特許第6822984号(P6822984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6822984液体が連続流通する3以上の室を有する柱状部を備えた蒸留装置及びその蒸留装置の使用による蒸留又は抽出蒸留のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6822984
(24)【登録日】2021年1月12日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】液体が連続流通する3以上の室を有する柱状部を備えた蒸留装置及びその蒸留装置の使用による蒸留又は抽出蒸留のための方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 3/32 20060101AFI20210114BHJP
   B01D 3/14 20060101ALI20210114BHJP
   B01D 3/40 20060101ALI20210114BHJP
   C07C 7/08 20060101ALI20210114BHJP
   C07C 11/08 20060101ALI20210114BHJP
   C07C 11/167 20060101ALI20210114BHJP
【FI】
   B01D3/32 Z
   B01D3/14 A
   B01D3/40
   C07C7/08
   C07C11/08
   C07C11/167
【請求項の数】17
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-568144(P2017-568144)
(86)(22)【出願日】2016年6月29日
(65)【公表番号】特表2018-519156(P2018-519156A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(86)【国際出願番号】EP2016065092
(87)【国際公開番号】WO2017005565
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2019年6月27日
(31)【優先権主張番号】15175275.5
(32)【優先日】2015年7月3日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】アスプリオン,ノルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ハイダ,ベルント
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイデルト,ヤン−オリファー
(72)【発明者】
【氏名】ランク,オルトムント
【審査官】 目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第19631332(DE,A1)
【文献】 特開平02−115001(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0161618(US,A1)
【文献】 特表2014−514255(JP,A)
【文献】 特公昭47−026432(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D1/00−5/00
C07B31/00−63/04
C07C1/00−409/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給流(1)を上部生成流(2)及び下部生成流(3)に分画するための柱状部(K)を備えた蒸留装置であって、
最後の室からの液体を除き、室を通過する液体多段階に加熱及び部分蒸発するために、何れも1つの蒸発ステージ内に3以上の連続液体通過室(I、II、III)を有し、少なくとも最初の前記室は前記柱状部(K)の下部に統合され、前記最後の室を除き、前記3以上の連続液体通過室(I、II、III)の夫々から完全に又は部分的に夫々の次の下流室に供給された液体は、何れも部分蒸発流(4、5)を得るために蒸発ステージを通過し部分蒸発され、且つ前記最初の室を除き、前記3以上の室(I、II、III)の1以上からの液体の逆流は、夫々のすぐ前の室に供給される蒸留装置。
【請求項2】
前記上部生成流及び下部生成流に加えて、前記柱状部が前記供給流を1つ以上の横引流に分画することを特徴とする請求項1に記載の蒸留装置。
