(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の部材が、非導電性の第1のセグメントを備え、前記非導電性の第1のセグメントが、ハウジングに物理的に結合され、前記第2の部材が、前記非導電性の第1のセグメントに、前記少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を封止することによって、前記少なくとも1つのアンテナのうち前記部分を組み込む、請求項3または4に記載のウェアラブル電子デバイス。
前記第1の部材および前記第2の部材は、導電性の硬い部材を備え、前記硬い第1の部材と前記硬い第2の部材とは、前記ハウジングと一体的に形成される、請求項2に記載のウェアラブル電子デバイス。
第1の端部および第2の端部を有する導電性の第3の部材をさらに備え、前記第1の端部は非導電性のヒンジを介して前記第1の部材に旋回可能に結合され、前記第3の部材の前記第1の端部は、前記第1の部材に物理的に接触しない、請求項7に記載のウェアラブル電子デバイス。
第1の部材の第1の端部を前記ハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する段階は、導電性の硬い第1の部材の前記第1の端部を、前記ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する段階を備え、
第2の部材の第1の端部を前記ハウジングの第2の位置に物理的に結合する段階は、導電性の硬い第2の部材の前記第1の端部を、前記ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する段階を備える、
請求項12に記載の方法。
少なくとも1つの非導電性のヒンジ式接続によって、導電性の硬い第3の部材の第1の端部を、前記第1の部材の第2の端部と、物理的に分離させて旋回可能に結合する段階をさらに備える、請求項14に記載の方法。
前記導電性の硬い第1の部材の少なくとも部分を通って延在し、それから電気的に隔離される、複数の導電体を介して、前記硬い第3の部材の前記第1の端部を前記電子回路基板に導電的に結合する段階をさらに備える、
請求項15に記載の方法。
少なくとも部分的にハウジングに配置された電子回路基板に、前記少なくとも1つのアンテナを導電的に結合する段階は、第1のアンテナと第2のアンテナとを、少なくとも部分的に前記ハウジングに配置された前記電子回路基板に、導電的に結合する段階を備える、
請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
前記第1のアンテナを、約1.575GHzの周波数、約2.4GHzの周波数、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または、約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域のうち1つで、動作するように構成する段階をさらに備える、
請求項17に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0005】
ウェアラブルなコンピューティングまたは電子デバイスの世界において、ファッションと通信システムとが相反するとき、所望の美観効果を維持する一方で、電子システム性能を最大化する最適な環境を提供するように、創造的な解決方法が必要とされる。有益なことに、材料および形態要因の使用に関して、ファッションの世界には制限がほとんど存在しない。そのような本質的な柔軟性は、消費者に対して訴求的で魅力的な態様で統合された金属製の構造体を含むウェアラブルアイテムを、ファッションデザイナーに、自由に作らせる。しかし、ウェアラブルな電子機器の設計者にとって、そのような金属製の構造体の、ごく近接またはその中のいずれかにアンテナが設置または配置される場合、そのような金属製の構造体は、アンテナ性能に深刻な劣化を起こさせ得る。実際のところ、金属製の構造体は、アンテナが実質的に動作不能にされるという、アンテナ性能への十分な障害を生じさせ得る。したがって、具体的には、多くの場合には電子デバイスとファッションステートメントとの組み合わせである、ウェアラブルデバイス内に見られる厳しい制約の中で、電子機器設計者は、多くの場合、アンテナと金属製の構造体との間に、可能な最も広い分離を提供しようと試みる。電子機器設計者が、電子デバイスのまわりのハウジング材料を非導電性材料に変更することによってアンテナ性能を向上することを試みる一方、そのような置き換えは、デバイスの美観価値に有害な損失を与えることがある。
【0006】
示される例として、800MHzセルラ帯域アンテナを用いる場合、そのようなアンテナは比較的大きくなり、全体として電子装置ハウジング内に配置される場合、比例して、より大きい設置面積が必要となる。さらに、そのようなアンテナは、容認できる水準の効率性で動作するために、著しくより大きいシャシまたはグランドプレーン(本明細書では「カウンターポイズ」と称される)を必要とし得る。いくつかの例において、ウェアラブルデバイスの部分(例えば、ブレスレットまたは手首バンドの部分)が、導電性材料から形成されて、電子装置ハウジングにカウンターポイズを提供し得る。それがなければ、電子装置ハウジングは小さいであろう。そのようなカウンターポイズは、無線通信用の電子デバイスによって用いられる1または複数のアンテナと反対側に、配置され得る。
【0007】
ウェアラブル電子デバイスは、ハウジング内に配置される電子回路基板を含み得る。電子回路基板は、ハウジングの外面から延在する複数のアンテナに、通信可能に結合する。ウェアラブル電子デバイスは、四肢に着用されるよう適合された構造体をさらに含み得、構造体は、ハウジングに物理的および導電的に結合された第1の部材と、ハウジングに物理的に結合された第2の部材とを含み、第2の部材は、ハウジングから延在する少なくともいくつかのアンテナのうち少なくとも部分を組み込む。
【0008】
ウェアラブル電子デバイスを有する複数のアンテナを組み合わせる方法は、アンテナのうちのそれぞれを、ハウジングに配置された電子回路基板に導電的に結合する段階を含み得る。方法は、ハウジングの外面から複数のアンテナを延在させることを、さらに含み得る。方法は、第1の部材の第1の端部をハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する段階と、構造体の第2の部材の第1の端部をハウジングの第2の位置に物理的に結合する段階をさらに含み得、ハウジングの第2の位置は、ハウジングの第1の位置から第1の距離だけ分離される。方法は、ハウジングの外部から第2の部材へと突出する複数のアンテナのうち、少なくともいくつかを組み込むことを、さらに含み得る。
【0009】
アンテナシステムは、内側の空間と、内側の空間内に全体的に、または部分的に、のいずれかに配置される電子回路基板と、を画定するハウジングを含み得る。電子デバイスは、ハウジングの外部から延在する、導電的に結合された複数のアンテナを含み得る。アンテナシステムは、第1の端部および第2の端部を有する柔軟な部材をまた含み得、柔軟な部材は、複数の導電性セグメントおよび複数の非導電性セグメントを含み、第1の端部は、ハウジングに第1の外部取り付け点で物理的に結合された非導電性セグメントを含み、第2の端部は、ハウジングに第2の外部取り付け点で物理的および導電的に結合された導電性セグメントを含み、複数のアンテナのそれぞれは、ハウジングの外部から、および、柔軟な部材の第1の端部の非導電性材料に、それぞれの距離で延在する。
【0010】
ウェアラブル電子システムは、複数のアンテナを、ハウジングに配置された電子回路基板に導電的に結合する手段と、ハウジングの外面から複数のアンテナを延在させる手段と、を含み得る。ウェアラブルアンテナシステムは、第1の部材の第1の端部からハウジングの第1の位置に、物理的および導電的に結合する手段をさらに含み得る。ウェアラブルアンテナシステムは、構造体の第2の部材の第1の端部をハウジングの第2の位置に物理的に結合する手段であって、ハウジングの第2の位置は、ハウジングの第1の位置から第1の距離だけ分離される、手段と、第2の部材に、ハウジングの外面から延在するアンテナの部分を組み込む手段とを、また含み得る。
【0011】
