特許第6852197号(P6852197)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6852197-反応性イオンエッチング装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6852197
(24)【登録日】2021年3月12日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】反応性イオンエッチング装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20210322BHJP
   H05H 1/46 20060101ALN20210322BHJP
【FI】
   H01L21/302 101C
   !H05H1/46 L
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-567888(P2019-567888)
(86)(22)【出願日】2018年12月6日
(86)【国際出願番号】JP2018044862
(87)【国際公開番号】WO2019146267
(87)【国際公開日】20190801
【審査請求日】2019年12月11日
(31)【優先権主張番号】特願2018-12601(P2018-12601)
(32)【優先日】2018年1月29日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231464
【氏名又は名称】株式会社アルバック
(74)【代理人】
【識別番号】110000305
【氏名又は名称】特許業務法人青莪
(72)【発明者】
【氏名】上村 隆一郎
(72)【発明者】
【氏名】長田 大和
【審査官】 宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−252267(JP,A)
【文献】 特開2007−109770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空チャンバ内で被処理基板が設置されるステージと、真空雰囲気中の真空チャンバ内にエッチングガスを導入するガス導入手段と、この導入されたエッチングガスを電離するプラズマを真空チャンバ内に発生させるプラズマ発生手段と、ステージに第1出力ラインを介して接続されて被処理基板に対しバイアス電位を印加する高周波電源とを備え、
ステージに一対の電極を有する静電チャックが設けられ、被処理基板のエッチング時、これら一対の電極に対して直流電圧を印加することで被処理基板が静電チャックに静電吸着されるようにした反応性イオンエッチング装置において、
高周波電源は、第2出力ラインを介して一対の電極に接続されて直流電圧に重畳させて高周波電位を印加するように構成され、第1及び第2の両出力ラインに第1コンデンサと第2コンデンサとが夫々介設され、第2コンデンサに対する第1コンデンサの静電容量比が2.5〜25の範囲内に設定されることを特徴とする反応性イオンエッチング装置。
【請求項2】
前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとの少なくとも一方は、その静電容量が可変の可変コンデンサであることを特徴とする請求項1記載の反応性イオンエッチング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応性イオンエッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体デバイスの製造工程において、シリコンウエハ等の基板表面に形成された金属膜や絶縁物膜を選択的に除去するために、真空雰囲気を利用した反応性イオンエッチング装置が従来から利用されている。このものは、一般に、真空チャンバ内で被処理基板が設置されるステージと、真空雰囲気中の真空チャンバ内にエッチングガスを導入するガス導入手段と、この導入されたエッチングガスを電離するプラズマを真空チャンバ内に発生させるプラズマ発生手段と、ステージに出力ラインを介して接続されて被処理基板に対しバイアス電位を印加する高周波電源とを備える。
【0003】
ここで、近年、被処理基板が大面積化しており、このような被処理基板に対しても、その面内全体に亘って略均一なエッチングレートが得られることが要求される。従来、2台の高周波電源を用い、ステージに、互いに絶縁された状態で設けられた第1電極(内側電極)と第2電極(外側電極)とに周波数が異なる高周波電力を夫々投入することが例えば特許文献1で知られている。このものでは、第1電極と第2電極とに印加される電力比を変化させて、被処理基板に対し印加されるバイアス電位の分布を調整することで、被処理基板全体に亘って略均一なエッチングレートが得られるようにしている。
【0004】