【請求項3】
前記加熱及び部分蒸発は、工程内の及び/又は外部のエネルギー源によってなされる請求項1又は2に記載の蒸留装置。
【請求項4】
前記加熱及び部分蒸発は、質量流によってなされる請求項1乃至3の何れか1項に記載の蒸留装置。
【請求項5】
前記質量流は、蒸気又は熱水である請求項に記載の蒸留装置。
【請求項6】
前記最初の室を通過する液体の前記加熱及び部分蒸発は工程内の質量流を用いてなされ、且つ
前記最後から2番目の室を通過する液体の前記加熱及び部分蒸発は外部のエネルギー源を用いてなされる請求項1乃至に何れかに記載の蒸留装置。
【請求項7】
前記3以上の連続液体通過室(I、II、III)の全ては、前記柱状部(K)の前記下部に統合される請求項1乃至の何れかに記載の蒸留装置。
【請求項8】
3つの室(I、II、III)は、前記柱状部(K)の前記下部に統合される請求項に記載の蒸留装置。
【請求項9】
前記蒸発ステージは、熱交換器(WT1、WT2)である請求項1乃至の何れかに記載の蒸留装置。
【請求項10】
前記液体の逆流は、堰(W1、W2)を越える液体の直接のオーバーフローとして、又は液中に供給されるようにして、又は吸い上げられるようにして設定される請求項1乃至の何れかに記載の蒸留装置。
【請求項11】
複数の成分を含む供給流を上部生成流及び下部生成流に分画する場合に、請求項1乃至10の何れかに記載の蒸留ユニットを用いた蒸留又は抽出蒸留を実行する方法。
【請求項12】
前記上部生成流及び下部生成流に加えて、前記供給流を1つ以上の横引流に分画することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
抽出蒸留によって、供給流を、ブタンを含む上部生成流とブテンを含む下部生成流とに分離するための請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記下部生成流がブタジエンを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
抽出蒸留によって、供給流を、ブテンを含む上部生成流とブタジエンを含む下部生成流とに分離するための請求項11又は12に記載の方法。
【請求項16】
前記上部生成流がブタンを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、ブタンの脱水素によってブテンを生成するための又はブタンの酸化脱水素によってブタジエンを生成するための反応混合物の分画用の抽出蒸留である請求項13乃至16の何れか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3以上の連続液体通過室を有する柱状部を備えた蒸留装置及び上記蒸留装置を使用する蒸留又は抽出蒸留のための工程に関する。なお、以下の説明の蒸発装置ステージは蒸発ステージを意味する。
【背景技術】
【0002】
蒸留による、特に抽出蒸留による混合物質の分画のための大きな工業規模における工程は、しばしば大いにエネルギー集約的である。この故に、周知のプラントでは、下部液体は、しばしば、特に連続的に接続された蒸発装置内で多段階加熱を受ける。これは、何れの場合も、1つの蒸留装置ステージから次に移る間に一様に分ける必要のある気液二相混合物を形成する。これは、1つの上にもう1つ鉛直に配列する工業用蒸発装置ステージの単純な様式で達成することができるけれども、これは、一層高く作られる必要のあるこの手法なしでも、既に比較的高い柱状部が相応する構造上の困難性、特に安定性の問題、及びこれらの困難を克服するために相応の費用の結果につながるという不利を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の問題は、連続通過蒸発装置ステージの水平な配列によって回避できるが、このような配列は、1つの蒸発装置ステージから次の蒸発装置ステージに二相混合物が入るときに遭遇する分離の理由から不利である。
【0004】
従って、本発明の目的は、特に大きな工業規模における工程のために、上述の問題を被ることなく、更に、できるだけ十分に回復可能な様式で工業用蒸発装置ステージのための既存のエネルギー源を活用することができ、その結果、資本及びエネルギーコストを節約できる蒸留装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、供給流を上部生成流、下部生成流及び随意的に1つ以上の横引流に分画するための柱状部を備えた蒸留装置によって達成され、それらは夫々規定される仕様を有し、
