(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記情報処理装置が、前記相関値、又は、前記連続測定値及び前記バッチ測定値を取得するとともに、前記相関値、又は、前記連続測定値及び前記バッチ測定値に基づいて前記第1測定装置のメンテナンスを促す報知信号を出力するメンテナンス報知部をさらに有していることを特徴とする請求項4又は5記載の濃度測定システム。
前記相関値算出部が、予め入力された仮のバッチ測定値と、この仮のバッチ測定値に対応する連続測定値として予め入力された仮の連続測定値とをさらに用いて前記相関値を算出することを特徴とする請求項4乃至6のうち何れか一項に記載の濃度測定システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、校正液による校正が難しい場合や妨害成分の干渉影響を受ける測定装置を用いる場合において測定精度を担保する方法としては、連続測定されているサンプルの一部を採取して、この採取したサンプルに含まれる対象成分濃度を高精度に測定することのできる別の方法で測定し、測定装置により得られた測定値を別の方法で高精度に測定して得られた測定値に合わせ込む校正(サンプル液校正)が考えられる。
【0008】
ところで、送風機の消費電力が極めて大きいことから、今後、省エネ化に向けて送風機における無駄な消費電力をさらに削減すべく、これまで以上に対象成分濃度を高精度に測定することが求められると予想される。
【0009】
しかしながら、上述したサンプル液校正において測定精度を向上させるべく、複数の濃度で測定値の合わせ込みを行おうとすると、採取したサンプル液を用いて複数の濃度の校正液を準備する必要があり、これには専用の器具や専用のスキルが必要で日常的に行うには手間がかかるし、校正の頻度が低くなれば測定精度を担保することが難しくなる。
【0010】
そこで本発明は、上述した課題を一挙に解決すべくなされたものであり、仮に校正液による校正が難しい場合や妨害成分の干渉影響を受ける測定装置を用いる場合であっても、液体中の対象成分濃度を従来よりも高精度に測定できるようにすることをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち本発明に係る濃度測定方法は、液体中の対象成分濃度を測定する方法であって、センサ部を前記液体に浸漬させた第1測定装置を用いて前記対象成分濃度を連続測定した連続測定値を受け付ける第1受付ステップと、前記第1測定装置とは別の第2測定装置を用いて、前記液体から採取された一部に含まれる前記対象成分濃度をバッチ測定したバッチ測定値を受け付ける第2受付ステップと、互いに対応する複数の前記連続測定及び複数の前記バッチ測定においてそれぞれ得られた複数の前記連続測定値及び複数の前記バッチ測定値の相関を示す相関値を、前記第2受付ステップでバッチ測定値を受け付けた場合に逐次算出する相関値算出ステップとを具備し、前記第1測定装置が、前記相関値を用いて前記対象成分濃度を算出する、又は、前記相関値を用いて前記連続測定値を補正する方法である。
【0012】
このような濃度測定方法によれば、バッチ測定値として例えば日常の管理で行なわれている手分析などの真値に近い値を用いれば、互いに対応する複数の連続測定及び複数のバッチ測定それぞれにおいて得られた複数の連続測定値及び複数のバッチ測定値の相関値を用いて対象成分濃度を算出又は連続測定値を補正するので、複数点で連続測定値を真値に近いバッチ測定値に合わせ込むことができる。これにより、校正液による校正が難しい場合や妨害成分の干渉影響を受ける測定装置を用いる場合であっても、専用の器具や専用のスキルを必要とすることなく、液体中の対象成分濃度を従来よりも高精度に測定できるようになる。なお、手分析としては、連続測定には向かないものの精度の高い分析を可能とする例えばイオンクロマトや発色反応等を用いた分析方法を挙げることができる。
また、専門の器具や専用のスキルを必要としないため、第2受付ステップでバッチ測定値を受け付けた場合に相関値を逐次算出することができ、この相関値を用いて第1測定装置に対象成分濃度の算出又は連続測定値の補正を行なわせることで、その時々で適切な相関値を用いた高精度の測定が可能となる。
【0013】
前記第1受付ステップで受け付けた連続測定値を記憶する連続測定値記憶ステップと、前記第2受付ステップで受け付けたバッチ測定値を記憶するバッチ測定値記憶ステップとをさらに具備し、前記相関値算出ステップにおいて、記憶されたバッチ測定値のうち最新のバッチ測定から過去所定回遡ったバッチ測定までの間に得られた複数のバッチ測定値と、これらのバッチ測定それぞれに対応した連続測定において得られた連続測定値とに基づいて相関値を算出することが好ましい。
このような方法であれば、複数の連続測定値と複数のバッチ測定値とに基づいて相関値を算出するので、相関値としてより適切な値を得ることができる。
【0014】