然しながら、上記従来例のものは、2台の高周波電源(及び分配器)を利用するため、装置コストが高くなると共に装置構成も複雑になるという問題がある。ところで、上記反応性イオンエッチング装置を用いて被処理基板に対してエッチング処理を施す場合、被処理基板を所定温度に制御することがある。このような場合、ステージには、加熱手段や冷却手段を組み込むと共に所謂静電チャックを設けることが一般的である。静電チャックは、通常、被処理基板を静電吸着するために一対の電極を備えることから、これを利用できれば、装置コストが低く、装置構成も簡単にできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−228436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、被処理基板の面内全体に亘って略均一なエッチングレートを得ることができる低コストで且つ簡単な構造の反応性イオンエッチング装置を提供することをその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、真空チャンバ内で被処理基板が設置されるステージと、真空雰囲気中の真空チャンバ内にエッチングガスを導入するガス導入手段と、この導入されたエッチングガスを電離するプラズマを真空チャンバ内に発生させるプラズマ発生手段と、ステージに第1出力ラインを介して接続されて被処理基板に対しバイアス電位を印加する高周波電源とを備え、ステージに一対の電極を有する静電チャックが設けられ、被処理基板のエッチング時、これら一対の電極に対して直流電圧を印加することで被処理基板が静電チャックに静電吸着されるようにした本発明の反応性イオンエッチング装置は、高周波電源が、第2出力ラインを介して一対の電極に接続されて直流電圧に重畳させて高周波電位を印加するように構成され、第1及び第2の両出力ラインに第1コンデンサと第2コンデンサとが夫々介設され、第2コンデンサに対する第1コンデンサの静電容量比が0.25〜25の範囲内に設定されることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、被処理基板のエッチング時に、静電チャックの一対の電極を利用して被処理基板を静電吸着するのに印加される直流電力に重畳して高周波電位を印加し、このとき、第2コンデンサに対する第1コンデンサの静電容量比を0.25〜25の範囲内に設定するため、被処理基板に対し印加されるバイアス電位の分布が調整されて、被処理基板全面に亘って略均一なエッチングレートが得られるようになる。このように本発明では、被処理基板全面に亘って略均一なエッチングレートが得られるという機能を有しつつ、静電チャックの一対の電極を利用して単一の高周波電源でバイアス電位を印加するため、上記従来例のように2台の高周波電源を用いる場合と比較して装置構成を簡単にでき、装置コストを低くできる。
【0009】
本発明においては、エッチング対象(金属膜や絶縁膜等)に応じてバイアス電位の分布を適宜調整できるように、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとの少なくとも一方は、その静電容量が可変の可変コンデンサであることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態のエッチング装置の構成を模式的に説明する断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の反応性イオンエッチング装置(以下「エッチング装置」という)の実施形態について説明する。以下において、方向を示す用語は図1を基準にする。
【0012】
図1を参照して、EMはエッチング装置であり、エッチング装置EMは、真空ポンプPにより真空排気されて真空雰囲気の形成が可能な真空チャンバ1を備える。真空チャンバ1の上部開口には、Oリング等の真空シール11を介して、石英等の誘電体製の天板12が装着されている。真空チャンバ1の側壁には、図示省略のガス源に通じるガス管2が接続され、ガス管2にはマスフローコントローラ21が介設され、真空チャンバ1内にエッチングガスを所定流量で導入できるようになっている。エッチングガスは、エッチング対象に応じて適宜選択され、例えば、アルミニウムやタングステン等の金属膜をエッチングする場合には、Cl,BCl,CCl等の塩素系ガスが主として用いられ、必要に応じて希釈ガスとしての希ガス等が添加される。これらのガス管2及びマスフローコントローラ21は、本発明の「ガス導入手段」を構成することができる。
【0013】
天板12の上方には、複数段(本実施形態では2段)のループ状のアンテナコイル3が設けられ、このアンテナコイル3には高周波電源E1からの出力が接続され、プラズマ発生用の高周波電力を投入できるようになっている。これらのアンテナコイル3及び高周波電源E1は、本発明の「プラズマ発生手段」を構成することができる。そして、真空チャンバ1内の底部にはステージ4が設けられている。
【0014】
ステージ4は、真空チャンバ1内の底部に絶縁体Iを介して配置される、金属製の筒状部材で構成される基台41と、基台41の上面に設けられる静電チャック42とを備える。基台41には、特に図示して説明しないが、ヒータ等を有する加熱手段と、冷媒循環路を有する冷却手段とが組み込まれ、エッチング時に被処理基板Wを所定温度に加熱したり、または冷却できるようにしている。基台41にはまた、第1出力ラインL1を介して高周波電源E2が接続され、エッチング時には、高周波電源E2より所定周波数の高周波電力を投入することで、被処理基板Wに対しバイアス電位が印加されるようにしている。
【0015】
