【文献】
ノベルゲーム「北北陸殺人事件 秘境駅と謎の少女」、iOS/Android版が配信開始,4Gamer[Online],2016年 3月 7日,[2020年2月10日検索],URL,https://www.4gamer.net/games/336/G033622/20160307040
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コンピュータシステムに、ゲーム進行中の広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払いがなされない場合に前記広告表示の制御を行わせるためのプログラムであって、
ゲーム進行に対する広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかを設定する表示タイミング設定手段、
前記表示タイミングにおいて前記広告を表示させる広告表示制御手段、
前記広告表示制御手段による広告表示がなされた実績を管理する表示実績管理手段、
前記実績に応じて前記ゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段、
前記実績が所与の十分条件を満たさない場合に、プレーヤに所与のペナルティを与えるペナルティ付与手段、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記ペナルティ付与手段は、ゲームの成果を削減させる成果削減手段を有する、
プログラム。
前記データセーブ制限手段は、1)データセーブそのものの禁止、2)セーブされるデータの種類の限定、3)ゲームプレイで獲得した所与のパラメータ値のうちのセーブ可能な限界値による限定、のうちの何れかを前記制限とする、
請求項2に記載のプログラム。
コンピュータシステムに、ゲーム進行中の広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払いがなされない場合に前記広告表示の制御を行わせるためのプログラムであって、
ゲーム進行に対する広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかを設定する表示タイミング設定手段、
前記表示タイミングにおいて前記広告を表示させる広告表示制御手段、
前記広告表示制御手段による広告表示がなされた実績を管理する表示実績管理手段、
前記実績に応じて前記ゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段、
前記非表示用対価条件を満たさない対価の支払いを受け付ける支払い受付手段、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記広告表示制御手段は、前記支払い受付手段により受け付けられた対価に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更する、
プログラム。
コンピュータシステムに、ゲーム進行中の広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払いがなされない場合に前記広告表示の制御を行わせるためのプログラムであって、
ゲーム進行に対する広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかを設定する表示タイミング設定手段、
前記表示タイミングにおいて前記広告を表示させる広告表示制御手段、
前記広告表示制御手段による広告表示がなされた実績を管理する表示実績管理手段、
前記実績に応じて前記ゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段、
プレーヤの操作入力に従って所与のウェブサイトを閲覧するサイト閲覧手段、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記広告表示制御手段は、前記ウェブサイトの閲覧有無に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更する、
プログラム。
ゲーム進行中の広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払いがなされない場合に前記広告表示の制御を行わせるコンピュータシステムであって、
ゲーム進行に対する広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかを設定する表示タイミング設定手段、
前記表示タイミングにおいて前記広告を表示させる広告表示制御手段と、
前記広告表示制御手段による広告表示がなされた実績を管理する表示実績管理手段と、
前記実績に応じて前記ゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段と、
前記実績が所与の十分条件を満たさない場合に、プレーヤに所与のペナルティを与えるペナルティ付与手段と、
を備え、
前記ペナルティ付与手段は、ゲームの成果を削減させる成果削減手段を有する、
コンピュータシステム。
ゲーム進行中の広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払いがなされない場合に前記広告表示の制御を行わせるコンピュータシステムであって、
ゲーム進行に対する広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかを設定する表示タイミング設定手段、
前記表示タイミングにおいて前記広告を表示させる広告表示制御手段と、
前記広告表示制御手段による広告表示がなされた実績を管理する表示実績管理手段と、
前記実績に応じて前記ゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段と、
前記非表示用対価条件を満たさない対価の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
を備え、
前記広告表示制御手段は、前記支払い受付手段により受け付けられた対価に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更する、
コンピュータシステム。
ゲーム進行中の広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払いがなされない場合に前記広告表示の制御を行わせるコンピュータシステムであって、
ゲーム進行に対する広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかを設定する表示タイミング設定手段、
前記表示タイミングにおいて前記広告を表示させる広告表示制御手段と、
前記広告表示制御手段による広告表示がなされた実績を管理する表示実績管理手段と、
前記実績に応じて前記ゲームの進行を制御するゲーム進行制御手段と、
プレーヤの操作入力に従って所与のウェブサイトを閲覧するサイト閲覧手段と、
を備え、
前記広告表示制御手段は、前記ウェブサイトの閲覧有無に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更する、
コンピュータシステム。
【発明を実施するための形態】
【0035】
〔第1実施形態〕
本発明を適用した第1実施形態として、広告表示によるプレイ対価の徴収が可能なゲームを実行する場合の例を説明する。
【0036】
なお、本実施形態では、ゲームジャンルをアクションRPGとして例示するが、ゲームのジャンルは問わない。また、ゲーム中で購入可能なオブジェクトとして、プレーヤキャラクタが装備や使用が可能な武器・防具・弾・スキル・薬などのアイテムを例示するが、アイテム以外でもよい。例えば、プレーヤキャラクタとして使用できるキャラクタ、乗り物、召喚獣、プレーヤキャラクタに付加できる追加能力、新しいゲームステージやマップの開放、抽選権、などであっても良い。
【0037】
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステムは、通信回線9に接続することで相互にデータ通信が可能なサーバシステム1100とユーザ端末1500とを含むコンピュータシステムである。図示の例では、ユーザ端末1500を1台としているが、実際の運用に当たってはユーザ別の複数のユーザ端末1500が同時にサーバシステム1100と通信接続可能な状態となり得る。
【0038】
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0039】
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載するコンピュータシステムである。
【0040】
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0041】
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、2)ユーザであるプレーヤがユーザ端末1500でゲームプレイするのに必要なデータを提供してユーザ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、3)ゲームで利用可能な様々なアイテムをオンラインでユーザに販売するオンラインショッピング機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。
【0042】
なお、サーバシステム1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
【0043】
ユーザ端末1500は、プレーヤであるユーザがゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信回線9を介してサーバシステム1100にアクセスしてオンラインゲームを実行できる電子装置(電子機器)である。本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、ゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、業務用ゲーム装置などでもよい。
【0044】
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
【0045】
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557などを搭載する。
【0046】
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれる。
【0047】
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、本実施形態のゲームのユーザ端末としての機能を実現させるためのクライアントプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
