【実施例】
【0039】
以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は質量基準である。
【0040】
<乳清ミネラルの製造>
〔製造例1〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、これを更にエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルAを得た。得られた乳清ミネラルAの固形分中の灰分含量は35質量%、カルシウム含量は2.2質量%であった。
【0041】
〔製造例2〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これを更にエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルBを得た。得られた乳清ミネラルBの固形分中の灰分含量は55質量%、カルシウム含量は0.4質量%であった。
【0042】
<果汁感試験>
〔実施例1〕
上記製造例1及び2で得られた乳清ミネラルA及びBについて、市販の果肉・果汁入り飲料(なっちゃん(登録商標) オレンジ:サントリー食品インターナショナル製:果汁40%)、市販の果汁入り炭酸飲料(ぜいたく三ツ矢長野県産黄金桃:アサヒ飲料製:果汁1%含有)及び市販のカクテル飲料(ネクターサワー ピーチ:サッポロビール製:果汁10%含有)100質量部に対し、乳清ミネラルが固形分としてそれぞれ、0.000002質量部、0.00001質量部、0.00005質量部、0.0001質量部、0.0005質量部、0.001質量部、0.005質量部、0.01質量部、0.03質量部、0.1質量部、0.2質量部、0.3質量部となるように添加、溶解し、下記の果汁感強度・味質評価を行なった。
【0043】
<果汁感評価方法>
12人のパネラーに対し、上記実施例1で得られた飲料と、対照として用意した乳清ミネラル無添加の飲料を舐めさせ、その果汁感強度、味質について、下記パネラー評価基準により評価させ、その合計点数について下記<評価基準>で7段階評価を行ない、その結果を果汁感強度については表1、味質については表2に記載した。
【0044】
<パネラーの果汁感強度評価基準>
対照に比べあきらかに強化された果汁感を感じる・・ 2点
対照に比べ若干強化された果汁感を感じる・・・・・ 1点
対照とほぼ同じ程度の果汁感を感じる・・・・・・・ 0点
対照より弱い果汁感を感じる・・・・・・・・・・ −1点
果汁感を感じない・・・・・・・・・・・・・・・ −2点
<パネラーの味質評価基準>
果汁感以外の風味を全く感じない・・・・・・・・・・・・・・2点
果汁感以外の風味を感じるが、果汁感として違和感がない・・・1点
果汁感以外の風味を感じ、且つ果汁感として違和感がある・・・0点
耐えがたい異味を感じる・・・・・・・・・・・・・・・・・−1点
<評価基準>
◎ :12人のパネラーの合計点が 21〜24点
○+ :12人のパネラーの合計点が 16〜20点
○ :12人のパネラーの合計点が 11〜15点
○−:12人のパネラーの合計点が 6〜10点
△ :12人のパネラーの合計点が 1〜5点
× :12人のパネラーの合計点が −4〜 0点
××:12人のパネラーの合計点が −5点未満
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
表1及び表2の結果からわかるとおり、乳清ミネラルは非アルコール飲料100質量部あたりの添加量が、乳清ミネラルの固形分にして0.00001〜0.01質量部で優れた果汁感の増強効果が見られ、0.00001〜0.001質量部で特に優れた果汁感の増強効果が見られ、その効果は低果汁の飲料でより高い増強効果が得られることがわかる。また、固形分中のカルシウム含量が低い乳清ミネラルであると、より優れた効果が得られることがわかる。
またアルコール飲料では、100質量部あたりの添加量が、乳清ミネラルの固形分にして0.0001〜0.1質量部で優れた果汁感の増強効果が見られることがわかる。また、固形分中のカルシウム含量が低い乳清ミネラルであると、より優れた効果が得られることがわかる。
【0048】
〔実施例2〕
市販の果汁入り飲料(バヤリース(登録商標) アップル:アサヒ飲料製:果汁10%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Aを得た。果汁入り飲料Aは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、フレッシュ感ととろみ・コクを伴った果汁感が強いものであった。
【0049】
〔実施例3〕
市販の果汁入り飲料(リボン やさしいりんご:ポッカサッポロフード&ビバレッジ製:果汁20%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Bを得た。果汁入り飲料Bは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、フレッシュ感ととろみ・コクを伴った果汁感が強いものであった。
【0050】
〔実施例4〕
市販の果汁入り飲料(なっちゃん(登録商標) オレンジ:サントリー食品インターナショナル製:果汁40%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Cを得た。果汁入り飲料Cは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、後味がすっきりとしつつ、果汁感が強いものであった。
【0051】
〔実施例5〕
市販の果汁入り飲料(バヤリース(登録商標) オレンジ:アサヒ飲料製:果汁20%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Dを得た。果汁入り飲料Dは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、爽快感を伴った濃厚感のある果汁感が強いものであった。
【0052】
〔実施例6〕
市販の果汁入り飲料(バヤリース(登録商標) 冬のこくレモン:アサヒ飲料製:果汁10%未満)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Eを得た。果汁入り飲料Eは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、レモン特有のピール感を伴ったコク・濃厚感のある果汁感が強いものであった。
