【文献】
任天堂公式ガイドブック オウガバトル64,日本,株式会社小学館,1999年 9月20日,初版第一刷,第25-26頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0018】
1.構成
図1は、本実施形態のネットワークシステム(ゲームシステム)を示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のネットワークシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0019】
サーバ20は、複数のユーザ(プレーヤ)間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であり、本実施形態ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれるコミュニティ型のサービスを提供するサーバである。つまり、サーバ20は、ユーザの情報(ユーザ名、日記、掲示情報、ゲームフィールドの状況など)をログインしたユーザだけでなく、当該ユーザとフレンド関係にある他のユーザにも送信し、ユーザ間でコミュニケーションを図るようにしている。サーバ20は、会員登録を行ったユーザに限定してサービスを提供するようにしてもよい。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0020】
また、本実施形態のサーバ20は、端末10からの要求に応じて、オンラインゲームサービス(ソーシャルゲーム)を提供する。本実施形態では、端末10においてゲームプログラムが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム要素(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報、当該ゲームを構成するステージに関する情報等が管理される。
【0021】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0022】
図2に本実施形態のゲーム装置(端末10)の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のゲーム装置は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0023】
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作入力)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネル、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。
【0024】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能
はハードディスク、RAMなどにより実現できる。記憶部170は、プレーヤが保有する(使用可能な)キャラクタ(プレーヤキャラクタ)に関する情報(種類、各種パラメータ、属性、レア度等)、プレーヤが保有する複数のキャラクタのうちプレーヤによってデッキ(パーティ)を構成するキャラクタとして設定された複数のキャラクタの設定情報、プレーヤが保有するアイテムに関する情報、敵キャラクタに関する情報、ゲームを構成するステージに関する情報等を記憶する。
【0025】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのディスプレイにより実現できる。
【0026】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0027】
通信部196はサーバ20との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0028】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0029】
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(操作入力)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、キャラクタ制御部110、選択肢提示部112、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0030】
