特許第6851731号(P6851731)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6851731プラズマエッチング耐性コーティングを備えたプラズマエッチング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6851731
(24)【登録日】2021年3月12日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】プラズマエッチング耐性コーティングを備えたプラズマエッチング装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20210322BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20210322BHJP
   C23C 16/505 20060101ALI20210322BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
   H01L21/302 101G
   H01L21/302 101C
   H01L21/302 101B
   H05H1/46 M
   H05H1/46 L
   C23C16/505
   C23C16/44 B
【請求項の数】18
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-109709(P2016-109709)
(22)【出願日】2016年6月1日
(65)【公開番号】特開2017-11265(P2017-11265A)
(43)【公開日】2017年1月12日
【審査請求日】2019年5月31日
(31)【優先権主張番号】62/170,977
(32)【優先日】2015年6月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/158,397
(32)【優先日】2016年5月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンケット・サント
【審査官】 加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0377504(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0292055(US,A1)
【文献】 特開2010−106318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
C23C 16/44
C23C 16/505
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための装置であって、
処理チャンバ空洞を形成するチャンバ壁と、
前記処理チャンバ空洞内で前記基板を支持するための基板支持体と、
前記処理チャンバ空洞内にRF電力を通すための窓であって、
セラミックまたは石英の窓本体と、
前記処理チャンバ空洞側の前記窓本体の表面上のコーティングであって、前記窓本体の少なくとも1つの表面上に、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む、コーティングと、を備えた、窓と、
前記処理チャンバ空洞の外側のコイルと、
を備え、
前記窓は、前記処理チャンバ空洞と前記コイルとの間にある、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記窓本体の表面上のフッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着、物理蒸着、化学蒸着、原子層蒸着、または、エアロゾル蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記窓本体の表面上のフッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、1〜50ミクロンの厚さである、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記窓本体は、石英または酸化アルミニウムの内の少なくとも1つを含む、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置であって、前記コーティングは、60%を超える純度である、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、さらに、
前記チャンバ壁から前記窓まで伸びるピナクルを備え、
前記ピナクルは、前記チャンバ壁および前記窓に対して傾斜しており、前記ピナクルは、
ピナクル本体と、
ッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、前記ピナクル本体の少なくとも1つの表面を被覆するコーティングと、を備える、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、さらに、
前記窓を通して前記処理チャンバ空洞内にガスを供給するためのガス流入口を備え、
前記ガス流入口は、
流入口本体と、
ッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、前記流入口本体の少なくとも1つの表面を被覆するコーティングと、を備える、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記窓本体の表面を被覆する、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着または物理蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
【請求項9】
基板をプラズマ処理するための装置であって、
処理チャンバ空洞を形成するチャンバ壁と、
