【実施例】
【0057】
(実施例1)
アリピプラゾールに対する抗体
抗体
17.3クローン3D7と指定したハイブリドーマは、アリピプラゾールに特異的なモ
ノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を17.3クローン3D7と指定する
。mAb 17.3クローン3D7の軽鎖可変領域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番
号41、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号42と指定する。mAb
17.3クローン3D7のV
L内で、配列番号41のヌクレオチド136〜165は、第
1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号41のヌクレオチド211〜231は
、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号41のヌクレオチド328〜35
4は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 17.3クローン3D7のV
H内で、配列番号42のヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定領域(CDR
1)を表し、配列番号42のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決定領域(C
DR2)を表し、配列番号42のヌクレオチド352〜375は、第3の相補性決定領域
(CDR3)を表す。
【0058】
mAb 17.3クローン3D7の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸配列も決
定し、配列番号43(軽鎖)及び配列番号44(重鎖)と指定する。mAb 17.3ク
ローン3D7のV
L内で、配列番号43のアミノ酸残基46〜55は、第1の相補性決定
領域(CDR1)を表し、配列番号43のアミノ酸残基71〜77は、第2の相補性決定
領域(CDR2)を表し、配列番号43のアミノ酸残基110〜118は、第3の相補性
決定領域(CDR3)を表す。mAb 17.3クローン3D7のV
H内で、配列番号4
4のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号4
4のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号4
4のアミノ酸残基118〜125は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0059】
抗体17.3クローン5C7(第1)
17.3クローン5C7(第1)と指定したハイブリドーマは、アリピプラゾールに特
異的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を17.3クローン5C7(
第1)と指定する。mAb 17.3クローン5C7(第1)の軽鎖可変領域(V
L)の
ヌクレオチド配列を配列番号45、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号
46と指定する。mAb 17.3クローン5C7(第1)のV
L内で、配列番号45の
ヌクレオチド130〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号4
5のヌクレオチド208〜228は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番
号45のヌクレオチド325〜351は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。m
Ab 17.3クローン5C7(第1)のV
H内で、配列番号46のヌクレオチド133
〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号46のヌクレオチド2
05〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号46のヌクレオチ
ド352〜378は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0060】
mAb 17.3クローン5C7(第1)の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸
配列も決定し、配列番号47(軽鎖)及び配列番号48(重鎖)と指定する。mAb 1
7.3クローン5C7(第1)のV
L内で、配列番号47のアミノ酸残基44〜54は、
第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号47のアミノ酸残基70〜76は、
第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号47のアミノ酸残基109〜117
は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 17.3クローン5C7(第1
)のV
H内で、配列番号48のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CD
R1)を表し、配列番号48のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CD
R2)を表し、配列番号48のアミノ酸残基118〜126は、第3の相補性決定領域(
CDR3)を表す。
【0061】
抗体17.3クローン5C7(第2)
17.3クローン5C7(第2)と指定したハイブリドーマは、アリピプラゾールに特
異的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を17.3クローン5C7(
第2)と指定する。mAb 17.3クローン5C7(第2)の軽鎖可変領域(V
L)の
ヌクレオチド配列を配列番号49、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号
50と指定する。mAb 17.3クローン5C7(第2)のV
L内で、配列番号49の
ヌクレオチド130〜174は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号4
9のヌクレオチド220〜240は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番
号49のヌクレオチド337〜363は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。m
Ab 17.3クローン5C7(第2)のV
H内で、配列番号50のヌクレオチド133
〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号50のヌクレオチド2
05〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号50のヌクレオチ
ド352〜390は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0062】
mAb 17.3クローン5C7(第2)の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸
