【実施例】
【0160】
例証
下記の実施例に記載されるとおり、特定の例示の実施形態において、化合物は以下の一般手順に従って調製される。一般方法は本発明の特定の化合物の合成を例示しているが、下記の一般方法及び当業者に知られている他の方法は本明細書中に記載のとおりのすべての化合物及びこれらの化合物の各々のサブクラス及び化学種に対して適用されうることは理解されるであろう。
【0161】
プロセス、スキーム及び実施例の以下の説明で使用される符号及び表記規則は現代の科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Society又はthe Journal of Biological Chemistryで使用されるものと一致している。
【0162】
特段の指示がないかぎり、すべての温度は℃(摂氏温度)で表記される。
【0163】
すべての反応は特段の注記がないかぎり、室温で行った。本発明のすべての化合物は本発明の発明者により開発された方法により合成した。
1H NMRスペクトルをBruker Avance III 400で得た。ケミカルシフトppm(δ単位)を表現する。カップリング係数はヘルツ(Hz)の単位である。分離パターンは明らかな多重項を示し、s (一重項)、d (二重項)、t (三重項)、q (四重項)、m (多重項)、br (広)として指定される。
【0164】
質量スペクトルを、大気圧化学イオン化(APCI)及びエレクトロスプレイイオン化(ESI)のいずれかを用いて、Agilent TechnologiesからのAgilent 1200シリーズ質量分析計で得た。カラム: XBridge C8, 3.5 μm, 4.6 x 50 mm; 溶媒A: 水+ 0.1 % TFA; 溶媒B: ACN+0.1%TFA; 流速: 2 ml/min; 勾配: 0 min: 5 % B, 8 min: 100 % B, 8.1 min: 100 % B, 8.5 min: 5% B, 10 min 5% B。
【0165】
HPLCデータを、カラム(XBridge C8, 3.5 μm, 4.6 x 50 mm)及び2つの移動相(移動相A: 水+ 0.1 % TFA; 移動相B: ACN+0.1%TFA)を用いて、Agilent technologiesからのAgilent 1100シリーズHPLCを用いて得た。流速は 2 ml/minであった。勾配法は: 0 min: 5 % B; 8 min: 100 % B; 8.1 min: 100 % B; 8.5 min: 5% B; 10 min 5% B。
【0166】
マイクロ波反応をBiotage Initiator Microwave Synthesizerを用いて、当該技術分野で知られた標準手順を用いて行った。
【0167】
本出願において現れることがある幾つかの略語は以下のとおりである:
【表1】
【0168】
下記の例において使用される化合物番号は上記の番号に対応する。
【0169】
【化31】
【0170】
例1
4-(tert-ブチル)-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)ベンズアミド (3)
【化32】
(方法 A) tert-ブチル (3-((2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート
2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン (170.00 mg; 1.02 mmol; 1.00 eq.)及び(3-アミノ-シクロヘキシル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(218.19 mg; 1.02 mmol; 1.00 eq.)をTHF (2.00 ml; 24.69 mmol; 24.25 eq.)中に含むマイクロ波バイアルにおいて、DIPEA (0.37 ml; 2.24 mmol; 2.20 eq.)を添加した。反応物を60
oCにて16時間撹拌し、その後、それを濃縮し、さらに精製することなく次の工程に送った。MS: m/z = 345 [M+H]+, RT= 2.80 min.
【0171】
【化33】
(方法 B) tert-ブチル (3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート
[3-(2-クロロ-5-フルオロ-ピリミジン-4-イルアミノ)-シクロヘキシル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(344.81 mg; 1.00 mmol; 1.00 eq.)及び4-(2-メトキシエトキシ)アニリン(183.93 mg; 1.10 mmol; 1.10 eq.)を2-メチル-ブタン-2-オール(4.00 ml; 35.67 mmol; 35.67 eq.)中に含むマイクロ波バイアルにおいて、酢酸(6.01 mg; 0.10 mmol; 0.10 eq.)を添加した。反応物を85
oCにて16時間撹拌し、その後、それを濃縮し、そしてさらに精製することなく次の工程に送った。MS: m/z = 476 [M+H]+, RT= 3.17 min.
