(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
リッドとフロアとを有し、かつ、側壁に少なくとも2つのファセットを有するハウジングであって、前記ファセットの各々が、ウエハが通過することを可能にするようサイズ決定されたスリットバルブを含む、ハウジングと、
少なくとも2つのウエハ支持位置を有するウエハ支持体を含む、カルーセルと、
前記ウエハ支持体によってウエハが支持されている時に前記ウエハを加熱するための、少なくとも1つの加熱モジュールと、
一又は複数の領域と前記ウエハ支持位置のうちの少なくとも1つとの間でウエハを移動させるための、前記カルーセルの下のウエハ移送ロボットと、
少なくとも1つの支持位置が前記ファセットのうちの1つにおけるスリットバルブと位置合わせされるように前記カルーセルを割り出しするために、前記カルーセルに接続されたモータと、
前記少なくとも1つの加熱モジュールから前記ロボットを保護するために前記カルーセルと前記移送ロボットとの間に配置された、主要シールドと
を備える、バッファチャンバ。
ヒータが前記スリットバルブの各々に隣接して位置付けられることにより、前記カルーセルが割り出し位置にある時に、前記スリットバルブに隣接した各ヒータの下方に配置された支持位置が存在する、請求項6に記載のバッファチャンバ。
ウエハが存在する時に、前記カルーセルを下降させることによりウエハが前記移送ロボットのブレード上に保たれ、かつ、前記カルーセルを上昇させることにより前記ウエハが前記移送ロボットの前記ブレードから離れて上昇するように、前記カルーセルがZ軸方向に移動する、請求項1に記載のバッファチャンバ。
前記移送ロボットのブレードが前記カルーセルからウエハを上昇させ、又は、前記カルーセル上にウエハを下降させうるように、前記移送ロボットがz軸に沿って移動しうる、請求項1に記載のバッファチャンバ。
前記ウエハ移送ロボットが、少なくとも1つのアームセットを支持するブームを含み、前記少なくとも1つのアームセットの各々が、肩部で前記ブームに取り付けられた下側アーム、肘部で前記下側アームに取り付けられた上側アーム、及び、リストで前記上側アームに取り付けられたブレードを有し、それにより、前記ブレードが前記上側アームの上になり、前記上側アームが前記下側アームの上になり、前記下側アームが前記ブームの上になり、かつ、前記カルーセルと干渉する前記ブレードの上に延在する前記移送ロボットの部品がなくなる、請求項1に記載のバッファチャンバ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0035]本発明のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本発明は下記の説明において明記される構成又はプロセスステップの詳細事項に限定されないということを、理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、かつ、様々な方法で実践又は実行されうる。本発明の複合体及び結合体(ligand)が、特定の立体化学を有する構造式を使用して本書に示されうることも、理解されたい。これらの式の表示は、例としてのためだけのものであり、開示されている構造を特定の立体化学のいずれかに限定するものであると解釈すべきではない。むしろ、表示されている構造は、表記された化学式を有するかかる複合体及び結合体のすべてを包含することを意図している。
【0015】
[0036]本書において「基板(substrate)」は、製造プロセス中に表面上に膜処理が実施される任意の基板、又は、かかる基板上に形成された任意の材料面を表す。例えば、表面上に処理が実施されうる基板面は、用途に応じて、ケイ素、酸化ケイ素、ストレインドシリコン、絶縁体上ケイ素(silicon on insulator:SOI)、炭素がドープされた酸化ケイ素、窒化ケイ素、ドープされたケイ素、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイアなどの材料、並びに、金属、金属窒化物、金属合金、及びその他の導電性材料といった、他の任意の材料を含む。基板は半導体ウエハを含むが、それだけに限定されるわけではない。基板面を研磨、エッチング、還元、酸化、ヒドロキシル化、アニール処理、及び/又はベイキングするために、基板は前処理プロセスを経ることがある。基板自体の表面上に直接膜処理を行うことに加えて、本発明では、開示されている膜処理ステップのうちの任意のものが、より詳細に後述するように、基板上に形成された下部層に実施されることもある。「基板面(substrate surface)」という語は、文脈によって示されるように、かかる下部層を含むことを意図している。ゆえに、例えば、膜/層又は部分的な膜/層が基板面上に堆積された場合、新しく堆積された膜/層の露出面が基板面となる。
【0016】
[0037]本開示の実施形態は、バッファチャンバを使用してALDプラットフォーム上のウエハを予備加熱するための、装置及び方法を対象とする。バッファチャンバ内での予備加熱は、内部カルーセル機構を使用して実現可能であり、この機構が加熱のためにウエハを位置付けるのと同時に、ウエハ移送ロボットが、カルーセル内の他のウエハを処理チャンバ及びロードロックに移送する。
【0017】
[0038]
図1から
図5は、本開示の一又は複数の実施形態によるバッファチャンバを示している。図示されている実施形態は、例示にすぎず、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではない。バッファチャンバ1100は、リッド1102と、フロア1103と、側壁1104とを有するハウジング1101を含む。側壁は、様々なチャンバ及び処理設備との接続を形成するために使用されうる、いくつかのファセット1105を有する。バッファチャンバ1100は、少なくとも2つの構成要素がバッファチャンバ1100に接続されうるように、少なくとも2つのファセット1105を有する。図に示している実施形態は、4つのファセット1105を有しているが、当業者は、これが実現可能な一構成にすぎないことを理解しよう。一又は複数の実施形態では、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、又は10のファセットが存在する。
【0018】
[0039]ファセット1105の各々は、少なくとも1つのウエハが通過することを可能にするようサイズ決定されている、スリットバルブ1106を含む。一部の実施形態では、スリットバルブ1106は、ウエハ及びロボットブレードが通過することを可能にするよう、サイズ決定される。
図3は、バッファチャンバ1100のスリットバルブに隣接して位置付けられうる別個のスリットバルブ1181を有する、バッチ処理チャンバ1180を示している。一部の実施形態では、ファセットの各々が1つのスリットバルブを有する。一又は複数の実施形態では、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、又はそれを上回る数のスリットバルブが存在する。一部の実施形態では、ファセットを上回る数のスリットバルブが存在し、どの所与のファセットにも2つ以上のスリットバルブがあることが可能になる。一部の実施形態では、ハウジングの4つの面にアクセスすることが可能な4つのスリットバルブが存在する。一又は複数の実施形態では、4つのスリットバルブのうちの2つが、バッチ処理チャンバと位置合わせされる。
【0019】
[0040]バッファチャンバ1100は、少なくとも2つのウエハ支持位置1111を有するカルーセル1110を含む。カルーセル1110は、ハウジング1101のリッド1102、又は、ハウジング1101のフロア1103に接続されることも可能である。カルーセル1110は、例えば、予備加熱の時間の長さ、及び、接続されたバッチ処理チャンバ1180内で同時に処理されうるウエハの数に応じて、任意の好適な数のウエハ支持位置1111を有しうる。
図1から
図5に示すカルーセル1110は、4つのウエハ支持位置1111を含んでいるが、もっと多い、又は少ない数の支持位置が含まれることも可能である。一部の実施形態では、カルーセル1110は、2〜12の範囲内の数のウエハ支持位置、又は、3〜10の範囲内の数のウエハ支持位置1111、又は、4〜8の範囲内の数のウエハ支持位置1111を備える。
