(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本開示の発光装置の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態は、例示であり、本開示の発光装置は、以下の実施形態に限られない。以下の説明では、特定の方向または位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」およびそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。それらの用語は、参照した図面における相対的な方向または位置を分かり易く示すために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向または位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。また、図面が示す構成要素の大きさおよび位置関係等は、分かり易さのため、誇張されている場合があり、実際の発光装置における大きさ、あるいは、実際の発光装置における構成要素間の大小関係を厳密に反映していない場合がある。また、本開示において「平行」および「垂直」(または「直交」)とは、特に他の言及がない限り、2つの直線、辺あるいは面等がそれぞれ0°から±5°程度および90°から±5°程度の範囲にある場合を含む。
【0009】
<第1の実施形態>
図1は、第1実施形態の発光装置101の一例を示す断面図である。発光装置101は、光源ユニット10と、光源ユニット10に対向する透光積層体30とを備える。
図1に例示する構成において、発光装置101は、光源ユニット10および透光積層体30の間に配置された区分部材15を有する。発光装置101は、例えば、液晶表示パネル等の表示パネルのバックライトとして利用される。
【0010】
光源ユニット10は、基板11および基板11に配置された複数の光源20を含み、透光積層体30は、光拡散板33および散乱反射部32を含む。後述するように、透光積層体30がさらに光吸収層31を含んでいてもよい。区分部材15は、複数の壁部15aを含み、壁部15aによって規定される複数の領域15rを有する。複数の領域15rのそれぞれの内側に光源20が配置される。後に詳しく説明するように、区分部材15は、基板11上において複数の光源20のそれぞれを取り囲む形状を有している。以下、各構成要素を詳細に説明する。
【0011】
[基板11]
図2は、
図1においてy方向に沿って隣接する2つの領域15rのうちの1つとその周辺とを拡大して示す。基板11は、上面11aおよび下面11bを有する。光源20は、上面11a側に配置され、基板11に支持される。
図1に示す例では、基板11の上面11aおよび下面11bに、それぞれ、導体配線層13および金属層12が設けられている。導体配線層13および金属層12の詳細は、後述する。
【0012】
基板11の材料としては、例えば、セラミックスおよび樹脂を用いることができる。低コストおよび成形容易性の点から、樹脂を基板11の材料として選択してもよい。樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BTレジン、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を挙げることができる。基板11は、リジット基板であってもよいし、ロール・ツー・ロール方式で製造可能なフレキシブル基板であってもよい。基板11の厚さは、適宜選択することができる。リジット基板は、湾曲可能な薄型リジット基板であってもよい。
【0013】
また、耐熱性および耐光性に優れるという観点から、セラミックスを基板11の材料として選択してもよい。セラミックスとしては、例えば、アルミナ、ムライト、フォルステライト、ガラスセラミックス、窒化物系(例えば、AlN)、炭化物系(例えば、SiC)、LTCC等が挙げられる。
【0014】
基板11は、複合材料によって形成されていてもよく、例えば、上述した樹脂に、ガラス繊維、SiO
2、TiO
2、Al
2O
3等の無機フィラーを混合してもよい。これにより、基板11の機械的強度の向上、熱膨張率の低減、光反射率の向上等を図ることができる。例えば、ガラス繊維強化樹脂(ガラスエポキシ樹脂)等を基板11の材料として用いてもよい。
【0015】
基板11は、少なくとも上面11aが電気的絶縁性を有していればよく、積層構造を有していてもよい。例えば、基板11として、表面に絶縁層が設けられた金属板を用いてもよい。
【0016】
[導体配線層13]
図2に例示する構成において、光源ユニット10は、基板11の上面11aに設けられた導体配線層13を含む。導体配線層13は、各光源20に外部から電力を供給する配線パターンを有し、ここでは、後述する接合部材23によって光源20が導体配線層13に電気的に接続され、かつ、固定されている。
【0017】
導体配線層13の材料は、基板11の材料および製造方法等に応じて適宜選択することができる。基板11の材料として例えばセラミックスを用いる場合には、導体配線層13の材料として、基板11のセラミックスと同時焼成が可能な高融点金属を用い得る。例えば、タングステン、モリブデン等の高融点金属によって導体配線層13を形成することができる。基板11の材料として例えばガラスエポキシ樹脂を用いる場合であれば、導体配線層13の材料として、加工し易い材料を選択すると有益である。例えば、メッキ、スパッタリング、蒸着、プレスによる貼り付けによって形成された、銅、ニッケル等の金属層を導体配線層13として用いることができる。印刷、フォトリソグラフィー等を適用すれば、所定の配線パターンを有する金属層を形成することができる。
【0018】
導体配線層13は、多層構造を有していてもよい。例えば導体配線層13は、上述した方法で形成された高融点金属のパターンと、このパターン上にメッキ、スパッタリング、蒸着等によって形成された、ニッケル、金、銀などの他の金属を含む金属層とを有していてもよい。