前記処理チャンバ空洞内で前記基板を支持するための基板支持体と、
前記処理チャンバ空洞内にガスを供給するためのガス流入口と、
前記処理チャンバ空洞内のガスをプラズマに変換するための少なくとも1つのプラズマ電極と、
前記処理チャンバ空洞内の表面上に、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、1〜50ミクロンの厚さを有するコーティングと、
を備える、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、さらに、
前記少なくとも1つのプラズマ電極を前記処理チャンバ空洞から隔離する電力窓と、
前記チャンバ壁から前記電力窓まで伸びるピナクルと、
を備え、
前記ガス流入口は、前記電力窓を通して伸び、前記コーティングは、前記電力窓、前記ピナクル、または、前記ガス流入口の内の少なくとも1つの表面を被覆する、装置。
【請求項11】
請求項9に記載の装置であって、前記表面を被覆する、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着、物理蒸着、化学蒸着、原子層蒸着、または、エアロゾル蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
【請求項12】
請求項9に記載の装置であって、さらに、ライナを備え、前記コーティングは、前記ライナを被覆する、装置。
【請求項13】
請求項9に記載の装置であって、前記表面を被覆する、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着または物理蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
【請求項14】
請求項9に記載の装置であって、さらに、エッジリングを備え、前記コーティングは、前記エッジリングを被覆する、装置。
【請求項15】
プラズマエッチングチャンバで用いる装置であって、
本体と、
ッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、前記本体の表面を被覆し、1〜50ミクロンの厚さを有するコーティングと、
を備える、装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、前記本体は、Si、石英、SiC、SiN、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ステンレス鋼、または、炭化アルミニウムの内の少なくとも1つを含む、装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置であって、前記コーティングは、物理蒸着、化学蒸着、原子層蒸着、または、エアロゾル蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
【請求項18】
請求項16に記載の装置であって、前記コーティングは、99%を超える純度である、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体デバイスの製造に関し、特に、半導体デバイスの製造で用いられるチャンバ表面を被覆することに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ処理中、プラズマ処理チャンバが、半導体デバイスを処理するために用いられる。半導体デバイスの製造中に、チャンバ表面を保護してその良好な性能を保証するために、コーティングが用いられる。
【0003】
この背景技術で論じた記載および実施形態は、従来技術であるとは見なされない。かかる記載は、従来技術の承認ではない。
【発明の概要】
【0004】
上記を達成するために、本発明の目的に従い、基板を処理するための装置が提供されている。チャンバ壁が、処理チャンバ空洞を形成している。基板を支持するための基板支持体が、処理チャンバ空洞内にある。処理チャンバ空洞内にガスを供給するためのガス流入口が、基板表面の上方にある。処理チャンバ空洞内にRF電力を通すための窓が、セラミックまたは石英の窓本体と、セラミック窓本体の表面上の酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つのコーティングと、を備える。コイルが、処理チャンバ空洞の外側にあり、窓は、処理チャンバ空洞とコイルとの間にある。
【0005】
別の態様において、基板をプラズマ処理するための装置が提供されている。チャンバ壁が、処理チャンバ空洞を形成している。基板を支持するための基板支持体が、処理チャンバ空洞内にある。ガス流入口が、処理チャンバ空洞内にガスを供給する。少なくとも1つのプラズマ電極が、処理チャンバ空洞内のガスをプラズマに変換するために設けられている。コーティングが、処理チャンバ空洞内の表面上に、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含んでおり、コーティングは、1〜50ミクロンの厚さである。
【0006】
本開示の別の態様において、プラズマエッチングチャンバで用いる装置が提供されている。装置は、セラミック、ステンレス鋼、または、石英の本体と、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、セラミック本体の表面を被覆し、1〜50ミクロンの厚さを有するコーティングと、を備える。
【0007】
添付の図面を参照しつつ行う本開示の詳細な説明において、本開示の上述の特徴およびその他の特徴を詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面では、限定ではなく例示を目的として本開示を図示する。なお、これらの添付図面においては、同様の構成要素には同様の符号が付されている。
【0009】
図1】一実施形態で利用できるエッチングリアクタを示す概略図。
【0010】