図1は、本開示の少なくとも一実施形態に係る、ハウジング106に物理的に結合された第2の部材110と統合された複数のアンテナ112A−112n(集合的には、アンテナ112)に通信可能に結合された少なくとも1つの電子デバイス104を有するハウジング106に、物理的および導電的に結合された第1の部材108を含む、例としてのウェアラブル電子デバイス102が、1または複数のネットワーク接続デバイスと無線通信可能である、ネットワークシステム100を示す。ウェアラブル電子デバイス102は、1または複数のコンピュータ120、1または複数のサーバ130、1または複数のリモートデータストレージセンター140、1または複数のポータブル、ウェアラブル、セルラ、スマートフォン、もしくはハンドヘルド電子デバイス150、またはそれらの組み合わせと、1または複数のネットワーク160を介して、一方向または双方向に通信し得る。そのような通信可能な結合は、オーディオおよびビデオデータ、ならびにテキストおよびIPデータを含むが、それに限定されないデータを、ウェアラブル電子デバイス100から、1または複数のセルラ電話またはスマートフォン150などの1または複数の持ち運び可能な電子デバイスへ、伝達することを促進し得る。そのような通信可能な結合は、ウェアラブル電子デバイス102による、ウェブページなどの、データの受信を、また促進し得る。
【0012】
電子デバイス104は、以下の、1または複数の受信機、1または複数の送受信機、1または複数のコントローラ、1または複数のプロセッサ、1または複数のマイクロプロセッサ、1または複数のユーザ入力デバイス、1または複数の出力デバイス、1または複数のセンサ、および同様のもののうち、任意のいくつか、または任意の組み合わせを含む、任意の現在または将来に開発される電子デバイスを含み得る。いくつかの例において、電子デバイス106は、1または複数の単一コアまたはマルチコアプロセッサ、単一コアまたはマルチコアマイクロプロセッサ、1または複数のシステムオンチップ(SoC)、1または複数の縮小命令セットコンピュータ(RISC)、1または複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1または複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、またはそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実装において、電子デバイス106は、回路によって実行されると、回路を1または複数の特化された、または特定の回路に変換する、機械可読命令を実行可能な、1または複数の回路を含み得る。そのような機械読み取り可能な命令は、回路に通信可能に結合されたローカルストレージデバイス(例えば、ウェアラブル電子デバイス102にローカルなストレージデバイス)に、全体的又は部分的に格納され得る。そのような機械読み取り可能な命令は、ネットワーク160を介してアクセスされる、1または複数のサーバ130または1または複数のデータストレージセンター140に、全体的又は部分的に格納され得る。
【0013】
電子デバイス104は、少なくとも部分的にハウジング106によって形成される空間、空隙、または空洞内に、全体的又は部分的に配置され得る。ハウジング106は、1または複数の、導電性金属または導電性金属を含む合金などの、導電性材料を用いて形成される、シャシまたは同様の構造体を、全体的又は部分的に含み得る。いくつかの例において、導電性ハウジング106は、複数のアンテナ112のうちいくつかまたは全てに対するグランドプレーンの少なくとも部分を提供し得る。ウェアラブル電子デバイス102の比較的小さい設置面積が与えられると、そのようなグランドプレーンは不適切なことがあり、全てのアンテナ112、または、少なくともいくつかのアンテナ112の、性能に損失を与えることがある。いくつかの実装において、ハウジング106の少なくとも部分は、少なくとも無線周波数スペクトル(例えば、約3kHzから約300GHzまで)の電磁放射線を透過するか半透過する材料から形成され得る。
【0014】
第1の部材108は、ウェアラブル電子デバイス102の、ユーザまたはユーザによって着用される物品への、取り付け、固着、または、そうでなければ、恒久的な、もしくは着脱可能な結合に適切な、任意のデバイス、システム、またはシステムおよびデバイスの組み合わせを含み得る。一例において、第1の部材108は、ユーザの腕のまわりの着用に適合された、時計バンドまたはブレスレットの部分などの柔軟な部材を含み得る。別の例において、第1の部材108は、ユーザの腕のまわりの着用に適合された、ブレスレットまたは同様のデバイスの部分などの、硬い、またはやや硬い部材を含み得る。
【0015】
いくつかの例において、第1の部材108は、ハウジング106に物理的および導電的に結合され得る。例えば、第1の部材108は、第1の部材108をハウジング106に恒久的に、または着脱可能に取り付けるように、金属製の、または同様の導電性部材を用いてハウジング106に旋回可能に結合され得る。別の例において、第1の部材108の全てまたは部分は、ハウジング106と一体的に形成され得る。別の例において、第1の部材108の全てまたは部分は、導電性接着剤によって、または溶接によってハウジング106に固着させられ得る。別の例において、第1の部材108の全てまたは部分は、ハウジング106と一体的に形成され得る。
【0016】
ハウジング106に近接する第1の部材108の少なくとも部分は、例えば導電性金属または合金といった、導電性材料を用いて形成され得る。様々な実施形態において、第1の部材108は、一体的なまたは単一の部品構造であり得る。他の実施形態において、第1の部材108は、物理的に接続または結合された任意の数の部分またはセグメント、例えば、導電性の第1のセグメント108Aおよび電気的絶縁性または非導電性の第2のセグメント108Bを含み得る。第1の部材108の第2のセグメント108B。
【0017】
第1の部材108は、その全長のうち全てまたは部分において導電性であり得る。第1の部材108の導電性部分は、露出され得るか、または、構造体内の導電性要素がハウジング106に電気的に接続される限り、埋め込まれ、封入され、封止され、もしくはそうでなければ、部分的に、もしくは完全に、非導電性材料(例えば、革)で覆われ得る。そのような覆いは、第1の部材108の美観特徴を向上し得る。
【0018】
ハウジング106は、第1の部材108のハウジング106への、および第2の部材110のハウジング106への接続点の間で測定された、長さ114を有し得る。第1の部材108の導電性の第1のセグメント108Aは、第1の部材108の、ハウジング106との接続点から第1のセグメント108Aの端部またはその範囲まで測定された、長さ116を有し得る。ハウジングの長さ114と第1の部材の第1のセグメント108Aの長さとの合計は、適切なサイズおよび寸法のグランドプレーンまたはカウンターポイズを形成することによってアンテナ112の効率性を最適化する値などの、定義された値であり得る。一例において、ハウジングの長さ114と第1の部材の第1のセグメント108Aの長さとの合計は、アンテナ112のうち1または複数によって送信または受信される信号周波数の波長の、およそ4分の1(1/4)からおよそ半分(1/2)に等しくなり得る。例として、アンテナの長さを含む、ハウジングの長さ114と第1の部材の第1のセグメント108Aの長さとの合計は、理想的には、アンテナシステム全体(アンテナおよびグランドプレーン)を、所望の周波数(その高調波を含むであろう)で共振させる、電気的長さを有していなければならない。
【0019】
第1の部材108の導電性セグメントは、1または複数の導電性材料を含み得る。一例において、第1の部材108の導電性セグメントは、1または複数の導電性金属または合金を用いて形成され得る。第1の部材108の導電性セグメントは、任意の形状、サイズ、または幾何学的構成を有し得る。例えば、第1の部材108の導電性セグメントは、第1の部材108の第1のセグメント108Aと一致し得る。そのような例において、第1のセグメント108Aは、固体の柔軟な金属リンク、または柔軟な金属格子タイプの時計バンドもしくはブレスレットを含み得る。いくつかの例において、例えば、時計バンドの部分を形成するのに硬い第1の部材108が用いられる場合、時計バンドの形状またはサイズは、ユーザの皮膚との接触が優先的に保持されるような態様であり得る。そのような例において、ブレスレットまたは時計バンドは、ブレスレットが、限定された数の皮膚接触点で接触を保持するような、または、アンテナ112の効率性を向上させる設計によって距離を置くような、内径を有し得る。
【0020】
第1の部材108の非導電性セグメントは、任意の数、または任意の組み合わせの非導電性材料または電気的絶縁材料を含み得る。一例において、第1の部材108の非導電性セグメントは、革または布などの、1または複数の絶縁体を用いて形成され得る。第1の部材108の非導電性セグメントは、任意のサイズ、形状、または幾何学的構成を有し得る。例えば、第1の部材108の非導電性セグメントは、第1の部材108の第2のセグメント108Bと一致し得る。
【0021】
いくつかの例において、第2の部材110は、ハウジング106に物理的に結合され得る。例えば、第2の部材110をハウジング106に恒久的に取り付けるように、第2の部材110は、ピンまたは同様の取り付けデバイスを用いてハウジング106と旋回可能に、または固定的に結合され得る。いくつかの実装において、ハウジング106の外面から延在する1または複数のアンテナ112は、第2の部材110の非導電性セグメントの内部に、または内側に設置または配置され得る。例えば、ハウジング106の外面から延在する1または複数のアンテナ112のうち全てまたは部分は、第2の部材110を提供するように用いられる非導電性材料内に(例えば、時計バンドの革の部分内に)、部分的にまたは完全に封止され得る。
