特許第6805461号(P6805461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6805461
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】重合体およびこれを含む有機太陽電池
(51)【国際特許分類】
   C08G 61/12 20060101AFI20201214BHJP
   H01L 51/46 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   C08G61/12
   H01L31/04 152B
【請求項の数】16
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2019-516941(P2019-516941)
(86)(22)【出願日】2017年12月13日
(65)【公表番号】特表2019-532146(P2019-532146A)
(43)【公表日】2019年11月7日
(86)【国際出願番号】KR2017014608
(87)【国際公開番号】WO2018164353
(87)【国際公開日】20180913
【審査請求日】2019年4月12日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0028258
(32)【優先日】2017年3月6日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジ フン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ドゥーワン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ソンリム
(72)【発明者】
【氏名】リム、ボギュ
【審査官】 横山 法緒
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0110199(KR,A)
【文献】 特表2016−531171(JP,A)
【文献】 特開2004−339516(JP,A)
【文献】 特開2015−046639(JP,A)
【文献】 特開2011−246503(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/100441(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 61/00−61/12
H01L 51/00−51/56
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される第1単位;および
下記化学式2で表される第2単位を含む重合体:
[化学式1]
【化1】
[化学式2]
【化2】
前記化学式1および2において、
d1、d2、xおよびx'は、それぞれ1または2であり、
前記d1、d2、xおよびx'がそれぞれ2の場合、括弧内の構造は、互いに同一または異なり、
X1およびX2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CRR'、NR、O、SiRR'、PR、S、GeRR'、Se、またはTeであり、
Y1〜Y4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"、N、SiR"、P、またはGeR"であり、
XおよびX'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、SまたはSeであり、
Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、置換もしくは非置換の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基であり、
R1およびR2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、置換もしくは非置換の分枝鎖のアルキル基であり、
G1およびG2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R、R'およびR"は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
D1およびD2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、下記構造の中から選択されるいずれか1つであり、
【化3】
D1およびD2のうちの少なくとも1つは、下記構造であり、
前記構造において、
X"、X"'およびX""は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、SまたはSeであり、
YおよびY'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"'、N、SiR"'、P、またはGeR"'であり、
G11〜G14のうちの2つはフッ素であり、残りは水素であり、
15〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
gは、0または1である。
【請求項2】
前記化学式1で表される第1単位は、下記化学式1−1で表されるものである、請求項1に記載の重合体:
[化学式1−1]
【化4】
前記化学式1−1において、
Ar1、Ar2およびD1は、前記化学式1で定義したものと同じである。
【請求項3】
前記化学式2で表される第2単位は、下記化学式2−1で表されるものである、請求項1に記載の重合体:
[化学式2−1]
【化5】
前記化学式2−1において、
R1、R2、G1、G2およびD2は、前記化学式2で定義したものと同じである。
【請求項4】
前記化学式1で表される第1単位は、下記化学式1−2〜1−5のうちのいずれか1つで表されるものである、請求項1に記載の重合体:
[化学式1−2]
【化6】
[化学式1−3]
【化7】
[化学式1−4]
【化8】
[化学式1−5]
【化9】
前記化学式1−2〜1−5において、
Ar1およびAr2は、前記化学式1で定義したものと同じであり、
G11〜G14のうちの2つはフッ素であり、残りは水素であり、
15〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
【請求項5】
前記化学式2で表される第2単位は、下記化学式2−2〜2−5のうちのいずれか1つで表されるものである、請求項1に記載の重合体:
[化学式2−2]
【化10】
[化学式2−3]
【化11】
[化学式2−4]
【化12】
[化学式2−5]
【化13】
前記化学式2−2〜2−5において、
R1、R2、G1およびG2は、前記化学式2で定義したものと同じであり、
G11〜G14のうちの2つはフッ素であり、残りは水素であり、
15〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
【請求項6】
前記重合体は、下記化学式4または5で表される単位を含むものである、請求項1から5のいずれか一項に記載の重合体:
[化学式4]
【化14】
[化学式5]
【化15】
前記化学式4および5において、
Aは、前記化学式1で表される第1単位であり、
Bは、前記化学式2で表される第2単位であり、
lは、モル分率であって0<l<1であり、
mはモル分率であって0<m<1であり、
l+m=1であり、
nは、単位の繰り返し数であって1〜10,000の整数である。
【請求項7】
前記重合体は、下記化学式4−1〜4−10、4−13、4−14、5−1〜5−10、5−13、および5−14のうちのいずれか1つで表される単位を含むものである、請求項1に記載の重合体:
[化学式4−1]
【化16】
[化学式4−2]
【化17】
[化学式4−3]
【化18】
[化学式4−4]
【化19】
[化学式4−5]
【化20】
[化学式4−6]
【化21】
[化学式4−7]
【化22】
[化学式4−8]
【化23】
[化学式4−9]
【化24】
[化学式4−10]
【化25】
[化学式4−13]
【化28】
[化学式4−14]
【化29】
[化学式5−1]
【化32】
[化学式5−2]
【化33】
[化学式5−3]
【化34】
[化学式5−4]
【化35】
[化学式5−5]
【化36】
[化学式5−6]
【化37】
[化学式5−7]
【化38】
[化学式5−8]
【化39】
[化学式5−9]
【化40】
[化学式5−10]
【化41】
[化学式5−13]
【化44】
[化学式5−14]
【化45】
前記化学式4−1〜4−10、4−13、4−14、5−1〜5−10、5−13、および5−14において、
Ar1およびAr2は、前記化学式1で定義したものと同じであり、
R1、R2、G1およびG2は、前記化学式2で定義したものと同じであり、
G11〜G14のうちの2つはフッ素であり、残りは水素であり、
15〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
lは、モル分率であって0<l<1であり、
mは、モル分率であって0<m<1であり、
l+m=1であり、
nは、単位の繰り返し数であって1〜10,000の整数である。
【請求項8】
前記重合体は、下記化学式5−1−1、および5−5−1のうちのいずれか1つで表される単位を含むものである、請求項1に記載の重合体:
[化学式5−1−1]
【化48】
[化学式5−5−1]
【化49】
前記化学式5−1−1、および5−5−1において、
lは、モル分率であって0<l<1であり、
mは、モル分率であって0<m<1であり、
l+m=1であり、
nは、単位の繰り返し数であって1〜10,000の整数である。
【請求項9】
前記重合体のHOMOエネルギー準位は、5eV〜5.9eVである、請求項1から8のいずれか一項に記載の重合体。
【請求項10】
前記重合体の数平均分子量は、5,000g/mol〜1,000,000g/molである、請求項1から9のいずれか一項に記載の重合体。
【請求項11】
前記重合体の分子量分布は、1〜10である、請求項1から10のいずれか一項に記載の重合体。
【請求項12】
第1電極と、前記第1電極に対向して備えられる第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に備えられ、光活性層を含む1層以上の有機物層とを含み、前記有機物層のうちの1層以上は、請求項1から11のいずれか一項に記載の重合体を含むものである有機太陽電池。
