【実施例】
【0097】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
尚、特に断らない限り、以下に記載する「%」は「質量%」を意味し、各例の全体の質量を100%として各成分の質量%を表す。粘度は25℃での数値である。GPCは、HLC−8220 GPC(東ソー社製)を用いた。GC−MSは、7697Aヘッドスペースサンプラ,7890B GCシステム,5977AMSD(すべてアジレント・テクノロジー社製)を用いた。NMRは、AVANCE III 400(ブルカー社製)を用いた。
【0098】
[実施例1]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル(MMA)10g、下記式で表される単量体(a)10g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(7)に示される共重合体であることが確認された。
1H−NMRチャートを
図1及び
図2に示す。
図1は
1H−NMRチャートの全体図であり、
図2は
1H−NMRチャートのうち末端の構造を示す箇所を拡大したものである。
また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。GC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=11,700、多分散度(Mw/Mn)=1.24
残存単量体量(MMA)<1ppm
【化28】
【化29】
(式(7)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメチル基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0099】
[実施例2]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル 15g、上記単量体(a)15g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから上記式(7)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=15,100、多分散度(Mw/Mn)=1.28
残存単量体量(MMA)<1ppm
【0100】
[実施例3]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタールe436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル20g、上記単量体(a)20g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから上記式(7)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=20,400、多分散度(Mw/Mn)=1.34
残存単量体量(MMA)<1ppm
【0101】
[実施例4]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル 7.1g、メタクリル酸n−ブチル(BMA)1.6g、メタクリル酸2−エチルヘキシル(2EHMA)1.8g、単量体(b)10.0g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。その後、150℃で1時間、減圧留去した。GC−MSにて残存単量体を定量したところ単量体が残存していたため、再び150℃で1時間ストリップして共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(8)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=10,700、多分散度(Mw/Mn)=1.27
残存単量体量
(減圧留去後)<1ppm(MMA)、20ppm(BMA)、23ppm(2EHMA)
(2回目の減圧留去後)<1ppm(MMA)、<1ppm(BMA)、<1ppm(2EHMA)
【化30】
【化31】
(式(8)中、Aは上記単量体(b)の残基であり、Xはメチル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基又は上記単量体(b)の残基であり、p、q
1、q
2、及びq
3は該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0102】
[実施例5]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル 10.5g、メタクリル酸n−ブチル2.3g、メタクリル酸2−エチルヘキシル2.5g、上記単量体(b)15.0g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。その後、150℃で1時間、減圧留去した。GC−MSにて残存単量体を定量したところ単量体が残存していたため、再び150℃で1時間ストリップを行い、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから上記式(8)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=17,800、多分散度(Mw/Mn)=1.38
残存単量体量
(減圧留去後)<1ppm(MMA)、34ppm(BMA)、50ppm(2EHMA)
(2回目の減圧留去後)<1ppm(MMA)、<1ppm(BMA)、<1ppm(2EHMA)
【0103】
[実施例6]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル 14.0g、メタクリル酸n−ブチル3.0g、メタクリル酸2−エチルヘキシル3.2g、上記単量体(b)20.0g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。その後、150℃で1時間、減圧留去した。GC−MSにて残存単量体を定量したところ単量体が残存していたため、再び150℃で1時間ストリップを行い、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから上記式(8)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=21,500、多分散度(Mw/Mn)=1.42