図2】ライナの一部を示す拡大断面図。
【0011】
図3】下側電極を形成する静電チャックを示す拡大断面図。
【0012】
図4】別のプラズマ処理チャンバの例を示す概略図。
【0013】
図5】電力窓を示す拡大断面図。
【0014】
図6】ガスインジェクタを示す拡大断面図。
【0015】
図7】エッジリングの一部を示す拡大断面図。
【0016】
図8】ピナクルの一部を示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、添付図面に例示されたいくつかの実施形態を参照しつつ、本開示の詳細な説明を行う。以下の説明では、本開示の完全な理解を促すために、数多くの具体的な詳細事項が示されている。しかしながら、当業者にとって明らかなように、本開示は、これらの具体的な詳細事項の一部または全てがなくとも実施することが可能である。また、本開示が不必要に不明瞭となるのを避けるため、周知の処理工程および/または構造については、詳細な説明を省略した。
【0018】
理解を促すために、図1は、基板166が載置されたプラズマ処理チャンバ100の概略図を示す。プラズマ処理チャンバ100は、閉じ込めリング102と、上側電極104と、下側電極108と、ガス源110と、ライナ162と、排気ポンプ120とを備える。ライナ162は、再溶融されたセラミック層を備えた基板から形成される。プラズマ処理チャンバ100内で、ウエハ166は、下側電極108の上に配置される。下側電極108は、ウエハ166を保持するのに適切な基板チャック機構(例えば、静電チャック、機械的クランプなど)を備える。リアクタ上部128には、下側電極108のちょうど反対側に配置された上側電極104が組み込まれている。上側電極104、下側電極108、および、閉じ込めリング102は、閉じ込めプラズマ空間140を規定する。
【0019】
ガスが、ガス源110によってガス流入口143を通して閉じ込めプラズマ空間140に供給され、排気ポンプ120によって閉じ込めリング102および排気口を通して閉じ込めプラズマ空間140から排気される。ガスの排気を助けるのに加えて、排気ポンプ120は、圧力の調整に役立つ。RF源148が、下側電極108に電気接続されている。
【0020】
チャンバ壁152が、ライナ162、閉じ込めリング102、上側電極104、および、下側電極108を取り囲んでいる。ライナ162は、閉じ込めリング102を通るガスまたはプラズマがチャンバ壁152と接触するのを防ぐのに役立つ。様々な組み合わせで電極にRF電力を結合することが可能である。一実施形態では、27MHz、60MHz、および、2MHzの電源が、下側電極108に接続されるRF電源148を構成しており、上側電極104は、接地されている。コントローラ135が、RF源148、排気ポンプ120、および、ガス源110に制御可能に接続されている。処理チャンバ100は、CCP(capacitive coupled plasma:容量結合プラズマ)リアクタまたはICP(inductive coupled plasma:誘導結合プラズマ)リアクタであってもよいし、表面波、マイクロ波、または、電子サイクロトロン共鳴(ECR:electron cyclotron resonance)のような他のプラズマ源が用いられてもよい。
【0021】
図2は、ライナ162の一部を示す拡大断面図である。ライナ162は、ライナ本体204と、ライナ本体204の少なくとも1つの表面を被覆するコーティング208とを備える。ライナ本体204は、1または複数の異なる材料で形成されてよい。ライナ本体204は、セラミック、石英、または、ステンレス鋼であることが好ましい。ライナ本体204は、ステンレス鋼、シリコン(Si)、石英、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、または、炭化アルミニウム(AlC)の内の少なくとも1つを含むことがより好ましい。ライナボディ204は、酸化アルミニウムであることが好ましい。コーティング208は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む。したがって、コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの組み合わせの内の1または複数であってよく、さらに、他の材料を有してもよい。かかる他の材料は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムを得る際に除去が困難な不純物であってもよいし、ライナ本体へのコーティングの結合を可能にするための結合剤であってもよい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、60重量%を超える純度で含むことがより好ましい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、99重量%を超える純度で含むことが最も好ましい。コーティングは、1〜50μmの厚さであることが好ましい。コーティングは、5〜20μmの厚さであることがより好ましい。コーティングは、8〜15μmの厚さであることが最も好ましい。かかる均一かつ薄いコーティングを提供するために、コーティングは、プラズマ化学蒸着(PECVD:plasma−enhanced chemical vapor deposition)、物理蒸着(PVD:physical vapor deposition)、化学蒸着(CVD:chemical vapor deposition)、原子層蒸着(ALD:atomic layer deposition)、または、エアロゾル蒸着(ASD:aerosol deposition)の内の少なくとも1つによって形成されることが好ましい。コーティングは、PECVDまたはPVDによって形成されることがより好ましい。
【0022】
