特許第6831517号(P6831517)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6831517
(24)【登録日】2021年2月2日
(45)【発行日】2021年2月17日
(54)【発明の名称】電極の作製方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0562 20100101AFI20210208BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20210208BHJP
   H01M 4/1395 20100101ALI20210208BHJP
   H01M 12/08 20060101ALI20210208BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20210208BHJP
   H01G 11/56 20130101ALI20210208BHJP
   H01G 11/22 20130101ALI20210208BHJP
【FI】
   H01M10/0562
   H01M10/0585
   H01M4/1395
   H01M12/08 K
   H01G11/84
   H01G11/56
   H01G11/22
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-65336(P2017-65336)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2018-170112(P2018-170112A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2020年1月21日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成28年度経済産業省「革新的エネルギー技術国際共同研究開発事業(過酷温度環境作動リチウムイオン二次電池の開発)」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(72)【発明者】
【氏名】北浦 弘和
(72)【発明者】
【氏名】細野 英司
(72)【発明者】
【氏名】周 豪慎
【審査官】 鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−158702(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/086689(WO,A1)
【文献】 特開2014−207268(JP,A)
【文献】 特開昭57−157462(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/141120(WO,A1)
【文献】 特開2012−014877(JP,A)
【文献】 特開2010−257828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/0562
H01G 11/22
H01G 11/56
H01G 11/84
H01M 4/1395
H01M 10/0585
H01M 12/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極材料を固体電解質上に熱融着させ、固体電解質上に金属または合金系電極を形成させることで、電極/固体電解質構造体を製造する方法であって、電極材料を固体電解質上に熱融着させる際に、電極材料を熱溶融するとともに、超音波を印可することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法により電極/固体電解質構造体を製造し、得られた電極/固体電解質構造体を他の構成要素と組み合わせて、電気化学セルを製造する方法。
【請求項3】
電気化学セルが電池であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
電気化学セルが全固体電池であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
電気化学セルが金属−空気電池であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質を用いる電池などの電気化学セル用の電極に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器用の電源をはじめ、自動車や航空機用などの電源として、また、再生可能エネルギーなどにより発電された電力の蓄電用として、電池の重要性はますます大きくなっている。
近年、安全性に優れた全固体電池の電解質として、また、液体電解質を用いる電池において、セパレータあるいは正極側または負極側に設ける電解質層として等、様々な用途に向けて固体電解質の研究が進められている。また、Liを代表とする金属系および合金系の電極は従来の電極に比べて大きな容量が得られることから、期待されており、固体電解質を用いる場合においても有望な電極として開発が進められている。
