特許第6852842号(P6852842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インテル・コーポレーションの特許一覧

特許6852842スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体
<>
  • 特許6852842-スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 図000002
  • 特許6852842-スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 図000003
  • 特許6852842-スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 図000004
  • 特許6852842-スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 図000005
  • 特許6852842-スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 図000006
  • 特許6852842-スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6852842
(24)【登録日】2021年3月15日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】スマート屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率の判定を行う、電子デバイス、屈曲損傷保護装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/20 20060101AFI20210322BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20210322BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20210322BHJP
   G01B 7/28 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
   G01B21/20 A
   H04M1/00 R
   G01B11/24 M
   G01B7/28 D
【請求項の数】30
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-528209(P2017-528209)
(86)(22)【出願日】2015年12月22日
(65)【公表番号】特表2018-509590(P2018-509590A)
(43)【公表日】2018年4月5日
(86)【国際出願番号】US2015067265
(87)【国際公開番号】WO2016106276
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2018年10月24日
(31)【優先権主張番号】14/583,272
(32)【優先日】2014年12月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クリモン、ユリ、アイ.
(72)【発明者】
【氏名】ポイズナー、ダイヴィッド、アイ.
(72)【発明者】
【氏名】ステファンズ、ラインハルト、アール.
【審査官】 仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0049463(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0127606(US,A1)
【文献】 特開2014−6892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00−21/32
7/00−7/34
11/00−11/30
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈曲可能画面と、
前記屈曲可能画面を支持する屈曲可能筐体と、
前記屈曲可能筐体又は前記屈曲可能画面のうちの1又は複数の第1の部分の屈曲による前記屈曲可能筐体又は前記屈曲可能画面のうちの1又は複数の第1の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出する第1のセンサと、
前記屈曲可能筐体又は前記屈曲可能画面のうちの1又は複数の第2の部分の屈曲による前記屈曲可能筐体又は前記屈曲可能画面のうちの1又は複数の第2の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出する第2のセンサと、
前記第1の応力が第1の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第1の部分に対応する第1の警告を発し、前記第1の応力の屈曲測定のサンプリングレートを増加させ、
前記第2の応力が第2の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第2の部分に対応する第2の警告を発し、前記第2の閾値は前記第1の閾値とは異なる、少なくとも1つのプロセッサと
を備える、
屈曲率を自己監視する電子デバイス。
【請求項2】
振動デバイスをさらに備え、前記第1の応力が前記第1の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記振動デバイスを作動させることにより前記第1の警告を発する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
不揮発性メモリをさらに備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量を表す1又は複数の値を前記不揮発性メモリに記憶し、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、前記不揮発性メモリから前記1又は複数の値を読み出す、
請求項1又は2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
不揮発性メモリをさらに備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量が前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超過した場合に、前記電子デバイスの状態データを前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶する、
請求項1又は2に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第1の閾値又は前記第2の閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項6】
複数の屈曲検知ゾーンを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量を前記複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付ける、