【0172】
【化34】
(方法 C) N
4-(3-アミノシクロヘキシル)-5-フルオロ-N
2-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド
(3-{5-フルオロ-2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニルアミノ]-ピリミジン-4-イルアミノ}-シクロヘキシル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(475.56 mg; 1.00 mmol; 1.00 eq.)をメタノール(6.00 ml)中に含むrbfにおいて、塩化水素(2.50 ml; 10.00 mmol; 10.00 eq.)を添加した。反応物を室温にて3時間撹拌し、その後、それを濃縮し、そしてさらに精製することなく次の工程に送った。MS: m/z = 376 [M+H]+, RT= 2.01 min
【0173】
【化35】
(方法 D) 4-(tert-ブチル)-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)ベンズアミド (3)
10 mL反応バイアルに、N
4-(3-アミノ-シクロヘキシル)-5-フルオロ-N
2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニル]-ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド(120.00 mg; 0.29 mmol; 1.00 eq.)、4-tert-ブチル-安息香酸(50.41 μl; 0.29 mmol; 1.00 eq.)及びエチル-ジイソプロピル-アミン(0.31 ml; 1.75 mmol; 6.00 eq.)をジクロロ-メタン(4.00 ml; 58.87 mmol; 202.07 eq.)中で添加し、次いで、2,4,6-トリプロピル-[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(233.00 μl; 0.58 mmol; 2.00 eq.)を添加した。反応物を室温にて15分間撹拌し、その後、それを濃縮し、そしてベーシック分取-HPLCにより精製した。回収した画分を凍結乾燥により乾燥し、白色固形分を提供した(18.9 mg, 9.5%)。HPLC: 95 %, RT= 4.29 min. MS: m/z = 536 [M+H]+, RT= 3.54 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.66 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.04 (d, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.77 (d, 2H), 7.50 (d, 2H), 7.84 (d, 2H), 6.92 (d, 2H), 4.30 (s, 1H), 4.22 (s, 1H), 4.43 (m, 2H),1.50-1.93 (m, 8H), 1.25 (s, 9H)。幾つかのプロトンピークは溶媒ピークと重なっている。
【0174】
例2. 4-(tert-ブチル)-N-((1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-3-イル)メチル)ベンズアミド (7)
【化36】
4-(tert-ブチル)-N-((1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-3-イル)メチル)ベンズアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル(ピペリジン-3-イルメチル)カルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。HPLC: 100 %, RT= 3.88 min. MS: m/z = 536 [M+H]+, RT= 3.53 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.70 (s, 1H), 8.49 (m, 1H), 8.04 (d, 2H), 7.75 (d, 2H), 7.44 (m,4H) 6.82 (d, 2H), 4.26 (m, 2H), 4.02 (m, 2H), 3.61 (m, 2H), 3.30 (s, 3H), 3.25 (m, 3H), 3.01 (t, 1H), 1.81 (m, 1H), 1.74 (m, 2H), 1.52(m, 1H), 1.41 (m, 1H), 1.25 (s, 9H)。
【0175】
例3. (S)-4-(tert-ブチル)-N-(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)ベンズアミド (9)
【化37】
(S)-4-(tert-ブチル)-N-(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)ベンズアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、(S)-tert-ブチルピロリジン-3-イルカルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。HPLC: 100 %, RT= 3.77 min. MS: m/z = 508 [M+H]+, RT= 3.49 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.81 (s, 1H), 8.53 (d, 1H), 8.10 (d, 1H), 7.74 (d, 2H), 7.50 (m, 4H), 6.92(d, 2H), 4.53 (s,1H), 4.04 (m, 2H), 3.75-4.0 (m, 4H), 3.63(m, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.25 (m, 1H), 2.08 (m, 1H), 1.25 (s, 9H)。
【0176】
例 4. (4-(tert-ブチル)フェニル)(5-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メタノン(18)
【化38】