【0022】
ハウジング106の外部から延在するアンテナ112は、露出されたままにされ、第2の部材110の第1のセグメント110Aに組み込まれ(例えば、埋め込まれ、封止され、またはそうでなければ覆われ)得る。アンテナ112は、ハウジング106内に配置される電子回路基板104と結合し、1または複数の開口、通路、または同様の管路を介して、ハウジング106から出る。第2の部材110の第1のセグメント110Aは、ハウジング106に堅固に結合し得るか、機械的疲労に起因する損傷から、アンテナ112のハウジング106から出る部分を保護するように、回転または動作が限定または制限された取り付け固定具を用いて、ハウジング106に結合し得る。
【0023】
様々な実施形態において、第2の部材110は一体的なまたは単一の部品構造を含み得る。例えば、第2の部材110は、布または革などの非導電性材料から製造された、単一の柔軟な部材を含み得る。他の実施形態において、第2の部材110は、物理的に接続された、または結合された、任意の数の部分またはセグメントに、含まれ得るか、割り当てられ得る。例えば、複数のアンテナ112が組み込まれ、封止され、収容され、またはそうでなければ配置され得る、非導電性または絶縁性の、第1のセグメント110Aおよび導電性の第2のセグメント110Bである。
【0024】
複数の実施形態において、柔軟な第1の部材108の第2のセグメント108Bは、導電性部分を含み得る。複数の実施形態において、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110Bは、導電性材料を含み得る。しかし、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110Bが1または複数のアンテナ112に近接する、柔軟な時計バンドまたは同様の器具として実装されるとき、柔軟な第1の部材108の第2のセグメント108B、および、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110Bの両方が、使用するときに共に結合する導電性材料を、含み得るわけではない。
【0025】
硬いブレスレットなどの実装において、ハウジング106の全てまたは部分、硬い第1の部材108、および硬い第2の部材110は、1または複数の導電性材料を用いて一体的に形成され得る。そのような実装において、ブレスレットの部分を形成する硬い第2の部材110の全てまたは部分が、アンテナ112として機能するように、複数のアンテナ112のいくつかまたは全ては、硬い第2の部材110の非導電性セグメント110Aの内側に設置または配置されるのではなく、代わりに、硬い第2の部材110に、組み込まれ、結合され、組み合わせられ、またはそうでなければ一体的に形成され得る。
【0026】
複数のアンテナ112のそれぞれは、電子デバイス104の少なくとも1つの受信機、送信機、または送受信機に、通信可能に結合される。1または複数のアンテナ112のそれぞれは、同じまたは異なる長さ、送信特性、構造、または幾何学的形状を有し得る。いくつかの実装において、1つまたは複数のアンテナ112のうちの少なくとも1つは、約824メガヘルツ(MHz)から約960MHz、または約1.71ギガヘルツ(GHz)から約2.17GHzの周波数で動作する、セルラ送受信機に結合されたアンテナを含み得る。いくつかの実装において、1つまたは複数のアンテナ112のうちの少なくとも1つは、約1.575GHzおよび1.602GHzの中央周波数でそれぞれ動作する、ジオロケーション(例えば、グローバルポジショニングシステムGPS、グローバルナビゲーション衛星システムGLONASS)受信機に結合されたアンテナを含み得る。いくつかの実装において、1つまたは複数のアンテナ112のうちの少なくとも1つは、約2.4GHzまたは約5GHzの周波数で動作する、BLUETOOTH(登録商標)またはIEEE802.11(Wi−Fi)送受信機に結合されるアンテナを含み得る。
【0027】
少なくともいくつかの実装において、信号干渉が、複数のアンテナ112のうち2つまたはそれより多くの間で生じ得る。例えば、高帯域(1.71GHzから2.17GHz)セルラアンテナとジオロケーションアンテナ(1.575GHz)との間である。そのような例において、電子デバイス104は、2つのアンテナの隔離を向上させ、その結果、アンテナのそれらの効率性を向上させるように、第1のアンテナ112Aのための適切なローパスマッチング回路、および、第2のアンテナ112Bのためのハイパスマッチング回路を含み得る。
【0028】
ウェアラブル電子デバイス102は、ネットワーク160を介し、1または複数のリモートデバイスと、一方向または双方向に通信する。いくつかの例において、ネットワーク160は、1または複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、1または複数のメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、1または複数のセルラネットワーク(例えば、モバイルデバイスのためのグローバルシステム、すなわちGSM(登録商標)ネットワーク、符号分割多重アクセス、すなわちCDMAネットワーク)、または、ワールドワイドウェブすなわちインターネットなどの、1または複数の世界的規模のネットワークを含み得る。いくつかの実施形態において、1または複数のアンテナ112が用いられ、ネットワーク160を介して、1または複数のデスクトップ、ラップトップ、ノートブック、ウルトラポータブル、またはタブレットコンピュータなどの、1または複数のコンピューティングデバイス120と、一方向または双方向に通信可能に結合し得る。いくつかの実施形態において、1または複数のアンテナ112が用いられ、ネットワーク160を介して、1または複数のサーバ130と一方向または双方向に通信可能に結合し得る。いくつかの実施形態において、1または複数のアンテナ112が用いられ、ネットワーク160を介して、1または複数のネットワークストレージデバイス140と一方向または双方向に通信可能に結合し得る。いくつかの実施形態において、1または複数のアンテナ112が用いられ、ネットワーク160を介して、1または複数のセルラ電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント、ウェアラブルコンピューティングデバイス、または同様のものなどの、1または複数の持ち運び可能な電子デバイス150と一方向または双方向に通信可能に結合し得る。
【0029】
図2Aおよび
図2Bは、本開示の少なくとも一実施形態に係る、ハウジング106に物理的および導電的に結合される柔軟な第1の部材108と、ハウジング106に物理的に結合される柔軟な第2の部材110と、を有する腕時計200の形態で、例としてのウェアラブル電子デバイス102を示す。複数の実施形態において、電子デバイス104は、電子デバイス102を、タイムキーパー/時計として、および通信デバイスとして様々に機能させる、任意の数の機械可読命令セットを含み得る。そのような実施形態において、電子デバイスは、ディスプレイデバイス202、オーディオ出力デバイス(例えば、スピーカ)204、オーディオ入力デバイス(例えば、マイク)206、および、プッシュボタンまたはスクロールホイールなどのユーザ入力デバイス208などの、様々な入力/出力(I/O)デバイスと通信可能に結合され得る。
【0030】
柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aは、拡張されたグランドプレーンまたはアンテナカウンターポイズを提供する導電性構造体を含む。いくつかの実装において、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aは、アンテナ性能に基づいて、または、少なくとも部分的に美観に基づいて選択された、1または複数の材料内に隠されるか、そうでなければ、部分的にまたは完全に覆われ得る。柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aは、美観に訴求的または魅力的な、導電性または非導電性材料に埋め込まれ得る。柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aは、ハウジング106の表面から延在する複数のアンテナ112が配置される、1または複数の非導電性材料を含む。柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aに、組み込まれるか、そうでなければ配置されるアンテナ112は、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aに電気的に結合される。