請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量を判定するべく、前記電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、前記電子デバイスの共振周波数、又は前記電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間(time of flight)のうち1又は複数を測定する、
請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項8】
電子デバイスの屈曲可能画面の第1の部分の屈曲による前記屈曲可能画面の第1の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出する第1のセンサと、
前記屈曲可能画面の第2の部分の屈曲による前記屈曲可能画面の第2の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出する第2のセンサと、
前記第1の応力が第1の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第1の部分に対応する第1の警告を発し、前記第1の応力の屈曲測定のサンプリングレートを増加させ、
前記第2の応力が第2の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第2の部分に対応する第2の警告を発し、前記第2の閾値は前記第1の閾値とは異なる、少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、
屈曲損傷保護装置。
【請求項9】
振動デバイスをさらに備え、前記第1の応力が前記第1の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記振動デバイスを作動させることにより前記第1の警告を発する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量を表す1又は複数の値を前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶し、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、前記不揮発性メモリから前記1又は複数の値を読み出す、
請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量が前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超過した場合に、前記電子デバイスの状態データを前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶する、
請求項8又は9に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の閾値又は前記第2の閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
請求項8から11のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記電子デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、物理的屈曲量を前記複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付ける、
請求項8から12のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
物理的屈曲量を判定するべく、前記電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、前記電子デバイスの共振周波数、又は前記電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定する、
請求項8から13のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1の警告又は前記第2の警告を発するべく、オーディオ出力、視覚出力、振動性出力、又は遠隔メッセージのうち1又は複数をトリガする、
請求項8から14のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
電子デバイスの屈曲可能画面の第1の部分の屈曲による前記屈曲可能画面の第1の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出する段階と、
前記屈曲可能画面の第2の部分の屈曲による前記屈曲可能画面の第2の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出する段階と、
前記第1の応力が第1の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第1の部分に対応する第1の警告を発し、前記第1の応力の屈曲測定のサンプリングレートを増加させる段階と、
前記第2の応力が第2の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第2の部分に対応する第2の警告を発する段階であって、前記第2の閾値は前記第1の閾値とは異なる、段階と
を備える、
屈曲損傷から保護する方法。
【請求項17】
前記第1の警告を発する段階は、振動デバイスを作動させる段階を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
物理的屈曲量を表す1又は複数の値を前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶する段階と、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、前記不揮発性メモリから前記1又は複数の値を読み出す段階と
をさらに備える、
請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
物理的屈曲量が前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超過した場合に、前記電子デバイスの状態データを前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶する段階
をさらに備える、
請求項16又は17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の閾値又は前記第2の閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
請求項16から19のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
電子デバイスにより実行されたとき、前記電子デバイスに、
前記電子デバイスの屈曲可能画面の第1の部分の屈曲による前記屈曲可能画面の第1の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出させ、
前記屈曲可能画面の第2の部分の屈曲による前記屈曲可能画面の第2の応力に応じたキャパシタンス、インダクタンス、または共振回路の振幅の変化を検出させ、