また、本発明に係る濃度測定用プログラムは、液体中の対象成分濃度を測定するために用いられるプログラムであって、センサ部を前記液体に浸漬させた第1測定装置を用いて前記対象成分濃度を連続測定した連続測定値を受け付ける第1受付部と、前記第1測定装置とは別の第2測定装置を用いて、前記液体から採取された一部に含まれる前記対象成分濃度をバッチ測定したバッチ測定値を受け付ける第2受付部と、互いに対応する複数の前記連続測定及び複数の前記バッチ測定においてそれぞれ得られた複数の前記連続測定値及び複数の前記バッチ測定値の相関を示す相関値を、前記第2受付部が前記バッチ測定値を受け付けた場合に逐次算出する相関値算出部と、前記相関値を前記第1測定装置に送信する相関値送信部、又は、前記相関値を用いて前記第1受付部が受け付けた連続測定値を補正する補正部と、としての機能をコンピュータに発揮させることを特徴とするプログラムである。
【0015】
さらに、本発明に係る濃度測定システムは、液体中の対象成分濃度を測定するシステムであって、センサ部が前記液体に浸漬した状態で前記対象成分濃度を連続測定する第1測定装置と、前記第1測定装置との間でデータを授受する情報処理装置とを具備し、前記情報処理装置が、前記第1測定装置を用いて前記対象成分濃度を連続測定した連続測定値を受け付ける第1受付部と、前記第1測定装置とは別の第2測定装置を用いて、前記液体から採取された一部に含まれる前記対象成分濃度をバッチ測定したバッチ測定値を受け付ける第2受付部と、互いに対応する複数の前記連続測定及び複数の前記バッチ測定においてそれぞれ得られた複数の前記連続測定値及び複数の前記バッチ測定値の相関を示す相関値を、前記第2受付部が前記バッチ測定値を受け付けた場合に逐次算出する相関値算出部と、前記相関値を前記第1測定装置に送信する相関値送信部、又は、前記相関値を用いて前記第1受付部が受け付けた連続測定値を補正する補正部とを有することを特徴とするものである。
【0016】
このような濃度測定用プログラムや濃度測定システムによれば、上述した濃度測定方法と同様の作用効果を得ることができる。
そのうえ、上述した濃度測定システムであれば、情報処理装置が、相関値を前記第1測定装置に送信する相関値送信部、又は、相関値を用いて連続測定値を補正する補正部とを有しているので、算出された相関値をユーザがわざわざ第1測定装置に入力しなくても、自動的に相関値を用いた対象成分濃度を得ることができる。
【0017】
ところで、第1測定装置としてイオン電極を有したものを用いた場合、液体中の対象成分濃度が低下すると、浮遊物質(SS)が低下し、液体中を浮遊する微生物が生物反応を起こす対象を求めて、例えば第1測定装置のセンサ部などに付着したり、センサ内部の可塑剤を分解することがある。従って、液体中の浮遊物質が低下している場合、電極の寿命が短くなる恐れがある。
電極の寿命に影響するこのような現象は、例えば酸化−還元電位(ORP)、溶存酸素量(DO)の値が上昇している場合や、微生物活性が高い条件(例えば液体の温度が30℃〜40℃)のときなども起こり得る。
そこで、このような異常を検知するためには、前記情報処理装置が、前記対象成分濃度とは別の分析結果を取得する分析結果受信部と、前記分析結果に基づいて前記第1測定装置の異常を検知する異常検知部を有していることが好ましい。
【0018】
情報処理装置が、前記相関値、又は、前記連続測定値及び前記バッチ測定値を取得するとともに、前記相関値、又は、前記連続測定値及び前記バッチ測定値に基づいて前記第1測定装置のメンテナンスを促す報知信号を出力するメンテナンス報知部をさらに有していることが好ましい。
このような構成であれば、第1測定装置にメンテナンスが必要であることや、メンテナンス時期が近いことをユーザに自動で報知することができる。
【0019】
例えばシステムの運用開始直後や校正直後など、連続測定値及びバッチ測定値で示されるデータ点数が少ない場合であっても、相関値を精度良く求められるようにするためには、前記相関値算出部が、予め入力された仮のバッチ測定値と、この仮のバッチ測定値に対応する連続測定値として予め入力された仮の連続測定値とをさらに用いて前記相関値を算出することが好ましい。
詳細なデータは後述するが、上述した構成であれば、連続測定値及びバッチ測定値で示されるデータ点数が少ない場合であっても、相関値を精度良く求めることができ、この相関値を用いて連続測定値を補正することで、連続測定値を高精度に測定することができる。
【0020】
また、本発明に係る濃度測定装置は、センサ部が液体に浸漬した状態で前記液体中の対象成分濃度を連続測定する濃度測定装置であって、当該濃度測定装置とは別の第2測定装置を用いて、前記液体から採取された一部に含まれる前記対象成分濃度をバッチ測定したバッチ測定値を受け付ける受付部と、互いに対応する複数の前記連続測定及び複数の前記バッチ測定においてそれぞれ得られた複数の連続測定値及び複数の前記バッチ測定値の相関を示す相関値を、前記受付部が前記バッチ測定値を受け付けた場合に逐次算出する相関値算出部と、
前記相関値を用いて前記対象成分濃度を算出する濃度算出部とを有していることを特徴とするものである。
【0021】
このような構成であれば、仮に情報処理装置を使用しなくても、濃度測定装置に、自動で連続測定値及びバッチ測定値の相関値を算出させるとともに、この相関値を用いて対象成分濃度を算出させることができる。