キャラクタ制御部110は、プレーヤキャラクタと敵キャラクタを、所与のアルゴリズムに従って自動的に行動(攻撃行動、防御行動、回復行動など)させ、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタのパラメータ(ヒットポイントなど)を更新する制御を行う。なお、複数のプレーヤキャラクタがパーティを組んで対戦を行う場合、パーティを組む複数のプレーヤキャラクタの全てを自動的に行動させてもよいし、パーティを組む複数のプレーヤキャラクタのうち、一部のプレーヤキャラクタをプレーヤの操作入力に基づき制御し、他のプレーヤキャラクタを自動的に行動させる制御を行うようにしてもよい。また、ゲームモードとしてオートモードとマニュアルモードとを用意しておき、プレーヤによりオートモードが選択された場合には、プレーヤキャラクタを自動的に行動させる制御を行い、マニュアルモードが選択された場合には、プレーヤキャラクタをプレーヤの操作入力に基づき制御するようにしてもよい。
【0031】
選択肢提示部112は、プレーヤキャラクタの自動行動の指針を示す複数の候補の中から所定数の第1の選択肢を選択し、選択した前記所定数の第1の選択肢をプレーヤに選択可能に提示する処理を行う。また、選択肢提示部112は、所定の条件が満たされた場合に、ゲーム状況に応じて前記複数の候補の中から前記所定数の第1の選択肢を再度選択し提示する処理を行う。ここで、所定の条件としては、例えばプレーヤキャラクタや敵キャラクタの数が増減したことを条件としてもよいし、プレーヤキャラクタや敵キャラクタの状態(例えば、ヒットポイント等のパラメータ、ゲーム空間における位置など)が変化したことを条件としてもよいし、前回第1の選択肢がプレーヤにより選択された時点或いは
前回第1の選択肢を提示した時点から所定時間経過したことを条件としてもよい。また、第1の選択肢を再度選択して提示することを指示する操作入力があったことを所定の条件としてもよい。また、ゲーム状況とは、例えばプレーヤキャラクタや敵キャラクタの数でもよいし、プレーヤキャラクタや敵キャラクタの状態でもよいし、対戦開始時点からの経過時間でもよいし、プレーヤにより選択された第1の選択肢の履歴でもよい。プレーヤに提示する第1の選択肢の数は、所定数に固定してもよいし、プレーヤやプレーヤキャラクタのレベル、ゲーム状況等に応じて所定数から増減させてもよい。
【0032】
また、選択肢提示部112は、前記プレーヤキャラクタと前記敵キャラクタとの相対的な戦力差に基づいて、又は、前記プレーヤキャラクタが同一の前記敵キャラクタと対戦した回数又は頻度に基づいて、プレーヤに提示する前記第1の選択肢、及び、前記第1の選択肢をプレーヤに提示する頻度の少なくとも一方を決定してもよい。当該戦力差は、前記プレーヤキャラクタの攻撃力や防御力等のパラメータと前記敵キャラクタのパラメータとに基づき求めることができる。
【0033】
また、選択肢提示部112は、前記プレーヤキャラクタの状態、前記敵キャラクタの状態、プレーヤによって選択された前記第1の選択肢の履歴、及び、プレーヤによって選択された第2の選択肢の履歴の少なくとも1つが所定の条件を満たした場合に、前記所定数の第1の選択肢が提示されているか否かに関わらず、前記プレーヤキャラクタの行動の内容(例えば、各プレーヤキャラクタの必殺技など)を示す所定数の第2の選択肢をプレーヤに選択可能に提示する処理を行う。
【0034】
また、選択肢提示部112は、前記プレーヤキャラクタが前記敵キャラクタと対戦する対戦画面において、プレーヤに提示する前記所定数の第1の選択肢と、プレーヤに提示する前記所定数の第2の選択肢を表示する表示制御を行う。
【0035】
キャラクタ制御部110は、プレーヤによって前記第1の選択肢のいずれかを選択する操作が行われた場合に、プレーヤによって選択された前記第1の選択肢に基づいて、前記プレーヤキャラクタの行動を制御し、プレーヤによって前記第2の選択肢のいずれかを選択する操作が行われた場合に、プレーヤによって選択された前記第1の選択肢で示される自動行動の指針に関わらず、プレーヤによって選択された前記第2の選択肢に基づいて前記プレーヤキャラクタの行動を制御する。
【0036】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタ、第1の選択肢、第2の選択肢等を含むゲーム画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0037】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0038】