【0020】
[0041]一部の実施形態では、ウエハ支持位置1111の各々は、壁1115によって隣接した支持位置から隔てられる。壁1115は、熱源の下方に割り出しされている支持位置1111と、熱源の下にない支持位置との間を分離させるのに役立ちうる。一部の実施形態では、カルーセル1110は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、又はそれを上回る数の支持位置を備える。一又は複数の実施形態では、カルーセルは7つ又は8つの支持位置を備え、ハウジングは、6つのウエハを同時に処理しうる1つ又は2つのバッチ処理チャンバに、接続される。
【0021】
[0042]カルーセル1110は、バッファチャンバ1100のリッドから、ロボット1140の直上に吊り下げられうる。許容可能な粒子性能を有する(例えば、強磁性流体や空気軸受による)フィードスルー1112(
図6A参照)が、組み込まれうる。フィードスルー1112は、カルーセル1110の回転運動を可能にすると共に、任意のケーブル又は流体の通過開口を形成しうる。
【0022】
[0043]加熱モジュール1130が、カルーセル割り出し位置に対応する、ウエハ支持位置1111の少なくともいくつかの上に位置付けられる。カルーセル割り出し位置は、少なくとも1つのウエハ支持位置1111がスリットバルブ1106に隣接して配置される、任意の位置である。加熱モジュール1130は、ランプモジュール、LEDランプモジュール、抵抗加熱素子、又はその他の任意の放射ヒータを含む(ただしそれらだけに限定されない)、任意の好適なウエハ加熱デバイスでありうる。ウエハが加熱モジュール1130の下に位置付けられている間、加熱モジュール1130は有効にされ、所定の時間にわたって所定の温度までウエハを加熱する。一部の実施形態では、加熱モジュール1130は、カルーセルの側部に配置されて、少なくとも1つのウエハ支持位置1111を加熱する。一又は複数の実施形態では、加熱モジュール1130は、カルーセル割り出し位置に対応する、ウエハ支持位置1111の少なくともいくつかの下方に配置される。
【0023】
[0044]一部の実施形態では、加熱モジュール1130が処理チャンバのスリットバルブ1181の各々に隣接して位置付けられることにより、ウエハがスリットバルブ1181に隣接している状態でカルーセル1110が割り出し位置にある時に、処理チャンバのスリットバルブ1181に隣接した各加熱モジュール1130の下方に配置された支持位置1111が存在する。例えば、2つの処理チャンバ1180がバッファチャンバ1100に隣接して位置付けられている場合、加熱モジュール1130は、処理チャンバ1180に関連するスリットバルブ1181に隣接した割り出し位置の各々に位置付けられる。一部の実施形態では、処理チャンバのスリットバルブ1181よりも多い数の加熱モジュール1130が存在する。一部の実施形態では、加熱モジュール1130が隣接していない、少なくとも1つの処理チャンバのスリットバルブ1181が存在する。
【0024】
[0045]加熱モジュール1130と基板面との間の距離は、例えばヒータの種類に応じて変動しうる。一部の実施形態では、少なくとも1つの加熱モジュール1130の各々は、カルーセル1110から一定の距離を置いて、ウエハ1116が存在する時にその距離Dが約0.0005インチ(0.01mm)〜約3インチ(76mm)の範囲内になるように、配置される。一又は複数の実施形態では、距離Dは、約0.02mm〜約50mmの範囲内、又は、約0.05mm〜約40mmの範囲内、又は、約0.1mm〜約35mmの範囲内、又は、約10mm〜約45mmの範囲内、又は、約20mm〜約40mmの範囲内である。一部の実施形態では、少なくとも1つの加熱モジュール1130はランプを備え、距離Dは、約20mm〜約40mmの範囲内である。この文脈において使用されるランプは、基板面を照射(1131)するLED以外の任意の放射光源である。一部の実施形態では、少なくとも1つの加熱モジュール1130はLEDを備え、距離Dは、約5mm〜約10mmの範囲内である。一部の実施形態では、少なくとも1つの加熱モジュール1130は抵抗ヒータを備え、距離Dは約1mm以下である。一部の実施形態は、急速熱処理(rapid thermal processing:RTP)ランプよりも効率良く、長い距離にわたって光を投射するために使用されうる、コリメート光学素子(図示せず)を含む。一又は複数の実施形態では、加熱モジュール1130は放射光源を備え、コメリート光学素子が、加熱モジュール1130とカルーセル1110との間に位置付けられる。一又は複数の実施形態では、加熱モジュール130は、基板面から最大で約25インチ(〜65mm)の距離Dのところに位置付けられる。一部の実施形態では、加熱モジュール1130は基板の側部に位置付けられ、コメリート工学素子は、基板上に光を投射するよう構成される。
【0025】
[0046]加熱モジュール1130とウエハ表面との間の距離Dは、固定されたものではない。むしろ、ウエハは、予備加熱プロセス中に、加熱モジュール1130に近づくように、又はそれから遠ざかるように、移動しうる。例えば、カルーセル1110上にウエハをローディング及びアンローディングしている間に、距離Dは変動可能である。加熱中には、距離Dは、典型的には、比較的一定に維持される。
【0026】
[0047]モータ1118が、少なくとも1つの支持位置1111がファセット1105のうちの1つにおけるスリットバルブ1106と位置合わせされるようにカルーセル1110を割り出しするために、カルーセル1110に接続される。モータ1118は、カルーセル1110を回転及び/又は上昇させることが可能な、任意の好適な種類のモータでありうる。一部の実施形態のモータ1118は、別々のステップにおいて、又は連続的に、カルーセルを回転させること、又はカルーセルを割り出しすることが可能である。
【0027】
[0048]ウエハ移送ロボット1140は、ウエハをウエハ支持位置1111及び別の領域に移動させるために、カルーセル1110の下に位置付けられる。別の領域は、バッチ処理チャンバ及びロードロックチャンバ内のサセプタを含むが、それだけに限定される訳ではない。一部の実施形態のウエハ移送ロボット1140は、カルーセル1110上に/カルーセル1110から離れるように、ウエハを上昇させ、ファセット位置に置くために、z軸運動を使用しうる。一部の実施形態では、カルーセル1110に、ロボットブレード1230がその機構を通過するための間隙又は切り欠きが存在する。移送が完了すると、ロボット1140がその機構の下に降下し、カルーセル1110は次の位置へと自由に回転しうる。一部の実施形態では、ウエハを予備加熱又は加熱した後に、移送ロボット1140は、約3秒未満の時間で、スリットバルブ1181と位置合わせされている処理チャンバ1180内にウエハ1116を移動させ、位置付けうる。
【0028】
[0049]一部の実施形態では、ウエハの予備加熱は、処理チャンバ1180及びロードロックとの交換に先行して、一又は複数(n個)のカルーセル位置において行われる。一又は複数の実施形態では、ウエハには、ウエハ移送シーケンスと並行して、予備加熱位置における1+n回の完全交換サイクル(例えば15秒×n)の時間がかかる。予備加熱は、他の移送と並行して行われることが可能であり、かつ、システムスループットへの影響が限定的でありうる。
【0029】
[0050]従来のシステムでは、予備加熱チャンバから処理チャンバへとウエハを移送するのに、最大で10秒かかることがある。この10秒間に、ウエハは、予備加熱チャンバ内で得た熱の大部分を失う。ゆえに、この熱損失を補償するために、ウエハをずっと高い温度に加熱することが一般的である。一又は複数の実施形態のカルーセルシステムは、この非加熱時間を著しく減少させる。ウエハ加熱モジュールは、バッファチャンバ内の、処理チャンバの真正面にある。ウエハは、処理チャンバ内に置かれる直前まで、予備加熱されうる。別のチャンバからの完全移送に約10秒かかることと比較して、一部の実施形態では、ロボットがウエハを伴って1回伸長するには、約2秒かかる。カルーセル設計における熱損失は、全体として、80%低減する。