連続的に配列された室の最後の室内から規定される仕様を伴って下部生成流を引き出し可能とするために、連続的に配列された最後の室からの液体を除き、必要なその最後の室内の温度に至るまで、3以上の室を連続的に通過する液体を多段階に加熱及び部分蒸発するための、何れも1以上の並列な蒸発装置ステージ内にある3以上の連続液体通過室を有し、3以上の室を連続的に通過する液体の各蒸発装置ステージにおける加熱及び部分蒸発は、何れの場合も適合するエネルギー源の使用によってなされる。
【0006】
化学工業で最も一般に用いられる熱分離工程は、蒸留工程である。
【0007】
部分的に蒸発/凝縮される場合の蒸留による物質の分離は、異なる融点を有する物質の混合体が気相と液相で異なる範囲に溜まるという原理に基づいている。蒸留柱状部内の多段階蒸留は、下部液体の一部蒸発及び上部産出物の一部凝集によって一般に実行される。蒸発装置からの気体及び凝集液の幾らかは柱状部内に再循環される。充填や引き出しで構成される無作為なパッキングのような分離の中身は、下降する液体と上昇する気体との間の材料の交換と有効熱を達成し、その結果、一般的に、分離の成果は、連続的に接続された理論的気液平衡段階に等しい。
【0008】
沸点が近似しているせいや好ましくない沸騰状態のために分離が困難な物質混合体に関しては、液体溶媒の添加が、液体溶媒中の物質の異なる溶解性のおかげで、分離を簡易にし得る。蒸発装置や凝集装置を使用せず、蒸留柱状部内に溶媒を使用する場合の吸収に対して、上述の蒸留は抽出蒸留を指す。それと共に達成される分離は、第二液相の形成によって、ときどき、一層改善される。
【0009】
蒸留柱状部及び抽出蒸留柱状部の双方は、柱状部下部に統合された少なくとも1つの蒸発装置又は柱状部下部に接続された少なくとも1つの外部蒸発装置を有するけれども、分画のためのエネルギーの幾らか又は全てが導入される。随意的に、分画のために要求されるエネルギーの幾らかはまた、供給流よりも下方で且つ底部より上方に配置された事前蒸発装置及び/又は側部蒸発装置を経て導入され得る。
【0010】
この目標を達成するために、特に大きな工業規模のプラントでは、しばしば、複数のステージでは下部液体の加熱が必要とされるという効果を伴って、多量のエネルギーを導入する必要がある。
【0011】
大きな工業規模のプラントにおける蒸留柱状部は、しばしば、約0.5m〜約6m、又は7mまでさえ、特に約2〜5mの間の直径を有する。大きな工業規模のプラントにおける蒸留柱状部は、典型的に、約10〜30m又はそれ以上の高さである。自然循環蒸発装置として使用される場合、蒸発装置ステージとして用いられる熱交換器を包む外部チューブは、しばしば、チューブ方向に約2〜3mの長さを有する。
【0012】
前述の熱交換器は高流量用に設計され、下部生成流は、しばしば、毎時数百トンの範囲である。
【0013】
本発明によれば、特に大きな工業規模の分離工程について、液体の多段階加熱及び部分蒸発を確保し、ここまでで特定され且つ以下に詳細に説明される構成を経て、液体の単相と共に供給される液体の複数のステージにおける部分的蒸発段階及び規定特定を伴う液体下部生成流を引き出し可能とするのに必要な温度までの加熱を許容する蒸留装置が提案される。
【0014】
本発明の工程は、典型的に、複数の成分を有する供給流を、夫々が規定特性を有する上部生成流、下部生成流及び随意的に1以上の横引流に分画するための柱状部を有する蒸留装置に由来する。
【0015】
本発明に関して提案される蒸留装置は、液体流の方向に連続的に配列された3以上の室を備える。引き出される下部生成流からの連続的に配列された室の最後を除き、これらの室の夫々からの液体又は液体のサブストリームは、液体の単相の形態で、加熱及び部分蒸発のための個々の蒸発装置ステージに供給される。
【0016】
この室は、何れの場合も、液体によって連続的に通過される容器であり、個々の容器を通過する液体は、何れの場合も、流れの方向に温度が増加するように個別に加熱され、また部分的に蒸発される。従って、個々の室内の温度は、流れの方向に増加する一方、同時に、部分蒸発の理由で、低沸点の成分の濃度は低減する。
【0017】
これらの容器は、互いに直近に配置され得、その代わりに、互いの間に夫々広い間隔を設けて配列され得る。しかしながら、液体は、すぐ前の容器から夫々の次の容器内に直接的に流れることはできないということが重要である。対照的に、本発明の特定の実施の形態では、次の容器から夫々のすぐ前の容器内への液体の部分的な逆流は許容される。
