(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
Hetが、ピリジル、キノリル、[1,8]−ナフチリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、インドリル、ジヒドロ−インドリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、フリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニルまたはフロ[3,2−b]ピリジニルを示し、それが非置換であるかまたはAによって単置換されていてもよい、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
式Iで表される少なくとも1種の化合物、および/または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体または立体異性体、あるいは、あらゆる比率でのそれらの混合物、および任意に、薬学的に許容し得る担体、賦形剤またはビヒクルを含む、医薬。
がん、加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、フィブロジスプラシア・オッシフィカンス・プログレッシブ、炎症、血管新生関連障害および細菌感染の処置および/または防止のための、請求項1に記載の式Iで表される使用のための化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
頭部、頸部、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸部、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、乳房、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系のがん、固形腫瘍および血液由来の腫瘍のがんの群から選択された疾患の処置および/または防止のための、請求項14に記載の使用のための化合物。
請求項1に記載の式Iで表される少なくとも1種の化合物、および/または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体または立体異性体、あるいは、あらゆる比率でのそれらの混合物、および、少なくとも1つのさらなる医薬活性成分を含む、医薬。
(a)請求項1に記載の式Iで表される化合物、および/または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、塩および立体異性体、あるいは、あらゆる比率でのそれらの混合物の有効量、
ならびに
(b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなる、キット。
【発明の概要】
【0032】
発明の概要
本発明は、式I
【化1】
式中
R
1は、ArまたはHetを示し、
R
2は、H、A、Hal、CN、NO
2、OR
4、COOR
4、CO(R
4)
2、CONR
4[C(R
4)
2]
mN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nNR
4COA、−[C(R
4)
2]
nNR
4CO[C(R
4)
2]
nHet
1、−[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nHet
1、O[C(R
4)
2]
mN(R
4)
2、O[C(R
4)
2]
mHet
1、−NR
4[C(R
4)
2]
mN(R
4)
2または−NR
4[C(R
4)
2]
nHet
1を示し、
R
3は、H、A、HalまたはOR
4を示し、
R
4は、HまたはA’ を示し、
【0033】
Wは、CHまたはNを示し、
Aは、1〜7個のH原子がOH、F、Clおよび/もしくはBrによって置き換えられていてもよく、かつ/または1つもしくは2つのCH
2基がO、NH、S、SO、SO
2および/もしくはCH=CH基によって置き換えられていてもよい1〜6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキル、
あるいは3〜7個のC原子を有する環状アルキルを示し、
A’は、1〜4個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、
Arは、フェニルまたはナフチルを示し、それは、非置換であるかまたはHal、A、[C(R
4)
2]
nOR
4および/もしくは[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2によって単置換、二置換もしくは三置換されており、
【0034】
Hetは、ピリジル、キノリル、[1,8]−ナフチリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、インドリル、ジヒドロ−インドリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、フリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニルまたはフロ[3,2−b]ピリジニルを示し、それは、非置換であるかまたはHal、A、[C(R
4)
2]
nOR
4および/もしくは[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2によって単置換もしくは二置換されていてもよく、
Het
1は、ピペラジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラゾリル、モルホリニル、イミダゾリル、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、または[1,4]−ジアゼパニルを示し、それは、非置換であるかまたはA、OR
4、N(R
4)
2、Halおよび/もしくは=O(カルボニル酸素)によって単置換もしくは二置換されており、
【0035】
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
nは、0、1、2または3を示し、
mは、1、2、3または4を示す、
で表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0036】
本発明はまた、これらの化合物の光学的に活性な形態(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、ならびに、水和物および溶媒和物に関する。
さらに、本発明は、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る誘導体に関する。
【0037】
化合物の溶媒和物という用語は、それらの相互の引力に起因して形成する不活性溶媒分子の化合物上への付加物(adduction)を意味するものと解釈される。溶媒和物は、例えば、一水和物もしくは二水和物またはアルコキシドである。
【0038】
本発明はまた、塩の溶媒和物にも関することが、理解される。
薬学的に許容し得る誘導体という用語は、例えば、本発明の化合物の塩、またいわゆるプロドラッグ化合物をも意味するものと解釈される。
【0039】
本明細書中で使用されるとおりであって、別段の指示がない限り、用語「プロドラッグ」は、活性化合物、特に式Iで表される化合物を提供するため、加水分解、酸化することができるか、または、そうでなければ生物学的条件(in vitroまたはin vivo)の下、反応することができる式Iで表される化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例は、生加水分解性(biohydrolyzable)部分、例えば、生加水分解性アミド、生加水分解性エステル、生加水分解性カルバマート、生加水分解性カルボナート、生加水分解性ウレイドおよび生加水分解性ホスファート類似体を含む式Iで表される化合物の誘導体および代謝産物を含むが、それらには限定されない。
【0040】
ある態様において、カルボキシル官能基を有する化合物のプロドラッグは、カルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボン酸エステルは、分子上に存在するカルボン酸部分のいずれもエステル化することにより好都合に生成する。プロドラッグを、典型的には、周知の方法、例えばBurger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery、第6版(Donald J. Abraham編、2001, Wiley)およびDesign and Application of Prodrugs(H.Bundgaard編、1985, Harwood Academic Publishers Gmfh)によって記載されている方法を使用して製造することができる。
【0041】
「有効量」の表現は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者または医師によって求められているか、もしくは所望されている生物学的または薬学的な応答を引き起こさせる、医薬あるいは薬学的に活性な成分の量を示す。
加えて、「治療的有効量」の表現は、この量を施与されていない対応する対象と比較して、以下の結果:
疾患、症候群、状態、愁訴、障害もしくは副作用の改善された処置、治癒、防止または解消、あるいはまた疾患、愁訴もしくは障害の進行の低減
を有する量を示す。
表現「治療的有効量」はまた、正常な生理学的機能を増大させるのに有効である量をも包含する。
【0042】
本発明はまた、式Iで表される化合物の混合物、例えば比率1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000における、例えば2種のジアステレオマーの混合物の使用に関する。
これらは、特に好ましくは立体異性の化合物の混合物である。
【0043】
「互変異性体」は、互いに平衡にある化合物の異性体の形態を指す。異性体の形態の濃度は、化合物が見出される環境に依存し、例えば化合物が固体であるか、または有機溶液中もしくは水溶液中に存在するかに依存して異なり得る。
【0044】
本発明は、式Iで表される化合物およびそれらの塩、ならびに式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体の製造方法であって、
a)式II
【化2】
式中、W、R
2およびR
3は、請求項1において示した意味を有する、
で表される化合物を、
鈴木タイプカップリングにおいて、
式III
L−R
1 III
式中、R
1は、請求項1において示した意味を有し、
およびLは、ボロン酸またはボロン酸エステル基を示す、
で表される化合物と反応させて、
式IV
【化3】
式中、W、R
1、R
2およびR
3は、請求項1において示した意味を有する、
で表される化合物を得、
それを、その後鉱酸と反応させ、
あるいは
【0045】
b)それを、その官能性誘導体の1種から、加溶媒分解剤または加水分解剤での処理によって遊離させ、
あるいは
c)ラジカルR
2を、別のラジカルR
2に、アミノ基をアシル化またはアルキル化することによって変換し、
ならびに/あるいは
式Iで表される塩基または酸をその塩の1種に変換する
ことを特徴とする、前記方法に関する。
【0046】
本明細書中で、ラジカルW、R
1、R
2およびR
3は、他に明確に述べない限り式Iについて示した意味を有する。
【0047】
Aは、アルキルを示し、これは、非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまたペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
【0048】
Aは、極めて特に好ましくは、1個、2個、3個、4個、5個または6個のC原子を有するアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
【0049】
環状アルキルは、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルを示す。
さらに、Aは、好ましくはCH
2OCH
3、CH
2CH
2OHまたはCH
2CH
2OCH
3を示す。
A’は、アルキルを示し、これは、非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2、3または4個のC原子を有する。A’は、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを示す。
【0050】
R
2は、好ましくはH、A、Hal、CN、OR
4、COOR
4、CONR
4[C(R
4)
2]
mN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nNR
4COA、−[C(R
4)
2]
nNR
4CO[C(R
4)
2]
nHet
1、−[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nHet
1、O[C(R
4)
2]
mHet
1または−NR
4[C(R
4)
2]
nHet
1を示す。
R
3は、好ましくはHまたはOR
4を示す。
R
4は、好ましくはHまたはメチルを示す。
Wは、好ましくはCHを示す。
【0051】
Arは、好ましくはフェニル基を示し、それは、Hal、A、[C(R
4)
2]
nOR
4および/または[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2によって単置換、二置換または三置換されている。
Hetは、好ましくはピリジル、キノリル、[1,8]−ナフチリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、インドリル、ジヒドロ−インドリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、フリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニルまたはフロ[3,2−b]ピリジニルを示し、それは、非置換であるかまたはAによって単置換されていてもよい。
Het
1は、好ましくはピペラジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラゾリル、モルホリニル、イミダゾリル、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、または[1,4]−ジアゼパニルを示し、それは、非置換であるかまたはA、OR
4および/もしくはN(R
4)
2によって単置換もしくは二置換されている。
【0052】
本発明の全体にわたって、1回よりも多く出現するすべてのラジカルは、同一であるか、または異なっていてもよく、つまり互いに独立している。
式Iで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有していてもよく、したがって様々な立体異性体の形態で存在し得る。式Iは、すべてのこれらの形態を包含する。
【0053】
したがって、本発明は、特に、前記ラジカルの少なくとも1つが先に示した好ましい意味の1つを有する式Iで表される化合物に関する。化合物のいくつかの好ましい群を、以下の従属式Ia〜Ijによって表すことができ、それは式Iに適合し、ここでより詳細に表示しないラジカルは、式Iについて示した意味を有するが、ここで、
【0054】
Iaにおいて、R
2は、H、A、Hal、CN、OR
4、COOR
4、CONR
4[C(R
4)
2]
mN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nNR
4COA、−[C(R
4)
2]
nNR
4CO[C(R
4)
2]
nHet
1、−[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nHet
1、O[C(R
4)
2]
mHet
1または−NR
4[C(R
4)
2]
nHet
1を示し;
Ibにおいて、R
3は、HまたはOR
4を示し;
Icにおいて、R
4は、Hまたはメチルを示し;
【0055】
Idにおいて、Wは、CHを示し;
Ieにおいて、Aは、1〜6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し;
Ifにおいて、A’は、1〜4個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し;
Igにおいて、Arは、フェニルを示し、それは、Hal、A、[C(R
4)
2]
nOR
4および/または[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2によって単置換、二置換または三置換されており;
【0056】
Ihにおいて、Hetは、ピリジル、キノリル、[1,8]−ナフチリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、インドリル、ジヒドロ−インドリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、フリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニルまたはフロ[3,2−b]ピリジニルを示し、それは、非置換であるかまたはAによって単置換されていてもよく;
Iiにおいて、Het
1は、ピペラジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラゾリル、モルホリニル、イミダゾリル、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、または[1,4]−ジアゼパニルを示し、それは、非置換であるかまたはA、OR