【0030】
[0051]本開示の一又は複数の実施形態による交換シーケンスである。説明されている実施形態では、6つのウエハロードロックが、6つの未処理ウエハで占められている。処理チャンバがプロセスを完遂する前に、バッファチャンバ1100のカルーセル内に2つのウエハが並ぶことによって、真空ロボットが始動する。バッファチャンバ内のウエハは、カルーセルにおいて予備加熱される。処理チャンバが完了状態になると、処理済みのウエハがバッファチャンバのカルーセル上の空位置に移送され、未処理ウエハが、バッファチャンバのカルーセル上の別の空位置に移送される。カルーセルが一スロット分、割り出しされる。未処理のウエハの加熱が始まり、加熱されたウエハは処理チャンバ内に移送される。処理チャンバが割り出しされ、このサイクルは、全ての処理済みウエハが未処理ウエハに置き換えられるまで継続する。
【0031】
[0052]一部の実施形態では、カルーセル機構のスピード及び効率の向上が、処理チャンバ及びロードロックとの同時交換をもたらす、新規のロボット連結設計によって支援される。様々な実施形態のこの連結レイアウトは、ウエハを送るための各ブレードの90度配向及び180度配向を有する。一部の実施形態では、カルーセルシステムは、ウエハの上に存在するロボット連結構成要素を有しない。有すれば、それがカルーセル機構に干渉することになるからである。加えて、連結部の大部分は、同一平面内にあり、ロボットを、他の設計と比較して相対的に短くする。一部の実施形態のロボット形状は、実質的に同一平面上の、ロボットのベース、アーム、連結スタックにおける最高位置で、両方のウエハを位置合わせする。この明細書及び付随する特許請求の範囲において、「実質的に同一の平面(substantially the same plane)」という文言及びその類似表現は、複数の要素が、約10mm、5mm、4mm、3mm、2mm、又は1mmの範囲内で同一平面上にあることを意味する。カルーセルの使用を可能にすることに加えて、ウエハの下にロボット機構を位置付けることも、粒子性能にとって理想的であると考えられる。交互連結設計の一部の実施形態は、カルーセルアーキテクチャを超えた用途を有する。プラットフォームスループットが低くて足りるならば、カルーセルは、こんにち広範に入手可能な多くの従来型の単一アームロボットと良好に協働しうる。
【0032】
[0053]移送ロボットの実施形態は、2つの大まかなグループに分けられうる。長型ブーム上の短型アームセットロボットと、短型ブーム上の長型アームセットロボットである。
図6A及び
図6Bを参照するに、長型ブーム上の短型アームセットロボットの一又は複数の実施形態が図解されている。ウエハ移送ロボット1200は、少なくとも1つのアームセット1220を支持するブーム1210を含む。図示されているブーム1210は、L字型ブーム、すなわち90度ブームである。ブーム1210は、中心部分1212の角に取り付けられた、第1脚部1211及び第2脚部1213を有するブーム1210が全体的な構成要素であり、脚部1211、1213が分離した部品ではなくとも、これに関して使用される「取り付けられ(attached)」、「接続され(connected)」等の語は、種々の脚部が挿入されていることを表しており、分離された構成要素が存在することを意味するわけではない。
図6A及び
図6Bに示している実施形態は、2つのアームセット1220を含む。アームセット1220の各々は、肩部1224でブーム1210に取り付けられた下側アーム1222を有する。上側アーム1226が、肘部1228で下側アーム1222に取り付けられる。ブレード1230が、リスト1232で下側アーム1226に取り付けられる。ブレード1230は上側アーム1226の上にあり、上側アーム1226は下側アーム1222の上にあり、下側アーム1222はブーム1210の上にあり、かつ、カルーセルと干渉しうるブレード1230の上に延在する移送ロボット1200の部品はない。
【0033】
[0054]長型ブーム上の短型アームセットロボットは、肩部からブレードの端部までのアームセットの合計長さが、最大で、ブーム1210の枢動点1215から肩部1224までの長さの約2倍の長さを有するように、定められる。一部の実施形態では、長型ブーム上の短型アームセットロボットは、最大で、ブーム1210の枢動点1215から肩部1224までの長さの約2.25倍、2.5倍、2.75倍、又は3倍の、肩部1224からブレード1230の端部1231までの長さを有する。
【0034】
[0055]短型ブーム上の長型アームセットロボットは、肩部1224からブレード1230の端部1231までのアームセット1220の合計長さが、ブーム1210の枢動点1215から肩部1224までの長さの約2.5倍を上回る長さを有するように、定められる。一部の実施形態では、短型ブーム上の長型アームセットロボットは、ブーム1210の枢動点1215から肩部1224までの長さの約2.75倍、3倍、3.25倍、又は3.5倍を上回る、アームセット長さを有する。
【0035】
[0056]長型ブーム上の短型アームセットという型の構成において、ベース又はブームは、処理チャンバの開口に近づくように、短型連結アームセットを伸長させる。連結設計がより短くなることで、処理チャンバの中へと伸長させるのに最適な、軽量で薄型の連結設計が可能になる。ブームが長くなると、厚く剛性になりうる。その効果は、非常に安定的かつ迅速にウエハを移送するロボット設計である。ウエハは、90度配向で、同一移送平面上にある。
【0036】
[0057]
図6A及び
図6Bを再び参照するに、ブーム1210は、L字型であり、ブーム1210の各脚部1211、1213の一端部1216にアームセット1220を有する。各アームセット1220は、ブーム1210の脚部1213の軸1240に沿って伸長する。それにより、折曲位置において(
図6A)、ブレード1230は、リスト1232がL字型ブーム1210の屈曲部に隣接した状態で、ブーム1210の脚部1211に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。ブーム1210の屈曲部は、脚部1211、1213の接続部と同じ領域である。
【0037】
[0058]一部の実施形態の移送ロボット1200は、伸長中にブレード1230が脚部1213に平行に保たれるように肩部1224、肘部1228、及びリスト1323を実質的に同時に伸長させる、プーリを含む。この明細書及び付随する特許請求の範囲において、「実質的に同時に(substantially simultaneously)」という語は、アームセット構成要素の動きが同時に発生することを意味しており、様々な構成要素の動きが同一速度で発生することを意味するわけではない。
【0038】
[0059]
図7は、ブーム1210がX字型である、移送ロボット1200の一実施形態を示している。ロボット1200は、ブーム1210の各脚部1211の一端部1216にアームセット1220を有する。各アームセット1220は、ブーム1210の脚部1211の軸に沿って伸長する。それにより、折曲位置(
図7に示す)において、ブレード1230は、リスト1232がX字型ブーム1210の中心部1212に隣接した状態で、ブーム1210の脚部1211に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。
【0039】
[0060]この長型ブーム上の短型アームセットの変形例では、4つのウエハの同時交換が実現しうる。一部の実施形態では、この構成は、ロボットアセンブリ全体を回転させることの代わりに使用可能であり、ロボットの回転主軸は固定されたままである。このことで、4つの同時交換が可能になることにより、マルチステップシーケンスプロセスにおける大きなスループット利益が得られる。
【0040】
[0061]
図8は、ブーム1219が、I字型すなわち直線状であり、かつ、ブーム1210の各端部1216にアームセット1220を有する、移送ロボット1200を示している。各アームセットが、ブーム1210の軸1240に沿って伸長することにより、(図示されている)折曲位置において、ブレード1230は、リスト1232がI字型ブーム1210の中心部1212に隣接した状態で、ブーム1210に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。
