【文献】
グランドアドベンチャー GRAND ADVENTURE,ファミ通App iPhone & Android NO.003,株式会社エンターブレイン,2012年 8月 2日,P.52−53
【文献】
グランドアドベンチャー GRAND ADVENTURE,アプリスタイル VOL.9,株式会社イースト・プレス,2012年 6月27日,第9巻,P.134−135
【文献】
株式会社キュービスト QBIST,SE−MOOK 戦国IXA 公式ガイドブック 指南之書 初版,株式会社スクウェア・エニックス 田口 浩司,2011年 2月17日,第1版,P.10,16,42−43,51
【文献】
決戦,蒼の三国志攻略 Wiki,2015年 5月29日,平成31年3月26日検索,URL,https://wikiwiki.jp/aono3gokushi/決戦
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、街づくりゲームなどの空間の開発等に係るゲームは、基本的にはプレーヤが所望のタイミングで街を操作するものであるため、スピード感やスリルなどの強い刺激を求めるプレーヤが物足りなさを感じる可能性があった。このため、当該ゲームにおいては、街の雰囲気作りに趣向を凝らす、街づくりに使用可能なオブジェクトのバリエーションを増やすなどの、プレーヤを飽きさせない工夫が重要と考えられてきた。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、空間の開発等に係るゲームにおいて適時かつ効果的な緩急をつけることにより、プレーヤをより強くゲームに誘引することのできる仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するため、本発明のゲームシステムは、
プレーヤの操作に基づき当該プレーヤの仮想空間へオブジェクトを配置し、当該オブジェクトを用いて進行する第1のゲームを実行する第1のゲーム処理手段と、
前記仮想空間に敵キャラクタを出現させ、所与の条件を満たした前記敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを対戦させる第2のゲームを実行する第2のゲーム処理手段と、
前記第1のゲームに係る第1のゲーム画面を前記第1のゲームの実行中に所与の表示手段へ表示させ、当該表示中に前記仮想空間における前記所与の条件の成立が判定された場合には、前記表示手段の表示画面を、前記第1のゲーム画面から、前記第2のゲームに係る第2のゲーム画面へと切り替える処理を実行する表示制御手段と、
前記第2のゲームにおける前記対戦の結果を、前記第1のゲームに用いられるパラメータへ反映させる処理を実行するゲーム管理手段と、を備えるものである。
【0007】
ここで、「プレーヤの仮想空間」は、第1のゲームにおいて当該プレーヤが関与し得るオブジェクト空間であって、第1のゲームに用いられる仮想空間の全エリア又は一部のエリアである。例えば、当該プレーヤは、当該プレーヤの仮想空間におけるオブジェクトのレイアウトを操作することが可能であってもよいし、仮想空間の条件(環境)を操作することが可能であってもよい。また、当該仮想空間は、二次元のオブジェクト空間であって
もよいし、三次元のオブジェクト空間であってもよい。
【0008】
また、「オブジェクト」は、プレーヤが仮想空間に配置可能なオブジェクトのことである。例えば、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして造成地を想定した場合、仮想空間に配置可能なオブジェクトとしては、工場、公園、人口池、住宅、ビルなどの施設オブジェクトを想定し得る。また、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして農場、田畑、緑地、森、林などを想定した場合、仮想空間に配置可能なオブジェクトとしては、種苗、家畜などの動植物オブジェクトを想定し得る。また、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして宇宙空間を想定した場合、仮想空間に配置可能なオブジェクトとしては、住居モジュール、実験モジュール、食料庫モジュールなどのモジュールオブジェクトを想定し得る。
【0009】
また、「進行」には、仮想空間に含まれる個々のオブジェクト又は当該仮想空間自体の開発、発展、成長、建設、形成、構築、創造、増殖のうち少なくとも何れか(以下、適宜、「開発等」という。)の意味が含まれてもよい。また、「進行」には、プレーヤが主として行う進行と、所与の条件下又はプレーヤが設定した条件下で第1のゲーム処理手段が自動演算により行う進行と、プレーヤと第1のゲーム処理手段とが協働して行う進行との何れが含まれてもよい。
【0010】
また、「対戦」には、プレーヤの操作に応じてリアルタイムでプレーヤキャラクタが戦闘行動を行う対戦と、第2のゲーム処理手段の自動演算によりプレーヤキャラクタが戦闘行動を行う対戦との何れが含まれてもよい。
【0011】
また、「プレーヤキャラクタ」には、プレーヤが所有する単一のプレーヤキャラクタ又は複数のプレーヤキャラクタが含まれる。プレーヤキャラクタの側に他のプレーヤ(他プレーヤ)のプレーヤキャラクタを参戦させることも可能である。
【0012】
また、「敵キャラクタ」には、第2のゲーム処理手段が自動発生させた敵キャラクタが含まれてもよいし、他のプレーヤ(他プレーヤ)のプレーヤキャラクタが含まれてもよい。
【0013】
また、「対戦の結果」には、対戦の勝者又は敗者を示す情報、対戦によりプレーヤキャラクタ又は敵キャラクタが受けたダメージの大きさを示す情報、対戦によりプレーヤキャラクタ又は敵キャラクタが失った装備の情報のうち何れが含まれてもよい。
【0014】
また、「第1のゲームに用いられるパラメータ」は、第1のゲームに用いられる少なくとも1つのパラメータであって、例えば、第1のゲームの進行(開発等)を促進又は制限するパラメータであってもよい。
【0015】
以上の結果、本発明によれば、プレーヤは、自己の仮想空間の開発等に係る第1のゲームをプレーしつつ、当該仮想空間に敵キャラクタが出現した場合には、自己のキャラクタを敵キャラクタと対戦させる第2のゲームのプレーを開始することができる。しかも、当該所与の条件の成立が判定されたタイミングで表示手段の画面が第1のゲーム画面から第2のゲーム画面へと切り替わるので、プレーヤの心理状態を、開発等を楽しむという安定した心理状態から、対戦に挑むという緊迫した心理状態へと即座かつ強制的に移行させることができる。
【0016】
また、本発明は、第2のゲームの対戦の結果を第1のゲームのパラメータへ反映させるので、第2のゲームをプレーすることで第1のゲームに関与しているという感覚をプレーヤへ与えることもできる。例えば、プレーヤキャラクタが敗北した場合に第1のゲームの進行が制限される方向に前記パラメータを制御したならば、自己のプレーヤキャラクタで
自己の仮想空間を防衛しているという実感をプレーヤに与えることもできる。
【0017】
従って、本発明によれば、空間の開発等に係るゲームにおいて適時かつ効果的な緩急をつけることにより、プレーヤをより強くゲームに誘引することができる。
【0018】
(2)本発明のゲームシステムにおいて、
前記所与の条件の成立が判定された場合に、前記第2のゲームに係る操作入力の受け付け処理を開始する入力受付け部を更に備えてもよい。
【0019】
この場合、画面の切り替えを契機として第2のゲームの操作がプレーヤに許可されるので、タイミングよく操作を開始したプレーヤを対戦で有利にすることができる。従って、本発明によれば、敵キャラクタの出現の際におけるプレーヤの緊張感を煽ることができる。
【0020】
(3)本発明のゲームシステムにおいて、
前記表示制御手段は、
前記表示手段へ前記第2のゲーム画面を表示させる際には、前記仮想空間のうち前記対戦に係るエリアに存在するオブジェクトを特定し、当該オブジェクトの少なくとも一部を当該第2のゲーム画面の背景として前記表示手段へ表示させる制御を行ってもよい。
【0021】
従って、第2のゲームの対戦が第1のゲームの仮想空間内で行われているという感覚を簡単な画像生成技術でプレーヤへ与えることができる。
【0022】
(4)本発明のゲームシステムにおいて、
前記表示制御手段は、
前記表示手段へ前記第2のゲーム画面を表示させる際には、前記仮想空間のうち前記対戦に係るエリアに配置された仮想カメラによる前記仮想空間の画像を生成し、当該画像を前記第2のゲーム画面の背景として前記表示手段へ表示させる制御を行ってもよい。
【0023】
従って、第2のゲームの対戦が第1のゲームの仮想空間内で行われているという感覚をプレーヤへ確実に与えることができる。
【0024】
(5)本発明のゲームシステムにおいて、
前記表示手段は、
タッチパネル型ディスプレイであり、
前記表示制御手段は、
前記所与の条件の成立が判定された場合に、前記第2のゲームに係る操作入力用画像の表示を開始してもよい。
【0025】
従って、プレーヤは、操作入力用画像の表示開始を契機として、第2のゲームの操作が許可されたことを認識できる。
【0026】
(6)本発明のゲームシステムにおいて、
前記表示制御手段は、
前記対戦の終了が判定された場合に、前記第2のゲームに係る操作入力用画像の表示を終了してもよい。
【0027】
従って、プレーヤは、操作入力用画像の表示終了を契機として、第2のゲームの操作が禁止されたことを認識できる。
【0028】
なお、表示制御手段は、前記第2のゲームに係る第2のゲーム画面を前記第2のゲームの実行中に所与の表示手段へ表示させ、当該表示中に前記対戦の終了が判定された場合には、前記表示手段の表示画面を、前記第2のゲーム画面から、前記第1のゲームに係る第1のゲーム画面へと切り替える処理を実行してもよい。
【0029】
(7)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
対戦可能な前記敵キャラクタ及び前記プレーヤキャラクタの組み合わせが前記仮想空間内に同時に複数組み存在すると判定された場合には、当該複数の組み合わせの対戦順序を、所与の基準により決定してもよい。
【0030】
ここで、「所与の基準」とは、例えば、「所与の条件を満たした組み合わせから順に対戦を開始させる」などの基準である。
【0031】
従って、プレーヤは、複数のプレーヤキャラクタを用いて複数の敵キャラクタと順次に対戦をすることができる。
【0032】
(8)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
対戦可能な前記敵キャラクタ及び前記プレーヤキャラクタの組み合わせが前記仮想空間内に同時に複数組み存在すると判定された場合には、当該複数の組み合わせの対戦順序を、前記プレーヤが指定した順序に設定してもよい。
【0033】
従って、プレーヤは、複数のプレーヤキャラクタを用いて複数の敵キャラクタと順次に対戦をすることができる。また、プレーヤは、これら対戦の順序を所望の順序に設定することができる。
【0034】
(9)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記仮想空間へ出現させるべき前記敵キャラクタを、前記第1のゲームの進行状況を示すパラメータに基づき決定してもよい。
【0035】
この場合、第1のゲームが進行するにつれて第2のゲームの対戦相手が変化する(例えば強くなる)ので、第1のゲームと第2のゲームとが連携しているという強い実感をプレーヤへ与えることができる。
【0036】
(10)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記仮想空間に対する敵キャラクタの出現頻度を、前記第1のゲームの進行状況を示すパラメータに基づき設定してもよい。
【0037】
この場合、第1のゲームが進行するにつれて第2のゲームの行われる頻度が変化する(例えば高頻度になる)ので、第1のゲームと第2のゲームとが連携しているという強い実感をプレーヤへ与えることができる。
【0038】
(11)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記仮想空間に出現させるべき前記敵キャラクタを、前記プレーヤが前記仮想空間へ投入可能なプレーヤキャラクタに応じて決定してもよい。
【0039】
この場合、仮想空間へ投入可能なプレーヤキャラクタが変化すると敵キャラクタが変化する(例えば敵キャラクタの戦闘力が高まる)ので、プレーヤは、拮抗した対戦を楽しむことができる。
【0040】
(12)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記対戦で前記敵キャラクタの勝利が判定された場合には、前記第1のゲームの進行が制限される方向に前記第1のゲームのパラメータを変更する処理を実行してもよい。
【0041】
この場合、第2のゲームでプレーヤキャラクタが勝利しなければ第1のゲームの進行が制限されるので、プレーヤキャラクタで自己の仮想空間を防衛しているという実感をプレーヤへ与えることができる。
【0042】
(13)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記対戦で前記敵キャラクタの勝利が判定されてから次に前記対戦で前記プレーヤキャラクタの勝利が判定されるまでの期間中は、前記制限を継続してもよい。