配列も決定し、配列番号51(軽鎖)及び配列番号52(重鎖)と指定する。mAb 1
7.3クローン5C7(第2)のV
L内で、配列番号51のアミノ酸残基44〜58は、
第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号51のアミノ酸残基74〜80は、
第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号51のアミノ酸残基113〜121
は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 17.3クローン5C7(第2
)のV
H内で、配列番号52のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CD
R1)を表し、配列番号52のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CD
R2)を表し、配列番号52のアミノ酸残基118〜130は、第3の相補性決定領域(
CDR3)を表す。
【0063】
抗体17.3クローン5C7(第3)
17.3クローン5C7(第3)と指定したハイブリドーマは、アリピプラゾールに特
異的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を17.3クローン5C7(
第3)と指定する。mAb 17.3クローン5C7(第3)の軽鎖可変領域(V
L)の
ヌクレオチド配列を配列番号53、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号
54と指定する。mAb 17.3クローン5C7(第3)のV
L内で、配列番号53の
ヌクレオチド130〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号5
3のヌクレオチド208〜228は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番
号53のヌクレオチド325〜351は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。m
Ab 17.3クローン5C7(第3)のV
H内で、配列番号54のヌクレオチド133
〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号54のヌクレオチド2
05〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号54のヌクレオチ
ド352〜366は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0064】
mAb 17.3クローン5C7(第3)の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸
配列も決定し、配列番号55(軽鎖)及び配列番号56(重鎖)と指定する。mAb 1
7.3クローン5C7(第3)のV
L内で、配列番号55のアミノ酸残基44〜54は、
第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号55のアミノ酸残基70〜76は、
第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号55のアミノ酸残基109〜117
は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 17.3クローン5C7(第3
)のV
H内で、配列番号56のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CD
R1)を表し、配列番号56のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CD
R2)を表し、配列番号56のアミノ酸残基118〜122は、第3の相補性決定領域(
CDR3)を表す。
【0065】
(実施例2)
オランザピンに対する抗体
抗体11.1クローン35
11.1クローン35と指定したハイブリドーマは、オランザピンに特異的なモノクロ
ーナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を11.1クローン35と指定する。mAb
11.1クローン35の軽鎖可変領域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番号9、重鎖
可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号10と指定する。mAb 11.1クロ
ーン35のV
L内で、配列番号9のヌクレオチド130〜162は、第1の相補性決定領
域(CDR1)を表し、配列番号9のヌクレオチド208〜228は、第2の相補性決定
領域(CDR2)を表し、配列番号9のヌクレオチド325〜351は、第3の相補性決
定領域(CDR3)を表す。mAb 11.1クローン35のV
H内で、配列番号10の
ヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号1
0のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番
号10のヌクレオチド352〜366は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0066】
mAb 11.1クローン35の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸配列も決定
し、配列番号11(軽鎖)及び配列番号12(重鎖)と指定する。mAb 11.1クロ
ーン35のV
L内で、配列番号11のアミノ酸残基44〜54は、第1の相補性決定領域
(CDR1)を表し、配列番号11のアミノ酸残基70〜76は、第2の相補性決定領域
(CDR2)を表し、配列番号11のアミノ酸残基109〜117は、第3の相補性決定
領域(CDR3)を表す。mAb 11.1クローン35のV
H内で、配列番号12のア
ミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号12のア
ミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号12のア
ミノ酸残基118〜122は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0067】
抗体11.1クローン61
11.1クローン61と指定したハイブリドーマは、オランザピンに特異的なモノクロ
ーナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を11.1クローン61と指定する。mAb
11.1クローン61の軽鎖可変領域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番号13、重
鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号14と指定する。mAb 11.1ク
ローン61のV
L内で、配列番号13のヌクレオチド130〜162は、第1の相補性決
定領域(CDR1)を表し、配列番号13のヌクレオチド208〜228は、第2の相補
性決定領域(CDR2)を表し、配列番号13のヌクレオチド325〜351は、第3の