前記第1の応力が第1の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第1の部分に対応する第1の警告を発させ、前記第1の応力の屈曲測定のサンプリングレートを増加させ、
前記第2の応力が第2の閾値を超過したことを判定することに応じて、前記第2の部分に対応する第2の警告を発させ、前記第2の閾値は前記第1の閾値とは異なる、
コンピュータプログラム。
【請求項22】
前記第1の警告を発させることは、振動デバイスを作動させることを含む、請求項21に記載のコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記コンピュータプログラムは、実行されたとき、前記電子デバイスに、
物理的屈曲量を表す1又は複数の値を前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶させ、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、前記不揮発性メモリから前記1又は複数の値を読み出させる、
請求項21又は22に記載のコンピュータプログラム。
【請求項24】
前記コンピュータプログラムは、実行されたとき、前記電子デバイスに、
物理的屈曲量が前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超過した場合は、前記電子デバイスの状態データを前記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶させる、
請求項21又は22に記載のコンピュータプログラム。
【請求項25】
前記第1の閾値又は第2の閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
請求項21から24のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項26】
前記電子デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを備え、
前記コンピュータプログラムは、実行されたとき、前記電子デバイスに、
物理的屈曲量を前記複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けさせる、
請求項21から25のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項27】
前記コンピュータプログラムは、実行されたとき、前記電子デバイスに、
物理的屈曲量を判定するべく、前記電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、前記電子デバイスの共振周波数、又は前記電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定させる、
請求項21から26のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項28】
前記コンピュータプログラムは、実行されたとき、前記電子デバイスに、
前記第1の警告又は前記第2の警告を発させるべく、オーディオ出力、視覚出力、振動性出力、又は遠隔メッセージのうち1又は複数をトリガさせる、
請求項21から27のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項29】
請求項16から20のうちのいずれか1項に記載の方法を実行するための手段を備える、
屈曲損傷保護装置。
【請求項30】
請求項21から28のうちのいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する、
少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2014年12月26日に出願された米国の非仮特許出願第14/583,272号の、優先権の利益を主張する。
【0002】
実施形態は、概して、屈曲可能電子デバイスに関連する。より具体的には、実施形態は、屈曲可能システムにおけるデバイスの屈曲率を判定することに関連する。
【背景技術】
【0003】
例えばスマートフォン及びタブレットコンピュータのような電子デバイスは、(例を挙げると、意図的に又は非意図的に)物理的にデバイスを屈曲させる態様で、運ばれ及び/又は操作されることがある。屈曲が過剰な場合は、損傷がデバイスに起こることがあるが、損傷の原因は、保証クレーム処理環境のような診断の条件では、判定することが困難であることがある。屈曲を抑制するべく、機械的な止め具及び/又は補強材がデバイスに組み込まれることがあるが、そのような解決策は、全コスト及び/又はデバイスの重量をかなり増加させることがある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
以下の明細書及び添付の請求項を読むことにより、及び以下の図面を参照することにより、実施形態の様々な利点が当業者に明らかになるだろう。
図1】実施形態に従った、屈曲に関連した警告の例の図である。
図2】実施形態に従った、電子デバイスにおける物理的屈曲を管理する方法の例のフローチャートである。
図3A】実施形態に従った、電気測定レイアウトの例の平面図である。
図3B】実施形態に従った、光測定レイアウトの例の平面図である。
図4】実施形態に従った、複数の屈曲検知ゾーンを有する電子デバイスの例の平面図を回転したものである。
図5】実施形態に従った、電子デバイスの例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1を参照すると、デバイス10が示されていて、デバイス10は、例えばタブレットコンピュータ、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルインターネットデバイス(MID)、ウェアラブルコンピュータ、メディアプレイヤー等、又はあらゆる他の屈曲可能デバイスを含むことがある。図示されている時間tでは、デバイス10は、実質的に平坦(例を挙げると、屈曲していない)な状態であり、時間tでは、デバイス10は、(例を挙げると、意図的に又は非意図的に、)屈曲されて屈曲状態になることがある。図示される例では、デバイス10により認識された物理的屈曲量(例を挙げると、屈曲率)が、デバイス10の画面14又は他のコンポーネント(例を挙げると、回路基板、プロセッサ、チップセット、コントローラ、メモリデバイス、バッテリ等)を損傷するリスクを生じさせた場合は、警告12がデバイス10により自動的に生成される。後でより詳細に説明されるように、警告12は、デバイス10のユーザ及び/又は他の人々(例を挙げると、製造者、保証処理者(warranty processor))に、屈曲状態を通知するよう構成された、例えばオーディオ出力(例を挙げると、可聴アラーム)、視覚出力(例を挙げると、画像による通知)、振動性出力(例を挙げると、触覚による通知)、又は遠隔メッセージ(例を挙げると、テキストメッセージ、電子メール)等を含むことがある。したがって、デバイス10は、屈曲率を自己監視することにより、自身の損傷の確率をかなり減少させることがある。
【0006】