【0041】
[0062]長型ブームを伴う短型アームセットの設計のこの変形例は、ロボットの伸長アームを180度配向に位置付ける。この種の短型アームと長型ブームとの設計により、多くのクラスタツールにおいて処理チャンバとの迅速な順次交換をもたらすための、多くの2Xアーム配向構成の実現が可能になることもある。
【0042】
[0063]
図9A及び
図9Bは、45度オフセットしている長型アームセットと短型ブームを示している。この構成では、ベース又はブームのアームが、中心線から45度角度オフセットしてチャンバに近づくように連結アームセットを取り付けるよう、延在する。このことで、連結アーム設計を長くすることが可能になり、ロボットの総リーチが伸長する。このことで、処理チャンバに入るブレードの長さを長く、アームを短くすることも、可能になる。ブーム1210は、I字型であり、ブレード1230の動きの主軸1240に対して45度に位置付けられる。ここで、ブレード1230がオフセット1250していることにより、ブレード1230の大部分1252は動きの主軸1240に沿い、リスト1232に隣接したブレード1230の一部分1254が主軸1240に対して45度になる。アームセット1220が完全に伸長すると、下側アーム1222、上側アーム1226、肩部1224、肘部1228、及びリスト1232は、主軸1240に平行になり、かつ、主軸1240からオフセットする。
【0043】
[0064]
図10A及び
図10Bは、他のアーム連結部の中心を、オフセットさせる代わりに伸長面の中心に位置付ける、短型ブーム設計の別の実施形態を示している。このことで、アーム及びブレードが短くなり、比較的小さなスイープ直径が可能になる。この実施形態では、ブーム1210は、L字型であり、ブーム1210の各脚部1211の一端部1216にアームセット1220を有する。各アームセット1220は、ブーム1210の脚部1211の軸1240に沿って伸長する。それにより、折曲位置(
図10A)において、ブレード1230は、リスト1232がL字型ブーム1210の屈曲中心部1212に隣接した状態で、ブーム1210の脚部1211に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。アームセット1220が(
図10Bに示しているように)伸長すると、下側アーム1222、上側アーム1226、及びブレード1230が、軸1240に実質的に沿うことになる。
【0044】
[0065]
図11Aから
図11Cは、90度の平面ブレードを有するスタック型Scara連結を使用する、ロボット1200の別の実施形態を示している。この構成は、2つのアームを有する標準的なスタック型連結設計の変形例である。連結部は、ウエハ1116を有するブレード1230が90度で2つのファセットまで伸長しうるように、位置付けられる。カルーセル設計と併用することで、一方のブレード1230の伸長が、他方のブレード1230の伸長に左右される。この構成の利点は、ロボットが標準的なスリット開口内で作動し、かつ、リスト1232の軸受が加熱された処理チャンバ構成要素から非常に離れて保持されるように、非常に長いブレード及び/又はブレードアダプタが使用されうることである。図示されているウエハ移送ロボット1200は、ブーム1210、或いは、その他の静止した構成要素又は回転可能な構成要素でありうる、ベース1310を含む。第1アームセット1320aは、第1肩部1324aでベース1310に接続された、第1下側アーム1322aを備える。第1上側アーム1326aが、第1肘部1328aで第1下側アーム1322aに接続される。第1ブレード1330aが、第1リスト1332aで第1上側アーム1326aに接続される。
図11Cに示しているように、第1ブレード1330aは、第1リスト1332aから第1下部角1342aまで第1の長さにわたり延在する、第1内側ブレード部1340aを有する。第1中間ブレード部1344aが、第1内側ブレード部1340aから第1上部角1346aまで垂直に延在する。第1外側ブレード部1348aが、第1内側ブレード部1340aから遠ざかる方向に、かつ、第1内側ブレード部1340aに平行に、第1中間ブレード部1344aに対して垂直に延在する。第2アームセット1320bは、第2肩部1324bでベース1310に接続された、第2下側アーム1322bを備える。第2上側アーム1326bが、第2肘部1328bで第2下側アーム1322bに接続される。第2ブレード1330bが、第2リスト1332bで第2上側アーム1326bに接続される。第2ブレード1330bは、
図11Cに示す第1ブレード1330aの構造に類似した構造を有する。第2ブレードは、第2リスト1332bから第2下部角1342bまで第2の長さにわたり延在する、第2内側ブレード部1340bを有する。第2中間ブレード部1344bが、第2内側ブレード部1340bから第2上部角1346bまで垂直に延在し、第2外側ブレード部1348bは、第2内側ブレード部1340bから遠ざかる方向に、かつ、第2内側ブレード部1340bに平行に、第2中間ブレード部1344bに対して垂直に延在する。第1の長さは第2の長さよりも長く、第1外側ブレード部1348aと第2外側ブレード部1348bとは、実質的に同一平面上にウエハを支持する。一部の実施形態では、第2アームセット1320bは第1アームセット1320aが伸長し終わるまで伸長不可であり、第1アームセット1320aは第2アームセット1320bが折曲し終わるまで折曲不可である。
【0045】
[0066]
図12A及び
図12Bは、短型ブーム上の長型アームセットの別の実施形態を示している。この構成では、ブーム1210は、ファセットの中心線からオフセットしている。従来のscara連結設計は、オフセットしたブレード/ブレードアダプタと隣り合うように位置付けられる。ウエハを保持する2つのブレード1230は、カルーセル工程のためにウエハが同一平面上にある状態で、スタックされ、互いから180度に位置付けられる。この構成の1つの利点は、ロボットアーム、軸受、リストなどが全て、ウエハ移送平面の下にあり、そのため、それらがカルーセル機構に干渉しないことである。ロボット1200は、第1端部1216及び第2端部1216を有するI形状である、ブーム1210を備える。第1アームセット1420aは、ブームの端部において第1肩部1424aでブーム1210に接続された、第1下側アーム1422aを備える。第1上側アーム1426aが、第1肘部1428aで第1下側アーム1422aに接続される。第1ブレード部1430aが、第1リスト1432aで第1上側アーム1426aに接続される。第1ブレード1430aは、第1リスト1432aから第1下部角1442aまで第1の長さにわたり延在する第1内側ブレード部1440aを有し、第1中間ブレード部1444aは、第1内側ブレード部1440aから第1上部角1446aまで垂直に延在し、第1外側ブレード部1448aは、第1内側ブレード部1430aから遠ざかる方向に、かつ、第1内側ブレード部1430aに平行に、第1中間ブレード部1444aに対して垂直に延在する。第2アームセット1420bは、ブーム1210の第2端部において第2肩部1424bでブーム1210に接続された、第2下側アーム1422bを備える。第2上側アーム1426bが、第2肘部1428bで第2下側アーム1422bに接続される。第2ブレード1430bが、第2リスト1432bで第2上側アーム1426bに接続される。第2ブレードは1430b、第2リスト1432bから第2下部角1442bまで第2の長さにわたり延在している、第2内側ブレード部1440bを有する。第2屈曲ブレード部1443bが、第2内側ブレード部1440bに対して一定の角度で、かつ、第2内側ブレード部1440bの平面に沿って、延在する。第2中間ブレード部1444bが、第2屈曲ブレード部1443bから第2上部角1446bまで垂直に延在し、第2外側ブレード部1448bは、第2内側ブレード部1440bから遠ざかる方向に、第2内側ブレード部1440bに平行に、かつ、第2内側ブレード部1440bからオフセットして、第2中間ブレード部1444bに対して垂直な平面内に延在する。折曲位置にある時に、第2外側ブレード部1448bは第1内側ブレード部1440aの上にあり、第1外側ブレード部1448aは、第2内側ブレード部1440b上にあり、かつ、第2内側ブレード部1440bからオフセットしている。第1外側ブレード部1448aと第2外側ブレード部1448bとは、実質的に同一平面上にある。