残存単量体量
(減圧留去後)<1ppm(MMA)、44ppm(BMA)、60ppm(2EHMA)
(2回目の減圧留去後)<1ppm(MMA)、<1ppm(BMA)、<1ppm(2EHMA)
【0104】
[実施例7]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル10g、下記単量体(c)10g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(9)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=11,340、多分散度(Mw/Mn)=1.32
残存単量体量(MMA)<1ppm
【化32】
【化33】
(式(9)中、Aは上記単量体(c)の残基であり、Xはメチル基又は上記単量体(c)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0105】
[実施例8]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル 7.1g、メタクリル酸n−ブチル1.6g、メタクリル酸2−エチルヘキシル1.8g、上記単量体(c)10.0g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。その後、150℃で1時間、減圧留去した。GC−MSにて残存単量体を定量したところ単量体が残存していたため、再び150℃で1時間ストリップを行い、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(10)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=10,800、多分散度(Mw/Mn)=1.33
残存単量体量
(減圧留去後)<1ppm(MMA)、25ppm(BMA)、51ppm (2EHMA)
(2回目の減圧留去後)<1ppm(MMA)、<1ppm(BMA)、<1ppm(2EHMA)
【化34】
(式(10)中、Aは上記単量体(c)の残基であり、Xはメチル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基又は上記単量体(c)の残基であり、p、q
1、q
2、及びq
3は該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0106】
[実施例9]
三口フラスコに、トルエン25mL、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mg、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)10.0g、下記単量体(d)10.0gを入れ撹拌した。そこへ、50mM 1−[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチル]−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼン トルエン溶液400μLを加えて、さらに撹拌した。1時間後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(11)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=12,340、多分散度(Mw/Mn)=1.18
残存単量体量42ppm(2EHA)
【化35】
【化36】
(式(11)中、Aは上記単量体(d)の残基であり、Xは2−エチルヘキシル基又は上記単量体(d)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0107】
[実施例10]
三口フラスコに、トルエン25mL、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mg、ジメチルアクリルアミド(DMAA)10.0g、上記単量体(d)10.0gを入れ撹拌した。そこへ、50mM 1−[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチル]−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼン トルエン溶液400μLを加えて、さらに撹拌した。1時間後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(12)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=11,920、多分散度(Mw/Mn)=1.24
残存単量体量32ppm(DMAA)
【化37】
(式(12)中、Aは上記単量体(d)の残基であり、Xはジメチルアクリルアミドの残基又は上記単量体(d)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0108】
[実施例11]
三口フラスコに、トルエン25mL、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mg、アクリル酸2−エチルヘキシル9.0g、ジメチルアクリルアミド1.0g、上記単量体(d)10.0gを入れ撹拌した。そこへ、50mM 1−[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチル]−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼン トルエン溶液 400μLを加えて、さらに撹拌した。1時間後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。得られた共重合体を重クロロホルムに溶かし、