【請求項13】
前記光活性層は、電子供与体および電子受容体からなる群より選択される1以上を含み、
前記電子供与体は、前記重合体を含むものである、請求項12に記載の有機太陽電池。
【請求項14】
前記電子供与体および電子受容体は、バルクヘテロジャンクション(BHJ)を構成するものである、請求項13に記載の有機太陽電池。
【請求項15】
前記光活性層は、添加剤をさらに含むものである、請求項13または14に記載の有機太陽電池。
【請求項16】
前記光活性層は、n型有機物層およびp型有機物層を含む二層薄膜(bilayer)構造であり、
前記p型有機物層は、前記重合体を含むものである、請求項12から15のいずれか一項に記載の有機太陽電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年3月6日付で韓国特許庁に出願された韓国特許出願第10−2017−0028258号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書は、重合体およびこれを含む有機太陽電池に関する。
【背景技術】
【0003】
有機太陽電池は、光起電力効果(photovoltaic effect)を応用することで太陽エネルギーを直接電気エネルギーに変換できる素子である。太陽電池は、薄膜を構成する物質によって、無機太陽電池と、有機太陽電池とに分けられる。典型的な太陽電池は、無機半導体の結晶性シリコン(Si)をドーピング(doping)してp−n接合にしたものである。光を吸収して生じる電子と正孔はp−n接合点まで拡散し、その電界によって加速されて電極に移動する。この過程の電力変換効率は、外部回路に与えられる電力と、太陽電池に入った太陽電力との比で定義され、現在標準化された仮想太陽照射条件で測定する時、24%程度まで達成された。しかし、従来の無機太陽電池は、すでに経済性と材料上の需給において限界を見せているため、加工が容易かつ安価で多様な機能性を有する有機物半導体太陽電池が長期的な代替エネルギー源として注目されている。
【0004】
太陽電池は、太陽エネルギーからできるだけ多くの電気エネルギーを出力できるように効率を高めることが重要である。このような太陽電池の効率を高めるためには、半導体の内部でできるだけ多くのエキシトンを生成することも重要であるが、生成された電荷を損失なく外部に引き出すことも重要である。電荷が損失する原因の一つが、生成された電子および正孔が再結合(recombination)によって消滅することである。生成された電子や正孔が損失なく電極に伝達されるための方法として多様な方法が提示されているが、ほとんどが追加の工程を必要とし、これによって製造費用が上昇する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開公報2014−0025621号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Two−layer organic photovoltaic cell(C.W.Tang,Appl.Phys.Lett.,48,183.1996年)
【非特許文献2】Efficiencies via Network of Internal Donor−Acceptor Heterojunctions(G.Yu,J.Gao,J.C.Hummelen,F.Wudl,A.J.Heeger,Science,270,1789.1995年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書は、重合体およびこれを含む有機太陽電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書は、下記化学式1で表される第1単位;および下記化学式2で表される第2単位を含む重合体を提供する。
[化学式1]
【化1】
[化学式2]
【化2】
前記化学式1および2において、
d1、d2、xおよびx'は、それぞれ1または2であり、
前記d1、d2、xおよびx'がそれぞれ2の場合、括弧内の構造は、互いに同一または異なり、
X1およびX2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CRR'、NR、O、SiRR'、PR、S、GeRR'、Se、またはTeであり、
Y1〜Y4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"、N、SiR"、P、またはGeR"であり、
XおよびX'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、SまたはSeであり、
Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、置換もしくは非置換の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基であり、
R1およびR2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、置換もしくは非置換の分枝鎖のアルキル基であり、
G1およびG2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R、R'およびR"は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
D1およびD2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、下記構造の中から選択されるいずれか1つであり、
【化3】
前記構造において、
X"、X"'およびX""は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、SまたはSeであり、
YおよびY'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"'、N、SiR"'、P、またはGeR"'であり、
G11〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
gは、0または1である。
【0009】
また、本明細書は、第1電極と、前記第1電極に対向して備えられる第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に備えられ、光活性層を含む1層以上の有機物層とを含み、前記有機物層のうちの1層以上は、前述した重合体を含むものである有機太陽電池を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本明細書の一実施態様に係る重合体は、コンジュゲーション長(conjugation length)の増加に伴って広い領域の光を吸収することができ、これによって高くなる開放電圧を前記化学式1のAr1およびAr2により維持または向上させることができるので、高い効率の素子を提供することができる。
【0011】
また、本明細書の一実施態様に係る重合体を含む有機太陽電池の製造に際して、常温で有機太陽電池を作製できるので、従来の有機太陽電池とは異なり、高温の熱処理および工程時間を必要とせず、時間および費用の面で経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本明細書の一実施態様に係る有機太陽電池を示す図である。
図2】重合体1のUV−vis吸収スペクトルを示すグラフである。
図3】重合体1のUV−vis吸収スペクトルを示すグラフである。
図4】重合体1の循環電圧電流法(Cyclic Voltammetry)グラフである。
図5】実験例1−1〜1−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
図6】実験例2−1〜2−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
図7】実験例3−1〜3−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
図8】実験例4−1〜4−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
図9】実験例5−1〜5−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
図10】実験例6−1〜6−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
図11】実験例7−1〜7−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本明細書についてより詳細に説明する。
【0014】
本明細書において、「単位」とは、単量体が重合体に含まれる繰り返し構造であって、単量体が重合によって重合体内に結合した構造を意味する。
【0015】
本明細書において、「単位を含む」の意味は、重合体内の主鎖に含まれるという意味である。
【0016】
本明細書において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
【0017】
本明細書の一実施態様において、前記重合体は、前記化学式1で表される第1単位と、前記化学式2で表される第2単位とを含む。
【0018】
本明細書のもう一つの実施態様において、前記重合体に含まれる1または2以上の化学式1で表される第1単位と、1または2以上の化学式2で表される第2単位とを含む。
【0019】
本明細書において、前記重合体に含む第1単位および/または第2単位が2以上の場合、2以上の第1単位および/または第2単位は、互いに同一でも異なっていてもよい。前記複数の第1単位および/または第2単位を同一または異なるように調節することにより、素子の製造時に必要な重合体の溶解度および/または素子の寿命、効率特性などを調節することができる。
【0020】
前記化学式1で表される第1単位は、アルコキシ基を含み、化学式2で表される第2単位は、フッ素および分枝鎖のアルキル基を含む。したがって、前記化学式1で表される第1単位と、前記化学式2で表される第2単位とを同時に含む場合には、重合体の溶解度が優れる。この場合、素子の製造時、時間および/または費用上経済的な利点がある。
【0021】