【0046】
[0067]
図13A及び
図13Bは、本開示の別の実施形態による、スタック型の長型アームセットロボット1280を示している。このロボット構成では、同軸駆動機構を単純にするために下側アーム1282がスタックされるが、上側アーム1286は同一平面上にある。このことで、「ブーム」を必要としないが全ての機構がウエハ移送平面の下に保持される、より単純な駆動機構が可能になる。この構成はまた、ウエハを同一のウエハ移送平面内に保つ。
【0047】
[0068]カルーセル内のウエハが特定の数であることが、スループットに影響を与えうる。一実施形態では、
図14に示しているように、6ウエハのバッチ処理チャンバ1470をサポートするために、7つのカルーセル位置1460が使用可能である。この手法は、ロードロックサイクルを処理チャンバサイクルから切り離すものであり、これらのサイクルが並行して作動することを可能にし、システムのスループットを向上させる。ウエハをn+1個とするカルーセル設計の1つの利点は、追加回転全てのスループット費用を伴うが、それがより単純な単一アームロボットの使用を可能にすることである。加えて、n+1個のカルーセル構成では、使用可能な予備加熱時間が著しく増大する。
【0048】
[0069]追加のカルーセル位置の各々は、概括的に、ウエハ加熱時間の更なる交換サイクル(〜15秒)をもたらす。カルーセルの全ての位置がランプモジュールを有しうるというわけではなく、全てのランプモジュールが使用されるわけでもない。所定の温度に到達するのに十分なモジュールのみが使用され、カルーセルを、応用に適するよう構成可能にする。
【0049】
[0070]
図15に示しているような、6ウエハのバッチ処理チャンバ1470を伴う別の実施形態では、チャンバ1100の各ファセット1462が、90度である。8つのウエハカルーセル位置1460が図示されている。ここで、ウエハは、処理チャンバのファセットのうちの1つと常に位置合わせされることになり、チャンバとロードロックとの間のデュアル同時交換が可能になる。このことで、システムのスループットが更に向上する。
【0050】
[0071]カルーセルシステムのために、多数の加熱デバイスが構成されうる。特に300oCを上回る温度で短時間ウエハを加熱する場合には、3000Kランプから熱を放射する標準的なランプモジュールが使用されうる。ランプモジュールは、かなり大きいものであり、カルーセル構成において何らかの集積化リスクを発生させることもある。ランプモジュールが、典型的には、移送チャンバのリッドを通る見通し線上で動作するからである。代替的には、LEDランプモジュールが、移送チャンバリッドの縁部の下に構成され、より大きな集積化空間及び/又はより多くのカルーセル位置を可能にしうる。薄型で抵抗型のヒータも、同じ用途において使用されうる。ヒータは、カルーセルと共に回転することも、若しくは、バッファチャンバ内で静止していることもある。
【0051】
[0072]ロボットが上記の高温加熱素子の下に位置付けられる場合、熱への曝露からロボットを保護することが有利になる。カルーセルのウエハ加熱コンセプトは、バッファチャンバの上に位置付けられた、少なくとも1つのランプ、又はLED型のヒータを利用するものである。これらのランプ又はヒータは、ランプの下にあり移送ロボットの上にあるカルーセル上に位置付けられたウエハを加熱するために、使用される。ランプがオンにされると、ランプからの放射エネルギーが、ロボットを含む、ランプモジュールの下の全てのものを加熱する。ランプは大量の赤外光エネルギーを発し、この赤外光エネルギーは、シリコンウエハを通過し、適切な保護がなければロボットに吸収される。ロボットに吸収されたエネルギーは、ロボット構成要素の信頼性及び寿命に影響を与える。
図16は、特にロボットブレード1230が伸長している時の、ロボットの放射熱への曝露を示している。チャンバ1100の中のロボットブレード1230の伸長した部分1233は、ロボットブレード1230が伸長している時に放射加熱に曝される。放射熱源とロボットブレード1230の部分1233との間に物理的なバリアが存在しないからである。放射熱源は、
図16に図示していないが、視認されるページの平面の手前側に存在している。
【0052】
[0073]
図17を参照するに、一部の実施形態では、カルーセルの底部が、ランプからの放射エネルギーを反射することが可能な、大型の鏡面仕上げシールド1500を有する。シールド1500における切り欠き1510は、ロボットがウエハ支持体上でウエハを取り上げ、ブレード(blade)することを、可能にする。ウエハ支持体は、主要シールド1500の一部でありうるか、若しくは、追加の支持構造体でありうる。一部の実施形態の主要シールド1500は、ロボットを少なくとも1つの加熱モジュールから保護するために、カルーセルと移送ロボットとの間に配置される。本書において「保護すること/シールド(shielding)」は、ロボットが加熱モジュールへの曝露から完全に防護されることを意味するわけではなく、例えば加熱モジュールからの放射エネルギーの量が減衰されるか、又は部分的に遮断されることを意味するにすぎない。
図18及び
図19は、主要シールド1500を使用した際の、放射熱へのロボットの曝露を示している。
【0053】
[0074]一部の実施形態の主要シールド1500は、ロボットの被曝露領域の大部分を防護する。しかし、ロボットブレード1230のための大きな切り欠き1510により、ロボットアーム及び連結部は依然として、ウエハを通過し、ウエハから放射される放射ランプエネルギーに曝露されている。一部の実施形態では、第2の半円シールドすなわち副次的シールド1520が、第1のシールドすなわち主要シールド1500の下に位置付けられる。副次的シールド1520は、例えば、独立した回転アクセスに取り付けられてよく、この回転アクセスは、主要シールド1500の切り欠きを通過するランプ照射を反射するよう、非移送加熱位置の下で回転することを可能にする。
図20及び
図21は、主要シールド1500と副次的シールド1520との組み合わせ、及び、この両方のシールドを使用した際のロボットの曝露を示している。熱シールドの組み合わせ効果は、ウエハ加熱プロセス中のランプモジュールからの直接放射への曝露から、ロボットを防護する。シールドは、それらからロボットへの放射量を減少させるために、冷却されることもある。
【0054】
[0075]本開示の追加の実施形態は、クラスタツールを対象とする。
図22を参照するに、クラスタツール2000は、説明されている実施形態のいずれかによるバッファチャンバ1100を備える。図示されているバッファチャンバ1100は、4つのファセット1105を有する。第1バッチ処理チャンバ2100が4つのファセット1105のうちの1つに接続され、第2処理チャンバ2200が4つのファセット1105のうちの第2のものに接続される。この実施形態では、第1と第2の処理チャンバは、互いに隣接したファセットに取り付けられている。一部の実施形態では、第1バッチ処理チャンバ2100と第2バッチ処理チャンバ2200の各々は、同時にn個のウエハを処理可能であり、バッファチャンバ1100は、n+1又はn+2個の支持位置があるカルーセルを有する。
図22から
図30に示す実施形態では、バッファチャンバ1100は4つのウエハを保持する。これは例示のためにすぎず、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0055】
[0076]
図22から
図30を参照するに、プロセスシーケンスの一部分が図解されている。
図22では、第1処理チャンバ2100内のウエハの各々は処理済みであり、これらのウエハは未処理ウエハと置き換えられることになる。この図では、バッファチャンバ1100内にウエハはない。