1H−NMRを測定した。
1H−NMRスペクトルから下記式(13)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=12,030、多分散度(Mw/Mn)=1.19
残存単量体量33ppm(2EHA)、29ppm(DMAA)
【化38】
(式(13)中、Aは上記単量体(d)の残基であり、Xはアクリル酸2−エチルヘキシルの残基、ジメチルアクリルアミドの残基又は上記単量体(d)の残基であり、p、q
1、及びq
2は該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0109】
[実施例12]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF 25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール 436mgを加え、メタクリル酸メチル10.0gを15分かけて滴下し、さらに15分撹拌した。次に、上記単量体(a)10.0gを15分かけて滴下した。室温でさらに15分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。
1H−NMRスペクトルから下記式(14)に示される共重合体(ABブロック共重合体)であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=10,800、多分散度(Mw/Mn)=1.08
残存単量体量(MMA)<1ppm
【化39】
(式(14)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメチル基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はABブロック構造を形成している)
【0110】
[実施例13]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF 25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール 436mgを加え、メタクリル酸メチル5.0gを10分かけて滴下し、さらに10分撹拌した。次に、上記単量体(a)5.0gを10分かけて滴下し、10分撹拌した。同じように、もう一度メタクリル酸メチル5.0g、単量体(a)5.0gを滴下、撹拌した。その後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。
1H−NMRスペクトルから下記式(15)に示される共重合体(ABABブロック共重合体)であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=11,100、多分散度(Mw/Mn)=1.10
残存単量体量(MMA)<1ppm
【化40】
(式(15)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメチル基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はABABブロック構造を形成している)
【0111】
[実施例14]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸ラウリル(LMA)15g、上記単量体(a)15g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。180℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。
1H−NMRスペクトルから下記式(16)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=16,400、多分散度(Mw/Mn)=1.22
残存単量体量(LMA)28ppm
【化41】
(式(16)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメタクリル酸ラウリルの残基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0112】
[実施例15]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸ステアリル(SMA)15g、上記単量体(a)15g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。180℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。
1H−NMRスペクトルから下記式(17)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=15,530、多分散度(Mw/Mn)=1.30
残存単量体量(SMA)42ppm
【化42】
(式(17)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメタクリル酸ステアリルの残基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0113】
[実施例16]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール436mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸2−エトキシエチル(EEMA)10g、上記単量体(a)10g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。
1H−NMRスペクトルから下記式(18)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=11,030、多分散度(Mw/Mn)=1.12
残存単量体量(EEMA)38ppm