【0053】
〔実施例7〕
市販の果汁入り飲料(ピーチネクター:不二家製:果汁30%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Fを得た。果汁入り飲料Fは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、桃の自然な甘味ととろみを伴った果汁感が強いものであった。
【0054】
〔実施例8〕
市販の果汁100%ジュース(トロピカーナ(登録商標) リンゴ&マンゴー:トロピカーナ(キリン・ビバレッジ)製:果汁100%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Gを得た。果汁入り飲料Gは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、濃厚感がいっそう強く感じる果汁感が強いものであった。
【0055】
〔実施例9〕
市販の果汁100%ジュース(トロピカーナ(登録商標) グレープフルーツ:トロピカーナ(キリン・ビバレッジ)製:果汁100%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.001g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Hを得た。果汁入り飲料Hは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、フレッシュ感とすっきり感を伴いつつ濃厚感がいっそう強く感じる果汁感が強いものであった。
【0056】
〔実施例10〕
市販の果汁入り飲料(素のままづくり(登録商標) 赤ぶどう 天然水仕立て:ポッカサッポロフード&ビバレッジ製:果汁10%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Iを得た。果汁入り飲料Iは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、赤ぶどう特有の渋味を伴った濃厚感・コク・とろみのある果汁感が強いものであった。
【0057】
〔実施例11〕
市販の果汁入り飲料(素のままづくり(登録商標) シャルドネ 天然水仕立て:ポッカサッポロフード&ビバレッジ製:果汁10%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Jを得た。果汁入り飲料Jは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、白ぶどう特有の爽快感と濃厚感・コク・とろみを伴った果汁感が強いものであった。
【0058】
〔実施例12〕
市販の果汁入り飲料(グリーンバヤリース(登録商標) からだすっぱい ライムグレープフルーツ(ぶどう入り):アサヒ飲料製:果汁10%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り飲料Kを得た。果汁入り飲料Kは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、ピール感やフレッシュ感を伴ったコクととろみを伴った果汁感が強いものであった。
【0059】
〔実施例13〕
市販の果汁風味炭酸飲料(ファンタ(登録商標) すいか:日本コカ・コーラ製:無果汁)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0003g添加した後均一に混合し、本発明の果汁風味炭酸飲料Aを得た。果汁風味炭酸飲料Aは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、果汁を含有しないにもかかわらず、果汁を含むような自然な風味に感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、果汁風味炭酸飲料Aは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(ステビア甘味料)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0060】
〔実施例14〕
市販の果汁入り炭酸飲料(シュウェップス(登録商標) グレープスパークリング:日本コカ・コーラ製:果汁10%未満)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0002g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入り炭酸飲料Aを得た。果汁入り炭酸飲料Aは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、ぶどう特有の爽快感を伴った濃厚感・コク・とろみのある果汁感が強いものであった。
【0061】
〔実施例15〕
メロン、キウイフルーツを一口大にカットした後、メロン:キウイ=1:1の質量比となるようにミキサーで混合しミックスフルーツジュース(果汁100%)を得た。ミックスフルーツジュース100mlに対して上記乳清ミネラルBを0.001g添加した後均一に混合し、本発明のミックスフルーツジュースAを得た。ミックスフルーツジュースAは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、メロンの濃厚感や甘味、キウイフルーツの爽やかさの広がりが強く感じられ、全体として強い果汁感が感じられるものであった。
【0062】
〔実施例16〕
市販のニアウォーター(い・ろ・は・す(登録商標) みかん:日本コカ・コーラ製:無果汁)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0001g添加した後均一に混合し、本発明のニアウォーターAを得た。ニアウォーターAは果汁を含有しないにもかかわらず、果汁を含むような自然な風味に感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0063】
〔実施例17〕
市販の果汁入り乳性飲料(ヨーグルスタンド(登録商標) 希少糖の飲むヨーグルジー ピーチ:日本コカ・コーラ製:果汁10%未満(りんご含有))100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.001g添加した後均一に混合し、本発明の果汁入りヨーグルトドリンクAを得た。果汁入りヨーグルトドリンクAは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、低果汁にも関わらず、ヨーグルトの味に負けない果汁のコク・濃厚感、すなわち果汁感が強いものであった。また、果汁入りヨーグルトドリンクAは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0064】