4および/もしくはN(R
4)
2によって単置換もしくは二置換されており;
【0057】
Ijにおいて、R
1は、ArまたはHetを示し、
R
2は、H、A、Hal、CN、OR
4、COOR
4、ONR
4[C(R
4)
2]
mN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nNR
4COA、−[C(R
4)
2]
nNR
4CO[C(R
4)
2]
nHet
1、−[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2、−[C(R
4)
2]
nHet
1、O[C(R
4)
2]
mHet
1または−NR
4[C(R
4)
2]
nHet
1を示し、
R
3は、HまたはOR
4を示し、
R
4は、HまたはA’ を示し、
【0058】
Wは、CHを示し、
Aは、1〜6個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、
A’は、Hまたはメチルを示し、
Arは、フェニルを示し、それは、Hal、A、[C(R
4)
2]
nOR
4および/または[C(R
4)
2]
nN(R
4)
2によって単置換、二置換または三置換されており、
【0059】
Hetは、ピリジル、キノリル、[1,8]−ナフチリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、インドリル、ジヒドロ−インドリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、フリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニルまたはフロ[3,2−b]ピリジニルを示し、それは、非置換であるかまたはAによって単置換されていてもよく、
Het
1は、ピペラジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラゾリル、モルホリニル、イミダゾリル、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、または[1,4]−ジアゼパニルを示し、それは、非置換であるかまたはA、OR
4および/もしくはN(R
4)
2によって単置換もしくは二置換されており;
【0060】
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
nは、0、1、2または3を示し、
mは、1、2、3または4を示す、
ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体であり、すべての比率でのそれらの混合物を含む。
【0061】
式Iで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発物質は、加えて、文献(例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準学術書)に記載されているような、それ自体公知の方法により、正確には公知でありおよび前述の反応に適する反応条件下で、製造される。また、ここで、本明細書ではより詳細には述べない、それ自体公知の変法を使用することができる。
【0062】
式IIおよびIIIで表される出発化合物は、一般的に知られている。しかしながら、それらが新規である場合には、それらを、それ自体公知の方法によって製造することができる。
【0063】
式Iで表される化合物を、好ましくは、第1のステップにおいて式IIで表される化合物を式IIIで表される化合物と反応させて式IVで表される化合物を得ることにより得ることができる。
式IIIで表される化合物において、Lは、好ましくは
【化4】
を示す。
【0064】
式Iで表される化合物を、式IVで表される化合物を生成する式IIで表されるブロモ複素環式化合物と式IIIで表されるアリールボロネートまたはボロン酸との間のカップリング反応(「鈴木カップリング」)によって合成することができる。
【0065】
このカップリングを、一般に、高い温度でパラジウム触媒、塩基および不活性溶媒を使用して行う。触媒および反応条件の概観を、文献中に見出すことができる[例えば、S. Kotha et al., Tetrahedron 2002, 58, 9633-9695;T. E. Barder et al., J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 4685-4696を参照]。この反応における好ましい触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)である。好ましい塩基は、水溶液として使用する炭酸ナトリウムである。
【0066】
反応を、反応条件下で不活性である有機溶媒、例えば1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)もしくはジメチルスルホキシド(DMSO)中で、または水中で、またはこれらの溶媒の混合物中で行う。好ましくは、反応を、1,4−ジオキサンおよび水またはアセトニトリルおよび水の混合物中で行う。反応を、一般に、+100℃〜+250℃の温度で、好ましくは+110℃〜+150℃で行う。加熱を、好ましくは単一モードマイクロ波装置によって達成する。反応を、通常不活性ガス雰囲気下で、好ましくはアルゴン下で行う。
【0067】
第2のステップにおいて、式IVで表される化合物を、鉱酸、例えばHClと反応させる。
式Iで表される化合物を式Iで表される別の化合物に、例えばニトロ基をアミノ基に(例えばラネーニッケルまたはPd/炭素上での不活性溶媒、例えばメタノールまたはエタノール中での水素化によって)還元することにより変換することが、さらに可能である。
【0068】
遊離のアミノ基を、さらに、従来の方式において酸塩化物もしくは無水物を使用してアシル化するか、または非置換もしくは置換ハロゲン化アルキルを使用して、有利には不活性溶媒、例えばジクロロメタンもしくはTHF中で、および/または塩基、例えばトリエチルアミンもしくはピリジンの存在下で、−60〜+30°の温度でアルキル化することができる。
アルキル化をまた、還元アルキル化条件、例えばHCHOおよびNaBH
3CNの使用の下で行うことができる。
【0069】
式Iで表される化合物を、さらに、それらをそれらの官能性誘導体から加溶媒分解、特に加水分解によって、または水素化分解によって遊離させることにより得ることができる。
【0070】
加溶媒分解または水素化分解のための好ましい出発物質は、対応する保護されたアミノ基および/または水酸基を1つ以上の遊離のアミノ基および/または水酸基の代わりに含むもの、好ましくはアミノ保護基をN原子に結合したH原子の代わりに担持するもの、例えば式Iに適合するがNHR’基 (式中R’はアミノ保護基、例えばBOCまたはCBZである)をNH
2基の代わりに含むものである。
【0071】
好ましいのは、さらに、水酸保護基を水酸基のH原子の代わりに担持する出発物質、例えば式Iに適合するがR’’O−フェニル基(式中R’’は水酸保護基である)をヒドロキシフェニル基の代わりに含むものである。
【0072】
複数の−同一であるかまたは異なる−保護されたアミノ基および/または水酸基が出発物質の分子中に存在することがまた、可能である。存在する保護基が互いとは異なる場合、それらを、多くの場合において選択的に切断することができる。
【0073】
用語「アミノ保護基」は、一般的用語において知られており、アミノ基を化学反応に対して保護する(遮断する)のに適しているが、所望の化学反応が分子中の他の箇所で行われた後に除去するのが容易である基に関する。かかる基に典型的なのは、特に、非置換または置換アシル、アリール、アラルコキシメチルまたはアラルキル基である。アミノ保護基が所望の反応(または反応順序)の後に除去されるので、それらのタイプおよびサイズは、さらに重大ではない;しかしながら、好ましいのは、1〜20個、特に1〜8個の炭素原子を有するものである。
【0074】
用語「アシル基」は、本プロセスに関して最も広い意味において理解されるべきである。それは、脂肪族、芳香脂肪族、芳香族または複素環式カルボン酸またはスルホン酸および特にアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニルおよび特にアラルコキシカルボニル基から誘導されたアシル基を含む。
【0075】
かかるアシル基の例は、アルカノイル、例えばアセチル、プロピオニルおよびブチリル;アラルカノイル、例えばフェニルアセチル;アロイル、例えばベンゾイルおよびトリル;アリールオキシアルカノイル、例えばPOA;アルコキシカルボニル、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、BOCおよび2−ヨードエトキシカルボニル;アラルコキシカルボニル、例えばCBZ(「カルボベンゾキシ」)、4−メトキシベンジルオキシカルボニルおよびFMOC;ならびにアリールスルホニル、例えばMtr、PbfおよびPmcである。好ましいアミノ保護基は、BOCおよびMtr、さらにCBZ、Fmoc、ベンジルおよびアセチルである。
【0076】
用語「水酸保護基」は、同様に一般的用語において知られており、水酸基を化学反応に対して保護するのに適しているが、所望の化学反応が分子中の他の箇所で行われた後に除去するのが容易である基に関する。かかる基に典型的なのは、前述の非置換または置換アリール、アラルキルまたはアシル基、さらにまたアルキル基である。それらが所望の化学反応または反応順序の後に再び除去されるので、水酸保護基の性質およびサイズは、重大ではない;好ましいのは、1〜20個、特に1〜10個の炭素原子を有する基である。水酸保護基の例は、とりわけtert−ブトキシカルボニル、ベンジル、p−ニトロベンゾイル、p−トルエンスルホニル、tert−ブチルおよびアセチルであり、ここでベンジルおよびtert−ブチルが、特に好ましい。
【0077】
式Iで表される化合物を、それらの官能性誘導体から、−使用する保護基に依存して−例えば強酸を使用して、有利にはTFAまたは過塩素酸を使用して、しかしまた他の強無機酸、例えば塩酸または硫酸、強有機カルボン酸、例えばトリクロロ酢酸、またはスルホン酸、例えばベンゼンもしくはp−トルエンスルホン酸を使用して遊離させる。追加的な不活性溶媒の存在は可能であるが、常に必要であるわけではない。
【0078】
好適な不活性溶媒は、好ましくは有機、例えばカルボン酸、例えば酢酸、エーテル、例えばテトラヒドロフランまたはジオキサン、アミド、例えばDMF、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、さらにまたアルコール、例えばメタノール、エタノールまたはイソプロパノール、および水である。前述の溶媒の混合物は、さらに適切である。TFAを、好ましくは過剰においてさらなる溶媒を加えずに使用し、過塩素酸を、好ましくは酢酸および70%過塩素酸の比率9:1における混合物の形態において使用する。切断のための反応温度は、有利には約0〜約50°、好ましくは15〜30°(室温)である。
【0079】
BOC、OBut、Pbf、PmcおよびMtr基を、例えば、好ましくは、ジクロロメタン中のTFAを使用して、またはジオキサン中の約3〜5N HClを15〜30°で使用して切断することができ、FMOC基を、ジメチルアミン、ジエチルアミンまたはピペリジンをDMFに溶解した約5〜50%溶液を15〜30°で使用して切断することができる。
【0080】
水素化分解的に除去可能な保護基(例えばCBZまたはベンジル)を、例えば、触媒(例えば有利には支持体、例えば炭素上の貴金属触媒、例えばパラジウム)の存在下での水素での処理によって切断することができる。ここでの好適な溶媒は、上に示したもの、特に、例えばアルコール、例えばメタノールもしくはエタノール、またはアミド、例えばDMFである。水素化分解を、一般に、約0〜100°の温度および約1〜200barの圧力で、好ましくは20〜30°および1〜10barで行う。CBZ基の水素化分解は、例えば、メタノール中の5〜10%のPd/C上で、またはメタノール/DMF中のPd/C上のギ酸アンモニウム(水素の代わりに)を20〜30°で使用して、良好に成功する。
【0081】
アザインドール基を、好ましくは、フェニルスルホニル基による反応ステップの間に保護する。この基を、好ましくは、CF
3CH
2OH/THF中のCs
2CO
3で切断する。
【0082】
薬学的塩および他の形態
本発明の前述の化合物を、それらの最終的な非塩形態で用いることができる。一方、本発明はまた、これらの化合物を、当該分野で公知の手順によって、種々の有機および無機酸類および塩基類から誘導し得るそれらの薬学的に許容し得る塩の形態で用いることを包含する。式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩の形態は、大部分、慣用的な方法によって製造される。式Iで表される化合物がカルボキシル基を含む場合は、その好適な塩の1種を、当該化合物を好適な塩基と反応させて対応する塩基付加塩を得ることによって生成することができる。かかる塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウムおよび水酸化カルシウム;アルカリ金属アルコキシド類、例えばカリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシド;ならびに種々の有機塩基、例えばピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンである。
【0083】
式Iで表される化合物のアルミニウム塩が、同様に包含される。式Iで表される数種の化合物の場合、これらの化合物を、薬学的に許容し得る有機および無機酸類、例えばハロゲン化水素、例えば塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素、他の鉱酸およびそれらの対応する塩、例えば硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキルおよびモノアリールスルホン酸塩、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩、ならびに他の有機酸およびそれらの対応する塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処置することによって、酸付加塩を生成することができる。
【0084】
したがって、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩は、以下のものを含む:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩、しかしこれは、限定を表すものではない。
【0085】
さらに、本発明の化合物の塩基性塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛塩を含むが、これは、限定を表すことを意図しない。前述の塩の中で、好ましいのは、アンモニウム;アルカリ金属塩、ナトリウムおよびカリウム、ならびにアルカリ土類金属塩、カルシウムおよびマグネシウムである。
【0086】
薬学的に許容し得る有機無毒性塩基から誘導される式Iで表される化合物の塩は、第一、第二および第三級アミン類、また天然に存在する置換アミン類を含む置換アミン類、環状アミン類、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン(hydrabamine)、イソプロピルアミン、リドカイン、リシン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)の塩を含むが、これは、制限を表すことを意図しない。
【0087】
塩基性窒素含有基を含む本発明の化合物を、剤、例えば(C
1〜C
4)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル;ジ(C
1〜C
4)アルキル硫酸塩、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル;(C
10〜C
18)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル;ならびにアリール(C
1〜C
4)アルキルハロゲン化物、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルを用いて四級化することができる。本発明の水溶性および油溶性の化合物を共に、かかる塩を用いて製造することができる。
【0088】
好ましい前述の薬学的塩は、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバリン酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンを含むが、これは、制限を表すことを意図しない。
【0089】
特に好ましいのは、塩酸塩、二塩酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メシラート、リン酸塩、硫酸塩およびコハク酸塩である。
【0090】
式Iで表される塩基性化合物の酸付加塩を、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を引き起こさせることによって製造する。塩形態を塩基と接触させ、慣用の方法で遊離塩基を単離することによって、遊離塩基を再生することができる。遊離塩基形態は、ある観点において、いくつかの物性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離塩基形態に相当する。
【0091】