相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 11.1クローン61のV
H内で、配列番
号14のヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配
列番号14のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し
、配列番号14のヌクレオチド352〜366は、第3の相補性決定領域(CDR3)を
表す。
【0068】
mAb 11.1クローン61の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸配列も決定
し、配列番号15(軽鎖)及び配列番号16(重鎖)と指定する。mAb 11.1クロ
ーン61のV
L内で、配列番号15のアミノ酸残基44〜54は、第1の相補性決定領域
(CDR1)を表し、配列番号15のアミノ酸残基70〜76は、第2の相補性決定領域
(CDR2)を表し、配列番号15のアミノ酸残基109〜117は、第3の相補性決定
領域(CDR3)を表す。mAb 11.1クローン61のV
H内で、配列番号16のア
ミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号16のア
ミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号16のア
ミノ酸残基118〜122は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0069】
抗体15.5クローン3F11(第1)
15.5クローン3F11(第1)と指定したハイブリドーマは、オランザピンに特異
的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を15.5クローン3F11(
第1)と指定する。mAb 15.5クローン3F11(第1)の軽鎖可変領域(V
L)
のヌクレオチド配列を配列番号29、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番
号30と指定する。mAb 15.5クローン3F11(第1)のV
L内で、配列番号2
9のヌクレオチド130〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番
号29のヌクレオチド208〜228は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配
列番号29のヌクレオチド325〜351は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す
。mAb 15.5クローン3F11(第1)のV
H内で、配列番号のヌクレオチド13
0〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号のヌクレオチド20
5〜252は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号のヌクレオチド35
5〜381は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0070】
mAb 15.5クローン3F11(第1)の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ
酸配列も決定し、配列番号31(軽鎖)及び配列番号32(重鎖)と指定する。mAb
15.5クローン3F11(第1)のV
L内で、配列番号31のアミノ酸残基44〜54
は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号31のアミノ酸残基70〜76
は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号31のアミノ酸残基109〜1
17は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 15.5クローン3F11
(第1)のV
H内で、配列番号32のアミノ酸残基44〜54は、第1の相補性決定領域
(CDR1)を表し、配列番号32のアミノ酸残基69〜84は、第2の相補性決定領域
(CDR2)を表し、配列番号32のアミノ酸残基119〜127は、第3の相補性決定
領域(CDR3)を表す。
【0071】
抗体15.5クローン3F11(第2)
15.5クローン3F11(第2)と指定したハイブリドーマは、オランザピンに特異
的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を、15.5クローン3F11
(第2)と指定する。mAb 15.5クローン3F11(第2)の軽鎖可変領域(V
L
)のヌクレオチド配列を配列番号33、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列
番号34と指定する。mAb 15.5クローン3F11(第2)のV
L内で、配列番号
33のヌクレオチド130〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列
番号33のヌクレオチド208〜228は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、
配列番号33のヌクレオチド325〜351は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表
す。mAb 15.5クローン3F11(第2)のV
H内で、配列番号34のヌクレオチ
ド133〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号34のヌクレ
オチド205〜261は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号34のヌ
クレオチド358〜381は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0072】
mAb 15.5クローン3F11(第2)の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ
酸配列も決定し、配列番号35(軽鎖)及び配列番号36(重鎖)と指定する。mAb
15.5クローン3F11(第2)のV
L内で、配列番号35のアミノ酸残基44〜54
は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号35のアミノ酸残基70〜76
は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号35のアミノ酸残基109〜1
17は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 15.5クローン3F11
(第2)のV
H内で、配列番号36のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域
(CDR1)を表し、配列番号36のアミノ酸残基69〜87は、第2の相補性決定領域
(CDR2)を表し、配列番号36のアミノ酸残基120〜127は、第3の相補性決定
領域(CDR3)を表す。
【0073】
抗体15.5サブクローン4G9−1
15.5サブクローン4G9−1と指定したハイブリドーマは、オランザピンに特異的
なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を15.5サブクローン4G9−