【発明の効果】
【0022】
このように構成した本発明によれば、専用の器具や専用のスキルなどを必要とすることなく、液体中の対象成分濃度を従来よりも高精度に測定することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[第1実施形態]
以下に本発明に係る濃度測定システム100の第1実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
<濃度測定システム>
本実施形態の濃度測定システム100は、例えば排水処理工程において微生物によりアンモニア態窒素の生物反応処理が行われる生物反応槽T(例えば曝気槽)において処理中の排水(以下、サンプル液ともいう)に含まれる対象成分の濃度を連続モニタするために用いられるシステムである。なお、生物反応槽Tとしては、上述した生物反応処理が行なわれるものには限られず、好気槽(硝化槽)、嫌気槽(無酸素層・脱窒槽)、亜硝酸化槽、アナモックス槽などであっても良い。
【0026】
具体的にこの濃度測定システム100は、
図1に示すように、サンプル液中の対象成分であるアンモニア態窒素の濃度を測定する第1測定装置たるアンモニア態窒素計10と、このアンモニア態窒素計10との間でデータを授受する情報処理装置20とを具備する。
【0027】
<アンモニア態窒素計>
アンモニア態窒素計10は、
図1に示すように、サンプル液にセンサ部Sが浸漬された状態でアンモニウムイオン濃度を連続測定するとともに、その測定値(以下、連続測定値ともいう)を後述する情報処理装置20に出力するものである。
【0028】
具体的にこのものは、イオン電極法を用いたものであり、
図2に示すように、アンモニウムイオンによる電位を測定するためのアンモニウムイオン電極11と、基準電位を測定するための基準電極12とを備えた液膜式のものであり、ここでは各電極11、12におけるサンプル液と接触する端部がセンサ部Sである。
【0029】
前記アンモニウムイオン電極11の内部液には、塩化アンモニウムが含まれており、内部電極としてはAg/AgCl電極が用いられている。また、応答膜は、選択的にアンモニウムイオンに応答する膜が用いられている。
【0030】
液膜式のアンモニウムイオン電極11はアンモニウムイオン以外のいわゆる妨害イオンにも感度を持つことから、本実施形態のアンモニア態窒素計10は、主たる妨害イオンであるカリウムイオンによる電位を測定するためのカリウムイオン電極13をさらに備えており、アンモニウムイオンに対するカリウムイオンの干渉を補正できるようにしている。なお、このカリウム電極13のセンサ部Sはサンプル液と接触する端部である。
【0031】
このアンモニア態窒素計10は、
図3に示すように、アンモニウムイオン電極11と基準電極12との電位差に基づいてアンモニウムイオン濃度を演算する演算部14としての機能を発揮する演算装置(図示しない)を備えており、前記演算部14で演算した値を前記連続測定値として情報処理装置20に出力する。
【0032】
<情報処理装置>
情報処理装置20は、CPU、メモリ、入力手段、通信インタフェース、表示器などを備えた、汎用又は専用のコンピュータであり、前記メモリの所定領域に格納されたプログラムに従ってCPUや周辺機器が協働することにより、
図3に示すように、第1受付部21、連続測定値記憶部22、第2受付部23、バッチ測定値記憶部24、相関値算出部25、及び相関値送信部26としての機能を発揮するように構成されている。
【0033】
以下、
図3及び
図4のフローチャートを参照しながら、各部21〜26の説明を兼ねて本実施形態の濃度測定システム100の動作について説明する。
【0034】
まず、アンモニア態窒素計10による連続測定が開始されると、第1受付部21がアンモニア態窒素計10の演算部14から出力される連続測定値を受け付ける(S1)。
【0035】
第1受付部21で受け付けられた連続測定値は、前記メモリの所定領域に形成された連続測定値記憶部22に送られ、この連続測定値記憶部22が前記連続測定値を時系列で記憶する。
具体的にこの連続測定値記憶部22は、第1受付部21が受け付けた連続測定値と、この連続測定値がアンモニア態窒素計10により測定された測定時間(つまり、演算部14が連続測定値を演算した時間)とを結びつけて記憶する。
【0036】
本実施形態では、
図1に示すように、上述した連続測定の途中でユーザがアンモニア態窒素計10とは別の第2測定装置30を用いて、生物反応槽Tから採取したサンプル液に含まれるアンモニア態窒素の濃度(アンモニウムイオン濃度)をバッチ測定し、その測定値(以下、バッチ測定値ともいう)を情報処理装置20に入力するようにしている。
【0037】
より詳細に説明すると、例えば下水処理などでは、一般的にサンプル液に含まれる対象成分濃度を日々バッチ測定して管理されている。このことから、ユーザは、上述した連続測定とは別に、例えば生物反応槽Tからサンプル液を採取して、このサンプル液中の対象成分濃度を手分析している。このバッチ測定では、ユーザは、生物反応槽Tから採取されたサンプル液そのもの(すなわち、採取された状態におけるサンプル液)に含まれる対象成分の濃度を分析しており、採取されたサンプル液は例えば濃度調整などの処理を施されずに分析されることになる。