述べたとおり、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、金属またはアミン類、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミン類を用いて生成する。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミン類は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
【0092】
本発明の酸性化合物の塩基付加塩を、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を引き起こさせることによって製造する。塩形態を酸と接触させ、慣用的な方法で遊離酸を単離することによって、遊離酸を再生することができる。遊離酸形態は、ある観点において、いくつかの物性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離酸形態に相当する。
【0093】
本発明の化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を生成することができる1つよりも多い基を含む場合には、本発明はまた、多重塩を包含する。典型的な多重塩形態には、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウムおよび三塩酸塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
【0094】
前述に関し、本文脈における表現「薬学的に許容し得る塩」は、式Iで表される化合物をその塩の1種の形態で含む活性成分を意味するものと解釈されることが明らかであり、特に、この塩形態が、活性成分に対して、前に用いられていた活性成分の遊離形態または活性成分のすべての他の塩形態と比較して改善された薬物動態学的特性を付与する場合は、このように解釈されることが明らかである。活性成分の薬学的に許容し得る塩形態はまた、活性成分に前には有していなかった所望の薬物動態学的特性を初めて付与することができ、さらに、この活性成分の薬力学に対して身体における治療的有効性に関する正の影響を有することができる。
【0095】
同位体
さらに、式Iで表される化合物が同位体で標識されたその形態を含むことを、意図する。式Iで表される化合物の同位体で標識された形態は、化合物の1個または2個以上の原子が通常天然に存在する原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子(単数)または原子(複数)によって置き換えられているという事実とは別に、この化合物と同一である。
【0096】
容易に商業的に入手でき、周知の方法によって式Iで表される化合物に包含させることができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18Fおよび
36CIを含む。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体の1種または2種以上を含む式Iで表される化合物、そのプロドラッグまたは薬学的に許容し得る塩は、本発明の一部であることを意図する。式Iで表される同位体で標識した化合物を、多数の有益な方法において使用することができる。
【0097】
例えば、
3Hまたは
14Cなどの放射性同位体が包含された式Iで表される同位体で標識した化合物は、医薬および/または基質の組織分布アッセイに適している。これらの放射性同位体、つまりトリチウム(
3H)および炭素14(
14C)は、単純な調製および優れた検出可能性のために特に好ましい。より重い同位体、例えば重水素(
2H)の式Iで表される化合物中への包含は、この同位体で標識した化合物のより高い代謝安定性のために治療的利点を有する。
【0098】
より高い代謝安定性は、増加したin vivoでの半減期またはより低い投与量に直接変換可能であり、それは、ほとんどの状況の下で本発明の好ましい態様を表す。式Iで表される同位体で標識した化合物を、通常、本テキスト中の合成スキームおよび関連する記載に、例の部に、ならびに調製の部に開示した手順を行うことによって製造することができ、同位体で標識していない反応体を容易に入手できる同位体で標識した反応体によって交換する。
【0099】
重水素(
2H)をまた、化合物の酸化的代謝を一次反応速度の同位体効果(primary kinetic isotope effect)によって操作するための目的で、式Iで表される化合物に包含させることもできる。一次反応速度の同位体効果は、同位体核の交換に起因する化学反応の速度の変化であり、それは、この同位体交換の後に共有結合形成に必要な基底状態エネルギーの変化によって順に引き撹拌する。より重い同位体の交換の結果、通常、化学結合のための基底状態エネルギーの低下がもたらされ、したがって律速的な結合破壊において速度の低下が生じる。
【0100】
結合破壊が、多生成物反応の座標に沿った鞍点領域において、またはその近辺で生じる場合には、生成物分布比を、実質的に変化させることができる。説明のために:重水素が炭素原子に交換可能でない位置において結合する場合には、k
M/k
D=2〜7の速度差が、典型的である。この速度差を、酸化を受けやすい式Iで表される化合物に首尾よく適用する場合には、in vivoでのこの化合物のプロフィールを大幅に修正し、改善された薬物動態学的特性をもたらすことができる。
【0101】
治療薬を発見し、進展させる場合には、当業者は、薬物動態学的パラメーターを最適化し、同時に所望のin vitro特性を保持することを試みる。薬物動態学的プロフィールの乏しい多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいものと推測することは、合理的である。
【0102】
現在利用可能なin vitroでの肝臓ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経過についての有用な情報を提供し、それによって次に、かかる酸化的代謝に対する耐性によって改善された安定性を有する式Iで表される重水素化された化合物の合理的な設計が可能になる。
【0103】
式Iで表される化合物の薬物動態学的プロフィールにおける著しい改良が、それによって得られ、in vivo半減期(t/2)、最大の治療効果における濃度(C
max)、用量反応曲線下面積(AUC)およびFの増加の点において;ならびに低下したクリアランス、用量および物質コストの点において定量的に表すことができる。
【0104】
以下は、上記のものを例示することを意図する:酸化的代謝のための攻撃の複数の潜在的な部位、例えばベンジル水素原子および窒素原子に結合した水素原子を有する式Iで表される化合物を、水素原子の様々な組み合わせが重水素原子によって置き換えられ、したがってこれらの水素原子のいくつか、ほとんどまたはすべてが重水素原子によって置き換えられている一連の類似体として製造する。半減期決定によって、酸化的代謝に対する耐性の改善が改善される程度の好ましく、かつ正確な決定が可能になる。このようにして、基本化合物の半減期を、このタイプの重水素−水素交換の結果、最高100%まで延長することができることが決定される。
【0105】
式Iで表される化合物における重水素−水素交換をまた、望ましくない有毒な代謝産物を減少させるか、または消失させるための出発化合物の代謝産物範囲の好ましい修正を達成するために使用することもできる。例えば、有毒な代謝産物が酸化的炭素−水素(C−H)結合切断によって生じる場合には、重水素化された類似体が、特定の酸化が律速ステップでない場合であっても不要な代謝産物の産生を大幅に減少させるか、または消失させるであろうことを合理的に推測することができる。重水素−水素交換に関しての先端技術に関するさらなる情報は、例えばHanzlik et al., J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990、Reider et al., J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987、Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985、Gillette et al, Biochemistry 33(10) 2927-2937, 1994およびJarman et al. Carcinogenesis 16(4), 683-688, 1993に見出され得る。
【0106】
本発明はさらに、式Iで表される少なくとも1種の化合物ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る誘導体、溶媒和物および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物、および任意に賦形剤および/または補助剤を含む医薬に関する。
【0107】
医薬製剤を、投薬単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で、投与することができる。かかる単位は、処置される状態、投与の方法、ならびに患者の年齢、体重および状態に依存して、例えば0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明の化合物を含んでもよく、または医薬製剤を、投薬単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で投与してもよい。好ましい投薬単位製剤は、前に示されるように、毎日の用量もしくは部分的用量を含むもの、または活性成分のこの対応する部分である。さらに、このタイプの医薬製剤を、薬学分野で周知の方法を用いて製造することができる。
【0108】
医薬製剤を、すべての所望の好適な方法による、例えば経口(口腔内もしくは舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所的(口腔内、舌下もしくは経皮的を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内もしくは皮内を含む)方法による投与に適合させることができる。かかる製剤を、薬学分野で公知のすべての方法を用いて、例えば活性成分を賦形剤(単数もしくは複数)または補助剤(単数もしくは複数)と合わせることによって製造することができる。
【0109】
経口投与に適合した医薬製剤を、別個の単位、例えばカプセルもしくは錠剤;散剤もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;食用発泡体もしくは発泡体食品;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型液体エマルジョンとして投与することができる。
【0110】
したがって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合、活性成分要素を、経口的な、無毒性の、かつ薬学的に許容し得る不活性賦形剤、例えばエタノール、グリセロール、水などと組み合わせることができる。散剤を、化合物を好適な微細な大きさに粉砕し、これを同様にして粉砕した薬学的賦形剤、例えば食用炭水和物、例えばデンプンまたはマンニトールと混合することによって製造する。風味剤、保存剤、分散剤および色素が、同時に存在してもよい。
【0111】
カプセルを、上記のように散剤混合物を製造し、成形したゼラチン殻をそれで充填することによって製造する。流動促進剤および潤滑剤、例えば固体形態での高度に分散性のケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールを、充填操作の前に散剤混合物に添加することができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムを、同様に加えて、カプセルを服用した後の医薬の有効性を改善してもよい。
【0112】
加えて、所望により、または所要に応じて、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに染料を、同様に混合物中に包含させることができる。好適な結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然糖類、例えばグルコースまたはベータ−ラクトース、トウモロコシから製造された甘味剤、天然および合成ゴム、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろうなどを含む。これらの投薬形態で用いられる潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤は、限定されずに、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどを含む。錠剤を、例えば散剤混合物を製造し、混合物を顆粒化または乾燥圧縮し、潤滑剤および崩壊剤を添加し、混合物全体を圧縮して錠剤を得ることによって処方する。
【0113】
散剤混合物を、好適な方法で粉砕した化合物を上記のように希釈剤または塩基と、および任意に結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラフィン、吸収促進剤、例えば第四級塩および/または吸収剤、例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムと混合することによって製造する。散剤混合物を、それを結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アラビアゴム粘液またはセルロースの溶液またはポリマー材料で湿潤させ、それをふるいに通過させて押圧することによって顆粒化することができる。顆粒化の代替として、散剤混合物を、打錠機に通し、不均一な形状の塊を得、それを崩壊させて、顆粒を形成することができる。
【0114】
顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を添加することによって潤滑化して、錠剤流延型への粘着を防止することができる。次に、潤滑化した混合物を圧縮して、錠剤を得る。本発明の化合物をまた、自由流動の不活性賦形剤と組み合わせ、次に直接圧縮して、顆粒化または乾燥圧縮工程を行わずに錠剤を得ることもできる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびろうの光沢層からなる透明な、または不透明な保護層が、存在してもよい。色素を、これらのコーティングに加えて、異なる投薬単位間を区別することができるようにすることができる。
【0115】
経口液体、例えば溶液、シロップおよびエリキシル剤を、投薬単位の形態で製造し、そのようにして所定量が予め特定された量の化合物を含むようにすることができる。シロップを、化合物を水性溶液に好適な風味剤と共に溶解することによって製造することができ、一方エリキシル剤を、無毒性アルコール性ビヒクルを用いて製造する。懸濁液を、化合物を無毒性ビヒクル中に分散させることによって処方することができる。可溶化剤および乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール類およびポリオキシエチレンソルビトールエーテル類、保存剤、風味添加剤、例えばペパーミント油もしくは天然甘味剤もしくはサッカリン、または他の人工甘味料などを、同様に添加することができる。
【0116】
経口投与用の投薬単位製剤を、所望により、マイクロカプセル中にカプセル封入することができる。製剤をまた、放出が延長されるかまたは遅延されるように、例えば粒子状材料をポリマー、ろうなどの中にコーティングするか、または包埋することによって製造することができる。
【0117】
式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的塩、互変異性体および立体異性体をまた、リポソーム送達系、例えば小さな単層小胞(small unilamellar vesicles)、大きな単層小胞(large unilamellar vesicles)、および多層小胞(multilamellar vesicles)の形態で投与することができる。リポソームを、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類から生成することができる。
【0118】
式Iで表される化合物ならびにそれらの塩、互変異性体および立体異性体をまた、化合物分子が結合した個別の担体としてモノクローナル抗体を用いて送達することができる。当該化合物をまた、標的化された医薬担体としての可溶性ポリマーに結合させることができる。かかるポリマーは、パルミトイルラジカルにより置換されたポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパラタミドフェノール(polyhydroxyethylaspartamidophenol)またはポリエチレンオキシドポリリジンを包含することができる。当該化合物をさらに、医薬の制御された放出を達成するのに適する生分解性ポリマーの群、例えばポリ乳酸、ポリ−エプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒドロキシピラン類、ポリシアノアクリラート類、およびヒドロゲルの架橋ブロックコポリマーまたは両親媒性のブロックコポリマーに結合することができる。
【0119】
経皮的投与に適合した医薬製剤を、レシピエントの表皮との長期間の、密接な接触のための独立した硬膏剤として投与することができる。したがって、例えば、活性成分を、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般的な用語において記載されているように、イオン泳動により硬膏剤から送達することができる。