【0018】
2つ、3つ又は3以上の室の全ては、柱状部下部内に統合され得る。
【0019】
1つの好ましい実施の形態では、この蒸留装置は、3つの部分に分割された下部を有する柱状部を備える、換言すれば、3つの連続液体通過室は柱状部下部に統合される。この目的を達成するために、柱状部の下部領域は、柱状部の下部棚段から柱状部の下部領域内に或る高さまで突出する鉛直な区画壁によって3つの小領域に区分され、個々の小領域間の区画壁の高さは流れの方向に増加する。
【0020】
この区画壁は、特に同心円筒であってもよいし、柱状部の断面で見たとき、円の弦又は円の径に沿って配列される平坦な区画板であってもよい。
【0021】
第1液体通過室に続く1つ、2つ又は全ての室は、柱状部下部の範囲外に配置してもよいし、特に、気液分離装置の液体通過部として構成してもよい。
【0022】
本発明によれば、引き出される下部生成流からの連続配置室の最後を除き、3以上の連続配置室の夫々を通過する液体は、何れも互いに独立して、何れも適合するエネルギー源と共に夫々の蒸発装置ステージにおいて加熱及び部分蒸発される。
【0023】
本発明の蒸留装置に係る特定の構成は、何れの場合も、エネルギー容量に基づいて利用可能な最も適切なエネルギー源と共に単相の液体流を加熱することができる。これらの適合するエネルギー源は、工程内エネルギー源及び/又は外部エネルギー源であり得る。
【0024】
好ましいエネルギー源は、質量流である。
【0025】
更なる構成では、用いられるエネルギー源は、電気エネルギーであってもよい。
【0026】
好ましい質量流は、蒸気又は熱水(hot condensate)である。
【0027】
有利に用いられるエネルギー源は、工程内で生成される蒸気又は熱水であってもよい。
【0028】
好ましい実施の形態では、最後の液体通過室を除き、完全に又は部分的に夫々の次の下流室に供給され、何れも部分蒸発流を得るために加熱及び部分蒸発される、3以上の連続液体通過室の夫々からの液体の蒸発装置ステージは、個々の熱交換器として構成される。これらの熱交換器は、何れの場合も、単一の熱交換器として、又は代替的に並列に配列された複数の熱交換器として取付けられ得る。
【0029】
この熱交換器と次の下流室で構成される配列は、熱力学的に同等の異なる配列によって、特に流下膜式蒸発器又はケトル型リボイラー(ケトル蒸発器)によって置き換えてもよい。
【0030】
流下膜式蒸発器では、蒸発されるべき液体は、途切れることのないフィルムとしてのチューブ壁に沿って流れる。
【0031】
ケトル蒸発器又はケトル型蒸発器は、液体中に浸漬される加熱性チューブ束を備えた蒸発器である。このチューブ束と液体は、分離器として機能する容器内に配置される。このような蒸発器は、液体の水から熱蒸気を生成するためにしばしば使用される。
【0032】
この加熱性チューブ束は、分離器として機能する比較的大きな容器内に、一般的には水平に配置される。この蒸発されるべき液体は、容器のチューブ束の領域に供給され、チューブ束が浸漬するようにオーバーフロー堰によって堰き止められる。この加熱は、容器の大容量ゆえに、液体から分離され且つ上部領域から排出される気泡が形成されるように、液体を沸騰させる。蒸発されなかった液体は、堰をオーバーフローし、その後に蒸発器から引き出される(出典:Wikipedia)。
【0033】
これらの場合には、何れの場合も、蒸発装置ステージは、容器の流下膜式蒸発器/ケトル蒸発器のチューブ束に対応する。この室は、堰に接して配置され且つケトル蒸発器のチューブ束熱交換器が配置されていない部位で、流下膜式蒸発器の下部によって、又はケトル蒸発器の領域によって形成される。
【0034】
最初の室を除く3以上の室の1以上からの液体の逆流は、好ましくは、特に、堰を越える液体の直接のオーバーフローとして、又は液中への供給として、又は吸い上げられて、夫々のすぐ前の室に供給され得る。
【0035】
本発明は、更に、これ以前に記述された蒸留ユニットを用いる蒸留又は抽出蒸留を実行するための工程を提供する。
【0036】
この工程は、例えば、Aに対してよりもBに対してより高い親和力を有する抽出溶媒を使用する抽出蒸留によって物質A及びBを含む供給流(1)を分離するための工程であり、それは以下を備える、
a)Aを含む上部生成流(2)及びBを含む液体及び抽出溶媒を得るために柱状部(K)内の抽出溶媒に供給流(1)を対向流として向けること、
b)柱状部(K)の下部内に統合された第1室内への柱状部内のBを含む液体及び抽出溶媒の流出を許容すること、