(4-(tert-ブチル)フェニル)(5-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メタノンを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチルヘキサヒドロピロロ [3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。 HPLC: 97 %, RT= 3.65 min. MS: m/z = 534 [M+H]+, RT= 3.38 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.52 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.48 (m, 6H), 6.89 (d, 2H), 4.02 (m, 2H), 3.26 (s, 3H), 3.0 (s, 2H), 1.25 (s, 9H)。幾つかのピークは溶媒ピークと重なる。
【0177】
例 5. 2-((3-クロロフェニル)アミノ)-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)アセトアミド (4)
【化39】
2-((3-クロロフェニル)アミノ)-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)アセトアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル (3-アミノフェニル)カルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び2-((3-クロロフェニル)アミノ)酢酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。 HPLC: 95 %, RT= 3.95 min. MS: m/z = 538[M+H]+, RT= 3.31 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 10.07 (s, 1H), 9.94 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.22 (m, 1H), 7.85 (m, 1H), 7.50 (m, 3H), 7.25 (m, 2H), 7. 10 (t, 1H), 6.77 (d, 2H), 6.65 (m, 3H), 4.02 (m, 2H), 3.80 (s, 2H), 3.61 (m, 2H), 3.25 (s, 3H)。
【0178】
例6. 4-(tert-ブチル)-N-((1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)メチル)ベンズアミド (17)
【化40】
4-(tert-ブチル)-N-((1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)メチル)ベンズアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル (ピロリジン-3-イルメチル)カルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。 HPLC: 100%, RT= 3.75 min. MS: m/z = 522[M+H]+, RT= 3.48 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.74 (s, 1H), 8.58 (m, 1H), 9.01 (d, 1H), 7.77 (d, 2H), 7.48 (m, 4H), 6.81 (d, 2H), 4.02 (m, 2H), 3.77 (m, 2H), 3.45 (m, 4H), 3.30 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.57 (m, 1H), 2.03 (m, 1H), 1.75 (m, 1H), 1.25 (s, 9H)。
【0179】
例7. (4-(tert-ブチル)フェニル)(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル) アミノ)ピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-b]ピロール-5(1H)-イル)メタノン (20)
【化41】
(4-(tert-ブチル)フェニル)(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-b]ピロール-5(1H)-イル)メタノンを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチルヘキサヒドロピロロ[3,4-b]ピロール-5(1H)-カルボキシレート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。HPLC: 100%, RT= 3.33 min. MS: m/z = 534[M+H]+, RT= 3.77 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 8.77 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.50 (m, 6H),6.75 (m, 2H), 4.53 (d, 1H), 4.01 (m, 2H), 3.5-3.77 (m, 8H), 3.25 (s, 3H), 3.0 (m, 1H), 2.04 (m, 1H), 1.75 (m, 1H), 1.25 (m, 9H)。
例 8. 4-(tert-ブチル)-N-(トランス-3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)ベンズアミド (19); 4-(tert-ブチル)-N-((1R,3R)-3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル) ベンズアミド (22); 4-(tert-ブチル)-N-((1S,3S)-3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)ベンズアミド (23)
【化42】
化合物19, 22及び23を例1に見られる反応混合物から分離した。キラルHPLCデータをカラム(IF カラム)及び2つの移動相(移動相A: 水+ 0.1% NH4OH、移動相B: EtOH)を用いたAC_SEMIPREP-SFCシステムで得た。分離は55% 均一濃度系で8 ml/minの流速で行った。(1R, 3R) キラルHPLC: 純度99%, RT=6.24 min. (1S, 3S) キラル HPLC: 純度99%, RT=6.94 min.