固体電解質を用いる電池において、金属または合金系電極を用いる場合、固体電解質 / 電極界面の構築が重要となる。このような界面を構築する従来技術として、圧着、蒸着、堆積、熱融着、界面修飾などの手法が用いられている (圧着および蒸着:非特許文献1、熱融着および界面修飾:非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Electrochem. Commun., 22, 177 (2012)
【非特許文献2】Nature Mater. (2016) doi:10.1038/nmat4821
【非特許文献3】Phys.Chme.Chem.Phys., 14, 10008 (2012)
【非特許文献4】J. Mater. Sci., 48, 5846 (2013)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
成型された固体電解質に電極を圧着する場合、固体電解質が割れてしまう危険性がある。また、接着面に対して均一に圧力をかけることは難しく、均質な界面を作製するのが困難である。また、接着性に乏しい材料では、この手法は利用できない。一方、蒸着、堆積法は、密着性の高い界面を作製するのに適しているが、真空条件が必要であり、また、堆積速度が遅く堆積可能な面積も限定されることから、時間やコストがかかる。また、界面修飾法でもこれらの手法を用いることが多く、作業工程の増加にもなってしまう。熱融着では、融着しにくい材料などもあり、密着性の高い界面を作るのが難しい(非特許文献2〜4)。
本発明の目的は、これら従来の手法の欠点を有さず、簡単な操作で、電極を固体電解質に密着させる手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記目的で鋭意研究を重ねた結果、電極材料を固体電解質上に熱融着させる際に、同時に超音波を照射することにより、固体電解質上に密着性の高い金属または合金系電極を作製することができ、当該電極−固体電解質構造体を用いて構成した電気化学セルにおいて、電極−固体電解質界面の内部抵抗が小さく、また、良好な電気化学特性が得られることを見出した。
【0006】
具体的には、本発明者らは、固体電解質として、Li1+xAlyGe2-y(PO4)3(以下LAGPとする)、および、Al doped-Li7La3Zr2O12(以下LLZとする)を用い、超音波はんだごて(図1)を用いて、Li金属を熱溶融するとともに、超音波を印可しつつ、当該固体電解質上に融着させることにより、Li金属電極を形成することで、密着性の高い、均一なLi/固体電解質界面が形成され(図3)、その結果、Li金属を単に加熱溶融させる、通常の熱融着に比べ、Li/固体電解質界面の抵抗を著しく低減させることができ(図4、5)、また、このようにして作製された対称セルLi/LLZ/Liが、長期間、安定してLiの電気化学的溶解・析出を行うことが可能である(図6)ことを見出した。
本発明は、本発明者らによるこれらの知見に基づいてなされたものである。
【0007】
すなわち、本出願は、以下の発明を提供するものである。
〈1〉電極材料を固体電解質上に熱融着させ、固体電解質上に金属または合金系電極を形成させることで、電極/固体電解質構造体を製造する方法であって、電極材料を固体電解質上に熱融着させる際に、超音波を印可することを特徴とする方法。
〈2〉〈1〉の方法により電極/固体電解質構造体を製造し、得られた電極/固体電解質構造体を他の構成要素と組み合わせて、電気化学セルを製造する方法。
〈3〉電気化学セルが電池であることを特徴とする、〈2〉に記載の方法。
〈4〉電気化学セルが全固体電池であることを特徴とする、〈2〉に記載の方法。
〈5〉電気化学セルが金属−空気電池であることを特徴とする、〈2〉に記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明において採用した、熱融着の際に超音波を印可する方法(以下、超音波援用熱融着法という)では、数秒という非常に短時間で、密着性の高い電極/固体電解質界面を形成することが可能である。
また、本発明により、密着性の高い電極/固体電解質界面が形成され、当該界面の抵抗が低減されることによって、これを用いて構成される電気化学セル全体としての抵抗を低減することが可能となり、レート特性を向上することが可能となる。
また、本発明により形成される電極/固体電解質界面は、電気化学的に安定であり、これを用いることにより、長期間安定な充放電特性を有する電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明において使用した、超音波はんだごての写真。
図2】(a)ホットプレートを用いた熱融着法、および、(b)超音波はんだごてを用いた超音波援用熱融着法により、LLZペレット上に融着したLi金属の写真。
図3】(a)ホットプレートを用いた熱融着法、および、(b)超音波はんだごてを用いた超音波援用熱融着法により融着した、Li/LLZの破断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真。