【0043】
従って、第2のゲームでプレーヤキャラクタが勝利しなければ次に勝利するまでの期間中は第1のゲームの進行が制限され続けるので、敵キャラクタに自己の仮想空間が占拠(支配)されているという感覚をプレーヤへ与えることができる。
【0044】
(14)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記対戦に係るエリアに存在する所与のオブジェクトを特定する特定手段と、
前記対戦で前記敵キャラクタの勝利が判定された場合に、前記オブジェクトと前記敵キャラクタとを対応付ける情報を所与の記憶手段へ記憶する対応付け手段と、
前記オブジェクトに係る次の前記対戦で前記プレーヤキャラクタの勝利が判定された場合に、前記対応付けを解除する対応解除手段と、
少なくとも前記対応付けに係る前記オブジェクトについて前記制限を行う制限手段と、
前記オブジェクトの前記対応付けが解除された場合に前記制限を解除する制限解除手段とを備えてもよい。
【0045】
ここで、「所与のオブジェクト」は、当該エリアに存在する全てのオブジェクト又は一部のオブジェクトである。例えば、当該エリアに様々な属性のオブジェクトが存在する場合に、特定の属性のオブジェクトを所与のオブジェクトとして特定してもよい。
【0046】
従って、ゲーム管理手段は、敵キャラクタによる占拠がオブジェクトごとに行われるという感覚をプレーヤへ与えることができる。
【0047】
(15)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記仮想空間に出現した特定オブジェクトを前記プレーヤが獲得した場合には、前記プレーヤキャラクタの戦闘力に係るパラメータを変更する処理を実行してもよい。
【0048】
ここで、「特定オブジェクト」には、例えば、第1のゲームの進行により所定条件が満たされた場合に仮想空間に出現する1又は複数のオブジェクトなどが含まれる。
【0049】
また、「プレーヤキャラクタの戦闘力に係るパラメータ」には、例えば、仮想空間へ投入可能なプレーヤキャラクタ自体、プレーヤキャラクタのレベル(戦闘力)、プレーヤキ
ャラクタに装備可能なアイテム、プレーヤキャラクタのレベル(戦闘力)の上限値、プレーヤキャラクタのスロット数などが含まれてもよい。
【0050】
従って、本発明によれば、第1のゲームをプレーすることで第2のゲームに関与しているという感覚をプレーヤへ与えることができる。例えば、第1のゲームが一定以上進行した場合に限り仮想空間に出現する特定オブジェクトでプレーヤキャラクタの戦闘力を増強できる場合には、第1のゲームの進行が第2のゲームの有利に働くという実感をプレーヤに与えることができる。
【0051】
(16)本発明のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム管理手段は、
前記プレーヤと所与の関連性を有する他プレーヤのプレーヤキャラクタを、前記対戦に係る前記プレーヤキャラクタの側に参戦させ、前記対戦の結果と、前記第1のゲームの進行状況を示すパラメータと、のうち少なくとも一方に応じた特典を、前記他プレーヤへ付与する処理を実行してもよい。
【0052】
従って、第2のゲームの結果及び第1のゲームの進行状況の少なくとも一方が他プレーヤの利益(又は不利益)に繋がるので、第1のゲーム及び第2のゲームの少なくとも一方に他プレーヤの関心を向けることができる。
【0053】
例えば、当該プレーヤキャラクタ側の勝利を条件として他プレーヤへ特典を付与する場合には、参戦の能力に自信のある他プレーヤを第2のゲームに強く誘引することができる。
【0054】
また、例えば、第1のゲームが進行するほど高い価値の特典を他プレーヤへ付与する場合には、他プレーヤの関心を第1のゲームの進行状況に向けることができ、しかも、第1のゲームが進行するほど第2のゲームに他プレーヤを強く誘引できる。
【0055】
(17)上記課題を解決するため、本発明のサーバは、
プレーヤの操作に基づき当該プレーヤの仮想空間へオブジェクトを配置し、当該オブジェクトを用いて進行する第1のゲームを実行する第1のゲーム処理手段と、
前記仮想空間に敵キャラクタを出現させ、所与の条件を満たした前記敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを対戦させる第2のゲームを実行する第2のゲーム処理手段と、
前記第1のゲームに係る第1のゲーム画面を前記第1のゲームの実行中に所与の表示手段へ表示させ、当該表示中に前記仮想空間における前記所与の条件の成立が判定された場合には、前記表示手段の表示画面を、前記第1のゲーム画面から、前記第2のゲームに係る第2のゲーム画面へと切り替える処理を実行する表示制御手段と、
前記第2のゲームにおける前記対戦の結果を、前記第1のゲームに用いられるパラメータへ反映させる処理を実行するゲーム管理手段とを備える。
【0056】
(18)上記課題を解決するため、本発明のプログラムは、
プレーヤの操作に基づき当該プレーヤの仮想空間へオブジェクトを配置し、当該オブジェクトを用いて進行する第1のゲームを実行する第1のゲーム処理手段と、
前記仮想空間に敵キャラクタを出現させ、所与の条件を満たした前記敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを対戦させる第2のゲームを実行する第2のゲーム処理手段と、
前記第1のゲームに係る第1のゲーム画面を前記第1のゲームの実行中に所与の表示手段へ表示させ、当該表示中に前記仮想空間における前記所与の条件の成立が判定された場合には、前記表示手段の表示画面を、前記第1のゲーム画面から、前記第2のゲームに係る第2のゲーム画面へと切り替える処理を実行する表示制御手段と、
前記第2のゲームにおける前記対戦の結果を、前記第1のゲームに用いられるパラメー
タへ反映させる処理を実行するゲーム管理手段と、
してコンピュータを機能させる。
【0057】
従って、本発明によれば、空間の開発等に係るゲームにおいて適時かつ効果的な緩急をつけることにより、プレーヤをより強くゲームに誘引することができる。
【0058】
なお、本発明のゲームシステムの機能は、複数の装置に分担して搭載されてもよい。また、本ゲームシステムの機能の一部又は全部は、ネットワークに接続可能な端末装置に搭載されてもよい。また、本発明のプログラムの一部又は全部を情報記憶媒体に記録することも可能である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
以下、本実施形態について説明する。以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0061】
1.ゲームシステム
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0062】
図1に示すように、本実施形態のゲームシステム1は、ゲームサービスを提供するサーバ装置10(サーバの一例)と、複数の端末装置20A、20B、20C、…とを備える。ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、複数の端末装置20A、20B、20C
、…の各々は、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能である。以下、複数の端末装置20A、20B、20C、…のうち、或るプレーヤが操作可能な一の端末装置に着目して説明する(以下、当該プレーヤが操作可能な端末装置を、単に「端末装置20」という。)。
【0063】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10へアクセスし、インターネットを介してサーバ装置10から送信されるゲームをプレーできる。また、プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10へアクセスし、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図ることもできる。
【0064】
サーバ装置10は、インターネットを介してサーバに通信接続された端末装置20を介してプレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。なお、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい(SNS:Social Networking Service)。ここで、SNSサーバ
は、例えば、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置である。
【0065】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0066】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0067】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有していてもよい。
【0068】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0069】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶されるゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるユーザ情報146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0070】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のユーザであるプレーヤの操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20に提供する各種の処理を行う。これによって、ゲーム処理結果をプレーヤが閲覧可能となる。
【0071】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、タブレットPC、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0072】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0073】
具体的には、端末装置20が所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するユーザ情報146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0074】
2.サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。本実施形態のサーバ装置10は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0075】
サーバ装置10は、管理者その他の入力に用いるための入力部120と、所定の表示を行う表示部130と、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20その他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140(記憶手段に対応)を含む。
【0076】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他必要な設定、データの入力に用いられる。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0077】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0078】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0079】
通信部196は外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0080】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。記憶部140には、ゲーム(本実施形態では第1のゲーム及び第2のゲームの全体を単に「ゲーム」と称す。)に関する情報を保管するゲ
ーム情報144、プレーヤごとの情報を保管するユーザ情報146、及び、その他ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
【0081】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0082】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムが記憶される。
【0083】
例えば、処理部100(プロセッサー)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うと共に、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0084】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103(ゲーム管理手段に対応)、第1ゲーム処理部104(第1のゲーム処理手段に対応)、第2ゲーム処理部105(第2のゲーム処理手段に対応)、表示制御部106(表示制御手段に対応)を有している。但し、処理部100は、これら構成要素の一部を省略することもできる。