また、本明細書の一実施態様に係る重合体は、コンジュゲーション長(conjugation length)の増加に伴って広い領域の光を吸収することができ、これによって高くなる開放電圧を前記化学式1のAr1およびAr2のアルキルチェーンの変化により維持または向上させることができるので、高い効率の素子を提供することができる。
【0022】
さらに、本明細書の一実施態様に係る重合体を含む有機太陽電池の製造に際して、常温で有機太陽電池を作製できるので、従来の有機太陽電池とは異なり、高温の熱処理および工程時間を必要とせず、時間および費用の面で経済的である。
【0023】
また、本明細書の一実施態様において、前記−O−Ar1と前記−O−Ar2とを含む第1単位は、HOMOエネルギー準位の値を高くし、G1およびG2を含む第2単位は、HOMOエネルギー準位の値を低くする。したがって、第1単位と第2単位の比率を調節して、適切なHOMOエネルギー準位を調節して、高い有機太陽電池を実現することができる。
【0024】
本明細書において、エネルギー準位は、エネルギーの大きさを意味するものである。したがって、真空準位からマイナス(−)方向にエネルギー準位が表示される場合にも、エネルギー準位は、当該エネルギー値の絶対値を意味すると解釈される。例えば、HOMOエネルギー準位とは、真空準位から最高占有分子オービタル(highest occupied molecular orbital)までの距離を意味する。また、LUMOエネルギー準位とは、真空準位から最低非占有分子オービタル(lowest unoccupied molecular orbital)までの距離を意味する。
【0025】
また、前記HOMOエネルギー準位の値を低くするという意味は、エネルギー準位の絶対値が大きくなることを意味し、HOMOエネルギー準位の値を高くするという意味は、エネルギー準位の絶対値が小くなることを意味する。
【0026】
前記置換基の例示は以下に説明するが、これに限定されるものではない。
【0027】
前記「置換」という用語は、化合物の炭素原子に結合した水素原子が他の置換基に変わることを意味し、置換される位置は、水素原子の置換される位置すなわち、置換基が置換可能な位置であれば限定せず、2以上置換される場合、2以上の置換基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0028】
本明細書において、「置換もしくは非置換の」という用語は、重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;イミド基;アミド基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のアリール基;および置換もしくは非置換のヘテロ環基からなる群より選択された1個以上の置換基で置換されているか、前記例示された置換基のうち2以上の置換基が連結された置換基で置換されるか、もしくはいずれの置換基も有しないことを意味する。例えば、「2以上の置換基が連結された置換基」は、ビフェニル基であってもよい。すなわち、ビフェニル基は、アリール基であってもよく、2個のフェニル基が連結された置換基と解釈されてもよい。
【0029】
本明細書において、イミド基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1〜30のものが好ましい。具体的には、下記の構造の化合物になってもよいが、これに限定されるものではない。
【化4】
【0030】
本明細書において、アミド基は、アミド基の窒素が水素、炭素数1〜30の直鎖、分枝鎖もしくは環鎖アルキル基、または炭素数6〜30のアリール基で1または2置換されていてもよい。具体的には、下記構造式の化合物になってもよいが、これに限定されるものではない。
【化5】
【0031】
本明細書において、ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素がある。
【0032】
本明細書において、前記アルキル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1〜50のものが好ましい。具体例としては、メチル、エチル、プロピル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、1−メチル−ブチル、1−エチル−ブチル、ペンチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、n−ヘプチル、1−メチルヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、オクチル、n−オクチル、tert−オクチル、1−メチルヘプチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、n−ノニル、2,2−ジメチルヘプチル、1−エチル−プロピル、1,1−ジメチル−プロピル、イソヘキシル、2−メチルペンチル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシルなどがあるが、これらに限定されない。
【0033】
本明細書において、シクロアルキル基は特に限定されないが、炭素数3〜60のものが好ましく、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、3−メチルシクロペンチル、2,3−ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、2,3−ジメチルシクロヘキシル、3,4,5−トリメチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどがあるが、これらに限定されない。
【0034】
本明細書において、前記アルコキシ基は、直鎖、分枝鎖もしくは環鎖であってもよい。アルコキシ基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1〜20のものが好ましい。具体的には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、i−プロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ、ベンジルオキシ、p−メチルベンジルオキシなどになってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0035】
本明細書において、前記アルケニル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2〜40のものが好ましい。具体例としては、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、1,3−ブタジエニル、アリル、1−フェニルビニル−1−イル、2−フェニルビニル−1−イル、2,2−ジフェニルビニル−1−イル、2−フェニル−2−(ナフチル−1−イル)ビニル−1−イル、2,2−ビス(ジフェニル−1−イル)ビニル−1−イル、スチルベニル基、スチレニル基などがあるが、これらに限定されない。
【0036】
本明細書において、前記アリール基が単環式アリール基の場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数6〜25のものが好ましい。具体的には、単環式アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基などになってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0037】
本明細書において、前記アリール基が多環式アリール基の場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数10〜24のものが好ましい。具体的には、多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基、フルオレニル基などになってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0038】
本明細書において、前記フルオレニル基は置換されていてもよいし、隣接した置換基が互いに結合して環を形成してもよい。
【0039】
前記フルオレニル基が置換される場合、
【化6】
などになってもよい。ただし、これらに限定されるものではない。
【0040】
本明細書において、ヘテロ環基は、炭素でない原子、異種原子を1以上含むものであって、具体的には、前記異種原子は、O、N、Si、Se、およびSなどからなる群より選択される原子を1以上含むことができる。ヘテロ環基の炭素数は特に限定されないが、炭素数2〜60のものが好ましい。ヘテロ環基の例としては、チオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、ピリジル基、ビピリジル基、ピリミジル基、トリアジン基、アクリジル基、ピリダジン基、ピラジニル基、キノリニル基、キナゾリン基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ピリドピリミジニル基、ピリドピラジニル基、ピラジノピラジニル基、イソキノリン基、インドール基、カルバゾール基、ベンズオキサゾール基、ベンズイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラニル基、フェナントロリン基(phenanthroline)、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、フェノチアジニル基、およびジベンゾフラニル基などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
【0041】
本明細書において、アミン基は、炭素数は特に限定されないが、1〜30のものが好ましい。アミン基は、N原子に、アリール基、アルキル基、アリールアルキル基、およびヘテロ環基などで置換されていてもよいし、アミン基の具体例としては、メチルアミン基、ジメチルアミン基、エチルアミン基、ジエチルアミン基、フェニルアミン基、ナフチルアミン基、ビフェニルアミン基、アントラセニルアミン基、9−メチル−アントラセニルアミン基、ジフェニルアミン基、フェニルナフチルアミン基、ジトリルアミン基、フェニルトリルアミン基、トリフェニルアミン基などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
【0042】
