【実施例】
【0026】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0027】
<実施例1>
反応容器にトリエチルシラノール(66.1mg、0.5mmol)とトリエトキシシラン(82.1mg、0.5mmol)、トルエン(1mL)を加え、アルゴン雰囲気下、室温(rt、25℃)で16時間反応させたところ、下記反応式の生成物3が生成していることを確認した。なお、生成物の収率は、フェニルトリメチルシラン(60.1mg、0.4mmol)を内部標準として
29Si−NMRを用いて算出した。生成物3の収率は39%(表1参照)であった。
【0028】
<実施例2>
反応温度を50℃に変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。オルガノシロキサン等の収率を表1に示す。
【0029】
<実施例3>
反応温度を80℃に変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。オルガノシロキサン等の収率を表1に示す。
【0030】
<実施例4>
反応温度を100℃に変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。オルガノシロキサン等の収率を表1に示す。
【0031】
<実施例5>
反応温度を100℃に変更し、さらにトリエトキシシラン((EtO)
3SiH)の使用量を0.7mmolに変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。オルガノシロキサン等の収率を表1に示す。
【0032】
<実施例6>
溶媒をジメチルアセトアミド(DMAc)に変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。オルガノシロキサン等の収率を表1に示す。
【0033】
<比較例1>
溶媒をエタノール(EtOH)に変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。オルガノシロキサン等の収率を表1に示す。
【0034】
【化17】
【0035】
【表1】
【0036】
<実施例7>
【化18】
反応容器にトリエチルシラノール(661mg、5.0mmol)、トリメトキシシラン(1.2g、10.0mmol)、ベンゼン(10mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(5)の単離収率は75%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 4.59, 3.40, 1.02, 0.61;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 49.9, 7.2, 6.8;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 13.9, -63.7; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 222 (1) [M]
+, 193 (100), 191 (5), 131 (1), 107 (12), 31 (2), 29 (9)
【0037】
<実施例8>
【化19】
反応容器にトリエチルシラノール(397mg、3.0mmol)、トリエトキシシラン(986mg、6.0mmol)、ベンゼン(6mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(3)の単離収率は80%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 4.68, 3.79, 1.15, 1.04, 0.63;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 58.4, 18.8, 7.2, 6.8;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 13.6, -66.5; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 250 (0) [M]
+, 235 (3), 221 (100), 205 (4), 135 (13), 119 (16), 45 (3), 29 (24)
【0038】
<実施例9>
【化20】
反応容器にトリフェニルシラノール(276mg、1.0mmol)、トリメトキシシラン(244mg、2.0mmol)、ベンゼン(2mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(6)の単離収率は93%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.77-7.78, 7.17-7.19, 4.74, 3.30;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 136.0, 135.8 , 130.7, 128.6, 50.1;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -17.8, -63.5; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 366 (40) [M] +, 335 (2), 289 (100), 259 (27), 107 (12), 91 (84), 77 (15), 31 (1)
【0039】
<実施例10>
【化21】
反応容器にN−Boc−2−(ヒドロキシジメチルシリル)ピロール(241mg、1.0mmol)、トリメトキシシラン(244mg、2.0mmol)、ベンゼン(2mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(7)の単離収率は90%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.34, 6.94-6.95 (m, 1H), 6.22, 4.69, 3.44 (s, 6H), 1.25, 0.65;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 150.7, 134.2, 125.5, 124.8, 113.2, 83.8, 49.9, 28.0, 2.1;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -7.1, -63.8; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 331 (11) [M]
+, 274 (4), 258 (12), 230 (16), 166 (7), 165 (22), 56 (100), 31 (2)
【0040】
<実施例11>
【化22】
反応容器に1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン(453mg、2.0mmol)、トリメトキシシラン(978mg、8.0mmol)、ベンゼン(16mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(8)の単離収率は85%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.68, 4.58, 3.35, 0.39;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 140.8, 133.1, 49.9, 0.9;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 0.9, -63.8; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 406 (6) [M]
+, 391 (100), 315 (4), 299 (5), 165 (39), 91 (5), 76 (1)
【0041】
<実施例12>
【化23】
反応容器に1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン(453mg、2.0mmol)、トリエトキシシラン(1.3g、8.0mmol)、ベンゼン(16mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRを用いて行った。化合物(9)の単離収率は78%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.72, 3.74, 1.11, 0.42;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 141.0, 133.2., 58.6, 18.8, 1.0;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 0.5, -66.6
【0042】
<実施例13>
【化24】
反応容器にメチル(フェニル)(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラノール(703mg、3.0mmol)、トリメトキシシラン(733mg、6.0mmol)、ベンゼン(6mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(10)の単離収率は86%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.45-7.47, 7.18-7.19, 4.51, 3.29, 1.97-2.06, 0.93-1.02, 0.23;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 136.8, 133.7, 130.7, 128.727, 128.725, 49.9, 28.6, 9.6, -1.3;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 0.4, -63.2; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 323 (0) [M]
+, 247 (1), 245 (4), 227(100), 107 (7), 77 (9), 31 (1)