【化43】
(式(18)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメタクリル酸2−エトキシエチルの残基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0114】
[実施例17]
三口フラスコに、減圧乾燥したテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート19.9mgを入れ、THF25mLを加えて溶かした。窒素雰囲気下で、ジメチルケテンメチルトリエチルシリルアセタール541mgを加え、モノマー混合物(メタクリル酸メチル(MMA)10g、上記単量体(a)10g)を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去して、共重合体を得た。
1H−NMRスペクトルから下記式(19)に示される共重合体であることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=11,230、多分散度(Mw/Mn)=1.29
残存単量体量(MMA)<1ppm
【化44】
(式(19)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、Xはメチル基又は上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0115】
[比較例1]
トルエン16gをセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスで100℃に加熱した。そこへ、単量体とラジカル開始剤の混合物(メタクリル酸メチル20g、上記単量体(a) 20g、及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(パーブチル(登録商標)O)4.39g)を3時間かけて滴下した。100℃で2時間撹拌し、さらにパーブチルOを0.46g加えた。その後、100℃で3時間撹拌して、室温に戻した。150℃で1時間、減圧留去して、下記式(20)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体を得た。GPCにて数平均分子量及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=10,200、多分散度(Mw/Mn)=1.80
残存単量体量(MMA)930ppm
【化45】
(式(20)中、Aは上記単量体(a)の残基であり、p及びqは該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0116】
[比較例2]
トルエン16gをセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスで100℃に加熱した。そこへ、モノマーとラジカル開始剤の混合物(メタクリル酸メチル20g、上記単量体(a)20g、パーブチルO 2.63g)を3時間かけて滴下した。100℃で2時間撹拌し、さらにパーブチルOを0.58g加えた。その後、100℃で3時間撹拌して、室温に戻した。150℃で1時間、減圧留去して、上記式(20)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体を得た。GPCにて数平均分子量及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=18,000、多分散度(Mw/Mn)=2.23
残存単量体量(MMA)1120ppm
【0117】
[比較例3]
トルエン16gをセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスで100℃に加熱した。そこへ、モノマーとラジカル開始剤の混合物(メタクリル酸メチル20g、上記単量体(a)20g、パーブチルO 1.48g)を3時間かけて滴下した。100℃で2時間撹拌し、さらにパーブチルOを0.29g加えた。その後、100℃で3時間撹拌して、室温に戻した。150℃で1時間、減圧留去し、上記式(20)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体を得た。GPCにて数平均分子量及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=22,300、多分散度(Mw/Mn)=2.00
残存単量体量(MMA)994ppm
尚、該比較例1〜3の製造方法では末端停止反応が複数起きるため、上記式(20)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体の末端構造を特定するのは困難であった。
【0118】
[比較例4]
トルエン48gをセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスで100℃に加熱した。そこへ、モノマーとラジカル開始剤の混合物(メタクリル酸メチル31.5g、メタクリル酸n−ブチル6.8g、メタクリル酸2−エチルヘキシル7.3g、単量体(b)45.0g、パーブチルO 2.7g)を3時間かけて滴下した。100℃で2時間撹拌し、さらにパーブチルOを0.42g加えた。その後、100℃で3時間撹拌して、室温に戻した。150℃で1時間、減圧留去して、下記式(21)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体を得た。GPCにて数平均分子量及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=12,500、多分散度(Mw/Mn)=1.88
残存単量体量1150ppm(MMA)、773ppm(BMA)、750ppm(2EHMA)
【化46】
(式(21)中、Aは上記単量体(b)の残基であり、p、q
1、q
2、及びq
3は該共重合体が上記数平均分子量を有する数であり、括弧内に示される各単位はランダムに結合している)
【0119】
[比較例5]