図3は、下側電極108を形成する静電チャックの拡大断面図である。ライナ108は、下側電極本体304と、下側電極本体304の少なくとも1つの表面を被覆するコーティング308とを備える。この例において、コーティング308は、下側電極本体304の側面上にのみ施されている。下側電極本体304は、1または複数の異なる材料で形成されてよい。下側電極本体304は、セラミック、石英、または、ステンレス鋼であることが好ましい。下側電極本体304は、ステンレス鋼、シリコン(Si)、石英、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、または、炭化アルミニウム(AlC)の内の少なくとも1つを含むことがより好ましい。コーティング308は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む。したがって、コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの組み合わせの内の1または複数であってよく、さらに、他の材料を有してもよい。かかる他の材料は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムを得る際に除去が困難な不純物であってもよいし、電極本体へのコーティングの結合を可能にするための結合剤であってもよい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、60重量%を超える純度で含むことがより好ましい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、99重量%を超える純度で含むことが最も好ましい。コーティングは、1〜50μmの厚さであることが好ましい。コーティングは、5〜20μmの厚さであることがより好ましい。コーティングは、8〜15μmの厚さであることが最も好ましい。かかる均一かつ薄いコーティングを提供するために、コーティングは、プラズマ化学蒸着(PECVD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、または、エアロゾル蒸着(ASD)の内の少なくとも1つによって形成されることが好ましい。
【0023】
図4は、別の実施形態で利用される別のプラズマ処理チャンバ400の一例を示す概略図である。プラズマ処理チャンバ400は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ404を中に有するプラズマリアクタ402を備える。プラズマ電源406が、整合回路網408によって調整されており、誘導結合電力を供給することによってプラズマ処理閉じ込めチャンバ404内でプラズマ414を生成するために、電力窓412の近くに配置されたTCPコイル410に電力を供給する。ピナクル472が、閉じ込めチャンバ404のチャンバ壁476から窓412まで伸びて、ピナクルリングを形成している。ピナクル472は、ピナクル472とチャンバ壁476との間の内角およびピナクル472とウィンドウ412との間の内角が、各々、90°より大きく、180°より小さくなるように、チャンバ壁476および窓412に対して角度が付けられている。ピナクル472は、図に示すように、閉じ込めチャンバ404の上部の近くに傾斜したリングを提供する。TCPコイル(上側電力源)410は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ404内で均一な拡散プロファイルを生み出すよう構成されてよい。例えば、TCPコイル410は、プラズマ414内にトロイダル電力分布を生成するよう構成されてよい。電力窓412は、TCPコイル410をプラズマ処理閉じ込めチャンバ404から隔離しつつ、エネルギがTCPコイル410からプラズマ処理閉じ込めチャンバ404に通過することを可能にするために設けられる。整合回路網418によって調整されたウエハバイアス電圧電源416が、電極420によって支持された基板466上にバイアス電圧を設定するために、電極420に電力を供給する。コントローラ424が、プラズマ電源406、ガス源/ガス供給メカニズム430、および、ウエハバイアス電圧電源416のための設定点を設定する。
【0024】
プラズマ電源406およびウエハバイアス電圧電源416は、例えば、 13.56 MHz、27MHz、2MHz、60MHz、400kHz、2.54GHz、または、これらの組み合わせなど、特定の高周波で動作するよう構成されてよい。プラズマ電源406およびウエハバイアス電圧電源416は、所望の処理性能を達成するために、或る範囲の電力を供給するのに適切なサイズを有してよい。例えば、一実施形態において、プラズマ電源406は、50〜5000ワットの範囲の電力を供給してよく、ウエハバイアス電圧電源416は、20〜2000Vのバイアス電圧を供給してよい。さらに、TCPコイル410および/または電極420は、2以上のサブコイルまたはサブ電極で構成されてもよく、サブコイルおよびサブ電極は、単一の電源によって電力供給されても、複数の電源によって電力供給されてもよい。
【0025】
図4に示すように、プラズマ処理チャンバ308は、さらに、ガス源/ガス供給メカニズム430を備える。ガス源430は、ガス流入口(ガスインジェクタ440など)を通してプラズマ処理閉じ込めチャンバ404と流体連通する。ガスインジェクタ440は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ404内の任意の有利な位置に配置されてよく、ガスを注入するために任意の形態を取ってよい。ただし、好ましくは、ガス流入口は、「調整可能な」ガス注入プロファイルを生み出すように構成されてよく、これは、プラズマ処理閉じ込めチャンバ404内の複数の領域へのガスのそれぞれの流量を独立的に調整することを可能にする。ガスインジェクタは、電力窓412に取り付けられることがより好ましく、これは、ガスインジェクタが、電力窓上に取り付けられるか、電力窓内に取り付けられるか、または、電力窓の一部を形成してよいことを意味する。処理ガスおよび副生成物は、圧力制御バルブ442およびポンプ444を介してプラズマ処理閉じ込めチャンバ404から除去され、バルブおよびポンプは、さらに、プラズマ処理閉じ込めチャンバ404内を特定の圧力に維持するように機能する。圧力制御バルブ442は、処理中に1Torr未満の圧力を維持できる。エッジリング460が、基板466の周りに配置される。ガス源/ガス供給メカニズム430は、コントローラ424によって制御される。カリフォルニア州フレモントのラムリサーチ社製のKiyoが、一実施形態を実施するために用いられてよい。