【0043】
<実施例14>
【化25】
反応容器にメチル(フェニル)(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラノール(703mg、3.0mmol)、トリエトキシシラン(986mg、6.0mmol)、ベンゼン(6mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(11)の単離収率は89%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.48-7.50, 7.18-7.19, 4.62, 3.68 (q, 4H, J = 7.0 Hz), 2.04-2.09, 1.07, 0.99-1.03, 0.26;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 136.9, 133.8, 131.5, 128.8, 128.7, 58.6, 28.7, 18.7, 9.7, -1.2;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 0.1, -65.9; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 352 (0) [M]
+, 255 (100), 135 (2), 77 (15), 45 (6), 29 (28)
【0044】
<実施例15>
【化26】
反応容器にメチル(フェニル)(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラノール(703mg、3.0mmol)、ジメトキシメチルシラン(637mg、6.0mmol)、ベンゼン(6mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(12)の単離収率は87%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.42-7.43, 7.18-7.19, 4.83, 3.27, 1.94-1.99, 0.93-0.97, 0.19, 0.06;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 137.0, 133.7, 130.6, 128.712, 128.710, 50.9, 28.7, 18.7, 9.6, -0.8, -1.3;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -0.7, -22.5; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 308 (0) [M]
+, 211 (100), 91 (72), 77 (12), 69 (1), 31 (1)
【0045】
<実施例16>
【化27】
反応容器にメチル(フェニル)(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラノール(703mg、3.0mmol)、ジエトキシメチルシラン(806mg、6.0mmol)、ベンゼン(6mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(13)の単離収率は89%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.43-7.44, 7.18-7.19, 4.89, 3.59(m, 2H), 1.96-2.01, 1.06, 0.94-0.98, 0.21, 0.09;
13C{
1H} NMR (150 MHz, , benzene-d
6): δ 137.1, 133.7, 130.6, 128.73, 128.69, 59.5, 28.7, 18.7, 9.6, -0.4, -1.29;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -0.9, -25.0; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 322 (0) [M]
+, 225 (100), 217 (2), 105 (27), 89 (6), 77 (19), 45 (5), 29 (19)
【0046】
<実施例17>
【化28】
反応容器にtert−ブチルジメチルシラノール(132mg、1.0mmol)、ジエトキシフェニルシラン(196mg、1.0mmol)、ベンゼン(2mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、48時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(14)の単離収率は79%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.73-7.75, 7.19-7.22, 5.31, 3.77, 1.14, 0.96, 0.12;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 135.9, 134.3, 131.0, 128.6, 59.5, 26.2, 18.82, 18.76, -2.6;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 14.3, -39.1; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 282(0) [M]
+, 267 (2), 225 (100), 167 (2), 119 (74), 77 (2), 57 (2), 45 (3)
【0047】
<実施例18>
【化29】
反応容器にジメチルシランジオール(461mg、5.0mmol)、トリメトキシシラン(4.9g、40.0mmol)、ベンゼン(20mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(15)の単離収率は80%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 4.55, 3.40, 0.22;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 49.9, 1.0;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -17.1, -64.4; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 272(5) [M]
+, 271 (22), 257 (100), 241 (26), 107 (3), 91 (7), 90 (2), 31 (3)
【0048】
<実施例19>
【化30】
反応容器にメチルフェニルシランジオール(77mg、0.5mmol)、トリメトキシシラン(489mg、4.0mmol)、トルエン(2mL)を加え、アルゴン雰囲気下、25℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(16)の単離収率は97%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.76-7.79, 7.18-7.22, 4.62, 3.37, 0.47;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 136.8, 134.0, 130.8, 128.6, 50.0, -0.1;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -30.7, -64.3; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 334 (22) [M] +, 332 (64), 319 (100), 227 (13), 107 (6), 91 (90), 77 (6), 31 (2)
【0049】
<実施例20>
【化31】
反応容器にジフェニルシランジオール(216mg、1.0mmol)、トリメトキシシラン(978mg、8.0mmol)、ベンゼン(4mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、
29Si−NMRおよびGC−MSを用いて行った。化合物(17)の単離収率は97%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ 7.87-7.89, 7.18-7.19, 4.70, 3.36;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ 135.1, 134.9, 131.1, 128.6, 50.1;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ -44.4, -64.3; GCMS (EI) m/z (relative intensity) 396 (25) [M]
+, 395 (68), 319 (37), 107 (5), 91 (100), 77 (2)
【0050】
<実施例21>
【化32】
反応容器に1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン(340mg、1.5mmol)、エトキシジメチルシラン(625mg、6.0mmol)、アセトニトリル(6mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で、16時間反応させた。反応終了後、ヘキサンを反応溶液に加え、ヘキサン層を抽出し、エヴァポレイターで溶媒等を除去することにより生成物を精製し、化合物の同定を
1H−NMR、
13C−NMR、ならびに
29Si−NMRを用いて行った。化合物(18)の単離収率は55%であった。
1H NMR (600 MHz, benzene-d
6): δ7.66, 5.05, 0.36, 0.15;
13C{
1H} NMR (150 MHz, benzene-d
6): δ141.3, 133.1, 1.3, 1.0;
29Si{
1H} NMR (119 MHz, benzene-d
6): δ 0.1, -5.0
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】