【0085】
通信制御部101は、端末装置20とインターネットを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
【0086】
特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0087】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0088】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例にとり説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0089】
第1ゲーム処理部104は、ゲーム管理部103の制御下で、第1のゲーム(以下、街づくりゲームとする。)のパラメータと、端末装置20の操作者であるプレーヤの操作とに基づいて、端末装置20と連動しつつ街づくりゲームの処理を実行する。街づくりゲームのパラメータは、ユーザ情報146の一部として記憶部140に格納され、ゲーム管理部103によって管理される。街づくりゲーム及びパラメータの詳細は、後述する。
【0090】
第2ゲーム処理部105は、ゲーム管理部103の制御下で、第2のゲーム(以下、対戦ゲームとする。)のパラメータと、端末装置20の操作者であるプレーヤの操作に基づいて、端末装置20と連動しつつ対戦ゲームの処理を実行する。対戦ゲームのパラメータは、ユーザ情報146の一部として記憶部140に格納され、ゲーム管理部103によっ
て管理される。対戦ゲーム及びパラメータの詳細は、後述する。
【0091】
ゲーム管理部103は、街づくりゲームに用いられるパラメータと、対戦ゲームに用いられるパラメータとを管理する処理、第1ゲーム処理部104を制御する処理、第2ゲーム処理部105を制御する処理、表示制御部106を制御する処理などを実行する。ゲーム管理部103の動作の詳細は、後述する。
【0092】
表示制御部106は、ゲーム管理部103の制御下で、表示用の画像を生成する処理、画像を切り替えるタイミングを制御する処理などを実行する。表示用の画像には、Web処理部102及び通信部196を介して端末装置20へ送信すべき画像が含まれる。表示制御部106の動作の詳細は、後述する。
【0093】
3.端末装置
次に、上述の
図2を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、本実施形態の端末装置20は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0094】
入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入力情報を処理部に出力する。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどを含む。
【0095】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。記憶部270の一部は、処理部200のワーク領域として用いられる主記憶部272である。
【0096】
情報記憶媒体280は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。情報記憶媒体280は、処理部200を機能させるためのプログラムを記憶することができる。
【0097】
表示部290(表示手段に対応)は、端末装置20内で生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0098】
通信部296は外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0099】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力情報、情報記憶媒体280に記憶されているプログラム(データ)などに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。処理部200は、各種処理を実行する際に、記憶部270内の主記憶部272をワーク領域として使用する。また、処理部200は、サーバ装置10の記憶部140又は情報記憶媒体180に記憶されているプログラム、ゲームデータなどを、インターネットを介して受信し、端末装置20の情報記憶媒体280又は記憶部270に記憶する処理を実行する。処理部200の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0100】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表
示制御部213、描画部220、音生成部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0101】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。
また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。また、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0102】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報を送信して、ユーザ情報146に関するデータ(プレーヤのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。例えば、通信制御部210は、プレーヤと友人関係にある他のプレーヤの情報(他のプレーヤ名、他のプレーヤの掲示情報など)を含むデータを、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0103】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0104】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケー
ションプログラムであって、サーバ装置10その他のWebサーバから、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをサーバ装置10その他のWebサーバに送信する。
【0105】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、サーバ装置10から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0106】
端末装置20は、インターネットを介してURLで指定されたWebサーバからの情報を、Webブラウザ211を用いて表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211で表示させる。
【0107】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0108】
また、ゲーム処理部212は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0109】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置
される空間である。
【0110】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0111】
また、表示制御部213は、ゲーム画面制御部216で生成されたゲーム画面を表示部に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、ゲーム画面を表示する際にWebブラウザ211を用いてもよい。
【0112】
4.本実施形態の手法
4−1.本実施形態の概要及び前提
先ず、本実施形態のゲームシステムにおいて、サーバ装置10の第1ゲーム処理部104は、プレーヤの操作に基づき当該プレーヤの仮想空間へオブジェクトを配置し、当該オブジェクトを用いて進行する街づくりゲームを実行する(
図3の左上のブロックを参照)。
【0113】
本実施形態の街づくりゲームでは、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして造成地を想定し、仮想空間に配置可能なオブジェクトを、工場、公園、人口池、住宅、ビルなどの施設と仮定し、プレーヤは、街づくりゲームに用いられる仮想空間の全エリア又は一部のエリアに関与し得るものとする。以下、プレーヤが関与し得るエリアを単に「仮想空間」という。
【0114】
例えば、プレーヤは、仮想空間における施設の個数、種類、レイアウトなどを操作することが可能であると共に、仮想空間の条件(環境)として資金、資材、資源、人材等の供給先、供給量、投入タイミングなどを操作することが可能である。なお、この仮想空間は、二次元のオブジェクト空間であってもよいが、後述する
図5〜
図10では三次元のオブジェクト空間を例示した。
【0115】
そして、第1ゲーム処理部104は、プレーヤが設定した条件(プレーヤが設定した資金、資材、資源、人材等の供給先、供給タイミング、供給量)の下で、自動演算を行い、仮想空間及び施設を経時変化(人口移動、工事進捗など)させることにより、仮想空間及び施設の開発等を図る。つまり、本実施形態の街づくりゲームは、いわゆるシミュレーションゲームとしての側面を有している。
【0116】
また、第1ゲーム処理部104は、プレーヤの関与を一時的に禁止するために、必要に応じて仮想空間の条件を不変とすることも可能であり、また、プレーヤにとって不測の事態を発生させるために、必要に応じて仮想空間の条件を攪乱することも可能である。
【0117】
また、サーバ装置10の表示制御部106は、第1ゲーム処理部104と協働して、街づくりゲームに係るゲーム画面(街づくりゲーム画面)を生成する。この街づくりゲーム画面(第1のゲーム画面に対応)は、Web処理部102及び通信制御部101を介して逐次に端末装置20へ送信される。つまり、本実施形態のゲームシステムでは、街づくりゲーム画面の表示先を端末装置20の表示部290とする。
【0118】
更に、サーバ装置10の第2ゲーム処理部105は、街づくりゲームの仮想空間に敵キャラクタを出現させ(
図3の中央上のブロックを参照)、仮想空間において所与の条件を満たした敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを対戦させる対戦ゲームを実行する(
図3の右上のブロックを参照)。この第2ゲーム処理部105と協働して、表示制御部106
は、対戦ゲームに係るゲーム画面(対戦ゲーム画面)を生成する。この対戦ゲーム画面(第2のゲーム画面に対応)は、Web処理部102及び通信制御部101を介して逐次に端末装置20へ送信される。つまり、本実施形態のゲームシステムでは、対戦ゲーム画面の表示先を端末装置20の表示部290とする。
【0119】
ここで、本実施形態の対戦ゲームは、プレーヤの操作に応じてリアルタイムでプレーヤキャラクタが戦闘行動を行うアクションゲームであると仮定する。対戦に係るプレーヤキャラクタは、基本的には、プレーヤが所有する単一のプレーヤキャラクタ又は複数のプレーヤキャラクタであるが、プレーヤキャラクタの側に、他のプレーヤ(他プレーヤ)が操作可能なプレーヤキャラクタを参戦させることも可能である(後述する協力プレー)。また、対戦に係る敵キャラクタは、他のプレーヤ(他プレーヤ)が操作可能なプレーヤキャラクタであってもよいが、ここでは第2ゲーム処理部105が自動発生させた敵キャラクタであると仮定する。
【0120】
さらに、サーバ装置10の表示制御部106は、街づくりゲームに係る街づくりゲーム画面を街づくりゲームの実行中に端末装置20の表示部290へ表示させ、当該表示中に仮想空間における所与の条件の成立が判定された場合には、表示部290の表示画面を、街づくりゲーム画面から、対戦ゲームに係る対戦ゲーム画面へと切り替える処理を実行する(
図3の右上のブロックを参照)。
【0121】
そして、サーバ装置10のゲーム管理部103は、対戦ゲームにおける対戦の結果を、街づくりゲームに用いられるパラメータへ反映させる処理を実行する(
図3の下部のブロックを参照)。対戦の結果は、基本的には、対戦の勝者又は敗者を示す情報のことであるが、対戦によりプレーヤキャラクタ又は敵キャラクタが受けたダメージの大きさを示す情報、対戦によりプレーヤキャラクタ又は敵キャラクタが失った装備の情報のうち何れかが含まれてもよい。また、街づくりゲームに用いられるパラメータは、街づくりゲームに用いられる少なくとも1つのパラメータであって、例えば、街づくりゲームの進行(開発等)を促進又は制限するパラメータである(後述する占拠フラグ、資金、資材、資源、人材等)。従って、本実施形態のゲーム管理部103は、例えば、プレーヤキャラクタが勝利した場合に街づくりゲームの進行が促進される方向にパラメータを制御したり(
図3の矢印で表されたサイクルを参照)、プレーヤキャラクタが敗北した場合に街づくりゲームの進行が制限される方向にパラメータを制御したりすることができる(