c)最後の室を除く3以上の室(I、II、III)からの流体を夫々の蒸発装置ステージに通過すること、及び、その後、流れの方向における夫々の次の室に夫々完全に又は部分的に供給される夫々の部分蒸発流(4、5)を得るためにそれらを加熱及び部分蒸発すること、及び、
d)最後の室から下部生成流(3)を引き出すこと。
【0037】
この工程の1つの実施の形態では、Aはブタンに代表され、Bはブテンに代表される。この工程のもう1つの実施の形態では、Aはブテンに代表され、Bは1,3-ブタジエンに代表される。
【0038】
本発明に係る工程では、抽出溶媒はAに対してよりもBに対してより高い親和性を有する、即ち抽出溶媒は、Aと共によりもBと共により強い相互作用を起こす。当業者は、抽出溶媒中のA/Bの溶解度を決定することにより、抽出溶媒の対A/対Bの親和性を決定することができる。例えば、前述の当業者は、雰囲気A及び雰囲気Bの下で抽出溶媒の夫々の分割量をかき混ぜることができ、また抽出溶媒中に溶けるA/Bの量を決定することができる。
【0039】
Aがブタンに代表され、Bがブテンに代表されるとき、及びAがブテンに代表され、Bが1,3-ブタジエンに代表されるとき、抽出溶媒は、例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、フルフラール及びジメチルスルホキシドから選択され得る。Aがブテンに代表され、Bが1,3-ブタジエンに代表されるとき、例えば、好ましくは85〜95重量%のN−メチルピロリドン及び6〜12重量%の水を含む、N−メチルピロリドンを含む抽出溶媒が使用される。
【0040】
本発明に係る工程の1実施の形態は、抽出蒸留によるブタンとブテンの分離のための工程に関する。この供給流は、1つ以上の異性体のブタンに加えて、1つ以上の異性体のブテンを含む。ブタン及びブテンに加えて、この流れは、特にまた、下部生成流中のブテンに加えて、その後に溜まるブタジエンを含んでもよい。
【0041】
本発明に係る工程のもう1つの実施の形態は、抽出蒸留によるブタンとブタジエンの分離のための工程に関する。この供給流は、1つ以上の異性体のブテンに加えてブタジエンを含む。ブテン及びブタジエンに加えて、この流れは、特にまた、上部生成流中に溜まるブタン、ブタン及びブテン及び下部生成流の抽出溶媒に溜まるブタジエンを含んでもよい。
【0042】
この工程は、特に、有利に、ブタンの脱水素によってブテンを生成するための又はブタンの酸化脱水素によってブタジエンを生成するための反応混合物の分画用の抽出蒸留であってもよい。抽出蒸留の場合、特に好適なエネルギー源は、熱再生溶媒である。
【0043】
この発明は、図面と実例の実施の形態を参照して、以下に更に詳しく説明される。
【0044】
図面では、同一の参照数字は、同一の又は相当する特徴を表す。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1図1は、3つの部分に分割された下部を有する本発明に係る蒸留装置の好適な実施の形態の模式図を示し、柱状部下部内の区画壁の好適な構造の断面図が図1A〜1Cに示される。
図2図2は、柱状部の下部に統合された2つの室及び柱状部の外部に配置され且つ相分離器として構成される第3室IIIを有する本発明に係る蒸留装置の更に好適な実施の形態の模式図を示し、柱状部Kの外部に配置された熱交換器WT2(図2Aに詳細に描かれる)を伴う室IIIの更なる変形例が図2B及び2Cに示される。
図3図3は、柱状部Kの外部に配置された2つの室II及びIIIを有する好適な蒸留装置のための更なる実施の形態の模式図を示す。
図4図4は、柱状部Kの外部に配置された2つの室II及びIIIを有する好適な蒸留装置のための更なる変形例を示す。
図5図5は、柱状部Kの外部に配置された2つの室II及びIIIを有する好適な蒸留装置のための更なる変形例を示す。
図6図6は、柱状部の外部に配置された柱状部統合室I及びIII及び室IIを有する蒸留装置の模式図を示す。
図7図7は、1つが他の上に鉛直に配列された2つの熱交換器内で柱状部下部からの液体を加熱する2つのステージを伴う従来の蒸留装置を示す。
図8図8は、水平に連続的に配置された2つの熱交換器内で柱状部下部からの液体を加熱する2つのステージを伴う従来の蒸留装置の更なる実例の模式図を示す。
図9図9は、2つの部分に分割された下部を有する従来の蒸留装置の更なる実例の模式図を示す。