また処理部100は、ゲームを開始した場合には、ゲームを開始したことを通知するための情報をサーバ20に送信し、ゲームが終了した場合には、ゲーム結果や各種ゲームパラメータに関するゲーム結果情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、ゲーム装置(端末10)から送信された、ゲーム結果情報に基づいて、各プレーヤに対応付けられた各種データの更新処理を行う。
【0039】
また、本実施形態のゲームシステムをサーバシステム(ゲームシステム)として構成してもよい。サーバシステムは、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通
信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。この場合には、サーバシステムは、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末(例えば、スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)から送信された操作入力(端末の入力部に入力されたデータ)に基づいて、処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
【0040】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0041】
本実施形態のゲームシステムは、プレーヤキャラクタが敵キャラクタと対戦するゲームを実行するように構成されている。
【0042】
図3は、本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、端末10の表示部190(タッチパネル)に表示され、プレーヤは、指先やタッチペン等をタッチパネルに接触させる操作(タッチ操作)を行うことで操作入力を行うことができる。
【0043】
図3に示すゲーム画面GIは、対戦画面を示しており、ゲーム画面GIの上側領域には、パーティを組む複数のプレーヤキャラクタPCと、対戦相手となる敵キャラクタECが表示される。プレーヤキャラクタPC(ここでは、パーティを組む全てのプレーヤキャラクタPC)と敵キャラクタECは、自動的に行動(攻撃行動、防御行動、回復行動、必殺技や魔法などの技の行使など)して戦闘を行うように制御される。例えばプレーヤキャラクタPCが攻撃行動を行うと、プレーヤキャラクタPCの攻撃力と敵キャラクタECの防御力(及び、敵キャラクタECが防御行動を行っているか否か)とキャラクタ間の属性の組み合わせ等に応じて敵キャラクタECのヒットポイント(HP)が減少する。同様に、敵キャラクタECが攻撃行動を行うと、敵キャラクタECの攻撃力とプレーヤキャラクタPCの防御力(及び、プレーヤキャラクタPCが防御行動を行っているか否か)とキャラクタ間の属性の組み合わせ等に応じてプレーヤキャラクタPCのヒットポイントが減少する。プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが所定値以下となった場合には当該プレーヤキャラクタPCが対戦画面から消去され、敵キャラクタECのヒットポイントが所定値以下となった場合には当該敵キャラクタECが対戦画面から消去される。
【0044】
ゲーム画面GIの下側領域には、プレーヤに選択可能に提示された所定数(ここでは、3つ)の第1の選択肢CH
1が表示される。第1の選択肢CH
1は下側領域の左側に表示され、端末10を把持したプレーヤが左手(例えば、左手の親指)で第1の選択肢CH
1を選択し易いように配置されている。なお、プレーヤに選択可能に提示する第1の選択肢CH
1の数を、プレーヤやプレーヤキャラクタPCのレベルの上昇に応じて増加させてもよいし、敵キャラクタECが行使した技の影響により減少させてもよい。第1の選択肢CH
1を減少させる場合、一部の第1の選択肢CH
1をゲーム画面GIから消去してもよいし、一部の第1の選択肢CH
1をグレーアウト表示するなどしてプレーヤが選択できないようにしてもよい。
【0045】
第1の選択肢CH
1は、プレーヤが各プレーヤキャラクタPCの自動行動の指針を指示(入力)するためのボタンであり、プレーヤが第1の選択肢CH
1のいずれかを選択する操作を行うと、選択された第1の選択肢CH
1に従って各プレーヤキャラクタPCの自動
行動が制御される。例えば、
図3において「体力を高く保て」の第1の選択肢CH
1が選択された場合には、各プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが上限値の70%まで低下した場合に回復行動(アイテムを使用したり魔法などの技を行使したりしてヒットポイントを回復させる行動)を行うように、各プレーヤキャラクタPCの行動が制御される。また、「全体的に下がれ!」の第1の選択肢CH