〔実施例18〕
市販のイチゴ25g、上白糖5g、牛乳70g、果汁感増強剤として上記乳清ミネラルB 0.002gをミキサーで混合し、本発明のイチゴミルクA(果汁25%)を得た。イチゴミルクAは、乳清ミネラルのみを添加せず、同様の方法で作成した乳清ミネラル未添加のイチゴミルクに比べて、フレッシュ感を伴った果汁感が強いものであった。
【0065】
〔実施例19〕
市販の酎ハイ飲料(Slat(登録商標) 白桃サワー:アサヒビール製:果汁1%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明での酎ハイ飲料Aを得た。酎ハイ飲料Aは果汁含量が1質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、とろみ・コクがあり、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、酎ハイAは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム・L−フェニルアラニン化合物)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0066】
〔実施例20〕
市販の酎ハイ飲料(Slat(登録商標) レモンスカッシュサワー:アサヒビール製:果汁1%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明の酎ハイ飲料Bを得た。酎ハイ飲料Bは果汁含量が1質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、コクがあり、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、酎ハイ飲料Bは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、アスパルテーム・L−フェニルアラニン化合物、スクラロース配合)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0067】
〔実施例21〕
市販の酎ハイ飲料(CLEAR COOLER グレープフルーツ:アサヒビール製:果汁5%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明の酎ハイ飲料Cを得た。酎ハイ飲料Cは果汁含量が5質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、まろやかで濃厚感が感じられ、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0068】
〔実施例22〕
市販の酎ハイ飲料(ストロングゼロ(登録商標) ダブルレモン:サントリースピリッツ製:果汁3%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明の酎ハイ飲料Dを得た。酎ハイ飲料Dは果汁含量が3質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、レモンの爽やかさの広がりを感じ、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、酎ハイ飲料Dは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0069】
〔実施例23〕
市販の酎ハイ飲料(極ゼロチューハイ グレープフルーツ:サッポロビール製:果汁0.5%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明の酎ハイ飲料Eを得た。酎ハイ飲料Eは果汁含量が0.5質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、グレープフルーツの甘味と爽やかさの広がりを感じ、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、酎ハイ飲料Eは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(ステビア甘味料)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0070】
〔実施例24〕
市販の酎ハイ飲料(キレートレモンサワー:サッポロビール製:果汁10%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.001g添加した後均一に混合し、本発明の酎ハイ飲料Fを得た。酎ハイ飲料Fは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、レモン特有のピール感を伴った濃厚感のある強い果汁感が感じられるものであった。
【0071】
〔実施例25〕
市販の酎ハイ飲料(ネクターサワー ピーチ:サッポロビール製:果汁10%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明の酎ハイ飲料Gを得た。酎ハイ飲料Gは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、とろみとコクを伴った強い果汁感が感じられるものであった。
【0072】
〔実施例26〕
市販のカクテル飲料(カクテルパートナー(登録商標) 桃とマンゴーとオレンジ:アサヒビール製:果汁5%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明のカクテル飲料Aを得た。カクテル飲料Aは果汁含量が5質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、果汁の甘味とトップから後伸びする果汁風味が強く、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、カクテル飲料Aは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0073】