【0026】
図5は、電力窓412を示す拡大断面図である。電力窓412は、窓本体504と、窓本体504の少なくとも1つの表面を被覆するコーティング508とを備える。この例において、コーティング508は、窓本体504の一表面にのみ施されている。窓本体504は、1または複数の異なる材料で形成されてよい。窓本体504は、セラミックまたは石英であることが好ましい。窓本体504は、シリコン(Si)、石英、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、または、炭化アルミニウム(AlC)の内の少なくとも1つを含むことがより好ましい。窓本体504は、AlOまたは石英を含むことが最も好ましい。コーティング508は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む。したがって、コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの組み合わせの内の1または複数であってよく、さらに、他の材料を有してもよい。かかる他の材料は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムを得る際に除去が困難な不純物であってもよいし、窓本体へのコーティングの結合を可能にするための結合剤であってもよい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、60重量%を超える純度で含むことがより好ましい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、99重量%を超える純度で含むことが最も好ましい。コーティングは、1〜50μmの厚さであることが好ましい。コーティングは、5〜20μmの厚さであることがより好ましい。コーティングは、8〜15μmの厚さであることが最も好ましい。かかる均一かつ薄いコーティングを提供するために、コーティングは、プラズマ化学蒸着(PECVD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、または、エアロゾル蒸着(ASD)の内の少なくとも1つによって形成されることが好ましい。コーティング508は、図に示すように、窓本体504のプラズマ側のみにあることが好ましい。
【0027】
図6は、ガスインジェクタ440を示す拡大断面図である。ガスインジェクタ440は、インジェクタ本体604と、インジェクタ本体604の少なくとも1つの表面を被覆するコーティング608とを備える。この例において、コーティング608は、インジェクタ本体604の少なくとも2つの表面にのみ施されている。インジェクタ本体604は、ボアホール612を有しており、それを通してガスが流れる。いくつかの実施形態において、コーティング608は、ボアホール612を被覆してよい。ガスインジェクタ440は、ガスインジェクタ440を電力窓412に固定するためのマウント616を有してもよい。インジェクタ本体604は、1または複数の異なる材料で形成されてよい。インジェクタ本体604は、セラミックまたは石英であることが好ましい。インジェクタ本体604は、シリコン(Si)、石英、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、または、炭化アルミニウム(AlC)の内の少なくとも1つを含むことがより好ましい。インジェクタ本体604は、石英または酸化シリコンを含むことが最も好ましい。コーティング608は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む。したがって、コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの組み合わせの内の1または複数であってよく、さらに、他の材料を有してもよい。かかる他の材料は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムを得る際に除去が困難な不純物であってもよいし、インジェクタ本体へのコーティングの結合を可能にするための結合剤であってもよい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、60重量%を超える純度で含むことがより好ましい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、99重量%を超える純度で含むことが最も好ましい。コーティングは、1〜50μmの厚さであることが好ましい。コーティングは、5〜20μmの厚さであることがより好ましい。コーティングは、8〜15μmの厚さであることが最も好ましい。かかる均一かつ薄いコーティングを提供するために、コーティングは、プラズマ化学蒸着(PECVD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、または、エアロゾル蒸着(ASD)の内の少なくとも1つによって形成されることが好ましい。
【0028】