1が選択された場合には、敵キャラクタECから遠ざかって遠距離から飛び道具(弓矢など)や魔法を使って攻撃行動を行うように、各プレーヤキャラクタPCの行動が制御される。また、「一気に攻めろ!」の第1の選択肢CH
1が選択された場合には、各プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが上限値の20%まで低下しない限り攻撃行動を行い、且つマジックポイント(MP)を消費する必殺技などの技を行使する頻度を高めるように、各プレーヤキャラクタPCの行動が制御される。なお、第1の選択肢CH
1が選択されていない場合には、各プレーヤキャラクタPCは平均的な攻撃行動(攻撃を重視しすぎず且つ防御や回復を重視しすぎない行動)を行うように制御される。
【0046】
プレーヤに提示される(ゲーム画面GIに表示される)第1の選択肢CH
1は、記憶部170に記憶された第1の選択肢CH
1の複数の候補から選択される。
図4に、第1の選択肢CH
1の複数の候補の一例を示す。ここで、「守って反撃!」の第1の選択肢CH
1は、防御行動の頻度を高くし、敵キャラクタECの攻撃が収まった(攻撃行動の頻度が低下した)場合に攻撃行動を行うように、各プレーヤキャラクタPCを行動させる選択肢であり、「火を中心に!」の第1の選択肢CH
1は、火属性の攻撃行動や魔法を行使する頻度が高まるように、各プレーヤキャラクタPCを行動させる選択肢である。なお、第1の選択肢CH
1として、各プレーヤキャラクタPCのパラメータに直接影響を与える(例えば、プレーヤキャラクタPCの攻撃力を20%増加させる)効果を有する選択肢を用意してもよい。また、パラメータに影響を与える効果を有する第1の選択肢CH
1をプレーヤが選択する度に当該効果を増大させるようにしてもよい。
【0047】
第1の選択肢CH
1がプレーヤに提示された後、第1の条件(所定の条件)が満たされた場合、再度、所定数の第1の選択肢CH
1が複数の候補から選択されプレーヤに提示される。
図5に示す例では、
図4に示す複数の候補のうち、「全体的に下がれ!」、「守って反撃!」、「火を中心に!」の3つの第1の選択肢CH
1が新たに選択され、プレーヤに提示されている。
【0048】
例えば、対戦においてプレーヤキャラクタPCの数が減った(或いは、増えた)場合や、敵キャラクタECの数が増えた(或いは、減った)場合、プレーヤキャラクタPCの状態が変化した(例えば、ヒットポイントやマジックポイントが所定の条件を満たすように変化した)場合、敵キャラクタECの状態が変化した場合、前回プレーヤが第1の選択肢CH
1を選択した時点から所定時間経過した場合に、第1の条件が満たされたとして、所定数の第1の選択肢CH
1を再選択して提示する。また、前回第1の選択肢CH
1を提示した時点から所定時間経過した場合に、第1の条件が満たされたと判定してもよい(すなわち、所定時間間隔で所定数の第1の選択肢CH
1を再選択して提示してもよい)。また、第1の選択肢CH
1を再度選択して提示することを指示する操作(例えば、第1の選択肢CH
1が表示される領域をスワイプ或いはフリックする操作)があった場合に、第1の条件が満たされたと判定してもよい。これにより、プレーヤは、提示された第1の選択肢CH
1を気に入らなかった場合、提示された第1の選択肢CH
1をスワイプ或いはフリックすることで提示された第1の選択肢CH
1を変更することができる。
【0049】
このとき、所定数の第1の選択肢CH
1の少なくとも1つは、そのときのゲーム状況に応じて複数の候補から選択される。例えば、プレーヤキャラクタPCの数が少ない場合や、敵キャラクタECの数が多い場合、プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが上限値の所定割合未満である場合、敵キャラクタECのヒットポイントが上限値の所定割合以上
である場合等、ゲーム状況がプレーヤにとって不利な状況である場合には、複数の候補のうち回復行動や防御行動を重視する第1の選択肢CH
1(例えば、「体力を高く保て!」、「守って反撃!」の第1の選択肢CH
1)を優先して選択する。また、プレーヤキャラクタPCの数が多い場合や、敵キャラクタECの数が少ない場合、プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが上限値の所定割合以上である場合、敵キャラクタECのヒットポイントが上限値の所定割合未満である場合等、ゲーム状況がプレーヤにとって有利な状況である場合や、対戦における制限時間の残り時間が少ない場合には、複数の候補のうち攻撃行動を重視する第1の選択肢CH