図10図10は、3つの部分に分割された下部を有する本発明に係る蒸留装置の好ましい実施の形態の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1は、液体通過室I〜IIIの全てが柱状部Kの下部に統合され且つ堰W1、W2によって互いに分離された3つの連続流体通過室I、II及びIIIを伴って、供給流1を下部生成流3と共に上部生成流2に分画するための柱状部Kを有する、本発明に係る蒸留装置の好適な実施の形態の模式図を示す。流れ方向で最初の室Iから下部流が引き出され、第2室IIに供給される部分蒸発流4を得るためにその流を加熱し且つ部分蒸発する熱交換器WT1に供給される。第2室IIからの下部流も、同様に、液体状態で引き出され、そして外部熱交換器WT2で加熱され、そして部分的に蒸発され、そして第3液体通過室IIIに部分蒸発流5として供給される。
【0047】
図1A〜1Cにおける断面図は、柱状部の下部を連続的に配列された3つの液体通過室I〜IIIに分割するための区画壁のための好適な配列を示し、区画壁の同心配列を図1Aに、円の弦形状の配列を図1Bに、及び円の径形状の配列を図1Cに示す。
【0048】
図2は、柱状部Kの下部に配置された2つの室I及びII及び柱状部Kの外部に配置され且つ分離装置として、即ち相分離器として構成される第3室IIIを有する本発明に係る蒸留装置の更に好適な実施の形態の模式図を示す。前述の室から、蒸気流6は柱状部Kの下部領域内において、その内部の液面の上方にもう一度再循環され、また柱状部Kの下部内に統合された室II内に液体のサブストリームが再循環される。
【0049】
図2Aは、図2からの装置の、即ち室IIIとそれに伴う熱交換器WT2からなる配列の詳細図である。
【0050】
この配列は、図2B/2Cに描かれる代替と置き換え可能であり、代替としての図2Bは、この実施の形態において、蒸発装置ステージWT1を構成する統合されたチューブ束熱交換器及び液体通過室IIIを構成する液体通過下部領域を有する流下膜式蒸発器を示す。この実施の形態では、液体は、統合された熱交換器の加熱されたチューブ、部分的に蒸発器を通って流れ、更に蒸気流6及び2つの液体サブストリーム7及び3に分割される。
【0051】
図2Cの実施の形態は、容器内に配置されたチューブ束を備え且つ蒸発装置ステージWT1に相当するケトル蒸発器を示す。第2伝熱媒体と共に加熱されるチューブは、チューブ束熱交換器が配置されている領域から堰によって分離されたケトル蒸発器の領域で、液体を加熱し、且つ前述の液体を部分的に蒸発する。
【0052】
図3は、柱状部Kの外部に配置され且つどちらも相分離器である2つの室II及びIIIを有する蒸留装置の更なる好適な実施の形態の模式図を示す。室IIからの蒸気流8は柱状部Kの下部領域内において、その内部の液面の上方に再循環され、更に液体のサブストリーム、流れ9は、柱状部Kの内部において、室Iの液面の下方に再循環される。室IIIからの蒸気流6は、同様に、柱状部Kの下部領域内において、その内部の液面の上方に再循環され、液体のサブストリーム、流7は、その内部の液面の下方で室II内に再循環される。
【0053】
図4は、図3に描かれる実施の形態の変形例を示し、夫々が室及び流下膜式蒸発器である蒸発器から構成される2つのユニットが柱状部Kの外部に配置される。ここでは、流下膜式蒸発器のチューブ束熱交換器は、何れの場合も、蒸発装置ステージ(WT1、WT2)を形成し、また流下膜式蒸発器の下部は、液体通過室II/IIIを形成する。図3の実施の形態とは異なり、室IIIからの蒸気流は、図3の実施の形態におけるような柱状部Kではなく、室II内の液面の上方に流10として供給される。
【0054】
図5は、本発明に係る蒸留装置の更に好適な実施の形態を示し、一般的な循環を有する2つの室II及びIIIが柱状部Kの外部に配置される。この実施の形態では、室IIからの全ての液体流は、第2熱交換器WT2に供給される。
【0055】
図7及び8は、従来の技術の構成を示す。
【0056】
図7に描かれる実例によれば、柱状部下部は、単に2つの部分に、つまり2つの室I及びIIに分割され、また室Iから引き出された下部液体は、1つが他の上に配置された2つのチューブ束熱交換器内の2つのステージで加熱される。これは、何れの場合も、相当する大きな工業規模の蒸留プラントのかなりの高さを、安定性の理由で臨界に及び得る範囲まで更に増加する。
【0057】