【0048】
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500はクライアントプログラムや各種設定データをサーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
【0049】
[広告表示の仕組みの説明]
次に、本実施形態における広告表示の仕組みについて説明する。
図2は、ゲーム開始前に表示されるプレイ対価の支払方法の選択画面の例を示す図である。ユーザ端末1500では、ゲーム開始前に支払方法設定画面W2が表示される。本実施形態では、支払方法の選択肢として、「仮想通貨で支払う」「アイテムで支払う」「広告の閲覧で支払を代替」の3つが用意されている。プレーヤは、希望する支払方法に対応するチェックボックス22a,22b,22cの何れかをタッチ操作してチェックを入れて当該支払方法を選択し、決定操作アイコン28をタッチして支払を承認し、先に進めることができる。
【0050】
「仮想通貨で支払う」に対応するチェックボックス22aがチェックされると、支払額指定部23がアクティブとなり、プレーヤは仮想通貨の支払額を指定することができるようになる。もし、1プレイ分の満額が指定されない場合は不足額分の広告が表示されることになる。なお、ユーザ登録時に定額制や自動引き落としなどの支払方法が設定可能な場合は、「仮想通貨で支払う」に対応するチェックボックス22aをデフォルトで選択する構成とし、支払額指定部23の表示を省略することができる。
【0051】
「アイテムで支払う」に対応するチェックボックス22bがチェックされると、消費アイテム指定部24と、消費数指定部25とがアクティブとなり、プレーヤは所有するアイテムのなかからプレイ対価として差し出すアイテムの種類と、その数とを設定することができるようになる。具体的には、消費アイテム指定部24をタッチ操作すると、プレイ対価の支払に十分な数を所有するアイテムが選択可能に表示される。そして、その何れかを選択すると、消費数指定部25に消費必要数がデフォルト表示される。なお、消費数指定部25では、消費必要数未満の数値を設定可能である。その場合、不足分に相当する広告が表示されることになる。
【0052】
そして、プレイ対価の支払は、本実施形態では「広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払い」と見なされる。よって、プレイ対価が仮想通貨により満額支払われた場合、或いは、十分な消費アイテムが指定されると、プレイ前、プレイ中、プレイ後の何れのタイミングにおいても広告表示は行われない。
【0053】
対して、「広告の閲覧で支払を代替」が選択された場合は、非表示用対価条件を満たしていないので、広告が表示されることになる。そして、本実施形態では広告表示のタイミング(表示タイミング)をプレーヤが選択・指定することができる。
【0054】
図3は、広告の表示タイミングの設定画面の表示例を示す図である。
表示タイミング設定画面W3は、先の支払方法設定画面W2にて、「仮想通貨で支払う」が選択されたが満額が支払われない場合と、「アイテムで支払う」が選択されたが消費数が消費必要数に不足する場合と、「広告の閲覧で支払を代替」が選択された場合に表示される。
【0055】
本実施形態では、広告を表示するタイミングの選択肢として、「プレイ開始前にまとめて見る」「プレイ中、自動で随時表示」「プレイ中、進行の区切り限定で見る」「プレイ終了後にまとめて見る」の4種類用意されている。表示タイミング設定画面W3では、各選択肢に対応するチェックボックス32a,32b,32c、32dが表示されるので、プレーヤは何れかをタッチ操作してチェックを入れて好みの表示タイミングの設定を選択し、決定操作アイコン38をタッチして設定を承認し、先に進めることができる。
【0056】
図4は、広告の表示タイミングを「プレイ開始前にまとめて見る」に設定した場合の広告表示の例を示す図である。
広告の表示タイミングを「プレイ開始前にまとめて見る」に設定した場合の広告表示は、ゲームプレイの開始前に、タッチパネル1506に広告を主に表示する広告表示画面W4として表示される。本実施形態の広告表示画面W4は、解説41と、広告表示体42と、未表示広告情報表示体43と、閲覧中止操作アイコン44と、閲覧確認操作アイコン45と、を含む。
【0057】
解説41には、全て広告を閲覧すれば無料でプレイできる旨を表示する。
【0058】
広告表示体42は、各広告の内容を表示する。本実施形態では、広告表示画面W4に1つの広告表示体42のみ表示する形態を表しているが、広告表示画面W4に複数の広告表示体42を同時に表示する構成でもよい。
【0059】
未表示広告情報表示体43は、表示が予定されている広告のうち未表示の広告がどれだけ残されているかの情報を表示する。図示の例では、未表示の広告の残数を表示しているが、未表示の広告を全て表示するための所要時間を表示するとしてもよい。或いは、未表示の広告を全て表示するのに要する面積を表示するとしてもよい。
なお、前述のように、プレイ対価が仮想通貨やアイテムで十分支払われた場合には、広告は表示されない。つまり、今後表示が予定されている広告すなわち未表示の広告は「0」とされる。よって、逆説的に言えば、未表示広告情報表示体43は、広告を非表示とするための条件である非表示用対価条件の充足状態(どれだけ非表示用対価条件が満たされているか)を示すものであるとも言える。その観点から言えば、未表示広告情報表示体43は、残数を表示するのではなく、表示予定広告の全体量に対して既表示の広告の割合を示すバーグラフのように表示し、表示が進行するごとに変化させるとしてもよい。
【0060】
閲覧中止操作アイコン44は、広告閲覧を中止する操作を入力するためのアイコンである。
【0061】
閲覧確認操作アイコン45は、プレーヤが今現在表示されている広告を確実に見たことを検出するための操作アイコンであって、次の広告を表示させる送り操作入力を兼ねている。この閲覧確認操作アイコン45は、例えば、新たな広告が表示されてから所定秒後にアクティブ(操作可能)となり、それまでは操作できないこととしてもよい。すなわち、所定秒の間は、確実に広告を表示すること(プレーヤにとっては見ること)となる。以降の閲覧確認操作アイコン45も同様である。
【0062】
図5は、広告の表示タイミングを「プレイ中、自動で随時表示」に設定した場合の広告表示画面の例を示す図である。
広告の表示タイミングを「プレイ中、自動で随時表示」に設定した場合の広告は、ゲーム画面の一部として表示される。すなわち、ゲーム画面W5は、主画面部51と、キャラクタステータス表示部52と、操作アイコン表示部53と、広告表示部55と、を有する。
【0063】
主画面部51では、ゲーム空間の様子が表示される。本実施形態のゲームは、プレーヤがプレーヤキャラクタ4を操作して敵キャラクタ6と闘うアクションRPGなので、主画面部51では、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)と敵キャラクタ6が闘う様子が表示されることになる。
【0064】
キャラクタステータス表示部52では、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)それぞれの現在の状態を示す表示いわゆるステータス表示が表示される。
【0065】
操作アイコン表示部53では、各種ゲーム操作を入力するためのアイコンが表示される。本実施形態では、行動メニュー54を呼び出すための行動選択アイコン53aと、プレーヤキャラクタ4の装備を変更させる装備アイコン53bと、ゲームプレイ中にアイテムを購入するための購入画面を呼び出す購入アイコン53cと、を含む。勿論、ゲーム内容に応じて、これら以外のアイコンやタブ、メニュー表示なども適宜含めることができる。
【0066】
行動メニュー54では、各プレーヤキャラクタ4の行動内容を所定の選択肢の中から選択・設定するためのキャラ行動選択54aと、指定されたウェブサイトの閲覧を開始するサイト閲覧54bと、アンケートに答えるアンケート回答54cとを含む。勿論、これら以外の項目も適宜含めることができる。
【0067】
サイト閲覧54bを選択すると、ゲームプレイは一旦停止され、指定されたウェブサイト(例えば、スポンサーサイトやアイテム紹介サイト、プレイ動画の掲載サイト)の閲覧が開始される。閲覧は任意に終了可能であり、閲覧が終了するとゲームプレイは再開される。なお、本実施形態では、指定されたウェブサイトの閲覧は、プレイ対価の支払に準ずる価値があると見なされ、指定されたサイトでの閲覧実績(例えば、閲覧したページ数、閲覧した時間、会員登録や商品購入の有無など)に応じて表示予定されている広告が省略・削減される。
【0068】
なお、本明細書における広告の省略・削減は、広告単位での省略・削減は勿論のこと、1広告当たりの表示時間の削減や、広告全体の表示時間の削減、ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減、により実現するとしてもよい。以下同様である。
【0069】
アンケート回答54cを選択すると、ゲームプレイは一旦停止され、アンケートが表示される。或いは、アンケート用の指定ウェブサイトの閲覧でもよい。アンケートへの回答が終了するとゲームプレイは再開される。なお、本実施形態では、アンケートへの回答は、プレイ対価の支払に準ずる価値があると見なされ、回答実績(例えば、何問答えたかなど)に応じて表示予定されている広告が省略・削減される。
【0070】
広告表示部55には、広告表示体42と、未表示広告情報表示体43とが表示される。
広告表示部55の広告表示体42は、随時自動で切り替わる。
【0071】
広告表示体42は、さまざまなタイプを設定できる。
図示の例は、広告表示体42にアイテム情報が紐付けられていて、当該広告表示体42へのタッチ操作により、広告されているアイテムのオンラインショッピング画面(購入画面)に移行する「アイテム広告タイプ」である。このタイプの広告表示体42がタッチ操作されるとゲームプレイは一旦停止され、購入が終了するとゲームプレイが再開される。なお、本実施形態では、ゲーム内でのアイテム購入は、プレイ対価の支払に準ずる価値があると見なされ、広告されたアイテムの購入実績(例えば、購入数、購入額)に応じて表示予定されている広告が省略・削減される。
【0072】
また、
図6に示すように、広告表示体42にURLが紐付けられていて、当該広告表示体42へのタッチ操作により、当該URLが示すウェブサイトの閲覧に移行する「バナー広告タイプ」の広告表示体42も可能である。このタイプの広告表示体42がタッチ操作されるとゲームプレイは一旦停止され、閲覧が終了するとゲームプレイが再開される。なお、本実施形態では、バナー広告のウェブサイトの閲覧は、プレイ対価の支払に準ずる価値があると見なされ、閲覧実績に応じて表示予定されている広告が省略・削減される。
【0073】
また、