1と指定する。mAb 15.5サブクローン4G9−1の軽鎖可変領域(V
L)のヌク
レオチド配列を配列番号37、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号38
と指定する。mAb 15.5サブクローン4G9−1のV
L内で、配列番号37のヌク
レオチド130〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号37の
ヌクレオチド208〜228は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号3
7のヌクレオチド325〜351は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb
15.5サブクローン4G9のV
H内で、配列番号38のヌクレオチド130〜162
は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号38のヌクレオチド205〜2
52は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号38のヌクレオチド358
〜381は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0074】
mAb 15.5サブクローン4G9−1の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸
配列も決定し、配列番号39(軽鎖)及び配列番号40(重鎖)と指定する。mAb 1
5.5サブクローン4G9−1のV
L内で、配列番号39のアミノ酸残基44〜54は、
第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号39のアミノ酸残基70〜76は、
第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号39のアミノ酸残基109〜117
は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 15.5サブクローン4G9−
1のV
H内で、配列番号40のアミノ酸残基44〜54は、第1の相補性決定領域(CD
R1)を表し、配列番号40のアミノ酸残基69〜84は、第2の相補性決定領域(CD
R2)を表し、配列番号40のアミノ酸残基120〜127は、第3の相補性決定領域(
CDR3)を表す。
【0075】
(実施例3)
クエチアピンに対する抗体
抗体13.2サブクローン89−3(第1)
13.2サブクローン89−3(第1)と指定したハイブリドーマは、クエチアピンに
特異的なノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を13.2サブクローン89
−3(第1)と指定する。mAb 13.2サブクローン89−3(第1)の軽鎖可変領
域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番号17、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列
を配列番号18と指定する。mAb 13.2サブクローン89−3(第1)のV
L内で
、配列番号17のヌクレオチド127〜174は、第1の相補性決定領域(CDR1)を
表し、配列番号17のヌクレオチド220〜240は、第2の相補性決定領域(CDR2
)を表し、配列番号17のヌクレオチド337〜363は、第3の相補性決定領域(CD
R3)を表す。mAb 13.2サブクローン89−3(第1)のV
H内で、配列番号1
8のヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番
号18のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配
列番号18のヌクレオチド352〜387は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す
。
【0076】
mAb 13.2サブクローン89−3(第1)の可変鎖領域の対応する予測されたア
ミノ酸配列も決定し、配列番号19(軽鎖)及び配列番号20(重鎖)と指定する。mA
b 13.2サブクローン89−3(第1)のV
L内で、配列番号19のアミノ酸残基4
3〜58は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号19のアミノ酸残基7
4〜80は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号19のアミノ酸残基1
13〜121は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 13.2サブクロ
ーン89−3(第1)のV
H内で、配列番号20のアミノ酸残基45〜54は、第1の相
補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号20のアミノ酸残基69〜85は、第2の相
補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号20のアミノ酸残基118〜129は、第3
の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0077】
抗体13.2サブクローン89−3(第2)
13.2サブクローン89−3(第2)と指定したハイブリドーマ指定は、クエチアピ
ンに特異的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を13.2サブクロー
ン89−3(第2)と指定する。mAb 13.2サブクローン89−3(第2)の軽鎖
可変領域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番号21、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチ
ド配列を配列番号22と指定する。mAb 13.2サブクローン89−3(第2)のV
L内で、配列番号21のヌクレオチド127〜174は、第1の相補性決定領域(CDR
1)を表し、配列番号21のヌクレオチド220〜240は、第2の相補性決定領域(C
DR2)を表し、配列番号21のヌクレオチド337〜363は、第3の相補性決定領域
(CDR3)を表す。mAb 13.2サブクローン89−3(第2)のV
H内で、配列
番号22のヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、
配列番号22のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表
し、配列番号22のヌクレオチド367〜387は、第3の相補性決定領域(CDR3)
を表す。
【0078】
mAb 13.2サブクローン89−3(第2)の可変鎖領域の対応する予測されたア
ミノ酸配列も決定し、配列番号23(軽鎖)及び配列番号24(重鎖)と指定する。mA
b 13.2サブクローン89−3(第2)のV
L内で、配列番号23のアミノ酸残基4
3〜58は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号23のアミノ酸残基7
4〜80は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号23のアミノ酸残基1