図23では、ロボット2220aがロードロック2300aから新たなウエハ2361を取り上げる。
図24では、この新たなウエハ2361が、バッファチャンバ1100内にロードされ、ロードロック2300aとロードロック2300bの間の位置に割り出しされる。
図25に示しているように、新たなウエハ2361がロードロック2300bに隣接した位置まで回転すると、この新たなウエハ2361は加熱モジュールからの熱に曝される。それと同時に、ロボット2220aがロードロック2300aから別の新たなウエハ2362を取り上げ、ロボット2220bが処理チャンバ2100から処理済みのウエハ2461を取り上げる。ロボットが折曲することによって、両方のウエハがバッファチャンバ1100内にロードされる。バッファチャンバ1100内のカルーセルが、
図26に示しているように割り出しされる。
図27では、カルーセルが再び割り出しされており、ロボット2220bが、これまでに予備加熱されたウエハ2361を処理チャンバ2100内に位置付けている。処理チャンバ2100のカルーセルが回転して、
図28のように、別の処理済みウエハ2462をスリットバルブ1106に隣接するように位置付ける。
図29は、未処理ウエハ2363がロードロック2300aから取り上げられるのと同時に、処理済みウエハ2462が処理チャンバ2100から取り出されることを示している。
図30では、プロセスが継続しており、それにより、処理チャンバ2100がウエハ2361及びウエハ2362を保持している未処理ウエハ2363は、まだバッファチャンバ1100内で予備加熱されている。処理済みウエハ2461は、バッファチャンバ1100からロードロック2300a内にアンロードされており、処理済みウエハ2462は、まだバッファチャンバ1100内にある。プロセスは、処理済みウエハの全てが処理チャンバ2100取り出され、ロードロック2300aからの、予備加熱された未処理のウエハと置き換えられるまで、この様態で継続していく。処理チャンバ2100のウエハが置き換えられた後、処理チャンバ2200のウエハが、同じ様態でロードロック2300bからの未処理ウエハと置き換えられうるように、ロボットは移動する。
【0056】
[0077]本開示の第1実施形態は、バッファチャンバであって、リッド及びフロアを有し、かつ、側壁に少なくとも2つのファセットを有するハウジングであって、ファセットの各々が、ウエハが通過することを可能にするようサイズ決定されたスリットバルブを含む、ハウジングと、少なくとも2つのウエハ支持位置を有するウエハ支持体を含む、カルーセルと、ウエハ支持体によってウエハが支持されている時にウエハを加熱するために、カルーセルの上に配置された、少なくとも1つの加熱モジュールと、一又は複数の領域とウエハ支持位置のうちの少なくとも1つとの間でウエハを移動させるための、カルーセルの下のウエハ移送ロボットと、少なくとも1つの支持位置がファセットのうちの1つにおけるスリットバルブと位置合わせされるようにカルーセルを割り出しするために、カルーセルに接続されたモータとを備える、バッファチャンバを対象とする。
【0057】
[0078]第2実施形態では、第1実施形態が改変されており、カルーセルがハウジングのリッドに接続される。第3実施形態では、第1実施形態が改変されており、カルーセルがハウジングのフロアに接続される。
【0058】
[0079]第4実施形態では、カルーセルのウエハ支持体が、ウエハ移送ロボット向けの間隙を提供するために少なくとも1つの切り欠きを有するように、第1から第3までの実施形態のいずれかが改変されている。
【0059】
[0080]第5実施形態では、第1から第4までの実施形態のいずれかが改変されており、カルーセルが4から8の範囲内の数のウエハ支持位置を備える。
【0060】
[0081]第6実施形態では、第1から第5までの実施形態のいずれかが改変されており、ウエハ支持位置の各々が壁によって隣接した支持位置から隔てられている。
【0061】
[0082]第7実施形態では、第1から第6までの実施形態のいずれかが改変されており、ハウジング4つの面へのアクセスを可能にする4つのスリットバルブが存在する。第8実施形態では、第7実施形態が改変されており、4つのスリットバルブのうちの2つが、バッチ処理チャンバに位置合わせされる。第9実施形態では、第7又は第8の実施形態が改変されており、各バッチ処理チャンバが6つのウエハを同時に処理しうる。第10実施形態では、第7から第9までの実施形態のいずれかが改変されており、カルーセルが7つの支持位置を備える。第11実施形態では、第7から第10までの実施形態のいずれかが改変されており、カルーセルが8つの支持位置を備える。第12実施形態では、第7から第11までの実施形態のいずれかが改変されており、ヒータが処理チャンバのスリットバルブの各々に隣接して位置付けられることにより、カルーセルが割り出し位置にある時に、処理チャンバのスリットバルブに隣接した各ヒータの下方に配置された支持位置が存在する。
【0062】
[0083]第13実施形態では、第1から第12までの実施形態のいずれかが改変されており、少なくとも1つの加熱モジュールの各々が、個別に、ランプ、抵抗ヒータ、及びLEDからなる群から選択される。第14実施形態では、第13実施形態が改変されており、少なくとも1つの加熱モジュールの各々は、カルーセルから一定の距離を置いて、ウエハが存在する時にその距離が約0.0005インチ〜約3インチの範囲内になるように、配置される。第15実施形態では、第13実施形態又は第14実施形態が改変されており、少なくとも1つの加熱モジュールはランプを備え、距離は約20mm〜約40mmの範囲内である。第16実施形態では、第13から第15までの実施形態のいずれかが改変されており、少なくとも1つの加熱モジュールはLEDを備え、距離は約5mm〜約10mmの範囲内である。第17実施形態では、第13から第16までの実施形態のいずれかが改変されており、少なくとも1つの加熱モジュールは抵抗ヒータを備え、距離は約1mmを下回る。
【0063】
[0084]第18実施形態では、第1から第17までの実施形態のいずれかが改変されており、ウエハの加熱後、移送ロボットが、約3秒未満の時間で、スリットバルブと位置合わせされた処理チャンバ内にウエハを移動させ、位置付けうる第19実施形態では、第1から第18までの実施形態のいずれかが改変されており、ハウジングが4つのファセットを有する。
【0064】
[0085]第20実施形態では、第1から第19までの実施形態のいずれかが、少なくとも1つの加熱モジュールからロボットを保護するためにカルーセルと移送ロボットとの間に配置された、主要シールドを更に備える。第21実施形態では、第20実施形態が改変されており、主要シールドが、移送ロボットのブレードがカルーセルにアクセスすることを可能にするための、少なくとも1つの切り欠きを備える。第22実施形態では、第20実施形態又は第21実施形態が、主要シールドの下に副次的シールドを更に備える。
【0065】
[0086]第23実施形態では、第1から第22までの実施形態のいずれかが改変されており、ウエハが存在する時に、カルーセルを下降させることによりウエハが移送ロボットのブレード上に保たれ、かつ、カルーセルを上昇させることによりウエハが移送ロボットのブレードから離れて上昇するように、カルーセルがZ軸方向に移動する。
【0066】
[0087]第24実施形態では、第1から第23までの実施形態のいずれかが改変されており、移送ロボットのブレードがカルーセルからウエハを上昇させ、又は、カルーセル上にウエハを下降させうるように、移送ロボットがz軸に沿って移動しうる。
【0067】
[0088]第25実施形態では、第1から第24までの実施形態のいずれかが改変されており、ウエハ移送ロボットが、少なくとも1つのアームセット支持するブームを含み、少なくとも1つのアームセットの各々が、肩部でブームに取り付けられた下側アームと、肘部で下側アームに取り付けられた上側アームと、リストで上側アームに取り付けられたブレードとを有し、それにより、ブレードが上側アームの上になり、上側アームが下側アームの上になり、下側アームがブームの上になり、かつ、カルーセルと干渉するブレードの上に延在する移送ロボットの部品がなくなる。
【0068】