図7に示すように、広告表示体42にアンケート情報又はアンケート用ウェブサイトのURLが紐付けられていて、当該広告表示体42へのタッチ操作により、アンケート回答画面に移行する「アンケート勧誘タイプ」の広告表示体42も可能である。このタイプの広告表示体42がタッチ操作されるとゲームプレイは一旦停止され、アンケートへの回答が終了するとゲームプレイが再開される。なお、本実施形態では、ゲーム内でのアンケートの回答は、プレイ対価の支払に準ずる価値があると見なされ、回答実績に応じて表示予定されている広告が省略・削減される。
【0074】
図8は、広告の表示タイミングを「プレイ中、進行の区切り限定で見る」に設定した場合の広告表示画面の例を示す図である。
広告の表示タイミングを「プレイ中、進行の区切り限定で見る」に設定した場合、広告はプレイ中であってもゲーム進行の区切りにのみ表示される。
【0075】
ここで言う「ゲーム進行の区切り」とは、例えば、複数のステージを1つずつクリアして進行するゲームの場合は、ステージ開始前やステージ終了時がこれに該当する。また、ゲーム世界の特定の場所(例えば、宿、基地、拠点など)に到達した場合であってもよい。換言すると、広告表示が画面に表示されても気が散らない状況、広告に目をやって広告の内容を読んだり、ある程度見続けてもゲーム成績に影響がでない状況、を「ゲーム進行の区切り」とする。
【0076】
そして、非区切り場面では、ゲーム画面W8は、主画面部51と、キャラクタステータス表示部52と、操作アイコン表示部53と、を有する。広告表示部55(
図5参照)は無い。一方、「ゲーム進行の区切り」とされる場面では、ゲーム画面W8には、主画面部51の一部又は全部を被うようにして広告表示体42と、閲覧中止操作アイコン44と、閲覧確認操作アイコン45とが表示される。
【0077】
閲覧中止操作アイコン44がタッチ操作されるか、表示予定の全ての広告が表示されるか、所定数の広告が表示されるか、の何れかで広告表示体42と、閲覧中止操作アイコン44と、閲覧確認操作アイコン45との表示が解除され、非区切り場面でのゲーム画面W8に戻される。
【0078】
次に、広告の表示タイミングを「プレイ終了後にまとめて見る」に設定した場合の広告表示画面の例について説明する。
広告の表示タイミングを「プレイ終了後にまとめて見る」に設定した場合、広告はゲームプレイ中には表示されない。すなわち、ゲームプレイ中のゲーム画面は、
図8の「非区切り時」のゲーム画面W8と同じく、主画面部51と、キャラクタステータス表示部52と、操作アイコン表示部53と、を有するが、広告表示部55(
図5参照)は無い。
【0079】
ただし、未表示広告情報表示体43は表示される。前述のように、非表示用対価が仮想通貨やアイテムで十分支払われた場合には、広告は表示されない。今後表示が予定されている広告すなわち未表示の広告は「0」とされる。よって、逆説的に言えば、未表示広告情報表示体43は、広告を非表示とするための条件である非表示用対価条件の充足状態(どれだけ非表示用対価条件が満たされているか)を示すものであるとも言える。
【0080】
対して、広告の表示タイミングを「プレイ終了後にまとめて見る」に設定した場合の広告表示は、ゲームプレイは終了したがデータセーブを実行する前に、広告を主に表示する広告表示画面W9として表示される(
図9参照)。
【0081】
図9は、広告の表示タイミングを「プレイ終了後にまとめて見る」に設定した場合の広告表示の例を示す図である。本実施形態の広告表示画面W9は、制限説明91と、広告表示体42と、未表示広告情報表示体43と、閲覧中止操作アイコン44と、閲覧確認操作アイコン45と、を含む。
【0082】
制限説明91には、全て広告を閲覧すれば、ペナルティを受けずにプレイ結果をデータセーブできる旨を表示する。換言すれば、広告を閲覧しなければペナルティが与えられる(
図9の例ではプレイ結果をデータセーブできない)旨、プレーヤに警告をする。つまり、本実施形態では、広告閲覧によりプレイ対価の支払を代替するという約束をしたにも関わらず、その広告閲覧の約束を反故にした場合、ペナルティとしてゲームのデータセーブが不許可とされる。これにより、プレイ終了後の広告閲覧を促す。
【0083】
閲覧確認操作アイコン45は、プレーヤが今現在表示されている広告を確実に見たことを検出するための操作アイコンであって、次の広告を表示させる送り操作入力を兼ねている。最後の広告表示が表示された後に、当該アイコンがタッチ操作されるとテスト画面に移行する。
【0084】
図10は、表示された広告をプレーヤが約束通り閲覧したかを確認するためのテスト画面の例を示す図である。
本実施形態では、プレイ対価の支払の代替として広告の閲覧を選択した場合、表示された広告の内容を問うテストを行うテスト画面W10を、ゲームのデータセーブを行う前に表示する。そして、テストの正解率に応じてゲームのデータセーブを許可する。
【0085】
具体的には、テスト画面W10には、テストについての説明であるテスト説明92と、設問表示部93と、解答入力部94と、送り操作アイコン95とが表示される。
設問表示部93には、広告を見ていれば直ぐに正解できる設問が表示される。例えば、図示の例は
図9の広告に対応した内容である。そして、プレーヤは、解答入力部94にて解答し、送り操作アイコン95を操作して次の設問に進む。全ての設問に解答が行われると採点され、ゲームのデータセーブに移行する。
【0086】
本実施形態では、80%以上正解で合格と見なされる。そして、それまでの広告の閲覧実績に応じた制限が付けられてデータセーブが許可される。一方、正解が80%未満では、テスト不合格とみなされデータセーブが不許可となる。
なお、「広告の閲覧実績に応じた制限」とは、プレイ成果(例えば、得点や、獲得した経験値、獲得したスキル、ステージクリアの成功/失敗など)が削減されてセーブされたり、セーブされるべきデータ項目の一部又は全部がセーブ不可とされたり、することである。
【0087】
なお、テスト画面の表示をせずにデータセーブに移行する構成としてもよい。
【0088】
[機能構成の説明]
図11は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0089】
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。
図1のキーボード1106がこれに該当する。
【0090】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
【0091】
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、プレイ対価支払制御部204と、ゲーム進行制御部210と、計時部280と、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
【0092】
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びアカウント(ユーザID)に紐付けられるデータの記憶管理を行う。本実施形態では、1)アカウントの付与制御と、2)ゲーム内課金に使用される当該アカウントに紐付けられる仮想口座の設定と入出金制御すなわち電子決済に関する制御と、3)ログイン/ログアウトの管理と、4)ユーザに関する個人情報の登録管理と、を行う。勿論、これら以外のデータについての管理を適宜含めることもできる。
【0093】
プレイ対価支払制御部204は、プレイ対価の支払方法の選択設定を受け付け、選択された支払方法によるプレイ対価の支払を実行する。本実施形態では、プレイ対価を支払方法の選択肢として、「仮想通貨で支払う」「アイテムで支払う」「広告の閲覧で支払を代替」の3つが用意されており、「仮想通貨で支払う」が選択されると、支払指定額の設定を受け付け、指定額分の仮想通貨の徴収を行う。「アイテムで支払う」が選択されると、プレーヤの所有アイテムのなかから、プレイ対価の支払に十分な消費アイテムの種類と消費数との組み合わせを抽出して、プレーヤに提示する。そして、プレーヤにより指定された消費アイテムと消費数を消費してプレイ対価の徴収とする。本実施形態では、支払方法設定画面W2(
図2参照)に係る表示及び選択入力結果の記憶制御がこれに該当する。
【0094】
なお、本実施形態では、プレイ対価の支払は「広告表示を非表示とさせるための所与の非表示用対価条件を満たす対価の支払い」と同じ扱いなので、実質的に、プレイ対価支払制御部204は、非表示用対価条件を満たす対価の支払又は満たさない対価の支払いを受け付ける非表示用対価支払受付制御部として機能することになる。
【0095】
ゲーム進行制御部210は、ゲームの進行制御・実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームは、クライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、本実施形態のゲーム進行制御部210は、ユーザ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。
【0096】
例えば、アクションRPG(ロールプレイングゲーム)を実行するならば、1)仮想3次元空間に背景等のオブジェクトを配置してゲームフィールドを形成する処理、2)ゲームフィールドにプレーヤキャラクタと敵キャラクタと仮想カメラとを配置する処理、3)仮想カメラの自動制御処理、4)ユーザ端末1500における操作入力に応じてプレーヤキャラクタの行動を制御する処理、5)敵キャラクタの自動制御処理、6)攻撃のヒット判定とダメージ反映に関する処理、7)ゲーム成績の算出処理、などを行うことができる。また、これらに伴ってゲームプレイの制御に必要な各種データをサーバ記憶部500sに記憶させることができる。
【0097】
なお、本実施形態のゲームは、シングルプレイを前提としているが、もしPvP(Player versus Player)形式でゲームを実行する場合には、ゲーム進行制御部210に対戦者のマッチングに関する制御を実行させることとしてもよい。
【0098】
そして、本実施形態のゲーム進行制御部210は、表示タイミング設定部212と、アイテム購入制御部214と、サイト閲覧制御部216と、アンケート回答受付制御部218と、未表示広告情報提示制御部220と、広告表示制御部222と、表示実績管理部224と、テスト制御部226と、表示実績対応特典付与部228と、ペナルティ付与制御部230と、計時部280と、を有する。
【0099】
表示タイミング設定部212は、ゲーム開始前の段階で非表示用対価条件が満たされない場合に、広告の表示タイミングとして、ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りのうちの何れかに設定する。ゲーム開始前、ゲーム終了後およびゲーム進行の区切りの3つのうちの1つのみを表示タイミングとして設定可能として、プレーヤの確認操作で設定することとしてもよいし、2つ以上を選択肢として提示してプレーヤの選択操作で選択された選択肢のタイミングを表示タイミングとして設定することとしてもよい。本実施形態では、表示タイミング設定画面W3(