図4の矢印で表されたサイクルを参照)。
【0122】
なお、以下の説明では、インターネット経由で行われるサーバ装置10と端末装置20との間のデータ通信速度は十分に高いとみなし、サーバ装置10の表示制御部106は、端末装置20の表示部290へリアルタイムでゲーム画像を表示でき、プレーヤは、サーバ装置10の処理部100へリアルタイムでプレーヤからの指示を送信できるものとする。
【0123】
また、サーバ装置10の表示制御部106が端末装置20の表示部290へゲーム画像を表示する際には、当該ゲーム画像の表示用のデータは、表示制御部106から表示部290へ送信されるまでに、Web処理部102、通信制御部101、通信部196、インターネット、通信部296、通信制御部210、及びWebブラウザ211、表示制御部213などを経由するが、以下の説明では、これらの経由の詳細についての説明を省略する。
【0124】
また、プレーヤがサーバ装置10の処理部100へ指示を送信する際には、当該指示は、プレーヤから処理部100へ送信されるまでに、入力部260、通信制御部210、通信部296、インターネット、通信部196、通信制御部101などを経由するが、以下
の説明では、これらの経由の詳細についての説明を省略する。
【0125】
4−2.ゲーム全体の流れ
以下、ゲーム画面に係る
図5〜
図11に基づきゲーム全体の流れを説明する。ここでは、入力部260及び表示部290としてタッチパネル型ディスプレイが用いられる例を想定する。
【0126】
4−2−1.街づくりに係るゲーム画面
先ず、ゲームが開始されると、第1ゲーム処理部104は街づくりゲームの実行を開始し、表示制御部106は、街づくりゲーム画面(
図5)の表示部290への表示を開始する。街づくりゲーム画面(
図5)には、街づくりゲームの仮想空間1000Aの表示エリアが設けられる。なお、街づくりゲーム画面(
図5)における仮想空間1000Aの視点(仮想カメラの位置、姿勢)の制御、拡大倍率の制御については、公知技術であるため、ここでの説明は省略する。
【0127】
プレーヤは、街づくりゲーム画面(
図5)に配置された所与のボタン1000Dへのタッチ操作と、ゲーム画面(
図5)における仮想空間1000Aへのタッチ操作と、街づくりゲーム画面におけるドラッグ操作などを組み合わせることにより、仮想空間1000Aの所望の位置へ施設1000B、1000Cなどを配置する。
【0128】
また、プレーヤは、ゲーム画面(
図5)に配置された所与のボタン1000E、1000Fへのタッチ操作と、仮想空間1000Aに配置された所望の施設1000B、1000Cの何れかへのタッチ操作とを組み合わせることにより、仮想空間1000Aの所望の施設へ資金、資材、資源、人材等を供給する指示を入力することができる。
【0129】
なお、プレーヤが使用可能な資金、資材、資源、人材等は、プレーヤが所有する資金、資材、資源、人材等の範囲内に制限される。プレーヤが所有する資金、資材、資源、人材等は、街づくりゲームの進行や対戦ゲームの結果などにより増減する。プレーヤが所有する資金、資材、資源、人材等に係るパラメータは、記憶部140のユーザ情報146などに保管され、ゲーム管理部103によって管理される(後述する
図12ではプレーヤの所有する資金、資材、資源、人材等に係るパラメータは不図示)。
【0130】
また、ゲーム管理部103は、資金、資材、資源、人材等の供給量に係るパラメータを施設ごとに管理し、資金、資材、資源、人材等の供給先となった施設についての供給量のパラメータを、供給量に応じて変化させる。なお、施設ごとの資金、資材、資源、人材等の供給量に係るパラメータは、記憶部140のユーザ情報146などに保管され、ゲーム管理部103によって管理される(後述する
図12では資金、資材、資源、人材等の供給量に係るパラメータは不図示)。
【0131】
また、ゲーム管理部103は、ユーザ情報146における施設ごとの資金、資材、資源、人材等の供給量を監視し、供給量が所与の上限値に達した施設を検出すると、当該施設の進行状況を示すパラメータ(レベル)をアップする。なお、施設の進行状況を示すパラメータは、ユーザ情報146に保管され、ゲーム管理部103によって管理される(
図12参照)。
【0132】
一方、表示制御部106は、ユーザ情報146における施設ごとの進行状況(レベル)を監視し、進行状況(レベル)が所与の上限値に達した施設を検出すると、街づくりゲーム画面における当該施設の外観を変化させる。因みに、
図5に示した施設1000B、1000Cの進行状況(レベル)は、高レベル(完成レベル)である。施設1000B、1000Cの進行状況(レベル)が低レベルである場合には、施設1000B、1000C
の外観は、更地のような外観となり、施設1000B、1000Cの進行状況(レベル)が中レベルの場合は、施設1000B、1000Cの外観は、建造中の外観となる。
【0133】
なお、ゲーム管理部103は、街づくりゲームの仮想空間1000Aに配置された工場(施設の一種)へ資金や資材が供給され、工場の進行状況を示すパラメータ(レベル)が所与のレベル(完成レベル)に達したことを判定すると、当該工場で資材を大量生産させ、プレーヤの所有する資材の量を飛躍的に増加させるという処理を実行してもよい(自給自足のサイクルである。)。
【0134】
4−2−2.敵キャラクタの出現に係る画面
次に、サーバ装置10の第2ゲーム処理部105は、ランダムに発生させたタイミング又は所与のタイミングで、仮想空間1000Aに敵キャラクタ1000Gを出現させる。
【0135】
このとき、表示制御部106は、街づくりゲーム画面のうち仮想空間1000Aの表示エリアの外縁などに、例えば
図6に示すとおり敵キャラクタ1000Gを表示させてプレーヤへ注意を喚起してから、
図7に示すとおり敵キャラクタ100Gが仮想空間1000Aへ向かって侵入する動画像を作成し、街づくりゲーム画面へ表示させてもよい。
【0136】
そして、第1ゲーム処理部104は、仮想空間1000Aに侵入した敵キャラクタ100Gの移動を、自動演算処理によって制御する。
図7では、仮想空間1000Aの施設1000Cの近傍へ向かって敵キャラクタ1000Gが移動する場合を表している。移動経路は、仮想空間1000Aにおいて道路に相当するエリア(施設の配置が禁止されたエリア)である。
【0137】
4−2−3.プレーヤキャラクタの投入に係る画面
次に、プレーヤは、敵キャラクタ1000Gから施設1000Cを防衛するために、敵キャラクタ1000Gと対戦させるプレーヤキャラクタの設定を行う。
【0138】
ここで、表示制御部106は、街づくりゲーム画面の所定領域に、プレーヤが所有する1又は複数のプレーヤキャラクタ1000H、1000Iと、プレーヤが所有する1又は複数のカード1000J、1000K、1000Lを表示している(
図5、
図6を参照)。プレーヤが所有するカードに係るパラメータは、記憶部140のユーザ情報146などに保管され、ゲーム管理部103によって管理される(後述する
図13を参照)。なお、カードには、プレーヤキャラクタの装備としてのカード、プレーヤキャラクタの体力を高めるためのカード、プレーヤキャラクタの戦闘力を高めるためのカード、プレーヤキャラクタの戦闘時間を延長するためのカード、プレーヤキャラクタのフォームチェンジのためのカード、プレーヤキャラクタに必殺技を発現させるためのカードなど、様々なカードを用いることが可能であるが、ここでは、装備としてのカードに着目して説明する。
【0139】
プレーヤは、表示中のカード1000J、1000K、1000Lのうち何れか1つと、表示中のプレーヤキャラクタ1000H、1000Iの何れか1つとを選択し、選択したカードを選択したキャラクタへ設定する。
【0140】
例えば、プレーヤは、一のカードをタッチ操作し、かつ、一のプレーヤキャラクタへ向けてドラッグアンドドロップ操作することにより、当該カードを当該プレーヤキャラクタへ設定することができる。
図7、
図8では、カード1000Jがタッチ操作され、かつ、プレーヤキャラクタ1000Hへ向けてドラッグアンドドロップ操作される様子を示している。
【0141】
ここで、プレーヤキャラクタ1000Hには、設定可能なカードの枚数の上限(スロッ
ト数)が予め決められている。このため、プレーヤは、設定されたカードの枚数がスロット数の上限に達するまで、プレーヤキャラクタ1000Hに対するカードの設定を繰り返すことができる。これによって、プレーヤキャラクタ1000Hの装備が完了する。なお、表示制御部106は、カードの設定の有無をプレーヤが認識できるように、カード設定の前後でプレーヤキャラクタ1000Hの外観を変化させてもよい(外観の変化については図示を省略した)。
【0142】
なお、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタ1000H、1000Iに係るパラメータ(キャラクタ属性、レベル、スロット数など)、プレーヤが所有するカード1000J、1000K、1000Lに係るパラメータ(カード属性、カード強度など)は、ユーザ情報146に保管され、ゲーム管理部103によって管理される(
図13を参照)。また、プレーヤキャラクタ1000Hに設定中のカードの識別番号などのパラメータについてもユーザ情報146に保管され、ゲーム管理部103によって管理される(
図13では不図示)。
【0143】
次に、プレーヤは、装備が完了したプレーヤキャラクタ1000Hを例えば
図9に示すとおり仮想空間1000Aへ投入する。例えば、プレーヤは、プレーヤキャラクタ1000Hをタッチ操作し、仮想空間1000Aの所望のエリアへ向けてドラッグアンドドロップ操作することによって投入することができる。
【0144】
また、第1ゲーム処理部104は、仮想空間1000Aに投入されたプレーヤキャラクタ1000Hの移動を、自動演算処理によって制御する。
図10では、仮想空間1000Aの敵キャラクタ1000Gへ向かってプレーヤキャラクタ1000Hが移動し、敵キャラクタ1000Gにプレーヤキャラクタ1000Hが衝突した場合を表している。
【0145】
このとき、ゲーム管理部103は、仮想空間1000Aにおいて敵キャラクタ1000Gとプレーヤキャラクタ1000Hとが所与の条件(例えば距離が所与の閾値未満になること)を満たしたか否か(条件が成立したか否か)を判定する処理を実行し、条件の成立を判定した場合に、第2ゲーム処理部105に対戦ゲームの実行を開始させる。つまり、第2ゲーム処理部105は、当該所与の条件(例えば距離が所与の閾値未満になること)を満たした敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを対戦させる対戦ゲームを実行する(
図3、
図4の右上のブロックを参照)。
【0146】
ここで、第2ゲーム処理部105は、仮想空間1000Aに同時に出現させる敵キャラクタの数を2以上としてもよい。この場合、ゲーム管理部103は、対戦可能な敵キャラクタ及びプレーヤキャラクタの組み合わせが仮想空間1000A内に同時に複数組み存在するか否かを判定し、対戦可能な敵キャラクタ及びプレーヤキャラクタの組み合わせが仮想空間1000A内に同時に複数組み存在すると判定された場合には、当該複数の組み合わせの対戦順序を、所与の基準により決定してもよい。第2ゲーム処理部105は、ゲーム管理部103に指定された順序で対戦ゲームを実行する。
【0147】
所与の基準とは、例えば、所与の条件(距離が所与の閾値未満になること)を満たした組み合わせから順に対戦を開始させるなどの基準である。従って、プレーヤは、複数のプレーヤキャラクタを用いて複数の敵キャラクタと順次に対戦をすることができる。
【0148】
また、ゲーム管理部103は、対戦可能な敵キャラクタ及びプレーヤキャラクタの組み合わせが仮想空間1000A内に同時に複数組み存在すると判定された場合には、当該複数の組み合わせの対戦順序を、プレーヤが指定した順序に設定してもよい。この場合、プレーヤは、例えば、仮想空間1000Aに対する複数のプレーヤキャラクタの投入順序と、個々のプレーヤキャラクタの対戦相手とをそれぞれ指定することになる。従って、プレ
ーヤは、複数のプレーヤキャラクタを用いて複数の敵キャラクタと順次に対戦をすることができる。また、プレーヤは、これら対戦の順序を所望の順序に設定することができる。
【0149】
なお、プレーヤによる順序の指定は、例えば次のとおり行われてもよい。すなわち、先ず、ゲーム管理部103は、プレーヤが仮想空間1000Aに投入した複数のプレーヤキャラクタの各々について、何れかの敵キャラクタと所与の条件(距離が所与の閾値未満になること)を満たすか否かを判定する処理を実行する。但し、ゲーム管理部103は、何れかのプレーヤキャラクタについて所与の条件の成立を判定した場合であっても、当該プレーヤキャラクタの対戦を即座に開始せず待機する(プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対峙した状態を維持する)。そして、プレーヤは、複数のプレーヤキャラクタについて所与の条件を成立したタイミングで、それら複数のプレーヤキャラクタを所望の順序でタッチ操作する。そして、ゲーム管理部103は、複数のプレーヤキャラクタの全てに対するタッチ操作が完了すると、早期にタッチ操作されたプレーヤキャラクタから順に対戦を開始させる。
【0150】
4−2−4.対戦ゲーム画面への切り替え