図4】(a)Au/LAGP/Au、(b)ホットプレートを用いた熱融着法により融着したLi/LAGP/Au、および、(c)超音波はんだごてを用いた超音波援用熱融着法により融着したLi/LAGP/Auのインピーダンスプロット。円弧の右端の値が全体の抵抗を意味する。
図5】(a)ホットプレートを用いた熱融着法、および、(b)超音波はんだごてを用いた超音波援用熱融着法により融着した、Li/LLZ/Liのインピーダンスプロット。
図6】(a)ホットプレートを用いた熱融着法、および、(b)超音波はんだごてを用いた超音波援用熱融着法により融着した、Li/LLZ/Liの定電流分極測定結果を示す図。0.1mA/cm2の電流を30分毎に方向を逆転して流している。
図7】各温度と各超音波出力でスライドガラス上にLi金属を超音波援用熱融着法にて接着させたときの光学写真(超音波の振動数は60kHzに固定)。
図8】240℃、5Wの超音波出力の条件でLi金属をスライドガラス上に接着させたときの光学写真。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明において用いられる固体電解質としては、例えば、上述のLi1+xAlyGe2-y(PO4)3(LAGP)のようなNASICON型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、同じく上述のLi7La3Zr2O12(LLZ)等のガーネット型構造を有する化合物、リン酸リチウムに窒素をドープしたLIPON(LiPO4-xNx)とその類似化合物、Li3xLa2/3-xTiO3等のペロブスカイト型構造を有する化合物、Li4SiO4等の酸化物系固体電解質、及び、硫化リンリチウム等の硫化物系固体電解質などのリチウムイオン伝導体、NASICON型構造を有するナトリウム含有リン酸化合物、Na2O-11Al2O3等のβ-アルミナ、及び、硫化リンナトリウム等の硫化物系固体電解質などのナトリウムイオン伝導体が挙げられ、さらに、リチウムイオンやナトリウムイオンに限らず、Mg等他のカチオンや酸化物イオン等のアニオン伝導体にも、本発明は適用可能である。
【0011】
本発明において用いられる金属または合金系電極としては、例えばLi、Na、Al、K、Sn、Pb、In、Li-In合金、Li-Sn合金、Li-Al合金等からなる電極が挙げられる。
【0012】
本発明において用いられる超音波援用熱融着法において、超音波は、10〜60kHz程度の周波数のものを2〜10W程度の出力で、1〜3秒程度印可することが好ましく、また、熱融着温度は、各金属または合金の融点に応じて60〜750℃程度であることが好ましい。本発明の実施例においては、このような超音波援用熱融着を実現する手段として、超音波はんだごてを用いているが、これに限られるものではなく、上記超音波を印可することができ、上記熱融着を実現できる手段であれば、適宜のものを使用することができる。
【0013】
本発明によって作製される電極/固体電解質構造体は、適宜、他の構成要素と組み合わせることにより、一次電池、二次電池、キャパシタ、電気化学測定用セルなど、各種の電気化学セルに用いることができる。
本発明によって作製される電池としては、例えば、Li負極/リチウムイオン伝導性固体電解質構造体とLi1-xFePO4などの正極とから構成されるリチウムイオン電池などの全固体電池や、空気中の酸素を正極活物質とし、Li負極/リチウムイオン伝導性固体電解質構造体と多孔質カーボンなどの空気極とから構成されるLi−空気電池などの金属−空気電池が挙げられる。
【実施例】
【0014】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0015】
実施例1.LAGPへのLi金属の接着
固体電解質として、Li1+xAlyGe2-y(PO4)3(LAGP)を用い、通常の熱融着法、および、本発明による超音波援用熱融着法により、当該固体電解質上にLi金属電極を形成した。各融着は、Arガスで満たされたグローブボックス中で、以下の手順で行った。
(1)通常の熱融着法(ホットプレートによる融着)
230℃に加熱したホットプレート上にΦ10mmのLi金属を張り付けたCuメッシュを設置し、その上にAu電極を片側にスパッタリングしたLAGPペレットを、Au電極を上側にして設置した。LAGPペレットをピンセットで押し、3分程度保持してLi金属が溶融したのを確認した後にホットプレート上から取り除き冷却を行った。
(2)超音波援用熱融着法
超音波援用熱融着を行う手段として、超音波はんだごて(図1)(メーカー名:黒田テクノ株式会社、品番:サンボンダ USM-560、超音波発振周波数:60kHz±5kHz、超音波発振出力:1〜12 W、ヒーター温度設定:200〜500℃)を用いた。
LAGPペレット上にマスキングテープにてΦ10mmのマスキングを行った。ヒーターを240℃に設定し、加熱されたコテ先にLi金属を乗せ、LAGPペレットに接触させた後に60kHz、5Wの超音波を1秒程度印加して接着を行った。
【0016】
実施例2.LLZへのLi金属の接着