【0180】
例 9. (4-(tert-ブチル)フェニル)(8-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ [5.5]ウンデカン-2-イル)メタノン(21)
【化43】
(4-(tert-ブチル)フェニル)(8-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ [5.5]ウンデカン-2-イル)メタノンを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル2,8-ジアザスピロ [5.5]ウンデカン-2-カルボキシレート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。 HPLC: 100%, RT= 3.77 min. MS: m/z = 576[M+H]+, RT= 3.66 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 8.87 (s, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.57 (d, 2H), 7.34 (m, 4H), 6.65 (d, 2H), 4.0 (m, 2H), 3.75 (m, 2H), 3.59 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 1.5 (m, 8H), 1.25 (s, 9H)。幾つかのプロトンピークは溶媒ピークと重なっている。
【0181】
例 10. (4-(tert-ブチル)フェニル)(3-(((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノン(8)
【化44】
(4-(tert-ブチル)フェニル)(3-(((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル) アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノンを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル 3-(アミノメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。 HPLC: 100%, RT= 3.52 min. MS: m/z = 522[M+H]+, RT= 3.28min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.75 (m, 1H), 8.75 (m, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.50 (m, 7H), 6.91 (m, 2H), 4.05 (m, 2H), 3.57 (m, 2H), 3.25 (s, 1H), 2. 0 (m, 1H), 1.62 (m, 1H), 1.25 (s, 9H)。幾つかのプロトンピークは溶媒ピークと重なっている。
【0182】
例11. (4-(tert-ブチル)フェニル)(7-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ [4.5]デカン-2-イル)メタノン(15)
【化45】
(4-(tert-ブチル)フェニル)(7-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)メタノンを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル 2,7-ジアザスピロ [4.5]デカン-2-カルボキシレート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。 HPLC: 100%, RT= 3.78 min. MS: m/z = 562[M+H]+, RT= 3.47min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 8.91 (d, 1H), 7.90 (dd, 1H), 7.52 (dd, 2H), 7.37 (m, 4H), 6.81 (d, 2H), 4.0 (m, 2H), 3.50-3.75 (m, 9H), 3.25 (m, 3H), 3.20 (m, 1H), 1.56-1.80 (m, 6H), 1.25 (m, 9H)。
【0183】
例12. 4-(tert-ブチル)-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-ヒドロキシシクロヘキシル)ベンズアミド (16)
【化46】
4-(tert-ブチル)-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-ヒドロキシシクロヘキシル)ベンズアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、tert-ブチル (3-アミノ-2-ヒドロキシシクロヘキシル)カルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。HPLC: 98%, RT= 3.57 min. MS: m/z = 552[M+H]+, RT= 1.67 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.77 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.76 (d, 2H), 7.61 (d, 1H), 7.50 (d, 2H), 7.47(d, 2H), 6.88 (d, 2H), 4.25 (m, 2H), 4.01 (m, 2H), 3.81 (m, 1H), 3. 61 (m, 2H), 3.24 (s, 3H), 1.81 (m, 2H), 1.50-1.75 (m, 4H), 1.25 (s, 9H)。
【0184】
例13. (R)-4-(tert-ブチル)-N-(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-3-イル)ベンズアミド (1)
【化47】
(R)-4-(tert-ブチル)-N-(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-3-イル)ベンズアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、(R)-tert-ブチルピペリジン-3-イルカルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び4-(tert-ブチル)安息香酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。HPLC: 100%, RT= 4.30 min. MS: m/z = 522[M+H]+, RT= 3.52 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.39 (s, 1H), 8.30 (d, 1H), 8.03 (d, 1H), 7.76 (d, 2H), 7.46 (m, 4H), 6.79 (d, 2H), 3.53 (m, 2H), 3.14 (m, 1H), 1.92 (m, 2H), 1.62 (m, 2H), 1.25 (s, 9H)。幾つかのプロトンピークは溶媒ピークと重なっている。
【0185】
例 14. (R)-2-((3-クロロフェニル)アミノ)-N-(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-3-イル)アセトアミド (2)
【化48】
(R)-2-((3-クロロフェニル)アミノ)-N-(1-(5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル) アミノ)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-3-イル)アセトアミドを、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン、(R)-tert-ブチルピペリジン-3-イルカルバメート、4-(2-メトキシエトキシ)アニリン及び2-((3-クロロフェニル)アミノ)酢酸から、方法 A, B, C及びDに記載の手順を用いて調製した。HPLC: 98%, RT= 3.66 min. MS: m/z = 530[M+H]+, RT= 3.14 min.