本明細書において、アリールオキシ基、アリールチオキシ基、およびアリールスルホキシ基中のアリール基は、前述したアリール基の例示と同じである。具体的には、アリールオキシ基としては、フェノキシ、p−トリルオキシ、m−トリルオキシ、3,5−ジメチル−フェノキシ、2,4,6−トリメチルフェノキシ、p−tert−ブチルフェノキシ、3−ビフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、4−メチル−1−ナフチルオキシ、5−メチル−2−ナフチルオキシ、1−アントリルオキシ、2−アントリルオキシ、9−アントリルオキシ、1−フェナントリルオキシ、3−フェナントリルオキシ、9−フェナントリルオキシなどがあり、アリールチオキシ基としては、フェニルチオキシ基、2−メチルフェニルチオキシ基、4−tert−ブチルフェニルチオキシ基などがあり、アリールスルホキシ基としては、ベンゼンスルホキシ基、p−トルエンスルホキシ基などがあるが、これらに限定されない。
【0043】
本明細書において、アルキルチオキシ基およびアルキルスルホキシ基中のアルキル基は、前述したアルキル基の例示と同じである。具体的には、アルキルチオキシ基としては、メチルチオキシ基、エチルチオキシ基、tert−ブチルチオキシ基、ヘキシルチオキシ基、オクチルチオキシ基などがあり、アルキルスルホキシ基としては、メシル、エチルスルホキシ基、プロピルスルホキシ基、ブチルスルホキシ基などがあるが、これらに限定されない。
【0044】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1において、X1は、Sである。
【0045】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1において、Y1は、Nである。
【0046】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1において、Y2は、Nである。
【0047】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1において、d1は、1である。
【0048】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1で表される第1単位は、1種以上含まれる。
【0049】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1で表される第1単位は、下記化学式1−1で表される。
[化学式1−1]
【化7】
前記化学式1−1において、
Ar1、Ar2およびD1は、前記化学式1で定義したものと同じである。
【0050】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1において、D1は、下記構造の中から選択されるいずれか1つである。
【化8】
前記構造において、
X"、X"'およびX""は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、SまたはSeであり、
YおよびY'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"'、N、SiR"'、P、またはGeR"'であり、
G11〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
gは、0または1である。
【0051】
前記構造において、X"、X"'およびX""は、Sである。
【0052】
前記構造において、YおよびY'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"'である。
【0053】
本明細書の一実施態様によれば、前記D1は、下記構造の中から選択されるいずれか1つである。
【化9】
前記構造において、
G11〜G18、G101、G102およびR"'は、前述したものと同じである。
【0054】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1は、下記化学式1−2〜1−5のうちのいずれか1つで表される。
[化学式1−2]
【化10】
[化学式1−3]
【化11】
[化学式1−4]
【化12】
[化学式1−5]
【化13】
前記化学式1−2〜1−5において、
Ar1およびAr2は、前記化学式1で定義したものと同じであり、
G11〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
【0055】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、X2は、Sである。
【0056】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、Y3は、Nである。
【0057】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、Y4は、Nである。
【0058】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、Xは、Sである。
【0059】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、X'は、Sである。
【0060】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、d2は、1である。
【0061】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、xは、1である。
【0062】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2において、x'は、1である。
【0063】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2で表される第2単位は、1種以上含まれる。
【0064】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2で表される第2単位は、下記化学式2−1で表される。
[化学式2−1]
【化14】
前記化学式2−1において、
R1、R2、G1、G2およびD2は、化学式2で定義したものと同じである。
【0065】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1において、前記D2は、下記構造の中から選択されるいずれか1つである。
【化15】
前記構造において、
X"、X"'およびX""は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、SまたはSeであり、
YおよびY'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"'、N、SiR"'、P、またはGeR"'であり、
G11〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
gは、0または1である。
【0066】
前記構造において、X"、X"'およびX""は、Sである。
【0067】
前記構造において、YおよびY'は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、CR"'である。
【0068】
本明細書の一実施態様によれば、前記D2は、下記構造の中から選択されるいずれか1つである。
【化16】
前記構造において、
G11〜G18、G101、G102およびR"'は、前述したものと同じである。
【0069】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2は、下記化学式2−2〜2−5のうちのいずれか1つで表される。
[化学式2−2]
【化17】
[化学式2−3]
【化18】
[化学式2−4]
【化19】
[化学式2−5]
【化20】
前記化学式2−2〜2−5において、
R1、R2、G1およびG2は、化学式2で定義したものと同じであり、
G11〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
【0070】
本明細書の一実施態様において、化学式2のd2、xおよびx'が1でかつ、化学式1のd1が1の場合には、分子の回転を防止し、XおよびX'のSとG1、G2のハロゲン基、または化学式1のO原子と互いに相互作用(interaction)により平面性が増加できる。
【0071】
本明細書の一実施態様において、前記第1単位および第2単位を含む重合体は、交互重合体である。
【0072】
もう一つの実施態様において、前記第1単位および第2単位を含む重合体は、ランダム重合体である。
【0073】
本明細書の一実施態様において、前記重合体は、下記化学式4または5で表される単位を含む。
[化学式4]
【化21】
[化学式5]
【化22】
前記化学式4および5において、
Aは、前記化学式1で表される第1単位であり、
Bは、前記化学式2で表される第2単位であり、
lは、モル分率であって0<l<1であり、
mは、モル分率であって0<m<1であり、
l+m=1であり、
nは、単位の繰り返し数であって1〜10,000の整数である。
【0074】
本明細書において、前記化学式4で表される単位を含む重合体は、第1単位および第2単位のみからなる単位を含むもので交互重合体を構成することができる。
【0075】
本明細書において、前記化学式5で表される単位を含む重合体は、第1単位および第2単位のみからなる単位を含むものでランダム重合体を構成することができ、lおよびmのモル分率に応じて、第1単位および第2単位の含有量を調節することができる。
【0076】
本明細書の一実施態様において、前記化学式4で表される単位は、下記化学式4−1〜4−16のうちのいずれか1つで表される。
【0077】
もう一つの実施態様において、前記化学式5で表される単位は、下記化学式5−1〜5−16のうちのいずれか1つで表される。
【0078】
本明細書の一実施態様において、前記重合体は、下記化学式4−1〜4−16および5−1〜5−16のうちのいずれか1つで表される単位を含む。
[化学式4−1]
【化23】
[化学式4−2]
【化24】
[化学式4−3]
【化25】
[化学式4−4]
【化26】
[化学式4−5]
【化27】
[化学式4−6]
【化28】
[化学式4−7]
【化29】
[化学式4−8]
【化30】
[化学式4−9]
【化31】