[0089]第26実施形態では、第25実施形態が改変されており、移送ロボットが長型ブーム上の短型アームセットロボットであることにより、肩部からブレードの端部までのアームセットの合計長さが、最大で、ブームの枢動点から肩部までの長さの約2.5倍の長さを有する。第27実施形態では、第25実施形態が改変されており、移送ロボットが、短型ブーム上の長型アームセットロボットであることにより、肩部からブレードの端部までのアームセットの合計長さが、ブームの枢動点から肩部までの長さの約2.5倍を上回る長さを有する。
【0069】
[0090]第28実施形態では、第25実施形態が改変されており、ブームは、L字型であり、かつ、ブームの各脚部の一端部にアームセットを有し、各アームセットがブームの脚部の軸に沿って伸長することにより、折曲位置において、ブレードは、リストがL字型ブームの屈曲部に隣接した状態で、ブームの脚部に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。第29実施形態では、第28実施形態が改変されており、ウエハ移送ロボットが、伸長中にブレードを脚部に平行なままに保つように肩部、肘部、及びリストを実質的に同時に伸長させる、プーリを含む。
【0070】
[0091]第30実施形態では、第25実施形態が改変されており、ブームは、X字型であり、かつ、ブームの各脚部の一端部にアームセットを有し、各アームセットがブームの脚部の軸に沿って伸長することにより、折曲位置において、ブレードは、リストがX字型ブームの中心部に隣接した状態で、ブームの脚部に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。第31実施形態では、第30実施形態が改変されており、ウエハ移送ロボットが、伸長中にブレードを脚部に平行なままに保つように肩部、肘部、及びリストを伸長させる、プーリを含む。
【0071】
[0092]第32実施形態では、第25実施形態が改変されており、ブームは、I字型であり、かつ、ブームの各端部の一端部にアームセットを有し、各アームセットがブームの軸に沿って伸長することにより、折曲位置において、ブレードは、リストがI字型ブームの中心部に隣接した状態で、ブームに平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。第33実施形態では、第32実施形態が改変されており、ウエハ移送ロボットが、伸長中にブレードをブームに平行なままに保つように肩部、肘部、及びリストを伸長させる、プーリを含む。
【0072】
[0093]第34実施形態では、第32実施形態が改変されており、ブームは、I字型であり、かつ、ブレードの動きの主軸に対して45度に位置付けられる。第35実施形態では、第34実施形態が改変されており、ブレードがオフセットしていることにより、アームセットが完全に伸長した際に、下側アーム、上側アーム、肩部、肘部、及びリストが、主軸に平行になり、かつ、主軸からオフセットするように、ブレードの大部分は動きの主軸に沿い、リストに隣接したブレードの一部分が主軸に対して45度になる。
【0073】
[0094]第36実施形態では、第27実施形態が改変されており、ブームは、L字型であり、かつ、ブームの各脚部の一端部にアームセットを有し、各アームセットがブームの脚部の軸に沿って伸長することにより、折曲位置において、ブレードは、リストがL字型ブームの屈曲部に隣接した状態で、ブームの脚部に平行になり、かつ、その上方に位置付けられる。第37実施形態では、第36実施形態が改変されており、ウエハ移送ロボットが、伸長中にブレードを脚部に平行なままに保つように肩部、肘部、及びリストを実質的に同時に伸長させる、プーリを含む。
【0074】
[0095]第38実施形態では、第1から第24までの実施形態のいずれかが改変されており、ウエハ移送ロボットが、ベースと、第1肩部でベースに接続された第1下側アーム、第1肘部で第1下側アームに接続された第1上側アーム、第1リストで第1上側アームに接続された第1ブレードを備える、第1アームセットであって、第1ブレードが、第1リストから第1下部角まで第1の長さにわたり延在する第1内側ブレード部、第1内側ブレード部から第1上部角まで垂直に延在する第1中間ブレード部、及び、第1内側ブレード部から遠ざかる方向に、かつ、第1内側ブレード部に平行に、第1中間ブレード部に対して垂直に延在する、第1外側ブレード部を有する、第1アームセットと、第2肩部でベースに接続された第2下側アーム、第2肘部で第2下側アームに接続された第2上側アーム、第2リストで第2上側アームに接続された第2ブレードを備える、第2アームセットであって、第2ブレードが、第2リストから第2下部角まで第2の長さにわたり延在する第2内側ブレード部、第2内側ブレード部から第2上部角まで垂直に延在する第2中間ブレード部、及び、第2内側ブレード部から遠ざかる方向に、かつ、第2内側ブレード部に平行に、第2中間ブレード部に対して垂直に延在する、第2外側ブレード部を有する、第2アームセットとを備え、第1の長さは第2の長さよりも長く、第1外側ブレード部と第2外側ブレード部とは、実質的に同一平面上にウエハを支持しうる。
【0075】
[0096]第39実施形態では、第38実施形態が改変されており、第2アームセットは第1アームセットが伸長し終わるまで伸長不可であり、第1アームセットは第2アームセットが折曲し終わるまで折曲不可である。第40実施形態では、第38実施形態又は第39実施形態が改変されており、ベースが回転可能である。
【0076】
[0097]第41実施形態では、第1から第24までの実施形態のいずれかが改変されており、ウエハ移送ロボットが、第1端部及び第2端部を伴うI形状を有するブームと、ブームの第1端部において第1肩部でブームに接続された第1下側アーム、第1肘部で第1下側アームに接続された第1上側アーム、第1リストで第1上側アームに接続された第1ブレードを備える、第1アームセットであって、第1ブレードが、第1リストから第1下部角まで第1の長さにわたり延在する第1内側ブレード部、第1内側ブレード部から第1上部角まで垂直に延在する第1中間ブレード部、及び、第1内側ブレード部から遠ざかる方向に、かつ、第1内側ブレード部に平行に、第1中間ブレード部に対して垂直に延在する、第1外側ブレード部を有する、第1アームセットと、ブームの第2端部において第2肩部でブームに接続された第2下側アーム、第2肘部で第2下側アームに接続された第2上側アーム、第2リストで第2上側アームに接続された第2ブレードを備える、第2アームセットであって、第2ブレードが、第2リストから第2下部角まで第2の長さにわたり延在する第2内側ブレード部、第2内側ブレード部に対して一定の角度で、かつ、第2内側ブレード部の平面に沿って延在する、第2屈曲ブレード部、第2屈曲ブレード部から第2上部角まで垂直に延在する第2中間ブレード部、及び、第2内側ブレード部から遠ざかる方向に、第2内側ブレード部に平行に、かつ、第2内側ブレード部からオフセットして、第2中間ブレード部に対して垂直な平面内に延在する、第2外側ブレード部を有する、第2アームセットとを備え、折曲位置にある時に、第2外側ブレード部は第1内側ブレード部の上にあり、第1外側ブレード部は、第2内側ブレード部の上にあり、かつ、第2内側ブレード部からオフセットしており、第1外側ブレード部と第2外側ブレード部とは、実質的に同一平面上にある。
【0077】
[0098]第42実施形態では、第41実施形態が改変されており、アームセットが、スリットバルブを通って伸長してウエハを処理チャンバ内に置く時に、アームセットのリストが完全に処理チャンバ内まで伸長するわけではない。
【0078】
[0099]第43実施形態は、ウエハ移送ロボットであって、第1端部を伴う第1脚部と、第2端部を伴う第2脚部とを有するL字型ブームであって、第1脚部と第2脚部とが屈曲部で接続されている、L字型ブームと、ブームの第1端部と第2端部の各々に取り付けられたアームセットであって、各アームセットが、第1端部又は第2端部に隣接した肩部でブームに取り付けられた下側アーム、肘部で下側アームに取り付けられた上側アーム、及び、リストで上側アームに取り付けられたブレードを有する、アームセットと、伸長中にブレードを脚部に平行なままに保つように、肩部、肘部、及びリストを実質的に同時に伸長させる、プーリとを備え、移送装置が長型ブーム上の短型アームセットロボットであることにより、肩部からブレードの端部までのアームセットの合計長さが、最大で、ブームの屈曲部の枢動点から肩部までの長さの約2.5倍の長さを有する、ウエハ移送ロボットを対象とする。