局所投与に適合した医薬化合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、散剤、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアゾールまたは油として処方することができる。
【0120】
目または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置のために、製剤を、好ましくは、局所用軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を施与するための製剤の場合、活性成分を、パラフィン系または水混和性クリームベースのいずれかと共に用いることができる。あるいはまた、活性成分を処方して、水中油型クリームベースまたは油中水型ベースのクリームを得ることができる。
【0121】
目への局所的適用に適合した医薬製剤には、点眼剤が含まれ、ここで活性成分を、好適な担体、特に水性溶媒中に溶解させるか、または懸濁させる。
口における局所的適用に適合した医薬製剤は、薬用キャンディー、トローチおよび洗口剤を包含する。
直腸内投与に適合した医薬製剤を、坐剤または浣腸剤の形態で投与することができる。
【0122】
担体物質が固体である鼻腔内投与に適合した医薬製剤は、例えば20〜500ミクロンの範囲内の粒子の大きさを有する粗い粉末を含み、これを、嗅ぎタバコを服用する方法で、すなわち鼻に近接して保持した散剤を含む容器からの鼻道を介する迅速な吸入によって投与する。担体物質としての液体とともに鼻腔内スプレーまたは点鼻剤で投与するのに好適な製剤は、水または油に溶解した活性成分溶液を包含する。
【0123】
吸入による投与に適合した医薬製剤は、微細粒子状細粉またはミストを含み、これは、エアゾール、噴霧器または吸入器を有する種々のタイプの加圧ディスペンサーによって生じさせ得る。
膣内投与に適合した医薬製剤を、膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡体またはスプレー製剤として投与することができる。
【0124】
非経口投与に適合した医薬製剤は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含む水性および非水性の無菌注射溶液であって、それによって製剤が処置されるべきレシピエントの血液と等張になるもの;ならびに水性の、および非水性の無菌懸濁液であって、懸濁媒体および増粘剤を含むことができるもの、を含む。製剤を、単一用量または複数用量の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルで投与してもよく、使用の直前に無菌の担体液体、例えば注射用水を添加することのみを要するように、フリーズドライ(freeze-dried)(凍結乾燥(lyophilised))状態で貯蔵してもよい。レシピに従って製造される注射溶液および懸濁液は、無菌の散剤、顆粒および錠剤から製造することができる。
【0125】
上記で特に述べた構成成分に加えて、製剤はまた、製剤の特定のタイプに関して当該分野において通常である他の剤をも含むことができることは、言うまでもない;したがって、例えば、経口投与に適する製剤は、風味剤を含んでいてもよい。
【0126】
式Iで表される化合物の治療的有効量は、例えば、動物の年齢および体重、処置を必要とする正確な状態およびその重篤度、製剤の性質および投与の方法を含む多くの因子に依存し、最終的には、処置する医師または獣医師によって決定される。しかしながら、処置のための本発明の化合物の有効量は、一般的に、1日あたり0.1〜100mg/レシピエント(哺乳動物)の体重1kgの範囲内および特に典型的には1日あたり1〜10mg/体重1kgの範囲内である。したがって、体重が70kgである成体の哺乳動物についての1日あたりの実際の量は、通常は70〜700mgであり、ここで、この量を、1日あたりの単一の用量として、または通常は1日あたり一連の部分用量(例えば2回分、3回分、4回分、5回分もしくは6回分)で投与し、したがって合計の1日用量が同一であるようにすることができる。その塩もしくは溶媒和物の、または生理学的に官能性の誘導体の有効量を、本発明の化合物自体の有効量の比として決定することができる。同様の用量が、前述の他の状態の処置に適すると、推測することができる。
【0127】
このタイプの併用処置を、処置の個々の構成成分の同時の、連続的な、または別個の施しを活用することによって達成することができる。このタイプの組み合わせ生成物は、本発明の化合物を使用する。
【0128】
本発明はさらに、式Iで表される少なくとも1種の化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物と、少なくとも1種の他の医薬活性成分とを含む医薬に関する。
【0129】
本発明はまた、
(a)式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物の有効量、
ならびに
(b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなるセット(キット)に関する。
【0130】
セットは、好適な容器、例えば箱、個別のビン、袋またはアンプルを含む。セットは、例えば、各々が有効量の式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物、
ならびに、溶解した形態または凍結乾燥形態での有効量のさらなる医薬活性成分
を含む個別のアンプルを含んでもよい。
【0131】
本明細書中で使用する「処置」は、障害または疾患と関連する徴候の全体的な、もしくは部分的な軽減、または当該徴候のさらなる進行もしくは悪化の緩徐化、もしくは停止、または疾患もしくは障害を発症する危険にある対象における疾患もしくは障害の防止もしくは予防を意味する。
【0132】
式(I)で表される化合物に関連する用語「有効量」は、障害または疾患と関連する徴候を全体的に、もしくは部分的に軽減するか、または当該徴候のさらなる進行もしくは悪化を緩徐化、もしくは停止するか、または本明細書中に開示した疾患を有するかもしくは発症する危険にある対象における疾患もしくは障害、例えば炎症性状態、免疫学的状態、がんもしくは代謝的状態を防止するかもしくは予防を提供することができる量を意味することができる。
【0133】
一態様において、式(I)で表される化合物の有効量は、細胞におけるタンキラーゼを例えばin vitroまたはin vivoで阻害する量である。いくつかの態様において、有効量の式(I)で表される化合物は、細胞におけるタンキラーゼを、処理していない細胞のタンキラーゼの活性と比較して10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または99%まで阻害する。例えば医薬組成物中の式(I)で表される化合物の有効量は、所望の効果を発揮するレベル;例えば経口投与および非経口的投与の両方のための単位投薬において対象の体重の約0.005mg/kg〜対象の体重の約10mg/kgにあり得る。
【0134】
使用
本化合物は、哺乳動物のための、特にヒトのための、がんの処置における、血管新生関連の眼の疾患、例えば加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫(DME)を処置するための医薬活性成分として好適である。
【0135】
本発明は、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、がんの処置または防止のための、血管新生関連の眼の疾患、例えば加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫(DME)を処置するための医薬の調製のための使用を包含する。
【0136】
さらに、本発明は、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、がん、加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、フィブロジスプラシア・オッシフィカンス・プログレッシブ、炎症、血管新生関連障害および細菌感染の処置または防止のための医薬の調製のための使用を包含する。
【0137】
さらに、本発明は、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、フィブロジスプラシア・オッシフィカンス・プログレッシブ、炎症、血管新生関連障害および細菌感染の処置または防止のための医薬の調製のための使用を包含する。
【0138】
また包含されるのは、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、哺乳動物におけるALK1、ALK2および/もしくはALK5誘発性疾患またはALK1、ALK2および/もしくはALK5誘発性状態の処置または防止のための医薬の調製のための使用であり、ここでこの方法に対して、治療的に有効な量の本発明による化合物を、かかる処置を必要とする罹患した哺乳動物に投与する。治療的量は、特定の疾患に従って変化し、過度の努力を伴わずに当業者によって決定され得る。
【0139】
表現「ALK1、ALK2および/またはALK5誘発性疾患または状態」は、ALK1、ALK2、ALK5の活性に依存する病理学的状態を指す。ALK1、ALK2、ALK5活性に関連した疾患は、がん、血管新生関連の眼の疾患、例えば加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫(DME)を含む。
【0140】
本発明は、特に、ALK1、ALK2および/またはALK5の阻害、調節および/または変調が役割を果たす疾患の処置のための使用のための、式Iで表される化合物およびそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物に関する。
【0141】
本発明は、特にALK1、ALK2および/またはALK5の阻害のための使用のための、式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物に関する。
【0142】
本発明は、特に、がん、血管新生関連の眼の疾患、例えば加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫(DME)の処置のための使用のための、式Iで表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0143】
さらに、本発明は、特に、がん、加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、フィブロジスプラシア・オッシフィカンス・プログレッシブ、炎症、血管新生関連障害および細菌感染の処置および/または防止のための使用のための、式Iで表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0144】
本発明は、特に、がん、血管新生関連の眼の疾患、例えば加齢黄斑変性(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、糖尿病性網膜症および糖尿病性黄斑浮腫(DME)を処置または防止するための方法であって、その必要のある対象に、有効な量の式Iで表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩、互変異性体、立体異性体もしくは溶媒和物を投与することを含む、前記方法に関する。
【0145】
式Iで表される化合物が処置または防止するのに有用である代表的ながんは、頭部、頸部、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸部、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、乳房、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系のがん、固形腫瘍および血液由来の腫瘍を含むが、それらには限定されない。
【0146】
好ましくは、本発明は、疾患ががんである方法に関する。
特に好ましくは、本発明は、疾患ががんである方法に関し、投与が、同時、連続的または少なくとも1種の他の活性薬剤の投与との交互である。
【0147】
式Iで表される開示した化合物を、抗がん剤を含む他の既知の治療薬と組み合わせて投与することができる。本明細書中で使用する用語「抗がん剤」は、がんを処置する目的のためにがんを有する患者に投与されるあらゆる剤に関する。
【0148】
上に定義した抗がん処置を、単独療法として適用してもよく、または式Iで表される本明細書中に開示した化合物に加えて、慣用の手術もしくは放射線療法もしくは医薬療法を含んでもよい。かかる医薬療法、例えば化学療法または標的療法は、以下の抗腫瘍剤の1種または2種以上、しかし好ましくは1種を含んでもよい:
【0149】
アルキル化剤
例えばアルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、トシラート、ロムスチン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、メクロレタミン、カルボコン;アパジコン、ホテムスチン、グルホスファミド(glufosfamide)、パリホスファミド(palifosfamide)、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン(uramustine)、TH−302
4、VAL−083
4;
【0150】
白金化合物
例えばカルボプラチン、シスプラチン、エプタプラチン(eptaplatin)、ミリプラチン水和物、オキサリプラチン、ロバプラチン(lobaplatin)、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;
【0151】
DNA変化剤
例えばアムルビシン、ビサントレン(bisantrene)、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、クロファラビン;アムサクリン、ブロスタリシン(brostallicin)、ピクサントロン、ラロムスチン(laromustine)
1、3;
【0152】
トポイソメラーゼ阻害剤
例えばエトポシド、イリノテカン、ラゾキサン、ソブゾキサン、テニポシド、トポテカン;アモナフィド(amonafide)、ベロテカン(belotecan)、エリプチニウムアセタート(elliptinium acetate)、ボレロキシン;
【0153】
微小管修正剤
例えばカバジタキセル、ドセタキセル、エリブリン、イクサベピロン、パクリタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンフルニン;フォスブレタブリン、テセタキセル(tesetaxel);
【0154】
代謝拮抗薬
例えばアスパラギナーゼ
3、アザシチジン、レボホリナートカルシウム、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、エノシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、プララトレキサート、アザチオプリン、チオグアニン、カルモフール;ドキシフルリジン、エラシタラビン(elacytarabine)、ラルチトレキセド、サパシタビン(sapacitabine)、テガフール
2、3、トリメトレキサート;
【0155】
抗がん抗生物質
例えばブレオマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、レバミソール、ミルテホシン、マイトマイシンC、ロミデプシン、ストレプトゾシン、バルルビシン、ジノスタチン、ゾルビシン、ダウノルビシン、プリカマイシン;アクラルビシン、ペプロマイシン、ピラルビシン;
【0156】
ホルモン/アンタゴニスト
例えばアバレリックス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトリアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、エストラジオール、フルオコルトロン、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、メゲストロール、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、プレドニゾロン、ラロキシフェン、タモキシフェン、サイロトロピンアルファ、トレミフェン、トリロスタン、トリプトレリン、ジエチルスチルベストロール;アコルビフェン(acolbifene)、ダナゾール、デスロレリン(deslorelin)、エピチオスタノール、オルテロネル(orteronel)、エンザルタミド
1,3;
【0157】
アロマターゼ阻害剤
例えばアミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン;ホルメスタン;
【0158】
小分子キナーゼ阻害剤
例えばクリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボスチニブ、ゲフィチニブ、アキシチニブ;アファチニブ、アリサーチブ(alisertib)、ダブラフェニブ、ダコミチニブ(dacomitinib)、ジナシクリブ(dinaciclib)、ドビチニブ(dovitinib)、エンザスタウリン、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ(linsitinib)、マシチニブ(masitinib)、ミドスタウリン(midostaurin)、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ(orantinib)、ペリフォシン、ポナチニブ、ラドチニブ(radotinib)、リゴセルチブ(rigosertib)、ティピファニブ、チバンチニブ、チボザニブ、トラメチニブ、ピマセルチブ(pimasertib)、ブリバニブアラニナート、セジラニブ、アパチニブ(apatinib)