[化学式4−10]
【化32】
[化学式4−11]
【化33】
[化学式4−12]
【化34】
[化学式4−13]
【化35】
[化学式4−14]
【化36】
[化学式4−15]
【化37】
[化学式4−16]
【化38】
[化学式5−1]
【化39】
[化学式5−2]
【化40】
[化学式5−3]
【化41】
[化学式5−4]
【化42】
[化学式5−5]
【化43】
[化学式5−6]
【化44】
[化学式5−7]
【化45】
[化学式5−8]
【化46】
[化学式5−9]
【化47】
[化学式5−10]
【化48】
[化学式5−11]
【化49】
[化学式5−12]
【化50】
[化学式5−13]
【化51】
[化学式5−14]
【化52】
[化学式5−15]
【化53】
[化学式5−16]
【化54】
前記化学式4−1〜4−16および5−1〜5−16において、
Ar1およびAr2は、前記化学式1で定義したものと同じであり、
R1、R2、G1およびG2は、前記化学式2で定義したものと同じであり、
G11〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素であり、
R"'は、水素;重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
lは、モル分率であって0<l<1であり、
mは、モル分率であって0<m<1であり、
l+m=1であり、
nは、単位の繰り返し数であって1〜10,000の整数である。
【0079】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基である。
【0080】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、炭素数1〜30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基である。
【0081】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、置換もしくは非置換のドデシル基である。
【0082】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、ドデシル基である。
【0083】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は、ドデシル基である。
【0084】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar2は、ドデシル基である。
【0085】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は、n−ドデシル基である。
【0086】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar2は、n−ドデシル基である。
【0087】
本明細書の一実施態様によれば、前記G1およびG2は、水素である。
【0088】
本明細書の一実施態様によれば、前記G1およびG2は、フッ素である。
【0089】
本明細書の一実施態様によれば、前記G1は、水素であり、G2は、フッ素である。
【0090】
本明細書の一実施態様によれば、前記G1は、フッ素であり、G1は、水素である。
【0091】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、分枝鎖のアルキル基である。
【0092】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、炭素数3〜30の分枝鎖のアルキル基である。
【0093】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR2は、置換もしくは非置換の2−デシルテトラデシル基である。
【0094】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR2は、2−デシルテトラデシル基である。
【0095】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1は、2−デシルテトラデシル基である。
【0096】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2は、2−デシルテトラデシル基である。
【0097】
本明細書の一実施態様によれば、前記G11〜G14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;またはフッ素である。
【0098】
本明細書の一実施態様によれば、前記G11〜G14のうちの2つは、フッ素であり、残りは、水素である。
【0099】
本明細書の一実施態様によれば、前記G12およびG13は、フッ素である。
【0100】
本明細書の一実施態様によれば、前記G11およびG14は、水素である。
【0101】
本明細書の一実施態様によれば、前記G15〜G18、G101およびG102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素である。
【0102】
本明細書の一実施態様によれば、R"'は、水素である。
【0103】
本明細書の一実施態様において、前記重合体は、下記化学式5−1−1、5−5−1、5−11−1、および5−16−1のうちのいずれか1つで表される単位を含む。
[化学式5−1−1]
【化55】
[化学式5−5−1]
【化56】
[化学式5−11−1]
【化57】
[化学式5−16−1]
【化58】
前記化学式5−1−1、5−5−1、5−11−1および5−16−1において、
lは、モル分率であって0<l<1であり、
mは、モル分率であって0<m<1であり、
l+m=1であり、
nは、単位の繰り返し数であって1〜10,000の整数である。
【0104】
本明細書の一実施態様において、前記lは、0.5である。
【0105】
本明細書の一実施態様において、前記mは、0.5である。
【0106】
本明細書の一実施態様において、前記HOMOエネルギー準位は、5eV〜5.9eVである。
【0107】
本明細書において、前記HOMOエネルギー準位の測定は、電気化学的方法であるサイクリックボルタンメトリー(cyclic voltammetry)でHOMOエネルギー準位を測定し、LUMOエネルギー準位はHOMOエネルギーでUVエッジ(edge)から出たエネルギーバンドギャップの差で測定した。
【0108】
具体的には、サイクリックボルタンメトリー(cyclic voltammetry)は、カーボン電極の作業(Working)電極、基準(Reference)電極、白金板のカウンター(Counter)電極からなり、電位を時間によって一定の速度で上昇下降させながら電極に流れる電流を測定する方法である。HOMOおよびLUMOの計算式は以下の通りである。
【0109】
[式]
HOMO(or LUMO)(eV)=−4.8−(Eonset−E1/2(Ferrocene)
【0110】
本明細書の一実施態様において、前記重合体は、クロロベンゼンに対する溶解度が0.1wt%〜20wt%である。前記溶解度の測定は、常温で測定された値を意味することができる。
【0111】
本明細書の一つの実施態様において、前記重合体の末端基は、トリフルオロ−ベンゼン基(trifluoro−benzene)および/または4−ブロモジフェニルエーテル(4−Bromodiphenyl ether)を使用するが、一般的に公知の末端基を当業者の必要に応じて変更して使用してもよいし、これを限定しない。
【0112】
本明細書の一実施態様によれば、前記重合体の数平均分子量は、5,000g/mol〜1,000,000g/molが好ましい。
【0113】
本明細書の一実施態様によれば、前記重合体は、1〜10の分子量分布を有することができる。好ましくは、前記重合体は、1〜3の分子量分布を有する。
【0114】
また、一定以上の溶解度を有することで溶液塗布法の適用を有利にするために、数平均分子量は、100,000g/mol以下であることが好ましい。
【0115】
本明細書に係る重合体は、多段階の化学反応で製造することができる。アルキル化反応、グリニャール(Grignard)反応、スズキ(Suzuki)カップリング反応、およびスティル(Stille)カップリング反応などによりモノマーを製造した後、スティルカップリング反応などの炭素−炭素カップリング反応により最終重合体を製造することができる。導入しようとする置換基がボロン酸(boronic acid)またはボロン酸エステル(boronic ester)化合物の場合には、スズキカップリング反応により製造することができ、導入しようとする置換基がトリブチルチン(tributyltin)またはトリメチルチン(trimethyltin)化合物の場合には、スティルカップリング反応により製造することができるが、これに限定されるものではない。
【0116】
本明細書の一実施態様において、第1電極と、前記第1電極に対向して備えられる第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に備えられ、光活性層を含む1層以上の有機物層を含み、前記有機物層のうちの1層以上は、前記重合体を含むものである有機太陽電池を提供する。
【0117】
本明細書において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているとする時、これは、ある部材が他の部材に接している場合のみならず、2つの部材の間にさらに他の部材が存在する場合も含む。
【0118】
本明細書の一実施態様に係る有機太陽電池は、第1電極、光活性層、および第2電極を含む。前記有機太陽電池は、基板、正孔輸送層、および/または電子輸送層がさらに含まれてもよい。
【0119】
本明細書の一実施態様において、前記有機太陽電池が外部光源から光子を受けると、電子供与体と電子受容体との間で電子と正孔が発生する。発生した正孔は、電子ドナー層を介して陽極に輸送される。
【0120】
本明細書の一実施態様において、前記有機物層は、正孔輸送層、正孔注入層、または正孔輸送および正孔注入を同時に行う層を含み、前記正孔輸送層、正孔注入層、または正孔輸送および正孔注入を同時に行う層は、前記重合体を含む。
【0121】
もう一つの実施態様において、前記有機物層は、電子注入層、電子輸送層、または電子注入および電子輸送を同時に行う層を含み、前記電子注入層、電子輸送層、または電子注入および電子輸送を同時に行う層は、前記重合体を含む。