【0031】
柔軟な第1の部材108および柔軟な第2の部材110は、時計200のリストバンドを形成するように、連結され得るか、そうでなければ接合され得る。
図2Aおよび
図2Bに示されるように、柔軟な第1の部材108の第2の端部218および柔軟な第2の部材110の第2の端部220は、時計200がユーザの腕に保持されるように、接合されるか、そうでなければ取り付けられ得る。
【0032】
図2Aおよび
図2Bに示されるように、柔軟な第1の部材108および柔軟な第2の部材110はそれぞれ2つのセクション(108A、108Bおよび110A、110B)に分割されるが、柔軟な第1の部材108および柔軟な第2の部材110は、等しい数または等しくない数の部分に割り当てられ得る。さらに、当該部分のそれぞれは、等しい長さまたは等しくない長さを有し得る。部分の数または各部分の長さに関わらず、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aは、1または複数のアンテナ112のためのカウンターポイズまたはグランドプレーンとして機能する。1または複数のアンテナ112のためのグランドプレーンとして機能するように、第1の柔軟な部材108の第1のセグメント108Aは、導電性材料から製造される。1または複数のアンテナ112の効率性を向上させるように、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aは、1または複数のアンテナ112のそれぞれの動作周波数によって、少なくとも部分的に決定される長さであり得る。
【0033】
同様に、部分の数または各部分の長さに関わらず、ハウジング106の外部から延在する複数のアンテナ112のうち少なくともいくつかは、柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aに組み込まれる。柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aは、非導電性材料を用いて形成または製造される。柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aのために非導電性材料を用いることにより、柔軟な第2の部材110の残りの部分から、および、柔軟な第2の表面に近接して配置された物体(例えば、時計バンド内に配置されたユーザの手首)の表面から、複数のアンテナ112のうち少なくともいくつかを絶縁する。1または複数のアンテナ112のうち少なくともいくつかの効率性を向上させるように、柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aは、1または複数のアンテナ112のそれぞれの動作周波数によって、少なくとも部分的に決定される長さであり得る。
【0034】
実装において、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aは、部分的にまたは完全に、非導電性材料に覆われ得るか、または封止されることさえあり得る。そのような実装において、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aを覆うか封止するよう用いられる非導電性材料は、柔軟な第1の部材108の非導電性の第2のセグメント108Bを製造するよう用いられる非導電性材料とは、同じでも異なってもよい。いくつかの実装において、柔軟な第1の部材108の第2のセグメント108Bは、1または複数の導電性金属、または1または複数の導電性合金などの、導電性材料から製造され得る。
【0035】
実装において、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110Bは、非導電性材料を全体的又は部分的に用いて製造され得る。そのような例において、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110Bのために用いられる非導電性材料は、柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aに組み込まれる1または複数のアンテナ112を封止する非導電性材料とは、同じでも異なってもよい。
【0036】
1または複数のアンテナ112は、電気回路基板104およびハウジング106を介して、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aによって形成されたグランドプレーンと電気的に結合する。柔軟な第1の部材108が第1のセグメント108Aと第2のセグメント108Bとに割り当てられ、第2の部材110が第1のセグメント110Aと第2のセグメント110Bとに割り当てられる実施形態において、柔軟な第1の部材108(例えば、柔軟な第1の部材108の第2のセグメント108B)、または柔軟な第2の部材110(例えば、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110B)のいずれか(または両方)における、1または複数の非導電性セグメントによって、アンテナ112はグランドプレーンから電気的に分離されたままである。
【0037】
特に、2つのセグメント110Bおよび108Bが、アンテナの導電性110Bセグメントへの結合を回避するのに十分な距離を残さず、アンテナ構造体にごく近接して接続するとき、複数のアンテナ112のグランドプレーンからのそのような電気的隔離は、例えば、柔軟な第2の部材110の第2のセグメント110Bおよび柔軟な第1の部材108の第2のセグメント108Bの両方が導電性材料を用いて製造されるわけではないことを確実にすることによって、達成され得る。実施形態において、柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aに組み込まれるか、そうでなければ組み合わせられる複数のアンテナ112の効率性および性能を向上させるように、少なくとも1つの非導電性セグメントが、柔軟な第1の部材108の第1のセグメント108Aによって形成されるグランドプレーンと、柔軟な第2の部材110の第1のセグメント110Aとの間に配置され得る。
【0038】
図3A、
図3B、および
図3Cは、本開示の少なくとも一実施形態に係る、物理的および導電的にハウジング106に結合される硬い第1の部材108に、物理的および電気的にハウジング106に結合される硬い第2の部材110と、を有するブレスレット300の形態の、例としてのウェアラブル電子デバイス102を示す。
【0039】
ブレスレット300は、第1の端部310および第2の端部312を有する、硬い第3の部材306を含み得る。実施形態において、硬い第3の部材306の第1の端部310は、同軸ケーブルなどの、複数の導電性要素314を介して、電子回路基板104に電気的に結合される。実施形態において、硬い第3の部材306の第1の端部310は、1または複数のヒンジなどの、1または複数の非導電性の回転可能なコネクタ302を用いて、第1の部材108に旋回可能に結合され得る。そのような非導電性の回転可能なコネクタ302が用いられ、硬い第3の部材306を第1の部材108から物理的に分離して電気的に隔離しながら、硬い第3の部材306の第1の端部310を第1の部材108に回転可能に結合し得る。
【0040】
実施形態において、硬い第3の部材306の第2の端部312は、硬い第3の部材306を硬い第2の部材110に物理的および電気的に結合するよう用いられる、1または複数のラッチ要素304を含み得る。したがって、ブレスレット300が閉じているとき、硬い第3の部材306は、1または複数のラッチ304を介して、硬い第2の部材110に物理的および電気的に結合され、複数の導電体308を介して、電子回路基板104に電気的に結合される。
【0041】
第3の部材306は、ブレスレット300のためのアンテナ112を提供する。電子回路基板104と結合され、ハウジング106から延在する複数の導電体314は、アンテナ112を提供するように、硬い第3の部材306に物理的に組み込まれ、組み合わせられ、またはそうでなければ統合される。
【0042】
実施形態において、ブレスレット300はループアンテナ(すなわち、硬い第3のセグメント306が硬い第2のセグメント110に接続されるとき)およびダイポールアンテナ(すなわち、硬い第3のセグメント306が硬い第2のセグメント110から分断されるとき)を提供する。一実施形態において、硬い第3の部材306を硬い第2の部材110に結合することによって生成されるループアンテナは、約1800MHzの基底共振周波数および基底共振周波数の全ての奇数次高調波で共振し得る。一実施形態において、硬い第2の部材110から硬い第3の部材306を結合分離することによって生成されるダイポールアンテナは、約750MHzの基底共振周波数および基底共振周波数の全ての奇数次高調波で共振し得る。