〔実施例27〕
市販の梅酒ソーダ(ウメッシュ(登録商標) プレーンソーダ缶:チョーヤ製)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明の梅酒ソーダAを得た。梅酒ソーダAは梅の濃厚感、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、梅酒ソーダAは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0074】
〔実施例28〕
市販のノンアルコールチューハイテイスト飲料(のんある気分(登録商標) 地中海レモン:サントリースピリッツ製:果汁1%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明のノンアルコールチューハイテイスト飲料Aを得た。ノンアルコールチューハイテイスト飲料Aは果汁含量が1質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、レモンの爽やかさの広がりを感じ、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、ノンアルコールチューハイテイスト飲料Aは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0075】
〔実施例29〕
市販のノンアルコールチューハイテイスト飲料(のんある気分(登録商標) カシスオレンジテイスト:サントリースピリッツ製:果汁3%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明のノンアルコールチューハイテイスト飲料Bを得た。ノンアルコールチューハイテイスト飲料Bは果汁含量が1質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、特有の苦味を伴ったコクと爽やかさの広がりを感じ、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、ノンアルコールチューハイテイスト飲料Bは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。
【0076】
〔実施例30〕
市販のノンアルコール梅酒ソーダ(酔わないウメッシュ(登録商標) ノンアルコール:チョーヤ製:果汁10%)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.003g添加した後均一に混合し、本発明のノンアルコール梅酒ソーダAを得た。ノンアルコール梅酒ソーダAは梅の濃厚感、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0077】
〔実施例31〕
市販のかき氷用シロップ(氷みつ いちご:井村屋製:無果汁)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.01g添加した後均一に混合し、本発明のかき氷用シロップAを得た。かき氷用シロップAをかき氷器で砕氷した氷にかけて食べたところ、乳清ミネラル未添加のかき氷用シロップをかけた場合(氷とシロップの重量比は同じ)に比べて、無果汁であるにもかかわらず、フレッシュなイチゴ果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0078】
〔実施例32〕
市販のパイナップルジュース(デルモンテパイナップルジュース:デルモンテ製:果汁100%)190gに粉末ゼラチン30gを加え、10分静置したのち、60℃の湯煎で溶かした。グラニュー糖30g、上記乳清ミネラルB 0.005gを溶かしたのち、型に入れて冷やして固め、本発明のパイナップル味のグミキャンディーA(果汁76%)を作成した。グミキャンディーAは、乳清ミネラルを入れずに同様の方法で作成したグミキャンディーに比べ、フレッシュ感と濃厚感を伴った強い果汁感が感じられるものであった。
【0079】
〔実施例33〕
市販のアンズジャム(アヲハタ55ジャム アンズ:アヲハタ製:果汁不明)100gに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明のアンズジャムAを得た。アンズジャムAはアンズの濃厚感、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0080】
〔実施例34〕
市販の果汁・果肉入り飲料(つぶたっぷり贅沢みかん:ポッカサッポロフード&ビバレッジ製:果汁40%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明である果汁入り飲料Lを得た。果汁入り飲料Lは乳清ミネラル未添加の場合に比べて、果汁感が強いものであった。
【0081】
〔実施例35〕
市販の果汁入り炭酸飲料(ぜいたく三ツ矢長野県産黄金桃:アサヒ飲料製:果汁1%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明である果汁入り炭酸飲料Bを得た。果汁入り果汁入り炭酸飲料Bは果汁含量が1質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0082】
〔実施例36〕
市販のニアウォーター(白桃香るおいしい水:ポッカサッポロフード&ビバレッジ製:無果汁)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.0005g添加した後均一に混合し、本発明であるニアウォーターBを得た。ニアウォーターBは果汁を含有しないにもかかわらず、果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。
【0083】
〔実施例37〕
市販のカクテル飲料(カクテルパートナー(登録商標) 特濃はちみつ柚子みかん:アサヒビール製:果汁13%含有)100mlに対し果汁感増強剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明であるカクテル飲料Bを得た。カクテル飲料Bは果汁含量が13質量%と低いにもかかわらず、乳清ミネラル未添加の場合に比べて、より多くの果汁を含むように感じられ、すなわち強い果汁感が感じられるものであった。また、カクテル飲料Bは乳清ミネラル未添加品と比べ、高甘味度甘味料(アセスルファムK、スクラロース)に由来する甘味の後引き感と苦味も軽減され、自然な風味に感じられた。