【0122】
図1は、本明細書の一実施態様に係る有機太陽電池を示す図である。
【0123】
本明細書の一実施態様において、前記有機太陽電池が外部光源から光子を受けると、電子供与体と電子受容体との間で電子と正孔が発生する。発生した正孔は、電子ドナー層を介して陽極に輸送される。
【0124】
本明細書の一実施態様において、前記有機太陽電池は、付加的な有機物層をさらに含んでもよい。前記有機太陽電池は、様々な機能を同時に有する有機物を用いて有機物層の数を減少させることができる。
【0125】
本明細書の一実施態様において、前記第1電極は、アノードであり、前記第2電極は、カソードである。もう一つの実施態様において、前記第1電極は、カソードであり、前記第2電極は、アノードである。
【0126】
本明細書の一実施態様において、有機太陽電池は、カソード、光活性層、およびアノードの順に配列されてもよく、アノード、光活性層、およびカソードの順に配列されてもよいが、これに限定されない。
【0127】
もう一つの実施態様において、前記有機太陽電池は、アノード、正孔輸送層、光活性層、電子輸送層、およびカソードの順に配列されてもよく、カソード、電子輸送層、光活性層、正孔輸送層、およびアノードの順に配列されてもよいが、これに限定されない。
【0128】
本明細書の一実施態様において、前記有機太陽電池は、ノーマル(Normal)構造である。前記ノーマル構造は、基板上にアノードが形成されることを意味することができる。具体的には、本明細書の一実施態様によれば、前記有機太陽電池がノーマル構造の場合、基板上に形成される第1電極がアノードであってもよい。
【0129】
本明細書の一実施態様において、前記有機太陽電池は、インバーテッド(Inverted)構造である。前記インバーテッド構造は、基板上にカソードが形成されることを意味することができる。具体的には、本明細書の一実施態様によれば、前記有機太陽電池がインバーテッド構造の場合、基板上に形成される第1電極がカソードであってもよい。
【0130】
本明細書の一実施態様において、前記有機太陽電池は、タンデム(tandem)構造である。この場合、前記有機太陽電池は、2層以上の光活性層を含むことができる。本明細書の一実施態様に係る有機太陽電池は、光活性層が1層または2層以上であってもよい。
【0131】
もう一つの実施態様において、バッファー層が光活性層と正孔輸送層との間または光活性層と電子輸送層との間に備えられる。この時、正孔注入層がアノードと正孔輸送層との間にさらに備えられてもよい。また、電子注入層がカソードと電子輸送層との間にさらに備えられてもよい。
【0132】
本明細書の一実施態様において、前記光活性層は、電子供与体および受容体からなる群より選択される1または2以上を含み、前記電子供与体は、前記重合体を含む。
【0133】
本明細書の一実施態様において、前記電子受容体物質は、フラーレン、フラーレン誘導体、バソクプロイン、半導体性元素、半導体性化合物、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されてもよい。具体的には、フラーレン(fullerene)、フラーレン誘導体(PCBM((6,6)−phenyl−C61−butyric acid−methylester、(6,6)−phenyl−C71−butyric acid−methylester)、またはPCBCR((6,6)−phenyl−C61−butyric acid−cholesteryl ester)、ペリレン(perylene)PBI(polybenzimidazole)、およびPTCBI(3,4,9,10−perylene−tetracarboxylic bis−benzimidazole)からなる群より選択される1または2以上の化合物である。
【0134】
本明細書の一実施態様において、前記電子供与体および電子受容体は、バルクヘテロジャンクション(BHJ)を構成する。
【0135】
バルクヘテロジャンクションとは、光活性層において電子供与体物質と電子受容体物質とが互いに混合されていることを意味する。
【0136】
本明細書の一実施態様において、前記光活性層は、添加剤をさらに含む。
【0137】
本明細書の一実施態様において、前記添加剤の分子量は、50g/mol〜1000g/molである。
【0138】
もう一つの実施態様において、前記添加剤の沸点は、30℃〜300℃の有機物である。
【0139】
本明細書において、有機物とは、炭素原子を少なくとも1以上含む物質を意味する。
【0140】
一つの実施態様において、前記添加剤は、1,8−ジヨードオクタン(DIO:1,8−diiodooctane)、1−クロロナフタレン(1−CN:1−chloronaphthalene)、ジフェニルエーテル(DPE:diphenylether)、オクタンジチオール(octane dithiol)、およびテトラブロモチオフェン(tetrabromothiophene)からなる群より選択される添加剤のうちの1または2種の添加剤をさらに含んでもよい。
【0141】
有機太陽電池において、エキシトンの円滑な分離と分離された電荷の効果的な輸送のためには、電子供与体と受容体との間の界面を最大限に増加させるが、適当な相分離により電子供与体と受容体の連続的通路を確保して、モルフォロジーの向上を誘導することが要求される。
【0142】
本明細書の一実施態様により、添加剤を活性層に導入することにより、高分子とフラーレン誘導体の添加剤に対する選択的溶解度および溶媒と添加剤の沸点の差で誘導される効果的な相分離を誘導することができる。また、電子受容体物質や電子供与体物質を架橋化させてモルフォロジーを固定させて相分離が起こらないようにすることができ、電子供与体物質の分子構造の変化によってもモルフォロジーをコントロールすることができる。
【0143】
追加的に、電子供与体物質の立体規則性の制御によるモルフォロジーの向上だけでなく、高温での熱処理といった後処理によりモルフォロジーを向上させることができる。これは、本明細書の一実施態様に係る重合体の配向および結晶化を誘導することができ、光活性層の粗さを増加させて、電極と接触を容易にして効果的な電荷の移動を誘導することができる。
【0144】
本明細書の一実施態様において、前記光活性層は、n型有機物層およびp型有機物層を含む二層薄膜(bilayer)構造であり、前記p型有機物層は、前記重合体を含む。
【0145】
本明細書において、前記基板は、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性および防水性に優れたガラス基板または透明プラスチック基板になってもよいが、これに限定されず、有機太陽電池に通常用いられる基板であれば制限はない。具体的には、ガラスまたはPET(polyethylene terephthalate)、PEN(polyethylene naphthalate)、PP(polypropylene)、PI(polyimide)、TAC(triacetyl cellulose)などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0146】
前記アノード電極は、透明で導電性に優れた物質になってもよいが、これに限定されない。バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属、またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物;ZnO:AlまたはSnO:Sbのような金属と酸化物との組み合わせ;ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)チオフェン](PEDOT)、ポリピロールおよびポリアニリンのような導電性高分子などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
【0147】
前記アノード電極の形成方法は特に限定されないが、例えば、スパッタリング、E−ビーム、熱蒸着、スピンコーティング、スクリーンプリンティング、インクジェットプリンティング、ドクターブレード、またはグラビアプリンティング法を用いて、基板の一面に塗布されるか、フィルム形態にコーティングされることにより形成される。
【0148】
前記アノード電極を基板上に形成する場合、これは、洗浄、水分除去および親水性改質過程を経ることができる。
【0149】
例えば、パターニングされたITO基板を、洗浄剤、アセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次に洗浄した後、水分除去のために、加熱板で、100℃〜150℃で1〜30分間、好ましくは120℃で10分間乾燥し、基板が完全に洗浄されると、基板表面を親水性に改質する。
【0150】
前記のような表面改質により接合表面電位を光活性層の表面電位に適した水準に維持することができる。また、改質時、アノード電極上に高分子薄膜の形成が容易になり、薄膜の品質が向上することもできる。
【0151】
アノード電極の前処理技術としては、a)平行平板型放電を利用した表面酸化法、b)真空状態でUV紫外線を用いて生成されたオゾンにより表面を酸化する方法、およびc)プラズマによって生成された酸素ラジカルを用いて酸化する方法などがある。
【0152】
アノード電極または基板の状態によって、前記方法のうちの1つを選択することができる。ただし、どの方法を利用しても、共通して、アノード電極または基板表面の酸素離脱を防止し、水分および有機物の残留を最大限に抑制することが好ましい。この時、前処理の実質的な効果を極大化することができる。
【0153】
具体例として、UVを用いて生成されたオゾンにより表面を酸化する方法を利用することができる。この時、超音波洗浄後、パターニングされたITO基板を加熱板(hot plate)でベーク(baking)してよく乾燥させた後、チャンバに投入し、UVランプを作用させて、酸素ガスがUV光と反応して発生するオゾンによってパターニングされたITO基板を洗浄することができる。
【0154】
しかし、本明細書におけるパターニングされたITO基板の表面改質方法は特に限定させる必要はなく、基板を酸化させる方法であればいかなる方法でも構わない。
【0155】