トルエン24gをセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスで100℃に加熱した。そこへ、モノマーとラジカル開始剤の混合物(メタクリル酸メチル15.7g、メタクリル酸n−ブチル3.37g、メタクリル酸2−エチルヘキシル3.64g、上記単量体(b)22.5g、パーブチルO 1.07g)を3時間かけて滴下した。100℃で2時間撹拌し、さらにパーブチルOを0.44g加えた。その後、100℃で3時間撹拌して、室温に戻した。150℃で1時間、減圧留去して、上記式(21)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体を得た。GPCにて数平均分子量及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=20,800、多分散度(Mw/Mn)=1.54
残存単量体量1125ppm(MMA)、762ppm(BMA)、789ppm(2EHMA)
【0120】
[比較例6]
トルエン24gをセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスで100℃に加熱した。そこへ、モノマーとラジカル開始剤の混合物(メタクリル酸メチル15.7g、メタクリル酸n−ブチル3.37g、メタクリル酸2−エチルヘキシル3.64g、上記単量体(b) 22.5g、パーブチルO 0.72g)を3時間かけて滴下した。100℃で2時間撹拌し、さらにパーブチルOを0.31g加えた。その後、100℃で3時間撹拌して、室温に戻した。150℃で1時間、減圧留去して、上記式(21)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体を得た。GPCにて数平均分子量及び重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めた。さらにGC−MSにて残存単量体を定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=24,600、多分散度(Mw/Mn)=2.30
残存単量体量1015ppm(MMA)、820ppm(BMA)、791ppm(2EHMA)
尚、該比較例4〜6の製造方法では末端停止反応が複数起きるため、上記式(21)で表されるメタクリルシリコーン系グラフト共重合体の末端構造を特定するのは困難であった。
【0121】
[熱重量分析]
実施例1〜6、及び比較例1〜6で得た各共重合体の熱重量分析を行い、50%重量減少温度を測定した。測定方法を以下に詳細に説明する。
各共重合体を150℃で1時間ストリップしたサンプル10mg程度を量り取り、試料セルを作成した。熱重量分析装置(TGA Q 500、TA instruments社製)に試料セルをセットして、窒素雰囲気下にて0℃から600℃まで昇温させ(昇温速度:10℃/min)、重量の変化を計測した。昇温前の重量から半量に減少した時の温度を50%重量減少温度とした。表1に結果を示す。実施例1〜6の50%重量減少温度はいずれも360℃以上であり、比較例の共重合体より耐熱性が高かった。
【0122】
【表1】
【0123】
実施例18〜20及び比較例7〜11
油性ファンデーションの評価
実施例1、3及び6で得た(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体(A)を用いて、下記の表2に示す各組成にて、下記方法に従い油性ファンデーションを製造した。
(製造方法)
工程A:成分1〜12を加熱溶解した。
工程B:成分13〜16をAと混合した。
工程C:B を三本ローラーにて均一分散した。
工程D:C を加熱溶解し、次いで脱泡した後、金皿に充填し、冷却して得た。
【0124】
得られた油性ファンデーションの使用性について、下記指標に基づき評価した。
女性50名のパネルにより使用性のテストを行ない、塗布時の艶、肌への延び、密着感、おさまりの良さ、べたつきのなさ、しっとり感、仕上がりの美しさ、化粧持ちの良さについて下記表3の評価基準で評価し、下記表4の採点基準で採点し、その平均点で油性ファンデーションの使用性について評価した。それらの結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、本発明の共重合体を配合した実施例18〜20の油性ファンデーションは、比較例7〜11の油性ファンデーションに比べ、製品表面の艶、肌への延び、密着感、おさまりに優れ、べたつきがなく、しっとりとした仕上がりの美しい油性ファンデーションであり、また、化粧持ちも非常に良いものであった。
【0125】
【表2】
【0126】
【表3】
【0127】
【表4】
【0128】
【表5】
【0129】
実施例21
口紅の製造及び評価
下記表6に示す組成の口紅を製造し、その使用性について評価した。製造方法は下に示す通りである。得られた口紅は、製品表面のツヤが非常にあり、塗布時、塗布後のべたつきがなかった。また、密着感に優れ、色移り、色落ち、にじみがなく、化粧持ちの良い口紅であった。
(製造方法)
工程A:成分1〜10を加熱溶解した。
工程B:脱泡させた後、成分11、12を加えて充填し、成形した。
【0130】
【表6】
【0131】
実施例22〜26
W/O型クリームの製造及び評価
下記表7に示す各組成のW/O型クリームを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られたW/O型クリームは、どれも油っぽさ、べたつきがなく、のび広がりも軽くさっぱりとした、しかも、密着感に優れ、おさまりも良く、マットでしっとりした仕上がりが得られるW/O型クリームであった。
(製造方法)
工程A:成分1〜13を均一に混合する。
工程B:成分14〜22を混合溶解し、Aに加えて攪拌乳化する。
【0132】
【表7】
【0133】
実施例27、28
サンカットクリームの製造及び評価
下記表8に示す各組成にてサンカットクリームを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られたサンカットクリームは、べたつきがなく、のび広がりも軽くさっぱりとして化粧持ちも良いサンカットクリームであった。