本実施形態では、このバッチ測定に用いられる測定装置を第2測定装置30としており、具体的にこの第2測定装置30は、隔膜式のもので、試薬が必要であるため連続測定に不向きであるものの、前記アンモニア態窒素計10よりも高精度に測定可能なものである。
【0038】
この第2測定装置30により得られたバッチ測定値は前記入力手段を用いてユーザによって情報処理装置20に手入力され、情報処理装置20の第2受付部23がこのバッチ測定値を受け付ける(S2)。
なお、バッチ測定値は、無線又は有線で第2測定装置30から情報処理装置20に入力されるようにしても良い。
【0039】
第2受付部23で受け付けられたバッチ測定値は、前記メモリの所定領域に形成されたバッチ測定値記憶部24に送られ、このバッチ測定値記憶部24が前記バッチ測定値を時系列で記憶する。
具体的にこのバッチ測定値記憶部24は、第2受付部23が受け付けたバッチ測定値と、このバッチ測定値の測定対象たるサンプル液が生物反応槽Tから採取された採取時間とを結びつけて記憶する。なお、この採取時間は、ユーザが前記入力手段を用いて情報処理装置20に入力しても良いし、バッチ測定スケジュール情報として前記バッチ測定値記憶部24に予め記憶させておいても良い。
【0040】
そして本実施形態では、相関値算出部25が、互いに対応する連続測定及びバッチ測定において得られた連続測定値及びバッチ測定値の相関を示す相関値を算出する(S3)。
【0041】
ここでいう、互いに対応する連続測定及びバッチ測定とは、バッチ測定において採取されたサンプル液と、連続測定において測定されているサンプル液とが、仮に同じ測定装置で測定された場合に実質的に等しい対象成分濃度となるはずの連続測定及びバッチ測定である。
本実施形態では、互いに対応する連続測定及びバッチ測定は、バッチ測定におけるサンプル液が生物反応槽Tから採取された採取時間と、連続測定における測定時間とが略一致する連続測定及びバッチ測定である。
【0042】
つまり、本実施形態の相関値算出部25は、連続測定値記憶部22及びバッチ測定値記憶部24を参照して、バッチ測定値と、このバッチ測定値に結び付けられている採取時間と略一致する測定時間における連続測定値とに基づいて、前記相関値を算出する。
より詳細にこの相関値算出部25は、最新のバッチ測定から過去所定回遡ったバッチ測定までの間に得られた複数のバッチ測定値と、これらのバッチ測定それぞれに対応した連続測定において得られた複数の連続測定値とに基づいて相関値を算出するように構成されている。ここでは、相関値算出部25が、第2受付部23がバッチ測定値を受け付けた場合に逐次相関値を算出するようにしている。なお、ここでいう逐次算出するという意味は、第2受付部32がバッチ測定値を受け付けた場合に毎回相関値を算出することのみならず、第2受付部32がバッチ測定値を受け付けた複数回に一度相関値を算出する場合も含まれており、第1測定装置たるアンモニア態窒素計10の測定精度を担保するために必要な頻度で相関値の更新が行なわれるようにすれば良い。
【0043】
より具体的に説明すると、相関値算出部25は、第2受付部23がバッチ測定値を受け付けると、このバッチ測定値を含んだそれ以前の連続した所定数(例えば20個)のバッチ測定値と、これらのバッチ測定値に対応する連続測定値との偏差や比などに基づいて、回帰直線や校正曲線などの相関式を求め、この相関式の係数(例えば回帰係数)又はこの係数に基づいた値(例えば回帰係数の逆数)を相関値として算出している。
【0044】
このように相関値算出部25で算出された相関値は、相関値送信部26によってアンモニア態窒素計10に送信される(S4)。
そして、アンモニア態窒素計10は、相関値送信部26から送信された相関値を受信する受信部15を有しており、この受信部15で受信した相関値を用いて演算部14がアンモニウムイオン濃度を算出する。つまり、本実施形態のアンモニア態窒素計10は、相関値送信部26から送信される相関値を逐次受信して更新して(S5)、この相関値を用いて算出した連続測定値を情報処理装置20に逐次出力する(S1)。
【0045】
このように構成された本実施形態に係る濃度測定システム100によれば、アンモニア態窒素計10により得られた連続測定値に低濃度から高濃度にわたる測定値が含まれているので、互いに対応する複数の連続測定及び複数のバッチ測定において得られた複数の連続測定値及び複数のバッチ測定値に基づいて相関値を算出することで、低濃度側及び高濃度側の両方で連続測定値をバッチ測定値に合わせ込むことができる。
これにより、例えば現場で専用の器具や専用のスキルを必要とする校正などを行うことなく、生物反応処理される下水中のアンモニア態窒素の濃度を従来よりも高精度に測定できるようになり、ひいては送風機の無駄な電力を削減することで省エネ化を図ることができる。
【0046】
ところで、上述したように、イオン電極法を用いたアンモニア態窒素計はアンモニウムイオン以外の妨害イオンにも感度を持つところ、従来、主たる妨害イオンであるカリウムイオンの干渉を補正することで測定精度の向上を図ろうとしている場合がある。