4、カボザンチニブS−マラート
1,3、イブルチニブ
1,3、イコチニブ(icotinib)
4、ブパルリシブ(buparlisib)
2、シパチニブ(cipatinib)
4、コビメチニブ
1,3、イデラリシブ
1,3、フェドラチニブ(fedratinib)
1、XL−647
4;
【0159】
光線感作物質
例えばメトキサレン
3;ポルフィマーナトリウム、タラポルフィン、テモポルフィン;
【0160】
抗体
例えばアレムツズマブ、ベシレソマブ、ブレンツキシマブベドチン、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ
2,3;カツマキソマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、ファーレツズマブ、モガムリズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ(nimotuzumab)、オビヌツズマブ、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、シルツキシマブ、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ(dalotuzumab)
1,2,3、オナルツズマブ(onartuzumab)
1,3、ラコツモマブ(racotumomab)
1、タバルマブ(tabalumab)
1,3、EMD−525797
4、ニボルマブ
1,3;
【0161】
サイトカイン
例えばアルデスロイキン、インターフェロンアルファ
2、インターフェロンアルファ2a
3、インターフェロンアルファ2b
2、3;セルモロイキン、タソネルミン、テセロイキン、オプレルベキン
1,3、組換えインターフェロンベータ−1a
4;
【0162】
薬物複合体
例えばデニロイキンジフチトクス、イブリツモマブチウキセタン、イオベングアン(iobenguane)I123、プレドニムスチン、トラスツズマブエムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、アフリベルセプト;シトレデキンベスドトックス(cintredekin besudotox)、エドトレオチド(edotreotide)、イノツズマブオゾガマイシン、ナプツモマブ・エスタフェナトクス、オポルツズマブモナトックス(oportuzumab monatox)、テクネチウム(99mTc)アルシツモマブ
1,3、ビンタフォリド
1,3;
【0163】
ワクチン
例えばシプロイセル
3;ビテスペン
3、エメペピムト(emepepimut)−S
3、oncoVAX
4、リンドペピムト(rindopepimut)
3、troVax
4、MGN−1601
4、MGN−1703
4;
【0164】
その他
アリトレチノイン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、エベロリムス、イバンドロン酸、イミキモド、レナリドミド、レンチナン、メチロシン、ミファムルチド、パミドロン酸、ペグアスパルガーゼ、ペントスタチン、シプロイセル
3、シゾフィラン、タミバロテン、テムシロリムス、サリドマイド、トレチノイン、ビスモデギブ、ゾレドロン酸、ボリノスタット;セレコキシブ、シレンジチド(cilengitide)、エンチノスタット(entinostat)、エタニダゾール、ガネテスピブ(ganetespib)、イドロノキシル(idronoxil)、イニパリブ(iniparib)、イキサゾミブ(ixazomib)、ロニダミン、ニモラゾール、パノビノスタット、ペレチノイン、プリチデプシン(plitidepsin)、ポマリドミド、プロコダゾール(procodazol)、リダフォロリムス、タスキニモド(tasquinimod)、テロトリスタット(telotristat)、チマルファシン(thymalfasin)、チラパザミン、トレドスタット(tosedostat)、トラベデルセン、ウベニメクス、バルスポダル(valspodar)、ゲンジシン(gendicine)
4、ピシバニール
4、レオリシン(reolysin)
4、レタスピマイシン塩酸塩
1、3、トレバナニブ(trebananib)
2,3、ビルリジン(virulizin)
4、カーフィルゾミブ
1,3、エンドスタチン
4、イムコテル(immucothel)
4、ベリノスタット(belinostat)
3、MGN−1703
4;
1Prop. INN(提唱された国際一般的名称(Proposed International Nonproprietary Name))
2Rec. INN(推奨された国際一般的名称(Recommended International Nonproprietary names))
3USAN(米国一般名(United States Adopted Name))
4INNなし。
【0165】
以下の略語は、それぞれ以下の定義を指す:
aq(水性)、h(時間)、g(グラム)、L(リットル)、mg(ミリグラム)、MHz(メガヘルツ)、min.(分)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモーラー)、m.p.(融点)、eq(当量)、mL(ミリリットル)、L(マイクロリットル)、ACN(アセトニトリル)、AcOH(酢酸)、CDCl
3(重水素化クロロホルム)、CD
3OD(重水素化メタノール)、CH
3CN(アセトニトリル)、c−hex(シクロヘキサン)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DCM(ジクロロメタン)、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、DIEA(ジイソプロピルエチル−アミン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMSO−d
6(重水素化ジメチルスルホキシド)、EDC(1−(3−ジメチル−アミノ−プロピル)−3−エチルカルボジイミド、ESI(エレクトロスプレーイオン化)、EtOAc(酢酸エチル)、Et
2O(ジエチルエーテル)、EtOH(エタノール)、HATU(ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスファート)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、i−PrOH(2−プロパノール)、K
2CO
3(炭酸カリウム)、LC(液体クロマトグラフィー)、MeOH(メタノール)、MgSO
4(硫酸マグネシウム)、MS(質量分析)、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)、NaHCO
3(重炭酸ナトリウム)、NaBH
4(水素化ホウ素ナトリウム)、NMM(N−メチルモルホリン)、NMR(核磁気共鳴)、PyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、RT(室温)、Rt(保持時間)、SPE(固相抽出)、TBTU(2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、UV(紫外線)。
【0166】
本明細書中で、すべての温度を、℃において示す。以下の例において、「慣用の後処理(work-up)」は、以下のことを意味する:必要に応じて水を加え、pHを、必要に応じて、2〜10の値に調整し、最終生成物の構成に依存して、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または結晶化によって精製する。シリカゲル上のRf値;溶離剤:酢酸エチル/メタノール 9:1。
【0167】
1H NMRを、内部標準として重水素化溶媒の残留信号を使用して、Bruker DPX-300、DRX-400、AVII-400に、または500MHz分光計に記録した。化学シフト(δ)を、ppmにおいて、残留溶媒信号(DMSO−d
6中の
1H NMRについてδ=2.49ppm)に相対して報告する。
1H NMRデータを、以下のように報告する:化学シフト(多重度、結合定数および水素の数)。多重度を、以下のように略す:s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、m(マルチプレット)、br(ブロード)。
【0168】
HPLC/MS条件:
HPLC/MS:Agilent 1200 / 6100
溶離剤A:水+0.05%ギ酸
溶離剤B:アセトニトリル+0.04%ギ酸
カラム:Kinetex XB-C18;2.6μm;50−4.6mm
流量:2.5ml/min
勾配:0%→100% B:0.0→1.4min|100% B:1.4→2.0min
UV検出:220nm
MS検出:65〜800amu陽性
【0169】
アッセイ
標的にされキナーゼのタンパク質配列および付随する情報は、公開で利用可能なデータベース
http://www.uniprot.org/uniprot/に記載されており、ALK1について
www.uniprot.org/uniprot/P37023、ALK2について
www.uniprot.org/uniprot/Q04771およびALK5について
www.uniprot.org/uniprot/P36897に記載されている。記載されている新規な阻害剤のIC50決定を、
www.reactionbiology.com/webapps/site/KinaseDetail.aspxpage=Kinases&id=1および
www.reactionbiology.com/webapps/site/Kinase_Assay_Protocol.aspxでの公共に開放されているアッセイ条件と共に、Reaction Biology Corp., Malvern, PA, USAで行った。さらに、それらは、Anastassiadis et al. Nat. Biotechnol. ; 29(11): 1039-1045. doi:10.1038/nbt.2017中で以前に特定された。
【0170】
A1)ALK1キナーゼ阻害アッセイを、基質としてのN末端GST修飾キナーゼドメインACVRL1(139〜503)および20mg/mlのカゼインで、20mMのHEPES、pH7.5、10mMのMgCl2、1mMのEGTA、0.02%のBrij、0.02mg/mlのBSA、0.1mMのNa3VO4、2mMのDTT、1%のDMSOの反応緩衝液中で行った。化合物を、DMSOに溶解して、10mMの原液を得、10μM〜0.1nMに希釈された濃度で反応に送られ、その後、約20分後にATP(Sigma , St. Louis, MO, USA)および33P−ATP(Perkin Elmer, Waltham, MA, USA)の混合物の添加により100μM(km ATP)の最終濃度にした。
【0171】
反応を、周囲温度で120分行い、その後P81イオン交換ろ紙(Whatman Inc., Picataway, NJ, USA)上に反応をスポットした。未結合のリン酸塩を、0.75%のリン酸中のフィルターの広範囲な洗浄により除去した。酵素活性のない対照反応から誘導されたバックグラウンドを引いた後、キナーゼ活性データを、ビヒクル(DMSO)反応と比較して、試験試料中の残りのキナーゼ活性のパーセントとして表現した。IC50値および曲線適合を、Prism (GraphPad Software)を使用して得た。
【0172】
A2)ALK2キナーゼ阻害アッセイを、手順A1と同様にして、基質としてのN末端GST修飾キナーゼドメインACVR1(145〜509)および1mg/mlのカゼインを用いて、20mMのHEPES、pH7.5、10mMのMgCl2、1mMのEGTA、0.02%のBrij、0.02mg/mlのBSA、0.1mMのNa3VO4、2mMのDTT、1%のDMSOの反応緩衝液中で行った。化合物を、DMSOに溶解して、10mMの原液を得、10μM〜0.1nMに希釈された濃度で反応に送られ、その後、約20分後にATP(Sigma , St. Louis, MO, USA)および33P−ATP(Perkin Elmer, Waltham, MA, USA)の混合物の添加により20μM(km ATP)の最終濃度にした。
【0173】
反応を、周囲温度で120分行い、その後P81イオン交換ろ紙(Whatman Inc., Picataway, NJ, USA)上に反応をスポットした。未結合のリン酸塩を、0.75%のリン酸中のフィルターの広範囲な洗浄により除去した。酵素活性のない対照反応から誘導されたバックグラウンドを引いた後、キナーゼ活性データを、ビヒクル(DMSO)反応と比較して、試験試料中の残りのキナーゼ活性のパーセントとして表現した。IC50値および曲線適合を、Prism (GraphPad Software)を使用して得た。
【0174】
A3)ALK5キナーゼ阻害アッセイを、手順A1およびA2と同様にして、基質としてのGST修飾TGFBR1(200〜503)および1mg/mlのカゼインを使用して、200μMのATPで行った。
【0175】
Smad 1/5
HUVEC細胞におけるALK1媒介SMAD1/5リン酸化の阻害剤の識別のためのin vitroでの細胞に基づいた免疫蛍光検査法:
ALK1は、リガンドのTGF−βスーパーファミリーのためのタイプI細胞表面受容体である。成体において、ALK1は、主として活性化された内皮細胞上で、例えば創傷治癒中に、または腫瘍血管新生において発現される。BMP9およびBMP10は、ALK1のための高いアフィニティーリガンドである。
【0176】
BMP9およびBMP10結合によって、カルボキシ末端モチーフSSXS中のSer463およびSer465でのいわゆるSmad1の、ならびにそれらの対応する部位でのSmad5およびSmad8のリン酸化がもたらされる。これらのリン酸化されたSmadsは、共活性化Smad4で二量化し、核に転位置し、ここでそれらは、目標遺伝子の転写を刺激する。
【0177】
初代の内皮細胞(HUVEC:ヒト臍帯静脈内皮細胞;供給者Promocell)を、Promocellから得た培養培地(5%FCSに対応する補足を有する)中で、最大5パセッジのために培養し、透明な底を有する黒色384ウェル培養プレート中に播種し(3000個の細胞/ウェル/30μl)、37℃、5%CO2および90%rHで16〜24時間インキュベートする。
【0178】
翌日、細胞を、FBS中に存在するリガンドから誘導されるTGF−β媒介シグナリングを停止するために2〜3h血清不足にした。1.5ng/mlのBMP−9を、次に、SMAD1/5/8のリン酸化および核転置をもたらすALK1の機能的な活性を遮断する化合物を識別するために、試験化合物と平行して、37℃、5%CO2で2h加えた。
【0179】
固定(15min、PBS中の4%ホルムアルデヒド)および透過化(10min、PBS中の0.2%Triton X-100)の後、間接的な免疫細胞化学的染色を、特異的なホスホ−Smad1/5(Ser463/465)抗体(Cell Signaling #9516)およびAlexa488で標識した二次的な抗ウサギIgG抗体を用いて行う。プロピジウムヨージドでのDNA染色によって、並行した細胞計数が可能になった。画像獲得および分析を、MDS ImageXpress Ultra confocal High Content Reader上で、画像解析ソフトウェアMetaXpressを使用して行った。
【0180】
最終的な読み出しは、定義したバックグラウンド上のpSMAD1/5シグナルでの%核であった。
アッセイにおける最終的なDMSO濃度は、0.5%であった。DMSOで処理したHUVEC細胞を、阻害剤対照(=−100%)として供した特許に記載されている参照阻害剤の10μMで処理した中性の対照(=0%)および細胞として供した。未加工のデータを、中性の、および阻害の参照に標準化した。アッセイを、用量応答(10種の化合物希釈、1nM〜30μM)として行った。
【0181】
薬理学的データ
表1 式Iで表される数種の代表的な化合物のALK1、ALK2、ALK5(TGFβR1)およびSmad 1/5の阻害(IC
50)
【表1-1】
【0183】
【表1-3】
説明:1.4E−6は、1.4×10
−6を意味する。
【0184】
表1に示す化合物は、本発明による特に好ましい化合物である。
【0185】
中間体の合成
o−フェニレンジアミン誘導体:
tert−ブチル4−(3,4−ジアミノフェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
【化5】
tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(5.74g、30.8mmol)および4−フルオロ−1,2−ジニトロ−ベンゼン(5.74g、30.8mmol)をアセトニトリル(60ml)に溶解した溶液に、炭酸ナトリウム(3.27g、30.8mmol)を加え、得られた懸濁液を、室温で20時間撹拌する。反応混合物を水で希釈し、アセトニトリルを真空中で蒸発させる。固体をろ別し、真空下で乾燥する。残留物をtert−ブチルメチルエーテルで粉末にして、tert−ブチル4−(3,4−ジニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートを黄色結晶として得る;HPLC/MS 1.59min、[M−イソブテン]
+ 297、
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.10 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 3.62 - 3.53 (m, 4H), 3.53 - 3.40 (m, 4H), 1.42 (s, 9H).