図3参照)に係る表示及び選択入力結果の記憶制御がこれに該当する。
【0100】
アイテム購入制御部214は、プレーヤの操作入力に従ってゲームで利用可能な所与のアイテムの購入に係る制御を行う。すなわち、購入画面を表示して、購入可能なアイテムを表示して、購入するアイテムと数量の入力を受け付け、購入対価を仮想通貨から徴収し、購入したアイテムをプレーヤに付与することができる。
【0101】
サイト閲覧制御部216は、ゲームプレイ中にインターネット上に公開されているウェブサイトのうち、広告に紐付けられているウェブサイト又は予め指定されたウェブサイトを閲覧する機能(いわゆるウェブブラウザとしての機能)を実現する。本実施形態では、行動メニュー54(
図5参照)にてサイト閲覧54bが選択操作された場合、及び「バナー広告タイプ」の広告表示体42がタッチ操作された場合(
図6参照)がこれに該当する。
【0102】
アンケート回答受付制御部218は、プレーヤの操作入力に従って所与のアンケートの回答を受け付け、回答実績を記憶させる制御を行う。なお、アンケート回答を特定のウェブサイトで受け付ける構成の場合は、サイト閲覧制御部216が当該機能を担うとしてもよい。本実施形態では、行動メニュー54(
図5参照)にてアンケート回答54cが選択操作された場合、及び「アンケート勧誘タイプ」の広告表示体42がタッチ操作された場合(
図7参照)がこれに該当する。
【0103】
未表示広告情報提示制御部220は、今後表示が予定されている広告に関する情報、例えば、表示予定数や、表示に要する時間などをプレーヤに提示する制御を行う。本実施形態では、未表示広告情報表示体43(
図4、
図5、
図8、
図9参照)の表示制御がこれに該当する。
【0104】
前述のように、ゲーム開始前に仮想通貨やアイテムでプレイ対価(=非表示用対価)が十分支払われた場合には広告は表示されない。この場合、今後表示が予定されている広告すなわち未表示の広告は「0」とされ、未表示広告情報表示体43に「0」を表示し続けることになる。よって、逆説的に言えば、未表示広告情報表示体43は、非表示用対価条件の充足状態(どれだけ非表示用対価条件が満たされているか)を示すものであるとも言える。未表示広告情報表示体43が「0」を示していれば、100%充足状態にあり、何らかの数値が表示されていれば100%未満であることがわかる。よって、未表示広告情報提示制御部220は、非表示用対価条件の充足状態をプレーヤに提示する制御を実現している。
【0105】
また、本実施形態では、広告の表示実績が所与の十分条件を満たさない場合にセーブデータの制限というペナルティが付与される。よって、ペナルティに着目して述べれば、未表示広告情報提示制御部220は、未表示広告情報表示体43を用いて十分条件を満たす広告表示がなされたか否かを提示制御する機能を実現する。未表示広告情報表示体43が「0」を示していれば十分条件を満たしており、何らかの数値が表示されていれば十分条件を満たしていないことがわかる。
【0106】
広告表示制御部222は、表示タイミング設定部212により設定された表示タイミングの到来を検知して、当該表示タイミングにおいて広告を表示させる。
具体的には、広告表示制御部222は、プレイ対価支払制御部204の支払制御において受け付けられた対価に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更することができる。また、アイテムの購入の実績、具体的には、今回のゲームプレイ中における購入実績に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更することができる。また、ウェブサイトの閲覧有無や、アンケートの回答有無に応じて、表示する広告の数、時間および表示面積のうちの少なくとも1つを変更することができる。そして、広告表示制御部222は、ゲームプレイ履歴に基づいて表示する広告を選択することができる。
【0107】
表示実績管理部224は、広告表示がなされた実績を管理する。本実施形態では、広告表示の送り操作、具体的には閲覧確認操作アイコン45(
図4、
図8、
図9参照)へのタッチ操作を検知してカウントすることで、広告表示がなされ、プレーヤがそれを見たという閲覧確認実績を管理する。
【0108】
テスト制御部226は、表示済広告に対するテストを出題して解答を受け付け、解答結果を記憶させる。
【0109】
表示実績対応特典付与部228は、広告表示がなされた実績に応じたゲーム進行制御の一環としてプレーヤに特典を付与する制御を行う。
【0110】
ペナルティ付与制御部230は、表示実績が所与の十分条件を満たさない場合に、プレーヤに所与のペナルティを与える制御を行う。換言すると、プレイ対価の支払を広告の閲覧で代替する選択をプレーヤが行ったにも関わらず、その選択に係る約束が履行されなかった場合に、プレーヤに所与のペナルティを付与することで、約束の履行、すなわち広告の閲覧を促す。
【0111】
そして、本実施形態のペナルティ付与制御部230は、成果削減部232と、データセーブ制限部234とを有する。
【0112】
成果削減部232は、ゲームの成果を削減させる。ゲームの成果とされるものは、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。本実施形態のゲームは、アクションRPGなので、得点、ゲームステージのクリア成績、プレーヤキャラクタが獲得した経験値、獲得したスキル、敵キャラクタのドロップなどによりゲーム中獲得したアイテム、イベントの達成成績、などがこれに含まれる。
【0113】
データセーブ制限部234は、表示実績やテストへの解答の成否に応じて、一部又は全部のデータセーブを制限する。具体的には、1)データセーブそのものの禁止、2)セーブされるデータの種類の限定、3)ゲームプレイで獲得した所与のパラメータ値のうちのセーブ可能な限界値による限定、のうちの何れかでデータセーブを制限とする。
【0114】
計時部280は、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0115】
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理やゲームプレイに係る操作音やBGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
【0116】
音出力部390sは、音声信号を放音する。
図1の例では本体装置1101やスピーカ(非図示)がこれに該当する。
【0117】
画像生成部292sは、サーバシステム1100のシステム管理に関する画像等を生成し、画像表示部392sへ出力することができる。
【0118】
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
【0119】
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0120】
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図1の例では通信装置1153が該当する。
【0121】
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。
図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
【0122】
図12は、本実施形態におけるサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態のサーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム501と、サーバプログラム503と、配信用ゲームクライアントプログラム505と、ゲーム初期設定データ510と、広告データベース520と、第1広告省略定義データ530と、第2広告省略定義データ540と、第3広告省略定義データ550と、第4広告省略定義データ560と、データセーブ制限定義データ570と、アンケート定義データ580と、広告表示実績対応特典設定データ590と、を記憶する。また、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。その他、タイマや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
【0123】
サーバシステムプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現する為のシステムプログラムである。
【0124】
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202と、ゲーム進行制御部210と、計時部280としての機能を実現させるためのプログラムである。
【0125】
配信用ゲームクライアントプログラム505は、ユーザ端末1500へ提供されるゲームクライアントプログラムのオリジナルである。
【0126】
ゲーム初期設定データ510は、本実施形態のゲームを実行するための各種初期設定データを格納する。例えば、ゲームステージや、プレーヤキャラクタ4、敵キャラクタ6、アイテム等に関する各種初期設定データを格納する(
図5参照)。
【0127】
広告データベース520は、当該ゲームで表示され得る広告に関する各種データを格納する。具体的には、
図13に示すように、広告毎に用意された広告定義データ521が単数又は複数格納されている。1つの広告定義データ521は、固有の識別情報である広告ID522と、広告内容データ523と、所要時間524と、広告内容インデックス525と、紐付け情報526と、設問内容527と、正解528と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0128】
広告内容データ523は、表示タイミング設定の種類別の広告表示体42(
図4、
図5、
図8、
図9参照)の内容を定義する。テキスト、静止画、動画、3Dモデルとモーションデータなど内容を定義するデータ形式は特には問わない。
【0129】
所要時間524は、当該広告を表示する時間である。静止画広告ならば自動的に次の広告表示に切り替えられるまでの時間であり、動画広告ならば再生時間となる。
【0130】
広告内容インデックス525は、当該広告を分類するための情報であり、本実施形態では多数の広告の中からプレーヤのプレイ履歴やゲーム進行状況に応じて表示するべき広告を選抜する際に使用される。例えば、アイテムについての広告の場合であれば、アイテム名、カテゴリ、使用可能なキャラクタの種類、使用可能になるゲーム進行条件(例えば、第4ステージ以降、など)の情報、表示に適したプレーヤ条件(例えば、累積プレイ時間、累積課金額、課金頻度などの条件)を格納するとよい。
【0131】
紐付け情報526は、当該広告に紐付けられる情報を格納する。本実施形態では、「アイテム広告タイプ」の広告であれば、アイテム名などのアイテム情報と、購入画面の起動指示を意味する所定の情報と、が格納される(