図7は、エッジリング460の一部を示す拡大断面図である。エッジリング460は、リング本体704と、リング本体704の少なくとも1つの表面を被覆するコーティング708とを備える。リング本体704は、セラミック、ステンレス鋼、または、石英であることが好ましい。下側電極本体304は、ステンレス鋼、シリコン(Si)、石英、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、または、炭化アルミニウム(AlC)の内の少なくとも1つを含むことがより好ましい。コーティング708は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む。したがって、コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの組み合わせの内の1または複数であってよく、さらに、他の材料を有してもよい。かかる他の材料は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムを得る際に除去が困難な不純物であってもよいし、電極本体へのコーティングの結合を可能にするための結合剤であってもよい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、60重量%を超える純度で含むことがより好ましい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、99重量%を超える純度で含むことが最も好ましい。コーティングは、1〜50μmの厚さであることが好ましい。コーティングは、5〜20μmの厚さであることがより好ましい。コーティングは、8〜15μmの厚さであることが最も好ましい。かかる均一かつ薄いコーティングを提供するために、コーティングは、プラズマ化学蒸着(PECVD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、または、エアロゾル蒸着(ASD)の内の少なくとも1つによって形成されることが好ましい。
【0029】
図8は、ピナクル472の一部を示す拡大断面図である。ピナクルは、ピナクル本体804と、ピナクル本体804の少なくとも1つの表面(チャンバ内に向いてプラズマに暴露される面)を被覆するコーティング808とを備える。ピナクル本体804は、セラミック、ステンレス鋼、または、石英であることが好ましい。ピナクル本体804は、ステンレス鋼、シリコン(Si)、石英、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、または、炭化アルミニウム(AlC)の内の少なくとも1つを含むことがより好ましい。コーティング808は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む。したがって、コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの組み合わせの内の1または複数であってよく、さらに、他の材料を有してもよい。かかる他の材料は、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムを得る際に除去が困難な不純物であってもよいし、電極本体へのコーティングの結合を可能にするための結合剤であってもよい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、60重量%を超える純度で含むことがより好ましい。コーティングは、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを、99重量%を超える純度で含むことが最も好ましい。コーティングは、1〜50μmの厚さであることが好ましい。コーティングは、5〜20μmの厚さであることがより好ましい。コーティングは、8〜15μmの厚さであることが最も好ましい。かかる均一かつ薄いコーティングを提供するために、コーティングは、プラズマ化学蒸着(PECVD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、または、エアロゾル蒸着(ASD)の内の少なくとも1つによって形成されることが好ましい。
【0030】
酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含むコーティングは、エッチング耐性が高いことが予期せずわかった。PVD、CVD、ALD、または、ASDにより、エッチング耐性が高く、薄いが均一な層を提供できることがわかった。かかる薄層は、対象物の寸法を大きく変えることなしに施すことが容易である。
【0031】
誘導結合プラズマリアクタにおいて、部品の最大の腐食メカニズムの1つは、イオンスパッタリングによるものである。ほとんどのスパッタリングは、高エネルギイオンによって起こり、かかるイオンは、チャンバの形状に応じて、電力窓412、ピナクル472、および、ガスインジェクタ440に衝突する。これらの高エネルギイオンは、RF場を通して励起され、チャンバの電力供給側(コイルおよびESC)を攻撃する。したがって、これらの部品には、特別な保護が必要である。これは、様々な正イオン415がピナクル472、電力窓412、または、ガスインジェクタ440に衝突する様子を示した図4に図示されている。
【0032】
別の実施形態において、閉じ込めリング102、チャンバ壁152、または、上側電極104など、他の構成要素が、エッチング耐性コーティングを有してもよい。
【0033】
以上、いくつかの実施形態を参照しつつ本開示について説明したが、本開示の範囲内で、様々な代替物、置換物、変形物、および、等価物が存在する。また、本開示の方法および装置を実施する他の態様が数多く存在することにも注意されたい。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨および範囲内に含まれる代替物、置換物、および等価物の全てを網羅するものとして解釈される。
【0034】
以下の請求項は、非排他的である。出願人は、後願で範囲を変えてさらなる請求項を提出する権利を有する。
本発明は、以下の適用例としても実現可能である。
[適用例1]
基板を処理するための装置であって、
処理チャンバ空洞を形成するチャンバ壁と、