1H-NMR (DMSO-D6) δ 9.44 (s, 1H), 8.0 (m, 2H), 7.46 (d, 2H), 7.11 (m, 1H), 6.70 (d, 2H), 6.51 (m, 3H), 4.13 (d, 1H), 4.0 (m, 4H), 3.63 (m, 4H), 3.34 (m, 1H), 3.25 (s, 3H), 3.21 (m, 1H), 1.75 (m, 2H), 1.52 (m, 2H)。
【0186】
例15. 4-シクロプロピル-N-(3-((5-フルオロ-2-((4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)アミノ) ピリミジン-4-イル)アミノ)シクロヘキシル)ベンズアミド (10)
【化49】
題記化合物を、上記の方法と同様の方法で、N4-(3-アミノ-シクロヘキシル)-5-フルオロ-N2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニル]-ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド(0.24 mmol; 1.00 eq.; 100.00 mg)及び4-シクロプロピル-安息香酸 (0.27 mmol; 1.10 eq.; 43.31 mg)を用いて調製し、42 mg (32%)を提供した。 MS: m/z = 520 [M+H]+,
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.78 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.56 - 7.28 (m, 2H), 7.12 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.99 - 6.83 (m, 2H), 6.63 (s, 1H), 6.07 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.49 - 4.32 (m, 2H), 4.07 (dd, J = 5.5, 4.0 Hz, 2H), 3.74 (dd, J = 5.4, 4.1 Hz, 2H), 3.47 (s, 2H), 2.12 - 1.87 (m, 6H), 1.16 - 0.93 (m, 2H), 0.89 - 0.59 (m, 2H)。
【0187】
例16. 4-ジメチルアミノ-N-(3-{5-フルオロ-2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニルアミノ]-ピリミジン-4-イルアミノ}-シクロヘキシル)-ベンズアミド (11)
【化50】
題記化合物を上記の方法と同様の方法で、N4-(3-アミノ-シクロヘキシル)-5-フルオロ-N2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニル]-ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド(0.24 mmol; 1.00 eq.; 100.00 mg)及び4-ジメチルアミノ-安息香酸 (0.27 mmol; 44.11 mg 1.10 eq)を用いて調製し、40 mg (30%)を提供した。MS: m/z = 523 [M+H]+,
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.77 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.73 - 7.62 (m, 2H), 7.52 - 7.37 (m, 2H), 6.96 - 6.80 (m, 2H), 6.79 - 6.62 (m, 3H), 6.00 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.19 - 4.89 (m, 1H), 4.37 (dt, J = 12.9, 6.2 Hz, 2H), 4.19 - 3.97 (m, 2H), 3.73 (dd, J = 5.6, 4.0 Hz, 2H), 3.46 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 3.04 (s, 5H), 2.10 - 1.88 (m, 2H), 1.83 - 1.44 (m, 7H)。
【0188】
例17. N-(3-{5-フルオロ-2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニルアミノ]-ピリミジン-4-イルアミノ}-シクロヘキシル)-4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-ベンズアミド (12)
【化51】