図2は、電子デバイスにおける物理的屈曲を管理する方法16を示している。方法16は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、ファームウェア、フラッシュメモリ等のような機械若しくはコンピュータ可読記憶媒体に、例えばプログラマブル論理アレイ(PLAs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLDs)のような調整可能ロジックに、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)、若しくはトランジスタ−トランジスタ論理(TTL)技術のような回路技術を使用する固定機能ロジックハードウェアに、又はそれらの任意の組み合わせに記憶された論理命令のセットとして、1又は複数のモジュールで実装されることがある。例えば方法16で示された工程を実行するコンピュータプログラムコードは、JAVA(登録商標)、SMALLTALK、C++又は同様のもののようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような標準的手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで、記述されることがある。
【0007】
図示された処理ブロック18は、電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定することを提供する。後でより詳細に説明されるように、ブロック18は、物理的屈曲量を判定するべく、電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動を測定すること、電子デバイスの共振周波数を測定すること、電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間(time of flight)を測定すること等、又はそれらの任意の組み合わせを含むことがある。ブロック20は、物理的屈曲量を表す1又は複数の値を、デバイスの不揮発性メモリ(NVM)に、任意選択的に記憶することがある。条件に応じて、値はまた、デバイスから送信されることがある。物理的屈曲を記録することは、例えば保証クレーム処理及び/又はデバイスの修理のような以降の診断活動のより効率的な実行を、容易にすることがある。
【0008】
後でより詳細に説明されるように、ブロック20はまた、物理的屈曲量を特定の屈曲検知ゾーンと関連付けることを任意選択的に提供することがあり、デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを有することがある。屈曲イベント情報に加えて、ブロック20は、イベントの時刻及び日付、デバイス情報、イベント発生時のデバイス状態、ジオロケーション測定値、及び/又は例えば加速度、温度、圧力等のような他のセンサー測定値を含むが、限定されない、追加の情報を判定し、記憶することがある。加えて、ローカルに記憶され又はプッシュ/プルイベントにより送信された情報へのアクセスには、権限が必要なことがあり、及び/又は、暗号化及び/又はデジタル署名のような暗号技術により保護されることがある。
【0009】
ブロック22は、物理的屈曲量と閾値の比較を提供することがあり、閾値は、例えば絶対閾値(例を挙げると、屈曲角度)、変化率の閾値(例を挙げると、屈曲角度の変化率)等、又はそれらの任意の組み合わせであることがある。さらに、閾値は、例えば2度の第1閾値、10度の第2閾値等のような一連の閾値(例を挙げると、多段階閾値)であることがある。加えて、閾値又は一連の閾値は、複数の屈曲検知ゾーンが使用される例では、特定の屈曲検知ゾーンに固有であることがある。加えて、屈曲角度又は屈曲角度の変化率が増加していることが判定される場合は、デバイスをさらに保護するべく、屈曲測定のサンプリングレートが、それに応じて増加することがある。
【0010】
少なくとも1つの閾値が、物理的屈曲量により超過されている(例を挙げると、現在の屈曲角度は3度で、閾値は2度である)か否かに関する判定が、ブロック24でなされることがある。その場合は、図示されたブロック26は、例えばオーディオ出力(例を挙げると、可聴アラーム)、視覚出力(例を挙げると、画像による通知)、振動性出力(例を挙げると、触覚による通知)、遠隔メッセージ(例を挙げると、テキストメッセージ、電子メール)等、又はそれらの任意の組み合わせのような警告を生成する。加えて、警告のタイプ及び/又は強度は、多段階閾値ソリューションで達した段階に、依存することがある。例えば比較的初期の段階は、単一の警告のモード及び/又は相対的に弱い強度を含むことがあり、以降の段階は、複数の警告のモード及び/又はより強い強度を含むことがある。さらに、警告のタイプは、複数の屈曲検知ゾーンが使用される例では、特定の屈曲検知ゾーンに固有であることがある。
【0011】
任意選択的な一例では、図示されたブロック28は、例えばハードウェア/レジスタ状態データ、ソフトウェア/アプリケーション状態データ、時刻/日付データ、デバイス情報、センサー測定値等のような電子デバイスの状態データを、電子デバイスのNVMに記憶する。条件に応じて、状態データはまた、デバイスから送信され、及び/又は暗号技術により保護されることがある。記憶される状態データの選択は、状態データが記憶されるNVMの選択と同様に、関連する屈曲検知ゾーンに基づくことがある。例えば屈曲イベント以降の状態データのリカバリの確率を増加するべく、超過された閾値を有する屈曲検知ゾーンに物理的に位置付けられたレジスタに記憶されたデータは、屈曲検知ゾーンの外側に物理的に位置付けられたNVMにコピーされることがある。ブロック28はまた、例えば開いているユーザファイルを閉じることをトリガすること、記憶ファームウェアをセーフモードへ移行することを受入れること等のようなデータリカバリを容易にするための他の活動を、行うことを含むことがある。
【0012】
例えば診断プッシュイベント(例を挙げると、デバイス状態情報の定期的報告)、診断プルイベント(例を挙げると、デバイス状態情報の遠隔要求)等のような診断イベントが発生したかか否かに関する判定が、任意選択的にブロック30でなされることがある。その場合は、物理的屈曲値及び/又は状態データは、ブロック32でNVMから読み出されることがある。物理的屈曲値及び/又は状態データの読み出し後に、図示される方法は終了する。診断イベントが発生していなかったことがブロック30で判定された場合は、方法16は、物理的屈曲値又は状態データを読み出すことなく、終了することがある。さらに、少なくとも1つの閾値が、物理的屈曲量により超過されていなかったことがブロック24で判定された場合は、図示される方法16は、警告を生成することなく終了する(しかし危機的でない屈曲値は、デバイスのNVMにまだ存在することがある)。
【0013】