しかしながら、このように妨害イオンの干渉を補正したとしても、今後求められるであろう測定精度を満足させることができず、この点に鑑みても、本実施形態に係る濃度測定システム100により高精度な測定を可能とすることは、格別顕著な作用効果といえる。
【0047】
ここで、従来と本実施形態とを比較した結果を
図5に示す。
従来は、低濃度側のみにおいて連続測定値の合わせ込みを行なっており、その結果、
図5の上段に示すように、連続測定値とバッチ測定値との相関を回帰直線で表したときに、傾き(回帰係数)が1.15となり、相関係数Rは0.96となっている。
一方、本実施形態に係る濃度測定システム100は、上述したように低濃度側と高濃度側との両方で連続測定値をバッチ測定値に合わせ込んでおり、その結果、
図5の下段に示すように、連続測定値とバッチ測定値との相関を回帰直線で表したときに、傾き(回帰係数)が1.02となり、相関係数Rは0.96となっている。
このように、従来と本実施形態とでは、相関係数Rには差が見られないものの、本実施形態の方が従来よりも傾きが1に近づいており、間違いなく連続測定値を高精度に測定できていることが看て取れる。
【0048】
また、本実施形態のように生物反応が起こるサンプル液内の対象成分濃度を測定する場合、例えば微生物の活性度などに起因してアンモニウム濃度が上下動することから、相関値の適切な値はその時々で変動する。これに対して、本実施形態に係る濃度測定システム100であれば、相関値算出部25が、第2受付部23が最新のバッチ測定におけるバッチ測定値を受け付けた場合に逐次相関値を算出し、アンモニア態窒素計10がこの最新の相関値を用いてアンモニウムイオン濃度を算出するので、その時々で適切な相関値を用いることができる。
【0049】
さらに、相関値算出部25が、複数の連続測定値と複数のバッチ測定値とに基づいて相関値を算出するので、連続測定値をバッチ測定値に精度良く合わせ込むうえで、相関値としてより適切な値を得ることができる。
【0050】
そのうえ、情報処理装置20が相関値を算出してアンモニア態窒素計10に送信するので、例えばユーザがバッチ測定値を情報処理装置20に入力するだけで、アンモニア態窒素計10に自動で最新の相関値を用いた濃度算出をさせることができる。
【0051】
[第2実施形態]
次に本発明に係る濃度測定システムの第2実施形態について説明する。
【0052】
この第2実施形態に係る濃度測定システムは、例えばシステムの運用開始直後や校正直後など、第1測定装置や第2測定装置を用いて得られた連続測定値やバッチ測定値が少ない場合に、連続測定値とバッチ測定値との相関を示す相関式や相関値を精度良く求められないことに鑑みてなされたものである。
【0053】
より詳細に説明すると、バッチ測定値と、このバッチ測定値に対応する連続測定値とで示されるデータ点数が十分に揃った状態で求められる理想の相関式(例えば回帰式)が、例えば
図6(a)や(b)の破線で示される直線になるとする。
これに対して、バッチ測定値と、このバッチ測定値に対応する連続測定値とで示されるデータ点数が少なく、例えば1日目のデータと2日目のデータとの2点のみである場合について考える。この場合、実際に得られた2点の値によっては、これらの2点に基づき実際に求められる相関式(例えば回帰式)が、
図6(a)や(b)の実線で示される直線になる。これらの実際の相関式は、理想の相関式と比較して傾きに大きな差が生じていたり、傾きが逆になっていたりしており、こうした実際の相関式を用いると測定精度の悪化を招来する。
【0054】
そこで、本実施形態に係る濃度測定システムは、例えばシステムの運用開始直後や校正直後など、連続測定値及びバッチ測定値で示されるデータ点数が少ない場合であっても、相関式や相関値を精度良く求められるようにすべくなされたものである。
【0055】
そして本実施形態に係る濃度測定システムは、上記課題を解決すべく、相関値算出部が、予め入力された仮のバッチ測定値と、この仮のバッチ測定値に対応する連続測定値として予め入力された仮の連続測定値とを用いて相関値を算出するように構成されている。
【0056】
より具体的に説明すると、
図7に示すように、ここでの情報処理装置20は仮のバッチ測定値や仮の連続測定値を、例えばキーボード等の入力手段60を用いてユーザが入力できるように構成されている。そして、外部から入力された仮の連続測定値は、第1受付部21により受け付けられて連続測定値記憶部22に記憶され、外部から入力された仮のバッチ測定値は、第2受付部23により受け付けられてバッチ測定値記憶部24に記憶される。
【0057】
ここでは互いに対応する仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を予め複数入力して記憶させており、具体的にこれらの仮の連続測定値や仮のバッチ測定値としては、例えばシステムの運用前や校正前などの過去に得られた測定値に基づく値を用いている。