【0186】
tert−ブチル4−(3,4−ジニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(9.03g、25.6mmol)をTHF(90ml)に懸濁させた懸濁液に、木炭上の湿潤パラジウム(5%のPd、約54%の水、2.2g)を加え、混合物を、室温および大気圧で22時間水素化する。触媒をろ別し、濾液を真空中で蒸発させる。残留物を、tert−ブチルメチルエーテルで粉末にして、tert−ブチル4−(3,4−ジアミノフェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートを明るい灰色の粉末として得る。HPLC/MS 1.06min、[M+H]
+ 293;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.40 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.03 (dd, J = 8.3, 2.6 Hz, 1H), 4.36 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.40 (t, J = 5.1 Hz, 4H), 2.85 - 2.72 (m, 4H), 1.41 (s, 9H).
【0187】
以下の化合物を、同様にして製造する:
5−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニルアミン
【化6】
暗褐色固体;HPLC/MS 0.72min、[M+H]
+ 194;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 6.40 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.20 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.02-5.99 (m, 1H), 4.36 (br s, 2H), 3.98 (br s, 2H), 3.67 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.83 (t, J = 4.8 Hz, 4H).
5−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニルアミン
【化7】
暗褐色油;HPLC/MS 0.95min、[M+H]
+ 193。
【0188】
tert−ブチル3−(3,4−ジアミノフェニル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
【化8】
明るい灰色の固体;HPLC/MS 1.13min、[M+H]
+ 319;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 6.40 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.16 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 5.97 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 4.35 (s, 2H), 4.16 (s, 2H), 3.94 (s, 2H), 3.32 (s, 2H), 3.17 (d, J = 10.3 Hz, 2H), 2.72 - 2.58 (m, 2H), 1.92 - 1.69 (m, 4H), 1.42 (s, 9H).
tert−ブチル4−(3,4−ジアミノフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート
【化9】
暗褐色泡状物質;HPLC/MS 1.09min、[M+H]
+ 307。
【0189】
1−(3,4−ジアミノ−フェニル)−ピペリジン−4−オール
【化10】
暗褐色固体;HPLC/MS 0.27min、[M+H]
+ 208。
[1−(3,4−ジアミノ−フェニル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化11】
茶色固体;HPLC/MS 0.96min、[M+H]
+ 307;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 6.77 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.39 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.03 (dd, J = 8.3, 2.6 Hz, 1H), 4.32 (s, 2H), 3.94 (s, 2H), 3.3 (m, 5H), 1.76 (d, J = 12.2 Hz, 2H), 1.49 (m, 2H), 1.40 (s, 9H).
【0190】
2−(5−ブロモ−2−メトキシ−3−ピリジル)−1H−ベンズイミダゾール誘導体:
tert−ブチル4−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−3−ピリジル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
【化12】
5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−カルバルデヒド(2.16g、10.0mmol)およびtert−ブチル4−(3,4−ジニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(2.92g、10.0mmol)をDMF(20ml)に溶解した溶液に、二亜硫酸ナトリウム(5.70g、30mmol)を加える。得られた懸濁液を120℃に加熱し、この温度で30分間撹拌する。反応混合物を室温に放冷し、水(800ml)中に注ぐ。得られた沈殿をろ別し、水で洗浄し、真空の下で乾燥する。残留物を、tert−ブチルメチルエーテルで粉末にして、tert−ブチル4−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−3−ピリジル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキシレートを明るい灰色の結晶として得る;HPLC/MS 1.47min、[M+H]
+ 488、490;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.80 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.64 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 9.2, 2.3 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.19 (s, 3H), 3.62 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 3.33 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 1.46 (s, 9H).
【0191】
以下の化合物を、同様にして製造する。
2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール
【化13】
茶色樹脂;HPLC/MS 2.365min、[M+H]
+ 334、335。
2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−5−ピペリジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール
【化14】
橙褐色固体;HPLC/MS 2.05min、[M+H]
+ 387、389。
【0192】
3−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−3H−ベンズイミダゾール−5−イル]−3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化15】
薄茶色固体;HPLC/MS 1.52min、[M+H]
+ 514、516。
【0193】
4−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化16】
ベージュ色固体;HPLC/MS 1.36min、[M+H]
+ 502、504。
2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール
【化17】
暗褐色固体;HPLC/MS 2.19min、[M+H]
+ 389、391。
【0194】
1−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペリジン−4−オール
【化18】
茶色ガム状物質;HPLC/MS 1.10min、[M+H]
+ 403、405;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, d-TFA) δ 8.78 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 4.14 (s, 3H), 3.96 (tt, J = 7.5, 3.5 Hz, 1H), 3.78 (m, 2H), 3.60 (m, 2H), 2.13 (m, 2H), 1.95 - 1.83 (m, 2H).
{1−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化19】
黄色固体;HPLC/MS 1.29min、[M+H]
+ 502、504;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.59 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 9.1, 2.2 Hz, 1H), 4.13 (s, 3H), 3.80 (s, 1H), 3.77 - 3.62 (m, 4H), 2.11 (m, 2H), 1.90 (m, 2H), 1.39 (s, 9H).
【0195】
例
5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A1」)
【化20】
マイクロ波バイアルに、2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール(195mg、0.50mmol)、[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]ボロン酸(85mg、0.56mmol)、炭酸水素カリウム(80mg、0.80mmol)、DMF(1.50ml)および水(0.75ml)を投入する。バイアルに、窒素を流す。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(8.0mg、11μmol)を窒素の下で加え、反応混合物をマイクロ波反応器中で120℃で1時間照射する。反応混合物を珪藻土でろ過し、濾過ケークをジクロロメタンで洗浄する。濾液を蒸発させ、残留物をジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離して、{3−[6−メトキシ−5−(5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−ピリジン−3−イル]−フェニル}−メタノールを茶色固体として得る;HPLC/MS 1.16min、[M+H]
+ 417。
【0196】
マイクロ波バイアルに、{3−[6−メトキシ−5−(5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−ピリジン−3−イル]−フェニル}−メタノール(83.3mg、0.20mmol)、水(1ml)および水性塩酸(37重量%、1ml)を投入する。バイアルを、マイクロ波反応器中で100℃で15分間照射する。反応混合物を珪藻土上に吸収させ、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離して、5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オンを黄色結晶として得る;HPLC/MS 1.06min、[M+H]
+ 403;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1 ) δ 9.03 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.43 - 7.39 (m, 3H), 7.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 3.86 - 3.76 (m, 4H), 3.30 (t, J = 4.9 Hz, 4H).
【0197】
以下の化合物を、同様にして製造する:
3−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−キノリン−4−イル−1H−ピリジン−2−オン(「A2」)
【化21】
薄茶色結晶、MS−ESI:[M+H]
+ 339;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.93 (s, 1H), 12.63 (s, 1H), 8.97 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.84 (ddd, J = 8.4, 6.8, 1.4 Hz, 1H), 7.80 - 7.48 (m, 4H), 7.18 (m, 2H).
5−(5−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−[3,4’]ビピリジニル−6−オン(「A3」)
【化22】
灰色結晶、MS−ESI:[M+H]
+ 323;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.38 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.06 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 9.02 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 8.07 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.64 (dd, J = 8.8, 2.1 Hz, 1H).
【0198】
5−(5−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−[3,4’]ビピリジニル−6−オン(「A4」)
【化23】
薄緑色結晶、MS−ESI:[M+H]
+ 303;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.29 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.02 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 8.94 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 2.51 (s, 3H).
5−(4−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−[3,4’]ビピリジニル−6−オン(「A5」)
【化24】
薄茶色結晶、MS−ESI:[M+H]
+ 303;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.35 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.00 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 8.92 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H).
5−(5,6−ジメトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−[3,4’]ビピリジニル−6−オン(「A6」)
【化25】
黄色固体、MS−ESI:[M+H]
+ 349;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.29 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 9.05 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 8.92 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 7.43 (s, 2H), 3.93 (s, 6H).
【0199】
2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−5−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボニトリル(「A7」)
【化26】
MS−ESI: [M+H]
+ 314;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.36 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.01 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 8.98 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 8.43 - 8.42 (m, 2H), 8.09 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 8.5, 1.5 Hz, 1H).
メチル2−[2−オキソ−5−(4−ピリジル)−1H−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキシレート(「A8」)
【化27】
MS−ESI: [M+H]
+ 347;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.43 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.06 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 9.02 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 8.19 (dd, J = 8.6, 1.5 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H).
3−(6−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−キノリン−4−イル−1H−ピリジン−2−オン(「A9」)
【化28】
MS−ESI: [M+H]
+ 424;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.51 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 9.05 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.53 - 8.42 (m, 3H), 8.26 (m, 2H), 8.05 (dd, J = 8.5, 7.0 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.53 - 7.43 (m, 2H), 3.89 (dd, J = 6.1, 3.5 Hz, 4H), 3.44 - 3.31 (m, 4H).
【0200】
3−[5−(ピリジン−4−イルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−キノリン−4−イル−1H−ピリジン−2−オン(「A10」)
【化29】
MS−ESI: [M+H]
+ 432;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.48 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 9.08 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.88 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 8.54 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.31 - 8.21 (m, 2H), 8.13 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.03 (ddd, J = 8.3, 7.0, 1.2 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.62 - 7.50 (m, 3H).
5−(2−クロロ−5−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A11」)
【化30】
HPLC/MS 1.09 min, [M+H]
+ 437;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.77 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.44 - 7.33 (m, 3H), 4.56 (s, 2H), 3.83 (t, J = 5.0 Hz, 4H), 3.30 (t, J = 4.9 Hz, 4H).
5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(「A12」)
【化31】
黄色固体;HPLC/MS 0.97min、[M+H]
+ 417;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 9.12 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.59 (dt, J = 7.8, 1.4 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 3.97 (tt, J = 7.4, 3.5 Hz, 1H), 3.77 (ddd, J = 11.4, 7.4, 3.7 Hz, 2H), 3.62 (ddd, J = 11.6, 7.9, 3.6 Hz, 2H), 2.14 (m, 2H), 1.91 (m, 2H).
【0201】
5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(「A13」)
【化32】
マイクロ波バイアルに、4−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(488mg、1.00mmol)、[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]ボロン酸(182mg、1.20mmol)、炭酸水素カリウム(101mg、1.20mmol)、DMF(4.0ml)および水(1.0ml)を投入する。バイアルに、窒素を流す。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(14mg、20μmol)を窒素の下で加え、反応混合物をマイクロ波反応器中で120℃で1時間照射する。反応混合物を、水で反応停止する。得られた沈殿をろ別し、水で洗浄し、真空の下で乾燥して、4−{2−[5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを黄色固体として得る;HPLC/MS 1.31min、[M+H]
+ 516;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.93 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.85 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.70 (dt, J = 7.9, 1.4 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 9.2, 2.3 Hz, 1H), 7.45 (dt, J = 7.8, 1.2 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H), 4.27 (s, 3H), 3.64 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 3.36 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 1.47 (s, 9H).
【0202】
4−{2−[5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(510mg、0.99mmol)に、水(3.5ml)および水性塩酸(37重量%、4.4ml)を加える。得られた懸濁液を、80℃で14時間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をエタノールで粉末にして、5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩をオレンジ色結晶として得る;HPLC/MS 0.92min、[M+H]
+ 402;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.99 (bs, 1H), 14.85 (bs, 1H), 13.34 (s, 1H), 9.46 (s, 2H), 9.41 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.82 - 7.76 (m, 2H), 7.72 (dt, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.40 - 7.32 (m, 2H), 7.27 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 3.47 (m, 4H), 3.28 (m, 4H).
【0203】
以下の化合物を、同様にして製造する:
3−(6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−キノリン−4−イル−1H−ピリジン−2−オン(「A14」)
【化33】
MS-ESI: [M+H]
+ 423;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.51 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 9.04 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.50 - 8.44 (m, 3H), 8.31 - 8.22 (m, 2H), 8.04 (ddd, J = 8.4, 6.9, 1.1 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 3.49 (dd, J = 6.9, 3.7 Hz, 4H), 3.37 (dd, J = 6.7, 3.8 Hz, 4H).
5−(1H−インドール−3−イル)−3−(6−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A15」)
【化34】
MS-ESI: [M+H]
+ 411;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.22 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.45 - 7.37 (m, 3H), 7.15 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.06 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.48 (dd, J = 6.7, 3.6 Hz, 4H), 3.36 (dd, J = 6.8, 3.6 Hz, 4H).