(製造方法)
工程A:成分1〜11を均一に混合する。
工程B:成分12〜15を混合溶解し、Aに加えて攪拌乳化する。
【0134】
【表8】
【0135】
実施例29
サンカット乳液の製造及び評価
下記表9に示す組成のサンカット乳液を製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、のび広がりが良く、べたつきもなくさっぱりとして化粧持ちも良いサンカット乳液であった。
(製造方法)
工程A:成分1〜6を均一に混合する。
工程B:成分9〜12を混合溶解する。
工程C:Aに加えて攪拌乳化し、成分7及び8を加える。
【0136】
【表9】
【0137】
実施例30〜32
O/W型のクリームの製造及び評価
下記表10に示す各組成にてO/W型のクリームを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、キメが細かく、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがない上しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に化粧持ちも非常に良く、温度変化や経時による変化がなく安定性に優れているO/W型クリームであった。
(製造方法)
工程A:成分1〜8を混合した。
工程B:成分9〜21を混合溶解した。
工程C:AをBに加えて攪拌乳化した。
【0138】
【表10】
【0139】
実施例33〜35
ヘアクリームの製造及び評価
下記表11に示す各組成にてヘアクリームを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られたヘアクリームは、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に、毛髪に光沢と滑らかさを与え、毛髪に対する優れたセット効果を有するヘアクリームであった。
(製造方法)
工程A:成分1〜17を加熱混合する。
工程B:成分18〜27を加熱溶解する。
工程C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、冷却して成分28を添加し、ヘアクリームを得た。
【0140】
【表11】
【0141】
実施例36〜39
ブラッシング剤スプレー、ヘアスプレー、脱臭剤、及びコンディショニングムースの製造及び評価
下記表12に示す各組成にてブラッシング剤スプレー、ヘアスプレー、脱臭剤、及びコンディショニングムースを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、髪に対して使用すると髪はツヤがあって非常になめらかとなり、持続性にも優れていた。又、使用時の粉の分散性に優れ、櫛通りが良くツヤのある非常に良いものとなった。
(製造方法)
工程A:成分1〜15を混合した。
工程B:成分16〜24を溶解し、Aに均一分散させる。エアゾール缶に詰めた後、成分25(n−ブタン、イソブタン、プロパンからなる混合物)を充填し、ブラッシング剤スプレー、ヘアスプレー、脱臭剤、及びコンディショニングムースを得た。
【0142】
【表12】
【0143】
実施例40、41
O/W/O型化粧料の製造及び評価
下記表13に示す各組成にてO/W/O型化粧料を製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、さっぱりとしてべたつきや油感がなく、透明感があり化粧持ちが良く、温度や経時による変化もなく、使用性も安定性も非常に優れているO/W/O型化粧料であった。
(製造方法)
工程A:成分1〜7を均一に混合した。
工程B:成分8〜14を加熱混合し、均一にした。
工程C:成分15〜19を加熱混合した。
工程D:Bを攪拌しながらCを加えて乳化し、冷却した。
工程E:Aを攪拌しながらDを加えて乳化した。
【0144】
【表13】
【0145】
実施例42、43
制汗剤の製造及び評価
下記表14に示す各組成にて制汗剤を製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、しかもあまり白くならず、さっぱりとした使用感を与えると共に、温度や経時的に変化がなく安定性にも優れている制汗剤であった。
(実施例25の製造方法)
工程A:成分1〜8を混合した。
工程B:Aに成分9、16を加え、均一に分散し、ロールオンタイプの制汗剤を得た。
( 実施例26の製造方法)
工程A:成分10〜14を混合する。
工程B:成分15を16に溶解する。
工程C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、乳化タイプの制汗剤を得た。
【0146】
【表14】
【0147】
実施例44〜48
洗浄剤の製造及び評価
下記表15に示す各組成の各種洗浄剤を製造し、その使用性について評価した。製造方法は下に示す。以下のようにして得られた洗浄剤は、口紅やファンデーションの汚れや、毛髪用セット剤等に対してなじみも早く、汚れ落ちも非常に良好で、さらに塗布時ののび広がりも良く、後肌もしっとりして非常に使用感の良い洗浄剤であった。
(製造方法)
工程A:成分1〜4を均一に溶解した。
工程B:成分5〜21を均一に溶解した。
工程C:Bを攪拌しながらAを加え、均一に分散した。
【0148】
【表15】
【0149】
実施例49
W/Oほほ紅の製造及び評価
下記表16に示す組成のW/Oほほ紅を製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られたW/Oほほ紅は、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、後肌のしっとりした、安定性の良いW/Oほほ紅であった。
(製造方法)
工程A:成分1〜11を均一に混合した。
工程B:成分12〜14を均一に混合した。
工程C:攪拌下、BをAに加えて均一に乳化した。
【0150】
【表16】
【0151】
実施例50〜52
アイシャドウの製造及び評価