1(例えば、「一気に攻めろ」の第1の選択肢CH
1)を優先して選択する。また、プレーヤが選択した第1の選択肢CH
1の履歴を参照して、選択された回数の多い(或いは、少ない)第1の選択肢CH
1を優先して選択してもよい。
【0050】
また、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの相対的な戦力差に基づいて、プレーヤに提示する(複数の候補から再選択する)第1の選択肢CH
1と、第1の選択肢CH
1を提示する頻度(所定時間当たりの提示回数)とを決定してもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCの戦力(攻撃力や防御力等の合計)が敵キャラクタECの戦力に対して大きい場合には、複数の候補のうち攻撃行動を重視する第1の選択肢CH
1を優先して選択し、第1の選択肢CH
1を提示する頻度を低くする。第1の選択肢CH
1を提示する頻度が低いと、ゲームの難易度は上がる。また、プレーヤキャラクタPCの戦力が敵キャラクタECの戦力に対して小さい場合には、複数の候補のうち回復行動や防御行動を重視する第1の選択肢CH
1を優先して選択し、第1の選択肢CH
1を提示する頻度を高くする。これにより、プレーヤは、敵キャラクタECとの相対的な戦力差に関わらず敵キャラクタECと対戦するゲームを楽しむことができる。また、対戦の進行度に応じてプレーヤに提示する第1の選択肢CH
1を決定してもよい。例えば、対戦が進行するにつれ、提示する第1の選択肢CH1のバリエーションを増やしてもよいし、特定のプレーヤキャラクタPCに個人作戦をとらせる作戦を第1の選択肢CH
1として提示するようにしてもよい。また、敵キャラクタECとの対戦を重ねるにつれ(多くの敵キャラクタECと対戦するにつれ)、提示する第1の選択肢CH1のバリエーションを増やしてもよいし、特定のプレーヤキャラクタPCに個人作戦をとらせる作戦を第1の選択肢CH
1として提示するようにしてもよい。
【0051】
また、プレーヤキャラクタPCが同一の敵キャラクタECと対戦した回数又は頻度(所定時間当たりの対戦回数)に基づいて、プレーヤに提示する第1の選択肢CH
1と、第1の選択肢CH
1を提示する頻度とを決定してもよい。例えば、同一の敵キャラクタECと対戦した回数や頻度が多いほど、当該敵キャラクタECとの対戦時に提示する第1の選択肢CH
1のバリエーションを増やすことで、同一の敵キャラクタECと何度も対戦する場合であっても、多彩な行動を選択できるようにしてプレーヤを飽きさせないようにすることができる。また、同一の敵キャラクタECと対戦した回数や頻度が多いほど、当該敵キャラクタECとの対戦時に提示する第1の選択肢CH
1のバリエーションを減らす(敵キャラクタECの種類に応じて決まる第1の選択肢CH
1を提示する)ことで、プレーヤが何度も対戦した敵キャラクタECとの対戦を楽に進められるようにすることができる。
【0052】
なお、所定数の第1の選択肢CH
1を所定時間だけプレーヤに選択可能に提示し、当該所定時間が経過してから次に第1の条件が満たされるまでの間、所定数の第1の選択肢CH
1をゲーム画面GIから消去或いはグレーアウト表示にしてプレーヤが選択できないようにしてもよい。
【0053】
図6に示すように、後述する第2の条件(所定の条件)が満たされた場合には、第1の選択肢CH
1とは別に(第1の選択肢CH
1が提示されているか否かに関わらず)、所定数(ここでは、2つ)の第2の選択肢CH
2がプレーヤに選択可能に提示される。第2の
選択肢CH
2は下側領域の右側(第1の選択肢CH
1が配置される領域の右側)に表示され、端末10を把持したプレーヤが右手(例えば、右手の親指)で第2の選択肢CH
2を選択し易いように配置されている。
【0054】
第2の選択肢CH
2は、プレーヤがプレーヤキャラクタPCの行動の内容を指示(入力)するためのボタンであり、プレーヤが第2の選択肢CH
2のいずれかを選択する操作を行うと、そのときに選択されている第1の選択肢CH
1で示される自動行動の指針に関わらず、選択された第2の選択肢CH
2に基づきプレーヤキャラクタPCの行動が制御される。すなわち、プレーヤによって第1の選択肢CH
1が選択されている状況で、第2の選択肢CH
2が選択された場合には、第2の選択肢CH
2に優先的に従ってプレーヤキャラクタPCの行動が制御される。
【0055】
プレーヤに提示される所定数の第2の選択肢CH