前記カソード電極は、仕事関数の小さい金属になってもよいが、これに限定されない。具体的には、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタン、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズおよび鉛のような金属、またはこれらの合金;LiF/Al、LiO/Al、LiF/Fe、Al:Li、Al:BaF、Al:BaF:Baのような多層構造の物質になってもよいが、これに限定されるものではない。
【0156】
前記カソード電極は、5×10−7torr以下の真空度を示す熱蒸着器の内部で蒸着されて形成されるが、この方法にのみ限定されるものではない。
【0157】
前記正孔輸送層および/または電子輸送層物質は、光活性層で分離された電子と正孔を電極に効率的に伝達させる役割を担い、物質を特に制限しない。
【0158】
前記正孔輸送層物質は、PEDOT:PSS(Poly(3,4−ethylenedioxythiophene)−poly(styrenesulfonate))、モリブデン酸化物(MoO);バナジウム酸化物(V);ニッケル酸化物(NiO);およびタングステン酸化物(WO)などになってもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
【0159】
前記電子輸送層物質は、電子抽出金属酸化物(electron−extracting metal oxides)になってもよいし、具体的には、8−ヒドロキシキノリンの金属錯体;Alqを含む錯体;Liqを含む金属錯体;LiF;Ca;チタン酸化物(TiO);亜鉛酸化物(ZnO);およびセシウムカーボネート(CsCO)、ポリエチレンイミン(PEI)などになってもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
【0160】
光活性層は、電子供与体および/または電子受容体のような光活性物質を有機溶媒に溶解させた後、溶液をスピンコーティング、ディップコーティング、スクリーンプリンティング、スプレーコーティング、ドクターブレード、ブラシペインティングなどの方法で形成することができるが、これらの方法にのみ限定されるものではない。
【0161】
以下、本明細書を具体的に説明するために実施例を挙げて詳細に説明する。しかし、本明細書に係る実施例は種々の異なる形態に変形可能であり、本明細書の範囲が以下に詳述する実施例に限定されると解釈されない。本明細書の実施例は、当業界における平均的な知識を有する者に本明細書をより完全に説明するために提供されるものである。
【0162】
製造例1.重合体の製造
【化59】
【0163】
綺麗に乾燥した5mLのマイクロウェーブバイアルに、化合物a−1、a−2およびa−3、Pd(dba)(3mol%)およびトリ−(o−トリル)ホスフィン(tri−(o−tolyl)phosphine)(6mol%)を添加した後、無水クロロベンゼン5mlを添加した。生成された反応混合物をマイクロウェーブ反応器で、130℃で100分間加熱した。ブロモベンゾトリフルオライド(Br−Benzotrifluoride)0.5mLを前記溶液に加えた後、生成された溶液を20分間さらに撹拌した後、室温に冷却させた。その後、混合物を100mLのメタノールに注いだ。沈殿した重合体を濾過して得た。収集された重合体をメタノール、アセトンヘキサン、およびクロロホルムの順にソックスレー(soxhlet)抽出した。クロロホルム抽出物を濃縮させた後、メタノールに注いで重合体を沈殿させた。沈殿した重合体を再び濾過して得て、真空下、一晩乾燥させた。紫色−黒色の光沢を有する精製された重合体1(120mg、28%)を得た。
【0164】
GPC分析:Mn=28,641g/mol、PDI=1.98
【0165】
図2は、重合体1をクロロベンゼンに溶かした溶液のUV−Vis吸光スペクトルであり、図3は、重合体1をクロロベンゼンに溶かして作ったフィルムサンプルのUV−Vis吸光スペクトルでUV−Vis吸光スペクトル(UV−Vis absorption spectrometer)を用いて分析した。
【0166】
図4は、重合体1の循環電圧電流法(Cyclic Voltammetry)グラフである。
【0167】
また、前記図2〜4による重合体1の分析結果は下記表1の通りである。
【表1】
【0168】
前記表1中、λmaxは最大吸収波長、λedgeは吸収端、Optical Eoptは光学バンドギャップを意味する。
【0169】
実験例1−1.有機太陽電池の製造
前記重合体1とPC71BMとを1:1でクロロベンゼン(Chlorobenzene、CB)に溶かして複合溶液(composit solution)を製造した。この時、濃度は4wt%に調節し、有機太陽電池はITO/ZnO NP/光活性層/MoO/Agのインバーテッド構造にした。
【0170】
ITOはバータイプ(bar type)で、1.5cm×1.5cmコーティングされたガラス基板(11.5Ω/□)は蒸留水、アセトン、2−プロパノールを用いて超音波洗浄し、ITO表面を10分間オゾン処理した後、ZnO NP(ZnO nanograde N−10 2.5wt% in 1−butanol、0.45μmのPTFEにフィルタリング)を作り、このZnO NP溶液を4000rpmで40秒間スピンコーティング(spin−coating)した後、80℃で10分間熱処理し、残っている溶媒を除去して電子輸送層を完成した。光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を70℃、700rpmで25秒間スピンコーティングした。熱蒸着器でMoOを0.2Å/sの速度で10−7Torrで10nmの厚さに熱蒸着して正孔輸送層を製造した。前記順に製造後、熱蒸着器の内部でAgを1Å/sの速度で100nm蒸着して、逆方向構造の有機太陽電池を製造した。
【0171】
実験例1−2.有機太陽電池の製造
前記実験例1−1において、光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を700rpmの代わりに1000rpmでスピンコーティングしたことを除き、実験例1−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0172】
実験例1−3.有機太陽電池の製造
前記実験例1−1において、光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を700rpmの代わりに1500rpmでスピンコーティングしたことを除き、実験例1−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0173】
実験例1−4.有機太陽電池の製造
前記実験例1−1において、光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を700rpmの代わりに2000rpmでスピンコーティングしたことを除き、実験例1−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0174】
前記実験例1−1〜1−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表2にその結果を示した。
【表2】
【0175】
図5は、実験例1−1〜1−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0176】
実験例2−1.有機太陽電池の製造
前記重合体1とPC71BMとを1:2でクロロベンゼン(Chlorobenzene、CB)に溶かして複合溶液(composit solution)を製造した。この時、濃度は4wt%に調節し、有機太陽電池はITO/ZnO NP/光活性層/MoO/Agのインバーテッド構造にした。
【0177】
ITOはバータイプ(bar type)で、1.5cm×1.5cmコーティングされたガラス基板(11.5Ω/□)は蒸留水、アセトン、2−プロパノールを用いて超音波洗浄し、ITO表面を10分間オゾン処理した後、ZnO NP(ZnO nanograde N−10 2.5wt% in 1−butanol、0.45μmのPTFEにフィルタリング)を作り、このZnO NP溶液を4000rpmで40秒間スピンコーティング(spin−coating)した後、80℃で10分間熱処理し、残っている溶媒を除去して電子輸送層を完成した。光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を70℃、700rpmで25秒間スピンコーティングした。熱蒸着器でMoOを0.2Å/sの速度で10−7Torrで10nmの厚さに熱蒸着して正孔輸送層を製造した。前記順に製造後、熱蒸着器の内部でAgを1Å/sの速度で100nm蒸着して、逆方向構造の有機太陽電池を製造した。
【0178】
実験例2−2.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を700rpmの代わりに1000rpmでスピンコーティングしたことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0179】
実験例2−3.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を700rpmの代わりに1500rpmでスピンコーティングしたことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0180】
実験例2−4.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、光活性層のコーティングのために、重合体1とPC71BMとの複合溶液を700rpmの代わりに2000rpmでスピンコーティングしたことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0181】
前記実験例2−1〜2−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表3にその結果を示した。
【表3】
【0182】
図6は、実験例2−1〜2−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0183】
実験例3−1.有機太陽電池の製造
前記実験例1−1において、前記重合体1とPC71BMとを1:1の代わりに1:3でクロロベンゼン(Chlorobenzene、CB)に溶かして複合溶液(composit solution)を製造したことを除き、実験例1−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0184】