【0019】
[絶縁部材14]
この例では、導体配線層13上に絶縁部材14が設けられている。絶縁部材14には、貫通孔14eが設けられており、絶縁部材14は、導体配線層13のうち、光源20および他の素子等に電気的に接続される領域以外の領域を覆っている。絶縁部材14は、導体配線層13のうち、光源20、他の素子等が配置されない領域に絶縁性を付与するレジストとして機能する。
【0020】
絶縁部材14は、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリイミド樹脂、オキセタン樹脂、シリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂等の樹脂材料を用いて形成することができる。酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物粒子からなる反射材を樹脂材料に分散させた材料から絶縁部材14を形成してもよい。このような材料を用いて、光反射性を有する絶縁部材14を導体配線層13上に設けることにより、光源20からの光を基板11の上面11a側において反射させ、基板11側での光の漏れおよび吸収を防いで、発光装置の光取り出し効率を向上させることが可能である。
【0021】
光反射性を有する絶縁部材14に入射した光を光源20の上方に向けて反射させて光の利用効率を高める観点からは、上面視において、貫通孔14eの外縁と光源20との間に生じる間隙が狭い方が有利である。ただし、貫通孔14eの外縁と光源20との間に生じる間隙を小さくすると、光源20の出射面の直上に向けて反射される光の割合が増加し、輝度むらが発生しやすくなる。後述するように、本実施形態では、光源20の上方に、光源20の出射面の直上の部分を含む第1領域R1を包含する散乱反射部32が設けられる。光源20の出射面の直上およびその付近の光を散乱反射部32によって散乱反射させることができるので、貫通孔14eと光源20との間に生じる間隙を小さくした場合であっても、光源20の出射面の直上における輝度を低減して輝度むらを抑制することが可能である。
【0022】
[金属層12]
この例では、光源ユニット10は、基板11の下面11bに金属層12をさらに有する。金属層12は、放熱のために下面11bの全体に設けられてもよいし、配線パターンを有していてもよい。例えば、金属層12は、光源20を駆動するための駆動回路の回路パターンを有し得る。駆動回路を構成する部品が金属層12の回路パターン上に実装されていてもよい。
【0023】
[光源20]
図3は、光源ユニット10の上面図である。複数の光源20は、基板11の上面11a側に配置される。複数の光源20は、基板11の上面11aにおいて、1次元または2次元に配列されている。本実施形態では、複数の光源20は、直交する2方向、つまり、x方向およびy方向に沿って2次元に配列される。
図3では、複数の光源20のx方向の配列ピッチpxは、y方向の配列ピッチpyに一致している。しかしながら、複数の光源20の配置は、図示する例に限定されず、x方向およびy方向の間でピッチが異なっていてもよいし、配列の2方向が直交していなくてもよい。また、配列ピッチも等間隔に限られず、不等間隔であってもよい。例えば、基板11の中央から周辺に向かって間隔が広くなるように光源20が配列されていてもよい。光源20間のピッチは、光源20の光軸L間の距離である(
図1参照)。
【0024】
再び
図2を参照する。各光源20は、出射面21aを有する発光素子21を少なくとも含む。発光素子21には、半導体レーザ、発光ダイオード等、公知の半導体発光素子を利用することができる。本実施形態においては、発光素子21として発光ダイオードを例示する。光源20は、出射面21aを覆う被覆部材22を含んでいてもよい。光源20が被覆部材22を含む場合には、被覆部材22の表面22aが、光源20の出射面である。光源20が被覆部材22を含まない場合には、発光素子21の出射面21aが、光源20の出射面でもある。
【0025】
光源20は、例えば、青色光を出射する。光源20として、白色光を出射する光源を用いてもよい。この場合、発光素子21自体が白色光を出射してもよいし、発光素子21から出射された光が被覆部材22を透過することにより白色光が出射されてもよい。換言すれば、光源20全体として白色光が出射されればよい。各光源20に含まれる素子の数および種類は、1つに限定されず、各光源20が複数個または複数種類の発光素子21を有していてもよい。例えば、光源20が、赤、青、緑の光を出射する3つの発光部分を含む発光素子、あるいは、赤、青、緑の光をそれぞれ出射する3つ発光素子を含み、赤、青、緑の光が混合されることにより白色光が出射されてもよい。光源20が、白色光を出射する発光素子と、他の色を出射する発光素子とを含んでいてもよい。白色光を出射する発光素子と、他の色を出射する発光素子とを光源20に用いることにより、光源20から出射する光の演色性を向上させることが可能である。
【0026】
発光素子21として、任意の波長の光を出射する素子を選択することができる。例えば、青色、緑色の光を出射する素子としては、ZnSe、窒化物系半導体(In
xAl
yGa
1-x-yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)またはGaPを用いた発光素子を用いることができる。また、赤色の光を出射する素子としては、GaAlAs、AlInGaPなどの半導体を含む発光素子を用いることができる。さらに、これら以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。半導体層の材料およびその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。用いる発光素子の組成、発光色、大きさ、個数などは、目的に応じて適宜選択すればよい。ここでは、発光素子21として青色の光を出射する素子を用い、光源20として、青色光を出射する光源を例示する。