図5参照)。また、「バナー広告タイプ」の広告であれば、URLなどのアイテム情報と、ウェブブラウザ機能の起動指示を意味する所定の情報と、が格納される(
図6参照)。また、「アンケート勧誘タイプ」の広告であれば、アンケートの種類を示すアンケートIDと、アンケート表示機能の起動指示を意味する情報とのセット、或いはアンケート用のウェブサイトのURLとウェブブラウザ機能の起動指示を意味する所定の情報とのセット、が格納される(
図7参照)。
【0132】
設問内容527は、テスト画面W10(
図10参照)にて当該広告に対応する設問表示部93を表示するための各種データを格納する。静止画や動画、などデータ形式は問わない。
【0133】
正解528は、設問内容527に対する正解を定義する。
【0134】
図12に戻って、第1広告省略定義データ530〜第4広告省略定義データ560は、表示予定の広告とされる広告を省略・削減するためのルールを定義する。
図14は、第1広告省略定義データ530のデータ構成例を示す図である。第1広告省略定義データ530は、対価支払条件531と省略対象広告532とを対応づけて格納する。
【0135】
対価支払条件531は、仮想通貨の支払額(
図2の支払額指定部23で設定された額)の範囲や、プレイ対価として指定されたアイテムの種類とその数(
図2の消費アイテム指定部24及び消費数指定部25で設定される)の範囲を設定する。
【0136】
省略対象広告532は、対応する対価支払条件531が満たされた場合に、どの種類の広告を幾つ、どのように選択して表示予定から省略・削除するかを定義する。例えば、現在表示予定とされている広告の全てを省略する「全省略」や、ランダムに半数を選択して省略する「半分省略」、指定額や消費数に基づいて算出される数をランダムに選択して省略する、広告内容インデックス525(
図13参照)に特定の情報(例えば、回復アイテムなどのカテゴリ)が格納されている広告を省略する、などを設定することができる。
【0137】
なお、広告の削減は「広告単位による削減」に限らず、「1広告当たりの表示時間の削減」や「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」、によっても実現できる。
もし、「1広告当たりの表示時間による削減」「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用する場合には、省略対象項目532を「省略内容」と読み替えればよい。
そして、「1広告当たりの表示時間による削減」を採用するならば、1広告当たりの表示時間とする指定値・1広告当たりの表示時間の初期設定値からの削減時間・1広告当たりの表示時間の初期設定値の削減率の何れかを設定すればよい。
「広告全体の表示時間の削減」を採用するならば、広告全体の表示に要する総表示時間の指定値、或いは総表示時間の初期設定値からの削減時間や削減率を設定すればよい。
「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用するならば、ゲーム画面における広告が占める表示面積の指定値、或いは標示面積の初期設定地に対する削減数や削減率を設定すればよい。
【0138】
図15は、第2広告省略定義データ540のデータ構成例を示す図である。第2広告省略定義データ540は、購入実績条件541と省略対象広告542とを対応づけて格納する。
【0139】
購入実績条件541は、今回のプレイ中に課金購入されたアイテムの種類や、数、購入額、などの条件である。
【0140】
省略対象広告542は、対応する購入実績条件541が満たされた場合に、どの種類の広告を幾つ、どのように選択して表示予定から省略・削除するかを定義する。例えば、現在表示予定とされている広告の全てを省略する「全省略」や、ランダムに半数を選択して省略する「半分省略」、アイテムの購入数又は購入額に基づいて算出される数をランダムに選択して省略する「ランダム省略」、広告内容インデックス525(
図13参照)に特定の情報(例えば、回復アイテムなどのカテゴリ)が格納されている広告を省略する、などを設定することができる。
【0141】
なお、広告の削減は「広告単位による削減」に限らず、「1広告当たりの表示時間の削減」や「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」、によっても実現できる。
もし、「1広告当たりの表示時間による削減」「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用する場合には、省略対象項目542を「省略内容」と読み替えればよい。
そして、「1広告当たりの表示時間による削減」を採用するならば、1広告当たりの表示時間とする指定値・1広告当たりの表示時間の初期設定値からの削減時間・1広告当たりの表示時間の初期設定値の削減率の何れかを設定すればよい。
「広告全体の表示時間の削減」を採用するならば、広告全体の表示に要する総表示時間の指定値、或いは総表示時間の初期設定値からの削減時間や削減率を設定すればよい。
「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用するならば、ゲーム画面における広告が占める表示面積の指定値、或いは標示面積の初期設定地に対する削減数や削減率を設定すればよい。
【0142】
図16は、第3広告省略定義データ550のデータ構成例を示す図である。第3広告省略定義データ550は、ウェブサイト閲覧条件551と省略対象広告552とを対応づけて格納する。
【0143】
ウェブサイト閲覧条件551は、今回のプレイ中に見たウェブサイトの閲覧実績に関する条件である。例えば、指定されたページの閲覧や、指定されたウェブサイトでの会員登録や試供品の申し込み、プレゼントの応募、アンケートへの回答、などを閲覧実績とする。具体的には、閲覧であれば特定のURLを設定する。会員登録や試供品の申し込み、プレゼントの応募、アンケートへの回答では、それらの行為の過程で必ず表示される確認画面のページなどのURLを設定するとよい。
【0144】
省略対象広告552は、対応するウェブサイト閲覧条件551が満たされた場合に、どの種類の広告を幾つ、どのように選択して表示予定から省略・削除するかを定義する。例えば、現在表示予定とされている広告の全てを省略する「全省略」や、ランダムに半数を選択して省略する「半分省略」、閲覧ページ数や閲覧時間に基づいて算出される数をランダムに選択して省略する、広告内容インデックス525(
図13参照)に特定の情報が格納されている広告を省略する、などを設定することができる。
【0145】
なお、広告の削減は「広告単位による削減」に限らず、「1広告当たりの表示時間の削減」や「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」、によっても実現できる。
もし、「1広告当たりの表示時間による削減」「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用する場合には、省略対象項目552を「省略内容」と読み替えればよい。
そして、「1広告当たりの表示時間による削減」を採用するならば、1広告当たりの表示時間とする指定値・1広告当たりの表示時間の初期設定値からの削減時間・1広告当たりの表示時間の初期設定値の削減率の何れかを設定すればよい。
「広告全体の表示時間の削減」を採用するならば、広告全体の表示に要する総表示時間の指定値、或いは総表示時間の初期設定値からの削減時間や削減率を設定すればよい。
「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用するならば、ゲーム画面における広告が占める表示面積の指定値、或いは標示面積の初期設定地に対する削減数や削減率を設定すればよい。
【0146】
図17は、第4広告省略定義データ560のデータ構成例を示す図である。第4広告省略定義データ560は、アンケート回答条件561と省略対象広告562とを対応づけて格納する。
【0147】
アンケート回答条件561は、予め用意されているアンケートへの回答実績についての条件である。例えば、1つのアンケートにて用意されている複数の質問のうちどれだけ解答したかの回答率で定義することができる。
【0148】
省略対象広告562は、対応するアンケート回答条件561が満たされた場合に、どの種類の広告を幾つ、どのように選択して表示予定から省略・削除するかを定義する。例えば、現在表示予定とされている広告の全てを省略する「全省略」や、ランダムに半数を選択して省略する「半分省略」、回答数や回答率に基づいて算出される数をランダムに選択して省略する、広告内容インデックス525(
図13参照)に特定の情報が格納されている広告を省略する、などを設定することができる。
【0149】
なお、広告の削減は「広告単位による削減」に限らず、「1広告当たりの表示時間の削減」や「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」、によっても実現できる。
もし、「1広告当たりの表示時間による削減」「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用する場合には、省略対象項目562を「省略内容」と読み替えればよい。
そして、「1広告当たりの表示時間による削減」を採用するならば、1広告当たりの表示時間とする指定値・1広告当たりの表示時間の初期設定値からの削減時間・1広告当たりの表示時間の初期設定値の削減率の何れかを設定すればよい。
「広告全体の表示時間の削減」を採用するならば、広告全体の表示に要する総表示時間の指定値、或いは総表示時間の初期設定値からの削減時間や削減率を設定すればよい。
「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」を採用するならば、ゲーム画面における広告が占める表示面積の指定値、或いは標示面積の初期設定地に対する削減数や削減率を設定すればよい。
【0150】
図12に戻って、データセーブ制限定義データ570は、広告を表示した実績、換言するとプレーヤが広告を閲覧した実績に応じたペナルティとして、どのようにプレイ成果を削減するか、またデータセーブを制限するかを定義する。具体的には、例えば
図18に示すように、データセーブ制限定義データ570は、表示実績条件572と制限内容573とを対応づけて格納する。
【0151】
表示実績条件572は、表示予定されている広告をどれだけ表示したかの程度を示す。本実施形態では、広告の表示タイミングの設定を「プレイ中、進行区切りに限定」(
図8参照)又は「プレイ終了後にまとめて見る」(
図9参照)に設定した場合、閲覧確認操作アイコン45にて表示送りさせるので、当該アイコンへのタッチ操作回数を表示実績とする。なお、
図18中の「表示予定広告数Nad」は、その時に表示予定とされている広告の総数である。
【0152】