【0043】
いくつかの実装において、電子デバイス104はループアンテナ(すなわち、閉じたブレスレット)およびダイポールアンテナ(すなわち、開いたブレスレット)をアンテナの動作周波数にインピーダンスマッチングさせるために有用な、1または複数のマッチング回路を含み得る。実施形態において、ユーザの手首まわりのブレスレット300の適合度は、アンテナ112の効率性に影響し得る。例えば、ブレスレット300がユーザの手首に密に適合しているとき、ユーザの手首と広い範囲で接触する結果として生じる離調、およびユーザの手によって生じるエネルギー損失に起因して、大幅な減衰が生じ得る。別の例において、ブレスレットとユーザの手首との間の接触が数カ所(すなわち、2カ所)の位置に限定されるように、ブレスレット300がユーザの手首に緩く適合しているとき、生じる減衰はより少なくなり得る。
【0044】
図4は、本開示の少なくとも一実施形態に係る、ウェアラブル電子デバイス102に通信可能に結合されたウェアラブルアンテナシステムを含む、示される方法400の高レベルのフロー図である。方法400は、402で開始する。
【0045】
404で、任意の数のアンテナ112が、ハウジング106に配置される電子デバイス104に導電的に結合される。そのようなアンテナ112は、1または複数の現在または将来のセルラ周波数帯域において動作する1または複数のアンテナを含み得る。セルラ周波数帯域の例は、824MHzから960MHz、および1710MHzから2170MHzである。そのようなアンテナ112は、1または複数の現在または将来のWi−FiまたはBLUETOOTH(登録商標)動作周波数において動作する、1または複数のアンテナを含み得る。Wi−FiまたはBLUETOOTH(登録商標)周波数の例は2.4GHzである。そのようなアンテナ112は、1または複数の現在または将来のグローバルポジショニングシステム動作周波数において動作する1または複数のアンテナを含み得る。グローバルポジショニングシステム周波数の例は1.575GHzである。
【0046】
406で、複数のアンテナ112のうち少なくともいくつかが、電子デバイス104の少なくとも部分のまわりに配置されたハウジング106の1または複数の外面を介して、電子デバイス104から延在する。
【0047】
408で、第1の部材108が、ハウジング106上の第1の位置に、物理的および導電的に結合する。いくつかの実装において、第1の部材108およびハウジング106は、第1の部材108とハウジング106との間の旋回可能な接続を提供する、1または複数の固定具または同様の取り付けデバイスを用いて、機械的および電気的に結合され得る。一例において、1または複数の固定具または取り付けデバイスは、1または複数の軸に沿って、または1または複数の軸を中心として動くこと(すなわち、回転すること)を許容する、1または複数のピンまたは同様のデバイスを含み得る。いくつかの実装において、第1の部材108およびハウジング106は、物理的および電気的接続を提供するように、互いに固着させられ得るか、そうでなければ、互いに恒久的に、または着脱可能に取り付けられ得る。例えば、第1の部材108は、ハウジング106の少なくとも部分と一体に形成され得る。
【0048】
410で、第2の部材110はハウジング106上の第2の位置に物理的に結合する。実施形態において、第1の部材108がハウジング106に取り付けられる第1の位置と、第2の部材110がハウジング106に取り付けられる第2の位置とは、第1の距離だけ分離され得る。いくつかの実装において、第1の部材108がハウジング106に取り付けられる第1の位置と、第2の部材110がハウジング106に取り付けられる第2の位置とは、第1の部材108と第2の部材110を分離する第1の距離がハウジング106自体の長さとなるように、ハウジング106の互いに対向する側に置かれ得る。
【0049】
いくつかの例において、第1の部材108の導電性の第1のセグメント108Aは、第2の部材110がハウジング106に取り付けられる第2の位置から第2の距離を延長し得る。そのような例において、アンテナ112の長さ、ハウジング106の長さ(すなわち、第1の距離)、および第1の部材108の第1のセグメント108Aの長さ(すなわち、第2の距離)の合計は、複数のアンテナ112のうち1または複数によって送信または受信される信号の波長におよそ等しくなり得る。
【0050】
412で、ハウジング106の外部から延在する複数のアンテナ112のうち少なくともいくつかが、第2の部材110の第1のセグメント110Aに組み込まれる。いくつかの実装において、複数のアンテナ112は、第2の部材110の第1のセグメント110Aの非導電性材料に、少なくとも部分的に封止され得る。いくつかの実装において、複数のアンテナ112は、第2の部材110の第1のセグメント110Aの全てまたは部分と一体に形成され得る。方法400は、414で終了する。
【0051】
図5は、本開示の少なくとも一実施形態に係る、ヒンジ式ブレスレット300の形態のウェアラブル電子デバイス102に通信可能に結合されたウェアラブルアンテナシステムを含む、示される方法500の高レベルのフロー図である。1または複数のブレスレットの実施形態において、第3の硬い部材が、硬い第3の部材306の第1の端部に電子回路基板104を電気的に結合する1または複数のアンテナ112のうち少なくとも部分を提供し得る。そのような例において、ブレスレット300全体が、閉じたときにループアンテナとして、および、開いたときにダイポールアンテナとして、機能し得る。そのような実施形態において、第1の部材108の全てまたは部分、および、第2の部材110の全てまたは部分が、硬くあり得、ハウジング106と一体に形成され得る。
図3A〜
図3Cに関連して、上に詳細に示されて説明されるように、硬い第3の部材306の第1の端部310は、1または複数の非導電性ヒンジ302または同様のものを介して、第1の部材108に旋回可能に結合され得る。硬い第3の部材306の第2の端部312は、第2の部材110に着脱可能に、物理的および電気的に結合され得る。方法500は、502で開始する。
【0052】
504において、硬い第3の部材306の第1の端部は、1または複数の、ヒンジ式接続または旋回可能な接続によって、硬い第1の部材108と旋回可能に結合する。いくつかの実装において、硬い第3の部材306の第1の端部は、1または複数の非導電性のピンを介して、硬い第1の部材108と旋回可能に結合する。少なくともいくつかの実装において、硬い第3の部材306の第1の端部は、硬い第3の部材306と硬い第1の部材108との間に物理的接触が生じないように、硬い第1の部材108から物理的に隔離され得る。
【0053】
506において、硬い第3の部材306の第1の端部310は、複数の導電体312を介して、ハウジング106の電子回路基板104と導電的に結合する。例えば、少なくとも一実装において、硬い第3の部材306の第1の端部310は、同軸ケーブルを介して、ハウジング106の電子回路基板104と導電的に結合する。
【0054】
508で、硬い第3の部材306の第2の端部は、硬い第2の部材110と、着脱可能に、物理的、および導電的に結合する。硬い第3の部材306の、硬い第2の部材110への、物理的および導電的結合または接続は、ブレスレット300をループアンテナとして機能させる。硬い第3の部材306の、硬い第2の部材110との、物理的および導電的結合の分離または分断は、ブレスレット300をダイポールアンテナとして機能させる。方法500は、510で完了する。
【0055】
以下の例は、さらなる実施形態に関する。本開示の以下の例は、デバイスと、方法と、実行されたときに当該方法に基づいて機械に動作を実行させる命令を格納する少なくとも1つの機械可読メディアと、信用された入力セッションを信用された出力セッションと結び付ける方法および/またはシステムに基づいて動作を実行し、前の信用された出力セッションから取得された暗号化済みデータの再利用を防ぐ手段、などの、対象の材料を備え得る。
【0056】
例1に従って、ウェアラブル電子デバイスが提供される。ウェアラブル電子デバイスは、少なくとも部分的にハウジングに配置される電子回路基板を含み得る。電子回路基板は、ハウジングの表面から延在する少なくとも1つのアンテナに通信可能に結合され得る。ウェアラブル電子デバイスは、四肢に着用されるよう適合された構造体を含み得、構造体は、ハウジングに物理的および導電的に結合された第1の部材と、ハウジングに物理的に結合された第2の部材とを含み、第2の部材は、少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を組み込む。
【0057】
例2は、例1の要素を含み得、ウェアラブル電子デバイスは、手首に着用されるよう適合され得る。
【0058】