5−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A16」)
【化35】
HPLC/MS 0.91min、[M+H]
+ 402;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.05 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.41 (dd, J = 7.0, 3.6 Hz, 4H), 3.34 - 3.23 (m, 4H).
【0204】
3−(5−[1,4]ジアゼパン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−1H−ピリジン−2−オン(「A17」)
【化36】
オレンジ色固体、HPLC/MS 0.94min、[M+H]
+ 416;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.01 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.30 - 8.17 (m, 1H), 7.73 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 3.80 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.34 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.23 - 3.13 (m, 2H), 2.14 (p, J = 6.2 Hz, 2H).
5−フロ[3,2−b]ピリジン−7−イル−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A18」)
【化37】
オレンジ色固体、HPLC/MS 0.90min、[M+H]
+ 413;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.58 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.06 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 9.01 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.86 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.46 - 7.35 (m, 2H), 3.52 (m, 4H), 3.43 - 3.35 (m, 4H).
【0205】
5−(3−メトキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A19」)
【化38】
黄色固体、HPLC/MS 0.98min、[M+H]
+ 416;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.06 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.60 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.34 - 7.15 (m, 3H), 4.45 (s, 2H), 3.43 (m, 4H), 3.30 (m, 7H).
5−(4−フルオロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A20」)
【化39】
オレンジ色固体、HPLC/MS 0.95min、[M+H]
+ 420;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.13 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 6.9, 2.5 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.69 (ddd, J = 7.9, 4.8, 2.6 Hz, 1H), 7.43 - 7.34 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 9.8, 8.5 Hz, 1H), 4.69 (s, 2H), 3.50 (m, 5H), 3.37 (m, 4H).
5−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(「A21」)
【化40】
黄色固体、HPLC/MS 0.91min、[M+H]
+ 438;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.25 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.61 (m, 2H), 7.39 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.57 (s, 2H), 3.49 m, 4H), 3.40 - 3.29 (m, 4H).
【0206】
5−(2−クロロ−5−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(「A22」)
【化41】
黄色固体、HPLC/MS 0.92min、[M+H]
+ 436;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.87 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.3, 2.1 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.62 (s, 2H), 3.49 (m, 4H), 3.41 - 3.25 (m, 4H).
5−(2−フルオロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A23」)
【化42】
オレンジ色粉末、HPLC/MS 0.89min、[M+H]
+ 420;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.98 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.58 (m, 2H), 7.41 - 7.33 (m, 3H), 4.68 (s, 2H), 3.49 (m, 4H), 3.43 - 3.30 (m, 4H).
【0207】
3−(5−[1,4]ジアゼパン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(4−フルオロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−1H−ピリジン−2−オン(「A24」)
【化43】
オレンジ色粉末、HPLC/MS 0.93min、[M+H]
+ 434;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.06 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.91 - 7.84 (m, 1H), 7.76 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.23 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.19 - 7.11 (m, 2H), 4.74 (s, 2H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.76 - 3.57 (m, 3H), 3.42 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.28 - 3.18 (m, 2H), 2.23 (m, 2H).
5−(3−フルオロ−4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オンビストリフルオロ酢酸塩(「A25」)
【化44】
オレンジ色固体、HPLC/MS 0.90min、[M+H]
+ 430;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.10 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.67 - 7.56 (m, 3H), 7.43 - 7.32 (m, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.50 (m, 4H), 3.43 - 3.33 (m, 4H).
3−[5−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(「A26」)
【化45】
オレンジ色固体、HPLC/MS 0.90min、[M+H]
+ 416;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.15 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.95 (m, 2H), 7.70 (m, 2H), 7.60 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.79 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 3.45 (m, 3H), 2.19 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 2.03 (m, 2H).
【0208】
5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(「A27」)
【化46】
5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(94.9mg、0.20mmol)および炭酸ナトリウム(64mg、0.60mmol)をアセトニトリル(1ml)に懸濁させた懸濁液に、ホルムアルデヒド(35%水溶液、78μl、1.0mmol)を加える。混合物を、室温で5分間撹拌する。次に、ナトリウムシアノボロハイドライド(15.1mg、0.40mmol)を加え、反応混合物を室温で22時間撹拌する。反応混合物をろ過し、濾液を真空中で蒸発させる。残留物を分取HPLCによって精製して、5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オンを黄色固体として得る;HPLC/MS 0.93min、[M+H]
+ 416;
【0209】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.08 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.63 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.38 (m, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.94 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.30 (t, J = 11.5 Hz, 2H), 3.15 (t, J = 12.7 Hz, 2H), 2.95 (s, 3H).
【0210】
以下の化合物を、同様にして製造する。
5−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−[3,4’]ビピリジニル−6−オン(「A28」)
【化47】
MS−ESI: [M+H]
+ 387;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.38 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.07 - 9.00 (m, 2H), 8.97 (dd, J = 2.8, 1.4 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 8.10 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.43 - 7.38 (m, 1H), 3.94 (d, J = 13.0 Hz, 2H), 3.67 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.43 - 3.27 (m, 2H), 3.28 - 3.13 (m, 2H), 2.97 (s, 3H).
3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−キノリン−4−イル−1H−ピリジン−2−オン(「A29」)
【化48】
MS-ESI: [M+H]
+ 437;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.47 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.23 (m, 2H), 8.00 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 9.2, 2.3 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 13.1 Hz, 2H), 3.60 (d, J = 12.1 Hz, 2H), 3.25 (td, J = 12.1, 2.9 Hz, 2H), 3.08 (t, J = 11.8 Hz, 2H), 2.91 (s, 3H).
3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A30」)
【化49】
MS−ESI: [M+H]
+ 390;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.95 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.47 - 7.34 (m, 2H), 3.92 (m, 5H), 3.64 (d, J = 12.1 Hz, 2H), 3.37 - 3.21 (m, 2H), 3.19 - 3.06 (m, 2H), 2.94 (s, 3H).
【0211】
5−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−[3,3’]ビピリジニル−6−オン(「A31」)
【化50】
MS-ESI: [M+H]
+ 387.
3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A32」)
【化51】
MS−ESI: [M+H]
+ 390;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.79 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.06 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.40 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 3.69 - 3.59 (m, 2H), 3.29 (td, J = 11.9, 3.0 Hz, 2H), 3.19 - 3.05 (m, 2H), 2.94 (s, 3H), 2.48 (s, 3H).
【0212】
5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(「A33」)
【化52】
橙褐色固体、HPLC/MS 0.94min、[M+H]
+ 430;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.00 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H, formate), 7.74 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 9.2, 2.4 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 3.89 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.66 - 3.45 (m, 4H), 3.31 (m, 1H), 3.26 - 3.17 (m, 1H), 2.88 (s, 3H), 2.23 (m, 2H).
5−(4−フルオロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(「A34」)
【化53】
黄色固体、HPLC/MS 0.95min、[M+H]
+ 434;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.06 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H, formate), 7.87 (dd, J = 7.0, 2.5 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.66 (ddd, J = 7.9, 4.8, 2.6 Hz, 1H), 7.43 - 7.35 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 9.8, 8.5 Hz, 1H), 4.70 (s, 2H), 3.94 (d, J = 13.1 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.41 - 3.23 (m, 2H), 3.25 - 3.09 (m, 2H) 2.96 (s, 3H).
5−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(「A35」)
【化54】
黄色固体、HPLC/MS 0.92min、[M+H]
+ 416;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.10 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.43 - 7.33 (m, 2H), 4.61 (s, 2H), 3.94 (d, J = 13.1 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.31 (t, J = 11.4 Hz, 2H), 3.16 (t, J = 12.3 Hz, 2H), 2.96 (s, 3H).
【0213】
3−[5−(4−ジメチルアミノ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−1H−ピリジン−2−オン ギ酸塩(「A36」)
【化55】
黄色固体、HPLC/MS 0.92min、[M+H]
+ 445;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.03 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H, formate), 7.80 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 7.60 (dt, J = 7.8, 1.5 Hz, 1H), 7.46 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.43 - 7.30 (m, 3H), 4.61 (s, 2H), 3.91 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 3.40 (ddt, J = 11.8, 7.4, 3.7 Hz, 1H), 3.04 - 2.87 (m, 2H), 2.82 (s, 6H), 2.17 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 1.82 (qd, J = 12.1, 4.0 Hz, 2H).
5−(2−フルオロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オントリフルオロ酢酸塩(「A37」)
【化56】
黄色固体、HPLC/MS 0.90min、[M+H]
+ 434;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.94 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.57 (m, 2H), 7.45 - 7.26 (m, 3H), 4.69 (s, 2H), 3.93 (d, J = 13.4 Hz, 2H), 3.65 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 3.43 - 3.25 (m, 2H), 3.23 - 3.05 (m, 2H), 2.95 (s, 3H).
【0214】
3−[5−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A38」)
【化57】
マイクロ波バイアルに、1−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル]−ピペリジン−4−オール(371mg、0.92mmol)、1−フェニルスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−ボロン酸ピナコールエステル(368mg、0.96mmol)、炭酸水素カリウム(122mg、1.22mmol)、DMF(2.0ml)および水(0.4ml)を投入する。バイアルに、窒素を流す。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(13mg、18μmol)を窒素の下で加え、反応混合物をマイクロ波反応器中で120℃で1時間照射する。反応混合物を水(20ml)中に注ぎ、得られた沈殿をろ別し、水で洗浄する。残留物をジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離して、1−{2−[5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−ピペリジン−4−オールを黄色固体として得る;HPLC/MS 1.22min、[M+H]
+ 581;
【0215】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.89 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.86 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.23 - 8.13 (m, 2H), 8.05 (m, 2H), 8.01 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.81 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 7.75 - 7.67 (m, 1H), 7.67 - 7.58 (m, 2H), 7.55 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.23 (s, 3H), 3.94 (tt, J = 7.5, 3.6 Hz, 1H), 3.77 (ddd, J = 11.2, 7.7, 4.4 Hz, 2H), 3.57 (ddd, J = 11.7, 8.2, 3.4 Hz, 2H), 2.21 - 2.06 (m, 2H), 1.87 (m, 2H).
【0216】
マイクロ波バイアルに、1−{2−[5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−ピペリジン−4−オール(308mg、0.53mmol)、水(1.8ml)および水性塩酸(37重量%、1.8ml)を投入する。バイアルを、マイクロ波反応器中で100℃で15分間照射する。反応混合物を、30mlの1N NaOH溶液中に注ぐ。得られた沈殿をろ別し、水で洗浄し、真空の下で乾燥して、5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−[5−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オンを茶色固体として得る;HPLC/MS 1.10min、[M+H]
+ 567;
【0217】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.06 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.19 - 8.13 (m, 2H), 8.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.96 (tt, J = 7.3, 3.5 Hz, 1H), 3.76 (ddd, J = 11.3, 7.4, 3.7 Hz, 2H), 3.61 (ddd, J = 11.6, 7.8, 3.6 Hz, 2H), 2.15 (ddt, J = 14.2, 6.9, 3.5 Hz, 2H), 1.92 (dtd, J = 14.1, 7.7, 3.6 Hz, 2H).
【0218】
5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−[5−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(153mg、0.27mmol)および炭酸セシウム(259mg、0.80mmol)をTHF(500μl)に懸濁させた懸濁液に、2,2,2−トリフルオロエタノール(500μl)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離して、3−[5−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オンを黄色固体として得る;HPLC/MS 0.92min、[M+H]
+ 427;
【0219】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.22 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.92 - 7.84 (m, 2H), 7.77 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.97 (tt, J = 7.1, 3.4 Hz, 1H), 3.78 (ddd, J = 11.4, 7.7, 3.6 Hz, 2H), 3.61 (ddd, J = 11.7, 7.6, 3.6 Hz, 2H), 2.15 (ddd, J = 14.3, 7.3, 3.7 Hz, 2H), 1.91 (m, 2H).
【0220】
以下の化合物を、同様にして製造する。
3−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A39」)
【化58】
MS−ESI: [M+H]
+ 328;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.40 (bs, 1H), 11.96 (s, 1H), 9.09 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.41 - 8.29 (m, 2H), 7.90 (m, 2H), 7.66 - 7.62 (m, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.31 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 6.81 - 6.75 (m, 1H).
3−[5−(ピリジン−4−イルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A40」)
【化59】
MS−ESI: [M+H]
+ 421。
3−(5−モルホリン−4−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A41」)
【化60】
HPLC/MS 0.97 min, [M+H]
+ 413;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.13 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.50 - 7.37 (m, 2H), 7.15 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.87 - 3.79 (m, 4H), 3.45 - 3.23 (m, 4H).
【0221】
3−(5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A42」)
【化61】
MS-ESI: [M+H]
+ 358;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.12 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.15 - 7.07 (m, 2H), 3.81 (s, 3H).
