる溝部をシール部と呼ぶ。なお、シール部は雌側締結フランジに設けることもできる。
【0034】
雄側締結フランジ116からは、継手部断熱内管120を雄側外管112より管径を小さくして突出させてその先端に雄側内管継手121を設けている。
【0035】
また、雌側締結フランジ117からは、前述の突出させた継手部断熱内管120の外径より内径を大きく且つ雌側外管113の内径より外径を小さくして継手部断熱外管122を凹入させてその先端に雌側内管継手123を設け、雄側内管継手121、温調循環液流路シール用Oリング124とともに温調循環液流路シールを行っている。雄側内管継手121に設けられ温調循環液流路シール用Oリング124が取り付けられる溝部をシール部と呼ぶ。なお、シール部は雌側内管継手に設けることもできる。
【0036】
継手部断熱内管120と継手部断熱外管122の間には、継手間真空断熱空間125が形成されており、継手部断熱外管連通孔126及び継手部断熱内管連通孔127を通して雄側真空断熱空間114及び雌側真空断熱空間115と連通している。前記真空断熱空間は、真空排気配管128で真空ポンプ107に接続されており、前記連通孔126及び127を通して、継手間にわたって真空断熱空間の排気を行っている。
【0037】
図5は、図3に示す温調循環液配管の継手部分が接続される前の状態を示す軸断面図である。雄側締結フランジ116、真空断熱空間シール用Oリング119、継手部断熱内管120、雄側内管継手121、温調循環液流路シール用Oリング124、継手部断熱内管連通孔127等は、雄側継手に配置されている。一方、雌側締結フランジ117、継手部断熱外管122、雌側内管継手123、継手部断熱外管連通孔126等は、雌側継手に配置されている。なお、真空断熱空間シール用Oリング119及び温調循環液流路シール用Oリング124の少なくとも一方を雌側継手に配置することもできる。
【0038】
本実施例の構成によれば、温調循環液の流路となる内管を真空断熱空間に納めて外部に露出しないため、断熱性の向上及び液漏れ防止が可能となる。
【0039】
また、温調循環液と真空断熱排気の継手が一体となっているので、真空断熱用の排気接続継手のための空間を余分に必要とせず、省スペース化が可能となる。また、温調循環液と真空断熱排気の接続の着脱が同時に行えるため着脱作業が容易であり、着脱作業の効率が向上する。
【0040】
さらに、真空断熱空間を連通させる孔を雄雌継手の断熱管に設けることで、断熱管の断面積が減少し、流体流路となる内管から配管外部までの熱抵抗が増大し、断熱管壁を薄くするのと等価な断熱性向上作用が生じる。
【0041】
さらにまた、断熱管に連通孔を設けることで、連通孔のために余分なスペースを必要としないので、継手全体のサイズを大型化することなく、真空断熱排気の接続機能を追加することができる。
【0042】
以上本実施例によれば、真空断熱配管継手の断熱性能を確保可能な真空処理装置を提供することができる。更に、液漏れ防止、省スペース、着脱作業容易化の少なくとも一つを実現可能な真空処理装置を提供することができる。
【0043】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0044】
101…真空容器、102…排気ポンプ、103…放電部、104…搬送室、105…試料台、106…トランスファーチューブ、107…真空ポンプ、108…温調循環液流路、109…真空断熱配管継手、110…雄側内管(第1内管)、111…雌側内管(第2内管)、112…雄側外管(第1外管)、113…雌側外管(第2外管)、114…雄側真空断熱空間(第1空間)、115…雌側真空断熱空間(第2空間)、116…雄側締結フランジ、117…雌側締結フランジ、118…フランジ固定ボルト、119…真空断熱空間シール用Oリング、120…継手部断熱内管、121…雄側内管継手、122…継手部断熱外管、123…雌側内管継手、124…温調循環液流路シール用Oリング、125…継手間真空断熱空間、126…継手部断熱外管連通孔、127…継手部断熱内管連通孔、128…真空排気配管、129…サーキュレータ、130…内管、131…温調循環液流路、132…外管、133…真空断熱空間、134…真空断熱排気継手、135…真空断熱排気配管、136…管用テーパねじ、137…温調循環液継手。
図1
図2
図3
図4
図5