そして、表示制御部106は、仮想空間1000Aにおいて所与の条件(距離が所与の閾値未満になること)の成立が判定された場合には、表示部290の表示画面を、街づくりゲーム画面(
図10)から、対戦ゲームに係る対戦ゲーム画面(
図11)へと切り替える処理を実行する。この場合、プレーヤの心理状態を、開発等を楽しむという安定した心理状態から、対戦に挑むという緊迫した心理状態へと即座かつ強制的に移行させることができる。
【0151】
なお、この切り替えの際に、表示制御部106は、対戦の開始を表現する演出用の画像又は動画像を表示画面へ表示させる処理を実行してもよい。
【0152】
対戦ゲーム画面(
図11)には、プレーヤキャラクタ1000Hと敵キャラクタ1000Gとが配置される。プレーヤキャラクタ1000Hの戦闘行動は、プレーヤの操作により制御され、敵キャラクタ1000Gの戦闘行動は、第2ゲーム処理部105によって制御される。
【0153】
ここで、処理部100は、所与の条件(距離が所与の閾値未満になること)の成立が判定された場合に、対戦ゲームに係るプレーヤの操作入力の受け付け処理を開始する入力受付け部を更に備える。この場合、画面の切り替えを契機として対戦ゲームの操作がプレーヤに許可されるので、タイミングよく操作を開始したプレーヤを対戦で有利にすることができる。従って、本実施形態によれば、敵キャラクタの出現の際におけるプレーヤの緊張感を煽ることができる。
【0154】
また、表示制御部106は、表示部290へ対戦ゲーム画面(
図11)を表示させる際には、仮想空間1000Aのうち対戦に係るエリアを特定する処理と、仮想空間1000Aのうち対戦に係るエリアに存在する施設(
図10では施設1000C)を特定する処理と、当該施設1000Cの少なくとも一部の画像1000C’を生成する処理と、当該画像1000C’を当該対戦ゲーム画面(
図11)の背景として表示部290へ表示させる制御とを行う。この場合、対戦ゲームの対戦が街づくりゲームの仮想空間1000A内で行われているという感覚を簡単な画像生成技術でプレーヤへ与えることができる。
【0155】
更に、表示制御部106は、表示部290へ対戦ゲーム画面(
図11)を表示させる際には、仮想空間1000Aのうち対戦に係るエリアに仮想カメラを設定する処理と、当該仮想カメラによる仮想空間の画像を生成する処理と、当該画像を対戦ゲーム画面(
図11)の背景として表示部290へ表示させる制御とを行ってもよい。この場合、対戦ゲーム
の対戦が街づくりゲームの仮想空間内で行われているという感覚をプレーヤへ確実に与えることができる。
【0156】
更に、表示制御部106は、所与の条件(距離が所与の閾値未満になること)の成立が判定された場合に、対戦ゲームに係る操作入力用画像1000N、1000Pの表示を開始する。従って、プレーヤは、操作入力用画像1000N、1000Pの表示開始を契機として、対戦ゲームの操作が許可されたことを認識できる。
【0157】
4−2−5.対戦ゲーム画面
対戦ゲーム画面に配置された操作入力用画像1000N、1000Pは、いわゆる仮想コントローラである。操作入力用画像1000Nは、プレーヤキャラクタ1000Hの攻撃を制御するための攻撃ボタン1000N−1、スキルスロット1000N−2、1000N−3、1000N−4、1000N−5などを備える。操作入力用画像1000Pは、プレーヤキャラクタ1000Hの移動を制御するための十字キーなどである。
【0158】
このうち、スキルスロット1000N−2、1000N−3、1000N−4、1000N−5は、プレーヤキャラクタ1000Hに設定中の装備(ここではカード)を表しており、当該装備の組み合わせにより、プレーヤキャラクタ1000Hの攻撃行動(スキル)のバリエーションが変化する。従って、本実施形態のプレーヤは、プレーヤキャラクタ1000Hに対するカードの設定によりプレーヤキャラクタ1000Hをカスタマイズすることができる。なお、スキルスロット1000N−2、1000N−3、1000N−4、1000N−5に設定されるカードは、プレーヤが対戦中に交換可能であってもよい。
【0159】
対戦ゲームにおいて、プレーヤは、操作入力用画像1000N、1000Pを手指でタップすることにより、プレーヤキャラクタ1000Hの戦闘行動を操作する。例えば、第2ゲーム処理部105は、プレーヤがスキルスロット1000N−2、1000N−3、1000N−4、1000N−5の何れかをタッチ操作すると、タッチ操作されたスキルスロットに設定中のカードに対応する攻撃行動(又は防御行動)を、プレーヤキャラクタ1000Hに行わせる。
【0160】
但し、第2ゲーム処理部105は、ユーザ情報146に保存されたプレーヤキャラクタ1000Hのパラメータ(レベルなど)に基づき、プレーヤキャラクタ1000Hの攻撃の効果、防御の効果などを制御する。また、第2ゲーム処理部105は、敵キャラクタ1000Gについて予め用意されたパラメータ(レベル、属性など)に基づき、敵キャラクタ1000Gの戦闘行動を制御する。なお、キャラクタのレベル、属性などからキャラクタの行動の傾向を制御する方法については、公知の何れかの方法を適用することができる。
【0161】
また、対戦ゲーム中に、ゲーム管理部103は、プレーヤキャラクタ1000Hの戦闘行動(攻撃行動、防御行動)と、敵キャラクタ1000Gの戦闘行動(攻撃行動、防御行動)とに応じて、プレーヤキャラクタ1000Hの体力値HPと、敵キャラクタ1000Gの体力値HPとを増減(争奪)させる。
【0162】
4−2−6.街づくりゲーム画面への切り替え
そして、ゲーム管理部103は、所与の条件(例えば、一方のキャラクタの体力値HPがゼロとなること)が成立したか否かを判定し、成立したと判定された時点で、第2ゲーム処理部105による対戦ゲームを終了させる。
【0163】
なお、対戦ゲームの開始から終了までの期間中、第1ゲーム処理部104は、街づくり
ゲームを進行させてもよいし、中断してもよい。但し、街づくりゲームを進行させる場合であっても、処理部100は、対戦ゲームの実行中には、街づくりゲームに係る操作入力の受け付けを禁止するものとする。よって、少なくとも対戦ゲームの実行中に街づくりゲームが飛躍的に進行することは無い。
【0164】
そして、表示制御部106は、所与の条件(例えば、一方のキャラクタの体力値HPがゼロとなること、所定時間の経過など)の成立が判定された場合には、表示部290の表示画面を、対戦ゲーム画面(
図11)から、街づくりゲーム画面(
図5)へと切り替える処理を実行する。この場合、プレーヤの心理状態を、対戦に挑むという緊迫した心理状態から、開発等を楽しむという安定した心理状態へと即座かつ強制的に移行させることができる。
【0165】
なお、この切り替えの際に、表示制御部106は、対戦の結果を表現する演出用の画像又は動画像を表示画面へ表示させる処理を実行してもよい。
【0166】
また、表示制御部106は、所与の条件(例えば、一方のキャラクタの体力値HPがゼロとなること、所定時間の経過など)の成立が判定された場合(対戦の終了が判定された場合)に、対戦ゲームに係る操作入力用画像1000N、1000Pの表示を終了する。従って、プレーヤは、操作入力用画像1000N、1000Pの表示終了を契機として、対戦ゲームの操作が禁止されたことを認識できる。
【0167】
4−3.街づくりゲームの主なパラメータの説明
以下、
図12を用いて街づくりゲームに用いられるパラメータを説明する。街づくりゲームに用いられるパラメータは、ここで説明するものに限定されるものではなく、ここで説明するパラメータの全てが必須とは限らない。
【0168】
これらのパラメータは、ユーザ情報146に保存されており、街づくりゲームの実行中又は対戦ゲームの実行中に、ゲーム管理部103によって適宜に追加、削除、又は更新される。
【0169】
図12に示すとおり、街づくりゲームに用いられるパラメータには、施設ごとのパラメータと、街づくりゲームの総合的な進行状況(レベル)を示すパラメータとがある。
【0170】
施設ごとのパラメータは、プレーヤが仮想空間に配置した1又は複数の施設の各々についてのパラメータである。
図12では、施設の個数が3以上である例を示している。
【0171】
個々の施設のパラメータには、当該施設の識別番号、当該施設の属性(施設属性)、仮想空間における位置座標、当該施設の進行状況(レベル)、及び敵キャラクタの占拠状況についての各パラメータが含まれる。なお、
図12では、施設の進行状況(レベル)を「LV1」、「LV2」、「LV3」の三段階で表現した例を示している。
【0172】
敵キャラクタの占拠状況についてのパラメータには、当該施設が敵キャラクタに占拠されているか否かを示す占拠フラグと、当該敵キャラクタの識別番号とが含まれる。
【0173】
街づくりゲームの総合的な進行状況(レベル)を示すパラメータは、仮想空間に配置された施設の個数が多いほど、また、それら施設の各々の進行状況(レベル)が高いほど、高く設定される。
図12では、街づくりゲームの総合的な進行状況(レベル)が「LV1」である例を示している。
【0174】
4−4.対戦ゲームの主なパラメータの説明
以下、
図13を用いて対戦ゲームに用いられるパラメータを説明する。対戦ゲームに用いられるパラメータは、ここで説明するものに限定されるものではなく、ここで説明するパラメータの全てが必須とは限らない。
【0175】
これらのパラメータは、ユーザ情報146に保存されており、街づくりゲームの実行中又は対戦ゲームの実行中に、ゲーム管理部103によって適宜に追加、削除、又は更新される。
【0176】
図13に示すとおり、対戦ゲームに用いられるパラメータには、プレーヤキャラクタごとのパラメータと、カードごとのパラメータとがある。
【0177】
プレーヤキャラクタごとのパラメータは、プレーヤが保有している1又は複数のプレーヤキャラクタの各々についてのパラメータである。
図13では、プレーヤキャラクタの数が3以上である例を示している。
【0178】
個々のプレーヤキャラクタのパラメータには、当該プレーヤキャラクタの識別番号、当該プレーヤキャラクタの属性(キャラクタ属性)、当該プレーヤキャラクタのレベル、当該プレーヤのスロット数(プレーヤキャラクタに設定可能なカード枚数)についての各パラメータが含まれる。
【0179】
カードごとのパラメータは、プレーヤが保有している1又は複数のカードの各々についてのパラメータである。
図13では、カードの枚数が3以上である例を示している。
【0180】
個々のカードのパラメータには、当該カードの識別番号、当該カードの属性(カード属性)、当該カードの強度(レベル)についての各パラメータが含まれる。
【0181】
4−5.街づくりゲームと対戦ゲームとの連携
4−5−1.敵キャラクタのレベル制御
本実施形態のゲーム管理部103は、仮想空間1000Aへ出現させるべき敵キャラクタを、街づくりゲームの進行状況を示すパラメータに基づき決定してもよい。
【0182】
例えば、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータ(
図12)のうち、総合的な進行状況(レベル)を示すパラメータを、対戦ゲームの非実行中に監視し、当該パラメータが低レベル、中レベル、高レベルの何れに属するかを判定する。
【0183】
そして、ゲーム管理部103は、街づくりゲームの当該パラメータが高レベルに属すると判定した場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、高レベルの敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0184】
また、ゲーム管理部103は、街づくりゲームの当該パラメータが中レベルに属すると判定した場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、中レベルの敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0185】
また、ゲーム管理部103は、街づくりゲームの当該パラメータが低レベルに属すると判定した場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、低レベルの敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0186】
この場合、第2ゲーム処理部105は、街づくりゲームが進行するにつれて(すなわち仮想空間1000Aが開発等されるにつれて)、対戦ゲームの対戦相手の強度を高めるので、街づくりゲームと対戦ゲームとが連携しているという強い実感をプレーヤへ与えるこ
とができる。
【0187】
なお、「高レベル」、「中レベル」、「低レベル」のレベル関係は、相対的なものであって、高レベルよりも中レベルの方が低く、中レベルよりも低レベルの方が低く設定されていればよい。
【0188】
4−5−2.敵キャラクタの出現頻度制御
本実施形態のゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに対する敵キャラクタの出現頻度を、街づくりゲームの進行状況を示すパラメータに基づき設定してもよい。
【0189】
例えば、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータ(