例3は、第1の部材が、ハウジングに物理的および導電的に結合される導電性の第1のセグメントを備える、例2の要素を含み得る。
【0059】
例4は、第1の部材が、導電性の第1のセグメントに物理的に結合される非導電性の第2のセグメントをさらに備える、例3の要素を含み得る。
【0060】
例5は、例3の要素を含み得、そこでは、第2の部材が、非導電性の第1のセグメントを備え、非導電性の第1のセグメントは、ハウジングに物理的に結合され、第2の部材は、非導電性セグメント内に延在する少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を封止することによって、少なくとも1つのアンテナのその部分を組み込む。
【0061】
例6は、例5の要素を含み得、第1の部材の第2のセグメントを第2の部材に物理的に結合する、少なくとも1つのファスナをさらに含み得る。
【0062】
例7は、例2の要素を含み得、そこでは、第1の部材および第2の部材は、導電性の硬い部材を備え、硬い第1の部材と硬い第2の部材とは、ハウジングと一体的に形成される。
【0063】
例8は、例7の要素を含み得、第1の端部および第2の端部を有する導電性の第3の部材をさらに含み得、第1の端部は非導電性のヒンジを介して第1の部材に旋回可能に結合され、第3の部材の第1の端部は第1の部材に物理的に接触しない。例9は、例8の要素を含み得、電子回路基板を第3の部材の第1の端部に導電的に結合する複数の導電体をさらに含み得る。
【0064】
例10は、例9の要素を含み得、複数の導電体が同軸ケーブルを備える。
【0065】
例11は、例10の要素を含み得、第3の部材の第2の端部を、第2の部材に物理的および導電的に結合する、少なくとも1つの取り外し可能なラッチをさらに含み得、第3の部材の少なくとも部分は、少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を提供する。
【0066】
例12は、例1から11のいずれかの要素を含み得、ハウジングは、ハウジングへの第1の部材の第1の取り付け点と、ハウジングへの第2の部材の第2の取り付け点との間で測定された第1の長さを有する金属製の材料を備え、第1の部材は、第1の取り付け点から導電性セグメントのエンドポイントまで測定された第2の長さを有する導電性セグメントを備え、少なくとも1つのアンテナの長さ、第1の長さ、および第2の長さの合計は、少なくとも1つのアンテナの動作周波数の波長におよそ等しい。
【0067】
例13は、例1から11のいずれかの要素を含み得、少なくとも1つのアンテナは、約1.575GHzの周波数で動作するアンテナ、約2.4GHzで動作する送受信機、または、約824MHzから約960MHz、および約1710MHzから約2170MHzのいずれかの周波数帯域で動作する送受信機、を含む。
【0068】
例14は、例1から11のいずれかの要素を含み得、少なくとも1つのアンテナは、約1.575GHzの周波数で動作する第1のアンテナと、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域で動作する第2のアンテナと、を含む。
【0069】
例15は、例14の要素を含み得、電子回路基板は、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の隔離を向上するように、第1のアンテナと通信可能に結合されるローパスマッチング回路と、第2のアンテナと通信可能に結合されるハイパスマッチング回路とをさらに含み得る。
【0070】
例16に従って、少なくとも1つのアンテナをウェアラブル電子デバイスと組み合わせる方法が提供される。方法は、少なくとも1つのアンテナを、少なくとも部分的にハウジングに配置される電子回路基板に、導電的に結合する段階と、電子回路基板からハウジングの外部の位置へ、少なくとも1つのアンテナを延在させる段階とを含み得る。方法は、第1の部材の第1の端部を、ハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する段階をさらに含み得る。方法は、第2の部材の第1の端部をハウジングの第2の位置に物理的に結合する段階であって、ハウジングの第2の位置がハウジングの第1の位置から第1の距離だけ分離された段階と、第2の部材に少なくとも1つのアンテナを組み込む段階と、をさらに含み得る。
【0071】
例17は、例16の要素を含み得、第2の部材に少なくとも1つのアンテナを組み込む段階は、第2の部材の第1の端部の少なくとも部分を形成する非導電性材料に、少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を、少なくとも部分的に封止する段階を含み得る。
【0072】
例18は、例16の要素を含み得、第1の部材の第1の端部をハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する段階は、導電性の硬い第1の部材の第1の端部を、ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する段階を備え、第2の部材の第1の端部をハウジングの第2の位置に物理的に結合する段階は、導電性の硬い第2の部材の第1の端部を、ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する段階を備える。
【0073】
例19は、例18の要素を含み得、少なくとも1つの非導電性のヒンジ式接続によって、導電性の硬い第3の部材の第1の端部を、第1の部材の第2の端部に、物理的に分離させて旋回可能に結合する段階を、さらに含み得る。
【0074】
例20は、例19の要素を含み得、導電性の硬い第1の部材の少なくとも部分を通って延在し、当該第1の部材の少なくとも部分から電気的に隔離されている、複数の導電体を介して、硬い第3の部材の第1の端部を電子回路基板に導電的に結合する段階をさらに含み得る。
【0075】
例21は、例16から20のいずれかの要素を含み得、少なくとも部分的にハウジングに配置された電子回路基板に、少なくとも1つのアンテナを導電的に結合する段階は、第1のアンテナと第2のアンテナとを、少なくとも部分的にハウジングに配置された電子回路基板に、導電的に結合する段階を含み得る。
【0076】
例22は、例21の要素を含み得、第1のアンテナを、約1.575GHzの周波数、約2.4GHzの周波数、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または、約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域のうち1つで、動作するよう構成する段階をさらに含み得る。
【0077】
例23は、例22の要素を含み得、約1.575GHzの周波数で動作させるよう構成された第1のアンテナに、ローパスマッチング回路を通信可能に結合する段階と、第2のアンテナにハイパスマッチング回路を通信可能に結合する段階と、をさらに含み得る。
【0078】
例24は、例16から20のいずれかの要素を含み得、少なくとも1つのアンテナを、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域で動作させるよう構成する段階を、さらに含み得る。
【0079】
例25は、例16から20のいずれかの要素を含み得、少なくとも1つのアンテナを約2.4GHzの周波数で動作させるよう構成する段階をさらに含み得る。
【0080】
例26に従って、内側の空間を画定するハウジングを含み得るアンテナシステムが、提供される。アンテナシステムは、少なくとも部分的に内側の空間内に配置された電子回路基板をさらに含み得、電子回路基板は、ハウジングの外面から延在する、導電的に結合された少なくとも1つのアンテナを含む。システムは、第1の端部および第2の端部を有する柔軟な部材をさらに含み得、柔軟な部材は、複数の導電性セグメントおよび複数の非導電性セグメントを含み、第1の端部は、ハウジング上の第1の外部取り付け点に物理的および導電的に結合される、導電性セグメントを含み、第2の端部は、ハウジング上の第2の外部取り付け点に物理的に結合される、非導電性セグメントを含む。当該少なくとも1つのアンテナは、ハウジングの外部から、および、柔軟な部材の第2の端部の非導電性材料内に、それぞれの距離で延在し得る。
【0081】
例27は、ハウジングおよび柔軟な部材が四肢のまわりの取付品として適合する、例26の要素を含み得る。
【0082】
例28は、少なくとも1つのアンテナが柔軟な部材の第2の端部内に延在し、非導電性材料によって少なくとも部分的に封止される、例26の要素を含み得る。
【0083】
例29は、柔軟な部材の第1の端部の導電性セグメントが、非導電性材料によって封止される、例26の要素を含み得る。
【0084】