【0027】
発光素子21は、例えば、透光性の基板と、基板の上に積層された半導体積層構造を有する。半導体積層構造は、活性層と、活性層を挟むn型半導体層およびp型半導体層とを含み、n型半導体層およびp型半導体層にn側電極およびp側電極がそれぞれ電気的に接続される。本実施形態では、n側電極およびp側電極は、出射面21aと反対側の面に位置する。n側電極およびp側電極は、接合部材23によって、基板11の上面11aに設けられた導体配線層13に電気的に接続され、かつ、固定される。つまり、ここでは、発光素子21は、フリップチップボンディングにより基板11に実装されている。n側電極およびp側電極は、この例のように同一面側に配置されていてもよいし、それぞれが異なる面に配置されてもよい。発光素子21は、ベアチップであってもよいし、側面側にリフレクタを有するパッケージを備えていてもよい。また、発光素子21は、出射面21aから出射する光の出射角度の範囲を広くするためのレンズ等を備えていてもよい。
【0028】
[被覆部材22]
被覆部材22は、少なくとも発光素子21の出射面21aを覆い、基板11の上面11aに支持される。被覆部材22は、出射面21aが外部環境に露出することによる発光素子21の損傷を抑制する。被覆部材22の材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂、または、ガラスなどの透光性材料を用いることができる。被覆部材22の耐光性および成形容易性の観点からは、被覆部材22としてシリコーン樹脂を選択すると有益である。
【0029】
被覆部材22は、拡散部材、波長変換部材、着色剤などを含んでいてもよい。例えば、光源20が、青色光を出射する半導体発光素子と、青色光を黄色光に変換する波長変換部材とを含んでいてもよい。すなわち、青色光と黄色光との組み合わせによって光源20から白色光が出射されてもよい。あるいは、光源20が、青色光を出射する半導体発光素子と、青色光を緑色光に変換する波長変換部材と、青色光を赤色光に変換する波長変換部材とを含み、青色光と緑色光と赤色光との組み合わせによって白色光を出射してもよい。青色光を出射する半導体発光素子と、緑色光を出射する半導体発光素子と、青色光または緑色光を赤色光に変換する波長変換部材とを含む光源を用いることも可能である。
【0030】
青色光を緑色光に変換する波長変換部材としては、βサイアロン蛍光体が挙げられ、青色光を赤色光に変換する波長変換部材としては、KSF系蛍光体等のフッ化物系蛍光体が挙げられる。被覆部材22が、波長変換部材としてβサイアロン蛍光体とKSF系蛍光体等のフッ化物系蛍光体とを含むことにより、発光装置の色再現範囲を広げることができる。被覆部材22が波長変換部材を備える場合、発光素子21が、波長変換部材を効率良く励起できる短波長の光を出射することが可能な窒化物半導体(In
xAl
yGa
1-x-yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を含んでいると有益である。
【0031】
被覆部材22は、発光素子21の出射面21aを被覆するように圧縮成形または射出成形によって形成することができる。その他、被覆部材22の材料の粘度を最適化することにより、発光素子21の上に滴下または描画して、材料自体の表面張力を利用して被覆部材22の形状を制御することも可能である。後者の形成方法によれば、金型を必要とすることなく、より簡便な方法で被覆部材22を形成することができる。このような形成方法を適用する場合、被覆部材22の材料の粘度を調整する方法として、その材料本来の粘度の他、上述したような光拡散材、波長変換部材、着色剤の添加によって所望の粘度を得てもよい。
【0032】
[接合部材23]
接合部材23は、発光素子21を導体配線層13に固定する。ここでは、接合部材23は、発光素子21を導体配線層13に電気的に接続する機能も有する。接合部材23は、Au含有合金、Ag含有合金、Pd含有合金、In含有合金、Pb−Pd含有合金、Au−Ga含有合金、Au−Sn含有合金、Sn含有合金、Sn−Cu含有合金、Sn−Cu−Ag含有合金、Au−Ge含有合金、Au−Si含有合金、Al含有合金、Cu−In含有合金、または、金属およびフラックスの混合物等である。なお、p側電極およびn側電極と、導体配線層13とをワイヤ等によって電気的に接続する場合には、接合部材23は、発光素子21の、p側電極およびn側電極以外の領域を基板11の上面11aに固定できればよく、発光素子21と導体配線層13とを電気的に接続しなくてもよい。
【0033】
接合部材23としては、液状、ペースト状または固体状(シート状、ブロック状、粉末状、ワイヤ状)の部材を用いることができ、発光素子の組成、基板の形状等に応じて適切な部材を適宜選択すればよい。接合部材23は、単一の部材で構成されていてもよいし、数種の部材を組み合わせて接合部材23として用いてもよい。
【0034】
図4は、光源20から出射する光の配光特性の一例を示す。光源20は、バットウイング型の配光特性を有し得る。光源20がバットウイング型の配光特性を有すると、光源20の直上の光量を抑制して、各々の光源の配光を広げることができ、より輝度むらを改善することができる。バットウイング型の配光特性とは、広義には、光源20の光軸L(
図2参照)を0°として、0°よりも配光角(
図2のφ)の絶対値が大きい角度において発光強度が高い発光強度分布で定義される。特に、狭義では、45°〜90°付近において、発光強度が最も高くなる発光強度分布で定義される。つまり、バットウイング型の配光特性では、中心部が外周部よりも暗い。
【0035】
図5は、出射面21aに光反射層24を有する光源の例を示す。