図12)のうち、総合的な進行状況(レベル)を示すパラメータを、対戦ゲームの非実行中に監視し、当該パラメータが低レベル、中レベル、高レベルの何れに属するかを判定する。
【0190】
そして、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータが高レベルに属すると判定される期間中には、仮想空間1000Aに対する敵キャラクタの出現頻度を、高頻度に設定するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0191】
また、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータが中レベルに属すると判定される期間中には、仮想空間1000Aに対する敵キャラクタの出現頻度を、中頻度に設定するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0192】
また、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータが低レベルに属すると判定される期間中には、仮想空間1000Aに対する敵キャラクタの出現頻度を、低頻度に設定するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0193】
この場合、第2ゲーム処理部105は、街づくりゲームが進行するにつれて(すなわち仮想空間1000Aが開発等されるにつれて)、対戦ゲームの行われる頻度を高めるので、街づくりゲームと対戦ゲームとが連携しているという強い実感をプレーヤへ与えることができる。
【0194】
なお、「高レベル」、「中レベル」、「低レベル」のレベル関係は、相対的なものであって、高レベルよりも中レベルの方が低く、中レベルよりも低レベルの方が低く設定されていればよい。また、「高頻度」、「中頻度」、「低頻度」のレベル関係は、相対的なものであって、高頻度よりも中頻度の方が低く、中頻度よりも低頻度の方が低く設定されていればよい。
【0195】
4−5−3.敵キャラクタの選択
また、本実施形態のゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに出現させるべき敵キャラクタを、プレーヤが仮想空間1000Aへ投入可能なプレーヤキャラクタに応じて決定してもよい。
【0196】
例えば、ゲーム管理部103は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)のうち、プレーヤが保有する1又は複数のプレーヤキャラクタの各々のキャラクタ属性及びレベルを、対戦ゲームの非実行中に監視し、最も多数派なキャラクタ属性が属性A、B、Cの何れであるかを判定すると共に(ここではキャラクタ属性A、B、Cの3種類を想定した。)、1又は複数のプレーヤキャラクタの総合的なレベルが低レベル、中レベル、高レベルの何れに属するかを判定する(ここでは総合的なレベルを低レベル、中レベル、高レベルの3段階と仮定した。)。
【0197】
そして、ゲーム管理部103は、当該キャラクタ属性が属性Aと判定された場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、キャラクタ属性Aに対応したキャラクタ属性A’の敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0198】
また、ゲーム管理部103は、当該キャラクタ属性が属性Bと判定された場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、キャラクタ属性Bに対応したキャラクタ属性B’の敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0199】
また、ゲーム管理部103は、当該キャラクタ属性が属性Cと判定された場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、キャラクタ属性Cに対応したキャラクタ属性C’の敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0200】
また、ゲーム管理部103は、当該レベルが低レベルと判定された場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、低レベルな敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0201】
また、ゲーム管理部103は、当該レベルが中レベルと判定された場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、中レベルな敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0202】
また、ゲーム管理部103は、当該レベルが高レベルと判定された場合には、仮想空間1000Aに出現させる敵キャラクタを、高レベルな敵キャラクタの中から選択するよう第2ゲーム処理部105へ指示を与える。
【0203】
この場合、第2ゲーム処理部105は、仮想空間1000Aへ投入可能なプレーヤキャラクタの属性及びレベルの組み合わせが変化するにつれて敵キャラクタの属性及びレベルの組み合わせを変化させるので、プレーヤは、拮抗した対戦を楽しむことができる。
【0204】
4−5−4.勝利による街づくりの促進
また、本実施形態のゲーム管理部103は、対戦でプレーヤキャラクタの勝利が判定された場合には、街づくりゲームの進行が促進される方向に街づくりゲームのパラメータを変更する処理を実行してもよい。
【0205】
例えば、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの実行中に、プレーヤキャラクタが勝利したか否か(又は敵キャラクタが勝利したか否か)を判定し、プレーヤキャラクタの勝利が判定された場合には、街づくりゲームのパラメータ(
図12)のうち、1又は複数の施設の進行状況(レベル)を示すパラメータを増加するよう第1ゲーム処理部104へ指示を与える。第1ゲーム処理部104は、資金、資材、資源、人材等の供給を自動的にアップする、施設の進行状況(レベル)を自動的にアップする、供給量に対する進行状況(レベル)の上昇率をアップする、或いは、上昇速度をアップする、などの促進処理を実行する。
【0206】
この場合、第1ゲーム処理部104は、対戦ゲームでプレーヤキャラクタが勝利すれば街づくりゲームの進行を促進(進行速度をアップ)させるので、プレーヤキャラクタで自己の仮想空間を防衛しているという実感をプレーヤへ与えることができる。
【0207】
なお、ゲーム管理部103は、対戦でプレーヤキャラクタの勝利が判定されてから次に対戦で敵キャラクタの勝利が判定されるまでの期間中は、当該促進処理を継続してもよい。
【0208】
この場合、第1ゲーム処理部104は、対戦ゲームでプレーヤキャラクタが勝利し続けている期間中は街づくりゲームの進行を促進し続けるので、プレーヤキャラクタで自己の仮想空間を防衛し続けているという感覚をプレーヤへ与えることができる。
【0209】
なお、表示制御部106は、仮想空間1000Aをプレーヤキャラクタが防衛しているときと、そうでないときとで、街づくりゲーム画面の状態を変化させてもよい。例えば、表示制御部106は、仮想空間1000Aがプレーヤキャラクタに防衛されている期間には、プレーヤキャラクタが防衛している状態の画像を仮想空間1000Aへ重畳表示させたり、街づくりゲーム画面の少なくとも一部の色彩、明るさなどを明るく表示したりして、街づくりゲーム画面の雰囲気を明るくする処理を行ってもよい。
【0210】
なお、ゲーム管理部103は、促進処理の代わりに又は促進処理に加えて、プレーヤに対して資金、資材、資源、人材等の少なくとも一部を付与する処理を実行してもよい。
【0211】
4−5−5.敗北による街づくりの制限
その反対に、本実施形態のゲーム管理部103は、対戦で敵キャラクタの勝利が判定された場合には、街づくりゲームの進行が制限される方向に街づくりゲームのパラメータを変更する処理を実行してもよい。
【0212】
例えば、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの実行中に、敵キャラクタが勝利したか否か(又はプレーヤキャラクタが勝利したか否か)を判定し、敵キャラクタの勝利が判定された場合には、街づくりゲームのパラメータ(
図12)のうち、1又は複数の施設の進行状況(レベル)を示すパラメータの増加を、所定期間に亘って禁止するよう第1ゲーム処理部104へ指示を与える。当該期間内における第1ゲーム処理部104は、資金、資材、資源、人材等の供給を禁止する、施設の進行状況(レベル)のアップを禁止する、供給量に対する進行状況(レベル)の上昇率をダウンさせる、或いは、上昇速度をダウンさせる、などの制限処理を実行する。
【0213】
この場合、第1ゲーム処理部104は、対戦ゲームでプレーヤキャラクタが勝利しなければ街づくりゲームの進行を制限(進行速度をダウン)するので、プレーヤキャラクタで自己の仮想空間を防衛しているという実感をプレーヤへ与えることができる。
【0214】
なお、ゲーム管理部103は、対戦で敵キャラクタの勝利が判定されてから次に対戦でプレーヤキャラクタの勝利が判定されるまでの期間中は、当該制限を継続してもよい。
【0215】
この場合、第1ゲーム処理部104は、対戦ゲームでプレーヤキャラクタが勝利しなければ次に勝利するまでの期間中は街づくりゲームの進行を制限し続けるので、敵キャラクタに自己の仮想空間が占拠(支配)され続けているという感覚をプレーヤへ与えることができる。
【0216】
なお、表示制御部106は、仮想空間1000Aが敵キャラクタに占拠されているときと、されていないときとで、街づくりゲーム画面の状態を変化させてもよい。例えば、表示制御部106は、仮想空間1000Aが敵キャラクタに占拠されている期間には、敵キャラクタが占拠している状態の画像を仮想空間1000Aへ重畳表示させたり、街づくりゲーム画面の少なくとも一部の色彩、明るさなどを暗く表示したり、街づくりゲーム画面の少なくとも一部の明るさを点滅させたりして、街づくりゲーム画面を強調する処理を行ってもよい。
【0217】
なお、ゲーム管理部103は、制限処理の代わりに又は制限処理に加えて、プレーヤか
ら資金、資材、資源、人材等の少なくとも一部を剥奪する処理を実行してもよい。
【0218】
4−5−6.施設の占拠
また、本実施形態のゲーム管理部103は、仮想空間1000Aにおいて、対戦に係るエリアを特定し、当該対戦に係るエリアに存在する所与の施設を特定する特定手段と、当該対戦で敵キャラクタが勝利したか否かを判定し、敵キャラクタの勝利が判定された場合に、当該施設と当該敵キャラクタとを対応付ける情報を記憶部140へ記憶する対応付け手段と、施設に係る次の対戦でプレーヤキャラクタ勝利したか否かを判定し、プレーヤキャラクタの勝利が判定された場合に、対応付けを解除する対応解除手段と、少なくとも対応付けに係る施設について制限を行う制限手段と、施設の対応付けが解除された場合に制限を解除する制限解除手段とを備えてもよい。
【0219】
例えば、ゲーム管理部103は、当該対戦に係るエリアに複数の施設が存在する場合には、進行状況(レベル)が最高である施設や、特定の属性(例えば工場)の施設などを、所与の施設として特定する。そして、ゲーム管理部103は、当該敵キャラクタの勝利を判定した場合に、ユーザ情報148における街づくりゲームのパラメータ(
図12)のうち、当該施設の占拠フラグをオンし、かつ、当該施設に当該敵キャラクタの識別番号を対応付けて記録する。この対応付けは、当該施設が当該敵キャラクタに占拠された状態を表している。
【0220】
その後、ゲーム管理部103は、当該エリアの次の対戦において同じ敵キャラクタにプレーヤキャラクタが勝利した場合には、ユーザ情報148における街づくりゲームのパラメータ(
図12)のうち、当該施設の占拠フラグをオフし、かつ、当該施設に対応付けられた当該敵キャラクタの識別番号を削除する。これによって、対応付けが解除される。この解除は、当該施設の占拠状態が解消されたことを表している。
【0221】
その一方で、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータ(
図12)を監視し、占拠フラグがオンされている施設の有無を判定し、占拠フラグがオンされている施設を検出した場合には、当該施設に対する資金、資材、資源、人材等の供給を制限するよう第1ゲーム処理部104へ指示を与える。つまり、ゲーム管理部103は、敵キャラクタに占拠されている施設について制限処理を実行する。
【0222】
また、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータ(
図12)を監視し、占拠フラグがオンされている施設の有無を判定し、占拠フラグがオンされている施設が検出されなかった場合には、全ての施設に対する資金、資材、資源、人材等の供給の禁止(制御)を行わない。つまり、ゲーム管理部103は、敵キャラクタに占拠されていない施設については、制限処理を実行しない。
【0223】
従って、ゲーム管理部103は、敵キャラクタによる占拠が施設ごとに行われるという感覚をプレーヤへ与えることができる。
【0224】