下記表17に示す各組成にてアイシャドウを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、のび広がりが軽くて油っぽさや粉っぽさがなく、みずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に、耐水性や撥水性、耐汗性が良好で持ちも良く、化粧崩れしにくく、温度や経時的に変化がなく安定性にも優れているアイシャドウとなった。
(製造方法)
工程A:成分1〜10を混合し、成分11〜19を添加して均一に分散する。
工程B:成分20〜26を均一溶解する。
工程C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、アイシャドウを得た。
【0152】
【表17】
【0153】
実施例53〜55
各種化粧料の製造及び評価
下記表18に示す各組成にて各種化粧料を製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。得られた化粧料は、のび広がりも軽く、みずみずしくさっぱりとしてべたつきがなく、温度や経時による変化もない、使用性も安定性にも非常に優れている化粧料であった。
(製造方法)
工程A:成分1〜11を均一混合する。
工程B:成分12〜20を均一溶解する。
工程C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、冷却して成分21を添加し、化粧料を得た。
【0154】
【表18】
【0155】
実施例56〜59
各種化粧料の製造及び評価
下記表19に示す各組成にて各種化粧料を製造し、その使用性について評価した。製造方法は下に示す。以下のようにして得られた化粧料は、べたつきがなく、のび広がりも軽く、しかも、密着感に優れ、おさまりも良く、つやのある仕上がりが得られる化粧料となった。
(製造方法)
工程A:成分16〜25を均一分散する。
工程B:成分1〜15、及び26を均一に混合し、Aに加えて均一にする。
工程C:Bに成分27を添加し、容器に充填し(必要に応じてプレス成形して)化粧料を得る。
【0156】
【表19】
【0157】
実施例60〜62
アイライナーの製造及び評価
下記表20に示す各組成にてアイライナーを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。以下のようにして得られた化粧料は、のびが軽くて描きやすく、清涼感があってさっぱりとし、べたつきがない使用感である上、温度や経時による変化もなく、使用性も安定性も非常に優れており、耐水性、耐汗性も共に優れ、化粧持ちも非常に良いアイライナーとなった。
(製造方法)
工程A:成分1〜11を混合し、均一に分散する。
工程B:成分12〜16を混合する。
工程C:BをAに徐添して乳化した後冷却し、アイライナーを得た。
【0158】
【表20】
【0159】
実施例63〜66
各種化粧料の製造及び評価
下記表21に示す各組成にて各種化粧料を製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。以下のようにして得られた化粧料は、キメが細かく、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に、化粧持ちも非常に良く、温度や経時的に変化がなく安定性にも優れる化粧料となった。
(製造方法)
工程A: 成分1〜8を加熱混合する。
工程B: 成分9〜19を加熱溶解する。
工程C: 攪拌下、AにBを徐添して均一分散し、20を添加して化粧料を得た。
【0160】
【表21】
【0161】
実施例67
透明クレンジングローションの製造及び評価
下記表22に示す組成にて透明クレンジングローションを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。以下のようにして得られた化粧料は、のび広がりが軽く、しっとりとしてみずみずしい使用感を与え、クレンジング効果も高い透明クレンジングローションとなった。
(製造方法)
工程A:成分1〜4を均一に混合する。
工程B:成分4〜10を均一に混合する。
工程C:攪拌下、BにAを徐添して乳化し、透明クレンジングローションを得た。
【0162】
【表22】
【0163】
実施例68
キューティクルコートの製造及び評価
下記表23に示す組成にてキューティクルコートを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。以下のようにして得られた化粧料は、のび広がりが軽く、毛髪のぱさつきを抑え、光沢と滑らかさを与えるキューティクルコートとなった。
(製造方法)
工程A: 成分1〜3を均一に混合する。
工程B: 成分4〜10を均一に混合する。
工程C: 攪拌下、BにAを徐添して乳化し、キューティクルコートを得た。
【0164】
【表23】
【0165】
実施例69
ネイルエナメルの製造及び評価
下記表24に示す組成にてネイルエナメルを製造し、その使用性について評価した。製造方法は以下の通りである。以下のようにして得られた化粧料は、のび広がりが軽く、爪に光沢与え持ちも優れているネイルエナメルとなった。
(製造方法)
工程A:成分2と成分5の一部、成分10を混合する。
工程B:成分1の一部と成分8の一部、成分9を混合し、十分に練り込む。
工程C:成分1の残部と、成分3、成分4、成分5の残部、成分6〜7、成分8の残部を混合し、均一に溶解する。
工程D:混合物AとBをCに加え、均一になるまで混合する。
【0166】
【表24】
【0167】
上記の通り、本発明の共重合体を含まない化粧料は使用感および化粧持ちに劣るのに対し(比較例)、実施例に示す通り、本発明の共重合体を含む化粧料は、各種油剤への良好な相溶性と皮膚もしくは毛髪への密着性を同時に解決することができる。そのため、本発明の化粧料は、べたつきが少なく、なめらかに伸び、さっぱりとした使用感を与え、撥水性に富むと共に皮膚安全性が高く使用感良好で持続性に優れる。さらに、本発明の共重合体は、各種スキンケア化粧料、各種メイクアップ化粧料、各種毛髪化粧料、各種紫外線防御化粧料等に好適に用いられる。