図5に示される光源20’のように、例えば発光素子21の出射面21aに光反射層24を設けることによってバットウイング型の配光特性を光源に付与してもよい。光反射層24は、金属膜であってもよく、誘電体多層膜であってもよい。出射面21aに光反射層24を設けることにより、発光素子21の上方向への光が光反射層24で反射され、発光素子21の直上の光量が抑制され、バットウイング型の配光特性を実現できる。このような構成によれば、バットウイング型の配光特性を付与するためのレンズを省略でき、光源の厚さの低減に有利である。もちろん、被覆部材22の外形を調整することによって、光源20にバットウイング型の配光特性を付与してもよい。
【0036】
[区分部材15]
図3を参照する。区分部材15は、y方向に隣接する2つの光源20の間にx方向に延びる壁部15axと、x方向に隣接する2つの光源20の間にy方向に延びる壁部15ayと、底部15bとを含む。底部15bは、2つの壁部15axおよび2つの壁部15ayによって囲まれた領域15rに位置する。図示するように、各光源20は、x方向に延びる2つの壁部15axと、y方向に延びる2つの壁部15ayとによって囲まれている。本実施形態では、光源20のx方向およびy方向の配列ピッチが等しいので、底部15bの外形は正方形である。
【0037】
底部15bの中央には貫通孔15eが設けられ、貫通孔15e内に光源20が位置するように、底部15bが絶縁部材14上に位置している。貫通孔15eの形状および大きさに特に制限はなく、光源20が内部に位置し得る形状および大きさであればよい。光源20からの光を底部15bでも反射可能なように、貫通孔15eの外縁が光源20の近傍に位置していること、つまり、上面視において、貫通孔15eと光源20との間に生じる間隙が狭いと好ましい。
【0038】
壁部15axは、x方向に延びる一対の傾斜面15sを含んでいる。一対の傾斜面15sのそれぞれは、x方向に延びる2つの辺の一方で互いに接続されており、頂部15cを構成している。x方向に延びる2つの辺の他方は、底部15bに接続している。同様に、y方向に延びる壁部15ayは、y方向に延びる一対の傾斜面15tを含む。一対の傾斜面15tのそれぞれは、y方向に延びる2つの辺の一方で互いに接続しており、頂部15cを構成している。y方向に延びる2つの辺の他方は、底部15bに接続されている。底部15b、2つの壁部15axおよび2つの壁部15ayによって、開口17aを有する発光空間17が形成される。
図3では、3行3列に配列された発光空間17が示されている。
【0039】
区分部材15によって区画される発光空間17は、複数の光源20をそれぞれ独立して駆動させた場合における、発光領域の最小単位である。したがって、複数の光源20を独立して駆動する場合、発光空間17は、面発光源として発光装置101を透光積層体30の上面30a側から見たときの、ローカルディミングの最小単位となり、複数の光源20を独立して駆動すれば、最小単位でローカルディミング駆動が可能な発光装置が実現する。隣接する複数の光源20を同時に駆動し、ON/OFFのタイミングを同期させるように駆動すれば、より大きな単位でのローカルディミングによる駆動が可能となる。
【0040】
図2を参照する。yz断面において、一対の傾斜面15sは、発光空間17の開口17aに面している。同様に一対の傾斜面15tも、zx断面(不図示)において、発光空間17の開口17aに面する。区分部材15は光反射性を有し、壁部15axの傾斜面15sおよび壁部15ayの傾斜面15tで、光源20から出射する光を発光空間17の開口17aに向けて反射させる。また、底部15bに入射する光も発光空間17の開口17a側へ反射させる。これにより、光源20から出射される光を効率よく透光積層体30へ入射させることができる。
【0041】
区分部材15は、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物粒子からなる反射材を含有する樹脂を用いて成形してもよいし、反射材を含有しない樹脂を用いて成形した後、表面に反射材を設けてもよい。区分部材15の光源20からの出射光に対する反射率は、例えば、70%以上であることが好ましい。
【0042】
区分部材15は、金型を用いた成形、または、光造形によって形成することができる。金型を用いた成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、真空成形、圧空成形、プレス成形等の成形方法を用いることができる。例えば、PET等で形成された反射シートを真空成形することで、底部15bと壁部15axおよび15ayとが一体的に形成された区分部材15を得ることができる。反射シートの厚さは、例えば100〜500μmである。
【0043】
区分部材15の底部15bの下面は、接着部材等によって絶縁部材14の上面に固定される。貫通孔15eから露出される絶縁部材14が光反射性を有すると、光取り出し効率が向上するので有益である。貫通孔15eの周囲に接着部材を配置すると、絶縁部材14と区分部材15との間に光源20からの出射光が入射することを抑制し得る。例えば、貫通孔15eの外縁に沿ってリング状に接着部材を配置すると有益である。接着部材は、両面テープであってもよいし、ホットメルト型の接着シートであってもよいし、熱硬化樹脂または熱可塑樹脂の接着液であってもよい。これらの接着部材は、高い難燃性を有すること有益である。接着部材ではなく、ネジ、ピン等他の結合部材によって区分部材15を絶縁部材14に固定してもよい。
【0044】
光源20の上方には、発光空間17の開口17aを覆うように透光積層体30が配置される。透光積層体30は、例えば、支持体(不図示)によって光源ユニット10に対して所定の間隔で支持される。透光積層体30の下面は、区分部材15の頂部15cに接していてもよいし、接していなくてもよい。透光積層体30の下面が頂部15cに接していると、1つの発光空間17内の光源20から出射した光の、隣接する発光空間17への入射を抑制し得る。
【0045】
[光拡散板33]