なお、表示制御部106は、敵キャラクタに占拠されている施設の外観を変化させてもよい。例えば、表示制御部106は、街づくりゲーム画面における当該施設に敵キャラクタが占拠している状態の画像を重畳表示させたり、当該施設の画像の少なくとも一部の色彩、明るさなどを暗く表示したり、当該施設の明るさを点滅させたりして、当該施設を強調する処理を行ってもよい。
【0225】
4−5−7.プレーヤキャラクタの強化
また、本実施形態のゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに出現した特殊アイテム(特定オブジェクトの一例)をプレーヤが獲得した場合には、プレーヤキャラクタの戦
闘力に係るパラメータを変更する処理を実行してもよい。
【0226】
ここで、特殊アイテムは、街づくりゲームの進行により所定条件が満たされた場合に仮想空間1000Aに出現する1又は複数のアイテムである。また、プレーヤキャラクタの戦闘力に係るパラメータは、例えば、仮想空間1000Aへ投入可能なプレーヤキャラクタ自体、プレーヤキャラクタのレベル(戦闘力)、プレーヤキャラクタに装備可能なアイテム、プレーヤキャラクタのレベル(戦闘力)の上限値、プレーヤキャラクタの装備スロット数である。
【0227】
例えば、ゲーム管理部103は、街づくりゲームの実行中に、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタに関連する特殊施設が完成したか否か(特殊施設の進行状況が高レベルに到達したか否か)を判定し、特殊施設の完成が判定された場合に、当該プレーヤへ特殊アイテムを付与する。なお、プレーヤに対する特殊アイテムの付与は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)へ特殊アイテムを追加登録することによって行うことができる(但し、
図13では特殊アイテムのパラメータは不図示)。
【0228】
また、ゲーム管理部103は、ユーザ情報146における街づくりゲームのパラメータ(
図12)を監視し、プレーヤが所有している特殊アイテムの個数が所定数に達したか否かを判定し、達したことが判定された場合には、対戦ゲームのパラメータ(
図13)の少なくとも1つを更新する処理を実行する。以下、更新する処理の具体例を幾つか説明する。
【0229】
(1)プレーヤキャラクタの付与
ゲーム管理部103は、プレーヤに対するプレーヤキャラクタの新規の付与を行う。プレーヤに対するプレーヤキャラクタの付与は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)へプレーヤキャラクタを新規に登録することによって行うことができる。
【0230】
(2)プレーヤキャラクタのレベルアップ
ゲーム管理部103は、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタのレベルをアップする処理を行う。レベルをアップする処理は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)のうち、当該プレーヤキャラクタのレベルに相当するパラメータを高い値に更新することによって行われる。
【0231】
(3)カード付与
ゲーム管理部103は、プレーヤに対するカードの新規の付与を行う。プレーヤに対するカードの付与は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)へカードを新規に登録することによって行うことができる。
【0232】
(4)レベル上限値の開放
ゲーム管理部103は、プレーヤが所有しているプレーヤキャラクタのレベル(戦闘力)の上限値の開放を行う。上限値を開放する処理は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)のうち、当該プレーヤキャラクタのレベルに課せられた上限値(不図示)を引き上げる(又は開放する)ことによって行われる。
【0233】
(5)スロット数の増加
ゲーム管理部103は、プレーヤが所有しているプレーヤキャラクタのスロット数の増加を行う。スロット数を増加する処理は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)のうち、当該プレーヤキャラクタのスロット数を更新することによって行われる。
【0234】
(6)スロット数上限値の開放
ゲーム管理部103は、プレーヤが所有しているプレーヤキャラクタのスロット数の上限値の開放を行う。上限値を開放する処理は、対戦ゲームのパラメータ(
図13)のうち、当該プレーヤキャラクタのスロット数に課せられた上限値(不図示)を引き上げる又は開放することによって行われる。
【0235】
(7)その他
プレーヤがカード合成によりプレーヤキャラクタへ設定できるカードを合成できる場合には、カード合成によりカードを強化できる上限値を引き上げ(又は開放)してもよい。
【0236】
従って、ゲーム管理部103は、街づくりゲームをプレーすることで対戦ゲームに関与しているという感覚をプレーヤへ与えることができる。具体的には、街づくりゲームが一定以上進行した場合に限り仮想空間1000Aに出現する特殊アイテムでプレーヤキャラクタの戦闘力を増強できるので、街づくりゲームの進行が対戦ゲームの有利に働くという実感をプレーヤに与えることができる。
【0237】
4−6.他プレーヤとの連携
また、本実施形態のゲーム管理部103は、プレーヤと所与の関連性を有する他プレーヤのプレーヤキャラクタを、対戦に係るプレーヤキャラクタの側に参戦させ、対戦の結果と、街づくりゲームの進行状況を示すパラメータと、のうち少なくとも一方に応じた特典を、他プレーヤへ付与する処理を実行してもよい。
【0238】
例えば、ゲーム管理部103は、プレーヤの仮想空間1000Aに対する敵キャラクタの出現後であって、かつ、対戦が開始する前の期間中に、1又は複数の他プレーヤの端末装置へメッセージを送信することにより、他プレーヤに対して参戦(救援)を呼びかける。このとき、メッセージと共に、当該プレーヤがプレー中のゲームのゲーム画像の少なくとも一部を他プレーヤの端末装置へ送信してもよい。
【0239】
ここで、当該プレーヤと関連性のある他プレーヤの識別情報は、例えばユーザ情報146に予め書き込まれており、ゲーム管理部103は、当該情報に基づき他プレーヤの端末装置20を特定することができるものとする。なお、ゲーム管理部103は、当該メッセージの送信先を、同じゲームにログイン中の他プレーヤのみに限定してもよい。また、ゲーム管理部103は、他プレーヤによる途中参戦を可能とするために、メッセージを送信する期間を延長してもよい。
【0240】
そして、ゲーム管理部103は、対戦が開始される前又は対戦中に当該呼びかけに応じて参加を表明した他プレーヤを検出すると、当該プレーヤ及び他プレーヤとによる協力プレーモードで対戦ゲームを実行するよう第2ゲーム処理部105へ指示する。
【0241】
協力プレーモードにおいて、当該プレーヤが操作する対象は、当該プレーヤが所有する何れかのプレーヤキャラクタであり、他プレーヤが操作する対象は、他プレーヤが所有する何れかのプレーヤキャラクタである。そして、協力プレーモードにおいて、当該プレーヤの端末装置に表示される対戦ゲーム画像には、当該プレーヤが操作するプレーヤキャラクタと、他プレーヤが操作するプレーヤキャラクタと、第2ゲーム処理部105が制御する敵キャラクタとが映し出される。同様に、協力プレーモードにおいて、他プレーヤの端末装置に表示される対戦ゲーム画像には、当該プレーヤが操作するプレーヤキャラクタと、他プレーヤが操作するプレーヤキャラクタと、第2ゲーム処理部105が制御する敵キャラクタとが映し出される。なお、協力プレーモードに固有の第2ゲーム処理部105の処理及び表示制御部106の処理は公知なので、その詳細は省略する。
【0242】
そして、ゲーム管理部103は、協力プレーによる対戦が終了すると、プレーヤキャラ
クタ側が勝利したか否かを判定し、プレーヤキャラクタ側が勝利した場合には、街づくりゲームの進行状況(レベル)が高いほど価値の高い特典(プレーヤキャラクタに設定可能なカードなど)を他プレーヤへ付与する処理を実行する。一方、ゲーム管理部103は、プレーヤキャラクタ側が敗北した場合には、他プレーヤへの特典を付与しない。なお、他プレーヤに対する特典の付与は、他プレーヤに係る対戦ゲームのパラメータ(他プレーヤのユーザ情報として記憶部140に格納)へ特典を追加登録することによって行うことができる。
【0243】
従って、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの結果及び街づくりゲームの進行状況の双方を他プレーヤの利益に繋げるので、街づくりゲーム及び対戦ゲームの少なくとも一方に他プレーヤの関心を向けることができる。具体的に、当該プレーヤキャラクタ側の勝利を条件として他プレーヤへ特典を付与するので、参戦の能力に自信のある他プレーヤを対戦ゲームに強く誘引することができる。また、街づくりゲームが進行するほど高い価値の特典を他プレーヤへ付与するので、他プレーヤの関心を、当該プレーヤによる街づくりゲームの進行状況に向けることもでき、しかも、街づくりゲームが進行するほど対戦ゲームに他プレーヤを強く誘引できる。
【0244】
4−7.フロー
以下、本発明に係るフローを幾つか説明する。なお、以下に説明するフローは、上述した一連の処理の全てを表したものではなく、上述した一連の処理の一部(特に時系列的な特徴を有した部分)を抜き出して表したものである。
【0245】
4−7−1.画面切り替え処理のフロー
以下、
図14を用いてゲーム管理部103による画面切り替え処理のフローを説明する。
【0246】
先ず、ゲーム管理部103は、プレーヤがゲーム開始の指示を入力したか否かを判定し(S100)、入力が判定された場合(S100Y)は、次の処理へ移行し、そうでない場合(S100N)は、判定の処理(S100)を繰り返す。
【0247】
次に、ゲーム管理部103は、街づくりゲームを開始し、街づくりゲームのゲーム画面の表示を開始する(S101)。
【0248】
次に、ゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに敵キャラクタが出現したか否かを判定し(S102)、出現が判定された場合(S102Y)は、次の判定処理(S103)へ移行し、そうでない場合(S102N)は、終了判定の処理(S110)へ移行する。
【0249】
次に、ゲーム管理部103は、仮想空間1000Aにプレーヤキャラクタが投入されたか否かを判定し(S103)、投入が判定された場合(S103Y)は、次の判定処理(S104)へ移行し、そうでない場合(S103N)は、判定の処理(S103)を繰り返す。
【0250】
次に、ゲーム管理部103は、対戦が開始される条件が成立したか否かを判定し(S104)、成立を判定した場合(S104Y)は、次の処理(S105)へ移行し、そうでない場合(S104N)は、判定の処理(S104)を繰り返す。
【0251】
次に、ゲーム管理部103は、対戦に係るエリアを特定する処理を実行する(S105)。
【0252】
次に、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの画面の背景を作成する処理を実行する(S106)。
【0253】
次に、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの実行を開始し、表示部290の表示画面を、街づくりゲームのゲーム画面から対戦ゲームのゲーム画面へと切り替える(S107)。
【0254】
次に、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの勝敗が確定したか否かを判定し(S108)、確定を判定した場合(S108Y)には、次の処理(S109)へ移行し、そうでない場合(S108N)には、判定の処理(S108)を繰り返す。
【0255】
次に、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの実行を終了し、表示部290の表示画面を、対戦ゲームのゲーム画面から街づくりゲームのゲーム画面へと切り替える(S109)。
【0256】
次に、ゲーム管理部103は、プレーヤがゲーム終了の指示を入力したか否かを判定し(S110)、入力が判定された場合(S110Y)は、フローを終了し、そうでない場合(S110N)は、ステップS102に移行する。
【0257】
なお、以上のフローにおいて、可能な範囲内においてステップを入れ替えたり省略したりすることが可能である。
【0258】
4−7−2.街づくりパラメータの制御処理のフロー
以下、
図15を用いて街づくりゲームのパラメータ(街づくりパラメータ)の制御処理のフローを説明する。このフローは、ゲーム管理部103により実行される。
【0259】
先ず、ゲーム管理部103は、プレーヤがゲーム開始の指示を入力したか否かを判定し(S310)、入力が判定された場合(S310Y)は、次の処理へ移行し、そうでない場合(S310N)は、判定の処理(S310)を繰り返す。
【0260】
次に、ゲーム管理部103は、街づくりゲームを開始し、街づくりゲームのパラメータの管理を開始する(S311)。
【0261】
次に、ゲーム管理部103は、街づくりゲームのパラメータ(