2は、パーティを組む複数のプレーヤキャラクタPCのそれぞれが有する技(必殺技や魔法)から、ランダムに或いはゲーム状況に応じて選択される。例えば、プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが上限値の所定割合未満である場合には、回復系(或いは、防御系)の技を第2の選択肢CH
2として優先して選択し、プレーヤキャラクタPCのヒットポイントが上限値の所定割合以上である場合には、攻撃系の技を第2の選択肢CH
2として優先して選択してもよい。
図6に示す例において、プレーヤが「必殺技A」の第2の選択肢CH
2を選択すると、「必殺技A」を有するプレーヤキャラクタPCが「必殺技A」を行使(実行)する制御が行われ、プレーヤが「必殺技B」の第2の選択肢CH
2を選択すると、「必殺技B」を有するプレーヤキャラクタPCが「必殺技B」を行使する制御が行われる。
【0056】
プレーヤが提示された所定数の第2の選択肢CH
2のいずれかを選択すると、所定数の第2の選択肢CH
2はゲーム画面GIから消去され、次に第2の条件が満たされると再び所定数の第2の選択肢CH
2が提示される。なお、プレーヤが第2の選択肢CH
2を選択する度に、次回提示する第2の選択肢CH
2で示される技がより強力な技となるようにしてもよい。例えば、プレーヤが「必殺技A」の第2の選択肢CH
2を選択した後に、再度第2の条件が満たされた場合には、「必殺技A」よりも強力な「必殺技A’」の第2の選択肢CH
2を提示し、プレーヤが「必殺技B」の第2の選択肢CH
2を選択した後に、再度第2の条件が満たされた場合には、「必殺技B」よりも強力な「必殺技B’」の第2の選択肢CH
2を提示してもよい。また、第2の条件が満たされたときにプレーヤが選択している第1の選択肢CH
1に基づいて、提示する第2の選択肢CH
2を選択してもよい。例えば、プレーヤが選択している第1の選択肢CH
1が敵キャラクタECの弱点を攻める作戦である場合、更に弱点を攻める技を第2の選択肢CH
2として提示するようにしてもよい。
【0057】
ここで、第2の条件が満たされたか否かは、プレーヤが選択した第1の選択肢CH
1の履歴に基づいて判断し、プレーヤがゲーム状況に応じて的確な第1の選択肢CH
1を選択して効率的に対戦を進めていると判定できる場合に、第2の条件が満たされたと判断する。例えば、所定数の第1の選択肢CH
1を選択して提示する際に、そのうち1つの第1の選択肢CH
1としてそのときのゲーム状況に相応しい(正解の)選択肢を選択し、残りの第1の選択肢CH
1についてはランダムに選択して提示する。例えば、プレーヤキャラクPCのヒットポイントが上限値の所定割合未満である場合には、回復行動や防御行動を重視する第1の選択肢CH
1を正解の選択肢として選択し、プレーヤキャラクPCのヒットポイントが上限値の所定割合以上である場合には、攻撃行動を重視する第1の選択肢CH1を正解の選択肢として選択する。そして、プレーヤが、提示された所定数の第1の選択肢CH
1のうち正解の選択肢を選択した場合のみ、所定のポイントを加算していき、当該所定のポイントが所定値に達した場合に、効率的に対戦を進めていると判定して第2の条件が満たされたと判断する(このとき、当該所定のポイントはリセットされる)。
【0058】
また、プレーヤキャラクタPCや敵キャラクタECの状態に基づいて、第2の条件が満たされたか否かを判断してもよい。例えば、プレーヤによって第1の選択肢CH
1が選択されている状況下における敵キャラクタECに与えたダメージ量(敵キャラクタECのヒットポイントの減少量)或いはプレーヤキャラクタPCの回復量(プレーヤキャラクタPCのヒットポイントの増加量)に応じて所定のポイントを加算していき、当該所定のポイントが所定値に達した場合に、効率的に対戦を進めていると判定して第2の条件が満たされたと判断してもよい。また、プレーヤが選択した第2の選択肢CH
2の履歴に基づいて、第2の条件が満たされたか否かを判断してもよい。
【0059】
このように、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタPCの自動行動の指針を示す複数の候補の中からゲーム状況に応じて選択された所定数の第1の選択肢CH
1がプレーヤに提示され、プレーヤが提示された第1の選択肢CH
1のいずれかを選択する操作を行うと、プレーヤが選択した第1の選択肢CH
1に基づいてプレーヤキャラクタPCの行動が制御される。従って、プレーヤは、プレーヤキャラクタPCの行動をその都度選択する操作を行うことなく、提示された第1の選択肢CH
1のいずれかを選択する操作を行うだけで、敵キャラクタECとの対戦を進めることができ、対戦ゲームを簡単な操作で楽しむことができる。
【0060】