題記化合物を、上記の方法と同様の方法で、N4-(3-アミノ-シクロヘキシル)-5-フルオロ-N2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニル]-ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド(0.24 mmol; 1.00 eq.; 100.00 mg)及び4-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-安息香酸 (0.27 mmol; 1.10 eq.; 48.12 mg)を用いて調製し、36.00 mg (27%)を提供した。 MS: m/z = 538 [M+H]+,
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.87 - 7.68 (m, 3H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.43 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.65 (s, 1H), 6.14 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.98 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.58 - 4.29 (m, 2H), 4.03 (dd, J = 5.7, 3.9 Hz, 2H), 3.87 - 3.63 (m, 2H), 3.46 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 2.24 - 1.87 (m, 4H), 1.60 (d, J = 6.1 Hz, 18H)。
【0189】
例18. 2-(4-tert-ブチル-フェニル)-N-(3-{5-フルオロ-2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニルアミノ]-ピリミジン-4-イルアミノ}-シクロヘキシル)-アセトアミド (13)
【化52】
題記化合物を、上記の方法と同様の方法で、N4-(3-アミノ-シクロヘキシル)-5-フルオロ-N2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニル]-ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド(0.24 mmol; 1.00 eq.; 100.00 mg)及び(4-tert-ブチル-フェニル)-酢酸 (0.27 mmol; 1.10 eq.; 51.34 mg)を用いて調製し、36.00 mg (25%)を提供した。 MS: m/z = 538 [M+H]+,
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.77 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.50 - 7.36 (m, 4H), 7.19 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.06 - 6.86 (m, 2H), 6.63 (s, 1H), 5.39 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.25 - 4.03 (m, 4H), 3.93 - 3.73 (m, 2H), 3.47 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 2.04 - 1.62 (m, 3H), 1.40 - 1.20 (m, 11H)。
【0190】
例 19. 2-フェニル-オキサゾール-4-カルボン酸 (3-{5-フルオロ-2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニルアミノ]-ピリミジン-4-イルアミノ}-シクロヘキシル)-アミド (14)
【化53】
題記化合物を、上記の方法と同様の方法で、N4-(3-アミノ-シクロヘキシル)-5-フルオロ-N2-[4-(2-メトキシエトキシ)-フェニル]-ピリミジン-2,4-ジアミンヒドロクロリド(0.24 mmol; 1.00 eq.; 100.00 mg)及び2-フェニル-オキサゾール-4-カルボン酸 (0.27 mmol; 1.10 eq.; 50.52 mg)を用いて調製し、31.00 mg (23%)を提供した。 MS: m/z = 547 [M+H]+,