13〜121は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 13.2サブクロ
ーン89−3(第2)のV
H内で、配列番号24のアミノ酸残基45〜54は、第1の相
補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号24のアミノ酸残基69〜85は、第2の相
補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号24のアミノ酸残基123〜129は、第3
の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0079】
抗体13.2サブクローン89−5
13.2サブクローン89−5と指定したハイブリドーマは、クエチアピンに特異的な
モノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を13.2サブクローン89−5と
指定する。mAb 13.2サブクローン89−5の軽鎖可変領域(V
L)のヌクレオチ
ド配列を配列番号25、重鎖可変領域(V
H)のヌクレオチド配列を配列番号26と指定
する。mAb 13.2サブクローン89−5のV
L内で、配列番号25のヌクレオチド
127〜174は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号25のヌクレオ
チド220〜240は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号25のヌク
レオチド337〜363は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 13.
2サブクローン89−5のV
H内で、配列番号26のヌクレオチド133〜162は、第
1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号26のヌクレオチド205〜255は
、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号26のヌクレオチド367〜38
7は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。
【0080】
mAb 13.2サブクローン89−5の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸配
列も決定し、配列番号27(軽鎖)及び配列番号28(重鎖)と指定する。mAb 13
.2サブクローン89−5のV
L内で、配列番号27のアミノ酸残基43〜58は、第1
の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号27のアミノ酸残基74〜80は、第2
の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号27のアミノ酸残基113〜121は、
第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 13.2サブクローン89−5のV
H内で、配列番号28のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CDR1)
を表し、配列番号28のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CDR2)
を表し、配列番号28のアミノ酸残基123〜129は、第3の相補性決定領域(CDR
3)を表す。
【0081】
(実施例4)
リスペリドン/パリペリドンに対する抗体
抗体5_9
5_9と指定したハイブリドーマは、リスペリドン(及びその代謝物パリペリドン)に
特異的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を5−9と指定する。mA
b 5−9の軽鎖可変領域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番号1、重鎖可変領域(V
H
)のヌクレオチド配列を配列番号2と指定する。mAb 5−9のV
L内で、配列番号1
のヌクレオチド130〜180は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号
1のヌクレオチド226〜246は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番
号3のヌクレオチド343〜369は、第3の相補性決定領域(CDR1)を表す。mA
b 5−9のV
H内で、配列番号2のヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定
領域(CDR1)を表し、配列番号2のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決
定領域(CDR2)を表し、配列番号2のヌクレオチド352〜366は、第3の相補性
決定領域(CDR3)を表す。
【0082】
mAb 5−9の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸配列も決定し、配列番号3
(軽鎖)及び配列番号4(重鎖)と指定する。mAb 5−9のV
L内で、配列番号3の
アミノ酸残基44〜60は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号3のア
ミノ酸残基76〜82は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号3のアミ
ノ酸残基115〜123は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 5−9
のV
H内で、配列番号4のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CDR1
)を表し、配列番号4のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CDR2)
を表し、配列番号4のアミノ酸残基118〜122は、第3の相補性決定領域(CDR3
)を表す。
【0083】
抗体5_5
5_5と指定したハイブリドーマは、モリスペリドン(及びその代謝物パリペリドン)
に特異的なノクローナル抗体(mAb)を分泌する。この抗体を5−5と指定する。mA
b 5−5の軽鎖可変領域(V
L)のヌクレオチド配列を配列番号5、重鎖可変領域(V
H
)のヌクレオチド配列を配列番号6と指定する。mAb 5−5のV
L内で、配列番号5
のヌクレオチド130〜180は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号
5のヌクレオチド226〜246は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番
号5のヌクレオチド343〜369は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mA
b 5−9のV
H内で、配列番号6のヌクレオチド133〜162は、第1の相補性決定
領域(CDR1)を表し、配列番号6のヌクレオチド205〜255は、第2の相補性決
定領域(CDR2)を表し、配列番号6のヌクレオチド352〜366は、第3の相補性
決定領域(CDR3)を表す。
【0084】