前記処理チャンバ空洞内で前記基板を支持するための基板支持体と、
前記処理チャンバ空洞内にRF電力を通すための窓であって、
セラミックまたは石英の窓本体と、
前記処理チャンバ空洞側の前記窓本体の表面上のコーティングであって、前記窓本体の少なくとも1つの表面上に、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含む、コーティングと、を備えた、窓と、
前記処理チャンバ空洞の外側のコイルと、
を備え、
前記窓は、前記処理チャンバ空洞と前記コイルとの間にある、装置。
[適用例2]
適用例1に記載の装置であって、前記窓本体の表面上の酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着、物理蒸着、化学蒸着、原子層蒸着、または、エアロゾル蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
[適用例3]
適用例2に記載の装置であって、前記窓本体の表面上の酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、1〜50ミクロンの厚さである、装置。
[適用例4]
適用例3に記載の装置であって、前記窓本体は、石英または酸化アルミニウムの内の少なくとも1つを含む、装置。
[適用例5]
適用例4に記載の装置であって、前記コーティングは、60%を超える純度である、装置。
[適用例6]
適用例1に記載の装置であって、さらに、
前記チャンバ壁から前記窓まで伸びるピナクルリングを備え、
前記ピナクルは、前記チャンバ壁および前記窓に対して傾斜しており、前記ピナクルは、
ピナクル本体と、
酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、前記ピナクル本体の少なくとも1つの表面を被覆するコーティングと、を備える、装置。
[適用例7]
適用例6に記載の装置であって、さらに、
前記窓を通して前記処理チャンバ内にガスを供給するためのガス流入口を備え、
前記ガス流入口は、
流入口本体と、
酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、前記流入口本体の少なくとも1つの表面を被覆するコーティングと、を備える、装置。
[適用例8]
適用例1に記載の装置であって、前記窓本体の表面を被覆する、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着または物理蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
[適用例9]
基板をプラズマ処理するための装置であって、
処理チャンバ空洞を形成するチャンバ壁と、
前記処理チャンバ空洞内で前記基板を支持するための基板支持体と、
前記処理チャンバ空洞内にガスを供給するためのガス流入口と、
前記処理チャンバ空洞内のガスをプラズマに変換するための少なくとも1つのプラズマ電極と、
前記処理チャンバ空洞内の表面上に、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、1〜50ミクロンの厚さを有するコーティングと、
を備える、装置。
[適用例10]
適用例9に記載の装置であって、前記プラズマ処理チャンバは、さらに、
前記少なくとも1つのプラズマ電極を前記処理チャンバ空洞から隔離する電力窓と、
前記チャンバ壁から前記電力窓まで伸びるピナクルと、
を備え、
前記ガス流入口は、前記電力窓を通して伸び、前記コーティングは、前記電力窓、ピナクル、または、ガス流入口の内の少なくとも1つの表面を被覆する、装置。
[適用例11]
適用例9に記載の装置であって、前記窓本体の表面を被覆する、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着、物理蒸着、化学蒸着、原子層蒸着、または、エアロゾル蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
[適用例12]
適用例9に記載の装置であって、さらに、ライナを備え、前記コーティングは、前記ライナを被覆する、装置。
[適用例13]
適用例9に記載の装置であって、前記窓本体の表面を被覆する、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つの前記コーティングは、プラズマ化学蒸着または物理蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
[適用例14]
適用例9に記載の装置であって、さらに、エッジリングを備え、前記コーティングは、前記エッジリングを被覆する、装置。
[適用例15]
プラズマエッチングチャンバで用いる装置であって、
本体と、
酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化サマリウム、フッ化サマリウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ガドリニウム、または、フッ化ガドリニウムの内の少なくとも1つを含み、前記本体の表面を被覆し、1〜50ミクロンの厚さを有するコーティングと、
を備える、装置。
[適用例16]
適用例15に記載の装置であって、前記本体は、Si、石英、SiC、SiN、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ステンレス鋼、または、炭化アルミニウムの内の少なくとも1つを含む、装置。
[適用例17]
適用例16に記載の装置であって、前記コーティングは、物理蒸着、化学蒸着、原子層蒸着、または、エアロゾル蒸着の内の少なくとも1つによって形成される、装置。
[適用例18]
適用例16に記載の装置であって、前記コーティングは、99%を超える純度である、装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8