図12)に基づき、占拠フラグがオンされた施設の存在の有無を判定し(S312)、存在が判定された場合(S312Y)は、次の処理(S313)へ移行し、そうでない場合(S312N)は、次の処理(S313)をスキップする。
【0262】
次に、ゲーム管理部103は、占拠フラグがオンされた施設に対する資金、資材、資源、人材等の供給を制限する(S313)。
【0263】
次に、ゲーム管理部103は、対戦が開始される条件が成立したか否かを判定し(S314)、成立を判定した場合(S314Y)は、次の処理(S315)へ移行し、送でない場合(S314N)は、終了判定の処理(S321)へ移行する。
【0264】
次に、ゲーム管理部103は、対戦に係るエリアを特定する処理を実行する(S315)。
【0265】
次に、ゲーム管理部103は、対戦に係るエリアに位置する施設を特定する処理を実行する(S316)。
【0266】
次に、ゲーム管理部103は、対戦ゲームの勝敗が確定したか否かを判定し(S1317)、確定を判定した場合(S317Y)には、次の処理(S318)へ移行し、そうでない場合(S317N)には、判定の処理(S317)を繰り返す。
【0267】
次に、ゲーム管理部103は、敵キャラクタが勝利したか否かを判定し(S318)、勝利を判定した場合(S318Y)は、第1の処理(S319)へ移行し、そうでない場合(S318N)には、第2の処理(S320)へ移行する。
【0268】
第1の処理として、ゲーム管理部103は、施設の占拠フラグをオンする処理と、当該施設に敵キャラクタの識別番号を書き込む処理とを実行する(S319)。
【0269】
第2の処理として、ゲーム管理部103は、施設の占拠フラグがオンされている場合には、当該占拠フラグをオフすると共に敵キャラクタの識別番号を削除する処理を実行する(S320)。なお、本ステップにおいて、ゲーム管理部103は、プレーヤに対して資金、資材、資源、人材等を付与する処理などを実行してもよい。
【0270】
次に、ゲーム管理部103は、プレーヤがゲーム終了の指示を入力したか否かを判定し(S321)、入力が判定された場合(S321Y)は、フローを終了し、そうでない場合(S321N)は、ステップS312に移行する。
【0271】
なお、以上のフローにおいて、可能な範囲内においてステップを入れ替えたり省略したりすることが可能である。
【0272】
4−7−3.対戦パラメータの制御処理のフロー
以下、
図16を用いて対戦ゲームのパラメータ(対戦パラメータ)の制御処理のフローを説明する。このフローは、ゲーム管理部103により実行される。
【0273】
先ず、ゲーム管理部103は、プレーヤがゲーム開始の指示を入力したか否かを判定し(S510)、入力が判定された場合(S510Y)は、次の処理へ移行し、そうでない場合(S510N)は、判定の処理(S510)を繰り返す。
【0274】
次に、ゲーム管理部103は、街づくりゲームを開始し、街づくりゲームのパラメータの管理を開始する(S511)。
【0275】
次に、ゲーム管理部103は、特殊施設の完成の有無を判定し(S512)、完成を判定した場合(S512Y)は、次の判定処理(S513)へ移行し、そうでない場合 (S512N)は、終了判定の処理(S516)へ移行する。
【0276】
次に、ゲーム管理部103は、特殊アイテムをプレーヤが獲得したか否かを判定し (S513)、獲得を判定した場合(S513Y)は、次の判定の処理(S514)へ移行し、そうでない場合(S513N)は、終了判定の処理(S516)へ移行する。
【0277】
次に、ゲーム管理部103は、プレーヤが所有する特殊アイテムの個数が所定数に達したか否かを判定し(S514)、達したことを判定した場合(S514Y)は、次の処理(S515)へ移行し、そうでない場合(S514N)は、終了判定の処理(S516)へ移行する。
【0278】
次に、ゲーム管理部103は、プレーヤキャラクタの戦闘力に係るパラメータを向上させる処理を実行する(S515)。
【0279】
次に、ゲーム管理部103は、プレーヤがゲーム終了の指示を入力したか否かを判定し(S516)、入力が判定された場合(S516Y)は、フローを終了し、そうでない場合(S516N)は、ステップS512に移行する。
【0280】
なお、以上のフローにおいて、可能な範囲内においてステップを入れ替えたり省略したりすることが可能である。
【0281】
4−8.実施形態の作用効果
以上説明したとおり、本実施形態のゲームシステムによれば、プレーヤは、自己の仮想空間1000Aの開発等に係る街づくりゲームをプレーしつつ(
図5)、当該仮想空間1000Aに敵キャラクタ1000Gが出現した場合には(
図6)、自己のプレーヤキャラクタ1000Hを敵キャラクタ1000Gと対戦させる対戦ゲームのプレーを開始することができる(
図9)。しかも、当該所与の条件の成立が判定されたタイミング(
図10)で表示部290の画面が街づくりゲーム画面(
図10)から対戦ゲーム画面(
図11)へと切り替わるので、プレーヤの心理状態を、開発等を楽しむという安定した心理状態から、対戦に挑むという緊迫した心理状態へと即座かつ強制的に移行させることができる。
【0282】
また、本実施形態のゲームシステムは、対戦ゲームの対戦の結果を街づくりゲームのパラメータ(
図12)へ反映させるので、対戦ゲームをプレーすることで街づくりゲームに関与しているという感覚をプレーヤへ与えることもできる。具体的には、本実施形態のゲームシステムは、プレーヤキャラクタが勝利した場合に街づくりゲームの進行が促進される方向にパラメータを制御したり(
図3のサイクルを参照)、プレーヤキャラクタが敗北した場合に街づくりゲームの進行が制限される方向にパラメータを制御したりする(
図4のサイクルを参照)。従って、本実施形態のゲームシステムは、自己のプレーヤキャラクタ1000Hで自己の仮想空間1000Aを防衛しているという実感をプレーヤに与えることもできる。
【0283】
従って、本実施形態のゲームシステムによれば、街づくりゲームにおいて適時かつ効果的な緩急をつけることにより、プレーヤをより強くゲームに誘引することができる。
【0284】
5.変形例
5−1.第2のゲームの変形例(デッキ設定)
上記実施形態のシステムでは、第2のゲーム(対戦ゲーム)に際してプレーヤキャラクタの投入順序を敵キャラクタが出現する度にプレーヤに指定させたが、プレーヤに予め指定させておいてもよい。
【0285】
例えば、ゲーム管理部103は、プレーヤキャラクタの投入順序を予めプレーヤに指定させ、プレーヤが指定した投入順序をユーザ情報146にデッキデータとして予め記憶する。そして、ゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに敵キャラクタが出現したことを判定すると、当該デッキデータを参照し、デッキデータとして記憶された投入順序に従ってプレーヤキャラクタを自動的に仮想空間1000Aへ投入させる。
【0286】
なお、ここでは、プレーヤに「プレーヤキャラクタの投入順序」を指定させる例を説明したが、「優先的に投入すべきキャラクタ属性」などを指定させてもよい。
【0287】
5−2.第2のゲームの変形例(ストラテジー)
上記実施形態のシステムでは、第2のゲーム(対戦ゲーム)としてプレーヤの操作に応じてリアルタイムでプレーヤキャラクタが戦闘行動を行うアクションゲームを主に説明したが、第2ゲーム処理部105の自動演算によりプレーヤキャラクタが戦闘行動を行うス
トラテジーゲームとしてもよい。この場合、例えば、ゲーム管理部103は、以下の処理を実行してもよい。
【0288】
すなわち、ゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに敵キャラクタが出現したことを判定すると、プレーヤキャラクタの投入順序をプレーヤに指定させ、当該投入順序に従ってプレーヤキャラクタを仮想空間1000Aへ投入させる。また、第2ゲーム処理部105は、仮想空間1000Aへ投入されたプレーヤキャラクタの戦闘行動を自動演算により制御する。
【0289】
或いは、ゲーム管理部103は、プレーヤキャラクタの投入順序を予めプレーヤに指定させ、プレーヤが指定した投入順序をユーザ情報146にデッキデータとして予め記憶する。そして、ゲーム管理部103は、仮想空間1000Aに敵キャラクタが出現したことを判定すると、当該デッキデータを参照し、デッキデータとして記憶された投入順序に従ってプレーヤキャラクタを自動的に仮想空間1000Aへ投入させる。また、第2ゲーム処理部105は、仮想空間1000Aへ投入されたプレーヤキャラクタの戦闘行動を自動演算により制御する。
【0290】
なお、ここでは、プレーヤに「プレーヤキャラクタの投入順序」を指定させる例を説明したが、「優先的に投入すべきキャラクタ属性」などを指定させてもよい。
【0291】
5−3.第1のゲームの変形例
また、上記実施形態のシステムでは、第1のゲームとして街づくりゲームを想定し、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして造成地を想定し、仮想空間に配置可能なオブジェクトを、工場、公園、人口池、住宅、ビルなどの施設としたが、自動車、自転車、人間、ペットなどの他のオブジェクトを配置可能としてもよいし、街づくりゲームは、公知の街づくりゲームと同様に様々に変形することが可能である。
【0292】
また、上記実施形態のシステムでは、第1のゲームとして街づくりゲームを想定したが、第1のゲームは、プレーヤの操作に基づき当該プレーヤの仮想空間へオブジェクトを配置し、当該オブジェクトを用いて進行する、他のゲームであってもよい。
【0293】
例えば、第1のゲームは、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして農場、田畑、緑地、森、林などを想定し、仮想空間に配置可能なオブジェクトを、種苗、家畜などの動植物オブジェクトとしたゲーム(動植物育成ゲーム)であってもよい。
【0294】
また、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして宇宙空間を想定し、仮想空間に配置可能なオブジェクトを、住居モジュール、実験モジュール、食料庫モジュールなどのモジュールオブジェクトとしたゲーム(宇宙ステーション建造ゲーム)であってもよい。
【0295】
また、仮想空間の少なくとも一部のエリアとして室内を想定し、仮想空間に配置可能なオブジェクトを、家具、家電、インテリア、設備、雑貨などとしたゲーム(住居デザインゲーム)であってもよい。
【0296】
また、第1のゲームは、同一の仮想空間の互いに異なるエリアを複数のプレーヤへ個別に割り当て、プレーヤ同士又はプレーヤキャラクタ同士が交流できるようにしたSNSゲームであってもよい。
【0297】
5−4.機能分担について
上述した処理部200、100に含まれる各要素の機能分担については、前述したものに限定されることはない。
【0298】
例えば、ゲーム管理部103の一部又は全部の機能は、第1ゲーム処理部104、第2ゲーム処理部105、表示制御部106のうち少なくとも1つに搭載されてもよい。
【0299】
また、第1ゲーム処理部104の一部又は全部の機能は、ゲーム管理部103、第2ゲーム処理部105、表示制御部106のうち少なくとも1つに搭載されてもよい。
【0300】
また、第2ゲーム処理部105の一部又は全部の機能は、ゲーム管理部103、第1ゲーム処理部104、表示制御部106のうち少なくとも1つに搭載されてもよい。
【0301】
また、表示制御部106の一部又は全部の機能は、ゲーム管理部103、第1ゲーム処理部104、第2ゲーム処理部105のうち少なくとも1つに搭載されてもよい。
【0302】
また、サーバ装置10の機能の一部は、端末装置20の側に搭載されてもよい。
【0303】
また、端末装置20の機能の一部は、サーバ装置10の側に搭載されてもよい。
【0304】
また、サーバ装置10には、処理部100の機能の一部又は全部を実現する専用の回路(ハードウエア)が搭載されてもよい。つまり、処理部100の機能の一部または全部は、ソフトウエアで実行されてもよいし、ハードウェアで実行されてもよい。
【0305】
また、端末装置20には、処理部200の機能の一部又は全部を実現する専用の回路(ハードウエア)が搭載されてもよい。つまり、処理部200の機能の一部または全部は、ソフトウエアで実行されてもよいし、ハードウェアで実行されてもよい。
【0306】
5−5.ゲームの種類について
本実施形態では、対戦ゲームとしては、協力プレーのほかに、プレーヤが他プレーヤとリアル対戦するゲームなどを適用することができる。例えば、対戦ゲームに、音楽ゲーム、シューティングゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム等のスポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレイングゲーム(RPG)などの要素を加えてもよい。
【0307】
5−6.サーバのバリエーションについて
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置に提供してもよい。
【0308】
5−7.その他の変形について
また、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0309】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。