図3Aを参照すると、電気測定レイアウトが示されており、第1電気伝導体34が、電子デバイス38の第1領域を介してルーティングされ(例を挙げると、ループされ)ており(例を挙げると、C1及びC1間の電気経路を提供し)、第2電気伝導体36が、電子デバイス38の第2領域を介してルーティングされている(例を挙げると、C1及びC1間の電気経路に対して縦方向に垂直な、C2及びC2間の電気経路を提供する)。電気伝導体34、36は、例えば画面、筐体、外装、又は電子デバイス38の他の適したコンポーネントに組み込まれることがある。工程中に、電気信号が、電気伝導体34、36のそれぞれを介して送信/パルスされることがあり、例えば第2領域の電子デバイス38の物理的屈曲40(例を挙げると、ねじれ)は、第2電気伝導体36内での電気信号の飛行時間を長くすることがある(例を挙げると、パルス長を増加させる)。パルス長における変動/変化は、検出され、電子デバイス38において認識された物理的屈曲量を測定するための温度不変ソリューションを取得するべく、物理的屈曲40にさらされていない第1電気伝導体34を介して、送信/パルスされた電気信号の飛行時間と比較されることがある。このようなアプローチは、屈曲測定をサポートするアナログ回路の自己キャリブレーションを、効果的に提供することがある。
【0014】
別の例では、(例を挙げると、任意のキャパシタンスの)1又は複数の容量性素子42が、並列又は直列共振回路を作成するような方法で、電気伝導体34、36に接続されることがある。さらに、検出回路44は、容量性素子42及び/又は電気伝導体34、36に電気信号を注入して、電子デバイス38の共振周波数を測定することがある。測定された共振周波数は、次に、電子デバイス38において認識された物理的屈曲量を判定するべく、分析されることがある。
【0015】
検出回路44はまた、屈曲関連の機械的応力により影響されることがある1又は複数の容量性素子42のキャパシタンスを測定することがある。さらに、1又は複数の容量性素子42は、1又は複数の誘導性素子(示されていない)によって、置き換えられ又は補足されることがある。さらに別の例では、共振回路の振幅の測定は、監視されることがあり、容量性/誘導性素子の形状におけるあらゆる変化が、振幅の予測された縮小に、変化をもたらすことがある。
【0016】
図3Bは、光測定レイアウトを示しており、光送信機46(例を挙げると、発光ダイオード/LEDs)、及び光受信機48(例を挙げると、光検出器)が、電子デバイス52に組み込まれた画面50の周辺に配置されている。画面50は導波路として機能することがあるので、画面50が物理的屈曲54を認識するにつれて、光送信機46により送信された光信号の飛行時間が変化することがある。光線の拡散のような他の属性と同様に、飛行時間は、屈曲角度と相関関係を有することがある。他の物理的特性及び/又は属性はまた、電子デバイス52及び/又は電子デバイス38(図3A)により認識された屈曲量を検出するべく、監視されることがある。
【0017】
図4を参照すると、複数の屈曲検知ゾーン58(58a-58c)を有する電子デバイス56の例が示されている。既に記載されたように、電子デバイス56により認識された物理的屈曲量は、ゾーンあたりの基準に基づいて判定されることがある。したがって、それぞれのゾーン58は、パルス長変動を判定するべく、例えば電気伝導体34、36(図3A)のような複数の電気伝導体を含むことがある。加えて、閾値判定はまた、ゾーンあたりの基準に基づいて判定されることがあり、それぞれのゾーン58は、1又は複数のゾーン固有の屈曲閾値を有することがある。例えば第1ゾーン58aは、電子デバイス56の上部の近くのコンポーネント60(例を挙げると、カメラ、マイク、周辺光センサー)を主に保護するべく選択された一連の閾値を有することがあり、第2ゾーン58bは、画面62を主に保護するべく選択された1又は複数の閾値を有することがあり、第3ゾーン58cは、電子デバイス56の下部の近くのコンポーネントを保護するべく選択された単一の閾値を有することがある、等である。
【0018】
図5は、コンピューティングデバイス64を示している。コンピューティングデバイス64は、コンピューティング機能(例を挙げると、PDA、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ)、通信機能(例を挙げると、無線スマートフォン)、イメージング機能、メディアプレイ機能(例を挙げると、スマートテレビジョン/TV)、ウェアラブル機能(例を挙げると、腕時計、アイウェア、ヘッドウェア、フットウェア、宝飾品)、又はそれらの任意の組み合わせ(例を挙げると、MID)を備える、電子デバイス/プラットフォームの一部分であることがある。図示される例では、デバイス64は、屈曲可能筐体86と、デバイス64に電力を供給するバッテリ66と、システムメモリ72と通信することがある統合メモリコントローラ(IMC)70を有するプロセッサ68を備える。デバイス64は、代わりに、例えば誘導電源、燃料電池又は交流電流(AC)電源のような別のタイプの電源により、電力を供給されることがある。システムメモリ72は、例えばデュアルインラインメモリモジュール(DIMMs)、スモールアウトラインDIMMs(SODIMMs)等のような1又は複数のメモリモジュールとして構成された、例えばダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含むことがある。
【0019】
図示されたデバイス64はまた、システムオンチップ(SoC)として、半導体ダイ65にプロセッサ68と共に実装された入出力(IO)モジュール74を有し、IOモジュール74は、ホストデバイスとして機能し、例えば屈曲可能画面76(例を挙げると、タッチスクリーン、液晶画面/LCD、発光ダイオード/LED画面)、ネットワークコントローラ78、大容量記憶装置80(例を挙げると、ハードディスクドライブ/HDD、光ディスク、フラッシュメモリ等)、及び屈曲測定回路82と通信することがある。屈曲測定回路82は、既に説明されたように、屈曲率測定を容易にするべく、例えば電気伝導体34、36(図3A)のようなループした電気伝導体と、例えば検出回路44(図3A)のような検出回路と、共振回路と、光送信機と、受信機等とを含むことがある。図示されるプロセッサ68は、コンピューティングデバイス64において認識された物理的屈曲量を判定し、物理的屈曲量を閾値と比較し、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、警告を生成するべく、屈曲測定回路82を使用するロジック84を実行することがある。警告を生成することは、例えば1又は複数のスピーカー67からのオーディオ出力、屈曲可能画面76、及び/又は、1又は複数のLEDs69からの視覚出力、振動デバイス71からの振動性出力、ネットワークコントローラ78からの遠隔メッセージ等をトリガすることを含むことがある。従って、ロジック84は、既に説明されたように方法16(図2)の1又は複数の態様を実行することがある。
【0020】
[追加の記載と例]
例1は、屈曲可能筐体と、屈曲可能画面と、屈曲可能筐体又は屈曲可能画面のうち1又は複数において認識された物理的屈曲量を判定し、物理的屈曲量を閾値と比較し、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、警告を生成するための、少なくとも部分的に固定機能ハードウェアに実装されたロジックとを備える、電子デバイスを含むことがある。
【0021】
例2は、不揮発性メモリをさらに備え、ロジックは、物理的屈曲量を表す1又は複数の値を不揮発性メモリに記憶し、診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、不揮発性メモリから1又は複数の値を読み出すためのものである、例1に記載の電子デバイスを含むことがある。
【0022】