【0079】
[00100]第44実施形態は、ウエハ移送ロボットであって、第1端部を伴う第1脚部と、第2端部を伴う第2脚部とを有するL字型ブームであって、第1脚部と第2脚部が屈曲部で接続されている、L字型ブームと、ブームの第1端部と第2端部の各々に取り付けられたアームセットであって、各アームセットが、第1端部又は第2端部に隣接した肩部でブームに取り付けられた下側アーム、肘部で下側アームに取り付けられた上側アーム、及び、リストで上側アームに取り付けられたブレードを有する、アームセットと、伸長中にブレードを脚部に平行なままに保つように、肩部、肘部、及びリストを実質的に同時に伸長させる、プーリとを備え、移送装置が短型ブーム上の長型アームセットロボットであることにより、肩部からブレードの端部までのアームセットの合計長さが、ブームの屈曲部の枢動点から肩部までの長さの約2.5倍を上回る長さを有する、ウエハ移送ロボットを対象とする。
【0080】
[00101]第45実施形態は、ウエハ移送ロボットであって、第1端部、第2端部、及び枢動点を有する、I字型ブームと、ブームの第1端部と第2端部の各々に取り付けられたアームセットであって、各アームセットが、第1端部又は第2端部に隣接した肩部でブームに取り付けられた下側アーム、肘部で下側アームに取り付けられた上側アーム、及び、リストで上側アームに取り付けられたブレードを有する、アームセットと、伸長中にブレードを脚部に平行なままに保つように、肩部、肘部、及びリストを実質的に同時に伸長させる、プーリとを備え、移送装置が短型ブーム上の長型アームセットロボットであることにより、肩部からブレードの端部までのアームセットの合計長さが、ブームの屈曲部の枢動点から肩部までの長さの約2.5倍を上回る長さを有し、ブームは、ブレードの動きの主軸に対して、約30度〜約60度の範囲内の角度に位置付けられる、ウエハ移送ロボットを対象とする。
【0081】
[00102]第46実施形態では、第45実施形態が改変されており、各ブレードがオフセットしていることにより、アームセットが完全に伸長した際に、下側アーム、上側アーム、肩部、肘部、及びリストが、主軸に平行になり、かつ、主軸からオフセットするように、ブレードの大部分が動きの主軸に沿い、リストに隣接したブレードの一部分が主軸に対して45度になる。
【0082】
[00103]第47実施形態は、ウエハ移送ロボットであって、回転可能ベースと、第1肩部でベースに接続された第1下側アーム、第1肘部で第1下側アームに接続された第1上側アーム、第1リストで第1上側アームに接続された第1ブレードを備える、第1アームセットであって、第1ブレードが、第1リストから第1下部角まで第1の長さにわたり延在する第1内側ブレード部、第1内側ブレード部から第1上部角まで垂直に延在する第1中間ブレード部、及び、第1内側ブレード部から遠ざかる方向に、かつ、第1内側ブレード部に平行に、第1中間ブレード部に対して垂直に延在する、第1外側ブレード部を有する、第1アームセットと、第2肩部でベースに接続された第2下側アーム、第2肘部で第2下側アームに接続された第2上側アーム、第2リストで第2上側アームに接続された第2ブレードを備える、第2アームセットであって、第2ブレードが、第2リストから第2下部角まで第2の長さにわたり延在する第2内側ブレード部、第2内側ブレード部から第2上部角まで垂直に延在する第2中間ブレード部、及び、第2内側ブレード部から遠ざかる方向に、かつ、第2内側ブレード部に平行に、第2中間ブレード部に対して垂直に延在する、第2外側ブレード部を有する、第2アームセットとを備え、第1の長さは第2の長さよりも長く、第1外側ブレード部と第2外側ブレード部とは、実質的に同一平面上にウエハを支持可能であり、第2アームセットは第1アームセットが伸長し終わるまで伸長不可であり、第1アームセットは第2アームセットが折曲し終わるまで折曲不可である、ウエハ移送ロボットを対象とする。
【0083】
[00104]第48実施形態は、ウエハ移送ロボットであって、第1端部及び第2端部を伴うI形状を有する回転可能ブームと、ブームの第1端部において第1肩部でブームに接続された第1下側アーム、第1肘部で第1下側アームに接続された第1上側アーム、第1リストで第1上側アームに接続された第1ブレードを備える、第1アームセットであって、第1ブレードが、第1リストから第1下部角まで第1の長さにわたり延在する第1内側ブレード部、第1内側ブレード部から第1上部角まで垂直に延在する第1中間ブレード部、及び、第1内側ブレード部から遠ざかる方向に、かつ、第1内側ブレード部に平行に、第1中間ブレード部に対して垂直に延在する、第1外側ブレード部を有する、第1アームセットと、ブームの第2端部において第2肩部でブームに接続された第2下側アーム、第2肘部で第2下側アームに接続された第2上側アーム、第2リストで第2上側アームに接続された第2ブレードを備える、第2アームセットであって、第2ブレードが、第2リストから第2下部角まで第2の長さにわたり延在する第2内側ブレード部、第2内側ブレード部に対して一定の角度で、かつ、第2内側ブレード部の平面に沿って延在する、第2屈曲ブレード部、第2屈曲ブレード部から第2上部角まで垂直に延在する第2中間ブレード部、及び、第2内側ブレード部から遠ざかる方向に、第2内側ブレード部に平行に、かつ、第2内側ブレード部からオフセットして、第2中間ブレード部に対して垂直な平面内に延在する、第2外側ブレード部を有する、第2アームセットとを備え、折曲位置にある時に、第2外側ブレード部は第1内側ブレード部の上にあり、第1外側ブレード部は、第2内側ブレード部の上にあり、かつ、第2内側ブレード部からオフセットしており、第1外側ブレード部と第2外側ブレード部とは、実質的に同一平面上にある、ウエハ移送ロボットを対象とする。
【0084】
[00105]第49実施形態は、クラスタツールであって、第1から第42の実施形態のいずれかによるバッファチャンバであって、4つのファセットを有するバッファチャンバと、4つのファセットのうちの1つに接続された、第1バッチ処理チャンバと、4つのファセットのうちの第1のものの隣の、4つのファセットのうちの第2のものに接続された、第2バッチ処理チャンバと、バッファチャンバの第3ファセット及び第4ファセットに取り付けられた、第1ローディングステーション及び第2ローディングステーションとを備え、第1バッチ処理チャンバと第2バッチ処理チャンバの各々は、同時にn個のウエハを処理可能であり、バッファチャンバは、n+1又はn+2個の支持位置があるカルーセルを有する、クラスタツールを対象とする。
【0085】
[00106]この明細書全体を通じて「一実施形態(one embodiment)」、「ある種の実施形態(certain embodiments)」、「一又は複数の実施形態(one or more embodiments)」、又は、「実施形態(an embodiment)」に対する言及は、実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。ゆえに、この明細書全体の様々な箇所での「一又は複数の実施形態で」、「ある種の実施形態で」、「一実施形態で」、又は「実施形態において」などの文言の表出は、必ずしも、本発明の同一の実施形態に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、一又は複数の実施形態において、任意の好適な様態で組み合わされうる。
【0086】
[00107]発明は本書で詳細な実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態は本発明の原理及び用途の例示にすぎないことを、理解されたい。本発明の本質及び範囲から逸脱することなく、本発明の方法及び装置に対して様々な改変及び変形を行いうることが、当業者には明らかになろう。ゆえに、本発明は、付随する特許請求の範囲及びその均等物の範囲に含まれる改変例及び変形例を含むことが意図されている。