光拡散板33は、上面33aおよび下面33bを有し、下面33bが光源ユニット10に対向するように配置される。光拡散板33は、入射する光を拡散させて透過する。光拡散板33は、例えば、ポリカーボネイト樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂等、可視光に対して光吸収の少ない材料から構成される。光を拡散させる構造は、光拡散板33の表面に凹凸を設けたり、光拡散板33中に屈折率の異なる材料を分散させたりすることによって、光拡散板33に設けられる。光拡散板33としては、光拡散シート、ディフューザーフィルム等の名称で市販されている部材を利用することができる。
【0046】
[散乱反射部32]
散乱反射部32は、光拡散板33によって支持される。
図2に例示する構成では、光拡散板33の下面33b上に散乱反射部32が設けられている。散乱反射部32は、入射する光を散乱反射させる。
図1を参照すればわかるように、散乱反射部32は、複数の光源20に対応して、光拡散板33上の複数の箇所に配置される。
【0047】
図6は、発光装置101の上面視における、散乱反射部32と光源20の出射面(被覆部材22の表面22aまたは出射面21a)との間の位置関係を示している。典型的には、散乱反射部32は、各光源20に対応して複数箇所に設けられ、この例では、各散乱反射部32は、各光源20の出射面の上方、つまり、光源20の光軸L上に位置している。散乱反射部32は、上面視において、第1領域R1と、第1領域R1よりも外側に位置する部分を含む第2領域R2とに位置する(
図1および
図2参照)。光源20から出射する光は、光軸L上において発光強度が高く、各光源20の光軸Lを0°として、0°よりも配光角の絶対値が大きい角度では、相対的に発光強度が低くなる。そのため、散乱反射部32を設け、光源20の直上に向かう光を散乱反射させることにより、透光積層体30の上面30aにおける輝度むらを抑制することができる。
【0048】
図6では、散乱反射部32は、上面視において、各光源20の光軸を中心とする円形を有しているが、散乱反射部32の形状は円に限られない。光源20の配光特性に応じて、より光が均一に散乱し得るように、楕円、矩形等、散乱反射部32の形状を適宜に決定し得る。また、光源20がバットウイング型の配光特性を有する等の理由により、光源20の光軸上での発光強度が光軸の周囲よりも弱くなっている場合には、散乱反射部32は、例えば、上面視において、リング形状を有していてもよい。つまり、散乱反射部32は、各光源20の出射面の少なくとも一部の上方に位置していればよい。
【0049】
なお、配光角の絶対値が比較的大きい角度では相対的に発光強度が低下するので、発光空間17の境界である区分部材15の頂部15cの上方においては、光を散乱させる必要性は小さい。そのため、区分部材15の頂部15cの上方に散乱反射部32が設けられていなくてもよい。本実施形態では、散乱反射部32は、光拡散板33において、区分部材15のうち光拡散板33に向けて突出している部分の上方には設けられていない。換言すれば、上面視において区分部材15の壁部15a(特に頂部15c)に重なる領域には、散乱反射部32は配置されていない。例えば、頂部15cと光拡散板33とが離れている場合、光拡散板33と、壁部15axまたは壁部15ayとの間の距離が大きくなり、光拡散板33で反射されて壁部15axおよび15ayを照射する光量が減少して、頂部15c近傍の領域が暗くなることがある。このような場合、区分部材15の頂部15cに重なる領域に散乱反射部32を設けると、光拡散板33からの光が散乱反射部32によって散乱され、壁部15axおよび15ayに照射される光量が減少し、頂部15c近傍の領域がより暗くなる可能性がある。したがって、このような場合には、壁部15axおよび15ayの上方に散乱反射部32を配置しないことにより、頂部15c近傍の領域の輝度の低下を抑制して、頂部15c近傍の領域における輝度の低下に起因する輝度むらを抑制し得る。
【0050】
区分部材15の頂部15cに重なる領域に散乱反射部32を設けないことは必須ではない。輝度むらの低減の観点から、区分部材15の頂部15cに重なる領域に散乱反射部32を設ける方が有利であることもある。例えば、頂部15cと光拡散板33とが接している場合、区分部材15の頂部15cに重なる領域に散乱反射部32を設けると、光拡散板33で反射された光を散乱反射部32によって散乱させ、壁部15ax、15ay(領域15rの内側の傾斜面15s、15tといってもよい。)に照射される光量を増大させ得る。結果として、頂部15c近傍の領域が明るくなり、頂部15cの上方の輝度が向上し、輝度むらが抑制される。
【0051】
散乱反射部32は、樹脂と、樹脂に分散した反射材の粒子である、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物の粒子とを含む。酸化物の粒子の平均粒子径は、例えば0.05μm以上30μm以下程度である。反射材の粒子を分散させる樹脂としてアクリレートまたはエポキシ等を主成分とした光硬化性樹脂を用いれば、反射材を含む硬化前の樹脂を光拡散板33に付与した後、例えば紫外線を照射することによって散乱反射部32を形成することができる。光源20からの出射光で樹脂を光硬化させてもよい。反射材の粒子が分散した未硬化の樹脂は、例えば版を使った印刷法、インクジェット法によって光拡散板33上に付与することができる。
【0052】
散乱反射部32における光を散乱させる反射材の粒子は、均一に分布していてもよいし、光源20の配光角の絶対値が小さい領域において、配光角の絶対値が大きい領域よりも高密度で配置されていてもよい。
図7Aに示す散乱反射部32’は、第1部分32aおよび第2部分32bを含む。第1部分32aおよび第2部分32bは、それぞれ、上述の第1領域R1および第2領域R2(例えば
図2参照)に配置され得る。換言すれば、例えば、第1部分32aは、出射面21aの直上に位置し、第2部分32bは、第1部分の周囲に位置している。