本実施形態における仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値は、仮の連続測定値をx、仮のバッチ測定値をyとしたときに所定の関数式を満たすx、yの組み合わせとなるように設定してある。より具体的には、過去のバッチ測定により得られた最大値、最小値、及び平均値をそれぞれ仮のバッチ測定値yとし、これらの最大値、最小値、及び平均値と等しい値をそれぞれ仮の連続測定値xとして、仮のバッチ測定値y=仮の連続測定値xという関数式を満たすようにしている。
【0058】
次に、上述した仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を用いて補正値を求める手順について
図8のフローチャートを参照しながら説明する。
【0059】
まず、システム運用前などに例えばユーザによって入力された仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値それぞれを、連続測定値記憶部22及びバッチ測定値記憶部24が記憶する(S11)。
【0060】
次に、前記第1実施形態と同様、第1測定装置たるアンモニア態窒素計10による連続測定が開始されると、第1受付部21が連続測定値を受け付けて、その値を連続測定値記憶部22が記憶する。一方、第2測定装置30によるバッチ測定で得られたバッチ測定値が情報処理装置20に入力されると、第2受付部23がバッチ測定値を受け付けて、その値をバッチ測定値記憶部24が記憶する(S12)。
【0061】
ここで本実施形態の情報処理装置20は、
図7に示すように、S12において連続測定値及びバッチ測定値が入力された後、仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を連続測定値記憶部22及びバッチ測定値記憶部24から消去する仮データ消去部2Xをさらに備えている。
【0062】
具体的にこの仮データ消去部2Xは、S12において連続測定値及びバッチ測定値が入力された後、連続測定値記憶部22及びバッチ測定値記憶部24に仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値が記憶されているかを確認する(S13)。
【0063】
仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値が記憶されている場合、バッチ測定値記憶部24に記憶されている仮のバッチ測定値及びバッチ測定値の総数と、所定の閾値とを比較する(S14)。
【0064】
そして、その総数が閾値よりも大きい場合(すなわち、データ点数が十分に揃っている場合)、仮データ消去部2Xは仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を1つずつ連続測定値記憶部22及びバッチ測定値記憶部24から消去する(S15)。具体的には、
図9に示すように、一方の軸を連続測定値とし、他方の軸をバッチ測定値としたグラフにS12において入力された連続測定値及びバッチ測定値が示す点(測定データ)をプロットし、この点(測定データ)から最も近い点(仮データ)を示す仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を消去する。その後、仮データ消去部2Xは、相関値算出部25に算出信号を送信する。
【0065】
一方、S13において、仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値が記憶されていない場合や、S14において、仮のバッチ測定値及びバッチ測定値の総数が閾値よりも小さい場合(すなわち、データ点数が不十分の場合)は、仮データ消去部2Xは、仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を消去することなく、相関値算出部25に算出信号を送信する。
【0066】
相関値算出部25は、算出信号を受け取ると連続測定値記憶部22に記憶されている仮の連続測定値及び連続測定値と、バッチ測定値記憶部24に記憶されている仮のバッチ測定値及びバッチ測定値とを取得して、これらの値を用いて相関値を算出する(S16)。
具体的には、
図10に示すように、仮の連続測定値及び連続測定値と、仮のバッチ測定値及びバッチ測定値とを用いて例えば回帰直線を算出し、その回帰係数を相関値として求める。
なお、上述した仮データ消去部2Xによって仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値の全てが消去されている場合は、これらの値を用いることなく、前記第1実施形態と同様、バッチ測定値及び連続測定値に基づき相関値を算出する。
【0067】
以後、12〜S16を繰り返して相関値を算出し、算出された相関値を第1測定装置たるアンモニア態窒素計10に送信したり、算出された相関値を用いて連続測定値を補正したりする。
【0068】
このように仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を用いて相関値を算出した場合と、仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を用いることなく相関値を算出した場合とを比較した結果を