例30に従って、ウェアラブル電子システムが提供される。ウェアラブル電子システムは、少なくとも1つのアンテナを、少なくとも部分的にハウジングに配置される電子回路基板に、導電的に結合する手段を含み得る。ウェアラブル電子システムは、ハウジングの外部の位置へ複数のアンテナのそれぞれを延在させる手段と、第1の部材の第1の端部をハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する手段と、をさらに含み得る。ウェアラブル電子システムは、第2の部材の第1の端部をハウジングの第2の位置に物理的に結合する手段をさらに含み得、ハウジングの第2の位置は、ハウジングの第1の位置から第1の距離だけ分離される。システムは、少なくとも1つのアンテナを第2の部材に組み込む手段を、さらに含み得る。
【0085】
例31は、例30の要素を含み得、少なくとも1つのアンテナを第2の部材に組み込む手段は、少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を、第2の部材の第1の端部の少なくとも部分を形成する非導電性材料に、少なくとも部分的に封止する手段を含み得る。
【0086】
例32は、例30の要素を含み得、少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を組み込む手段は、導電性の硬い第1の部材の、第1の端部を、ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する手段を含み得る。さらに、第2の部材の第1の端部をハウジングの第2の位置に物理的に結合する手段は、導電性の硬い第2の部材の、第1の端部を、ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する手段を含み得る。
【0087】
例33は、例32の要素を含み得、少なくとも1つの非導電性のヒンジ式接続によって、導電性の第3の部材の第1の端部を、第1の部材の第2の端部と、物理的に分離して旋回可能に結合する手段と、導電性の第3の部材の第1の端部を、第1の部材の第2の端部に、導電的に結合する手段と、導電性の第3の部材の第2の端部を、少なくとも1つの導電性の取り付け可能なラッチを介して、第2の部材の第2の端部に、着脱可能に取り付ける手段と、をさらに含み得る。
【0088】
例34は例33の要素を含み得、第1の部材の第1の端部をハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する手段は、導電性の硬い第3の部材の第1の端部を、少なくとも1つの非導電性のヒンジ式接続によって、第1の部材の第2の端部と、物理的に分離させて旋回可能に結合する手段を含み得る。
【0089】
例35は、例34の要素を含み得、導電性の硬い第1の部材の少なくとも部分を通って延在し、それから電気的に隔離された、複数の導電体を介して、硬い第3の部材の第1の端部を電子回路基板に導電的に結合する手段をさらに含み得る。
【0090】
例36は、例30から35のいずれかの要素を含み得、ハウジングに少なくとも部分的に配置された電子回路基板に、少なくとも1つのアンテナを導電的に結合する手段は、少なくとも部分的にハウジングに配置された電子回路基板に、第1のアンテナを導電的に結合し、第2のアンテナを導電的に結合する手段を含み得る。
【0091】
例37は、例36の要素を含み得、第1のアンテナを、約1.575GHzの周波数、約2.4GHzの周波数、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または、約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域、のうち1つで動作させる手段をさらに含み得る。
【0092】
例38は、例37の要素を含み得、約1.575GHzの周波数で動作する第1のアンテナによって受信される信号を、ローパスフィルタリングする手段と、第2のアンテナによって受信される信号を、ハイパスフィルタリングする手段と、をさらに含み得る。
【0093】
例39は、例30から35のいずれかの要素を含み得、少なくとも1つのアンテナを、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域で動作するよう構成する手段をさらに含み得る。
【0094】
例40は、例30から35のいずれかの要素を含み得、少なくとも1つのアンテナに通信可能に結合された、約2.4MHzの動作周波数で1または複数の信号を受信する手段をさらに含み得る。
【0095】
本明細書のあらゆる実施形態において用いられるように、用語「システム」または「モジュール」は、上記の動作のいずれかを実行するよう構成される、例えば、ソフトウェア、ファームウェア、および/または、回路を指し得る。ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記録された、ソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、および/または、データとして具現化され得る。ファームウェアは、メモリデバイスにハードコーディングされた(例えば、不揮発性の)、コード、命令、もしくは命令セット、および/または、データとして具現化され得る。本明細書のあらゆる実施形態で用いられるように、「回路」は、例えば、ハードワイヤード回路、1または複数の個別の命令処理コアを備えるコンピュータプロセッサなどのプログラマブル回路、ステートマシン回路、ならびに/または、プログラマブル回路、もしくは、例えば、大規模並列性、アナログもしくは量子コンピューティング、ニューラルネットプロセッサなどのアクセラレータのハードウェア実施形態、および、上記の非シリコン実装形態などを含む、将来のコンピューティングパラダイムによって実行される命令を格納するファームウェアなどを、単一で、または任意の組み合わせで備え得る。モジュールは、例えば、集積回路(IC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォン等の、より大きいシステムの一部を形成する回路として、集合的または個別に、具現化され得る。
【0096】
本明細書で説明される動作のいずれも、1または複数のプロセッサによって実行されるときに方法を実行する命令を、個別に、または組み合わせて、格納している、1または複数の記憶媒体(例えば、非一時的記憶媒体)を含むシステムにおいて、実装され得る。ここで、プロセッサは、例えば、サーバCPU、モバイルデバイスCPU、および/または、他のプログラマブル回路を含み得る。また、本明細書で説明される動作は、1つより多くの異なる物理的位置にある処理構造などの、複数の物理的デバイスをまたいで分散され得ることが意図される。記憶媒体は、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD−ROM)、コンパクトディスクリライタブル(CD−RW)、および磁気光ディスクを含む任意のタイプのディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ダイナミックRAMおよびスタティックRAMなどのランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートディスク(SSD)、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、固定デジタル入力/出力(SDIO)カード、磁気または光カードなどの半導体デバイス、または、電子命令を格納するために適切な任意のタイプのメディアといった、任意のタイプの有形メディアを含み得る。他の実施形態は、プログラム可能な制御デバイスによって実行されるソフトウェアモジュールとして、実装され得る。
【0097】
本明細書で利用された用語及び表現は、説明の用語として用いられるものであり、限定するものではなく、そのような用語及び表現の使用において、示された、および説明された特徴の任意の均等物(またはその部分)を除外する意図は全くなく、様々な修正が、特許請求の範囲内で可能であることが理解される。したがって、特許請求の範囲は、そのような均等物を全て対象とすることが意図される
。
[項目1]
少なくとも部分的にハウジングに配置され、上記ハウジングの外面から延在する少なくとも1つのアンテナと通信可能に結合される、電子回路基板と、
四肢に着用されるよう適合された構造体であって、上記ハウジングに物理的および導電的に結合される第1の部材と、上記ハウジングに物理的に結合される第2の部材とを有する、構造体と、を備え、
上記第2の部材が、上記少なくとも1つのアンテナのうち少なくとも部分を組み込む、
ウェアラブル電子デバイス。
[項目2]
上記ウェアラブル電子デバイスが、手首に着用されるように適合される、項目1に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目3]
上記第1の部材が、導電性の第1のセグメントを備え、上記導電性の第1のセグメントが、上記ハウジングに物理的および導電的に結合される、項目2に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目4]