静電チャック42は、基台41の上面に密着される、誘電体からなるチャックプレート42aと、チャックプレート42aに埋設された一対の電極42b,42cとを備え、両電極42b,42cには直流電源E3から出力ケーブルが夫々接続されている。そして、一対の電極42b,42c間に所定の直流電圧を印加することで、被処理基板Wをチャックプレート42aの上面に静電吸着できるようにしている。両電極42b,42cは、特に図示して説明しないが、例えば、夫々が櫛歯状に成形された金属板で構成され、その歯部が互いに噛合う姿勢で配置して、チャックプレート42aの同一平面内の略全域に亘って存するようにしている。なお、各電極42b,42cの形状や配置等はこれに限定されるものではない。
【0016】
ここで、被処理基板Wに対してその面内全体に亘って略均一なエッチングレートを得ようとすると、高周波電源E2より所定周波数の高周波電力を投入したときに、被処理基板Wに対し印加されるバイアス電位の分布を略均等にする必要がある。本実施形態では、高周波電源E2は、第2出力ラインL2を介して一対の電極42b,42cにも接続され、これら一対の電極42b,42cに対して上記直流電圧に重畳させて高周波電位を印加できるようにしている。この場合、第1及び第2の出力ラインL1,L2には、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2とが夫々介設されている。本実施形態では、第1コンデンサC1として可変コンデンサを用い、第2コンデンサC2として固定コンデンサを用いている。可変コンデンサC1は、例えば、12.5〜5000pFの間で静電容量が可変であるものを例示でき、固定コンデンサC2は、例えば、50〜200pFの間の所定の静電容量を持つものを例示できる。尚、固定コンデンサC2の種類は、電解コンデンサ、セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ、電気二重層コンデンサ等の中から適宜選択することができる。
【0017】
エッチング時には、例えば、エッチング対象(金属膜または絶縁膜)やエッチング条件(エッチングガス種やエッチング時の圧力)及び電極42b,42cの形状等を考慮して、第1コンデンサC1の静電容量を適宜変化させ、第2コンデンサC2に対する第1コンデンサC1の静電容量比を0.25〜25の範囲に設定する。なお、静電容量比が0.25〜25の範囲を外れる場合には、所望のエッチングレートの面内均一性が得られないという不具合が生じる虞がある。
【0018】
上記エッチング装置EMは、特に図示しないが、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた公知の制御手段を有し、制御手段により上記各電源E1,E2,E3の稼働、マスフローコントローラ21の稼働や真空ポンプPの稼働等を統括管理するほか、可変コンデンサC1の静電容量を調整することで固定コンデンサC2に対する可変コンデンサC1の静電容量比を調整している。以下、被処理基板Wをシリコン基板の表面にアルミニウム膜が形成されたものとし、上記エッチング装置EMを用いてアルミニウム膜をエッチングする場合を例にエッチング方法について説明する。
【0019】
先ず、真空ポンプPを作動させて真空チャンバ1内を所望の真空度(例えば、0.5Pa)まで真空引きした状態で、図外の搬送ロボットを用いて被処理基板Wを搬送してステージ4のチャックプレート42a上に載置する。次に、直流電源E3から静電チャック42の一対の電極42b,42cに直流電圧を印加し、被処理基板Wをチャックプレート42aの上面に静電吸着する。そして、マスフローコントローラ21を制御して真空チャンバ1内に塩素系ガスを20〜200sccmの流量で導入すると共に、高周波電源E1からアンテナコイル3に例えば13.56MHzの高周波電力を100W〜1000W投入することで、真空チャンバ1内にプラズマを発生させる。これと併せて、高周波電源E2からステージ4に例えば12.5MHzの高周波電力を20〜600W投入して被処理基板Wにバイアス電位を印加する。これにより、プラズマ中で電離したイオンが被処理基板W表面に引き込まれてアルミニウム膜がドライエッチングされる。
【0020】
ところで、近年、大面積化した被処理基板Wに対しても、その面内全体に亘って略均一なエッチングレートが要求されることがある。この要求を満たすために、上記従来例では、2台の高周波電源を用い、ステージに設けられた2つの電極に周波数が異なる高周波電力を夫々投入してバイアス電位の分布を調整しているが、これでは、装置コストが高くなると共に装置構成も複雑になる。
【0021】
そこで、本実施形態では、被処理基板Wのエッチング時に、高周波電源E2から一対の電極42b,42cに上記直流電圧に重畳して高周波電位を印加するようにした。このとき、第2コンデンサC2に対する第1コンデンサC1の静電容量比を0.25〜25の範囲に設定しておくことで、被処理基板Wに対し印加されるバイアス電位の分布が調整されて、被処理基板W全面に亘って略均一なエッチングレートを得ることができる。後述する実験によれば、アルミニウム膜のエッチングレートの面内均一性を±3.5%以下、より好ましくは±2.0%以下と高くできることが確認された。尚、一対の電極42b,42cを金属製板状部材で夫々構成し、各電極42b,42cを被処理基板Wの吸着面の略全面に亘って存するように配置することで、効果的にバイアス電位の分布を調整することができる。このように本実施形態では、被処理基板W全面に亘って略均一なエッチングレートが得られるという機能を有しつつ、静電チャック42の一対の電極42b,42cを利用して単一の高周波電源E2でバイアス電位を印加するため、上記従来例のように2台のバイアス用高周波電源(及び分配器)を用いる場合と比較して装置構成を簡単にでき、装置コストを低くできる。