図11に示す。なお、連続測定値を補正しなかった場合も同時に比較する。
【0069】
ここでは比較実験として、
図12に示すように、仮のバッチ測定値及びこの仮のバッチ測定値に対応する仮の連続測定値(これらの値の組み合わせを仮データという)をそれぞれ3つずつ予め入力して記憶させた場合について説明する。なお、上述したS14における所定の閾値は7に設定してあり、4日目までは予め入力された3つの仮のデータを用いて相関値を算出し、5日目以降は仮のデータを1つずつ消去している。もちろん、予め入力する仮データの数やS14における閾値は適宜変更して構わない。
【0070】
上述した条件のもと、仮のデータを用いて相関値を算出し、この相関値を用いて連続測定値を補正した場合に、バッチ測定値と、このバッチ測定値に対応する補正後の連続測定値とで示される点をプロットしたものが、
図11のグラフにおける「○」である。
これに対して、仮のデータを用いずに相関値を算出し、この相関値を用いて連続測定値を補正した場合に、バッチ測定値と、このバッチ測定値に対応する補正後の連続測定値とで示される点をプロットしたものが、
図11のグラフにおける「△」である。また、連続測定値を補正せずに、バッチ測定値と、このバッチ測定値に対応する連続測定値とで示される点をプロットしたものが、
図11のグラフにおける「×」である。
【0071】
上述した比較実験の結果、表1に示すように、仮のデータを用いて相関値を算出し、この相関値を用いて連続測定値を補正した場合、誤差平均値が0.19、誤差総計が1.33となり、仮のデータを用いていない場合や、連続測定値を測定しない場合に比べて、連続測定値を精度良く求められていることが看て取れる。
【0073】
このように、本実施形態に係る濃度測定システム100は、例えばシステムの運用開始直後や校正直後など、連続測定値及びバッチ測定値で示されるデータ点数が少ない場合であっても、相関値を精度良く算出することができ、連続測定値を高精度に求められる。
【0074】
さらに、本実施形態に係る濃度測定システム100は、仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を用いて回帰を行っている分、これらの仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を用いていない場合に比べて、回帰が安定するために必要となる測定データの点数を少なくすることができる。
これにより、より直近の測定データを用いて回帰を行うことができるので、その時のセンサ状態により適した回帰式の算出や相関値の算出が可能となる。
【0075】
なお、本発明は前記第1実施形態及び前記第2実施形態に限られるものではない。
【0076】
例えば、前記第1実施形態では、アンモニア態窒素計10が相関値を用いてアンモニウム濃度を算出するように構成されていたが、
図13に示すように、情報処理装置20が、相関値を用いて連続測定値を補正するように構成されていても良い。具体的にこの情報処理装置20は、第1受付部21が受け付けた連続測定値と相関値算出部25が算出した相関値とを取得するとともに、相関値を用いて連続測定値を補正する補正部27を備えている。
【0077】
また、
図13に示すように、情報処理装置20は、風量制御部28としての機能をさらに備えていても良い。具体的にこの風量制御部28は、上述した補正部27により補正された連続測定値を取得するとともに、この値に基づいて、送風機40にON/OFF信号や風量制御信号を出力する。
【0078】
さらに、情報処理装置20は、
図14に示すように、アンモニア態窒素計10のメンテナンスが必要であることや、メンテナンス時期が近いことを報知する報知信号を出力するメンテナンス報知部29をさらに備えていても良い。
このメンテナンス報知部29は、連続測定値及びバッチ測定値と、相関値算出部25により算出された相関値とを取得するとともに、これらの値に基づいてメンテナンス時期を判断する。より具体的には、連続測定値とバッチ測定値との偏差が所定値以上になった場合、又は、相関値が所定値以上或いは所定値以下になった場合にアラートを出すようにしている。
なお、連続測定値及びバッチ測定値、又は、相関値とのいずれか一方を取得して、その値に基づいてメンテナンス時期を判断するようにしても良い。
【0079】
ところで、液体中の対象成分濃度が低下すると、浮遊物質(SS)が低下し、液体中を浮遊するが生物反応を起こす対象を求めて、例えばアンモニア態窒素計10のセンサ部Sなどに付着したり、センサ内部の可塑剤を分解することがある。従って、液体中の浮遊物質が低下している場合、アンモニウム電極11などの寿命が短くなる恐れがある。
電極の寿命に影響するこのような現象は、例えば酸化−還元電位(ORP)、溶存酸素量(DO)の値が上昇している場合や、微生物活性が高い条件(例えば液体の温度が30℃〜40℃)のときなども起こり得る。
そこで、
図15に示すように、情報処理装置20は、生物反応処理されている液体中の浮遊物質量(SS)、溶存酸素量(DO)やORPやpHなどを分析する別の種々の分析計50(SS計、DO計、ORP計、pH計など)による分析結果を受信する分析結果受信部210と、この分析結果に基づいてアンモニア態窒素計10の異常を検知する異常検知部211とを有していても良い。