mAb 5−5の可変鎖領域の対応する予測されたアミノ酸配列も決定し、配列番号7
(軽鎖)及び配列番号8(重鎖)と指定する。mAb 5−5のV
L内で、配列番号7の
アミノ酸残基44〜60は、第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号7のア
ミノ酸残基76〜82は、第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号7のアミ
ノ酸残基115〜123は、第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 5−5
のV
H内で、配列番号8のアミノ酸残基45〜54は、第1の相補性決定領域(CDR1
)を表し、配列番号8のアミノ酸残基69〜85は、第2の相補性決定領域(CDR2)
を表し、配列番号8のアミノ酸残基118〜122は、第3の相補性決定領域(CDR3
)を表す。
【0085】
(実施例5)
クエチアピンのための競合イムノアッセイ、並びにアリピプラゾール、オランザピン、
クエチアピン、及びリスペリドン/パリペリドンのための多重競合イムノアッセイ
クエチアピン免疫原での一連の免疫化の後、マウスの尾の出血をELISAを用いて反
応性について試験した。ハイブリドーマの上清も試験し、以下の表1及び2に示されるE
LISAデータは、いくつかのハイブリドーマの反応性を示す(融合パートナーはNSO
細胞であった)。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
その後、上清を競合ELISAによって試験して、シグナルがクエチアピンに特異的で
あるかを決定した。
図1及び2は、代表的なハイブリドーマの結果を示す。データは、ク
エチアピンに対する特異的な反応性を示す。
【0089】
図3は、捕捉抗体であるクエチアピンクローンが、蛍光色素分子にコンジュゲートされ
たクエチアピンからなる検出コンジュゲートと共にチップ上に堆積された側方流動アッセ
イ装置上で使用される競合イムノアッセイフォーマットを示す。
図3に示されるこの競合
フォーマットにおいて、低レベルの検体(クエチアピン)が高シグナルをもたらす一方で
、高レベルの検体(クエチアピン)は低シグナルをもたらす。サンプル中のクエチアピン
の量を、薬物が存在しない対照サンプルと比較した蛍光性の損失から計算することができ
る。クエチアピンサブクローン89−3、89−13、及び89−5を用いて生成された
典型的な用量反応曲線が
図4に示される。
【0090】
図5は、本発明の一実施形態に従う側方流動アッセイ装置のチップ設計を示す。この装
置は、サンプルを受容するためのゾーン又は領域、コンジュゲートゾーン(所望の標識化
競合結合パートナー(複数可)を含有する)、及び反応ゾーン(反応ゾーン内の8つの領
域が示され、各領域が分離した所望の抗体を含有し得る)を含む。サンプルは、サンプル
ゾーンからコンジュゲートゾーンを通って反応ゾーンまで流れる。
【0091】
図6〜9は、反応ゾーン2内に堆積した抗体5C7及びコンジュゲートゾーン内の標識
化アリピプラゾール競合結合パートナーを用いて生成されたアリピプラゾール陽性対照(
アリピプラゾールを含有するサンプル)(
図6)、反応ゾーン4内に堆積した抗体4G9
−1及びコンジュゲートゾーン内の標識化オランザピン競合結合パートナーを用いて生成
されたオランザピン陽性対照(オランザピンを含有するサンプル)(
図7)、反応ゾーン
6内に堆積した抗体11及びコンジュゲートゾーン内の標識化クエチアピン競合結合パー
トナーを用いて生成されたクエチアピン陽性対照(クエチアピンを含有するサンプル)(
図8)、反応ゾーン8内に堆積した抗体5−9及びコンジュゲートゾーン内の標識化リス
ペリドン競合結合パートナーを用いて生成されたリスペリドン陽性対照(リスペリドンを
含有するサンプル)(
図9)の典型的な用量反応曲線を示す。コンジュゲートゾーン内の
標識化競合結合パートナーは、抗体との結合についてサンプル中に存在する薬物と競合す
る。標識の量が検出され、これは、サンプル中に存在する薬物の量の指標である(シグナ
ルの量は、サンプル中の薬物の量に反比例する(
図3を参照のこと))。
【0092】
標識化競合結合パートナーのコンジュゲートが、反応ゾーン内に堆積した抗体に結合し
ないことを確認するために、薬物を含有しないサンプルを用いて陰性対照を実施した。表
3を参照して、アリピプラゾールを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、
毛管現象により(今回は、標識化オランザピン、標識化クエチアピン、及び標識化リスペ
リドンを含有するが、標識化アリピプラゾールを含有しない)コンジュゲートゾーンを通
って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン2内にアリピ
プラゾール抗体(5C7)を含有する。以下の表3は、用量反応がなく、毛管現象により
反応ゾーンを通って移動するオランザピン、クエチアピン、及びリスペリドンコンジュゲ
ートがアリピプラゾール抗体に結合しないことを確認する結果を示す。
【0093】
【表3】
【0094】
表4を参照して、オランザピンを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、
毛管現象により(今回は、標識化アリピプラゾール、標識化クエチアピン、及び標識化リ
スペリドンを含有するが、標識化オランザピンを含有しない)コンジュゲートゾーンを通
って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン4内にオラン
ザピン抗体(4G9−1)を含有する。以下の表4は、用量反応がなく、毛管現象により
反応ゾーンを通って移動するアリピプラゾール、クエチアピン、及びリスペリドンコンジ
ュゲートがオランザピン抗体に結合しないことを確認する結果を示す。
【0095】
【表4】
【0096】
表5を参照して、クエチアピンを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、
毛管現象により(今回は、標識化アリピプラゾール、標識化オランザピン、及び標識化リ
スペリドンを含有するが、標識化クエチアピンを含有しない)コンジュゲートゾーンを通
って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン6内にクエチ
アピン抗体(11)を含有する。以下の表5は、用量反応がなく、毛管現象により反応ゾ
ーンを通って移動するアリピプラゾール、オランザピン、及びリスペリドンコンジュゲー
トがクエチアピン抗体に結合しないことを確認する結果を示す。
【0097】
【表5】
【0098】
表6を参照して、リスペリドンを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、
毛管現象により(今回は、標識化アリピプラゾール、標識化オランザピン、及び標識化ク
エチアピンを含有するが、標識化リスペリドンを含有しない)コンジュゲートゾーンを通
って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン8内にリスペ
リドン抗体(5−9)を含有する。以下の表6は、用量反応がなく、毛管現象により反応
ゾーンを通って移動するアリピプラゾール、オランザピン、及びクエチアピンコンジュゲ
ートがリスペリドン抗体に結合しないことを確認する結果を示す。
【0099】
【表6】
【0100】