制限内容573は、データセーブの対象となるデータ項目のうち、どれをどのように制限するか、逆説的に言えば許可するかを定義する。例えば、データセーブするデータ項目の全てを、プレイ結果のままセーブを許可する「制限無し」や、特定のデータ項目(例えば、獲得スキル)のセーブを不許可・禁止とする「一部制限」、特定のデータ項目特にゲーム成果に係るデータ項目に成果を削減する方向のペナルティを施した上でセーブを許可する「ペナルティ付加」、データセーブそのものを不許可・禁止とする「全制限」などを設定することができる。
【0153】
図12に戻って、アンケート定義データ580は、当該ゲームの運営管理者が予め用意した複数の設問からなる一連のアンケート調査の内容を定義する各種データを格納する。1つのアンケート定義データ580は、例えば、固有のアンケートID581と、設問リスト582と、を含む。
【0154】
広告表示実績対応特典設定データ590は、広告表示の実績に応じたゲーム進行制御の定義データであって付与する特典を定義する。1つの広告表示実績対応特典設定データ590は、適用条件と、付与特典定義データとを含む。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0155】
適用条件は、広告表示の実績の条件である。例えば、表示した広告の数や表示していた累計時間、プレーヤが見るべき広告のリストの残数、などの範囲で定義することができる。
本実施形態では、後述する表示実績744(
図20参照)のデータ形式と対応させておく。
【0156】
付与される特典の内容は、例えば、ゲーム内で使用するアイテムや、隠しステージのプレイ権、隠しキャラクタの出現券、ゲームに係り実行される抽選の抽選実行権、などゲーム内容に応じて適宜設定可能である。
【0157】
ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、固有の識別情報であるアカウントと紐付けられる各種データを格納する。本実施形態では、
図19に示すように、一つのユーザ管理データ600は、アカウント601と、登録日時602と、アイテム購入などの課金の支払に使用される仮想通貨口座残高603と、ログイン履歴データ604と、アイテム購入履歴データ605と、セーブデータ610と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0158】
ログイン履歴データ604は、過去に何時ゲームプレイしたかをプレイした時系列に記したデータであって、ログイン/ログアウトのタイミングで自動的に更新される。
【0159】
アイテム購入履歴データ605は、過去に、何時なんのためにどれだけのアイテム購入をしたかを記述するデータを時系列に格納するデータである。アイテム購入などを実行する毎に自動的に更新される。
【0160】
セーブデータ610は、データセーブ毎に作成される。1つのセーブデータ610に格納されるデータ項目は、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。本実施形態では、作成日時611と、プレーヤキャラクタ4別の獲得経験値612と、プレーヤキャラクタ4別の獲得スキル613と、プレーヤキャラクタ4別の攻撃力や防御力などの各種能力についての複数の能力パラメータ値614と、所有アイテムリスト615と、プレイ中に使用されたアイテムの履歴である使用アイテム履歴616と、クリアしたステージ番号を格納するプレイ済ステージリスト617と、を含む。その他、得点、倒した敵キャラクタの種類、などのゲーム成績に関するパラメータ値を適宜格納するとしてもよい。
【0161】
図12に戻って、プレイデータ700は、ゲームプレイ毎に用意され、ゲーム進行状況を記述する各種データや、広告表示に関するデータ、各キャラクタの制御データなどゲーム画面の表示等に関する各種データを格納する。
【0162】
1つのプレイデータ700は、例えば
図20に示すように、プレーヤアカウント701と、プレイ開始日時702と、プレイ対価支払方法710と、対価内容712と、表示タイミング設定714と、を含む。また、プレイステージ制御データ720と、プレーヤキャラクタ制御データ722と、敵キャラクタ制御データ724と、所有アイテムリスト726と、アイテム購入履歴データ728と、使用アイテム履歴データ730と、を含む。また、表示予定広告IDリスト740と、表示タイミングタイマ742と、表示実績744と、表示済広告IDリスト746と、ウェブサイト閲覧履歴750と、アンケート回答履歴752と、テスト解答履歴754と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0163】
プレイ対価支払方法710は、支払方法設定画面W2(
図2参照)でプレーヤにより選択・設定されたプレイ対価の支払方法の種類を格納する。
【0164】
対価内容712は、プレイ対価として支払われた仮想通貨額、又はプレイ対価としてプレーヤが差し出した消費アイテムの種類及び消費数、を格納する。
【0165】
表示タイミング設定714は、表示タイミング設定画面W3(
図3参照)でプレーヤにより選択・設定された広告の表示タイミングの設定を格納する。本実施形態では、プレイ対価が仮想通貨又はアイテムで満額払われた場合には「無し」が設定される。また、表示タイミング設定画面W3(
図3参照)でのプレーヤの選択結果、「プレイ開始前にまとめて見る」「プレイ中、自動随時」「プレイ中、進行区切り限定」「プレイ終了後にまとめて見る」の何れかが設定される。
【0166】
プレイステージ制御データ720は、プレイしたゲームステージの制御(例えば、ゲーム空間の背景オブジェクトの制御など)に係る各種データを格納する。
【0167】
プレーヤキャラクタ制御データ722は、プレーヤキャラクタ4(
図5参照)毎に用意され、当該キャラクタの状態を記述する各種データ、データセーブの対象となる各種データを格納する。例えば、当該キャラクタが獲得した経験値や、獲得したスキル、各種能力パラメータ値、ゲーム空間における位置座標や、動作制御データ、エフェクトデータ、などを適宜格納する。
【0168】
敵キャラクタ制御データ724は、本実施形態におけるNPC(ノンプレーヤーキャラクタ)である敵キャラクタ6(
図5参照)毎に用意され、当該NPCの状態を記述する各種データ、動作や表示制御に係るデータを格納する。
【0169】
所有アイテムリスト726は、プレーヤが今現在所有しているアイテムの種類と数等に関する情報を格納する。アイテムの購入や使用の都度、自動的に更新される。
【0170】
アイテム購入履歴データ728は、今回のゲームプレイ中にプレーヤが購入したアイテムの種類と数などの情報を時系列に格納する。アイテムの購入の都度、自動的に更新される。
【0171】
使用アイテム履歴データ730は、今回のゲームプレイ中にプレーヤが使用したアイテムの種類と数、使用先などの情報を時系列に格納する。アイテムの使用の都度、自動的に更新される。
【0172】
表示予定広告IDリスト740は、今回のゲームプレイ中に表示が予定されている広告の広告ID522(
図13参照)のリストである。
【0173】
表示タイミングタイマ742は、表示タイミングを計時するために使用される。
【0174】
表示実績744は、今回のゲームプレイに係る広告表示の実績を示すデータである。例えば、表示した広告の数や表示していた累計時間などである。本実施形態では、広告の表示タイミングの設定を「プレイ中、進行区切りに限定」(
図8参照)又は「プレイ終了後にまとめて見る」(
図9参照)に設定した場合、閲覧確認操作アイコン45にて表示送りさせるので、当該アイコンへのタッチ操作回数が表示実績744に格納されることとなる。
【0175】
表示済広告IDリスト746は、表示予定の広告のうち、表示済みとなった広告の広告IDを格納する。
【0176】
ウェブサイト閲覧履歴750は、今回のゲームプレイに係り閲覧されたウェブサイトの履歴情報を格納する。
【0177】
アンケート回答履歴752は、今回のゲームプレイに係り回答されたアンケートのアンケートID581(
図12参照)と回答実績を示す値とを対応付けて時系列に格納する。
【0178】
テスト解答履歴754は、テスト画面W10(
図10参照)にて解答入力部94に為されたテストの解答を時系列に格納する。
【0179】
図21は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
【0180】
操作入力部100は、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。
図1の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0181】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ端末1500の動作を制御する。
図1の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、ユーザ端末演算部260と、計時部264と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を備える。
【0182】
ユーザ端末演算部260は、操作信号送信制御部261と、ゲーム画面表示制御部262とを含む。
【0183】
操作信号送信制御部261は、操作入力部100へなされた操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
【0184】
ゲーム画面表示制御部262は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいてゲーム画面を表示するための制御を行う。当該構成では、ゲーム空間画像(例えば、3DCG画像など)をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、ゲーム空間画像をユーザ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部262は、例えば3DCG画像を生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を含むこととなる。
【0185】
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム画面表示制御部262による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
【0186】
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。
図1のスピーカ1510がこれに該当する。
【0187】
画像生成部292は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。
【0188】
そして、画像生成部292は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部392に出力する。
【0189】