3−(5−ピペリジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A43」)
【化62】
HPLC/MS 1.01 min, [M+H]
+ 411;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.23 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.63 (t, J = 5.5 Hz, 4H), 1.96 (m, 4H), 1.78 - 1.63 (m, 2H).
【0222】
3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(「A44」)
【化63】
マイクロ波バイアルに、4−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(464mg、0.95mmol)、1−フェニルスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−ボロン酸ピナコールエステル(588mg、1.53mmol)、炭酸水素カリウム(125mg、1.25mmol)、DMF(2.4ml)および水(1.2ml)を投入する。バイアルに、窒素を流す。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(42mg、0.06mmol)を窒素の下で加え、反応混合物をマイクロ波反応器中で120℃で2時間照射する。反応混合物を珪藻土上でろ過し、濾液を真空中で濃縮する。残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離して、4−{2−[5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルをベージュ色の無定形固体として得る;HPLC/MS 2.82min、[M+H]
+ 666;
【0223】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.84 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.79 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.20 - 8.12 (m, 2H), 7.98 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.67 - 7.62 (m, 1H), 7.55 (m, 2H), 7.48 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.21 (s, 3H), 3.57 (t, J = 5.1 Hz, 4H), 3.28 (t, J = 5.2 Hz, 4H), 1.39 (s, 9H).
【0224】
マイクロ波バイアルに、4−{2−[5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(266mg、0.40mmol)、水(1.5ml)および水性塩酸(37重量%、1.5ml)を投入する。バイアルを、マイクロ波反応器中で100℃で30分間照射する。反応混合物を、30mlの1N NaOH溶液中に注ぐ。得られた沈殿を蒸発させて、5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩をベージュ色固体として得る;HPLC/MS 1.05min、[M+H]
+ 552。
【0225】
5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩(50mg、0.08mmol)および炭酸セシウム(200mg、0.61mmol)をTHF(1ml)に懸濁させた懸濁液に、2,2,2−トリフルオロエタノール(1ml)を加え、反応混合物を80℃で45時間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を分取HPLCによって精製する。生成物含有画分を合わせ、蒸発させる。残留物を2N HCl(1ml)に溶解し、80℃で2時間撹拌する。溶液を蒸発させ、残留物を真空下で乾燥して、シリカゲルカラム上で得て、3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン二塩酸塩をオレンジ色の微細な粉末として得る;HPLC/MS 0.87min、[M+H]
+ 412。
【0226】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 16 (bs, 2H), 12.37 (s, 1H), 11.87 (s, 1H), 9.9 (bs, 2H), 9.01 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 3.5, 2.5 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.00 (dd, J = 8.9, 2.4 Hz, 1H), 6.65 (dd, J = 3.6, 1.7 Hz, 1H), 3.34 - 3.23 (m, 4H), 3.22 - 3.13 (m, 4H).
【0227】
以下の化合物を、同様にして製造する。
5−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A45」)
【化64】
HPLC/MS 0.89 min、[M+H]
+ 426;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.95 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.68 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 8.49 (dd, J = 5.9, 1.2 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 7.9, 5.9 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 7.0, 3.6 Hz, 4H), 3.45 - 3.31 (m, 4H), 2.67 (s, 3H).
3−[6−(3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A46」)
【化65】
茶色固体、HPLC/MS 0.93min、[M+H]
+ 438;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.20 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.35 (dd, J = 9.2, 2.3 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 4.26 (s, 2H), 3.76 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 3.27 (d, J = 11.8 Hz, 2H), 2.09 (s, 4H).
3−(5−[1,4]ジアゼパン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A47」)
【化66】
薄茶色固体、HPLC/MS 0.93min、[M+H]
+ 426;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.10 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.14 - 7.09 (m, 2H), 7.04 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 3.79 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.38 - 3.27 (m, 2H), 3.16 (dd, J = 6.6, 4.3 Hz, 2H), 2.14 (p, J = 5.9 Hz, 2H).
【0228】
5−(1H−インドール−4−イル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A48」)
【化67】
オリーブ色−黄色固体、HPLC/MS 0.97min、[M+H]
+ 411;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.00 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.24 - 7.12 (m, 3H), 7.08 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 3.37 (m, 4H), 3.24 (m, 4H).
5−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−(5−ピペラジン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A48a」)
【化68】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.10 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.34 - 7.25 (m, 2H), 6.82 (s, 1H), 3.40-3-45 (m, 4H), 3.27-3.32 (m, 4H), 2.51 (s, 3H).
【0229】
3−[5−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A49」)
【化69】
マイクロ波バイアルに、4−[2−(5−ブロモ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル]−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(502mg、1.00mmol)、1−フェニルスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−ボロン酸ピナコールエステル(500mg、1.30mmol)、炭酸水素ナトリウム(119mg、1.42mmol)、DMF(4.7ml)および水(1.2ml)を投入する。バイアルに、窒素を流す。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(17mg、0.02mmol)を窒素の下で加え、反応混合物をマイクロ波反応器中で120℃で30分間照射する。反応混合物を水(80ml)中に注ぎ、得られた沈殿をろ別し、水で洗浄し、真空の下で乾燥する。残留物を珪藻土上でろ過し、濾液を真空中で濃縮する。残留物を、シクロヘキサン/酢酸エチルを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離して、4−{2−[5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを黄色ろうとして得る;HPLC/MS 1.45min、[M+H]
+ 680。
【0230】
反応バイアル中で、4−{2−[5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−2−メトキシ−ピリジン−3−イル]−1H−ベンズイミダゾール−5−イル}−[1,4]ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(680mg、1.00mmol)を、水(2.5ml)および水性塩酸(37重量%、2.5ml)に懸濁させる。反応混合物を、80℃で2時間撹拌する。反応混合物を室温に冷却し、2N NaOH溶液でアルカリ性にする。得られた沈殿をろ別し、水で洗浄し、真空の下で乾燥して、5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−(5−[1,4]ジアゼパン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オンを黄色結晶として得る、HPLC/MS 1.06min、[M+H]
+ 566。
【0231】
5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−(5−[1,4]ジアゼパン−1−イル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−ピリジン−2−オン(356mg、0.63mmol)および炭酸ナトリウム(66.9mg、0.63mmol)をアセトニトリル(5ml)に懸濁させた懸濁液に、ホルムアルデヒド(35%水溶液、248μl、3.2mmol)を加える。混合物を、室温で5分間撹拌する。次に、ナトリウムシアノボロハイドライド(97.3mg、1.26mmol)を加え、反応混合物を室温で42時間撹拌する。反応混合物を蒸発させ、残留物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理する。得られた沈殿をろ別し、水で洗浄し、真空の下で乾燥して、5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−[5−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オンを茶色固体として得る;HPLC/MS 1.07min、[M+H]
+ 580。
【0232】
5−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−3−[5−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(267mg、0.46mmol)をTHF(2.2ml)に溶解した溶液に、炭酸セシウム(454mg、1.39mmol)および2,2,2−トリフルオロエタノール(2.2)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌する。反応混合物を珪藻土上でろ過し、濾液を蒸発させる。残留物を分取HPLCによって精製して、3−[5−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オンをオレンジ色結晶として得る;HPLC/MS 0.92min、[M+H]
+ 440。
【0233】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 12.2 (bs, 3H), 11.84 (s, 1H), 8.96 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.20 (s, 2H, formate-H), 8.02 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 3.5, 2.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.76 (dd, J = 8.9, 2.4 Hz, 1H), 6.65 (dd, J = 3.5, 1.8 Hz, 1H), 3.58 (m, 2H), 3.49 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.76 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.98 (dt, J = 11.8, 6.1 Hz, 2H).
【0234】
以下の化合物を、同様にして製造する。
3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A50」)
【化70】
HPLC/MS 0.91 min, [M+H]
+ 426;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.25 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.63 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 9.2, 2.3 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 12.9 Hz, 2H), 3.59 (d, J = 11.8 Hz, 2H), 3.25 (m, 2H), 3.15 (t, J = 12.1 Hz, 2H), 2.88 (s, 3H).
3−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A51」)
【化71】
MS−ESI:[M+H]
+ 426;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.15 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.80 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.77 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 3.94 (d, J = 13.3 Hz, 2H), 3.64 (d, J = 12.1 Hz, 2H), 3.29 (m, 2H), 3.20 - 3.08 (m, 2H), 2.94 (s, 3H).
【0235】
3−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A52」)
【化72】
HPLC/MS 0.88 min、[M+H]
+ 440;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 8.80 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.60 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 8.50 (dd, J = 5.8, 1.2 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 7.9, 5.8 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 9.1, 2.3 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.88 (d, J = 13.3 Hz, 2H), 3.59 (d, J = 12.2 Hz, 2H), 3.25 (td, J = 12.2, 3.1 Hz, 2H), 3.15 - 3.04 (m, 2H), 2.90 (s, 3H), 2.59 (s, 3H).
3−[6−(8−メチル−3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A53」)
【化73】
茶色固体、HPLC/MS 0.94min、[M+H]
+ 452;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.22 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.83 (m, 2H), 7.36 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.34 - 7.26 (m, 1H), 7.21 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 4.17 (s, 2H), 3.84 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 3.36 (d, J = 12.3 Hz, 2H), 2.88 (s, 3H), 2.40 - 2.27 (m, 2H), 2.15 (d, J = 8.8 Hz, 2H).
【0236】
5−(5−アミノメチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−1H−[3,4’]ビピリジニル−6−オン(「A54」)およびN−[2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−5−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イルメチル]−アセトアミド(「A55」)
【化74】
“A54”:MS−ESI:[M+H]
+ 318;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.36 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.06 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 9.01 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 8.10 - 8.00 (m, 2H), 7.71 (dd, J = 8.6, 1.6 Hz, 1H), 4.30 (s, 2H).
“A55”:MS−ESI:[M+H]
+ 360;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.33 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.06 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 8.98 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 7.92 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 1.6, 0.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.6, 1.6 Hz, 1H), 4.48 (s, 2H), 1.95 (s, 3H).
【0237】
2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−5−イル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(「A56」)および2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−5−イル)−3H−ベンズイミダゾール−5−カルボン酸(2−ジエチルアミノ−エチル)−アミド(「A57」)
【化75】
“A56”:MS−ESI:[M+H]
+ 333;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.61 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.01 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 8.98 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 8.48 (dd, J = 1.5, 0.7 Hz, 1H), 8.13 (dd, J = 8.6, 1.5 Hz, 1H), 7.98 (dd, J = 8.6, 0.7 Hz, 1H).
“A57”: MS−ESI:[M+H]
+ 431;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, TFA-d
1) δ 9.41 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.05 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 9.01 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.45 (t, J = 1.1 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 8.7, 1.5 Hz, 1H), 8.07 (dd, J = 8.7, 0.8 Hz, 1H), 3.72 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.35 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.29 (qd, J = 7.1, 1.4 Hz, 4H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
【0238】
以下の化合物を、同様にして製造する:
2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−5−イル)−3H−ベンズイミダゾール−5−カルボン酸(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド(「A58」)
【化76】
MS−ESI: [M+H]
+ 429.
【0239】
3−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−キノリン−4−イル−1H−ピリジン−2−オン(「A59」)
【化77】
MS−ESI: [M+H]
+ 452。
【0240】
以下の化合物を、同様にして製造する:
3−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピリジン−2−オン(「A60」)
【化78】
MS−ESI: [M+H]
+ 441。
【0241】
以下の例は、医薬に関する:
例A:注射バイアル
100gの式Iで表される活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解させた溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥させ、滅菌条件下で密封する。各々の注射バイアルは、5mgの活性成分を含む。
【0242】
例B:座剤
20gの式Iで表される活性成分の100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を、溶融し、型中に注入し、放冷する。各々の座剤は、20mgの活性成分を含む。
【0243】
例C:溶液
940mlの2回蒸留水中の1gの式Iで表される活性成分、9.38gのNaH
2PO
4・2H
2O、28.48gのNa
2HPO
4・12H
2Oおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから、溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、放射線により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
【0244】
例D:軟膏
500mgの式Iで表される活性成分を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
【0245】
例E:錠剤
1kgの式Iで表される活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、慣用の方法で圧縮して、錠剤を得、各々の錠剤が10mgの活性成分を含むようにする。
【0246】
例F:糖衣錠
例Eと同様にして、錠剤を圧縮し、次に、慣用の方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
【0247】
例G:カプセル
2kgの式Iで表される活性成分を、硬質ゼラチンカプセル中に、慣用の方法で導入して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
【0248】
例H:アンプル
1kgの式Iで表される活性成分を60lの2回蒸留水に溶解させた溶液を、滅菌濾過し、アンプル中に移送し、滅菌条件下で凍結乾燥させ、滅菌条件下で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。