固体電解質として、Al doped-Li7La3Zr2O12(LLZ)を用い、通常の熱融着法、および、本発明による超音波援用熱融着法により、当該固体電解質上にLi金属電極を形成した。各融着は、Arガスで満たされたグローブボックス中で、以下の手順で行った。なお、LLZにおけるAlのドープは、LLZのガーネット型構造を安定化させるために行われたものである。
(1)通常の熱融着法(ホットプレートによる融着)
230℃に加熱したホットプレート上にLLZペレットを設置し、その上にΦ10mmのディスク状Li金属を設置し、Cuメッシュ越しに上からピンセットで押した。3分程度保持してLi金属が溶融したのを確認した後にホットプレート上から取り除き冷却を行った。逆側も同様にしてLi金属を融着させ、Li/LLZ/Liセルを作製した。
(2)超音波援用熱融着法
超音波援用熱融着を行う手段として、超音波はんだごて(図1)を用いた。
LLZペレット上にマスキングテープにてΦ10mmのマスキングを行った。ヒーターを240℃に設定し、加熱されたコテ先にLi金属を乗せ、LLZペレットに接触させた後に60kHz、5Wの超音波を1秒程度印加して接着を行った。逆側も同様にしてLi金属を融着させ、Li/LLZ/Liセルを作製した。
図2に、ホットプレートにより(a)、または超音波援用熱融着法により(b)、LLZ上にLiを融着させた時の写真を示す。
LLZはLi金属と反応し難い固体電解質として知られており(非特許文献3、非特許文献4)、図2ではどちらも一見融着しているように見えるが、ホットプレートで融着させた場合は簡単に剥がすことが可能である。一方、超音波援用熱融着法を用いて融着させた場合は簡単には剥がれなくなった。これは超音波により、固体電解質表面が活性化され、Li/固体電解質間での反応が促進されるためと考えられる。
図3に、Li / LLZ破断面の電子顕微鏡写真を示す。ホットプレートで融着させた場合(a)は、Li/LLZ界面に空隙が多くみられる。一方で、超音波援用熱融着法を用いて融着させた場合(b)には、密着性の高い均一な界面が構築できていることが見て取れる。
【0017】
実施例3.インピーダンス測定
実施例1及び2に記載の熱融着法及び超音波援用熱融着法により作製したLi/LAGP/Au及びLi/LLZ/Liセルを、それぞれグローブボックス中でプラスチックフィルムおよび密閉瓶に封入し、グローブボックス中から取り出して、30℃に温めた恒温槽内でインピーダンス測定を行った。交流電圧は10mV,周波数範囲は100mHz〜1MHzとした。
図4に、LAGPの両面にAu電極をスパッタリングしたAu/LAGP/Au、ホットプレートでLiを融着したLi/LAGP/Au、および超音波援用融着法によりLiを融着したLi/LAGP/Auのインピーダンスプロットを示す。インピーダンスプロットにおける円弧の右端の値が、セル全体の抵抗を意味する。
Au/LAGP/Au(a)ではLAGP固体電解質自体の抵抗が観測でき、約930オームの抵抗が観測された。Li/LAGP/AuではこれにLi/LAGP界面の抵抗が加わり、ホットプレートで融着した場合(b)は約4300オームの抵抗となった。一方で、超音波援用熱融着法で融着した場合(c)は、約1250オームの抵抗となり、Li/LAGP界面の抵抗を著しく低減することができたことが分かる。
図5に、ホットプレートにより(a)、または超音波援用熱融着法により(b)融着したLi/LLZ/Liのインピーダンスプロットを示す。
LAGP同様に、超音波援用熱融着法を用いることにより、Li/LLZ界面の抵抗を著しく低減することができたことが分かる。
【0018】
実施例4.定電流分極測定
実施例2に記載の熱融着法及び超音波援用熱融着法により作製したLi/LLZ/Liセルを、それぞれグローブボックス中でプラスチックフィルムおよび密閉瓶に封入し、グローブボックス中から取り出して、30℃に温めた恒温槽内で定電流分極測定を行った。測定は、0.1mA/cm2の電流を30分毎に方向を逆転して流し、100時間の間電圧の変化を観測することにより、行った。
図6に、各Li/LLZ/Liセルにおいて得られた結果を示す。
ホットプレートを用いて融着した場合(a)は、測定開始後すぐに電圧が急激に降下してしまった。これはLiが一部分に集中して析出してしまい、部分的にショートしてしまったためと考えられる。一方、超音波援用熱融着法を用いて融着した場合(b)では、そのような挙動は観測されず、100時間、100回以上の電流の逆転を繰り返しても、一定の振れ幅の電圧を観測することができた。
【0019】
実施例5.
熱溶融温度と印可する超音波の出力を変えて、スライドガラス上にLi金属を超音波援用熱融着させた。超音波の周波数は、60kHzに固定した。その結果を、図7に示す。
図7から、温度と超音波出力が低いと、Li金属は融着しにくいこと、220℃、1Wくらいからきれいに接着しだすこと、そして、240℃、5Wくらいで十分に接着できることが見て取れる。
図8に示すように、240℃、5Wの条件では、Li金属をスライドガラス上に塗り広げることで、文字のような複雑な形状を形成することも可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8