また、本実施形態によれば、キャラクタの状態や第1の選択肢CH
1を選択する操作の履歴が所定の条件(第2の条件)を満たした場合に、プレーヤキャラクタPCの行動の内容を示す所定数の第2の選択肢CH
2がプレーヤに提示され、プレーヤが提示された所定数の第2の選択肢CH
2のいずれかを選択する操作を行うと、プレーヤが選択した第1の選択肢CH
1に関わらず、プレーヤが選択した第2の選択肢CH
2に基づいてプレーヤキャラクタの行動が制御される。従って、プレーヤは、提示された第1の選択肢CH
1のいずれかを選択する操作を行うことで自動行動の指針(作戦)を選択しつつ、所定の条件が満たされた場合に提示される第2の選択肢CH
2のいずれかを選択する操作を行うことでプレーヤキャラクタPCの行動内容を直接選択することもでき、対戦ゲームを簡単な操作でより自在に楽しむことができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECが対戦する対戦画面(ゲーム画面GI)において、プレーヤに提示する第1の選択肢CH
1と第2の選択肢CH
2とを表示することで、プレーヤは、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの対戦の進行を止めることなく、第1の選択肢CH
1や第2の選択肢CH
2を選択する操作を行うことができる。
【0062】
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステムの処理の一例について
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0063】
まず、キャラクタ制御部110は、所与のアルゴリズムに従ってプレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタECの行動を自動制御し、各キャラクタのパラメータ(状態)を更新する(ステップS10)。
【0064】
次に、選択肢提示部112は、ゲーム状況(キャラクタの数や各キャラクタの状態、経過時間等)に基づき第1の条件が満たされたか否かを判断し(ステップS12)、第1の条件が満たされなかった場合(ステップS12のN)には、ステップS20に移行する。第1の条件が満たされた場合(ステップS12のY)には、選択肢提示部112は、ゲーム状況(キャラクタの数や各キャラクタの状態、戦力差、経過時間、操作履歴、対戦回数等)に応じて、プレーヤキャラクタPCの自動行動の指針を示す複数の候補から所定数の
第1の選択肢CH
1を選択しプレーヤに提示(ゲーム画面GIに表示)する処理を行う(ステップS14)。なお、対戦開始直後においては、第1の条件に関わらず(無条件に)、複数の候補から例えばランダムに所定数の第1の選択肢CH
1を選択して提示する。
【0065】
次に、キャラクタ制御部110は、提示された第1の選択肢CH
1のいずれかを選択する操作入力があったか否かを判断し(ステップS16)、当該操作入力がなかった場合(ステップS16のN)には、ステップS20に移行する。当該操作入力があった場合(ステップS16のY)には、キャラクタ制御部110は、当該操作入力で選択された第1の選択肢CH
1に基づいてプレーヤキャラクタPCの行動を制御し、各キャラクタのパラメータを更新する(ステップS18)。
【0066】
次に、選択肢提示部112は、各キャラクタの状態や第1の選択肢CH
1或いは第2の選択肢CH
2を選択する操作の履歴等に基づいて第2の条件が満たされたか否かを判断し(ステップS20)、第2の条件が満たされなかった場合(ステップS20のN)には、ステップS28に移行する。第2の条件が満たされた場合(ステップS20のY)には、選択肢提示部112は、プレーヤキャラクタPCの行動の内容を示す所定数の第2の選択肢CH
2をプレーヤに提示する処理を行う(ステップS22)。
【0067】
次に、キャラクタ制御部110は、提示された第2の選択肢CH
2のいずれかを選択する操作入力があったか否かを判断し(ステップS24)、当該操作入力があった場合(ステップS24のY)には、当該操作入力で選択された第2の選択肢CH
2に基づいてプレーヤキャラクタPCの行動を制御し、各キャラクタのパラメータを更新する(ステップS26)。
【0068】
次に、処理部100は、対戦処理を継続するか否かを判断し(ステップS28)、対戦処理を継続する場合(ステップS28のY)には、ステップS10に移行し、ステップS10以降の処理を繰り返す。
【0069】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。