実験例3−2.有機太陽電池の製造
前記実験例1−2において、前記重合体1とPC71BMとを1:1の代わりに1:3でクロロベンゼン(Chlorobenzene、CB)に溶かして複合溶液(composit solution)を製造したことを除き、実験例1−2と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0185】
実験例3−3.有機太陽電池の製造
前記実験例1−3において、前記重合体1とPC71BMとを1:1の代わりに1:3でクロロベンゼン(Chlorobenzene、CB)に溶かして複合溶液(composit solution)を製造したことを除き、実験例1−3と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0186】
実験例3−4.有機太陽電池の製造
前記実験例1−4において、前記重合体1とPC71BMをと1:1の代わりに1:3でクロロベンゼン(Chlorobenzene、CB)に溶かして複合溶液(composit solution)を製造したことを除き、実験例1−4と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0187】
前記実験例3−1〜3−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表4にその結果を示した。
【表4】
【0188】
図7は、実験例3−1〜3−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0189】
実験例4−1.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、前記重合体1とPC71BMとの複合溶液(composit solution)を4wt%の代わりに2wt%で製造したことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0190】
実験例4−2.有機太陽電池の製造
前記実験例2−2において、前記重合体1とPC71BMとの複合溶液(composit solution)を4wt%の代わりに2wt%で製造したことを除き、実験例2−2と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0191】
実験例4−3.有機太陽電池の製造
前記実験例2−3において、前記重合体1とPC71BMとの複合溶液(composit solution)を4wt%の代わりに2wt%で製造したことを除き、実験例2−3と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0192】
実験例4−4.有機太陽電池の製造
前記実験例2−4において、前記重合体1とPC71BMとの複合溶液(composit solution)を4wt%の代わりに2wt%で製造したことを除き、実験例2−4と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0193】
前記実験例4−1〜4−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表5にその結果を示した。
【表5】
【0194】
図8は、実験例4−1〜4−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0195】
実験例5−1.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1,8−ジヨードオクタン(DIO:1,8−diiodooctane)を3vol%添加したことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0196】
実験例5−2.有機太陽電池の製造
前記実験例2−2において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1,8−ジヨードオクタン(DIO:1,8−diiodooctane)を3vol%添加したことを除き、実験例2−2と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0197】
実験例5−3.有機太陽電池の製造
前記実験例2−3において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1,8−ジヨードオクタン(DIO:1,8−diiodooctane)を3vol%添加したことを除き、実験例2−3と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0198】
実験例5−4.有機太陽電池の製造
前記実験例2−4において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1,8−ジヨードオクタン(DIO:1,8−diiodooctane)を3vol%添加したことを除き、実験例2−4と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0199】
前記実験例5−1〜5−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表6にその結果を示した。
【表6】
【0200】
図9は、実験例5−1〜5−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0201】
実験例6−1.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、重合体1とPC71BMとの複合溶液にジフェニルエーテル(DPE:diphenylether)を3vol%添加したことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0202】
実験例6−2.有機太陽電池の製造
前記実験例2−2において、重合体1とPC71BMとの複合溶液にジフェニルエーテル(DPE:diphenylether)を3vol%添加したことを除き、実験例2−2と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0203】
実験例6−3.有機太陽電池の製造
前記実験例2−3において、重合体1とPC71BMとの複合溶液にジフェニルエーテル(DPE:diphenylether)を3vol%添加したことを除き、実験例2−3と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0204】
実験例6−4.有機太陽電池の製造
前記実験例2−4において、重合体1とPC71BMとの複合溶液にジフェニルエーテル(DPE:diphenylether)を3vol%添加したことを除き、実験例2−4と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0205】
前記実験例6−1〜6−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表7にその結果を示した。
【表7】
【0206】
図10は、実験例6−1〜6−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0207】
実験例7−1.有機太陽電池の製造
前記実験例2−1において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1−クロロナフタレン(1−CN:1−chloronaphthalene)を3vol%添加したことを除き、実験例2−1と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0208】
実験例7−2.有機太陽電池の製造
前記実験例2−2において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1−クロロナフタレン(1−CN:1−chloronaphthalene)を3vol%添加したことを除き、実験例2−2と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0209】
実験例7−3.有機太陽電池の製造
前記実験例2−3において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1−クロロナフタレン(1−CN:1−chloronaphthalene)を3vol%添加したことを除き、実験例2−3と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0210】
実験例7−4.有機太陽電池の製造
前記実験例2−4において、重合体1とPC71BMとの複合溶液に1−クロロナフタレン(1−CN:1−chloronaphthalene)を3vol%添加したことを除き、実験例2−4と同様の方法で有機太陽電池を製造した。
【0211】
前記実験例7−1〜7−4で製造された有機太陽電池の光電変換特性を100mW/cm(AM1.5)の条件で測定し、下記表8にその結果を示した。
【表8】
【0212】
図11は、実験例7−1〜7−4による有機太陽電池の電圧に応じた電流密度を示す図である。
【0213】
前記Vocは開放電圧を、Jscは短絡電流を、FFは充電率(Fill factor)を、PCE(η)はエネルギー変換効率を意味する。開放電圧と短絡電流は、それぞれ電圧−電流密度曲線の4像限におけるX軸とY軸切片であり、この2つの値が高いほど、太陽電池の効率は好ましく高くなる。また、充電率(Fill factor)は、曲線内部に描ける長方形の広さを短絡電流と開放電圧との積で割った値である。この3つの値を照射された光の強度で割るとエネルギー変換効率が求められ、高い値であるほど、好ましい。前記表2〜8および図5〜11の結果から、本明細書の一実施態様に係る重合体は高い光−電変換効率を示すことを確認することができる。
【符号の説明】
【0214】
101:基板
102:第1電極
103:正孔輸送層
104:光活性層
105:第2電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11