標識化競合結合パートナーのコンジュゲートが、反応ゾーン内に堆積したそれらの対応
する抗体のみと結合することを確認するために、薬物を含有しないサンプルを再び用いて
、更なる陰性対照を実施した。表7を参照して、アリピプラゾールを含有しないサンプル
が、サンプルゾーン内に堆積し、毛管現象により(今回は、標識化アリピプラゾールを含
有する)コンジュゲートゾーンを通って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合
もやはり、反応ゾーン2内にアリピプラゾール抗体(5C7)を含有し、反応ゾーン4内
にオランザピン抗体(4G9−1)を含有し、反応ゾーン6内にクエチアピン抗体(11
)を含有し、反応ゾーン8内にスペリドン抗体(5−9)を含有する。以下の表7は、(
反応ゾーン2中に)アリピプラゾール抗体5C7に対する用量反応以外の用量反応が存在
しないことを確認する結果を示す。
【0101】
【表7】
【0102】
表8を参照して、オランザピンを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、
毛管現象により(今回は、標識化オランザピンを含有する)コンジュゲートゾーンを通っ
て反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン2内にアリピプ
ラゾール抗体(5C7)を含有し、反応ゾーン4内にオランザピン抗体(4G9−1)を
含有し、反応ゾーン6内にクエチアピン抗体(11)を含有し、反応ゾーン8内にスペリ
ドン抗体(5−9)を含有する。以下の表8は、オランザピン抗体4G9−1(反応ゾー
ン4内)を除いて用量反応が存在しないことを確認する結果を示す。
【0103】
【表8】
【0104】
表9を参照して、クエチアピンを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、
毛管現象により(今回は、標識化クエチアピンを含有する)コンジュゲートゾーンを通っ
て反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン2内にアリピプ
ラゾール抗体(5C7)を含有し、反応ゾーン4内にオランザピン抗体(4G9−1)を
含有し、反応ゾーン6内にクエチアピン抗体(11)を含有し、反応ゾーン8内にスペリ
ドン抗体(5−9)を含有する。以下の表9は、クエチアピン抗体11(反応ゾーン6内
)を除いて用量反応が存在しないことを確認する結果を示す。
【0105】
【表9】
【0106】
表10を参照して、リスペリドンを含有しないサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し
、毛管現象により(今回は、標識化リスペリドンを含有する)コンジュゲートゾーンを通
って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン2内にアリピ
プラゾール抗体(5C7)を含有し、反応ゾーン4内にオランザピン抗体(4G9−1)
を含有し、反応ゾーン6内にクエチアピン抗体(11)を含有し、反応ゾーン8内にスペ
リドン抗体(5−9)を含有する。以下の表10は、リスペリドン抗体5−9(反応ゾー
ン8内)を除いて用量反応が存在しないことを確認する結果を示す。
【0107】
【表10】
【0108】
以上に示される結果は、標識化競合結合パートナーのコンジュゲートが、反応ゾーン内
のそれらの対応する抗体のみと結合することを確認する。
【0109】
図10〜13は、特異的な抗体反応ゾーン内の典型的な用量反応曲線、及び各特異的な
アッセイに対する用量反応低/高濃度の証拠を示す。
図10において、アリピプラゾール
を含有するサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、毛管現象により(今回は、標識化ア
リピプラゾール、標識化オランザピン、標識化クエチアピン、及び標識化リスペリドンを
含有する)コンジュゲートゾーンを通って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場
合もやはり、反応ゾーン2内にアリピプラゾール抗体(5C7)を含有する。
図10に示
されるように、典型的な用量反応曲線は、アリピプラゾールでのみ生成され、オランザピ
ン、クエチアピン、又はリスペリドンでは生成されなかった。
【0110】
図11において、オランザピンを含有するサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、毛
管現象により(今回は、標識化アリピプラゾール、標識化オランザピン、標識化クエチア
ピン、及び標識化リスペリドンを含有する)コンジュゲートゾーンを通って反応ゾーンに
移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン4内にオランザピン抗体(4G
9−1)を含有する。
図11に示されるように、典型的な用量反応曲線は、オランザピン
でのみ生成され、アリピプラゾール、クエチアピン、又はリスペリドンでは生成されなか
った。
【0111】
図12において、クエチアピンを含有するサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、毛
管現象により(今回は、標識化アリピプラゾール、標識化オランザピン、標識化クエチア
ピン、及び標識化リスペリドンを含有する)コンジュゲートゾーンを通って反応ゾーンに
移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン6内にクエチアピン抗体(11
)を含有する。
図12に示されるように、典型的な用量反応曲線は、クエチアピンでのみ
生成され、アリピプラゾール、オランザピン、又はリスペリドンでは生成されなかった。
【0112】
図13において、リスペリドンを含有するサンプルが、サンプルゾーン内に堆積し、毛
管現象により(今回は、標識化アリピプラゾール、標識化オランザピン、標識化クエチア
ピン、及び標識化リスペリドンを含有する)コンジュゲートゾーンを通って反応ゾーンに
移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾーン8内にリスペリドン抗体(5−
9)を含有する。
図13に示されるように、典型的な用量反応曲線は、リスペリドンでの
み生成され、アリピプラゾール、オランザピン、又はクエチアピンでは生成されなかった
。
【0113】
図14〜17は、他のコンジュゲート及び抗体の存在下における各アッセイの典型的な
用量反応曲線を示す。
図14において、アリピプラゾールを含有するサンプルが、サンプ
ルゾーン内に堆積し、毛管現象により(この場合もやはり、標識化アリピプラゾール、標
識化オランザピン、標識化クエチアピン、及び標識化リスペリドンを含有する)コンジュ
ゲートゾーンを通って反応ゾーンに移動する。反応ゾーンは、この場合もやはり、反応ゾ
ーン2内にアリピプラゾール抗体(5C7)を含有し、反応ゾーン4中内にオランザピン
抗体(4G9−1)を含有し、反応ゾーン6内にクエチアピン抗体(11)を含有し、反
応ゾーン8内にスペリドン抗体(5−9)を含有する。
図14に示されるように、アリピ
プラゾールの典型的な用量反応曲線が生成された。
図15に示されるように、オランザピ
ンを含有するサンプルがこのチップのサンプルゾーン内に堆積したときに、オランザピン
の典型的な用量反応曲線が生成された。
図16に示されるように、クエチアピンを含有す
るサンプルがこのチップのサンプルゾーン内に堆積したときに、クエチアピンの典型的な