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、
図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0190】
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、
図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0191】
端末記憶部500は、端末処理部200にユーザ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
図1の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
【0192】
本実施形態の端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームクライアントプログラム504と、を記憶する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶することができる。
【0193】
端末システムプログラム502は、ユーザ端末1500のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。
【0194】
ゲームクライアントプログラム504は、端末処理部200が読み出して実行することによってユーザ端末演算部260としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアであるが、端末システムプログラム502の一部として組み込まれた構成であっても良い。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム505(
図12参照)のコピーとする。
【0195】
なお、ゲームクライアントプログラム504は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。
【0196】
[動作の説明]
次に、サーバシステム1100における処理の流れについて説明する。ここで説明する処理の流れは、サーバ処理部200sがサーバシステムプログラム501とサーバプログラム503とを実行することにより実行される。
【0197】
図22〜
図25は、本実施形態のサーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートである。
先ず
図22に示すように、先ず、サーバシステム1100はログイン処理を実行し(ステップS2)、ログインしたユーザのユーザ管理データ600のログイン履歴データ604(
図19参照)を更新し、当該ログインユーザ向けに新たなプレイデータ700(
図20参照)を用意する。プレイ開始日時702には現在日時が格納される。プレーヤキャラクタ制御データ722と、所有アイテムリスト726とは、ログインユーザの最新のセーブデータ610(
図15参照)から作成される。つまり、過去のプレイ結果が引き継がれる。
【0198】
次に、サーバシステム1100は、プレイ対価の支払方法の選択・設定の受け付けを開始する(ステップS10)。具体的には、ユーザ端末1500にて支払方法設定画面W2(
図2参照)を表示させ、当該画面における設定操作を受け付ける。受け付け結果は、プレイデータ700のプレイ対価支払方法710に格納される(
図20参照)。
【0199】
支払方法設定画面W2にて、チェックボックス22a又はチェックボックス22bがタッチ操作された場合、サーバシステム1100は、プレーヤがプレイ対価を支払うと判断し(ステップS12のYES)、対価支払内容の選択を受け付ける(ステップS14)。すなわち、支払額指定部23や、消費アイテム指定部24及び消費数指定部25をアクティブにして(
図2参照)、それぞれの設定を受け付ける。受け付け結果は、プレイデータ700の対価内容712に格納される(
図20参照)。
【0200】
仮想通貨又はアイテムによってプレイ対価が満額支払われた場合は(ステップS16のYES)、サーバシステム1100は広告の表示タイミング設定714(
図20参照)を「無し」に設定する(ステップS18)。
【0201】
なお、支払方法設定画面W2にて、「広告を閲覧して代替」に対応するチェックボックス22cがタッチ操作された場合は(ステップS12のNO)広告の表示タイミング設定714は未定のままとなる。また、満額支払われない場合も(ステップS16のNO)、広告の表示タイミング設定714は未定のままとなる。
【0202】
次に、サーバシステム1100は、広告データベース520(
図13参照)の全ての広告定義データ521の広告ID522を、表示予定広告IDリスト740(
図20参照)に設定し(ステップS20)、最新のセーブデータ610(
図19参照)に基づいて、表示予定広告を選抜する(ステップS22)。例えば、使用アイテム履歴616を参照して、使用数の多いアイテムのカテゴリの広告を優先して選抜する。そして、第1広告省略定義データ530(
図14参照)を参照して、表示予定の広告を省略・削減する(ステップS24)。
【0203】
広告の削減方法として「広告単位による削減」を採用せず「1広告当たりの表示時間による削減」や「広告全体の表示時間の削減」「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」によっても実現する場合には、当該ステップは省略できる。
【0204】
次に、サーバシステム1100は、表示予定広告IDリスト740を参照し、表示予定の広告の数が「0」でなければ(ステップS30のNO)、ユーザ端末1500にて表示タイミング設定画面W3(
図3参照)を表示させ、広告の表示タイミングの設定受け付けを行う(ステップS32)。また、これに伴い、表示実績744(
図20参照)を「0」に初期化する(ステップS34)。
【0205】
そして、表示タイミング設定画面W3にて「プレイ開始前にまとめて見る」が選択・設定された場合(ステップS40のYES)、サーバシステム1100は、表示タイミング設定714を「プレイ開始前に…」に設定して、ユーザ端末1500にて広告表示画面W4(
図4参照)を表示させ、広告表示体42による全ての表示予定の広告の表示を開始する(ステップS42)。
【0206】
なお、広告の削減を「1広告当たりの表示時間の削減」で行う場合は、表示タイミングタイマ742の計時量を、適合する省略対象項目532(
図14参照)、省略対象項目542(
図15参照)、省略対象項目552(
図16参照)、省略対象項目562(
図17参照)の定義に応じて設定し使用する。そして、表示タイミングタイマ742による計時が完了すると、閲覧確認操作アイコン45(
図4参照)をアクティブにするように制御する。
【0207】
また、広告の削減を「広告全体の表示時間の削減」で行う場合は、適合する省略対象項目532(
図14参照)、省略対象項目542(
図15参照)、省略対象項目552(
図16参照)、省略対象項目562(
図17参照)の定義に応じて広告全体の総表示時間を設定する。そして、表示予定広告数で当該総表示時間を割った1広告当たりの表示時間を表示タイミングタイマ742に設定し、表示タイミングタイマ742による計時が完了すると、閲覧確認操作アイコン45(
図4参照)をアクティブにするように制御する。
【0208】
また、広告の削減を「ゲーム画面における広告が占める表示面積の削減」によっても実現する場合には、広告表示体42(
図4参照)の表示サイズは、適合する省略対象項目532(
図14参照)、省略対象項目542(
図15参照)、省略対象項目552(
図16参照)、省略対象項目562(
図17参照)の定義が適用されるものとする。
【0209】
次に、サーバシステム1100は、広告の表示制御中に、閲覧確認操作アイコン45がタッチ操作される都度、すなわち閲覧確認操作入力を検知する毎に、表示実績744を「1」アップし、表示済広告IDリスト746を更新し、未表示広告情報表示体43の表示を更新する制御を開始する(ステップS44)。
なお、広告表示中に、閲覧中止操作アイコン44(
図4参照)への操作入力を検知すると、未表示の広告が残ったままで当該ステップを抜けるものとする。
【0210】
図23に移って、プレイ開始前の広告表示を完了したならば(ステップS50)、サーバシステム1100はゲーム進行制御を開始する。つまり、ゲームプレイを開始させる(ステップS52)。これに伴い、広告の表示タイミング設定714が「プレイ中、自動随時」であれば、表示タイミングタイマ742による広告の表示タイミングの計時を開始する。
【0211】
また、サーバシステム1100は、広告の表示タイミング設定714が「プレイ開始前にまとめて見る」以外に設定されていれば(ステップS60のYES)、未表示広告情報表示体43(
図5、
図8参照)の表示を開始する(ステップS62)。当該ステップにおける広告表示制御は、ステップS42と同様に実現される。
【0212】
プレイ開始後、広告の表示タイミング設定714が「プレイ中、自動随時」に設定されている場合(ステップS64のYES)、サーバシステム1100は、表示タイミングが到来したか判定する(ステップS66)。本実施形態では、表示タイミングタイマ742が既定値をカウントすると肯定判定する。
【0213】
そして、表示タイミングが到来したならば(ステップS66のYES)サーバシステム1100は、広告表示部55の表示を、未表示で残っている所定数(本実施形態では1つだが複数も可)の新しい広告に切り換え(ステップS68)、表示実績744を「1」アップし表示済広告IDリスト746を更新し、未表示広告情報表示体43の表示を更新する(ステップS70)。なお、ステップS68における広告表示制御は、ステップS42と同様に実現される。
【0214】
プレイ開始後、つまりプレイ中に、アイテム購入操作を検出すると(ステップS80のYES)、サーバシステム1100はアイテム購入画面を表示させて、アイテム購入処理を実行して所有アイテムリスト726とアイテム購入履歴データ728とを更新する(ステップS82)。そして、第2広告省略定義データ540を参照して(
図15参照)、最新のアイテム購入の実績に応じて、表示予定広告IDリスト740から広告IDを抹消して、表示予定の広告を省略・削除する(ステップS84)。
【0215】
また、プレイ中に、ウェブサイトの閲覧操作を検出すると、具体的にはバナー広告タイプの広告表示体42(
図6参照)がタッチ操作された場合、又は行動メニュー54にてサイト閲覧54b(
図5参照)が選択操作された場合に(ステップS90のYES)、サーバシステム1100は、指定先或いはリンク先のウェブサイトの閲覧を開始し、ウェブサイト閲覧履歴750(
図20参照)を更新する(ステップS92)。
【0216】
そして、ウェブブラウズが終了したら(ステップS94)、サーバシステム1100は第3広告省略定義データ550(
図16参照)を参照して、今回の閲覧実績に応じて表示予定広告IDリスト740から広告IDを抹消して、表示予定の広告の省略・削減を行う(ステップS96)。