【0053】
第1部分32aにおける反射材の粒子の密度は、第2部分32bにおける反射材の粒子の密度よりも大きい。ここで粒子の密度とは、例えば、上面視における平面、つまり、xy平面における単位面積当たりの粒子の個数で示される数密度で表される。散乱反射部32’のように、反射材の粒子の密度が相対的に高い第1部分32aをより照度の高い領域に配置することにより、発光装置の発光面における光の均一性をより効果的に高めることができる。
【0054】
散乱反射部32’は、例えば、
図7Bに示すように、印刷法またはインクジェット法によって、反射材の粒子が分散した未硬化の樹脂による微小領域32cを、第1部分32aにおいて密に配置し、第2部分32bにおいて、第1部分32aよりも低い密度で配置することにより形成することができる。また、
図7Cに示すように、第1部分32aおよび第2部分32bに、反射材の粒子が分散した未硬化の樹脂による第1の層32dを形成し、第1部分32aにのみ第1の層32d上に第2の層32eを形成してもよい。
図7Bまたは
図7Cに示す構造を備えた散乱反射部32’は、xy平面における、散乱反射部32’における反射材の粒子の密度が上述した関係を満たしている。
【0055】
[光吸収層31]
再び
図2を参照する。
図2に例示するように、光拡散板33上に光吸収層31をさらに設けてもよい。光吸収層31は、少なくとも光源20の出射面の上方に位置し、光源20から出射される光の少なくとも一部を吸収する。光吸収層31は、散乱反射部32が光吸収層31よりも光源20に近接するような配置を有する。
【0056】
図2に示すように光源20の出射面の上方に位置するように、光拡散板33上に光吸収層31を設けることにより、0°に近い配光角で出射された青色光を光吸収層31に吸収させることができる。この場合、光吸収層31は、例えば黄色の光を選択的に透過させる光学フィルタであり得る。このような光学フィルタは、例えば、公知のカラーフィルタと同様に、樹脂に顔料(または染料)を分散させた材料を例えば印刷法またはインクジェット法を適用して光拡散板33上に付与することによって形成することができる。0°に近い配光角で出射された青色光を光吸収層31に吸収させることにより、光源20の直上における青みの発生を抑制することが可能である。
【0057】
半導体発光素子と、波長変換部材を含む被覆部材との組み合わせによって白色光を得る場合、配光角の絶対値が0に近い領域では、配光角の絶対値がより大きな領域と比較して発光強度が高く、被覆部材中の波長変換部材による波長変換が十分でないことがある。例えば、青色光を出射する半導体発光素子と、青色光を黄色光に変換する波長変換部材を含む被覆部材とを有する光源を用いた場合、表示面において各光源の直上が青みがかかって見えることがある。すなわち、色むらが生じることがある。このような光源の構成においても、光源の出射面の上方に光吸収層31を配置することにより、0°に近い配光角で出射された青色光を選択的に光吸収層31に吸収させることができる。したがって、色むらを抑制することが可能である。
【0058】
なお、後述するように、透光積層体30は、波長変換層34、プリズムアレイ層35、36および反射型偏光層37等をさらに有し得る。例えば波長変換層34は、光拡散板33の上方に配置され、光源20から出射する光の一部を吸収して光源20からの出射光の波長とは異なる波長の光を発する。このような構成において、光吸収層31が、波長変換層34の発する光の波長における反射率が高い反射特性を有していてもよい。この場合、光吸収層31は、0°に近い配光角で光源20から出射された青色光を吸収し、かつ、波長変換層34から光吸収層31に向けて進行する光(および、波長変換層34から発せられ、例えばプリズムアレイ層等の他の部材によって反射された光)を光源20とは反対側に向けて反射させることができる。これにより、透光積層体30の上面30aから出射される光の均一性をより向上させることができる。
【0059】
光吸収層31自体が、光源20から出射する光の一部を吸収し、光源20からの出射光の波長とは異なる波長の光を発する層であってもよい。例えば、光吸収層31が波長変換部材を含んでいてもよい。樹脂に分散させる蛍光体、顔料等は、光源20の分光特性に応じて適宜選択することができる。例えば、青色光を出射する光源を用いる場合には、青色光を黄色光に変換する波長変換部材を用いることができる。これにより、光吸収層31に青色光を吸収させ、かつ、光吸収層31から黄色光を出射させることができ、より効率的に色むらを抑制することが可能である。
【0060】
図2に示すように、光軸Lから離れるにつれて厚さが減少するように光吸収層31を形成してもよい。光軸Lに近いほど光吸収層31を厚くすることによって、より効率的に色むらを抑制することができる。あるいは、
図7A〜
図7Cを参照して説明した散乱反射部32’の例と同様にして、例えば、顔料、蛍光体等の粒子が分散した未硬化の樹脂による微小領域の配置密度を変化させてもよい。もちろん、光吸収層31は、平坦であってもよい。
【0061】
[波長変換層34]
発光装置101は、透光積層体30において、波長変換層34をさらに有し得る。波長変換層34は、光拡散板33の、基板11が位置する側と反対側、つまり、上面33a側に位置している。
図2からわかるように、波長変換層34を用いる場合、光吸収層31は、波長変換層34と散乱反射部32との間に位置する。
【0062】
波長変換層34は、光源20から出射する光の一部を吸収し、光源20からの出射光の波長とは異なる波長の光を発する。例えば、波長変換層34は、光源20からの青色光の一部を吸収して黄色光を発する。あるいは、波長変換層34は、光源20からの青色光の一部を吸収して緑色光および赤色光を発してもよい。波長変換層34は、光源20の発光素子21から離れているので、波長変換層34には、発光素子21の近傍では使用することが困難な、熱または光強度に耐性の劣る波長変換物質も使用することが可能である。これにより、発光装置101のバックライトとしての性能を向上させることが可能となる。波長変換層34は、シート形状あるいは層形状を有しており、上述した波長変換物質を含む。