【0022】
ところで、エッチング対象(金属膜や絶縁膜等)やエッチング条件(エッチングガス種やエッチング時の圧力)が異なると、被処理基板W全面に亘って略均一なエッチングレートが得られるバイアス電位の分布が変化する場合がある。この場合、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との少なくとも一方を可変コンデンサで構成すれば、エッチング対象やエッチング条件に応じてバイアス電位の分布を適宜調整でき、有利である。
【0023】
次に、上記効果を確認するために、上記エッチング装置EMを用いて次の実験を行った。本実験では、基板Wとしてシリコン基板上にアルミニウム膜をスパッタリング法により約300nmの厚さで成膜したものとし、このアルミニウム膜を以下の条件でエッチングした。即ち、塩素系ガス(例えば、Cl,BCl)の流量を50sccm,50sccm(このときの真空チャンバ1内の圧力は0.5Pa)、ステージ4に投入するバイアス電力を12.5MHz,150W、アンテナコイル3への投入電力を13.56MHz,300W、静電チャック42に印加する直流電圧を1.0kVに設定した。ここで、第1コンデンサC1として静電容量が可変の可変コンデンサを用い、第2コンデンサC2として静電容量が固定(200pF)の固定コンデンサを用い、可変コンデンサC1の静電容量を2500pFに調整した(このときの第2コンデンサC2に対する第1コンデンサC1の静電容量比は12.5であり、以下「発明実験1」という)。発明実験1のエッチング前後のアルミニウム膜の膜厚を夫々被処理基板Wの径方向の7点で測定し、その測定値から求めたエッチングレートの平均値は350nm/min、面内均一性±1.8%であった。
【0024】
可変コンデンサC1の容量を50pF,500pF,1500pF,3000pF,4000pF,5000pFに変化させた点(以下「発明実験2」,「発明実験3」,「発明実験4」,「発明実験5」,「発明実験6」,「発明実験7」という)を除き、上記発明実験1と同様にエッチングを行い、エッチングレートの平均値及び面内均一性を求めた。発明実験2(静電容量比=0.25)では350nm/min±3.5%であり、発明実験3(静電容量比=2.5)では360nm/min±2.8%であり、発明実験4(静電容量比=7.5)では353nm/min±2.0%であり、発明実験5(静電容量比=15)では345nm/min±2.0%であり、発明実験6(静電容量比=20)では343nm/min±2.5%であり、発明実験7(静電容量比=25)では339nm/min±3.4%であった。
【0025】
上記発明実験1〜7に対する比較のため、可変コンデンサC1の容量を40pF,6000pF(このときの静電容量比=0.2,30)に変化させた点(以下「比較実験1」,「比較実験2」という)を除き、上記発明実験1と同様にエッチングを行い、エッチングレートの平均値及び面内均一性を求めたところ、比較実験1(静電容量比=0.2)では347nm/min±3.7%であり、比較実験2(静電容量比=30)では332nm/min±4.7%であった。これら発明実験1〜7及び比較実験1〜2の結果を表1に纏めて示す。
【0026】
(表1)
【0027】
以上の実験によれば、第2コンデンサC2に対する第1コンデンサC1の静電容量比を0.25〜25の範囲にすることで、面内均一性を±3.5%以内にでき、被処理基板W全面に亘って略均一なエッチングレートが得られることが確認された。また、静電容量比を7.5〜15の範囲にすることで、面内均一性を±2.0%以内にでき、より一層均一なエッチングレートが得られることが確認された。これより、被処理基板Wに対し印加されるバイアス電位の分布を効果的に調整できることが判った。
【0028】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。上記実施形態では、第1コンデンサC1を可変コンデンサ、第2コンデンサC2を固定コンデンサとする場合を例に説明したが、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との少なくとも一方が可変コンデンサであることが好ましく、例えば、第1コンデンサC1を固定コンデンサ、第2コンデンサC2を可変コンデンサとしてもよい。この場合も、エッチング対象やエッチング条件に応じてバイアス電位の分布を適宜調整できる。
【0029】
上記実施形態では、エッチング対象が金属膜(アルミニウム膜)である場合を例に説明したが、エッチング対象が絶縁膜である場合にも本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0030】
C1…可変容量コンデンサ(第1コンデンサ)、C2…固定コンデンサ(第2コンデンサ)、E2…高周波電源、E1…高周波電源(プラズマ発生手段)、EM…反応性イオンエッチング装置(プラズマ処理装置)、L1…第1出力ライン、L2…第2出力ライン、1…真空チャンバ、2…ガス管(ガス導入手段)、21…マスフローコントローラ(ガス導入手段)、3…コイル(プラズマ発生手段)、4…ステージ、42…静電チャック、42b,42c…一対の電極。
図1