例3は、不揮発性メモリをさらに備え、ロジックは、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、電子デバイスの状態データを電子デバイスの不揮発性メモリに記憶するためのものである、例1に記載の電子デバイスを含むことがある。
【0023】
例4は、閾値は、絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、例1から3のうちのいずれか1つに記載の電子デバイスを含むことがある。
【0024】
例5は、複数の屈曲検知ゾーンをさらに備え、ロジックは物理的屈曲量を複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けるためのものである、例1から3のうちのいずれか1つに記載の電子デバイスを含むことがある。
【0025】
例6は、ロジックは、物理的屈曲量を判定するべく、電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、電子デバイスの共振周波数、又は電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定するためのものである、例1から3のうちのいずれか1つに記載の電子デバイスを含むことがある。
【0026】
例7は、電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定し、物理的屈曲量を閾値と比較し、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、警告を生成するための、少なくとも部分的に固定機能ハードウェアに実装されたロジックを備える、物理的屈曲を管理する装置を含むことがある。
【0027】
例8は、ロジックは、物理的屈曲量を表す1又は複数の値をデバイスの不揮発性メモリに記憶し、診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、不揮発性メモリから1又は複数の値を読み出すためのものである、例7に記載の装置を含むことがある。
【0028】
例9は、ロジックは物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、電子デバイスの状態データを電子デバイスの不揮発性メモリに記憶するためのものである、例7に記載の装置を含むことがある。
【0029】
例10は、閾値は絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、例7から9のうちのいずれか1つに記載の装置を含むことがある。
【0030】
例11は、電子デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを備え、ロジックは物理的屈曲量を複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けるためのものである、例7から9のうちのいずれか1つに記載の装置を含むことがある。
【0031】
例12は、ロジックは、物理的屈曲量を判定するべく、電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、電子デバイスの共振周波数、又は電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定するためのものである、例7から9のうちのいずれか1つに記載の装置を含むことがある。
【0032】
例13は、ロジックは、警告を生成するべく、オーディオ出力、視覚出力、振動性出力、又は遠隔メッセージのうち1又は複数をトリガするためのものである、例7から9のうちのいずれか1つに記載の装置を含むことがある。
【0033】
例14は、電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定する段階と、物理的屈曲量を閾値と比較する段階と、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、警告を生成する段階とを備える、物理的屈曲を管理する方法を含むことがある。
【0034】
例15は、物理的屈曲量を表す1又は複数の値をデバイスの不揮発性メモリに記憶する段階と、診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、不揮発性メモリから1又は複数の値を読み出す段階とをさらに備える、例14に記載の方法を含むことがある。
【0035】
例16は、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、電子デバイスの状態データを電子デバイスの不揮発性メモリに記憶する段階をさらに備える、例14に記載の方法を含むことがある。
【0036】
例17は、閾値は、絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、例14から16のうちのいずれか1つに記載の方法を含むことがある。
【0037】
例18は、電子デバイスにより実行されたとき、電子デバイスに、電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定させ、物理的屈曲量を閾値と比較させ、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、警告を生成させる命令のセットを備える、少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0038】
例19は、命令は、実行されたとき、電子デバイスに、物理的屈曲量を表す1又は複数の値をデバイスの不揮発性メモリに記憶させ、診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、不揮発性メモリから1又は複数の値を読み出させる、例18に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0039】
例20は、命令は、実行されたとき、電子デバイスに、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、電子デバイスの状態データを電子デバイスの不揮発性メモリに記憶させる、例18に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0040】
例21は、閾値は、絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、例18から20のうちのいずれか1つに記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0041】
例22は、電子デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを備え、命令は、実行されたとき、デバイスに物理的屈曲量を複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けさせる、例18から20のうちのいずれか1つに記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0042】