【0063】
[プリズムアレイ層35、36、反射型偏光層37]
発光装置101は、透光積層体30において、プリズムアレイ層35、36および反射型偏光層37をさらに有していてもよい。プリズムアレイ層35、36は所定の方向に延びる複数のプリズムが配列された形状を有する。例えば、プリズムアレイ層35は、
図2において、y方向に延びる複数のプリズムを有し、プリズムアレイ層36は、x方向に延びる複数のプリズムを有する。プリズムアレイ層35、36は、種々の方向から入射する光を、発光装置に対向する表示パネルへ向かう方向(ここではzの正方向)に屈折させる。これにより、発光装置101の発光面である透光積層体30の上面30aから出射する光は、主として上面30aに垂直(z軸に平行)な成分が多くなり、発光装置101を正面(z軸方向)から見た場合の輝度を高めることができる。
【0064】
反射型偏光層37は、表示パネル、例えば液晶表示パネルのバックライト側に配置された偏光板の偏光方向に一致する偏光方向の光を選択的に透過させ、その偏光方向に垂直な方向の偏光をプリズムアレイ層35、36側へ反射させる。反射型偏光層37から戻ってきた偏光の一部は、プリズムアレイ層35、36および波長変換層34、光拡散板33で再度反射される。このとき、偏光方向が変化し、液晶表示パネルの偏光板の偏光方向を有する偏光に変換され、再び反射型偏光層37に入射し、表示パネルへ出射する。これにより、発光装置101から出射する光の偏光方向を揃え、表示パネルの輝度向上に有効な偏光方向の光を高効率で出射させることができる。反射型偏光層37および上述のプリズムアレイ層35、36は、バックライト用の光学部材として市販されているものを用いることができる。
【0065】
透光積層体30は、上述した散乱反射部32、光吸収層31、光拡散板33、波長変換層34、プリズムアレイ層35、36および反射型偏光層37を互いに積層することによって形成することができる。これらの層の少なくとも1つの界面は、互いに接触しておらずに空間が形成されていてもよい。ただし、発光装置101の厚さをできるだけ小さくする観点から、互いに隣接する2つの層が空間を設けずに接するように積層されていると有益である。
【0066】
発光装置101は、光源ユニット10および透光積層体30をそれぞれ作製し、上述した支持体で光源ユニット10に対して透光積層体30を支持することによって組み立てることができる。
【0067】
(発光装置101の動作、効果)
発光装置101の動作、特に、光源20から出射する光の輝度むらが抑制される理由を説明する。発光装置101をバックライトのように面発光装置として使用する場合、発光装置101からの出射面である透光積層体30の上面30aにおける輝度むらはできるだけ小さいほうが好ましい。
【0068】
しかしながら、光源20は点光源であり、光源20から出射する光が照らす面の照度は、距離の2乗に反比例する。このため、透光積層体30の下面に入射する光の照度は、上面視における、光源20の直上近傍の第1領域R1のほうが、第1領域R1の周囲に位置する第2領域R2よりも高い。これは、第1領域R1における、光源20と上面30aとの距離の方が、第2領域R2における、光源20と上面30aとの距離よりも短いからである。
【0069】
一方、発光装置101をバックライトとして使用する場合、表示装置の意匠、美観あるいは、機能的な観点から、表示装置の厚さが小さいことが求められ、発光装置101に対しても、厚さ(高さ)低減の要求がある。このため、光源ユニット10と透光積層体30との間隔OD(
図2参照)は小さいほうが好ましい。間隔ODが小さくなると、光源20から直接透光積層体30へ入射する光が多くなるため、光源20間の間隔をできるだけ小さくしない限り、上述した上面30aにおける輝度むらは大きくなる。
【0070】
本実施形態の発光装置101は、散乱反射部32を備える。散乱反射部32は、光源20の出射面の少なくとも一部の上方に位置し、樹脂および樹脂に分散している粒子を含む。散乱反射部32は、例えば光源20の出射面の直上およびその付近の光を散乱反射させる。このため、光源20の光軸L近傍の光束密度の高い光が選択的に拡散し、輝度むらを低減することができる。
【0071】
本実施形態の発光装置101は、光吸収層31をさらに備える。光吸収層31は、光源20の出射面の上方に位置し、光源20から出射される光の少なくとも一部を吸収する。上述の散乱反射部32および光吸収層31は、発光装置101において、散乱反射部32が光吸収層31よりも光源20に近接するように配置される。
【0072】
仮に、光吸収層31が散乱反射部32よりも光源20に近接するように散乱反射部32および光吸収層31を配置したとすると、光源20から出射された光のうち光吸収層31によって吸収されなかった光が、散乱反射部32に入射し、発光装置の外部に取り出される。つまり、光源20から出射された光のうちの全てを散乱反射部32に入射させることができず、光取り出し効率が低下する。散乱反射部32の少なくとも一部を光吸収層31よりも光源20のより近くに配置することにより、発光素子21から出射される光を光源20に近い側で散乱反射させながら、光軸Lに沿って進行する特定の波長域の光(例えば青色光)を光吸収層31に吸収させることが可能である。つまり、光取り出し効率の低下を抑制しながら、色むらを低減することができる。
【0073】
光吸収層31の上方には、光源20から出射する光の一部を吸収して光源20からの出射光とは異なる波長帯域の光を発する波長変換層34が配置されることがある。この場合、光吸収層31が、波長変換層34が発する光を反射する反射特性を有すると、光吸収層31は、0°に近い配光角で光源20から出射された光のうち特定の波長域の光を吸収し、かつ、波長変換層34から光吸収層31に向けて進行する光を光源20とは反対側に向けて反射させることができる。すなわち、透光積層体30の上面30aから出射される光の均一性をより向上させることができる。