図8に描かれる実例は、同様に、下部が2つの部分に分割された柱状部Kを有する従来技術の蒸留装置の更なる変形例を示す。この第1室Iからの下部液体は、2つのステージ内で、2つ連続的に配置されたチューブ束熱交換器に供給される。この気液二相混合物は、第2水平チューブ束熱交換器に下方から供給される必要があり、更にその後、円筒シェルを経た1以上の点状部位を経てチューブ束熱交換器の内部に入る。前述の混合物の逆流の表面は、装置の直径に相当する最大幅に到達するまで連続的に広がり、それに続いて、再び収縮する。従って、この実例に関しては、気液二相混合物の均一な蒸留は達成することができない。
【0058】
図9に描かれる実例は、同様に、下部が2つの部分に分割された柱状部Kを有する従来技術の蒸留装置の更なる変形例を示す。流れ方向における最初の室Iからの下部流は、液体の形状で引き出される。この下部流は、輸送ポンプを経て、下部流を加熱する熱交換器WT1に加えられる。この下部流は、その後、減圧され、その結果、部分的に蒸発される。その結果として得られた部分蒸発流4は、第2室IIに供給される。熱交換器WT1に供給される熱媒は、再生された抽出溶媒15である。
【0059】
図10は、3つの連続液体通過室I、II及びIIIを伴い、供給流1を下部生成流3と共に上部生成流2分画するための柱状部を有する、本発明に係る蒸留装置の好適な実施の形態の模式図を示し、全ての液体通過室I〜IIIは柱状部Kの下部に統合され且つ堰によって互いに分離される。流れ方向の最初の室Iからの下部流は、液体の形状で引き出される。この下部流は、輸送ポンプを経て、下部流を加熱する熱交換器WT1に加えられる。この下部流は、その後、減圧され、その結果、部分的に蒸発される。その結果として得られた部分蒸発流4は、第2室IIに供給される。この第2室IIからの下部流は、同様に、液体の形状で引き出される。この第2室から引き出された下部流は、輸送ポンプを経て、下部流を加熱する熱交換器WT2に加えられる。この下部流は、その後、減圧され、その結果、部分的に蒸発される。その結果として得られた部分蒸発流5は第3室IIIに供給される。熱交換器WT1に供給される熱媒は、再生された抽出溶媒15であり、また熱交換器WT2に供給される熱媒は、部分的に冷却され、再生された抽出溶媒16である。
【0060】
実例の実施の形態
以下の例は、何れの場合も、WO2012/117085A1に記述されるように、柱状部内に水性N−メチルピロリドン(NMP)溶媒を使用する、ブタン/ブテン分離のための抽出蒸留に関する。事前の吸収工程のおかげで、ブタン/ブテンはすでにNMP溶媒中に部分的に溶解しており、この溶媒の低圧への減圧のおかげで、抽出蒸留中への供給(流れ1)は、二相であり、且つ主としてブタン及びブテンで構成される気相及び溶解されたブタン/ブテン成分を含むNMP溶媒を含む。
【0061】
6mol%の溶解ブタン及びブタジエンを含む上部生成流2を得るために、抽出蒸留柱状部内での分離が要求される。また、非溶媒成分の総量に基づく溶解ブタン及びブタジエンの留分が82.9mol%である下部生成流を得る必要がある。この分離は、以下に記述する全ての変形例で達成される。
【0062】
この構成は、BASFが所有する、相平衡モデルに基づくシミュレーションプログラム(市販のシミュレータASPENプラスに類似している)で計算された。蒸留柱状部のシミュレーションは、この平衡段階モデルの使用により実行される。この相平衡は、非ランダム二液モデルを用いて記述される(Renon H., Prausnitz J. M.: Local Compositions in Thermodynamic Excess Functions for Liquid Mixtures, AIChE J., 14(1), pp.135-144, 1968)。
【0063】
以下のシミュレーション計算の結果は、何れの場合も、32の理論段数(即ち、平衡段階)を有する蒸留柱状部を考慮する。番号は、底(1)から頂(32)まで続き、柱状部下部は含まない。この蒸発装置は、平衡段階としてモデル化される。その産出物が柱状部に直接的に接続される、蒸発装置からの気流は、柱状部の段数1上に直接的に導かれる。この室は、気液分離装置の構成要素であり、また同様に、平衡段階を意味する。液体流のみがこれらの平衡段階中に導かれ、その結果として形成された気体は、同様に、柱状部内の段数1上に導かれる。
【0064】
比較例1
表1は、前述の溶媒が冷却され、更に、その一部が吸収段階のための溶媒として再循環され且つ他の一部が抽出蒸留柱状部内に流れ13として再循環される(WO2012/117085A1参照)以前に、WT1内の再生された溶媒からのエネルギーを使用可能とするために柱状部の下部における蒸発装置が2つの蒸発器WT1及びWT2に分割された(連続的に接続された2つの熱交換機を伴う)従来技術に係る図7相当の流れの位相、濃度、温度及び圧力の概要を示す。