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.26 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.19 - 8.01 (m, 2H), 7.79 (dd, J = 3.4, 1.0 Hz, 1H), 7.63 - 7.38 (m, 6H), 7.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.01 - 6.76 (m, 2H), 6.66 (s, 1H), 5.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.42 - 4.33 (m, 2H), 4.06 (dd, J = 5.8, 3.9 Hz, 2H), 3.84 - 3.60 (m, 2H), 3.45 (d, J = 1.0 Hz, 3H), 2.00 (ddt, J = 24.4, 11.0, 6.1 Hz, 3H), 1.88 - 1.43 (m, 10H)。
【0191】
例20
アッセイA:BTK酵素に対する力価評価のためのマイクロ流体オフチップ移動度シフトアッセイプロトコール
以下のプロトコールは、BTK酵素に対する化合物の固有の効力を測定するための、マイクロ流体オフチップ移動度シフトキナーゼアッセイを記載する。アッセイプラットフォームの機構は、下記URLのWebサイトでベンダー(Caliper Life Sciences, PerkinElmer Company, Hopkinton, MA)によって最も上手く記載されている。
http://caliperls.com/又は
http://caliperls.com/apps/drug-discovery-and-pre-clinical-development/target-id-validation.htm。
【0192】
端的には、CarnaBio USA, Inc., Natick, MAの全長ヒトBTK(08-080)の2.5Xストック、1.6X ATP及び適切なkinKDRペプチド基質(FITC-AHA-EEPLYWSFPAKKK-NH2、社内にて開発)を、 25mM MgCl
2、0.015%Brij-35(30%)、100mM Hepes、pH 7.5及び10mM DTTからなるキナーゼ反応緩衝液中で調製した。
【0193】
5μLの酵素緩衝液及び7.5μLのATP/kinKDRペプチド基質混合物を、100%DMSO中で調製した連続希釈化合物125nLを含むMatrix(#115304)384ウェル滅菌ポリプロピレンプレート(Thermo Fisher Scientific, Hudson, NH)に添加し、そして27℃で90分間インキュベートし、インキュベーション期間後に、100mM Hepes、pH7.5、0.015%Brij-35(30%)、0.277%コーティング試薬#3(Caliper Life Sciences, Mountain View, CA)、5%DMSOからなる停止緩衝液60μLを加えることにより反応を停止させた。停止した反応を、PerkinElmer Company(Hopkinton, MA)のCaliper Life SciencesのLabChip 3000プレートリーダーで-2PSI、-3000V/-700Vにてモニターし、基質とペプチドリン酸化から生じる生成物との間の電荷/質量差を測定するオフチップ移動度シフトアッセイによって活性を測定した。log [阻害剤]対%活性をGeneData Screener(Basel, Switzerland)でプロットすることにより、IC50及び効力を決定した。
【0194】
アッセイB:BTK C481S酵素に対する力価評価のためのマイクロ流体オフチップ移動度シフトアッセイプロトコール
以下のプロトコールは、BTK C481S酵素に対する化合物の固有の効力を測定するための、マイクロ流体オフチップ移動度シフトキナーゼアッセイを記載する。アッセイプラットフォームの機構は、下記のURLのウェブサイトでベンダー(PerkinElmer, Hopkinton, MA)によって記載されている。
http://caliperls.com
【0195】
端的には、ドイツダルムシュタットのメルクセロノタンパク質精製実験室(PCS,Q27 / 234)(Darmstadt, Germanyのthe Merck Serono Protein Purification Laboratory(PCS, Q27/234))のHis-TEV-hsBTK(328-659)(C481S)の2.5X原料、1.6X ATP及び適切なKinKDRペプチド基質(FITC-AHA-EEPLYWSFPAKKK-NH2; Tufts University Core Facilityカスタム合成)を、25mM MgCl
2、0.015%Brij-35(30%)、100mM HEPES、pH 7.5及び10mM DTTからなるキナーゼ反応緩衝液中で調製した。
【0196】