例23は、命令は、実行されたとき、電子デバイスに、物理的屈曲量を判定するべく、電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、電子デバイスの共振周波数、又は電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定させる、例18から20のうちのいずれか1つに記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0043】
例24は、命令は、実行されたとき、電子デバイスに、警告を生成するべく、オーディオ出力、視覚出力、振動性出力、又は遠隔メッセージのうち1又は複数をトリガさせる、例18から20のうちのいずれか1つに記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことがある。
【0044】
例25は、電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定するための手段と、物理的屈曲量を閾値と比較するための手段と、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、警告を生成するための手段とを備える、屈曲損傷保護装置を含むことがある。
【0045】
例26は、物理的屈曲量を表す1又は複数の値をデバイスの不揮発性メモリに記憶するための手段と、診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、不揮発性メモリから1又は複数の値を読み出すための手段とをさらに備える、例25に記載の装置を含むことがある。
【0046】
例27は、物理的屈曲量が閾値を超過した場合は、電子デバイスの状態データを電子デバイスの不揮発性メモリに記憶するための手段をさらに備える、例25に記載の装置を含むことがある。
【0047】
例28は、閾値が絶対閾値又は変化率の閾値のうちの1つである、例25から27のうちのいずれか1つに記載の装置を含むことがある。
【0048】
従って、本明細書で説明される技術は、屈曲量が、過剰限界に達した又は近づきつつあるとき、ユーザに自動的に通知することを、スマート屈曲可能システム/デバイスに可能とさせ得る。したがって、ユーザは、例えば後ろのポケットで運ばれている間に、デバイスは損傷されていないだろうというより大きい自信を有することがあり、製造者は、増大する保証クレームを心配することなく、より多様なデザイン選択を提供することができるようになることがある。
【0049】
実施形態は、全てのタイプの半導体集積回路(IC)チップでの使用に適用可能である。これらICチップの例は、プロセッサ、コントローラ、チップセットコンポーネント、プログラマブル論理アレイ(PLAs)、メモリチップ、ネットワークチップ、システムオンチップ(SoCs)、SSD/NANDコントローラASICs、及び同様のものを含むが、限定されない。加えて、図面のいくつかで、信号伝導線は、線で表される。いくつかは、より多くの成分信号パスを示すべく、異なっていたり、成分信号パスのナンバーを示すべく、ナンバーラベルを有したり、及び/又は、主な情報の流れる方向を示すべく、1又は複数の端で矢印を有することがある。しかしながら、このことは、限定する態様で解釈されるべきではない。むしろ、そのような追加された詳細は、回路をより簡単に理解することを容易にするべく、1又は複数の例示的な実施形態に関連して使用されてもよい。あらゆる表された信号線は、追加の情報を有するか否かに関わらず、実際は複数の方向に送信されることがある1又は複数の信号を備えることがあり、あらゆる適したタイプの信号スキーム、例を挙げると差動ペアによって実装されたデジタル又はアナログの線、光ファイバー線及び/又はシングルエンド線によって、実装されることがある。
【0050】
例示的なサイズ/モデル/値/範囲は、与えられていることがあるが、実施形態は、同様のものに限定されない。製造技術(例を挙げると、フォトリソグラフィ)が徐々に成熟するにつれて、より小さなサイズのデバイスが製造され得ることが、予測される。加えて、説明及び議論を単純にするため、及び実施形態の特定の態様をわかりにくくしないようにするため、ICチップ及び他のコンポーネントへのよく知られた電源/接地接続は、図に示されていることがあり又は示されていないことがある。さらに配置は、実施形態をわかりづらくすることを避けるべく、また、そのようなブロック図の配置の実装に関する詳細は、実施形態が実装されるプラットフォームに高度に依存すること、すなわちそのような詳細は、当業者の理解の範囲内であるべきであるという事実にかんがみて、ブロック図の形で示されることがある。具体的な詳細(例を挙げると、回路)が、実施形態の例を説明するべく、示されている場合は、実施形態は、これら具体的な詳細を変形することなく又は変形をすることで、実施され得ることが、当業者にとって明らかであるべきである。説明は、従って、限定するものではなく、例示的なものとみなされるべきである。
【0051】
「接続」の用語は、本明細書では、問題となっているコンポーネント間の、直接的な又は間接的なあらゆるタイプの関連について使用されることがあり、電気的、機械的、流体的、光学的、電磁気学的、電気機械的、又は他の接続に、適用することがある。加えて、「第1」、「第2」等の用語は、本明細書では説明を容易にするためだけに使用されることがあり、別に示されない限り、特定の時間的又は順番の意義を、全く持たない。
【0052】
当業者は、前述の説明から、実施形態の幅広い技術が様々な形態で実装され得ることを、認識するだろう。従って、実施形態が、特定のそれらの例に関連して説明されるが、他の変更形態が、図面、明細書、及び以下の特許請求の範囲を参照することで、当業者に明らかになるだろうから、実施形態の真の範囲は、そのように限定されるべきではない。
[項目1]
屈曲可能筐体と、
屈曲可能画面と、
上記屈曲可能筐体又は上記屈曲可能画面のうち1又は複数において認識された物理的屈曲量を判定し、
上記物理的屈曲量を閾値と比較し、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、警告を生成するための、
少なくとも部分的に固定機能ハードウェアに実装されたロジックと
を備える、
屈曲率を自己監視する電子デバイス。
[項目2]
不揮発性メモリをさらに備え、
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量を表す1又は複数の値を上記不揮発性メモリに記憶し、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、上記不揮発性メモリから上記1又は複数の値を読み出すためのものである、
項目1に記載の電子デバイス。
[項目3]
不揮発性メモリをさらに備え、
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、上記電子デバイスの状態データを上記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶するためのものである、
項目1に記載の電子デバイス。
[項目4]
上記閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
項目1から3のうちのいずれか1項に記載の電子デバイス。
[項目5]
複数の屈曲検知ゾーンをさらに備え、
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量を上記複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けるためのものである、