【0074】
光吸収層31自体が、光源20から出射する光の一部を吸収し、光源20からの出射光とは異なる波長帯域の光を発する層であってもよく、このとき、光源20の出射面の上方に向けて強く出射される特定の波長域の光(例えば青色光)を光吸収層31に吸収させ、かつ、他の波長域の光(例えば黄色光)を光吸収層31から出射させることができ、より効率的に色むらを抑制することが可能である。
【0075】
さらに、光源20がバットウイング型の配光特性を有することにより、
図2の第1領域R1における照度を低減することができるので、発光装置101からの出射面である透光積層体30の上面30aにおける輝度むらを抑制することができる。特に、光源20が、水平な方向に対して仰角20°未満の光量が全体の光量の30%以上である配光特性を有することにより、より一層輝度むらを抑制することができる。
【0076】
<第2の実施形態>
図8は、光吸収層31の配置の他の例を示す。
図8に示す透光積層体30’のように、光拡散板33の下面33b上に光吸収層31を設けてもよい。この場合も、散乱反射部32が光吸収層31よりも光源20に近接するように散乱反射部32および光吸収層31を配置する。換言すれば、散乱反射部32の少なくとも一部は、光吸収層31よりも光源20のより近くに位置する。この点は、
図2を参照しながら説明した構成についても共通である。このような配置により、例えば青色光を出射する半導体発光素子と、波長変換部材を含む被覆部材との組み合わせによって白色光を得る場合であっても、半導体発光素子から出射される光を光源20に近い側で散乱反射させながら、光軸Lに沿って進行する青色光を光吸収層31に吸収させることができ、光取り出し効率の低下を抑制しながら、色むらを低減することができる。
【0077】
<その他の変形例>
第1部分32aおよび第2部分32bが光拡散板33の同じ面上に配置されることは必須ではない。第1部分32aが光拡散板33の上面33aおよび下面33bの一方に位置し、第2部分32bが上面33aおよび下面33bの他方に位置していてもよい。例えば、
図9に示すように、透光積層体30’’において、第1部分32aを光拡散板33の上面33a上に配置し、第2部分32bを光拡散板33の下面33b上に配置してもよい。特に、光拡散板33の、光源20と反対側に第1部分32aを配置すると、光源ユニット10上の光源20と、対応する散乱反射部32’との間の位置合わせが容易になる。したがって、反射材の粒子の密度が相対的に高い第1部分32aをより確実に光源20の直上に配置させやすい。また、光拡散板33によって光の均一性を向上させてから第1部分32aによって散乱反射を起こさせることができるので、光源20に対向する側に第1部分32aを配置する場合と比較して、第1部分32aにおける反射材の粒子の密度を低下させ得る。つまり、光の利用効率を向上させることが可能である。
図9に示すように、光吸収層31が省略されてもよい。この例のように、第1部分32aの一部と第2部分32bの一部とが上面視において重なっていてもよい。
【0078】
図10は、散乱反射部32の他の配置を示す。
図10に示すように、透光積層体30’’’において、光拡散板33の上面33a側に散乱反射部32が配置されてもよい。この場合、典型的には、光吸収層31は、省略される。このような配置によれば、光拡散板33の、光源20とは反対側に散乱反射部32がされるので、光源20と、対応する散乱反射部32との間の位置合わせが容易である。また、光拡散板33によって均一性が向上された光を散乱反射させることができ、光の利用効率向上の効果が得られる。光拡散板33の下面33b側に散乱反射部32を配置し、光吸収層31を省略してもよい。
【0079】
図11は、散乱反射部が設けられた透光積層体を有する参考例の発光装置の輝度分布を示し、
図12は、散乱反射部を有しない比較例の発光装置の輝度分布を示す。
【0080】
図11および
図12は、発光面を撮影した結果を示しており、ここでは、光吸収層を設けない構成に関しての結果を示している。参考例および比較例の発光装置のいずれにおいても、光源を18.8mmのピッチで5行5列に配置した光源ユニットを用い、光源ユニットの上方には、緑色蛍光体および赤色蛍光体を含有する蛍光体シートと、プリズムの延びる方向が互いに直交するように配置された2枚のプリズムシートと、反射型の偏光性フィルムとを光源ユニットに近い側から順に配置している。光源には、窒化物系青色発光素子と、被覆部材とを含み、バットウイング型の配光特性を有する光源を用いている。参考例の発光装置では、樹脂に酸化チタン粒子が分散した白色インクをインクジェットプリンタで光拡散板の上面(光源に対向する面とは反対側の面)に印刷することによって散乱反射部を形成している。また、ここでは、参考例の発光装置については、基板および光拡散板の間隔ODを2.8mmに設定し、比較例の発光装置については、基板および光拡散板の間隔OD(
図2参照)を3.8mmに設定している。
【0081】
比較例の発光装置(
図12)では、輝度むらが若干確認され、これに対し、参考例の発光装置(
図11)では、比較例の発光装置よりも間隔ODが小さいにもかかわらず、輝度むらはほとんど見られなかった。また、光源ユニットの中央部の、3行3列の光源を含む領域における輝度の平均において、参考例の発光装置は、比較例の発光装置よりも2.3%輝度が向上していた。
【0082】
図11および
図12を参照して説明した結果から、光源の光軸上に位置する散乱反射部を設けることにより、光源間の間隔が同じでありながら、比較例と同等以上に輝度の分布が均一な発光装置を実現できることがわかる。また、輝度むらを抑制しながら、発光装置の厚さを低減可能であることがわかる。