【0217】
図24に移って、プレイ中に、アンケート回答許諾操作を検出すると、具体的にはアンケート勧誘タイプの広告表示体42(
図7参照)がタッチ操作された場合、又は行動メニュー54にてアンケート回答54c(
図5参照)が選択操作された場合に(ステップS100のYES)、サーバシステム1100は、アンケート定義データ580を参照してアンケートの回答入力の受け付けを開始するか、或いはアンケート回答用に用意された所定のウェブサイトのブラウズを開始し、アンケート回答履歴752(
図20参照)を更新する(ステップS102)。
【0218】
そして、アンケートが終了したならば(ステップS104)、サーバシステム1100は、第4広告省略定義データ560(
図17参照)を参照して、今回のアンケート回答の結果・回答実績に応じて、表示予定広告IDリスト740から広告IDを抹消して、表示予定の広告の省略・削減を行う(ステップS106)。
【0219】
プレイ中に、ゲーム進行の区切りに到達し(ステップS120のYES)、且つ表示タイミング設定714が「プレイ中、進行区切り限定」に設定されている場合(ステップS122のYES)、サーバシステム1100は、広告表示体42と、閲覧確認操作アイコン45とを新たに表示させ、広告表示体42で新しい広告を表示する(ステップS124)。
【0220】
具体的には、サーバシステム1100は、表示予定広告IDリスト740のうち表示済広告IDリスト746に含まれない広告、すなわち未表示の広告を広告表示体42で表示させ、閲覧確認操作アイコン45へのタッチ操作を検出すると、広告表示体42で次の未表示の広告を表示するように表示切り替え制御する。また、それに伴い、閲覧確認操作アイコン45への操作毎に、表示実績744を「1」アップし、表示済広告IDリスト746を更新し、未表示広告情報表示体43の表示を更新する。
なお、広告表示中に、閲覧中止操作アイコン44(
図8参照)への操作入力を検知すると、未表示の広告が残ったままで当該ステップを抜けるものとする。
【0221】
次に、サーバシステム1100は、表示タイミング設定714が「プレイ終了時にまとめて見る」以外に設定されている場合(ステップS130のNO)、表示実績744をプレーヤに通知する(ステップS132)。例えば、ゲーム画面内に表示された広告数を表示したり、表示予定広告IDリスト740を100%として表示済み広告IDリスト746を表すゲージ状の表示体を表示することとしてもよい。なお、当該通知に係る表示は、常時表示するとしても良いが、一定周期毎に所定時間表示されるとしてもよい。
【0222】
次いで、サーバシステム1100は、広告の表示実績に応じた特典をプレーヤに付与する(ステップS134)。具体的には、広告表示実績対応特典設定データ590(
図12参照)の中から、現在の表示実績744に適合するデータを検索し、該当するデータが示す特典をプレーヤに付与する。なお、1つの広告表示実績対応特典設定データ590は1回だけ適用される。
【0223】
広告の表示実績に応じてプレーヤにメリットが与えられることにより、これ以降、プレーヤは広告を見ることへのモチベーションを得るようになる。つまり、広告表示によるゲームプレイ対価の徴収へのプレーヤのネガティブな心的印象を薄め、気持ちよくゲームプレイして貰えるようになる。
【0224】
図25に移って、サーバシステム1100は、ゲーム終了条件が満たされるまで(ステップS140のNO)、ステップS64(
図23参照)〜S134(
図24参照)を繰り返す。
【0225】
ゲーム終了条件が満たされ(ステップS140のYES)、且つ表示タイミング設定714が「プレイ終了時にまとめて見る」に設定されている場合(ステップS142のYES)、サーバシステム1100はユーザ端末1500にて広告表示画面W9(
図9参照)を表示させて、表示予定広告IDリスト740に登録されている広告を、閲覧確認操作アイコン45への操作毎に、次々に表示制御する(ステップS144)。また、それに伴い、閲覧確認操作アイコン45への操作毎に、表示実績744を「1」アップし、表示済広告IDリスト746を更新し、未表示広告情報表示体43の表示を更新する。
なお、広告表示中に、閲覧中止操作アイコン44(
図9参照)への操作入力を検知すると、未表示の広告が残ったままで当該ステップを抜けるものとする。
【0226】
次いで、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にてテスト画面W10(
図10参照)を表示させ、テストの解答入力を受け付ける(ステップS146)。この時、設問表示部93では、表示済広告IDリスト746のなかから所定数ランダムに選択された広告IDの広告定義データ521(
図13参照)の設問内容527が次々に表示される。
【0227】
そして、テストに合格したならば(ステップS150のYES)、サーバシステム1100は、データセーブ制限定義データ570(
図18参照)を参照して、今現在の表示実績744が適合する表示実績条件572に対応する制限内容573を適用して、データセーブを行う(ステップS152)。これにより、プレーヤのユーザ管理データ600には新たなセーブデータ610が作成される。その際、制限を受けなかったデータ項目は今回のゲームプレイの結果が反映され、制限を受けたデータ項目は、直近過去のセーブデータ610の内容がコピーされる。これに伴い、制限を受けたデータ項目をプレーヤに通知すると好適である。そして、サーバシステム1100は一連の処理を終了する。
【0228】
また、もしテストに合格できなければ(ステップS150のNO)、サーバシステム
1100は、データセーブ不可であることを通知して(ステップS154)、データセーブせずに一連の処理を終了する。
【0229】
以上、本実施形態によれば、広告表示によるプレイ対価の徴収が可能なゲームにおいて、広告表示に係るプレーヤの選択肢が多様化させることができる。
【0230】
すなわち、プレーヤは、プレイ開始前に仮想通貨や所有するアイテムを消費してプレイ対価を支払って、ゲームプレイ中の広告を非表示として遊ぶことができる。また、プレイ対価の支払を広告の閲覧をもって代替することもできる。その際には、広告の表示タイミングを「プレイ開始前」「プレイ中自動で随時」「プレイ中進行の区切り限定」「プレイ終了後」の4つから選ぶことができる。
【0231】
更には、プレイ中に、指定先のウェブサイトや、広告にリンクしたウェブサイトを閲覧すると、表示予定の広告の数を減らすことができる。また、プレイ中にアイテムを購入したりアンケートに回答すると、表示予定の広告の数を減らすことができる。
【0232】
プレーヤにしてみれば、広告表示のあり方を、従来よりも遥かに自分好みに設定・調整できるようになる一方で、ゲーム運営者側からすれば、プレーヤに広告表示に係る不快な思いをさせずに収益を安定させることができる。
【0233】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、ゲーム進行制御の処理主体がユーザ端末1500である点が異なる。以降では、主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して説明は省略するものとする。
【0234】
本実施形態におけるゲームシステムは、第1実施形態と同様である。
【0235】
図26は、本実施形態におけるユーザ端末1500Bの機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態では、ゲーム進行制御部210は本実施形態におけるサーバシステム1100からは省略され、代わりに本実施形態のユーザ端末1500Bが、ゲーム進行制御部210を有し、ゲーム画面表示制御部262が省略される。すなわち、本実施形態ではユーザ端末1500Bは、自身でゲーム進行に関する演算処理を実行して、ゲーム空間画像を自身で生成するコンピュータシステムとなる。
【0236】
図27に示すように、本実施形態におけるユーザ端末1500Bの端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームプログラム506と、を記憶する。そして、ゲーム進行制御部210がユーザ端末1500Bにて処理されるのに伴って、ユーザ管理データ600を除いて、ゲーム初期設定データ510と、広告データベース520と、第1広告省略定義データ530と、第2広告省略定義データ540と、第3広告省略定義データ550と、第4広告省略定義データ560と、データセーブ制限定義データ570と、アンケート定義データ580と、広告表示実績対応特典設定データ590と、プレイデータ700と、現在日時800とが、端末記憶部500にて記憶される。
【0237】
ゲームプログラム506は、本実施形態のユーザ端末演算部260と、ゲーム進行制御部210と、計時部264とを端末処理部200にて実現させるためのプログラムである。
【0238】
本実施形態における処理の流れは、第1実施形態におけるサーバシステム1100の処理の流れ(
図22〜
図24参照)と基本的に同じであり、ゲーム進行制御部210をユーザ端末1500Bにて実行するのに合わせて、適宜各ステップの実行主体をサーバシステム1100又はユーザ端末1500Bと読み替えれば良い。なお、ユーザ端末1500Bにてログインなどユーザ管理データ600を参照する必要がある処理を実行する場合には、適宜サーバシステム1100へ必要なデータの提供や照合をリクエストするか、処理そのものをリクエストするかして対処するものとする。
【0239】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、ユーザ端末1500Bが、ゲーム進行制御部210の全てを担うのではなく、その一部に限定して担う構成としてもよい。
【0240】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の一例について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0241】
[その1]
例えば、上記実施形態では、クライアント・サーバ型のゲームシステムにてオンラインゲームを実現する例を挙げたが、複数のユーザ端末1500をピアツーピア接続したゲームシステムにおいて実現するとしてもよい。その場合、何れかのユーザ端末1500に第1実施形態のサーバシステム1100としての機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500でゲーム進行制御部210が有する機能を分担して担う構成としてもよい。
【0242】
[その2]
更には、上記実施形態ではオンラインゲームを例示したが、ユーザ端末1500がスタンドアローンで実行するゲーム、換言すると単独のコンピュータからなるコンピュータシステムにおいて実行するゲームにおいても同様に適用できる。この場合、基本的には
図11及び
図21で示した機能構成を、ユーザ端末1500単独で実現するものと読み替えれば良い。