項目1から3のうちのいずれか1項に記載の電子デバイス。
[項目6]
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量を判定するべく、上記電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、上記電子デバイスの共振周波数、又は上記電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間(time of flight)のうち1又は複数を測定するためのものである、
項目1から3のうちのいずれか1項に記載の電子デバイス。
[項目7]
電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定し、
上記物理的屈曲量を閾値と比較し、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、警告を生成するための、
少なくとも部分的に固定機能ハードウェアに実装されたロジックを備える、
屈曲損傷保護装置。
[項目8]
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量を表す1又は複数の値を上記デバイスの不揮発性メモリに記憶し、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、上記不揮発性メモリから上記1又は複数の値を読み出すためのものである、
項目7に記載の装置。
[項目9]
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、上記電子デバイスの状態データを上記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶するためのものである、
項目7に記載の装置。
[項目10]
上記閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
項目7から9のうちのいずれか1項に記載の装置。
[項目11]
上記電子デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを備え、
上記ロジックは、上記物理的屈曲量を上記複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けるためのものである、
項目7から9のうちのいずれか1項に記載の装置。
[項目12]
上記ロジックは、
上記物理的屈曲量を判定するべく、上記電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、上記電子デバイスの共振周波数、又は上記電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定するためのものである、
項目7から9のうちのいずれか1項に記載の装置。
[項目13]
上記ロジックは、
上記警告を生成するべく、オーディオ出力、視覚出力、振動性出力、又は遠隔メッセージのうち1又は複数をトリガするためのものである、
項目7から9のうちのいずれか1項に記載の装置。
[項目14]
電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定する段階と、
上記物理的屈曲量を閾値と比較する段階と、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、警告を生成する段階と
を備える、
屈曲損傷から保護する方法。
[項目15]
上記物理的屈曲量を表す1又は複数の値を上記デバイスの不揮発性メモリに記憶する段階と、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、上記不揮発性メモリから上記1又は複数の値を読み出す段階と
をさらに備える、
項目14に記載の方法。
[項目16]
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、上記電子デバイスの状態データを上記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶する段階
をさらに備える、
項目14に記載の方法。
[項目17]
上記閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
項目14から16のうちのいずれか1項に記載の方法。
[項目18]
電子デバイスにより実行されたとき、上記電子デバイスに、
上記電子デバイスにおいて認識された物理的屈曲量を判定させ、
上記物理的屈曲量を閾値と比較させ、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、警告を生成させる命令のセットを備える、
少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目19]
上記命令は、実行されたとき、上記電子デバイスに、
上記物理的屈曲量を表す1又は複数の値を上記デバイスの不揮発性メモリに記憶させ、
診断プッシュイベント又は診断プルイベントのうち1又は複数に従って、上記不揮発性メモリから上記1又は複数の値を読み出させる、
項目18に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目20]
上記命令は、実行されたとき、上記電子デバイスに、
上記物理的屈曲量が上記閾値を超過した場合は、上記電子デバイスの状態データを上記電子デバイスの不揮発性メモリに記憶させる、
項目18に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目21]
上記閾値は、
絶対閾値又は変化率の閾値のうち1又は複数である、
項目18から20のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目22]
上記電子デバイスは、複数の屈曲検知ゾーンを備え、
上記命令は、実行されたとき、上記デバイスに、
上記物理的屈曲量を上記複数の屈曲検知ゾーンのうちの1つと関連付けさせる、
項目18から20のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目23]
上記命令は、実行されたとき、上記電子デバイスに、
上記物理的屈曲量を判定するべく、上記電子デバイスにおいて送信された電気信号のパルス長変動、上記電子デバイスの共振周波数、又は上記電子デバイスにおいて送信された光信号の飛行時間のうち1又は複数を測定させる、
項目18から20のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目24]
上記命令は、実行されたとき、上記電子デバイスに、
上記警告を生成するべく、オーディオ出力、視覚出力、振動性出力、又は遠隔メッセージのうち1又は複数をトリガさせる、
項目18から20のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体。
[項目25]
項目14から16のうちのいずれか1項に記載の方法を実行するための手段を備える、
屈曲損傷保護装置。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5