5μLの酵素緩衝液及び7.5μLのATP/KinKDRペプチド基質混合物を、100%DMSO中で調製した連続希釈化合物125nLを含むMatrix(#4315)384ウェル滅菌平底ポリプロピレンプレート(Thermo Fisher Scientific, Hudson, NH)に添加し、そして25℃で90分間インキュベートした。インキュベーション期間の後に、100mM HEPES、pH7.5、0.015%Brij-35(30%)、0.277%コーティング試薬#3(PerkinElmer, Mountain View, CA)、5% DMSOからなるクエンチ緩衝液65μLを添加することにより反応を停止した。停止した反応を、PerkinElmer Company(Hopkinton, MA)のCaliper Life SciencesのLabChip 3000プレートリーダーで-2PSI、-3000V/-700Vでモニターし、基質とペプチドリン酸化から生じる生成物との電荷/質量差を測定するレーザ誘起蛍光によって活性を定量した。log [阻害剤]対%活性をGeneData Screener(Basel, Switzerland)でプロットすることにより、IC50及び効力を決定した。
【0197】
アッセイC:時間依存性PMBC IC50アッセイ
Btkは、抗IgM刺激後のB細胞抗原受容体(BCR)のシグナル伝達を媒介するために重要である。この原理に基づいて、新鮮に単離したヒト末梢血単核細胞(PBMC)における下流BCRシグナル伝達事象であるCD69の抗IgM誘導性発現を阻害する化合物の効力を決定するための機能的細胞ベースアッセイを確立した。アッセイでは、2.5×10
5個の細胞を含む90μlのPBMC懸濁液を、様々な濃度の試験化合物10μlで1時間前処理し、次いで5μlの420μg/ mlのaffiniPure F(ab')
2断片ヤギ抗ヒトIgM Fc断片/ウェル(Dianova、Cat.No .: 109-006-129)で一晩(約16〜18時間)インキュベートした。インキュベーション後に、細胞を洗浄し、APC標識マウス抗ヒトCD69(BD Biosciences;クローン:FN50)、PerCP-Cy5.5標識マウス抗ヒトCD19(BD Biosciences;クローン:SJ25C1)及びFITC標識マウス抗ヒトCD3(BD Biosciences;クローン:HIT3a)を用いて免疫染色し、CD19陽性細胞(B細胞)上でのCD69発現のフローサイトメトリー分析のために固定化した。CD19陽性細胞をCD69発現する百分率を試験化合物の濃度に対してプロットして、濃度応答曲線を得て、アッセイにおける試験化合物の効力の尺度としてIC
50値を計算する。
【0198】
データは以下のように解釈される。
+ > 5μM;
++ >1〜5μM;
+++ > 100nM〜1μM;
++++ < 100nM。
【表2】
【0199】
例21
医薬製剤
(A)注射バイアル:本発明に係る活性成分100g及びリン酸水素二ナトリウム5gの3lの二回蒸留した水中の溶液を、2N塩酸を用いてpH 6.5に調節し、無菌ろ過し、注射バイアル中に移し、無菌状態で凍結乾燥し、そして無菌条件下でシールする。各注射バイアルは活性成分5 mgを含む。
【0200】
(B)座薬: 本発明に係る活性成分20 gを大豆レシチン100 g及びココアバター1400 gとともに融解した混合物をモールド中に注ぎ、そして冷却させる。各座薬は活性成分20 mgを含む。
【0201】
(C) 溶液:二回蒸留した水940 ml中で、本発明に係る活性成分1g、NaH
2PO
4・2 H
2O、9.38g、Na
2HPO
4・12 H
2O、28.48g及びベンズアルコニウムクロリド、0.1gから溶液を調製する。pHを6.8に調節し、そして溶液を1 lとし、そして放射線照射により無菌化する。この溶液は点眼薬の形態で使用されうる。
【0202】
(D)軟膏: 本発明に係る活性成分500 mgをワセリン99.5 gと無菌条件で混合する。
【0203】
(E) 錠剤: 本発明に係る活性成分1 kg、ラクトース4 kg、ポテトデンプン1.2 kg、タルク0.2 kg及びステアリン酸マグネシウム0.1 kgの混合物をプレスして各錠剤が活性成分10 mgを含むように従来の様式で錠剤を提供する。
【0204】
(F) コーティング錠:錠剤を例Eに類似的にプレスし、そして次いで、スクロース、ポテトデンプン、タルク、トラガンス及び染料のコーティングにより従来の様式でコーティングする。
【0205】
(G)カプセル剤: 各カプセルが活性成分20 mgを含むようにして、従来の様式で、本発明に係る活性成分2 kgを硬質ゼラチンカプセル中に導入する。
【0206】
(H) アンプル: 二回蒸留した水60 l中の本発明に係る活性成分1 kgの溶液を無菌ろ過し、アンプル中に移し、無菌条件下に凍結乾燥し、そして無菌条件下にシールする。各アンプルは活性成分10 mgを含む。
【0207】
(I) 吸入スプレイ: 本発明に係る活性成分14 gを等張性NaCl、10 1中に溶解し、そして溶液を、ポンプ機構を含む市販スプレイ容器中に移す。溶液を口又は鼻の中にスプレイすることができる。1回スプレイショット(約0.1 ml)は約0.14 mgの用量に対応する。
【0208】
幾つかの本発明の実施形態を本明細書中に記載してきたが、基本的な実施例は本発明の化合物及び方法を利用する他の実施形態を提供するように変更されうることが明らかである。それゆえ、本発明の範囲は実施例により示された特定の実施形態によるのではなく、添付の特許請求の範囲により規定されるべきであることが理解されるであろう。