【0065】
柱状部の上部では(最上部の段数上に)、後続の凝縮器からの逆流(流れ14)は柱状部内に供給され、前述の逆流は本質的にブタンで構成される。この供給ポイント(凡そ1〜3論理段数の下方、ここでは2)よりも低い何れかのポイントでは、再生された水性NMP溶媒は、抽出溶媒(流れ13)として導かれる。この供給流(流れ1)の液体留分は、段数18上に導かれ、気体留分は、段数19上に導かれる。
【0066】
柱状部から流出し且つ本質的にブタンとブテンを伴って汲み出された溶媒11は、室IIからのオーバーフローと混合され、その結果として形成された気体は、柱状部の最も低い段数上に行く。蒸発装置WT1は、室Iからの液体を伴って供給される。この二相(気体及び液体)の流れ4は、均一で且つ効果的な熱伝達を確保するために、熱交換器WT2上に均等に分配される必要がある。この流れは、更に、蒸発装置WT2内で加熱され且つ部分的に蒸発される。この形成された気相は、柱状部の第1段数に上昇し、液体は室II内に通過される。その内部では、下部生成物3が引き出され、過多な液体は、堰を越えて室1内に流れる。この液体循環率(流れ11の質量流)は、しばしば、流れの2%と20%の間、特に5〜15%の規模であり、蒸発装置内で気相に変換される。
【0067】
(発明の)例1
室II及びIIIから夫々前の室(I及びII)内への液体の部分的な再循環を伴う本発明に係る変形例における流れは、以下の表2及び図1に示される。
【0068】
(発明の)例2
室IIIからの液体のみが部分的に室I内に再循環される更なる発明の変形例は、以下の表3及び図6に示される。
【0069】
どちらの変形例も、比較例1に関するように、分離される必要のある二相流、又は、鉛直な蒸発装置として他の上に1つの蒸発装置が配列されるおかげで極端に高くされる必要のある柱状部、の何れの不利も持つことなく、同等の分離が達成される。
【0070】
本発明に係る変形例は、同等の熱量が伝達されるにも関わらず、熱交換器WT1のための入口温度及び出口温度の双方が比較例1のものより低いという更なる有利を有する。これらの温度は、表4に示される。この入口と出口の双方における変動は、図1に係る変形例に関しては10°ケルビン以上、また図6に係る変形例に関しては約4°ケルビンである。この故に、より高い駆動温度勾配が可能であり、その結果、同等の熱の伝達は、より狭い伝熱表面領域を必要とする。代替的に、原則的に、これらの変形例では、加熱のために使用された再生溶媒からより多くの熱を得ること、即ち前述の溶媒が更に冷却されることも、約10度低い温度レベルで他の工程流から熱を取り戻すことも可能である。
【0071】
(発明の)例3
C4混合物(ブタン、ブテン、ブタジエン、C4アセチレン+少量のC3,C5+分子)から1,3−ブタジエンを抽出するための抽出蒸留工程は、380t/hの下部生成流(流れ3)を伴う図10に係る蒸留装置に関してシミュレートされた。夫々の流れの温度を以下に記す。
【0072】
再生された抽出溶媒15: 150.4℃
部分的に冷却された再生された抽出溶媒16:138.6℃
冷却された抽出溶媒17: 90.2℃
下部流は、WT1内で68℃から180℃まで、WT2内で95℃から106℃まで加熱された(この温度は、減圧の前の夫々の熱交換器から流出する下部流に関する加熱の際に達成された)。この液体下部生成流3の温度は104℃であった。高い駆動温度勾配のおかげで、熱伝達のために、僅か878m2の総面積が要求された。
【0073】
比較例2
同等の基準(流入及び流出する流れの同等の成分、量及び温度)の下で、図9に係る蒸留装置を用いて、図3と同等のシミュレーションを実行したところ、熱伝達のために、13.6%広い面積が要求された。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【符号の説明】
【0078】
1、13、14 供給流
2 上部生成流
3 下部生成流
4、5 部分蒸発流
6、8、10 蒸気流
7、9、11、12 液体サブストリーム
15、16、17 再生された抽出溶媒流
K 柱状部
WT1、WT2 熱交換器
W1、W2 堰
I、II、III 液体通過室
図1
図1A-C】
図2
図2A-C】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10