なお、種々の分析計50は、濃度測定システム100に備えさせたものであっても良いし、生物反応槽Tなどに別途設けられたものであっても良い。濃度測定システム100とは別に予め設けられている分析計50からの分析結果を受信するためには、前記分析結果受信部210は、例えばクラウドに格納された分析結果を受信できるように構成されていることが好ましい。
【0080】
加えて、前記各実施形態における情報処理装置20の一部又は全部の機能をアンモニア態窒素計10に備えさせても構わない。
かかるアンモニア態窒素計10の具体的実施態様としては、
図16に示すように、アンモニウムイオン電極及び基準電極の電位差に基づいて補正前のアンモニウムイオン濃度を連続的に演算する演算部14と、この演算部14により得られる連続測定値を記憶する記憶部16と、当該アンモニア態窒素計10とは別の第2測定装置30を用いて、生物反応槽Tから採取した液体に含まれるアンモニウムイオン濃度をバッチ測定したバッチ測定値を受け付ける受付部17と、前記バッチ測定値を記憶するバッチ測定値記憶部18と、連続測定値及びバッチ測定値の相関を示す相関値を算出する相関値算出部19と、前記相関値を用いて補正前のアンモニウムイオン濃度を補正して補正後のアンモニウムイオン濃度を算出する濃度算出部110とを備えた構成が挙げられる。
【0081】
そのうえ、互いに対応する連続測定及びバッチ測定は、前記各実施形態の定義には限定されず、例えばバッチ測定におけるサンプル液が生物反応槽から採取された採取時間と、連続測定における測定時間との時間差が、生物反応処理されている液体中の対象成分濃度が実質的に変動しない所定時間以内となる連続測定及びバッチ測定であっても良い。
【0082】
また、バッチ測定値記憶部24は、前記第1実施形態ではバッチ測定値と採取時間とを結びつけて記憶していたが、バッチ測定値とバッチ測定が行なわれた時間とを結びつけて記憶しても良いし、バッチ測定値と第2受付部23がバッチ測定値を受け付けた時間とを結びつけて記憶しても良い。
【0083】
さらに、第1測定装置としては、アンモニア態窒素計には限られず、例えば塩化物イオン電極などを有する硝酸計であっても良い。
加えて、第1測定装置は、例えば生物反応槽内のアンモニア態窒素濃度を知るべく、アンモニア態窒素の濃度に応じて増減する例えばカリウムイオンの濃度を測定するものであっても良い。
【0084】
その他、第1測定装置としては、ナトリウムイオン電極、カリウムイオン電極、カルシウムイオン電極、マグネシウムイオン電極、塩化物イオン電極、臭化物イオン電極、ヨウ化物イオン電極、硫化物イオン電極、銅イオン電極、カドミウムイオン電極、鉛イオン電極などを有したものであっても良い。
なお、上述した第1測定装置を用いた場合の妨害イオンを附言すると、ナトリウムイオン電極に対してはカリウムイオン、リチウムイオン、アンモニウムイオンが妨害イオンとなり、カリウムイオン電極に対してはセシウムイオンが妨害イオンとなり、カルシウムイオン電極に対しては鉄イオン、亜鉛イオンが妨害イオンとなり、銅イオン電極に対しては鉄イオンが妨害イオンとなり、カドミウムイオン電極に対しては鉛イオン、鉄イオンが妨害イオンとなり、鉛イオン電極に対しては鉄イオン、クロムイオン、カドミウムイオンが妨害イオンとなる。
【0085】
また、前記第2実施形態では、仮データ消去部が仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を消去する実施態様を説明したが、外部から入力された仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を消去せずに、データ点数が十分揃った後でも相関値の算出に使っても良い。
【0086】
さらに、前記第2実施形態では、過去のバッチ測定により得られた最大値、最小値、及び平均値をそれぞれ仮のバッチ測定値としていたが、これはユーザにとって入力する値を判断し易くするためであり、仮のバッチ測定値としては適宜変更して構わないし、入力する値の数も3つには限らない。
【0087】
加えて、前記第2実施形態では、仮のバッチ測定値y=仮の連続測定値xを満たすように仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を設定していたが、上記の関係式とは異なる関数式を満たすように仮の連続測定値及び仮のバッチ測定値を設定しても良い。
また、関数式を用いることなく、過去(例えば校正前)に実際に得られたバッチ測定値及びこのバッチ測定値に対応する連続測定値を、それぞれ仮のバッチ測定値及び仮の連続測定値としても構わない。この場合、バッチ測定値に対応する連続測定値が異常値(外れ値)であるか否かを判断した上で、その値が異常値であった場合には、それ以外の尤もらしい連続測定値を選択するようにしても良い。
【0088】
その他、本発明は前記各実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。