用量反応曲線が生成された。
図17に示されるように、リスペリドンを含有するサンプル
がこのチップのサンプルゾーン内に堆積したときに、リスペリドンの典型的な用量反応曲
線が生成された。
【0114】
図18〜21は、陽性対照として生成された用量反応曲線(
図6〜9)と、多重フォー
マットで生成された用量反応曲線(
図14〜17)との比較を示す。アリピプラゾールの
比較が
図18に示され、オランザピンの比較が
図19に示され、クエチアピンの比較が図
20に示され、リスペリドンの比較が
図21に示される。これらの図は、陽性対照曲線が
多重曲線に類似していることを示す。
【0115】
これらのデータは、本発明の側方流動アッセイ装置を用いて、1つの携帯用ポイントオブケア装置上で患者由来の単一のサンプルを用いて複数の抗精神病薬を検出することができることを示す。
本発明は以下の態様を包含し得る。
[1] クエチアピンに結合する単離された抗体又はその結合断片であって、
(i)
a)配列番号19、配列番号23、又は配列番号27のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む単離された抗体又はその断片、
b)配列番号20、配列番号24、又は配列番号28のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む単離された抗体又はその断片、
c)配列番号19のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域及び配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む単離された抗体又はその断片、
d)配列番号23のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域及び配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む単離された抗体又はその断片、又は
e)配列番号27のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域及び配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む単離された抗体又はその断片からなる群から選択される抗体であるか、又は、
(ii)(i)の前記抗体によって結合されるエピトープと同一のエピトープにおいて競合する、単離された抗体又はその結合断片。
[2] 前記抗体が、配列番号19、配列番号23、又は配列番号27と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、上記[1]に記載の抗体。
[3] 前記抗体が、配列番号20、配列番号24、又は配列番号28と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、上記[1]に記載の抗体。
[4] 前記抗体が、アミノ酸配列配列番号19を有する軽鎖可変領域及びアミノ酸配列配列番号20を有する重鎖可変領域を含む、上記[1]に記載の抗体。
[5] 前記抗体が、アミノ酸配列配列番号23を有する軽鎖可変領域及びアミノ酸配列配列番号24を有する重鎖可変領域を含む、上記[1]に記載の抗体。
[6] 前記抗体が、アミノ酸配列配列番号27を有する軽鎖可変領域及びアミノ酸配列配列番号28を有する重鎖可変領域を含む、上記[1]に記載の抗体。
[7] 前記抗体が、
a)配列番号19のアミノ酸残基43〜58を含む軽鎖CDR1配列と、
b)配列番号19のアミノ酸残基74〜80を含む軽鎖CDR2配列と、
c)配列番号19のアミノ酸残基113〜121を含む軽鎖CDR3配列と、
d)配列番号20のアミノ酸残基45〜54を含む重鎖CDR1配列と、
e)配列番号20のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、
f)配列番号20のアミノ酸残基118〜129を含む重鎖CDR3配列と、を含む、上記[1]に記載の抗体。
[8] 前記抗体が、
a)配列番号23のアミノ酸残基43〜58を含む軽鎖CDR1配列と、
b)配列番号23のアミノ酸残基74〜80を含む軽鎖CDR2配列と、
c)配列番号23のアミノ酸残基113〜121を含む軽鎖CDR3配列と、
d)配列番号24のアミノ酸残基45〜54を含む重鎖CDR1配列と、
e)配列番号24のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、
f)配列番号24のアミノ酸残基123〜129を含む重鎖CDR3配列と、を含む、上記[1]に記載の抗体。
[9] 前記抗体が、
a)配列番号27のアミノ酸残基43〜58を含む軽鎖CDR1配列と、
b)配列番号27のアミノ酸残基74〜80を含む軽鎖CDR2配列と、
c)配列番号27のアミノ酸残基113〜121を含む軽鎖CDR3配列と、
d)配列番号28のアミノ酸残基45〜54を含む重鎖CDR1配列と、
e)配列番号28のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、
f)配列番号28のアミノ酸残基123〜129を含む重鎖CDR3配列と、を含む、上記[1]に記載の抗体。
[10] 前記抗体断片が、Fv、F(ab’)、F(ab’)2、scFv、Minibody、及びDiabody断片からなる断片の群から選択される、上記[1]に記載の抗体。
[11] 前記抗体が、モノクローナル抗体である、上記[1]に記載の抗体。
[12] 上記[1]に記載の抗体を含む、アッセイキット。
[13] 上記[1]に記載の抗体を含む、アッセイ装置。
[14] 前記装置が、側方流動アッセイ装置である、上記[13]に記載のアッセイ装置。
[15] サンプル中のクエチアピンを検出する方法であって、
(i)サンプルを、検出可能なマーカーで標識化された上記[1]に記載の抗体と接触させる工程であって、前記サンプル中に存在する前記標識化抗体及びクエチアピンが、標識化複合体を形成する、工程と、
(ii)前記サンプル中のクエチアピンを検出するように前記標識化複合体を検出する工程と、を含む、方法。
[16] サンプル中のクエチアピンを検出するための競合イムノアッセイ方法であって、
(i)サンプルを、上記[1]に記載の抗体と、及びクエチアピン又はクエチアピンの競合結合パートナーと接触させる工程であって、前記抗体及び前記クエチアピン又はその競合結合パートナーのうちの1つが、検出可能なマーカーで標識化され、かつ、サンプルクエチアピンが、前記抗体への結合において前記クエチアピン又はその競合結合パートナーと競合する、工程と、
(ii)サンプルクエチアピンを検出するように前記標識を検出する工程と、を含む、方法。
[17] 前記クエチアピン又はその競合結合パートナーが、前記検出可能なマーカーで標識化される、上記[16]に記載の方法。
[18] 前記抗体が、検出可能なマーカーで標識化される、上記[16]に記載の方法。
[19] 前記イムノアッセイが側方流動アッセイ装置上で実施され、前記サンプルが前記装置に適用される、上記[16]に記載の方法。
[20] クエチアピンに加えて1つ以上の検体の存在を検出する工程を更に含む、上記[15]又は[16]に記載の方法。
[21] 前記1つ以上の検体が、クエチアピン以外の抗精神病薬である、上記[20]に記載の方法。
[22] クエチアピン以外の前記抗精神病薬が、リスペリドン、パリペリドン、アリピプラゾール、オランザピン、及びこれらの代謝物からなる群から選択される、上記[21]に記載の方法。