上記第1の部材が、非導電性の第2のセグメントをさらに備え、上記非導電性の第2のセグメントが、導電性の第1のセグメントに物理的に結合される、項目3に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目5]
上記第2の部材が、非導電性の第1のセグメントを備え、上記非導電性の第1のセグメントが、ハウジングに物理的に結合され、上記第2の部材が、上記非導電性の第1のセグメントに、上記少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を封止することによって、上記少なくとも1つのアンテナのうち上記部分を組み込む、項目3に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目6]
上記第1の部材の第2のセグメントを、上記第2の部材に物理的に結合する、少なくとも1つのファスナをさらに備える、項目5に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目7]
上記第1の部材および上記第2の部材は、導電性の硬い部材を備え、上記硬い第1の部材と上記硬い第2の部材とは、上記ハウジングと一体的に形成される、項目2に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目8]
第1の端部および第2の端部を有する導電性の第3の部材をさらに備え、上記第1の端部は非導電性のヒンジを介して上記第1の部材に旋回可能に結合され、上記第3の部材の上記第1の端部は、上記第1の部材に物理的に接触しない、項目7に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目9]
上記電子回路基板を上記第3の部材の上記第1の端部に電気的に結合する複数の導電体をさらに備える、項目8に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目10]
上記複数の導電体が同軸ケーブルを備える、項目9に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目11]
上記第3の部材の上記第2の端部を、上記第2の部材に物理的および導電的に結合する、少なくとも1つの取り外し可能なラッチをさらに備え、
上記第3の部材の少なくとも部分は、上記少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を提供する、
項目10に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目12]
上記ハウジングは、上記ハウジングへの上記第1の部材の第1の取り付け点と、上記ハウジングへの上記第2の部材の第2の取り付け点との間で測定された第1の長さを有する金属製の材料を備え、
上記第1の部材は、上記第1の取り付け点から導電性セグメントのエンドポイントまで測定された第2の長さを有する上記導電性セグメントを備え、
上記少なくとも1つのアンテナの長さ、上記第1の長さ、および上記第2の長さの合計は、上記少なくとも1つのアンテナの動作周波数の波長におよそ等しい、
項目1から11のいずれか一項に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目13]
上記少なくとも1つのアンテナは、約1.575GHzの周波数、約2.4GHzの周波数、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または、約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域のうち、1つの周波数で動作するアンテナを含む、項目1から11のいずれか一項に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目14]
上記少なくとも1つのアンテナは、約1.575GHzの周波数で動作する第1のアンテナと、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域で動作する第2のアンテナと、を含む、項目1から11のいずれか一項に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目15]
上記電子回路基板は、上記第1のアンテナと通信可能に結合されるローパスマッチング回路と、上記第2のアンテナと通信可能に結合されるハイパスマッチング回路と、をさらに含む、項目14に記載のウェアラブル電子デバイス。
[項目16]
少なくとも1つのアンテナをウェアラブル電子デバイスと組み合わせる方法であって、
上記少なくとも1つのアンテナを、少なくとも部分的にハウジングに配置される電子回路基板に、導電的に結合する段階と、
上記少なくとも1つのアンテナを、上記電子回路基板から上記ハウジングの外部の位置に延在させる段階と、
第1の部材の第1の端部を、上記ハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する段階と、
第2の部材の第1の端部を、上記ハウジングの第2の位置に物理的に結合する段階であって、上記ハウジングの上記第2の位置が、上記ハウジングの上記第1の位置から第1の距離だけ分離している、結合する段階と、
上記第2の部材に上記少なくとも1つのアンテナを組み込む段階と、を備える、方法。
[項目17]
上記少なくとも1つのアンテナを上記第2の部材に組み込む段階は、
上記第2の部材の上記第1の端部の少なくとも部分を形成する非導電性材料に、上記少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を、少なくとも部分的に封止する段階を備える、
項目16に記載の方法。
[項目18]
第1の部材の第1の端部を上記ハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する段階は、導電性の硬い第1の部材の上記第1の端部を、上記ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する段階を備え、
第2の部材の第1の端部を上記ハウジングの第2の位置に物理的に結合する段階は、導電性の硬い第2の部材の上記第1の端部を、上記ハウジングの少なくとも部分と一体的に形成する段階を備える、
項目16に記載の方法。
[項目19]
少なくとも1つの非導電性のヒンジ式接続によって、導電性の硬い第3の部材の第1の端部を、上記第1の部材の第2の端部と、物理的に分離させて旋回可能に結合する段階をさらに備える、項目18に記載の方法。
[項目20]
上記導電性の硬い第1の部材の少なくとも部分を通って延在し、それから電気的に隔離される、複数の導電体を介して、上記硬い第3の部材の上記第1の端部を上記電子回路基板に導電的に結合する段階をさらに備える、
項目19に記載の方法。
[項目21]
少なくとも部分的にハウジングに配置された電子回路基板に、上記少なくとも1つのアンテナを導電的に結合する段階は、第1のアンテナと第2のアンテナとを、少なくとも部分的に上記ハウジングに配置された上記電子回路基板に、導電的に結合する段階を備える、
項目16から20のいずれか一項に記載の方法。
[項目22]
上記第1のアンテナを、約1.575GHzの周波数、約2.4GHzの周波数、約824MHzから約960MHzの周波数帯域、または、約1710MHzから約2170MHzの周波数帯域のうち1つで、動作するように構成する段階をさらに備える、
項目21に記載の方法。
[項目23]
約1.575GHzの周波数で動作する上記第1のアンテナに、ローパスマッチング回路を通信可能に結合する段階と、
上記第2のアンテナにハイパスマッチング回路を通信可能に結合する段階と、をさらに備える、
項目22に記載の方法。
[項目24]
少なくとも1つのアンテナを、少なくとも部分的にハウジングに配置される電子回路基板に、導電的に結合する手段と、上記少なくとも1つのアンテナを、上記電子回路基板から上記ハウジングの外部の位置に延在させる手段と、
第1の部材の第1の端部を、上記ハウジングの第1の位置に物理的および導電的に結合する手段と、
第2の部材の第1の端部を、上記ハウジングの第2の位置に物理的に結合する手段であって、上記ハウジングの上記第2の位置が、上記ハウジングの上記第1の位置から第1の距離だけ分離している、手段と、
上記少なくとも1つのアンテナを上記第2の部材に組み込む手段と、を備える、
ウェアラブル電子システム。
[項目25]
上記少なくとも1つのアンテナを上記第2の部材に組み込む上記手段が、
上記少なくとも1つのアンテナの少なくとも部分を、上記第2の部材の上記第1の端部の少なくとも部分を形成する非導電性材料に、少なくとも部分的に封止する手段を備える、
項目24に記載のウェアラブル電子システム。